JP3212519U - 使い捨てグローブボックス - Google Patents
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Abstract
【課題】本考案が解決しようとする課題は、安価でかつ簡便に使用可能な使い捨てグローブボックスを提供することにある。【解決手段】樹脂製筐体部(2)と、該筐体の前面にグローブ部(5)およびバグイン・バグアウトポート部(6)を備え、該筐体の側面に集塵吸引用フィルタ(7)およびバグイン・バグアウトポート部(8)を備えてなる、使い捨てグローブボックス(1)であって、該樹脂製筐体部(2)は、樹脂製蓋部(3)と樹脂製本体部(4)からなり、該蓋部(3)と該本体部(4)は、封止されることを特徴とする、使い捨てグローブボックス(1)。【選択図】図1
Description
本考案は、化学物質のサンプリングを行う際に用いられる使い捨てグローブボックスに関するものである。
従来、医薬品原料をはじめとする高薬理活性や毒性のある化学物質のサンプリングを行う際には、操作者が化学物質に曝露されることを防止するとともに、周囲環境への化学物質の飛散防止や付着拡散による交叉汚染を防止することを目的として、封じ込め装置(グローブボックス、アイソレーター、ドラフトチャンバー等)が使用される。
一般的なグローブボックスは、気密構造の筐体の正面パネルに隔壁で嵌合されたグローブポートを備え、袖丈の長いグローブの袖口をグローブポートに固定し、気密性能を保持したまま手指の操作性を確保している。
また、それは、大径のバグイン・バグアウトポートを備え、チューブ形状のポリ袋を装着することができる。
さらに、対象物をグローブボックス内に置いた後にチューブ形状のポリ袋を封止することで、グローブボックスの気密を確保したまま対象物をグローブボックス内でグローブを用いて作業することができる。
さらに、対象物をグローブボックス内に置いた後にチューブ形状のポリ袋を封止することで、グローブボックスの気密を確保したまま対象物をグローブボックス内でグローブを用いて作業することができる。
グローブボックスを構成するパネルやシートなどはボックス内部の視認性確保のため、透明度のある材質が用いられる。また、医薬品への接触が安全であり、消毒用エタノールなどの耐薬品性や気圧による荷重に耐えられる強度を確保するため、用途に応じて材質が選定される。
操作後はグローブボックス内が化学物質で汚染されるため、洗浄により繰り返し使用されるか、または単回での使い捨て処分とされる。前者は洗浄後に化学物質の残留濃度が基準値以下であるか否かを分析機器の使用などにより時間をかけて確認する必要がある。一方、後者は構成部材に軟質樹脂シートが一般に用いられるものの、気密構造確保の観点から、グローブ部と筐体部の一体化成型や、構造を支えるフレームが必要であるため、費用を要することになる。
本考案が解決しようとする課題は、安価で製造でき、かつ軽量で運搬が容易な使い捨てグローブボックスを提供することにある。
本考案にかかるグローブボックスは、樹脂製筐体部(2)と、該筐体の前面にグローブ部(5)およびバグイン・バグアウトポート部(6)を備え、該筐体の側面に集塵吸引用フィルタ(7)およびバグイン・バグアウトポート部(8)を備えてなる、使い捨てグローブボックス(1)であって、該樹脂製筐体部(2)は、樹脂製蓋部(3)と樹脂製本体部(4)からなり、該蓋部(3)と該本体部(4)は、封止されることを特徴とする。
本考案により、安価で製造でき、かつ軽量で運搬が容易な使い捨てグローブボックスを製造・使用することができる。
以下、添付図面に従って実施例を説明するが、本考案はかかる実施例に限定されるものではない。
1は、グローブボックスである。2は、グローブボックスの樹脂製筐体部である。3は、該蓋部である。4は、該本体部である。5は、グローブ部である。6は、前面のバグイン・バグアウトポート部である。7は、集塵吸引フィルタである。8は、側面のバグイン・バグアウトポート部である。
1は、グローブボックスである。2は、グローブボックスの樹脂製筐体部である。3は、該蓋部である。4は、該本体部である。5は、グローブ部である。6は、前面のバグイン・バグアウトポート部である。7は、集塵吸引フィルタである。8は、側面のバグイン・バグアウトポート部である。
(グローブボックスの製造例)
A:ケース加工
A−1:罫書き
収納ケースロックス 740−2L(ポリプロピレン製)の樹脂製本体部の前面もしくは側面に、グローブ部(5)、バグイン・バグアウトポート部(6)および集塵吸引用フィルタ(7)部を設置するための穴をあけるため、穴の中心部の罫書きを施した。
A:ケース加工
A−1:罫書き
収納ケースロックス 740−2L(ポリプロピレン製)の樹脂製本体部の前面もしくは側面に、グローブ部(5)、バグイン・バグアウトポート部(6)および集塵吸引用フィルタ(7)部を設置するための穴をあけるため、穴の中心部の罫書きを施した。
A−2:下穴あけ、リブ除去
罫書きを施した個所に、ドリルで下穴をあけ、必要に応じてリブを除去した。
罫書きを施した個所に、ドリルで下穴をあけ、必要に応じてリブを除去した。
A−3:穴あけ、バリ取り
ホールソーを用いて、所定の箇所に円形の穴をあけ、必要に応じて生じたバリを、やすりなどで削り取った。
ホールソーを用いて、所定の箇所に円形の穴をあけ、必要に応じて生じたバリを、やすりなどで削り取った。
B:ブッシング加工
ブッシングのナット部(材質:ABS製)を固定し、ナット部の外周を切削し、面取り加工を行った。
ブッシングのナット部(材質:ABS製)を固定し、ナット部の外周を切削し、面取り加工を行った。
C:鉢皿加工
鉢皿9号WH0802(材質:ポリプロピレン製)の底部をカッターでくりぬいた。
鉢皿9号WH0802(材質:ポリプロピレン製)の底部をカッターでくりぬいた。
D:継手加工
バルブソケットHI−V25(材質:塩化ビニル製)にメカニカルフィルタDOP96.0% C2/11070用のネジを彫り、エアブローにて切粉を除去した。
バルブソケットHI−V25(材質:塩化ビニル製)にメカニカルフィルタDOP96.0% C2/11070用のネジを彫り、エアブローにて切粉を除去した。
E:組み立て
E−1:ブッシング嵌合、ナット部取り付け、フィルタねじ込み、平パッキン、エルボ共締め
ブッシングを、Aで加工した樹脂製本体部に嵌合し、Bで加工したブッシングのナット部を取り付けた。
メカニカルフィルタDOP96.0% C2/11070をバルブソケットのネジ彫りした雌ネジへねじこみ固定した。
次に、平パッキン47.5×33.5×2 9851−20(材質:NBR製)と樹脂製本体部を給水栓用エルボHI−WL25(材質:塩化ビニル製)により共締めを行った。
E−1:ブッシング嵌合、ナット部取り付け、フィルタねじ込み、平パッキン、エルボ共締め
ブッシングを、Aで加工した樹脂製本体部に嵌合し、Bで加工したブッシングのナット部を取り付けた。
メカニカルフィルタDOP96.0% C2/11070をバルブソケットのネジ彫りした雌ネジへねじこみ固定した。
次に、平パッキン47.5×33.5×2 9851−20(材質:NBR製)と樹脂製本体部を給水栓用エルボHI−WL25(材質:塩化ビニル製)により共締めを行った。
E−2:鉢皿固定
前記Cで加工した鉢皿(外用)を、樹脂製本体部の穴にテープで仮止めし、ドリルでビス用穴を施したところへ、なべ小ねじにて固定を行った。
次に、前記Cで加工した別の鉢皿(内用)の外周部に両面テープを貼ったものを、前記鉢皿(外用)に嵌めた。
前記Cで加工した鉢皿(外用)を、樹脂製本体部の穴にテープで仮止めし、ドリルでビス用穴を施したところへ、なべ小ねじにて固定を行った。
次に、前記Cで加工した別の鉢皿(内用)の外周部に両面テープを貼ったものを、前記鉢皿(外用)に嵌めた。
E−3:アルミテープ、ドアパッキン貼り付け
前記樹脂製本体部のうち、蓋部と接触する部分の外周にアルミテープを貼りつけた後、戸あたりP型テープ EN−52(材質:EPDM製)をさらに貼り付けた。
前記樹脂製本体部のうち、蓋部と接触する部分の外周にアルミテープを貼りつけた後、戸あたりP型テープ EN−52(材質:EPDM製)をさらに貼り付けた。
E−4:グローブ取り付け
耐油薄手モデルローブNo.360(材質:ニトリルゴム製)のフック穴に、イエローキャップWW−4X(材質:ポリエチレン製)2個で嵌合し、前記ナット部にグローブの袖を嵌めた。
次に前記モデルローブの袖口を引っ張り、皺を伸ばし、その後、ナット部を締結して袖口の固定を行った。
耐油薄手モデルローブNo.360(材質:ニトリルゴム製)のフック穴に、イエローキャップWW−4X(材質:ポリエチレン製)2個で嵌合し、前記ナット部にグローブの袖を嵌めた。
次に前記モデルローブの袖口を引っ張り、皺を伸ばし、その後、ナット部を締結して袖口の固定を行った。
E−5:チュービング取り付け
定尺にカットしたチュービング内径5mm×外径7mm(材質:天然ゴム製)を前記鉢皿の溝に嵌めた。
定尺にカットしたチュービング内径5mm×外径7mm(材質:天然ゴム製)を前記鉢皿の溝に嵌めた。
(グローブボックスの封じ込め性能評価)
気中への飛散状況を評価するため、マンニトールを使用し、気中濃度測定器を使って静置サンプリングし抽出などで定量確認した。
気中への飛散状況を評価するため、マンニトールを使用し、気中濃度測定器を使って静置サンプリングし抽出などで定量確認した。
試料:対象医薬品原料の代替試料としてロケット社のマンニトール35を使用した。
試料収集:
サンプリングポンプ(MP-Z300N)とサンプリングカセット(メンブランフィルター+サポートパッド)をチューブ接続し、サンプリングカセットを測定ポイントに設置後、サンプリングポンプの吸引運転を開始した。例えば、吸引速度を2.5L/minに設定し、400min間吸引した場合、合計吸引量は1000L(1m3)となる。
サンプリング箇所については、事前にリスクアセスメントを実施し、グローブボックスから化学物質が漏洩するリスクを洗い出し、その重大性、発生確率、検出能力からRPN値(Risk Priority Number)として点数化し、点数の高いリスクから順に事象として故意にその事象を発生させることで測定条件とした。例えば、グローブをグローブボックス内に急速に押し込んだ場合、グローブボックス内は外気よりも陽圧となる。この様な条件下において、グローブボックスに手を入れた作業者の口元付近にサンプリングカセットを設置し、漏出する代替試料を収集し定量することで、作業者の曝露量を算出した。
試料収集:
サンプリングポンプ(MP-Z300N)とサンプリングカセット(メンブランフィルター+サポートパッド)をチューブ接続し、サンプリングカセットを測定ポイントに設置後、サンプリングポンプの吸引運転を開始した。例えば、吸引速度を2.5L/minに設定し、400min間吸引した場合、合計吸引量は1000L(1m3)となる。
サンプリング箇所については、事前にリスクアセスメントを実施し、グローブボックスから化学物質が漏洩するリスクを洗い出し、その重大性、発生確率、検出能力からRPN値(Risk Priority Number)として点数化し、点数の高いリスクから順に事象として故意にその事象を発生させることで測定条件とした。例えば、グローブをグローブボックス内に急速に押し込んだ場合、グローブボックス内は外気よりも陽圧となる。この様な条件下において、グローブボックスに手を入れた作業者の口元付近にサンプリングカセットを設置し、漏出する代替試料を収集し定量することで、作業者の曝露量を算出した。
試料測定:
収集した代替試料はサンプリングカセットのフィルタに捕集される。測定時はカセットのフィルタから代替試料を水で抽出し、液体クロマトグラフ法にて定量を行った。
収集した代替試料はサンプリングカセットのフィルタに捕集される。測定時はカセットのフィルタから代替試料を水で抽出し、液体クロマトグラフ法にて定量を行った。
結果:
定量の結果、想定したリスクの4条件はいずれも検出限界未満(<0.01μg/サンプル)となった。取り扱う化学物質には一般に職業曝露限界OEL (Occupational Exposure Limit)が定められている。定量検出された値とOELを比較し、本件の使い捨てグローブボックスは、漏出リスクのある条件下においても作業者が化学物質に曝露する量は安全レベルであることが確認された。
定量の結果、想定したリスクの4条件はいずれも検出限界未満(<0.01μg/サンプル)となった。取り扱う化学物質には一般に職業曝露限界OEL (Occupational Exposure Limit)が定められている。定量検出された値とOELを比較し、本件の使い捨てグローブボックスは、漏出リスクのある条件下においても作業者が化学物質に曝露する量は安全レベルであることが確認された。
本考案は、使い捨てグローブボックスを製造、使用する産業で利用される。
1 使い捨てグローブボックス
2 樹脂製筐体部
3 樹脂製蓋部
4 樹脂製本体部
5 グローブ部
6 バグイン・バグアウトポート部
7 集塵吸引用フィルタ
8 バグイン・バグアウトポート部
2 樹脂製筐体部
3 樹脂製蓋部
4 樹脂製本体部
5 グローブ部
6 バグイン・バグアウトポート部
7 集塵吸引用フィルタ
8 バグイン・バグアウトポート部
Claims (2)
- 樹脂製筐体部(2)と、該筐体の前面にグローブ部(5)およびバグイン・バグアウトポート部(6)を備え、該筐体の側面に集塵吸引用フィルタ(7)およびバグイン・バグアウトポート部(8)を備えてなる、使い捨てグローブボックス(1)であって、該樹脂製筐体部(2)は、樹脂製蓋部(3)と樹脂製本体部(4)からなり、該蓋部(3)と該本体部(4)は、封止されることを特徴とする、使い捨てグローブボックス(1)。
- 樹脂製筐体が、ポリプロピレン製である、請求項1記載の使い捨てグローブボックス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017003032U JP3212519U (ja) | 2017-07-04 | 2017-07-04 | 使い捨てグローブボックス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017003032U JP3212519U (ja) | 2017-07-04 | 2017-07-04 | 使い捨てグローブボックス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3212519U true JP3212519U (ja) | 2017-09-14 |
Family
ID=59855081
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017003032U Expired - Fee Related JP3212519U (ja) | 2017-07-04 | 2017-07-04 | 使い捨てグローブボックス |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3212519U (ja) |
-
2017
- 2017-07-04 JP JP2017003032U patent/JP3212519U/ja not_active Expired - Fee Related
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