JP3212681B2 - 物質識別方法とそれを用いたセンシング部および半導体レーザ式物質識別センサ - Google Patents

物質識別方法とそれを用いたセンシング部および半導体レーザ式物質識別センサ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体レーザの発光面に
接触する液体などの物質の物性(特性)に依存して半導
体レーザの励起状態が変化することを利用して物質の識
別または物質の物性を識別する方法およびそれを用いた
半導体レーザ式物質識別センサに関する。特に,本発明
はFIA(Flow Injection Analysis)またはマイクロマ
シニングなどへの適用に好適な小型かつ集積化可能な光
センサのセンシング部およびそのセンシング部を用いた
半導体レーザ式物質識別センサに関する。
【0002】
【従来の技術】物質,より特定的には液体(または溶
液)を識別(特定)する,あるいは,その液体の物質の
物性を検証するセンサとしては光センサが知られてい
る。そのような光センサの適用例としては,液体の種別
の特定,液体の糖分等の濃度測定,物質表面の水分等の
吸着物の測定あるいは光ファイバを利用した水や油の漏
洩検出などがある。
【0003】そのような光センサのうち,液体の種別の
特定,液体の糖分等の濃度測定,液体表面の水分等の吸
着物の測定などに使用する光センサは通常,計測対象で
ある液体に光を照射した際の光の反射率,透過率あるい
は屈折率などを測定してその計測結果からその液体の種
別を識別またはその液体の物性を検証している。
【0004】最近のFIAやマイクロマシーニング技術
を用いた各種計測機器においては,検出環境条件,検出
対象の量などの理由で小型かつ高性能なマイクロセンサ
あるいはスマートセンサの開発が要望されている。ま
た,検出原理の観点からも,特に,センシング部は小型
であることが望ましい。さらに,信号処理系を含めたセ
ンサ全体の寸法が小型であることが好ましく,半導体技
術を適用してセンサ全体を集積化することが望ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来知られている光セ
ンサは,しかしながら,それらのいずれもそのセンシン
グ部を,発光部として発光ダイオードまたは単なる光出
射手段としての半導体レーザ,受光部を構成するフォト
ダイオードなど,それぞれが汎用的に使用されている個
別電子部品を組み合わせて構成しているため,センシン
グ部が比較的大きいという問題に遭遇している。その結
果として,光センサの寸法も大きい。かりにこれらの個
別電子部品を通常の一体化技術を適用して一体構造に形
成しても,センサとして要望されている上記要件を満足
させることはできない。
【0006】したがって,本発明は上述した問題に鑑
み,センサの小型化,集積化を可能ならしめる新規な実
用的な物質識別方法の開発と,その物質識別方法を用い
た光センシング部分のセンシング部,および,半導体レ
ーザ式物質識別センサを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本件出願の発明者は,上
述した目的を達成するため,センサ自身が極めて小さく
形成できかつ集積可能なセンサを得るため鋭意研究検討
した結果,半導体レーザの反射面側発光面(光出射面)
に液体などの物質が接触した際生じる接触物質の物性に
起因する半導体レーザ自身の発振状態が変化する原理を
利用し,物質を識別または物質の物性を識別できること
を見出した。したがって,本発明によれば,半導体レー
ザの光出射部(発光面)に接触した物質に応じて規定さ
れるその半導体レーザの発振状態の変化を検出して上記
接触物質の種別または物性を識別する物質識別方法が提
供される。
【0008】また本発明によれば,光出射部に接触した
物質に応じてその半導体レーザの発振状態が変化する半
導体レーザを光センサのセンシング部としたことを特徴
とする光センサが提供される。
【0009】さらに本発明によれば,半導体レーザと,
この半導体レーザの動作状態を検出する手段と,この半
導体レーザ動作状態検出手段で検出した半導体レーザの
動作状態から半導体レーザの光出射部に接触した物質の
種別または物性を識別する手段とを有する半導体レーザ
式物質識別センサが提供される。特定的には,半導体レ
ーザを一定電流状態で付勢する場合は,半導体レーザ動
作状態検出手段は,半導体レーザの一方の光出射部に対
向する他方の光出射部と所定の間隔を隔てて位置する光
検出手段である。あるいは,半導体レーザを一定出力状
態で付勢する場合は,半導体レーザ動作状態検出手段は
半導体レーザの駆動電流を検出する電流検出手段であ
る。
【0010】半導体レーザはファブリペロー型共振器を
有する半導体レーザまたは同等の半導体レーザであるこ
とが好適である。また半導体レーザは分布帰還型半導体
レーザまたは同等の半導体レーザであることが好適であ
る。
【0011】また好適には,本発明によれば,光出射部
に接触した物質に応じてその動作状態の変化が規定され
るその半導体レーザと,この半導体レーザの一方の光出
射部と対向する他方の光出射部と所定の間隔を隔てて位
置する受光素子とを同一半導体基板に集積化発光・受光
デバイスとして一体化形成したことを特徴とする光セン
サのセンシング部が提供される。さらに上記センシング
部を用いた半導体レーザ式物質識別センサが提供され
る。この半導体レーザ式物質識別センサは,上記センシ
ング部と,上記センシング部内の半導体レーザを付勢す
る回路と,上記センシング部内の受光素子からの検出信
号を信号処理して上記半導体レーザの光出射部に接触し
た物質の種別または物性を識別する自動物質識別手段
と,該自動物質識別手段で識別した識別結果を出力する
識別結果出力手段とを有する。
【0012】
【作用】本発明による上記センシング部を有する光セン
サおよび半導体レーザ式物質識別センサは,半導体レー
ザの発光面に物質が接触する際にその接触物質の物性に
依存して生じる半導体レーザ自身の発振状態の変化を測
定することにより,その接触物質の種別を識別またはそ
の物質の物性を検証する。つまり,半導体レーザの2つ
の対向する発光領域の少なくとも一方の光出射面に気体
や液体などの物質を接触させると接触物質の誘電率(屈
折率)に応じて発光領域の反射率が変化する。この反射
率変化は,たとえば,化合物半導体で形成されたダブル
ヘテロ型半導体レーザの反射損失の変化を引き起こし,
結果的に発振状態,すなわち,しきい値電流および外部
量子微分効率が変化する。その半導体レーザの発振状態
の変化を検出する方法としては,2つの方法があり,半
導体レーザを定電流駆動する場合には発振状態の変化を
レーザ出力変化として検出する,あるいは,定出力駆動
する場合には駆動電流変化として検出する。物質の種別
識別する,あるいは,物質の物性を識別する手段は,予
め決定しておいた上記半導体レーザの発振状態の変化特
性から,検出対象の物質を識別,あるいは,その物質の
物性を識別する。
【0013】半導体レーザ式物質識別センサは,その主
要部品として,縦および横が数十μmから数百μm,厚
さ約100μm程度の極めて微小な半導体レーザを用い
るため,極めて微小なセンシング部を構成できること,
半導体レーザの微小な発光領域に接触した物質を測定で
きることから微小領域の物質の識別が可能となる。この
ように,光センサのセンシング部分を非常に小型に形成
できるから,それを用いた半導体レーザ式物質識別セン
サも小型になり,マイクロセンサとして実用できる。
【0014】ここで用いられる半導体レーザとしては,
ファブリペロー型共振器を有する半導体レーザまたは同
等の半導体レーザが好適である。その理由は,利得が大
きく,内部損失が小さく,反射損失が小さく,増幅が容
易であるからである。ファブリペロー型共振器を有する
半導体レーザは,たとえば,GaAs,AlGaAs,
InGaAs,InGaAsPなどの化合物半導体から
なるダブルヘテロ型レーザあるいは量子井戸レーザであ
る。また,半導体レーザとしては分布帰還型半導体レー
ザ,または,DBR,DFBなどの進行波型半導体レー
ザも好適である。
【0015】半導体レーザおよびフォトダイオードなど
の光検出手段をその形成プロセスにおいて集積化するこ
とが容易であり,集積化発光・受光デバイスとしてセン
シング部を小型にできる。この集積化発光・受光デバイ
スを有するセンシング部に,半導体レーザ付勢回路,自
動物質識別手段および識別結果出力手段を付加すると,
スマートセンサとして,あるいは,FIAやマイクロマ
シーニングに好適に適用可能な半導体レーザ式物質識別
センサが構成される。
【0016】
【実施例】図1に本発明の半導体レーザ式物質識別セン
サの実施例の構成図である。この半導体レーザ式物質識
別センサは,ファブリペロー型共振器を有する半導体レ
ーザ(ファブリペロー型半導体レーザ)1,この半導体
レーザのレーザ出力光を検出するシリコンフォトダイオ
ードあるいはPINフォトダイオードなどのフォトダイ
オード2,このフォトダイオードと協働しフォトダイオ
ード2の検出信号を信号処理する受光回路3,半導体レ
ーザ1の特性変化をレーザ出力光の変化としてプロット
するレコーダ4,半導体レーザ1の駆動電流を検出する
カレントプローブ5,および,半導体レーザ1を付勢す
る駆動回路6から構成されている。後述するように,フ
ォトダイオード2および受光回路3,または,カレント
プローブ5のいずれかを設ければよい。この半導体レー
ザ式物質識別センサを用いて,後述する検出(識別)動
作に従って,試料台7に載置されたファブリペロー型半
導体レーザ1の周囲,特に,その反射面に接触するよう
にピペット9を用いて置かれた検査対象液体8の種別を
特定する。
【0017】図2に半導体レーザ1の1例としての断面
構造を示した斜視図を示す。この半導体レーザ1は,た
とえば,共振器長L=300μm,電極幅W=100μ
m,高さH=300μm,つまり,その外形寸法が30
0×300×100μmである化合物半導体をヘテロ接
合したGaAs/AlGaAs量子井戸レーザであり,
図1に示すように,その両端部から,たとえば,2.5
×10μm〜200×10μm程度の波長の光を出射
(放射)する。共振器長Lがファブリペロー型共振器と
しての長さを規定している。
【0018】図3は図2に示したファブリペロー型半導
体レーザ1の動作特性の変化を記述するため,図2に示
したファブリペロー型半導体レーザ1を模式的に示した
斜視図である。図2および図3を参照すると,ファブリ
ペロー型半導体レーザ1は,量子井戸を規定している活
性層とその両面に形成されたクラッド層とを有し,駆動
回路6から駆動電流Iが印加されると,その両端面から
前面光FLと背面光RLとを出射する。検査対象液体8
が光出射部に接触していないときのレーザ出力光をP0
とする。ファブリペロー型半導体レーザ1の右側の端面
は反射面となっていて,その反射率をRとする。反射面
に屈折率nの検査対象液体8が接触したとき,屈折率n
と反射率をRとの間には式1で規定される関係式が成立
する。
【数1】
【0019】ファブリペロー型半導体レーザ1の上記反
射面に対向する他方の面からもレーザ出力光Pが出力さ
れ,このレーザ出力光Pを受光面が,たとえば,9x9
mmのフォトダイオード2で検出する。フォトダイオー
ド2で検出したレーザ出力光Pは受光回路3を介してレ
コーダ4に入力されてその検出値がプロットされる。
【0020】図4は上記ファブリペロー型半導体レーザ
1の動作特性変化を示すグラフである。ファブリペロー
型半導体レーザ1のレーザ出力光Pは,駆動回路6から
のファブリペロー型半導体レーザ1に印加される駆動電
流Iが電流しきい値Ith以下の小さい領域では線形に増
加するが,その増加率は小さい。駆動電流Iが電流しき
い値Ithを越えると,レーザ出力光Pの増加率は極端に
大きくなり,駆動回路6からファブリペロー型半導体レ
ーザ1に印加される駆動電流Iの増加についてレーザ出
力光Pが大きくなる。検査対象液体8を識別するとき,
駆動回路6は電流しきい値Ith以上の駆動電流Iでファ
ブリペロー型半導体レーザ1を駆動(付勢)する。
【0021】式2は電流しきい値Ithと,ファブリペロ
ー型半導体レーザ1の反射率R,共振器長L,電極の面
積S,内部損失αi と,定数β,Γ,I0 との関係を示
す。
【数2】 また電流しきい値Ithとファブリペロー型半導体レーザ
1に検査対象液体8が接触していない時のレーザ出力光
Pとの関係を式3に示す。
【数3】 式3において,hはプランクの定数,νは発振レーザ光
の振動数,qは注入電子の電荷,ηd は外部微分量子効
率,Iは駆動電流を示す。
【0022】図4における実線はファブリペロー型半導
体レーザ1の反射面に検査対象液体8が接触しない特性
曲線を示す。ファブリペロー型半導体レーザ1の反射面
に検査対象液体8が接触すると,図4に破線で示したよ
うに,ファブリペロー型半導体レーザ1の駆動電流I・
レーザ出力光Pの特性は変化する。電流しきい値Ith
大きくなり,電流しきい値Ith以上の駆動電流Iにおい
てレーザ出力光Pの増加率は小さくなる。この動作特性
の変化は,ファブリペロー型半導体レーザ1の発光面に
検査対象液体8が接触することによるファブリペロー型
半導体レーザ1の発振状態の変化に起因する。したがっ
て,レコーダ4において,ファブリペロー型半導体レー
ザ1の動作特性変化を記録して分析すれば,ファブリペ
ロー型半導体レーザ1の反射面に接触している検査対象
液体8が識別できる。
【0023】その識別原理をさらに詳細に述べる。図5
は検査対象液体8として,ベンゼンをピペット9でファ
ブリペロー型半導体レーザ1の反射面に接触させたとき
の時間経過に対するシリコンフォトダイオード2で検出
したレーザ出力光Pの挙動を示すグラフである。検査対
象液体8がファブリペロー型半導体レーザ1の反射面に
接触する前のほぼ270mWであるレーザ出力光P
0 は,時間0秒において検査対象液体8がファブリペロ
ー型半導体レーザ1の発光面に接触すると軌跡a−bに
示すように急激に100mW程度まで低下し,期間cの
間レーザ出力光Pはほぼ100mWの状態で維持され
る。その後,期間dからもとのレーザ出力光P0 に向か
って上昇しはじめ,過渡状態を経た後,時点eにおいて
急激にレーザ出力光が落ち込んだ後,再びもとのレーザ
出力光P0 に復帰する。期間cにおけるレーザ出力光P
の低下値は検査対象液体8の種別に応じて変化する。し
たがって,予め,この低下値を調べておけば,フォトダ
イオード2を介して検出したレーザ出力光Pをレコーダ
4で記録することにより,検査対象液体8の種別が特定
できる。また図5に示したように,検査対象液体8がフ
ァブリペロー型半導体レーザ1の発光面に接触すると急
激なレーザ出力光Pの変化が起こるから,検査対象液体
8を迅速に識別できる。換言すれば,検出時間が非常に
速い。
【0024】このように,図1に示した半導体レーザ式
物質識別センサによれば,その検出原理から,非常に短
時間で検査対象液体8を識別できるが,ピペット9でフ
ァブリペロー型半導体レーザ1に検査対象液体8をドロ
ップさせる場合は,ファブリペロー型半導体レーザ1の
発光面に対する検査対象液体8の接触状態の不安定性か
ら,図5に示した期間cではその再現性が高くないこと
を見出した。そこで,図5に示した期間eにおける特性
変化に着目してその特性変化の安定性を検証した。図6
は駆動電流を変化させたときの時間経過に対するレーザ
ー光出力Pの変化を示す実測データをプロットしたグラ
フである。図6に示すように,図5における期間eの特
性は安定しており,再現性が高いから,図1に示したピ
ペット9を用いた識別方法においては,図5に示した期
間eにおける特性変化を検出して検査対象液体8を識別
することが,高い信頼性で識別する上で好適である。
【0025】図7は,横軸に示した屈折率nを持つ,黒
丸で示したベンゼン,トリクレン,i−ブタノールおよ
びメチルエチルケトン(MEK)のレーザ出力光Pの変
化,および,白丸で示したベンゼン,トリクレン,i−
ブタノールおよびメチルエチルケトン(MEK)の電流
しきい値Ithの変化をレコーダ4においてプロットした
グラフを示す。この測定は,駆動回路6からファブリペ
ロー型半導体レーザ1をピーク値700mA,パルス幅
0.1μs,パルス間隔10μsのパルス電流で駆動し
た結果である。このように,大気中でのレーザ出力光P
0 とピペット9によって半導体レーザ1の発光面に検査
対象液体8が接触した時のレーザ出力光Pの差がその液
体の持つ屈折率nに応じて変化することが判る。したが
って,上述したように,フォトダイオード2でレーザ出
力光Pの変化を検出してレコーダ4でその特性をプロッ
トすると,検査対象液体8の種別が特定できる。また検
査対象液体8の物性を分析しようとする場合に,フォト
ダイオード2でそのレーザ出力光Pを検出してレコーダ
4でその検出値をプロットすれば,その液体の物性を知
ることができる。この識別結果は,液体の屈折率に応じ
てレーザ出力が充分に変化しており,本半導体レーザ式
物質識別センサを用いて液体を識別することが充分,実
用できることが検証できた。
【0026】図8は反射率Rを横軸にとった場合のベン
ゼン,トリクレン,i−ブタノールおよびメチルエチル
ケトンのレーザ出力光Pの値(黒丸)と,電流しきい値
thの値(白丸)を示す。図7に示した特性と図8に示
した特性とは,式1〜式3を用いて関係づけられる。
【0027】以上の例は,フォトダイオード2でファブ
リペロー型半導体レーザ1のレーザ出力光Pの変化を検
出して検査対象液体8を特定する,あるいは,検査対象
液体8の物性を分析する例を述べたが,図7および図8
は,フォトダイオード2におけるレーザ出力光Pの監視
に代えて,カレントプローブ5で駆動回路6からファブ
リペロー型半導体レーザ1に印加される電流の電流しき
い値Ithの変化を検出しても上記同様,検査対象液体8
の特定または検査対象液体8の物性を分析できることを
示している。つまり,ファブリペロー型半導体レーザ1
を一定電流状態で付勢する場合は,フォトダイオード2
などの半導体レーザの出力光を検出する光検出手段を用
いればよく,ファブリペロー型半導体レーザ1を一定出
力状態で付勢する場合は,カレントプローブ5などの半
導体レーザの駆動電流を検出する電流検出手段を用いれ
ばよい。
【0028】図9は,本発明の第2実施例として上述し
た本発明の半導体レーザ式物体識別センサを,容器27
に収容された検査対象液体28を識別するため,そのセ
ンシング部を検査対象液体28に浸漬させた構成図を示
す。この半導体レーザ式物体識別センサのセンシング部
は,半導体レーザの電極部11c,監視用レーザ出力光
出射面11a,レーザ出力光反射面11bを有し,監視
用レーザ出力光出射面11aと所定の間隙30を隔てて
配設されたフォトダイオード12とが電極部11cの対
向電極とヒートシンクを兼ねる導電性基台21に一体構
成されている。ファブリペロー型半導体レーザ11はそ
の励起によって発熱するのでヒートシンクとしても機能
する基台21で効率よく冷却する。このセンシング部に
は,上述した受光回路3,レコーダ4,および,駆動回
路6に相当する回路が設けられるが,図9にはこれらの
回路は図示していない。フォトダイオード12にはケー
ブル31,32を介して受光回路3およびレコーダ4に
接続され,半導体レーザ11の電極部11cと基台21
にはケーブル33,34を介して駆動回路6に接続され
る。
【0029】半導体レーザ11は,ケーブル33を介し
て電極部11cに印加され,基台21を介して戻る電流
経路を流れる駆動回路6からの駆動電流Iで励起され
て,監視用レーザ出力光出射面11aおよびレーザ出力
光反射面11bの両側から光を出射する。レーザ出力光
反射面11bが液体28に接触し半導体レーザ11の動
作特性が変化させられる。監視用レーザ出力光出射面1
1aに対向して間隙30を隔てて配設されたフォトダイ
オード12がそのレーザ出力光Pの変化を検出して,上
記同様,レコーダ4において検査対象液体28の種別を
識別する。この検査対象液体28に浸漬されたセンシン
グ部を用いた半導体レーザ式物質識別センサによって
も,図7および図8に図示した識別結果と同様の結果が
得られた。特に,図9に示した半導体レーザ11を検査
対象液体28内に浸漬させた状態における検査対象液体
28の識別においては,図1に示したピペット9を用い
た方法と異なり,図5に示した期間cにおいても高い再
現性を示した。つまり,第1実施例のように,図5の期
間eにおける過渡状態を検出する以前に検査対象液体2
8を識別できることが判った。したがって,図9に示し
た半導体レーザ式物質識別センサにおいては,高い信頼
性で短時間で検査対象液体28の種別を識別できる。
【0030】本発明の半導体レーザ式物質識別センサの
第3実施例を述べる。図10は図9に示したセンシング
部を集積化発光・受光デバイスとして半導体基板に集積
して形成した断面斜視図である。このセンシング部は,
半導体基板40の一方の側に半導体レーザ41を形成
し,分離溝43を介して半導体基板41と対向する他方
の側にフォトダイオード42を形成してある。半導体レ
ーザ41には電極41cが形成されている。このセンシ
ング部に,図9に示したように受光回路3,レコーダ
4,カレントプローブ5,駆動回路6などが接続されて
半導体レーザ式物質識別センサが構成される。
【0031】センシング部の具体的な例を示す。半導体
基板40はGaAsで形成され,幅10μmの分離溝4
3で分離した右側の半導体レーザ41は,共振器長L=
300μm,電極幅W=100μmのGaAs/AlG
aAs多重量子井戸構造を有する量子井戸結晶のファブ
リペロー型半導体レーザである。分離溝43の左側はG
aAsのフォトダイオード42である。駆動回路6はこ
のファブリペロー型半導体レーザ41をピーク値700
mA,パルス幅0.1μs,パルス間隔10μsのパル
ス電流で駆動する。
【0032】図11は図10に示した集積化発光・受光
デバイスのセンシング部を用いた半導体レーザ式物質識
別センサにおける物質,ベンゼン,トリクレンおよびメ
チルエチルケトンの屈折率nとファブリペロー型半導体
レーザ43のレーザ出力光Pの変化を示す。縦方向の線
は測定値のばらつきを示す。ベンゼン,トリクレン,メ
チルエチルケトンのレーザ出力光Pにはばらつきがあっ
ても,これらの間には充分な開きがあり正確にそれらを
識別できることが判る。つまり,図10に示したセンシ
ング部を用いても充分,検査対象液体28の種別を識別
でき,実用できることが判った。
【0033】図12は本発明の第4実施例としての半導
体レーザ式物質識別センサの構成を示す図である。この
半導体レーザ式物質識別センサ50は,集積化発光・受
光デバイス51,半導体レーザ付勢回路52,自動物質
識別手段53,および,識別結果出力手段54が図示の
ごとく接続されている。集積化発光・受光デバイス51
は,図10に図解したセンシング部,つまり,半導体基
板40に分離溝43を隔てて集積された半導体レーザ4
1とフォトダイオード42とからなるものと同等であ
る。半導体レーザ付勢回路52は上述した駆動回路6と
同等の集積化発光・受光デバイス51内の半導体レーザ
41を付勢する回路である。自動物質識別手段53はマ
イクロコンピュータなどで構成され,上述したレコーダ
4に代えて,上述したレーザ出力光の変化からプログラ
ム処理によって自動的に検査対象液体28を識別する。
識別結果出力手段54は,たとえば,液晶などの表示装
置を含み,自動物質識別手段53で識別した結果を視認
可能な状態で表示する。この識別結果出力手段54には
プリンタなどを付加して記録可能にすることができる。
【0034】この半導体レーザ式物質識別センサ50に
よれば,自動的に検査対象液体28の種別を容易に識別
できる。特に,自動物質識別手段53が半導体レーザ付
勢回路52を複数回駆動し,集積化発光・受光デバイス
51内のフォトダイオード42から複数回のレーザ出力
光Pを入力して複数回の信号処理を行うことにより,よ
り正確な検査対象液体28の識別が可能となる。また,
自動物質識別手段53の処理プログラムによって,検査
対象液体28の物性を検証することもできる。
【0035】この半導体レーザ式物質識別センサ50は
FIAやマイクロマシーニングなどに好適である。さら
に,現在の半導体集積技術を適用すれば,自動物質識別
手段53を集積化発光・受光デバイス51に集積するこ
とができ,センシング部とその信号処理部とを一体構成
したスマートセンサが実現できる。
【0036】本発明の半導体レーザ式物質識別センサま
たは光センサのセンシング部分を実現するには,上述し
た実施例に限定されない。たとえば,本発明の半導体レ
ーザとしては,上述したファブリペロー型共振器を有す
る半導体レーザに限らず,ファブリペロー型共振器を有
する半導体レーザと同等の特性を有する他の半導体レー
ザ,たとえば,活性層に回折格子を形成したDBR,D
FBなどの進行波形半導体レーザを用いることもでき
る。また本発明の半導体レーザとして分布帰還型半導体
レーザまたは同等の半導体レーザを好適に用いることが
できる。
【0037】以上に述べた実施例は,本発明の半導体レ
ーザ式物質識別センサまたはセンシング部の検出原理を
実証する基本的な構成について述べたが,本発明の半導
体レーザ式物質識別センサまたはセンシング部は種々の
状況または用途,たとえば,FIAやマイクロマシーニ
ング技術を用いた各種計測機器における検査対象液体の
識別またはその物性の分析に適用できる。また検査対象
物質として液体または溶液について例示したが,本発明
に上述した液体以外の液体は勿論,屈折率の違いによっ
て半導体レーザの動作特性を変化させるその他の物質の
識別にも適用できる。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように,本発明によれば,半
導体レーザ自身の変化を利用する原理に基づき,FIA
やマイクロマシーニングなどに適した微小な実用性の高
いセンサを構成できる。また本センサのセンシング部は
微小な半導体レーザから構成されるため,センサシステ
ムの微小化,集積化が実現できた。さらに本発明の半導
体レーザ式物質識別センサまたはセンシング部をFIA
やマイクロマシーニング技術を用いた各種計測機器に適
用することにより,計測システムの小型化,高性能化に
寄与する。本発明のセンシング部またはこのセンシング
部を用いた半導体レーザ式物質識別センサは応答性が早
く,迅速な検査対象物質の識別およびその物質の物性の
検証ができる。本発明のセンシング部と信号処理部とを
半導体基板に一体集積してスマートセンサを構成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の半導体レーザ式物質識別
センサの構成図である。
【図2】図1に示した半導体レーザの詳細な断面構造を
示す斜視図である。
【図3】図2に示した半導体レーザの動作原理を示す図
である。
【図4】図1に示した半導体レーザの基本動作特性と,
その半導体レーザ1の反射面に接触した液体に依存して
変化するその半導体レーザーの動作特性変化を示すグラ
フである。
【図5】図1に示した半導体レーザに接触した液体によ
る時間経過に対するその半導体レーザの出力変化を示す
グラフである。
【図6】図5に示した期間eにおける種々の半導体レー
ザの駆動電流における時間経過に対するレーザー出力変
化を示すグラフである。
【図7】本発明の半導体レーザ式物体識別センサによる
液体の種別を識別するための,横軸を物質の屈折率とし
たときの,半導体レーザのレーザ出力変化および電流し
きい値変化を示すグラフである。
【図8】本発明の半導体レーザ式物体識別センサによる
液体の種別を識別するための,横軸を反射率としたとき
の,半導体レーザのレーザ出力変化および電流しきい値
変化を示すグラフである。
【図9】本発明の第2実施例としての半導体レーザ式物
質識別センサのセンシング部の断面斜視図である。
【図10】本発明の第3実施例としての光センサのセン
シング部を集積化発光・受光デバイスとして一体化した
断面斜視図である。
【図11】図10に示したセンシング部を用いて測定し
た液体の測定結果を示すグラフである。
【図12】本発明の第4実施例としての半導体レーザ式
物質識別センサの構成図である。
【符号の説明】
1・・半導体レーザ(ファブリペロー型半導体レーザ) 2・・フォトダイオード 3・・受光回路 4・・レコーダ 5・・カレントプローブ 6・・駆動回路 7・・試料台 8・・検査対象液体 9・・ピペット 11・・半導体レーザ(ファブリペロー型半導体レー
ザ) 11a・・監視用レーザ出力光出射面 11b・・レーザ出力光反射面 11c・・電極部 12・・フォトダイオード 21・・基台 27・・容器 28・・検査対象液体 30・・間隙 31〜34・・ケーブル 40・・半導体基板 41・・半導体レーザ 41c・・電極 42・・フォトダイオード 43・・分離溝 50・・半導体レーザ式物質識別センサ 51・・集積化発光・受光デバイス 52・・半導体レーザ付勢回路 53・・自動物質識別手段 54・・識別結果出力手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 軽部 征夫 神奈川県川崎市宮前区東有馬1−3−16 (72)発明者 刈田 保樹 神奈川県藤沢市辻堂新町4−3−1 エ ヌオーケー株式会社内 (72)発明者 西岡 政雄 東京都板橋区蓮根2−30−19−204 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/00 - 21/01 G01N 21/17 - 21/61 JICSTファイル(JOIS) 実用ファイル(PATOLIS) 特許ファイル(PATOLIS)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体レーザの光出射部に接触した物質に
    応じて規定されるその半導体レーザの発振状態の変化を
    検出して上記接触物質の種別または物性を識別する物質
    識別方法。
  2. 【請求項2】光出射部に接触した物質に応じてその半導
    体レーザの発振状態が変化する半導体レーザを光センサ
    のセンシング部分としたことを特徴とする光センサ。
  3. 【請求項3】半導体レーザと,該半導体レーザの動作状
    態を検出する手段と,該半導体レーザ動作状態出手段で
    検出した半導体レーザの動作状態から上記半導体レーザ
    の光出射部に接触した物質を種別または物性を識別する
    手段とを有する半導体レーザ式物質識別センサ。
  4. 【請求項4】上記半導体レーザを一定電流状態で付勢す
    る場合は,上記半導体レーザ動作状態検出手段は,半導
    体レーザの一方の光出射部に対向する他方の光出射部と
    所定の間隔を隔てて位置する光検出手段である請求項3
    記載の半導体レーザ式物質識別センサ。
  5. 【請求項5】上記半導体レーザを一定出力状態で付勢す
    る場合は,上記半導体レーザ動作状態検出手段は上記半
    導体レーザの駆動電流を検出する電流検出手段である請
    求項3記載の半導体レーザ式物質識別センサ。
  6. 【請求項6】上記半導体レーザがファブリペロー型共振
    器を有する半導体レーザまたは同等の半導体レーザであ
    る請求項3〜5いずれか記載の半導体レーザ式物質識別
    センサ。
  7. 【請求項7】上記半導体レーザが分布帰還型半導体レー
    ザまたは同等の半導体レーザである請求項3〜5いずれ
    か記載の半導体レーザ式物質識別センサ。
  8. 【請求項8】光出射部に接触した物質に応じてその動作
    状態の変化が規定されるその半導体レーザと,該半導体
    レーザの上記一方の光出射部に対向する他方の光出射部
    と所定の間隔を隔てて位置する受光素子とを同一半導体
    基板に集積化発光・受光デバイスとして一体化形成した
    ことを特徴とする光センサのセンシング部。
  9. 【請求項9】上記センシング部と,上記センシング部内
    の半導体レーザを付勢する回路と,上記センシング部内
    の受光素子からの検出信号を信号処理して上記半導体レ
    ーザの光出射部に接触した物質の種別または物性を識別
    する自動物質識別手段と,該自動物質識別手段で識別し
    た識別結果を出力する識別結果出力手段とを有する請求
    項8記載の半導体レーザ式物質識別センサ。
  10. 【請求項10】上記半導体レーザがファブリペロー型共
    振器を有する半導体レーザまたは同等の半導体レーザで
    ある請求項8または9記載の半導体レーザ式物質識別セ
    ンサ。
  11. 【請求項11】上記半導体レーザが分布帰還型半導体レ
    ーザまたは同等の半導体レーザである請求項8または9
    記載の半導体レーザ式物質識別センサ。
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