JP3210905B2 - 可動式ゲートの起伏設備に用いる液圧装置 - Google Patents

可動式ゲートの起伏設備に用いる液圧装置

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JP3210905B2 JP35700298A JP35700298A JP3210905B2 JP 3210905 B2 JP3210905 B2 JP 3210905B2 JP 35700298 A JP35700298 A JP 35700298A JP 35700298 A JP35700298 A JP 35700298A JP 3210905 B2 JP3210905 B2 JP 3210905B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、河川に設けられた
可動式ゲートの起伏作業を液圧シリンダを使用して行
い、通常の放流時は、長時間かけて倒伏作業を行う可動
式ゲートの起伏設備に用いる液圧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、河川の水を農業用として使用する
時に、河川を横断して設けられた起伏ゲート扉体を起立
させて、矩形状の起伏ゲート扉体の上流側に水を溜めて
その水を必要個所に送水し、その用途が終了すれば、起
伏ゲート扉体を倒伏させて水を下流側に放流するための
可動(又は起伏)式ゲートの起伏設備が採用されてい
る。この起伏設備においては、矩形状の複数の起伏ゲー
ト扉体が、河床の基礎に設けられた複数の鉄筋コンクリ
ート製の固定ブロック間で、密封で摺動可能となってい
る。また起伏ゲート扉体は長方形状の鋼板製からなり、
起伏ゲート扉体の基部は、河床に打設されたコンクリー
ト基礎に固定された取付けブラケットにピンを介して回
動可能に支持されている。起伏設備には液圧装置の一例
である油圧装置が使用されている。即ち、起伏ゲート扉
体の下流側である後面には、コンクリート基礎に固定さ
れた取付けブラケットにピンを介して取付けられた液圧
シリンダの一例である油圧シリンダが通常2〜3本、間
隔を開けてそのロッドの先部がピン連結されている。一
方、油圧シリンダを駆動するための液圧ユニットの一例
である油圧ユニットは、起伏ゲート扉体の近傍の川岸に
配置された操作室内に設置され、油圧配管を介して油圧
シリンダのヘッド側に接続されている。
【0003】従って、可動式ゲートの起伏設備に用いる
液圧装置においては、操作室で油圧ユニットの操作を行
って油圧シリンダのヘッド側に圧油を供給して起伏ゲー
ト扉体を起立させて起伏ゲート扉体の上流側に水を溜
め、また油圧シリンダのヘッド側の圧油を排出して起伏
ゲート扉体を倒伏させて溜まっている水を下流側に放流
することができる。従来、起伏ゲート扉体の起伏時間
は、油圧ユニットに設けられた流量調整弁を調節して設
定しており、起立作業及び倒伏作業共、1回15分〜2
0分程度で作動するようになっている。特に、大雨の時
(濠水時)のように、上流側の河川が増水して明らかに
下流側の河川に人が入っていない場合には、一度に起伏
ゲート扉体を倒伏できるように構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の可動式ゲートの起伏設備に用いる液圧装置において
は、未だ解決すべき以下のような問題があった。即ち、
通常の水量時の倒伏時間が1回15分〜20分程度であ
ると、上流側の貯留水が一時的に大量に放水されるた
め、例えば、下流側の河川に入ってしじみ貝取りや魚釣
りをしていた人が、急激な水位の上昇によって流されて
しまう危険性があった。従って、大雨の時のように、河
川が増水して明らかに河川に人が入っていない場合に
は、一度に起伏ゲート扉体を倒伏できるが、それ以外の
場合には、作業員が倒伏の操作を段階的に行って水量を
見て、安全を確認しながら徐々に起伏ゲート扉体を倒伏
する必要があるので、操作が困難であった。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、通常の水量時に、放水による下流側の河川の急
激な水位の上昇を抑制でき、かつ大雨の時にも上流側の
水位の上昇を調整して人的及び物質的被害の発生を防止
可能な可動式ゲートの起伏設備に用いる液圧装置を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に
係る可動式ゲートの起伏設備に用いる液圧装置は、河川
に設けられた起伏ゲート扉体に液圧シリンダを取付け、
液圧シリンダに作動流体を供給して起伏ゲート扉体を起
立させて、起伏ゲート扉体の上流側に水を貯留し、ま
た、作動流体を流量調整弁を介して液圧シリンダから排
出して起伏ゲート扉体を倒伏させて、貯留された水を下
流側に放流する可動式ゲートの起伏設備に用いる液圧装
置において、流量調整弁を2個併設し、第1の流量調整
弁は第2の流量調整弁に比べて微量に設定可能で、かつ
第1の流量調整弁の上流側にラインフィルターを備え、
通常の水量時には、第1の流量調整弁を介して起伏ゲー
ト扉体を倒伏させ、また多水量時には第2の流量調整弁
を介して起伏ゲート扉体を倒伏させるように構成してい
る。従って、何れの水量時の場合でも河川の水位を適正
に制御でき、その結果人的又は物質的な災害を確実に防
止できる。ここで、第1の流量調整弁は、起伏ゲート扉
体の倒伏作業が5〜48時間の範囲で調整可能とするこ
ともでき、これによって通常の水量時の放流の際、下流
側の水位の急激な上昇を抑制できると共に、調整によっ
て河川の水位の見回り作業が夜間にならないようにでき
るので利便性を有する。また、第1の流量調整弁と第2
の流量調整弁との切り換えを、2方切り換え弁を介して
行うことができるので、切り換え作業が簡単かつ迅速に
行える。
【0007】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の一実施の形
態に係る可動式ゲートの起伏設備に用いる液圧装置を適
用した起伏設備の構成図、図2は同起伏設備の平面配置
図、図3は起伏ゲート扉体の起伏状態を説明する断面図
である。
【0008】図1及び図2に示すように、本発明の一実
施の形態に係る可動式ゲートの起伏設備に用いる液圧装
置を適用した起伏設備10は、河川11内に設けられた
2組の起伏ゲート扉体12、13を有している。起伏ゲ
ート扉体12、13には液圧シリンダの一例である油圧
シリンダ14が2本取付けられ、油圧シリンダ14を駆
動するため、起伏ゲート扉体12、13の近くの河岸1
5に設置された操作室16内には、液圧ユニットの一例
である油圧ユニット17が設けられている。4本の油圧
シリンダ14、油圧ユニット17、及び4本の油圧シリ
ンダ14と油圧ユニット17とを接続する油圧配管1
8、18a〜18cによって液圧装置の一例である油圧
装置19が構成されている。以下、これらについて詳し
く説明する。
【0009】本実施の形態の起伏設備10において使用
される起伏ゲート扉体12、13は、図2に示すよう
に、河川11の所定の基礎に所定の間隔を開けて設けら
れた、川の流れ方向に細長い形状を有する鉄筋コンクリ
ート製の3個の固定ブロック20、21、22のそれぞ
れと川幅方向の両端で摺動可能な構成となっている。起
伏ゲート扉体12(以下、13も同じ)は長方形状の鋼
板製からなり、図2及び図3に示すように、背面(下流
側)の2個所に油圧シリンダ取付け金具23が固着され
ている。起伏ゲート扉体12の基部は、河床に打設され
たコンクリート基礎24に間隔を開けて両端部に固定さ
れた2個の取付けブラケット25にピン26を介して回
動可能に支持されている。油圧シリンダ取付け金具23
には、コンクリート基礎24に固定された取付けブラケ
ット27にピン28を介して取付けられた油圧シリンダ
14が連結されている。油圧シリンダ14のロッド29
の先端部に取付けられた連結金具30には、油圧シリン
ダ取付け金具23の内側に形成されたローラーガイド3
1を転動可能な転動ローラー32が設けられている。
【0010】起伏設備10に使用する油圧ユニット17
は、図1に示すように、基本的に従来の油圧ユニットと
同じ機能を有する、液圧ユニット部の一例である油圧ユ
ニット部33と、油圧ユニット部33に追加して設けら
れた長時間倒伏回路部34とを有して構成されている。
油圧ユニット部33においては、図に示すように、停電
時でも作動可能なように、電動モータ35によって液圧
ポンプの一例である油圧ポンプ36を駆動する他に、デ
ィーゼルエンジン37によって液圧ポンプの一例である
油圧ポンプ38を駆動できるように構成されている。起
伏ゲート扉体12、13の起立時間(15〜20分程
度)を設定するために流量調整弁39が設けられ、また
起伏ゲート扉体12、13の倒伏時間(15〜20分程
度)を設定するために流量調整弁(第2の流量調整弁)
40が設けられている。また、停電時用の切り換え弁と
して、電磁式切り換え弁41と併設して手動式切り換え
弁42が取付けられている。
【0011】油圧ユニット部33には、大雨時(多水量
時)の自動放流用として手動式切り換え弁43が接続配
管44、45を介して設けられており、手動式切り換え
弁43のレバー46は、操作室16内に設けられた図示
しないフロート管内のフロートに接続されている。フロ
ート管は起伏ゲート扉体12、13の上流側の水位H
(図3を参照)を計測するもので、起伏ゲート扉体1
2、13の上流側と操作室16との間に連結されてい
る。従って、大雨時の水位Hの変化に応じて手動式切り
換え弁43のレバー46が押し上げられたり、又は押し
下げられたりする。
【0012】油圧ユニット部33に取付けられたストッ
プ弁47、48は、通常の水量時の倒伏作業以外は開状
態とし、ストップ弁49は起立作業時、即ち油圧ポンプ
36(又は38)を駆動している時は開状態とし、油圧
ポンプ36(又は38)を停止している時は閉状態とす
る。また、停電時にディーゼルエンジン37を駆動して
油圧ポンプ38を運転する際、ストップ弁50を開状態
にして、アンロードで数分間暖気運転し、その後ストッ
プ弁50を閉状態としてオンロードに切り換える。な
お、図1中の符号51は液圧タンクの一例である油圧タ
ンク、符号52はリリーフ弁、符号53は温度計、符号
54はレベル計、符号55は圧力計、符号64〜67は
ストップ弁、符号68は圧力スイッチ、符号69、70
は逆止弁、符号71、72はフィルター、符号73はラ
インフィルターを表している。図2中の符号56、57
は魚道を、図3中の符号Wは河川11の水を表してい
る。
【0013】長時間倒伏回路部34は、通常の水量時の
倒伏時間を5〜48時間の範囲に設定するために取付け
られたもので、図1に示すように、油圧配管18から分
岐して接続されたシリンダ側配管58と、油圧タンク5
1側に接続されるタンク側配管59を有しており、シリ
ンダ側配管58にはストップ弁60、ラインフィルター
61、微量に設定可能な第1の流量調整弁の一例である
微少流量調整弁62及び手動式切り換え弁63が順次設
けられている。ストップ弁60は、通常の水量時の倒伏
作業時以外は閉状態としており、倒伏作業前に開状態に
操作する。また、ラインフィルター61は微少流量調整
弁62へ流入する油中の微小な塵を除去するために取付
けられている。微少流量調整弁62の絞りは極めて小さ
いので、ラインフィルター61によって微小な塵を除去
して、微少流量調整弁62の閉塞を確実に防止すると共
に、微少な絞り設定が確実に行えるようになっている。
【0014】微少流量調整弁62は、油圧シリンダ14
から排出されラインフィルター61によって微細な塵等
が取り除かれた油の通過量を調整し、起伏ゲート扉体1
2、13を5〜48時間の範囲で所要の倒伏時間に設定
するものであり、市販品を使用している。5時間未満で
は、放流時の水面の上昇が急で危険であり、一方48時
間を超えると微少流量調整弁62の調整が困難となる。
手動式切り換え弁63は、倒伏作業時に操作員が手動操
作によりタンク側配管59を介して油を油圧タンク51
に逃がすものである。なお、図1中符号59aは、タン
ク側配管59に接続されるタンク用配管を表している。
【0015】次いで、本発明の一実施の形態に係る可動
式ゲートの起伏設備に用いる油圧装置を適用した起伏設
備10の動作について図1〜図3を参照しながら説明す
る。まず、上流側に水を貯留するための起伏ゲート扉体
12、13の起立操作について説明する。なお、この
際、長時間倒伏回路部34のストップ弁60は閉状態と
なっている。電動モータ35によって油圧ポンプ36を
駆動する場合には、ストップ弁49を全開にし、「油圧
ポンプ運転」ボタンを押して油圧ポンプ36を始動す
る。次いで、「ゲート起立」ボタンを押して電磁式切り
換え弁41を「中立」位置から「起立」位置にすると、
流量調整弁39の設定に従って流量調整された油は、ス
トップ弁47、及び油圧配管18、18a〜18cを経
由してそれぞれの油圧シリンダ14のヘッド側に供給さ
れる。この状態を15〜20分間継続すると、起伏ゲー
ト扉体12、13は完全に起立し、起立を検出する信号
に基づいて、油圧ポンプ36を停止し、それによって起
伏ゲート扉体12、13は停止する。なお、起伏ゲート
扉体12、13を任意の位置で停止させる場合には、
「ゲート停止」ボタンを押して油圧ポンプ36を停止さ
せると起伏ゲート扉体12、13は停止する。その後、
ストップ弁49を全閉にして、起伏ゲート扉体12、1
3の起立操作を終了する。
【0016】しかし、停電時には、以下の要領で起伏ゲ
ート扉体12、13を起立させる。まず、ストップ弁4
9を全開にすると共に、ストップ弁50も全開にする。
次いで、ディーゼルエンジン37を運転し、約5分間暖
気運転を行った後ストップ弁50を全閉する。手動式切
り換え弁42のレバーを「中立」位置から「起立」位置
に操作すると、流量調整弁39の設定に従って流量調整
された油は、ストップ弁47、及び油圧配管18、18
a〜18cを経由してそれぞれの油圧シリンダ14のヘ
ッド側に供給され、約15〜20分間で起伏ゲート扉体
12、13は完全に起立する。その後手動式切り換え弁
42のレバーを「中立」位置に戻し、ストップ弁49を
全閉にした後、ディーゼルエンジン37を停止して起伏
ゲート扉体12、13の起立操作を終了する。
【0017】次に、起伏ゲート扉体12、13の倒伏操
作について説明する。なお、倒伏操作においては油圧ポ
ンプ36、38は駆動しない。最初に、通常の水量時の
手動倒伏操作の場合について説明する。この際、油圧ユ
ニット部33のストップ弁47は閉状態となっており、
油圧シリンダ14のヘッド側の圧油は長時間倒伏回路部
34のみを通過する。起伏ゲート扉体12、13の上流
側及び下流側の安全を確認し、ストップ弁60を全開
し、手動式切り換え弁63のレバーを「中立」位置から
「倒伏」位置に操作すると、油圧シリンダ14のヘッド
側から排出される圧油は微少流量調整弁62を通過する
ので、起伏ゲート扉体12、13は極めてゆっくりと倒
伏される。起伏ゲート扉体12、13の倒伏完了後、手
動式切り換え弁63のレバーを「中立」位置に戻し、ス
トップ弁60を全閉にして起伏ゲート扉体12、13の
倒伏操作を完了する。このように、本実施の形態の油圧
装置19においては、通常の水量時には長時間倒伏回路
部34のみを使用して、5〜48時間程度で起伏ゲート
扉体12、13の倒伏作業を行っているので、上流側に
貯留された水の放流によって下流側の河川11の水位は
急激に上昇することがないため、下流側の河川11内に
入っている釣り客やしじみ取りの人にとって危険とはな
らない。
【0018】次に、大雨時の自動倒伏操作の場合につい
て説明する。なお、この際、長時間倒伏回路部34のス
トップ弁60は閉状態、油圧ユニット部33のストップ
弁47、48は開状態で、ストップ弁49は閉状態とな
っている。大雨が降ると、河川11の上流側の水位Hは
急激に上昇し、前記フロートの設定水位(設定水位の決
定理由は、扉高+0.3m程度)で、手動式切り換え弁
43のレバー46を「倒伏」位置側に押し上げ、油圧シ
リンダ14のヘッド側から排出される圧油は流量調整弁
40、手動式切り換え弁43を通過して油圧タンク51
に排出されるので、起伏ゲート扉体12、13が倒伏し
て水位Hが下がる。水位Hが下がれば、レバー46も下
がるため、起伏ゲート扉体12、13は任意の位置で停
止する。もし、濠雨のため水位Hが常に設定水位以上の
場合には、図3の二点鎖線で示すように、起伏ゲート扉
体12、13は全倒伏するとこになる。このように、大
雨の時には人が下流側の河川11に入ることは無いの
で、流量調整弁40で設定された15〜20分程度の倒
伏時間で起伏ゲート扉体12、13を倒伏しても問題は
無い。もし大雨の時にも、通常の放水のように長時間
(5〜48時間)をかけて起伏ゲート扉体12、13を
倒伏すると、起伏ゲート扉体12、13の上流側の水位
Hが場合によっては上昇して上流側が危険な状態とな
る。
【0019】従って、本発明の一実施の形態に係る可動
式ゲートの起伏設備に用いる油圧装置においては、通常
の水量時の放流作業において、下流側の水位の急上昇を
抑制できるため、下流側の河川にいる人にとって安全で
あると共に、多量の水量時の放流作業にも、上流側の水
位の上昇を抑制できるので極めて利便性がある。
【0020】前記実施の形態においては、起伏ゲート扉
体12、13を2連式としたが、1連又は3連式以上と
することもできる。さらに、1個の起伏ゲート扉体当り
2本の油圧シリンダを設けたが、これに限定されず、1
本又は3本以上とすることもできる。長時間倒伏回路部
34に手動式切り換え弁63を設けたが、これに限定さ
れず、電磁式切り換え弁を設けたり、又は手動式切り換
え弁63と電磁式切り換え弁とを併設させて設け、別途
設けられた電源によって電磁式切り換え弁を操作するこ
ともできる。
【0021】長時間倒伏回路部34の微少流量調整弁6
2は1個設けたが、必要に応じて、油圧シリンダ14毎
に1個設けることもでき、又は起伏ゲート扉体12(又
は13)毎に1個設けることもできる。流量調整弁39
及び流量調整弁40の絞りは、起立作業時間と大雨時の
倒伏作業時間とが同じになるように設定したが、それぞ
れの絞りを変えて、起立作業時間及び倒伏作業時間を個
別に設定することもできる。油圧ユニット部33の流量
調整弁40と長時間倒伏回路部34の微少流量調整弁6
2との切り換えをストップ弁47及びストップ弁60の
開閉操作で行ったが、1個の2方切り換え弁を設けて同
様の動作を行なうこともできる。これによって切り換え
操作が簡略になると同時に、操作ミスを軽減できる。前
記実施の形態においては、シリンダの作動流体として油
を使用したが、これに限定されず、水等の液体を使用す
ることもできる。なお、図1に示すように、シリンダ側
配管58又はタンク側配管59に扉体倒伏中を確認する
ため、流量計Fを取付けることも可能である。
【0022】
【発明の効果】請求項1〜3記載の可動式ゲートの起伏
設備に用いる液圧装置においては、流量調整弁を2個併
設し、第1の流量調整弁は第2の流量調整弁に比べて微
量に設定可能であるので、何れの水量時の場合でも河川
の水位を適正に制御できる。また、第1の流量調整弁の
上流側にラインフィルターを備えているので、第1の流
量調整弁を通過する作動流体中の塵を充分に除去でき、
これによって、通常の水量時の放流を確実に、安全に行
うことができ、その結果人的又は物質的な災害を確実に
防止できる。特に、請求項2記載の可動式ゲートの起伏
設備に用いる液圧装置においては、第1の流量調整弁
は、起伏ゲート扉体の倒伏作業が5〜48時間の範囲で
調整可能としているので、通常の水量時の放流の際、下
流側の水位の急激な上昇を抑制できる。また、調整によ
って河川の水位の見回り作業を夜間でなく、昼間に行う
ことができる。また、請求項3記載の可動式ゲートの起
伏設備に用いる液圧装置においては、第1の流量調整弁
と第2の流量調整弁との切り換えを、2方切り換え弁を
介して行うことができるので、切り換え作業が簡単であ
ると同時に、切り換え操作ミスを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る可動式ゲートの起
伏設備に用いる液圧装置を適用した起伏設備の構成図で
ある。
【図2】同起伏設備の平面配置図である。
【図3】起伏ゲート扉体の起伏状態を説明する断面図で
ある。
【符号の説明】
10 起伏設備 11 河川 12 起伏ゲート扉体 13 起伏ゲー
ト扉体 14 油圧シリンダ(液圧シリンダ) 15 河岸 16 操作室 17 油圧ユニット(液圧ユニット) 18 油圧配管 18a〜18c 油圧配管 19 油圧装置
(液圧装置) 20 固定ブロック 21 固定ブロ
ック 22 固定ブロック 23 油圧シリ
ンダ取付け金具 24 コンクリート基礎 25 取付けブ
ラケット 26 ピン 27 取付けブ
ラケット 28 ピン 29 ロッド 30 連結金具 31 ローラー
ガイド 32 転動ローラー 33 油圧ユニット部(液圧ユニット部) 34 長時間倒伏回路部 35 電動モー
タ 36 油圧ポンプ(液圧ポンプ) 37 ディーゼ
ルエンジン 38 油圧ポンプ(液圧ポンプ) 39 流量調整
弁 40 流量調整弁(第2の流量調整弁) 41 電磁式切り換え弁 42 手動式切
り換え弁 43 手動式切り換え弁 44 接続配管 45 接続配管 46 レバー 47 ストップ弁 48 ストップ
弁 49 ストップ弁 50 ストップ
弁 51 油圧タンク(液圧タンク) 52 リリーフ
弁 53 温度計 54 レベル計 55 圧力弁 56 魚道 57 魚道 58 シリンダ
側配管 59 タンク側配管 59a タンク
用配管 60 ストップ弁 61 ラインフ
ィルター 62 微少流量調整弁(第1の流量調整弁) 63 手動式切り換え弁 64 ストップ
弁 65 ストップ弁 66 ストップ
弁 67 ストップ弁 68 圧力スイ
ッチ 69 逆止弁 70 逆止弁 71 フィルター 72 フィルタ
ー 73 ラインフィルター
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02B 7/20 109 E02B 7/20 105 E02B 7/40

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 河川に設けられた起伏ゲート扉体に液圧
    シリンダを取付け、該液圧シリンダに作動流体を供給し
    て前記起伏ゲート扉体を起立させて、該起伏ゲート扉体
    の上流側に水を貯留し、また、前記作動流体を流量調整
    弁を介して前記液圧シリンダから排出して前記起伏ゲー
    ト扉体を倒伏させて、前記貯留された水を下流側に放流
    する可動式ゲートの起伏設備に用いる液圧装置におい
    て、 前記流量調整弁を2個併設し、第1の流量調整弁は第2
    の流量調整弁に比べて微量に設定可能で、かつ該第1の
    流量調整弁の上流側にラインフィルターを備え、通常の
    水量時には、前記第1の流量調整弁を介して前記起伏ゲ
    ート扉体を倒伏させ、また多水量時には前記第2の流量
    調整弁を介して前記起伏ゲート扉体を倒伏させることを
    特徴とする可動式ゲートの起伏設備に用いる液圧装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の可動式ゲートの起伏設備
    に用いる液圧装置において、前記第1の流量調整弁は、
    前記起伏ゲート扉体の倒伏作業が5〜48時間の範囲で
    調整可能であることを特徴とする可動式ゲートの起伏設
    備に用いる液圧装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の可動式ゲートの起
    伏設備に用いる液圧装置において、前記第1の流量調整
    弁と前記第2の流量調整弁との切り換えを、2方切り換
    え弁を介して行うことを特徴とする可動式ゲートの起伏
    設備に用いる液圧装置。
JP35700298A 1998-11-30 1998-11-30 可動式ゲートの起伏設備に用いる液圧装置 Expired - Fee Related JP3210905B2 (ja)

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