JP3211628U - 人力駆動装置用クランクペダル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行時のペダルの水平角度が固定されることで体重移動が可能となり、脚の疲労を軽減することができる人力駆動装置用クランクペダル装置を提供する。【解決手段】本体フレーム1の横行部の前後2か所に回動自在に配設された前部クランク軸2及び後部クランク軸3と、各々の両端に連続して配設される左右各2本のペダルアーム2a、2b及び3a、3bと、それらの先端に連続して配設される左右各2本のペダル軸4a、4b及び5a、5bと、それらの内、左の2本のペダル軸4a、5aを回動自在に収容する2つの軸受6aを前後に有する左ペダル7aと、右の2本のペダル軸4b、5bを、回動自在に収容する2つの軸受6bを前後に有する右ペダル7bと、前部クランク軸歯車2c及び後部クランク軸歯車3c及びそれらの連結歯車8を備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本考案は、人力駆動装置用クランクペダル装置に関する。
自転車等のペダル装置に関して、ペダルに連結するクランク機構を用いることにより、走行時の運転者の脚の疲労度の軽減や、ひざ関節の負担の軽減を図ることを目的とした発明、考案がなされている。
特許文献1には、クランク機構を用いてペダルの軌跡を非円形とさせ、ペダルの戻り軌跡における脚部の不自然な折れ曲がりを改善し、脚の疲労度の軽減を図る発明が記載されている。
特許文献2には、クランク機構を用いてペダルの前後の軌道の移動幅を小さくし、ひざ関節の負担の軽減を図る発明が記載されている。
特開2004−196062号公報 特開2010−208582号公報
しかしながら、特許文献1及び2の発明では、ペダルの踏み面の水平角度が固定されてはいないため、自然な歩行時に脚が地面から力を受ける方向や順序をペダル上で再現することはできず、歩行時のように脚の静脈血流を維持することができない。すなわち、歩行時においては脚の静脈血流は脚の各筋肉の緊張と弛緩の繰り返しによるポンプ作用によって維持されている。この場合、かかとからつま先に向かう体重移動に伴って、作動筋肉が順次変化していくことが重要である。
しかるに、特許文献1及び2の発明を含めた従来の自転車等に用いられているペダル装置においては、ペダルはペダル軸の回りに自由に回転し、その水平方向に対する角度は固定されていない。このため、体重は常にペダル軸の上にかかり、体重移動は不可能である。このため脚の静脈血流が十分効果的に促進されず、脚の疲労蓄積の原因となっている。
本考案は上記問題点に鑑み、走行時のペダルの踏面の水平角度を走行面に対して一定に保持することができる人力駆動装置用クランクペダル装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段として、請求項1の考案は、人力駆動車用のペダル装置であって、本体フレームと、本体フレームの横行部の前後2か所に回動自在に配設された前部クランク軸及び後部クランク軸と、前部クランク軸及び後部クランク軸の各々の両端に連続して配設される左右各2本のペダルアームと、各ペダルアームの先端に連続して配設される左右各2本のペダル軸と、各ペダル軸の内、左の2本のペダル軸を回動自在に収容する2つの軸受を前後に有する左ペダルと、右の2本のペダルを回動自在に収容する2つの軸受を前後に有する右ペダルと、前部クランク軸及び後部クランク軸の各々の進行左側に配設された前部クランク軸歯車及び後部クランク軸歯車と、前部クランク軸歯車及び後部クランク軸歯車の中間に配設された連結歯車とを備えることを特徴とする。
請求項2の考案は、さらに、左右各2本のペダルアームは、各々のクランク軸との連続部からペダル軸との連続部へ向かうほど本体フレームから離れる方向となる角度を有して構成されることを特徴とする。
請求項3の考案は、さらに、本体フレームの横行部は走行面に対して所定の角度で前後に傾斜していることを特徴とする。
請求項4の考案は、さらに、前部クランク軸及び後部クランク軸が各々異なる回転位相で組み立てられるように、連結歯車が着脱自在に構成されるとともに、左右のペダルが各々枠体と、枠体に沿って前後方向に摺動自在に取り付けられた舌体を備え、舌体に上記ペダル軸の一方のみが回動自在に係合することを特徴とする。
本考案によれば、ペダルが軸の回りに回転することなく水平方向に対して一定の角度に固定されるため、ペダル上での体重移動が可能となり、通常の歩行時に近い状態で筋肉を作動させることにより脚の静脈血流を自然により近い状態に維持し、走行時の脚の疲労を軽減させることができる。
本考案の第1の実施形態を示すペダル角度固定式クランクペダル装置の模式図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 本考案の第2の実施形態を示すペダル角度固定式クランクペダル装置の模式図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 本考案の第3の実施形態を示すペダル角度固定式クランクペダル装置の模式図であり、(a)は正面図、(b)はペダル部分の説明図である。
以下に、本考案の人力駆動装置用クランクペダル装置の第1の実施形態について図を用いて説明する。
まず、本実施形態の構成を図1(a)及び(b)で説明する。
本体フレーム1と、本体フレーム1の水平部の前後2か所に回動自在に配設された前部クランク軸2及び後部クランク軸3と、前部クランク軸2及び上記後部クランク軸3の各々の両端に連続して配設される左右各2本のペダルアーム2a、2b及び3a、3bと、各ペダルアーム2a、2b、3a、3bの先端に連続して配設される左右各2本のペダル軸4a、4b及び5a、5bと、各ペダル軸4a、4b、5a、5bの内、左の2本のペダル軸4a、5aを回動自在に収容する2つの軸受6aを前後に有する左ペダル7aと、右の2本のペダル軸4b、5bを、回動自在に収容する2つの軸受6bを前後に有する右ペダル7bと、前部クランク軸2及び後部クランク軸3の各々の進行左側に配設された前部クランク軸歯車2c及び後部クランク軸歯車3cと、前部クランク軸歯車2c及び後部クランク軸歯車3cの中間に配設された連結歯車8とを備えている。
なお、後部クランク軸3の進行右側には後部クランク軸3の回転をチェーン12で後輪(不図示)に伝えるためのチェーン歯車11が配設されている。チェーン歯車11の配置は他の実施形態においても同様である。
次に、本実施形態の機能を説明する。
上記構成により、前部クランク軸2及び後部クランク軸3、左右各2本のペダルアーム2a、2b及び3a、3b、左右各2本のペダル軸4a、4b及び5a、5b及び上記左右のペダル7a、7bはリンク機構を構成している。さらに、上記のように、前部クランク軸歯車2c及び後部クランク軸歯車3cの中間には連結歯車8が配設されていて、図2(b)に示すペダルアーム2a、2bの動作はペダルアーム3a、3bの動作と常に同期して互いに平行の位置関係を保つ。
これにより、ペダルアーム2a、2bの先端位置のペダル軸4a、4bと、ペダルアーム3a、3bの先端位置のペダル軸5a、5bに各々連結される左右のペダル7a、7bの踏み面は、走行中、走行面に対する角度が常に平行に保たれることになる。
上記機能により、本実施形態では走行中、運転者はペダル上で通常の歩行時と同様にかかとからつま先に向かう体重移動をおこなうことが可能となり、作動筋肉を順次変化させることができる。これにより、通常の歩行時に近い状態で筋肉が作動するので、運転者の脚の静脈血流は脚の各筋肉の緊張と弛緩の繰り返しによるポンプ作用によって自然により近い状態に維持されることとなり、脚の疲労を軽減することができる。
次に、第2の実施形態について説明する。
本実施形態の構成を図2(a)、(b)に示す。ペダルアーム2a’、2b’、3a’、3b’は、各々のクランク軸2’、3’との連続部からペダル軸4a’、4b’、5a’、5b’との連続部へ向かうほど本体フレーム1’から離れる方向となる角度を有して構成されている。
本実施形態の機能は、前部クランク軸2’と後部クランク軸3’との間の距離に比較して、各ペダルアーム2a’、2b’、3a’、3b’の長さが大きいとき、すなわち2つのクランク軸2’、3’を前後方向によりコンパクトに配置する場合や、ペダル7a’、7b’の回転半径を大きくしたい場合に、前部クランク軸2’の各ペダルアーム2a’、2b’と後部クランク軸3’の各ペダルアーム3a’、3b’とが回転動作中に干渉するのを避けることができる点にある。(図2(a)参照方)
これにより、本実施形態では、2つのクランク軸の配置や、ペダルの回転半径についての設計の自由度を向上させることができる。
上記第1及び第2の実施形態においては、ペダルの踏み面は常に本体フレーム1の横行部に平行となる。したがって、本体フレーム1の横行部が水平面と角度θをなす構成(不図示)とすれば、走行時のペダルの踏み面が走行面と常に角度θを保つ構成とすることができる。
次に、第3の実施形態について説明する。
本実施形態の構成を図3(a)、(b)に示す。(a)は正面図、(b)はペダル部分の説明図である。
前部クランク軸2及び後部クランク軸3が各々異なる回転位相で組み立てられるように、上記連結歯車8が着脱自在に構成されるとともに、左右のペダル7a、7bが各々枠体9a、9bと、これに沿って前後方向に摺動自在に取り付けられた舌体10a、10bを備え、舌体10aにはペダル軸4a、5aの一方のみが、舌体10bにはペダル軸4b、5bの一方のみが回動自在に係合する。
上記構成により、本実施形態では連結歯車8が着脱自在となったことで前・後クランク軸の回転位相を所定の範囲でずらすことができるようになる。これにより、ペダルの踏み面の水平角度を回転位置によって以下のように変化させることができる。
例えば、図3(a)に示すように、前部クランク軸2の位相を後部クランク軸3の位相に対して、約30度遅らせると、踏み込む位置ではペダル7bは前が上がり、後方で持ち上がる位置では、ペダル7aは前下がりとなる。
ただし、この場合、前・後ペダル軸4a、5a及び4b、5bの間の距離は一定でなくなるので、この変化に対応するように、前・後いずれかのペダル軸をペダルに対して可動としなければならない。例えば、図3(b)に示すように、前部のペダル軸4a及び4bの回りに回転する舌体10a、10bが枠体9a、9bの溝に沿って摺動する構成が考えられる。
また、上記とは異なり、前部のペダル軸4a及び4b及びこれらの軸受部が枠体9a、9bの前部側を摺動し、後部のペダル軸5a及び5bは枠体9a、9bの後部側に固定された舌体10a、10bに各々回動自在に取り付けられる構成としてもよい。
上記の機能により、ペダルの回転位置に対応させて踏み面の水平角度を調整することが可能となり、脚の自然な動きにフィットし、快適に踏むことができるペダルを提供できる。
1 本体フレーム
2、2’ 前部クランク軸
2a、2a’ 左側ペダルアーム
2b、2b’ 右側ペダルアーム
2c 前部クランク軸歯車
3、3’ 後部クランク軸
3a、3a’ 左側ペダルアーム
3b、3b’ 右側ペダルアーム
3c 後部クランク軸歯車
4a、4a’ 前部左側ペダル軸
4b、4b’ 前部右側ペダル軸
5a、5a’ 後部左側ペダル軸
5b、5b’ 後部右側ペダル軸
6a、6b 軸受
7a、7a’ 左側ペダル
7b、7b’ 右側ペダル
8 連結歯車
9a、9b 枠体
10a、10b 舌体
11 チェーン歯車
12 チェーン

Claims (4)

  1. 人力駆動車用のペダル装置であって、
    本体フレームと、
    上記本体フレームの横行部の前後2か所に回動自在に配設された前部クランク軸及び後部クランク軸と、
    上記前部クランク軸及び上記後部クランク軸の各々の両端に連続して配設される左右各2本のペダルアームと、
    上記各ペダルアームの先端に連続して配設される左右各2本のペダル軸と、
    上記各ペダル軸の内、上記左の2本のペダル軸を回動自在に収容する2つの軸受を前後に有する左ペダルと、上記右の2本のペダルを回動自在に収容する2つの軸受を前後に有する右ペダルと、
    上記前部クランク軸及び上記後部クランク軸の各々の進行左側に配設された前部クランク軸歯車及び後部クランク軸歯車と、
    上記前部クランク軸歯車及び上記後部クランク軸歯車の中間に配設された連結歯車と、
    を備えることを特徴とする人力駆動装置用クランクペダル装置。
  2. 上記左右各2本のペダルアームは、各々の上記クランク軸との連続部から上記ペダル軸との連続部へ向かうほど本体フレームから離れる方向となる角度を有して構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の人力駆動装置用クランクペダル装置。
  3. 上記本体フレームの横行部は走行面に対して所定の角度で前後に傾斜している、ことを特徴とする請求項1または2に記載の人力駆動装置用クランクペダル装置。
  4. 上記前部クランク軸及び上記後部クランク軸が各々異なる回転位相で組み立てられるように、上記連結歯車が着脱自在に構成されるとともに、上記左右のペダルが各々枠体と、上記枠体に沿って前後方向に摺動自在に取り付けられた舌体を備え、上記舌体に上記ペダル軸の一方のみが回動自在に係合する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の人力駆動装置用クランクペダル装置。

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