JP3212494B2 - 抄紙機用ドライヤ - Google Patents
抄紙機用ドライヤInfo
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- JP3212494B2 JP3212494B2 JP22893795A JP22893795A JP3212494B2 JP 3212494 B2 JP3212494 B2 JP 3212494B2 JP 22893795 A JP22893795 A JP 22893795A JP 22893795 A JP22893795 A JP 22893795A JP 3212494 B2 JP3212494 B2 JP 3212494B2
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- dryer
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抄紙機用ドライヤに
関する。
関する。
【0002】
【従来の技術】図3は抄紙機ドライヤパートの概略を示
し、同図において前工程のプレスパート5で脱水された
湿紙1はドライヤパートに入り、ドライヤパートではド
ライヤシリンダ内部に蒸気を送り、これを熱源とするド
ライヤロール2、2′、2″にカンバス4、4′、4″
によって圧着され、所定の水分になるまで加熱乾燥さ
れ、ドライヤロール2、2′、2″及び真空ロール3、
3′、3″を周回しながら後工程のカレンダパート6へ
送られる。そして湿紙1はカンバス4、4′、4″でド
ライヤロール2、2′、2″に圧着加熱されカンバス
4、4′、4″と帯同に真空ロール3、3′、3″に搬
送される間に、図4に示すようにオープンドロー部7で
水分蒸発が行われ、乾燥が進む。なおドライヤロール
2、2′、2″及び真空ロール3、3′、3″は紙幅方
向で直径が等しいプレーンロールで構成されている。
し、同図において前工程のプレスパート5で脱水された
湿紙1はドライヤパートに入り、ドライヤパートではド
ライヤシリンダ内部に蒸気を送り、これを熱源とするド
ライヤロール2、2′、2″にカンバス4、4′、4″
によって圧着され、所定の水分になるまで加熱乾燥さ
れ、ドライヤロール2、2′、2″及び真空ロール3、
3′、3″を周回しながら後工程のカレンダパート6へ
送られる。そして湿紙1はカンバス4、4′、4″でド
ライヤロール2、2′、2″に圧着加熱されカンバス
4、4′、4″と帯同に真空ロール3、3′、3″に搬
送される間に、図4に示すようにオープンドロー部7で
水分蒸発が行われ、乾燥が進む。なおドライヤロール
2、2′、2″及び真空ロール3、3′、3″は紙幅方
向で直径が等しいプレーンロールで構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のようにオープン
ドロー部で乾燥が進む湿紙は真空ロールから次のドライ
ヤロールに入り再加熱され、順次加熱、乾燥を所定の水
分になるまで繰り返す。ドライヤロール上とオープンド
ロー部の蒸発量は約3:7の割合で、ほとんどオープン
ドロー部で蒸発乾燥する一方、湿紙は、乾燥が進むと収
縮し、特に湿紙の進行方向と直角な方向即ちクロスマシ
ン方向(CD)の収縮が大きい。ドライヤロール上では
カンバスによる押し付け面圧が作用し、真空ロールでは
真空力により湿紙の収縮が強く拘束れるが、オープンド
ロー部ではドライヤロール及び真空ロールがプレーンロ
ールのためオープンドロー部の湿紙は図2の模式図に示
すようにドローによる湿紙の進行方向(MD)の張力分
布は紙幅方向で等しくなる。このためポアソン効果によ
り紙端部に収縮応力が発生し紙端部の収縮が大きくな
る。これが図5Aに示すように湿紙の紙幅方向の収縮量
が不均一に分布し、印刷時の色ずれなどの印刷障害が出
易くなり従って進行方向に直角な方向の寸法安定性(又
は収縮率)の均一化が課題となっている。
ドロー部で乾燥が進む湿紙は真空ロールから次のドライ
ヤロールに入り再加熱され、順次加熱、乾燥を所定の水
分になるまで繰り返す。ドライヤロール上とオープンド
ロー部の蒸発量は約3:7の割合で、ほとんどオープン
ドロー部で蒸発乾燥する一方、湿紙は、乾燥が進むと収
縮し、特に湿紙の進行方向と直角な方向即ちクロスマシ
ン方向(CD)の収縮が大きい。ドライヤロール上では
カンバスによる押し付け面圧が作用し、真空ロールでは
真空力により湿紙の収縮が強く拘束れるが、オープンド
ロー部ではドライヤロール及び真空ロールがプレーンロ
ールのためオープンドロー部の湿紙は図2の模式図に示
すようにドローによる湿紙の進行方向(MD)の張力分
布は紙幅方向で等しくなる。このためポアソン効果によ
り紙端部に収縮応力が発生し紙端部の収縮が大きくな
る。これが図5Aに示すように湿紙の紙幅方向の収縮量
が不均一に分布し、印刷時の色ずれなどの印刷障害が出
易くなり従って進行方向に直角な方向の寸法安定性(又
は収縮率)の均一化が課題となっている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、湿紙をカンバ
スに帯同させ、このカンバスに帯同させた湿紙を、内部
に加熱手段を備えた複数のドライヤ及び真空ロール上を
順次周回走行させて湿紙を乾燥させる抄紙機用ドライヤ
であって、前記真空ロールは、その直径が中高のクラウ
ン付真空ロールに形成するとともに、湿紙の乾燥過程の
水分30%からドライエンドの範囲に設けることを特徴
とする、抄紙機用ドライヤである。
スに帯同させ、このカンバスに帯同させた湿紙を、内部
に加熱手段を備えた複数のドライヤ及び真空ロール上を
順次周回走行させて湿紙を乾燥させる抄紙機用ドライヤ
であって、前記真空ロールは、その直径が中高のクラウ
ン付真空ロールに形成するとともに、湿紙の乾燥過程の
水分30%からドライエンドの範囲に設けることを特徴
とする、抄紙機用ドライヤである。
【0005】更に前記クラウン付真空ロールを湿紙の乾
燥過程の水分30%からドライエンドの範囲に設けたこ
とを特徴とする。
燥過程の水分30%からドライエンドの範囲に設けたこ
とを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例を示すも
ので1は湿紙、2はドライヤロール、3は真空ロールを
示し、該真空ロール3は、中空部の直径が大きくなるよ
うにクラウン付真空ロールに形成し、そのクラウンは数
2で示す放物線曲線を描くようにし、クラウン加工中心
線でのクラウン量(2P)は1.45mmとした。
ので1は湿紙、2はドライヤロール、3は真空ロールを
示し、該真空ロール3は、中空部の直径が大きくなるよ
うにクラウン付真空ロールに形成し、そのクラウンは数
2で示す放物線曲線を描くようにし、クラウン加工中心
線でのクラウン量(2P)は1.45mmとした。
【0007】
【数2】
【0008】真空ロール3の中央部を中高としたクラウ
ン付真空ロールにより紙の進行方向の張力が湿気1の中
央部に集中し、これにより紙中央部にポアソン効果によ
り紙の進行方向に直角な直角方向に収縮応力が作用し紙
端部の直角方向収縮応力は減少する。図5は紙幅方向の
収縮率の分布の測定例を示す。但し収縮率は、紙幅方向
に等間隔にサンプリングした紙の進行方向に直角な直角
方向の引っ張り破断伸びを測定することにより求めるこ
とができる。
ン付真空ロールにより紙の進行方向の張力が湿気1の中
央部に集中し、これにより紙中央部にポアソン効果によ
り紙の進行方向に直角な直角方向に収縮応力が作用し紙
端部の直角方向収縮応力は減少する。図5は紙幅方向の
収縮率の分布の測定例を示す。但し収縮率は、紙幅方向
に等間隔にサンプリングした紙の進行方向に直角な直角
方向の引っ張り破断伸びを測定することにより求めるこ
とができる。
【0009】図5に示すAは、従来のドライヤの測定
例、Bは本発明による抄紙機ドライヤによる紙の測定例
を示す。本発明による紙Bは紙中央部の収縮率は若干大
きくなるが、(これは本発明者たちの解析によるとクラ
ウン付真空ロール3を周回した湿紙1は温度が低下して
おり、蒸発、乾燥は行われておらず紙全体の収縮も小さ
くなる)紙端の収縮率は従来のAより減少する。従って
紙全幅ではほぼ直角方向の収縮率の均一な紙を抄造する
ことができる。
例、Bは本発明による抄紙機ドライヤによる紙の測定例
を示す。本発明による紙Bは紙中央部の収縮率は若干大
きくなるが、(これは本発明者たちの解析によるとクラ
ウン付真空ロール3を周回した湿紙1は温度が低下して
おり、蒸発、乾燥は行われておらず紙全体の収縮も小さ
くなる)紙端の収縮率は従来のAより減少する。従って
紙全幅ではほぼ直角方向の収縮率の均一な紙を抄造する
ことができる。
【0010】図6は抄紙機紙流れ方向の紙の収縮率(シ
ュリンケージ)測定例を示す。図6から紙はドライヤロ
ール2がプレスパート5から30本目付近から収縮を起
こし始めることが分かる。これは紙水分が約30%程度
の位置である。従って本発明のクラウン付真空ロール3
は、湿紙1の乾燥過程の水分30%程度より以降のカレ
ンダパート6側に設ける。
ュリンケージ)測定例を示す。図6から紙はドライヤロ
ール2がプレスパート5から30本目付近から収縮を起
こし始めることが分かる。これは紙水分が約30%程度
の位置である。従って本発明のクラウン付真空ロール3
は、湿紙1の乾燥過程の水分30%程度より以降のカレ
ンダパート6側に設ける。
【0011】
【発明の効果】上述したように本発明によるときは湿紙
をカンバスに帯同させ、内部に加熱手段を備えた複数の
ドライヤロールと真空ロールとを順次周回走行させて湿
紙を乾燥させる抄紙機用ドライヤにおいて、前記真空ロ
ールを直径が中高のクラウン付真空ロールに形成したも
のであるからクラウン付真空ロールは紙の進行方向の張
力を湿紙の中央部に集中し、これにより紙中央部にポア
ソン効果により紙の進行方向に直角な直角方向の収縮率
が減少し均一な紙が製造でき、印刷障害が解決された。
又クラウン付真空ロールを湿紙の乾燥過程の水分30%
からドライエンドの範囲に設けることにより直角方向の
収縮率の減少は顕著となる。
をカンバスに帯同させ、内部に加熱手段を備えた複数の
ドライヤロールと真空ロールとを順次周回走行させて湿
紙を乾燥させる抄紙機用ドライヤにおいて、前記真空ロ
ールを直径が中高のクラウン付真空ロールに形成したも
のであるからクラウン付真空ロールは紙の進行方向の張
力を湿紙の中央部に集中し、これにより紙中央部にポア
ソン効果により紙の進行方向に直角な直角方向の収縮率
が減少し均一な紙が製造でき、印刷障害が解決された。
又クラウン付真空ロールを湿紙の乾燥過程の水分30%
からドライエンドの範囲に設けることにより直角方向の
収縮率の減少は顕著となる。
【図1】本発明の一実施例を示すもので(a)は側面
図、(b)はオープンドロー部の応力分布の模式図であ
る。
図、(b)はオープンドロー部の応力分布の模式図であ
る。
【図2】従来例を示すもので(a)は側面図、(b)は
オープンドロー部の応力分布の模式図である。
オープンドロー部の応力分布の模式図である。
【図3】抄紙機ドライヤパートの概念図である。
【図4】図3のA部の拡大図である。
【図5】湿紙の進行方向に直角な直角方向の収縮率分布
図である。
図である。
【図6】抄紙機実機における紙の進行方向の紙の収縮率
を示す測定例図である。
を示す測定例図である。
1 湿紙 2 ドライヤロール 3 真空ロール 4 カンバス
フロントページの続き (72)発明者 山本 光雄 広島県三原市糸崎町5007番地 三菱重工 業株式会社 三原製作所内 (56)参考文献 特開 平3−146787(JP,A) 特公 昭45−32764(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21F 5/02
Claims (1)
- 【請求項1】 湿紙をカンバスに帯同させ、このカンバ
スに帯同させた湿紙を、内部に加熱手段を具えた複数の
ドライヤ及び真空ロール上を順次周回走行させて湿紙を
乾燥させる抄紙機用ドライヤであって、 前記真空ロールは、その直径が中高のクラウン付真空ロ
ールに形成するとともに、湿紙の乾燥過程の水分30%
からドライエンドの範囲に設けることを特徴とする、抄
紙機用ドライヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22893795A JP3212494B2 (ja) | 1995-09-06 | 1995-09-06 | 抄紙機用ドライヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22893795A JP3212494B2 (ja) | 1995-09-06 | 1995-09-06 | 抄紙機用ドライヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0978484A JPH0978484A (ja) | 1997-03-25 |
JP3212494B2 true JP3212494B2 (ja) | 2001-09-25 |
Family
ID=16884198
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22893795A Expired - Fee Related JP3212494B2 (ja) | 1995-09-06 | 1995-09-06 | 抄紙機用ドライヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3212494B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6576119B2 (en) | 2000-02-29 | 2003-06-10 | Japan Energy Corporation | Method of producing middle distillate products by two-stage hydrocracking and hydrocracking apparatus |
-
1995
- 1995-09-06 JP JP22893795A patent/JP3212494B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6576119B2 (en) | 2000-02-29 | 2003-06-10 | Japan Energy Corporation | Method of producing middle distillate products by two-stage hydrocracking and hydrocracking apparatus |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0978484A (ja) | 1997-03-25 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20010619 |
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