JP3210809U - ヒンジ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本考案は、従来よりもコストを下げて小型化でき、開動作を付勢できるヒンジ装置を提供する。【解決手段】ヒンジ装置1は、開閉動作に供されるリンク機構2と、リンク機構2を閉動作不能に保持し、または閉動作不能を解除するストッパ機構3と、リンク機構2の開動作を付勢するコイルスプリング4とを備える。リンク機構2は、固定リンク21と、蓋体92に固定される傾斜リンク23と、これらリンクを連結する第1および第2可動リンク22,24を有する。ストッパ機構3は、リンク機構2を閉動作不能な開状態に保持するストッパリンク31と、閉動作不能状態と可能状態とを切り替える回転体32を有する。コイルスプリング4は、第1と第2の可動リンク22,24の各々の中途の間に張力を付与する状態で、かつ第1の可動リンク22に付与される回転モーメントの大きさが第2の可動リンク24に付与されるものより大きくなるように懸架される。【選択図】図2

Description

本考案は、収納体に対して蓋体を開閉可能に支持するヒンジ装置に関する。
従来から、リンク機構を用いて蓋体を上昇方向または下降方向に回動させて収納体に対して蓋体を開閉するヒンジ装置であって、ガススプリングを備えることにより、蓋体の下降を抑制する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、上述のようなリンク機構やガススプリングに加え、蓋体を閉動作が規制されたロック状態に保持するストッパ機構を備えたヒンジ装置が知られている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
特開2000−355346号公報 特開2004−229897号公報 特開2007−045497号公報
しかしながら、上述の特許文献1,2,3に示されるようなヒンジ装置においては、ガススプリングが高価であり、またガススプリングとこれを用いるヒンジ装置とを小型することが難しいという問題がある。すなわち、従来装置に用いられているガススプリングは、複数の部品からなる精密構造を有して高価であり、またガスの膨張力を使用するので張力による付勢ができずこれを適用する装置が大型化していた。また、特許文献1は、従来例として引張りバネを用いる構成を示し、蓋体の全開状態および全閉状態の安定保持は得られるが、開動作全体を付勢することができるような工夫が成されていない。
本考案は、上記課題を解消するものであって、従来よりもコストを下げて、しかも小型化することができ、リンク機構の開動作を付勢することができるヒンジ装置を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、本考案のヒンジ装置は、収納体に対して蓋体を開閉可能に支持するヒンジ装置において、蓋体を支持して開閉動作に供するリンク機構と、リンク機構を閉動作不能な開動作状態に保持し、また閉動作不能を解除するストッパ機構と、リンク機構の開動作を付勢するコイルスプリングと、を備え、リンク機構は、収納体に固定される固定リンクと、固定リンクの一方側に一端を回転可能に支持された第1の可動リンクと、蓋体に固定され、第1の可動リンクの他端に一方端を回転可能に支持された傾斜リンクと、傾斜リンクの他方端に一端を回転可能に支持され、他端を固定リンクの他方側に回転可能に支持された第1の可動リンクより長い第2の可動リンクと、を備え、ストッパ機構は、一端が傾斜リンクの中途に回転可能に支持され、他端が第2の可動リンクの長手方向に沿って移動自在に案内支持され、リンク機構が開状態のとき該状態を保持するためのストッパリンクと、ストッパリンクの他端に回転自在に支持され、リンク機構の閉動作不能状態と可能状態とを切り替えるための回転体と、第2の可動リンクの傾斜リンク側寄りに該第2の可動リンクに沿って備えられ、回転体を一定の姿勢に保ってストッパリンクの他端を案内するガイドと、ガイドの固定リンク側寄りに設けられ、傾斜リンクの開動作が行われる際に、回転体が当接することにより該回転体の姿勢を変える第1係止部と、第1係止部よりも傾斜リンク側寄りで、かつストッパリンクの他端の移動ラインを挟んで、第1係止部のある側とは反対側に設けられ、回転体が当接することにより該回転体の姿勢を変える第2係止部と、を備え、第2係止部は、第1係止部に当接して姿勢が変えられた回転体に係合することにより、ストッパリンクの他端の閉動作方向への移動を規制して傾斜リンクの閉動作を不能に規制し、第1係止部は、傾斜リンクの閉動作不能の状態から傾斜リンクの開動作方向への移動によってストッパリンクの他端が開動作方向へ移動することにより回転体に当接して該回転体の姿勢を変え、次に行われるストッパリンクの閉動作方向への移動を許容して閉動作不能を解除し、コイルスプリングは、第1の可動リンクの中途と第2の可動リンクの中途との間に張力を付与する状態で、かつ、コイルスプリングにより第1の可動リンクに付与される回転モーメントの大きさが第2の可動リンクに付与される回転モーメントの大きさよりも大きくなるように懸架されていることを特徴とする。
このヒンジ装置において、リンク機構が閉動作不能な開動作状態に保持されているとき、コイルスプリングの支持点間隔が、固定リンクにおける第1の可動リンクと第2の可動リンクの支持点間隔よりも小さい。
本考案のヒンジ装置によれば、2つの可動リンクの中途間にコイルスプリングを用いることにより従来よりもコストを下げることができ、しかも、コイルスプリングをリンク機構内部に設けることで小型化することができる。また、コイルスプリングはコイルスプリングにより第1の可動リンクに付与される回転モーメントの大きさが第2の可動リンクに付与されるものよりも大きくなるように懸架されているので、リンク機構の開動作を付勢することができる。
本考案の一実施形態に係るヒンジ装置が適用された開閉式ベッドの蓋体を収納体から上昇方向に開いた斜視図。 同ヒンジ装置の閉動作が規制された開状態の平面図。 同ヒンジ装置の閉状態の平面図。 同ヒンジ装置の分解斜視図。 (a)〜(d)は同ヒンジ装置の閉状態から2つの開動作状態を経て閉動作が規制された状態の開状態に至る各段階を順に示す平面図。 (a)〜(f)は同ヒンジ装置が閉動作を規制された状態に至るまでのストッパ機構の動作を段階的に示す要部平面図。 (a)〜(f)は同ヒンジ装置が閉動作を規制された状態から規制を解除された状態に至るまでのストッパ機構の動作を段階的に示す要部平面図。
以下、本考案の一実施形態に係るヒンジ装置について、図面を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態のヒンジ装置1は、上面に開口を有する矩形箱形状の収納体91と、この収納体91の開口の蓋となる蓋体92とを備える開閉式ベッド9に適用され、収納体91に対して蓋体92を開閉可能に支持する。蓋体92は、収納体91に対して回動して開閉される。ヒンジ装置1は、本実施形態においては蓋体92の回動軸の左右の両端に備えられている。左右のヒンジ装置1は、例えば、互いに左右勝手違いに構成されている。なお、ヒンジ装置1は、蓋体92の回動軸の一方のみに備えられているものであっても構わない。
ヒンジ装置1は、図2、図3、図4に示すように、蓋体92を支持して開閉動作に供するリンク機構2と、リンク機構2を閉動作不能な開動作状態に保持し、また閉動作不能を解除するストッパ機構3と、リンク機構2の開動作を付勢するコイルスプリング4とを備えている。
リンク機構2は、固定リンク21と、第1の可動リンク22と、傾斜リンク23と、第2の可動リンク24とを備え成り、これらの4つのリンクを軸と軸受からなる回転自由な結合によって順番に結合して連鎖を構成した四節回転機構である。本実施形態において、固定リンク21は収納体91に固定されるリンク、第1の可動リンク22は蓋体92の閉じ側のリンク、傾斜リンク23は蓋体92に固定されるリンク、第2の可動リンク24は蓋体92の開き側のリンクである。また、傾斜リンク23は、蓋体92に容易に固定できるように断面L型のアングル材から成る。他のリンク21,22,24は、帯状部材から成る。傾斜リンク23は、開閉される蓋体92に固定されていることから、ヒンジ装置1従ってリンク機構2において、蓋体92の開閉操作によって最初に操作力が加えられて開動作や閉動作の操作が行われる操作対象のリンクである。
第1の可動リンク22は、固定リンク21の一方側に一端を支軸51によって回転可能に支持されている。傾斜リンク23は、第1の可動リンク22の他端に一方端を支軸52によって回転可能に支持されている。第2の可動リンク24は、第1の可動リンクより長く、傾斜リンク23の他方端に一端を支軸53によって回転可能に支持され、他端を固定リンク21の他方側に支軸54によって回転可能に支持されている。支軸51〜54は、例えば、金属円柱状回転軸である。
支軸51,54は、かしめ加工によって固定リンク21に立設固定されている。同様に、支軸52,53が傾斜リンク23に立設固定されている。各支軸51〜54は、その回りに、各リンク部材の回転動作を安定化させるワッシャまたはワッシャ状に形成された突部が備えられている。第1と第2の可動リンク22,24は、断面がクランク状の段差を形成する屈曲部を固定リンク21側寄りにそれぞれ1ヶ所づつ有している。これらのクランク状の段差は、固定リンク21を収納体91に取り付ける位置と傾斜リンク23を蓋体92に取り付ける位置とを互いにずらす機能を有し、ヒンジ装置1を開閉式ベッド9に容易に取り付けられるように設けられている。これらのクランク状の段差は、リンク機構2に必須ではなく、ヒンジ装置1を適用する対象の構造に応じて設けてもよく、設けなくてもよい。
ストッパ機構3は、リンク機構2の開閉動作を規制する機構である。ストッパ機構3は、引張応力を負担してリンク機構2を閉動作不能な開動作状態に保持する筋交いとなるストッパリンク31と、閉動作不能状態と可能状態を切り替えるための、回転体32、ガイド33、第1係止部34、および第2係止部35を備える。
ストッパリンク31は、一端が傾斜リンク23の中途に支軸55によって回転可能に支持され、他端が支軸56によって第2の可動リンク24の長手方向の移動ライン31aに沿って移動自在に案内支持される。ストッパリンク31は、帯状部材から成り、断面がクランク状の段差を支軸55側寄りに有している。この段差は、ストッパリンク31の他端をガイド33に重ねて配置できるように形成されている。支軸55は、傾斜リンク23に立設固定されており、ワッシャを有している。ここで、ストッパリンク31の他端が案内される移動方向は、傾斜リンク23側から固定リンク21側への移動方向の場合、蓋体92が開くようにリンク機構2従って傾斜リンク23が開動作を行う方向である。この移動方向を開動作方向または開方向といい、逆を閉動作方向または閉方向という(図2参照)。なお、リンク機構2は、傾斜リンク23とストッパリンク31とが互いに逆向きに回転するように動作する。
回転体32は、支軸56によってストッパリンク31の他端に回転自在に支持されている。回転体32は、本実施形態においては略矩形の板状部材であり、その一対の辺部に切欠部32aを有し、中央部に支軸56が挿通する孔を有する。回転体32の他の一対の辺部は互いに平行な平行面32bである。回転体32は、支軸56に対し、180°回転対称である。支軸56は、ワッシャと、ガイド33の長穴33a(後述)と、回転体32とをこの順に挿通して、ストッパリンク31の他端の裏面(他の支軸51〜55の立設方向とは反対の方向)に立設固定されている。なお、ストッパリンク31の他端の裏面と回転体32との間であって支軸56の周囲に、コイルスプリングや板バネなどのバネ材を介在させてもよい。そのようなバネ材は、ガイド33の長穴33aの周辺表面に回転体32を当接させ、姿勢が安定した状態で回転体32を摺動させる。
ガイド33は、第2の可動リンク24の傾斜リンク23側寄りに第2の可動リンク24に沿って第2の可動リンク24に重ねて備えられ、回転体32を一定の姿勢に保ってストッパリンク31の他端を案内する。ガイド33は帯状部材から成り、ガイド33の一端は傾斜リンク23に第2の可動リンク24と共に支軸53によって回転自在に固定され、他端は固定ピン57によって第2の可動リンク24に固定されている。
ガイド33は、断面がクランク状の段差を両端に有して中央部が台形状に隆起しており、その台形部と第2の可動リンク24との間に一定の隙間がある。この隙間は、支軸56の頭部やワッシャの移動空間である。台形部は、第2の可動リンク24の略長手方向に形成された長穴33aを有している。長穴33aには、ストッパリンク31の他端に固定された支軸56が挿通されている。支軸56は、長穴33aの長手方向に運動を規制されて案内される。従って、ストッパリンク31の他端および回転体32が、第2の可動リンク24の長手方向に沿って案内される。長穴33aの長孔方向の中心軸は、ストッパリンク31の他端の移動ライン31aであり、支軸56および回転体32の移動ラインである。長穴33aの形成範囲は、少なくとも、リンク機構2が所定の全閉状態および全開状態を実現するために支軸56が移動できる範囲である。
また、ガイド33の台形部は、その上面に、長穴33aに沿って、長穴33aの位置よりもリンク機構2の内部側寄りの位置に、台形部から立設した平坦な側壁状に形成された摺動面33bを有している。摺動面33bは、回転体32が支軸56の移動によって長穴33aの長手方向に案内される際に、回転体32を一定の姿勢に保って移動させるために用いられる。回転体32は、切欠部32aが形成されていない平行面32bを摺動面33bに接して摺動することにより、回転することなく一定の姿勢を保って案内される。摺動面33bは、例えば、長い角材を台形部に固定して形成されるが、ガイド33の部材をプレス加工して形成してもよい。
第1係止部34は、ガイド33の固定リンク21側寄り、かつ、ストッパリンク31の他端の移動ライン31aに関してリンク機構2の外部側寄りに、円柱状のピンを立設して形成されている。第1係止部34は、傾斜リンク23の開動作が行われる際に、回転体32が当接することにより回転体32を回動させて、所定角度で回転体32を移動停止状態とする。第1係止部34は、回転体32が当接する際の回転体32の回転角度姿勢に応じて、切欠部32aに第1係止部34が係合した移動停止状態か、または切欠部32aが形成されていない回転体32の平行面32bに第1係止部34が当接した移動停止状態とする(後述図6、図7参照)。なお、本実施形態では、第1係止部34が円柱状のピンであるが、回転体32を所定角度で回転できるものであればよく、ピンを立設して設けることに替えて半円柱状などの他の形状のものを設けても構わない。
第2係止部35は、摺動面33bの固定リンク21側寄りの端部に、平坦な摺動面33bに連続する、半円柱面状に立設された壁面を形成するように備えられている。第2係止部35は、ガイド33の固定リンク21側寄りであって第1係止部34よりも傾斜リンク23側寄りにストッパリンク31の他端の移動ライン31aを挟んで配置されている。第2係止部35は、長穴33aの固定リンク21側寄りの端部から所定距離だけ手前に位置している。第2係止部35は、回転体32を回動させるために用いられる。第2係止部35は、回転体32が固定リンク21側から傾斜リンク23側に向けて所定回転角度の姿勢で案内移動される際に、その案内移動される回転体32に当接して回転モーメントを付与し、回転体32を回動させる。第2係止部35は、第2係止部35に接触する際の回転体32の回転角度姿勢に応じて、回転体32の切欠部32aに係合して回転体32を移動停止させるか、または回転体32を摺動面33bに平行な姿勢に変えてその移動を継続させる(後述図6、図7参照)。なお、本実施形態の第2係止部35は摺動面33bに連続する部材で構成されているが、第2係止部35は、この構成に限られず、円柱状や半円柱状の壁面を摺動面33bに連続せずに近接して他の部材によって形成する構成であっても構わない。
コイルスプリング4は、第1の可動リンク22の中途と第2の可動リンク24の中途との間に、張力を付与する状態で懸架されている。コイルスプリング4の両端は、それぞれ第1と第2の可動リンク22,24に立設された、例えば金属製円柱状の支柱58,59に係止されている。また、コイルスプリング4は、コイルスプリング4によって第1の可動リンク22に付与される回転モーメントの大きさが第2の可動リンク24に付与される回転モーメントの大きさよりも大きくなる配置で懸架されている。この構成により、コイルスプリング4は、蓋体92の一端部を回動支点として他端部を上昇させるときにリンク機構2の開動作を、その各段階において付勢することができる。
コイルスプリング4は、リンク機構2の全閉状態から全開状態の各状態においてリンク機構2の内部に存在するように配置されている。また、リンク機構2が閉動作不能な開動作状態に保持されているとき、コイルスプリング4の支持点間隔が、固定リンク21における第1の可動リンク22と第2の可動リンク24の支持点間隔よりも小さい。つまり、閉動作不能な開動作状態において、支柱58,59間の距離が、支軸51,54間の距離よりも小さい。これらのことにより、ヒンジ装置1の小型化が実現される。また、コイルスプリング4は、単一のコイル線材を巻回して、単一部品として製作できるので、安価なものとなる。
次に、図5を参照して、ヒンジ装置1とコイルスプリング4とを関連させてヒンジ装置1の開閉動作を説明する。ヒンジ装置1は、固定リンク21に対し、傾斜リンク23の第2の可動リンク24側を開くことにより、図5(a)の閉状態から、図5(d)の閉動作不能に保持された開動作状態(ロック状態という)に至る。ヒンジ装置1は、図5(b)(c)に示すような、ロック状態に達していない途中段階では、開閉動作を自在に行うことができる。コイルスプリング4は、ヒンジ装置1の開閉動作に際して開動作を付勢して、傾斜リンク23に加わる蓋体92等からの荷重を軽減するように機能する。
ヒンジ装置1における開動作は、第1と第2の可動リンク22,24がそれぞれ支軸51,54の回りに同じ回転方向(図示の場合右回り)に回転して立ち上がる動作である。コイルスプリング4の張力は、支柱58,59に懸かる逆向き同じ大きさの力であり、第1の可動リンク22に右回りモーメントを発生させ、逆に、第2の可動リンク24に左回りモーメントを発生させる。コイルスプリング4は、右回りモーメントが優勢となることにより、ヒンジ装置1の開動作をその各段階において付勢できる。そこで、ヒンジ装置1は、右回りモーメントが優勢となるように、コイルスプリング4の張力による力のモーメントの腕の長さに差を付けてコイルスプリング4を懸架する構成とされている。
力のモーメントの腕の長さは、回転中心から力の作用線に下ろした垂線の長さである。支柱58,59を通る直線がコイルスプリング4の張力の作用線である。支柱58,59は、開動作の各段階において、支軸51から作用線に下ろした垂線の長さが支軸54から作用線に下ろした垂線の長さよりも長くなるように配置されている。この条件は、リンク機構2の構成と、コイルスプリング4の配置と、リンク機構2の開閉動作の範囲とに関係する。例えば、リンク機構2が動作中の各リンク21〜24の成す四角形の内角について、固定リンク21と第1の可動リンク22との成す内角が、固定リンク21と第2の可動リンク24との成す内角よりも大きい場合を考える。この場合、支軸54と支柱58間の距離と、支軸51と支柱59間の距離とが同じであっても、コイルスプリング4の張力は、第1の可動リンク22の右回りモーメントが優勢となる。リンク機構2は、コイルスプリング4がリンク機構2の開動作をその各段階で付勢するように、4本のリンク21〜24の各リンク長(支軸間の距離)とコイルスプリング4を係止する支柱58,59の配置が設定されている。
次に、図6を参照して、ヒンジ装置1を閉動作不能な開動作状態に保持する動作(ロック動作)を説明する。図6(a)に示すように、ヒンジ装置1の開動作の際に、回転体32は、平行面32bを摺動面33bに当接させて、平行な一定姿勢に保たれた状態で開動作方向(図中右方)にある第1係止部34に接近する。この状態の回転体32は、リンク機構2が全閉状態のときの回転体32の姿勢と同じ非回転状態にあり、リンク機構2は開閉動作自在状態にある。このとき、第1係止部34は、回転体32の一方の切欠部32aに面した位置にある。
図6(b)に示すように、回転体32は、一定の姿勢を保ったまま、摺動面33bから離脱して移動し、移動方向前方の第1係止部34に当接する。回転体32は、切欠部32aの面に第1係止部34が当接されることにより、図6(c)に示すように、回動して姿勢を変え、所定の回転状態である閉動作不能姿勢になって移動停止状態となる。この移動停止は、例えば、第1係止部34が切欠部32aに嵌合するか、または支軸56が長穴33aの終端に突き当たるか、またはこれらの両方によって実現する。この移動停止状態において、回転体32の回転角度位置は、回転体32の他方の切欠部32aが第2係止部35に面する位置となっている。
図6(d)(e)に示すように、回転体32の回転姿勢が閉動作不能姿勢に保たれた状態で回転体32が閉動作方向に移動すると、切欠部32aの面が第2係止部35に接触し、回転体32がさらに回動して姿勢を変える。回転体32は、図6(f)に示すように、所定の回転状態になって閉動作方向への移動が規制された閉動作不能状態となる。これにより、リンク機構2、従ってヒンジ装置1は、閉動作不能な開状態に保持されたロック状態となる。
ロック状態は、第2係止部35が切欠部32aに入り込むことにより回転体32の回転が規制されたこと、および、ガイド33の長穴33aによって回転体32の支軸56の移動が開閉方向だけに規制されていることの結果である。第2係止部35は、第1係止部34に当接して姿勢を変えた閉動作不能姿勢の回転体32に係合することにより、ストッパリンク31の他端の閉動作方向への移動を規制して傾斜リンク23、従ってリンク機構2さらにヒンジ装置1の閉動作を不能に規制している。
次に、図7を参照して、ヒンジ装置1のロック状態を解除する解除動作を説明する。図7(a)に示すように、ヒンジ装置1は、閉動作を不能に規制されたロック状態にあるが開動作は可能である。また、第1係止部34は、ロック状態すなわち閉動作不能状態の回転体32に対して切欠部32aに面していない位置にある。
図7(b)に示すように、回転体32は、閉動作不能状態の一定の姿勢を保ったまま、摺動面33bから離脱して開動作方向に移動し、回転体32の平行面32bが第1係止部34に当接する。回転体32は、第1係止部34が平行面32bに当接することにより、図7(c)に示すように、回動して姿勢を変え、閉動作不能状態を解除する姿勢になって移動停止状態となる。
図7(d)(e)に示すように、回転体32の回転姿勢が保たれた状態で回転体32が閉動作方向に移動すると、第1係止部34に当接していた平行面32bとは反対側の平行面32bが第2係止部35に当接して回転体32が回動する。回動の結果、図7(e)(f)に示すように、回転体32が姿勢を変えて閉動作方向への移動自在の閉動作可能状態となる。これにより、リンク機構2、従ってヒンジ装置1は、閉動作不能なロック状態から解除された閉動作可能状態となる。
回転体32は、閉動作不能の状態から行われる傾斜リンク23の開動作によってストッパリンク31の他端が開動作方向へ移動することにより第1係止部34側に移動し、第1係止部34に当接する。第1係止部34は、回転体32に当接して回転体32を回動させ、次のストッパリンク31の閉動作方向への移動を許容して閉動作不能を解除する。この状態において、回転体32は、平行面32bが摺動面33bに当接した平行な姿勢とされている。
なお、本考案は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。ヒンジ装置1は、リンク機構2の開動作を制限するための開制限係止部を、例えば、リンク機構2が所定の開動作状態になったときに第1の可動リンク22に当接して第1の可動リンク22の更なる開動作を規制するように、傾斜リンク23に立設して備えてもよい。開制限係止部によって開動作を制限することにより、回転体32を第1係止部34に当接させる際に第1係止部34に発生する衝撃を緩和でき、回転体32を回動させるためだけに第1係止部34を用いて、第1係止部34を保護することができる。
また、実施形態では、収納体91に対して蓋体92を開閉する構造の開閉式ベッド9にヒンジ装置1を適用して説明したが、本考案のヒンジ装置は、開閉式ベッドに限られず、開閉動作をする構造体を有するものに適用することができる。本考案のヒンジ装置は、例えば、一般的な蓋付き箱の蓋、部屋の入口のドア、仕切り壁に設けた扉、などを開閉保持する装置として適用できる。
1 ヒンジ装置
2 リンク機構
21 固定リンク
22 第1の可動リンク
23 傾斜リンク
24 第2の可動リンク
3 ストッパ機構
31 ストッパリンク
31a ストッパリンクの他端の移動ライン
32 回転体
32a 切欠部
32b 平行面
33 ガイド
33a 長穴
33b 摺動面
34 第1係止部
35 第2係止部
4 コイルスプリング
51 支軸(第1の可動リンクの一端を軸支する)
52 支軸(第1の可動リンクの他端を軸支する)
53 支軸(第2の可動リンクの一端を軸支する)
54 支軸(第2の可動リンクの他端を軸支する)
55 支軸(ストッパーリンクの一端を軸支する)
56 支軸(ストッパーリンクの他端)
57 固定ピン
58,59 支柱(コイルスプリングの支持点)
9 開閉式ベッド
91 収納体
92 蓋体

Claims (2)

  1. 収納体に対して蓋体を開閉可能に支持するヒンジ装置において、
    前記蓋体を支持して開閉動作に供するリンク機構と、
    前記リンク機構を閉動作不能な開動作状態に保持し、また前記閉動作不能を解除するストッパ機構と、
    前記リンク機構の開動作を付勢するコイルスプリングと、を備え、
    前記リンク機構は、
    前記収納体に固定される固定リンクと、
    前記固定リンクの一方側に一端を回転可能に支持された第1の可動リンクと、
    前記蓋体に固定され、前記第1の可動リンクの他端に一方端を回転可能に支持された傾斜リンクと、
    前記傾斜リンクの他方端に一端を回転可能に支持され、他端を前記固定リンクの他方側に回転可能に支持された前記第1の可動リンクより長い第2の可動リンクと、を備え、
    前記ストッパ機構は、
    一端が前記傾斜リンクの中途に回転可能に支持され、他端が前記第2の可動リンクの長手方向に沿って移動自在に案内支持され、前記リンク機構が開状態のとき該状態を保持するためのストッパリンクと、
    前記ストッパリンクの他端に回転自在に支持され、前記リンク機構の閉動作不能状態と可能状態とを切り替えるための回転体と、
    前記第2の可動リンクの前記傾斜リンク側寄りに該第2の可動リンクに沿って備えられ、前記回転体を一定の姿勢に保って前記ストッパリンクの他端を案内するガイドと、
    前記ガイドの前記固定リンク側寄りに設けられ、前記傾斜リンクの開動作が行われる際に、前記回転体が当接することにより該回転体の姿勢を変える第1係止部と、
    前記第1係止部よりも前記傾斜リンク側寄りで、かつ前記ストッパリンクの他端の移動ラインを挟んで、前記第1係止部のある側とは反対側に設けられ、前記回転体が当接することにより該回転体の姿勢を変える第2係止部と、を備え、
    前記第2係止部は、前記第1係止部に当接して姿勢が変えられた前記回転体に係合することにより、前記ストッパリンクの他端の閉動作方向への移動を規制して前記傾斜リンクの閉動作を不能に規制し、
    前記第1係止部は、前記傾斜リンクの閉動作不能の状態から前記傾斜リンクの開動作方向への移動によって前記ストッパリンクの他端が開動作方向へ移動することにより前記回転体に当接して該回転体の姿勢を変え、次に行われる前記ストッパリンクの閉動作方向への移動を許容して閉動作不能を解除し、
    前記コイルスプリングは、前記第1の可動リンクの中途と前記第2の可動リンクの中途との間に張力を付与する状態で、かつ、該コイルスプリングにより前記第1の可動リンクに付与される回転モーメントの大きさが前記第2の可動リンクに付与される回転モーメントの大きさよりも大きくなるように懸架されている、
    ヒンジ装置。
  2. 前記リンク機構が閉動作不能な開動作状態に保持されているとき、前記コイルスプリングの支持点間隔が、前記固定リンクにおける前記第1の可動リンクと前記第2の可動リンクの支持点間隔よりも小さい、請求項1に記載のヒンジ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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