JP3211449U - コンクリートパネル結合体 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンクリート壁のモルタル面に亀裂が発生しにくいコンクリートパネル結合体を提供する。【解決手段】コンクリートパネル1,2が対向する1辺面でモルタル接合部3を介して結合されたコンクリートパネル結合体であって、表面及び裏面の一方から他方方向にモルタル接合部を含む部分に形成された孔4に、接合剤6とともに棒状金属5を埋設する。モルタル接合部に埋設された棒状金属によりコンクリートパネルの上下方向の移動が抑制され、表面に塗布される化粧モルタル8の亀裂の発生が阻止される。【選択図】図1
Description
本考案は、鉄骨構造あるいはコンクリート構造の建築物の外壁、内壁等のコンクリートパネル壁、特に隣り合う柱の間及びそれら柱の間をつなぐ梁と床の間に設けられるコンクリートパネル壁を構成するコンクリートパネル結合体に関する。
コンクリートパネルは表面、裏面及び4辺面で区画された6面体からなる所定厚さの方形形状であり、コンクリートパネル壁はこれら複数個のコンクリートパネルを左右方向に配列し、隣り合うコンクリートパネルの互いに対向する辺面間にモルタルを介して一体的に結合したものを主体としている。このコンクリート壁は、壁表面の美的性状を高めるため、その表面にモルタルや石膏を塗布している。
このコンクリートパネル壁を持つ建築物が長期に渡って使用されると風とか梁、床に作用する荷重等の力により建築物が撓み、コンクリート壁のモルタル面に亀裂が発生することがある。本考案はコンクリート壁のモルタル面に亀裂が発生しにくいコンクリートパネル結合体を提供することを目的とする。
コンクリート壁のモルタル面の亀裂は建築物の撓みにより隣接するコンクリートパネルが上下方向にずれることにより発生するものと考えた。そしてこの隣接するコンクリートパネルの上下方向のずれを隣接する2枚のコンクリートパネルの間にあるモルタル接合部を含む部分に金属棒を介在させることによりずれを抑制できると考え、本考案を完成したものである。
即ち、本考案のコンクリートパネル結合体は、表面、裏面及び4辺面で区画された所定厚さの方形コンクリートパネル2枚が対向する1辺面でモルタル接合部を介して結合されたコンクリートパネル結合体であって、上記表面及び上記裏面の一方から他方方向に前記モルタル接合部を含む部分に形成された孔に接合材とともに埋設された棒状金属を設けたことを特徴とする。本考案のコンクリートパネル結合体はモルタル接合部に埋設された棒状金属によりコンクリートパネルの上下方向の移動が抑制され表面に塗布される化粧モルタルなどの亀裂の発生が阻止される。
本考案のコンクリートパネル結合体を構成するコンクリートパネルは、表面、裏面及び4辺面で区画された6面体からなる所定厚さの方形形状のものである。コンクリートパネルの上下方向に延びる相背向する一方の辺面はその厚さ方向の中央部に長手方向に延びる溝状凹部を有し、他方の辺面は溝状凹部に型対象の長手方向に延びる凸状部を持つものであるのが好ましい。かかるコンクリートパネルでは隣り有って結合された2枚のコンクリートパネルは溝状凹部と凸状部とが噛み合った状態で結合している、このため2枚のコンクリートパネルの表面と裏面を結ぶ厚さ方向の相対変位が阻止されコンクリートパネル結合体の一体性保持に優れている。
またコンクリートパネルはその厚さ方向の中央部に上下方向に貫通する複数個の貫通孔を持つものが軽量であるため好ましい。さらには、セメント、軽量骨材、砂、石炭灰等を主成分として複数のスクリューを持つ押し出し成形機により成形された軽量コンクリートパネルが好ましい。
本考案のコンクリートパネル結合体を構成するモルタル接合部は隣合うコンクリートパネル同士を一体的に接合する部材で、一のコンクリートパネルに他のコンクリートパネルを組み付ける際にその間に介在させ、両側のコンクリートパネルで挟持された状態で固化したものである。
本考案で言うモルタルとはセメント、砂、水からなるモルタルでも良いし、そのモルタルに適宜接着剤を添加したものでも良い。
モルタル接合部を含む部分に形成される孔は表面及び裏面の一方から他方方向に形成されている。この孔は一方のコンクリートパネルからモルタル接合部を貫通して他方のコンクリートパネルに伸びている厚さ方向に対して斜め方向に延びるものとすることができる。またこの孔はモルタル接合部に沿って延びているものとすることができる。孔の断面はモルタル接合部の厚さより大きいものであるのが好ましい。また、孔はパネルの上下方向に延びるモルタル接合部に複数個設けることができる。
本考案のコンクリートパネル結合体を構成する棒状金属は鉄棒を使用できる。またこの棒状金属を孔内に固定する結合材としてはモルタル、エポキシ樹脂等の有機物接合剤を使用できる。
本考案のコンクリートパネル結合体は、まず従来と同様に、例えば、建築物の一方の柱及び床面に第1のコンクリートパネルの側辺と下辺をセメントモルタルを介して固定する。その後、第1のコンクリートパネルの他の側辺と床面に第2のコンクリートパネルをセメントモルタルを介して固定する。このようにして必要な数のコンクリートパネルを従来と同様に固定してコンクリート壁を構築する。本考案のコンクリートパネル結合体はできあがったコンクリート壁を構成する隣合う2個のコンクリートパネルを用いて形成される。ここで、隣接する2枚の相対向する側面に挟持されて両者を固定するモルタルが本発明のモルタル接合部に相当する。このモルタル接合部に一面(表面)から他面(裏面)方向にドリルで孔を形成する。その孔に接合剤を入れた状態で棒状金属を押し込み接合剤を固化して棒状金属を埋設する。これにより本考案のコンクリートパネル結合体は完成する。
形成する孔は底のあるものが好ましい。またコンクリートパネルに軽量化のための上下方向に延びる貫通孔を持つものでは、孔がこの貫通孔に開口するものでないのが好ましい。孔に底が開口したり孔の内壁に開口がある場合は接合剤がこれら開口から漏れ出し接合が不十分になることがある。
本考案のコンクリートパネル結合体は隣りあう2枚のコンクリートパネルを一体的に結合するモルタル接合部を含む部分に一方の面から他方の面の方向に延びる棒状金属が埋設されている。この棒状金属が隣りあう2枚のコンクリートパネルの上下方向の相対移動(ずれ)を阻止する。このため、コンクリートパネル壁の一体性が維持され壁面に形成された化粧モルタルに亀裂が入りにくい。またモルタル接合部への孔の形成及び棒状金属の埋設がコンクリート壁の一面(表面)からの工事で可能であり、作業が容易である利点がある。
以下、本考案を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。
本考案のコンクリートパネル結合体の要部断面を図1に示す。このコンクリートパネル結合体は第1のコンクリートパネル1と第2のコンクリートパネル2とモルタル接合部3と孔4と鉄棒5と接合剤6と繊維補強シート7と化粧モルタル8とで構成されている。コンクリートパネル1(2)は、図3にその斜視図を示すように高さ約3m、横幅約0.6m、厚さ7.5cmの6面体状の軽量コンクリートパネルで、セメント、軽量骨材、砂、石炭灰等を主成分として複数のスクリューを持つ押し出し成形機により成形されたものである。このコンクリートパネル1(2)は、上下方向に延びる7個の貫通孔10とを持つ。また、その1側辺は表面及び裏面側に切欠け13,14を有するとともに厚さ方向の中央部に上下方向に延びる凸状部15を持つ。この1側辺と背向する他の側辺は切欠け13,14と同じ切欠け16,17と厚さ方向の中央部に上下方向に延びる溝状凹部18を持つ。この凸状部15と溝状凹部18は型対象となっている。
モルタル接合部3は第1のコンクリートパネル1に第2のコンクリートパネル2を組み付ける際に使用したセメントモルタルが固化したもので、第1のコンクリートパネル1と第2のコンクリートパネル2とを一体的に結合している。
孔4は、図2に示すように、繊維補強シート7及び化粧モルタル8を形成する前に第2コンクリートパネル2の表面から斜め方向ドリルで開けたものである。この孔4はモルタル接合部4の中程を貫通し第1のコンクリートパネル1の裏面の近くまで達する有底穴である。
鉄棒5は孔4より少し細い丸棒で、予め孔4内に挿入されたペースト状の合成樹脂接着剤を孔4内に押し込むように孔4に挿入されたものである。接合剤が固化して接合剤6となり鉄棒5を孔4内に堅く固定している。
鉄棒5が固定された後、切欠け13と切欠け16で形成される浅い溝部に繊維補強シート7が接着剤で貼り付けられ、さらにその後でコンクリートパネル1,2の表面及び繊維補強シート7の上にセメントモルタルが塗布され化粧モルタル8としてパネル壁の表面の美観を高めている。
なお、本実施例では繊維補強シート7及び化粧モルタル8はコンクリートパネル1,2の表面のみに形成している。しかし部屋の間仕切り壁のようにコンクリートパネル1,2の表面及び裏面の両面に繊維補強シート7及び化粧モルタル8を形成するのは当然である。
本実施例のコンクリートパネル結合体は、埋設された鉄棒5が隣合う第1のコンクリートパネル1と第2のコンクリートパネル2とをモルタル接合部4を介して一体的に固定しているためコンクリートパネルの上下方向の相対的ずれを阻止して両コンクリートパネルの一体性を高めている。このため長期間に渡り化粧モルタル8の亀裂の発生を抑制できる。
本実施例では鉄棒5は1本のみを有するものとしたが、その上或いは下に第2,第3等の複数個の鉄棒を設けることもできる。
また、図4に示すように孔はモルタル接合部に沿ってコンクリートパネルの表面と垂直方向に延びる孔40でも良い。この場合、鉄棒50は隣合う2個のコンクリートパネルの間に位置するように固定される。この状態でも鉄棒50は2個のコンクリートパネルの上下方向の相対移動を効果的に阻止でき、2個のコンクリートパネルの一体性を高め、化粧モルタルの亀裂の発生を抑制する。
1…第1のコンクリートパネル 2…第2のコンクリートパネル
3…モルタル接合部 4…孔 5…鉄棒 6…接合剤
7…繊維補強シート 8…化粧モルタル
13,14,16,17…切欠け 15…凸状部 18…溝状凹部
40…孔 50…鉄棒
3…モルタル接合部 4…孔 5…鉄棒 6…接合剤
7…繊維補強シート 8…化粧モルタル
13,14,16,17…切欠け 15…凸状部 18…溝状凹部
40…孔 50…鉄棒
Claims (4)
- 表面、裏面及び4辺面で区画された所定厚さの方形コンクリートパネル2枚が対向する1辺面でモルタル接合部を介して結合されたコンクリートパネル結合体であって、
前記表面及び上記裏面の一方から他方方向に前記モルタル接合部を含む部分に形成された孔に接合材とともに埋設された棒状金属を設けたことを特徴とするコンクリートパネル結合体。 - 前記孔は一方の前記コンクリートパネルから前記モルタル接合部を貫通して他方の前記コンクリートパネルに伸びている請求項1記載のコンクリートパネル結合体。
- 前記孔は前記モルタル接合部に沿って延びている請求項1記載のコンクリートパネル結合体。
- 一方の前記コンクリートパネルの前記1辺面はその厚さ方向の中央部に長手方向に延びる溝状凹部を有し、他方の前記コンクリートパネルの前記1辺面は前記溝状凹部に型対象の長手方向に延びる凸状部を持つ請求項1〜3の内の1項に記載のコンクリートパネル結合体。
Priority Applications (1)
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JP2017001958U JP3211449U (ja) | 2017-04-28 | 2017-04-28 | コンクリートパネル結合体 |
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JP2017001958U JP3211449U (ja) | 2017-04-28 | 2017-04-28 | コンクリートパネル結合体 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112942562A (zh) * | 2021-02-03 | 2021-06-11 | 浙江吉祥建设集团有限公司 | 装配式结构及其施工方法 |
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- 2017-04-28 JP JP2017001958U patent/JP3211449U/ja not_active Expired - Fee Related
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