JP3209638U - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮像装置を縦向きや横向きでも、撮影対象による視差を生じにくくし、ローアングルやハイアングルの撮影を快適に行える撮像装置を提供する。【解決手段】この撮像装置10は、撮像装置本体15と、該撮像装置本体15に第1ヒンジ部20を介して取付けられた可動支持板25と、可動支持板25に第2ヒンジ部30を介して取付けられた可動モニター35とを備え、第1ヒンジ部20が、本体15と可動支持板25を開閉可能とする第1回動軸S1と、該第1回動軸S1に対して直交し、本体15に対して可動支持板25をねじる方向に回転可能とする第2回動軸S2とを有するバリアングル機構からなり、第2ヒンジ部30が、可動支持板25に対して可動モニター35を開閉可能とするチルト機構からなっている。【選択図】図1
Description
本考案は、ローアングル撮影やハイアングル撮影に好適な可動モニターを備える、撮像装置に関する。
従来から、デジタルカメラの背面側には、撮像レンズに撮像された画像を表示するためのモニターが配置されている。ただし、ハイアングルやローアングルでの撮影時には、撮影者からモニターが見えにくくなるため、モニターを可動としたものも用いられている。この種のモニターの可動構造としては、カメラ背面に対してモニターを所定角度で傾動可能とした、いわゆるチルト機構を備えたものや、モニターを直交する2軸で支持して、カメラに対して回動可能かつ傾動可能とした、いわゆるバリアングル機構を備えたものなどが知られている。
例えば、チルト機構を採用したものとして、下記特許文献1には、撮像レンズを有する本体部と、電子ディスプレイと、本体部及び電子ディスプレイを連結するヒンジユニットとを備え、ヒンジユニットは、本体部に対して第1の方向回りに90度回動可能に軸着する第1回転軸と、電子ディスプレイをヒンジユニットに対して前記第1の方向に垂直な第2の方向回りに90度回動可能に軸着する第2回転軸とを備えた、デジタルカメラが記載されている。このデジタルカメラにおいては、本体部に対して、第1回転軸を介してヒンジユニットが左右方向に横開き可能となると共に、該ヒンジユニットに対して、第2回転軸を介して、電子ディスプレイが上下方向にチルト可能となっている。
一方、バリアングル機構を採用したものとして、下記特許文献2には、カメラ本体と、カメラ本体に回動部を介して回動自在に設けられた液晶モニター本体とを有する、モニターロック装置が記載されている。前記回動部は、光軸と垂直方向に延びた第1の回動軸と、光軸と平行な第2の回動軸とを有しており、これらの第1,第2の回動軸によって、カメラ本体に対して液晶モニター本体が、360°回転可能となっている。
ところで、上記特許文献2に記載されたようなバリアングル機構を有するカメラにおいては、カメラを縦向き(縦長構図)にして、ローアングル撮影やハイアングル撮影をする場合には、カメラ背面に対して傾動するようにモニターを適宜回動させることで、撮像レンズを通して得られる電子画像と、モニターの前方に見える実際の景色との間のずれが少なく、撮影上の違和感が少ない。
しかし、カメラを横向き(横長構図)にして、ローアングル撮影やハイアングル撮影をする場合には、カメラ本体の背面側にモニターを配置したまま、モニターだけを傾けることができないため、モニターをカメラ本体の背面側から開いてカメラ側方に配置し、モニターを上下に回動させる必要がある。この場合、撮像レンズを通して得られる電子画像と、モニターの前方に見える実際の景色との間で、横ズレによる視差が生じやすく、実際の景色とモニター画像とを見ながら撮影する上で違和感を感じることがあった。
一方、チルト機構を有するカメラでは、カメラを横向き(横長構図)にした場合に、ローアングル撮影やハイアングル撮影をする際には、カメラ背面に対してモニターをチルト回動(傾動)させればよいため、快適に撮影できる。しかし、カメラを縦向きにして、ローアングル撮影やハイアングル撮影をする場合、モニターをチルト回動することができないので、モニターが見えにくく撮影しにくい。
なお、上記特許文献1のデジタルカメラでは、従来のチルト機構に加えて、本体部に対して、第1回転軸を介してヒンジユニットが左右方向に横開き可能となっているが、この構造であっても、カメラの縦向き時におけるローアングル撮影やハイアングル撮影はしにくい。
上記のように、カメラを縦向きにしたり、横向きにしたり、ハイアングルや、ローアングルで構えたりしたときでも、モニターを見やすい角度にすることができると共に、モニターに映る画像と、モニターの前方に見える景色との間で視差が生じないようにすることは難しかった。
したがって、本考案の目的は、撮像装置を縦向きや横向きにしても、撮影対象による視差を生じにくくして、ローアングルやハイアングルの撮影を快適に行うことができる、撮像装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本考案は、撮像装置本体と、該撮像装置本体に第1ヒンジ部を介して取付けられた可動支持板と、該可動支持板に第2ヒンジ部を介して取付けられた可動モニターとを備えた撮像装置であって、前記第1ヒンジ部及び前記第2ヒンジ部のいずれか一方が、一対の部材を開閉可能とする第1回動軸と、該第1回動軸に対して直交し、一対の部材をねじる方向に回転可能とする第2回動軸とを有するバリアングル機構からなり、前記第1ヒンジ部及び前記第2ヒンジ部のいずれか他方が、一対の部材を開閉可能とするチルト機構からなっていることを特徴とする。
本考案の撮像装置によれば、撮像装置本体の背面と可動支持板とが第1ヒンジ部を介して連結され、可動支持板と可動モニターとが第2ヒンジ部を介して連結されていて、しかも、第1ヒンジ部及び第2ヒンジ部のいずれか一方は、バリアングル機構からなり、他方がチルト機構からなるので、バリアングル機構を有するヒンジ部で一対の部材を開閉可能かつねじり回転可能とし、チルト機構を有するヒンジ部で一対の部材を開閉可能とすることができる。このため、撮像装置本体を横位置にしても縦位置にしても、可動モニターを上下方向に回動させてローアングルやハイアングル撮影をしやすくすることができる。また、バリアングル機構を有する部分で一方の部材を他方の部材に対してねじることによって、可動モニターの表示面を反転させることもできるため、どのようなアングルでも撮像装置本体の背面に対して縦方向に重なる状態で撮像を行うことができ、撮影対象によって視差が生じるのを軽減することができる。
本考案の撮像装置においては、前記第1ヒンジ部が、前記バリアングル機構からなり、前記第2ヒンジ部が、前記チルト機構からなることが好ましい。この態様によれば、撮像装置本体に連結される第1ヒンジ部にバリアングル機構を設けることにより、複雑なヒンジ機構を強度のある撮像装置本体に直接取付けることができるため、全体としての強度を確保しやすくすることができる。また、第1ヒンジ部側にバリアングル機構を有するので、第2ヒンジ部側の可動支持板や可動モニターを比較的肉薄にすることができ、コンパクト化を図ることができる。
本考案の撮像装置においては、前記チルト機構は、一対の部材を連結する連結部材を有し、前記連結部材の一端が第3回動軸を介して一方の部材に連結され、前記連結部材の他端が前記第3回動軸と平行な第4回動軸を介して他方の部材に連結された構造をなすことが好ましい。
上記態様によれば、チルト機構が、連結部材を介して、一対の部材を開閉可能に連結する構造になるので、一対の部材の間隔を空けて開閉させたりすることが可能となり、可動モニターの方向をより自由に変更することが可能となる。
本考案によれば、撮像装置本体を横位置にしても縦位置にしても、可動モニターを上下方向に回動させてローアングルやハイアングル撮影をしやすくすることができ、また、バリアングル機構を有する部分で一方の部材を他方の部材に対してねじることによって、可動モニターの表示面を反転させることもできるため、どのようなアングルでも撮像装置本体の背面に対して縦方向に重なる状態で撮像を行うことができ、撮影対象によって視差が生じるのを軽減することができる。
以下、図面を参照して、本考案に係る撮像装置の、一実施形態について説明する。
図1には、第1実形態の撮像装置10が記載されている。この撮像装置10は、撮像装置本体15(以下、「本体15」という)と、該本体15の背面16に、第1ヒンジ部20を介して取付けられた可動支持板25と、該可動支持板25に第2ヒンジ部30を介して取付けられた可動モニター35とを備えている。
この実施形態における本体15は、所定肉厚の横長形状をなし、その正面側中央に交換式又は一体側の撮像レンズ17が配置されており、背面側上方にファインダー18を有している。ただし、本体の形状としては、例えば、薄型矩形状のいわゆるコンパクトカメラのような形状としてもよく、特に限定はされない。
また、この実施形態における撮像装置10は、主として静止画を撮像する、いわゆるデジタルスチルカメラであるが、例えば、動画を撮像可能な、いわゆるデジタルビデオカメラであってもよい。なお、デジタルビデオカメラの場合、例えば、前記本体は、前後方向に長く、前方側(正面側)に撮像レンズが配置され、側方に可動モニターが配置されたような形状とすることができる。
そして、この実施形態の撮像装置10は、第1ヒンジ部20が、一対の部材(本体15及び可動支持板25)を開閉可能とする第1回動軸S1と、該第1回動軸S1に対して直交し、一対の部材(本体15及び可動支持板25)をねじる方向に回動可能とする第2回動軸S2とを有するバリアングル機構からなり、第2ヒンジ部30が、一対の部材(可動支持板25及び可動モニター35)を開閉可能とするチルト機構からなっている。
上記構造について具体的に説明する。前記可動支持板25は、横長の底壁26及びそれらの長手方向両側から立設した一対の側壁27,27とを有する枠状をなしており、前記可動モニター35は、この可動支持板25から出没可能とされた横長板状をなしている。
また、前記第1ヒンジ部20は、本体15の背面16側であって、撮像装置10の長手方向(図中のX軸に沿った方向を意味する。以下同様)の一側部に設けられている。この第1ヒンジ部20は、本体15の背面16側に固設された一対の軸挿通部21,21と、これらの軸挿通部21,21との間に配置された回動部23と、撮像装置10の長手方向に直交する幅方向(図中のY軸に沿った方向を意味する。以下同様)に沿って配置された第1回動軸S1とを有しており、この第1回動軸S1を介して、一対の軸挿通部21,21に回動部23が回動可能に軸支される。更に第1ヒンジ部20は、撮像装置10の幅方向(Y軸方向)に沿って配置され、かつ、前記第1回動軸S1に対して直交する第2回動軸S2を有しており、この第2回動軸S2を介して、前記回動部23が可動支持板25の一方の側壁27に回動可能に連結されている。
したがって、可動支持板25は、第1回動軸S1を介して、本体15に対して開閉可能とされると共に(矢印A参照)、第2回動軸S2を介して、本体15に対してねじる方向に回動可能となっている(矢印B参照)。
上記のように、この実施形態においては、第1ヒンジ部20が第1回動軸S1及び第2回動軸S2を有し、本体15及び可動支持板25(これらの部材が本考案における「一対の部材」をなす)を開閉可能で且つねじり回動可能としたバリアングル機構を有しているが、後述する第3,第4実施形態のように、第2ヒンジ部がバリアングル機構を有するようにしてもよい。また、第1ヒンジ部20は、例えば、本体15の背面16側の、長手方向(X軸方向)の他側部に設けたり、或いは、本体15の背面16側の、幅方向(Y軸方向)の上側又は下側に設けて、第1回動軸S1を撮像装置10の長手方向(X軸方向)に配置し、第2回動軸S2を撮像装置10の幅方向(Y軸方向)に沿って配置したりしてもよく、特に限定はされない。
また、可動モニター35は、この実施形態の場合、その表面側に電子画像を表示する画像表示面36が設けられていると共に、連結部材40を介して可動支持板25に回動可能に連結されている。
具体的には、この連結部材40は長板状をなし、その幅方向(Y軸方向側)の一端が、前記第2回動軸S2と平行に配置された第3回動軸S3を介して、可動支持板25の幅方向(Y軸方向側)の一側部に回動可能に連結されている。また、連結部材40の長辺側の他端が、前記第3回動軸S3と平行に配置された第4回動軸S4を介して、可動モニター35の裏面側であって、その幅方向(Y軸方向)のほぼ中央に回動可能に連結されている。
したがって、可動モニター35は、第3回動軸S3、第4回動軸S4、及び連結部材40を介して、可動支持板25に対して開閉可能(チルト可能)となっている(矢印C参照)。
具体的には、第3回動軸S3を介して可動支持板25から可動モニター35が開いた状態で、第4回動軸S4を介して、矢印C1方向に可動モニター35を回動させることによって、可動モニター35の上方側を可動支持板25側に近接させ、可動モニター35の下方側を可動支持板25から離反するようにチルト回動させることができる(図2(B)の図中右側の下段参照)。また、上記の可動モニター35が開いた状態から、矢印C2方向に可動モニター35を回動させることによって、可動モニター35の下方を可動支持板25側に近接させて、可動モニター35の上方側を可動支持板25から離反するようにチルト回動させることができる(図2(B)の図中右側の上段参照)。
このように当該実施形態では、連結部材40を介して、可動支持板25に対して可動モニター35を、シーソーのようにして開閉動作させることができる。すなわち、この実施形態においては、第3回動軸S3、第4回動軸S4、及び連結部材40が、本考案における第2ヒンジ部をなしている。
上記のように、この実施形態においては、前記第2ヒンジ部30が、可動支持板25及び可動モニター35(本考案における「一対の部材」をなす)を開閉可能とするチルト機構を有しているが、後述する第3,第4実施形態のように、第1ヒンジ部がチルト機構を有するようにしてもよい。また、第2ヒンジ部30を構成する連結部材は、棒状のリンク等であってもよい。更に、連結部材の一端と一方の部材との連結位置や、連結部材の他端と他方の部材との連結位置は、特に限定されない(例えば、連結部材の一端を、可動支持板の幅方向(Y軸方向)中央に連結し、連結部材の他端を、可動モニター裏側の幅方向(Y軸方向)の一側部や他側部に連結したりしてもよい)。
次に、上記構造からなる撮像装置10の使用方法の一例、及び、その作用効果について説明する。
図2(A)に示すように、撮影対象Hに対して、撮像装置10を横向きにして撮影する場合は、まず、第1回動軸S1を介して、本体15から可動支持板25を開くと共に、第2回動軸S2を介して、本体15に対して可動支持板25をねじり回動させて、可動モニター35の画像表示面36を、本体15の背面16とは反対向きにする。更に、本体15に対して可動支持板25を固定した状態に保持して、もっぱら、第2ヒンジ部30を介して、可動支持板25に対して可動モニター35を開閉させる、チルト機構を利用することによって、快適に撮影することができる。
具体的には、図2(B)の図中右側の下段に示すように、撮影対象Hに対して、ローアングル撮影(撮像レンズ17を斜め上方に向けての撮影)をする場合は、第3回動軸S3を介して可動支持板25から可動モニター35を開くと共に、第4回動軸S4を介して、可動モニター35の上方側を本体15側に近接するように上方にチルト回動させることで、可動モニター35の画像表示面36を視認しやすくして、撮影しやすくすることができる。このとき、撮像レンズ17を通して画像表示面36に表示される電子画像と、ファインダー18の前方に見える実際の景色との間で、横ズレによる視差が生じにくく、実際の景色と電子画像とを見ながら撮影する上で、違和感を感じにくくすることができる。
一方、図2(B)の図中右側の上段に示すように、撮影対象Hに対して、ハイアングル撮影(撮像レンズ17を斜め下方に向けての撮影)をする場合は、第3回動軸S3を介して可動支持板25から可動モニター35を開くと共に、第4回動軸S4を介して、可動モニター35の下方側を本体15側に近接するように下方にチルト回動させることで、可動モニター35の画像表示面36を視認しやすくして、撮影しやすくすることができる。また、上記と同様に、画像表示面36に表示される電子画像と実際の景色との間で、横ズレによる視差が生じにくくすることができ、撮影時の違和感を感じにくくすることができる。
なお、図2(B)の図中右側の中段に示すように、撮影対象Hに対して、撮像レンズ17を傾けない通常の撮影をする場合は、可動支持板25に対して可動モニター35を開く必要は特にない。
また、図3(A)に示すように、撮影対象Hに対して、撮像装置10を縦向きにして撮影する場合には、可動支持板25に対して可動モニター35を固定した状態に保持して、もっぱら、第1ヒンジ部20を介して、本体15に対して可動支持板25を開閉し且つねじり回動させる、バリアングル機構を利用することにより、快適に撮影することができる。
具体的には、図3(B)の図中右側の下段に示すように、撮影対象Hをローアングル撮影する場合は、第1回動軸S1を介して、本体15から可動モニター35を下方に向けて所定角度で開くと共に、可動モニター35の画像表示面36を、本体15の背面16側に向く方向となるように、第2回動軸S2を介して、本体15に対して可動支持板25をねじり回動させることで、画像表示面36を視認しやすくして、撮影しやすくすることができる。
一方、図3(B)の図中右側の上段に示すように、撮影対象Hをハイアングル撮影する場合は、第1回動軸S1を介して、本体15に対して可動モニター35を上方に向けて所定角度で開くと共に、可動モニター35の画像表示面36を、本体15の背面16に対して反転するように、第2回動軸S2を介して、本体15に対して可動支持板25をねじり回動させることで、画像表示面36を視認しやすくして、撮影しやすくすることができる。
なお、図3(B)の図中右側の中段に示すように、撮影対象Hに対して、撮像レンズ17を傾けない通常の撮影をする場合は、本体15に対して可動支持板25を開く必要は特にない。
以上説明したように、この実施形態の撮像装置10においては、バリアングル機構及びチルト機構の両者(バリアンチルト機構ともいえる)を備えているので、本体15を横位置にしても縦位置にしても、第1ヒンジ部20や第2ヒンジ部30を介して、可動モニター35を上下方向に回動させることができ、ハイアングル撮影やローアングル撮影をしやすくすることができる(図2及び図3参照)。特に、撮像装置10を横向きにして、ハイアングル撮影やローアングル撮影する際の(図2参照)、画像表示面36に表示される電子画像と、ファインダー18から見える実際の景色との間で、横ズレによる視差が生じにくく、実際の景色と電子画像とを見ながら撮影する上で、違和感を感じにくくすることができる。また、バリアングル機構を有する第1ヒンジ部20によって、一方の部材である可動支持板25を、他方の部材である本体15に対してねじる方向に回動させることによって、可動モニター35の画像表示面36を反転させることもできるため、どのようなアングルでも本体15の背面16に対して、可動モニター35の縦方向に重なる状態で撮像を行うことができ、撮影対象Hによって視差が生じるのを軽減することができる。また、従来、撮像装置を2台持ちする必要があったのに対して、この撮像装置10では、横向きや縦向きでの、ローアングル撮影やハイアングル撮影を1台で行うことできるので、利便性を向上させることができる。
また、この実施形態においては、本体15に連結される第1ヒンジ部20にバリアングル機構を設けることにより、複雑なヒンジ機構を、強度のある本体15に直接取付けることができるため、ヒンジ機構全体としての強度を確保しやすくすることができる。また、第1ヒンジ部20側にバリアングル機構を有するので、第2ヒンジ部30側の可動支持板25や可動モニター35を比較的肉薄にすることができ、コンパクト化を図ることができる(第2ヒンジ部30側にバリアングル機構があると、構造が複雑となるため、可動支持板25や可動モニター35が肉厚になり、嵩張りやすい)。
更に、この実施形態においては、チルト機構は、一対の部材である可動支持板25及び可動モニター35を連結する連結部材40を有し、連結部材40の一端が第3回動軸S3を介して一方の部材である可動支持板25に連結され、連結部材40の他端が第4回動軸S4を介して他方の部材である可動モニター35に連結された構造をなしている。そのため、チルト機構が、連結部材40を介して、一対の部材である可動支持板25及び可動モニター35を開閉可能に連結する構造になるので、図2(A),(B)に示すように、可動支持板25及び可動モニター35の間隔を空けて開閉させたりすることが可能となり、可動モニター35の方向をより自由に変更することが可能となる。
また、可動モニター35を利用しない場合には、第2回動軸S2を介して、本体15に対して可動支持板25をねじり回動させて、可動モニター35の画像表示面36を、本体15の背面16側に向けると共に、第1回動軸S1を介して、本体15に対して可動支持板25を閉じることで、画像表示面36が露出しないようにカバーすることできる。その結果、ファインダー18を利用して撮影する場合に、画像表示面36に顔があたって汚れることを防止することができる。
図4には、本考案に係る撮像装置の、第2実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には、同符号を付してその説明を省略する。
この第2実施形態の撮像装置10Aは、前記第1実施形態の撮像装置10とは、第2ヒンジ部の構造が異なっている。すなわち、この第2実施形態における第2ヒンジ部30Aは、第1ヒンジ部20の第2回動軸S2と平行に配置された、第3回動軸S3を有している。また、可動モニター35の幅方向(Y軸方向)の一側部が、可動支持板25の一対の側壁27,27の間に配置されると共に、同可動モニター35が、前記第3回動軸S3を介して、可動支持板25の幅方向(Y軸方向)の一側部に、回動可能に連結されている。その結果、第2ヒンジ部30Aの第3回動軸S3を介して、可動支持板25に対して可動モニター35が開閉可能(チルト可能)となっている。
この第2実施形態では、前記第1実施形態と同様に、可動モニター35を上下方向に回動させることができ、ハイアングル撮影やローアングル撮影をしやすくすることができると共に、前記第1実施形態のような連結部材40を設けずに、可動支持板25から可動モニター35を開閉可能なチルト機構とされているため、構造を簡素化して故障しにくくすることができるという利点が得られる。
図5には、本考案に係る撮像装置の、第3実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には、同符号を付してその説明を省略する。
この第3実施形態の撮像装置10Bは、前記第1実施形態及び第2実施形態とは、バリアングル機構とチルト機構とが逆になっており、第1ヒンジ部20B側にチルト機構が設けられ、第2ヒンジ部30B側にバリアングル機構が設けられている。
すなわち、この第3実施形態の第1ヒンジ部20Bは、本体15の背面16であって、その幅方向(Y軸方向)の下側に固設された、一対の軸挿通部21B,21Bと、撮像装置10Bの長手方向(X軸方向)に沿って配置された第3回動軸S3とを有している。そして、一対の軸挿通部21B,21Bの間に、可動支持板25の幅方向(Y軸方向)の一側部が配置されて、前記第3回動軸S3を介して、本体15に対して可動支持板25が開閉可能に連結されている。
一方、第2ヒンジ部30Bは、可動支持板25の長手方向(X軸方向)の一側部に設けられた一対の軸挿通部31,31と、これらの間に配置された回動部33と、撮像装置10Bの幅方向(Y軸方向)に沿って配置された第1回動軸S1と、該第1回動軸S1に直交配置された第2回動軸S2とを有している。そして、前記第1回動軸S1を介して、一対の軸挿通部31,31に回動部33が回動可能に軸支されると共に、前記第2回動軸S2を介して、回動部33が可動支持板25の長手方向(X軸方向)の一側部に回動可能に連結されている。したがって、可動モニター35は、第1回動軸S1を介して、可動支持板25に対して開閉可能とされると共に、第2回動軸S2を介して、可動支持板25に対してねじる方向に回動可能となっている。
この第3実施形態においても、前記第1実施形態と同様に、可動モニター35を上下方向に回動させることができ、ハイアングル撮影やローアングル撮影をしやすくすることができる。
図6には、本考案に係る撮像装置の、第4実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には、同符号を付してその説明を省略する。
この第4実施形態の撮像装置10Cは、前記第3実施形態と基本的な構造は同一であるが、本体15に対して可動支持板25が連結部材40を介して開閉可能となっている。すなわち、図6に示すように、長板状をなした連結部材40の幅方向(Y軸方向)の一端が、撮像装置10Bの長手方向(X軸方向)に沿って平行に配置された、第3回動軸S3を介して、本体15側に設けた一対の軸挿通部21B,21Bに回動可能に連結されている。また、連結部材40の幅方向(Y軸方向)の他端が、第3回動軸S3と平行な第4回動軸S4を介して、可動支持板25の裏面側であって、その幅方向(Y軸方向)のほぼ中央に連結されている。これらの、第3回動軸S3、第4回動軸S4、及び連結部材40が、本考案における第1ヒンジ部をなしている。そして、可動支持板25は、第3回動軸S3、第4回動軸S4、及び連結部材40を介して、本体15に対して開閉可能(チルト可能)となっている。
この第4実施形態では、前記第1実施形態と同様に、可動モニター35を上下方向に回動させることができ、ハイアングル撮影やローアングル撮影をしやすくすることができる。また、チルト機構は、一対の部材(本体15及び可動支持板25)を連結する連結部材40を有し、連結部材40の一端が第3回動軸S3を介して本体15に連結され、連結部材40の他端が第4回動軸S4を介して可動支持板25に連結された構造をなしているので、本体15に対して可動支持板25の方向をより自由に変更することができる。
なお、本考案は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本考案の要旨の範囲内で、各種の変形実施形態が可能であり、そのような実施形態も本考案の範囲に含まれる。
10,10A,10B,10C 撮像装置
15 撮像装置本体(本体)
16 背面
17 撮像レンズ
18 ファインダー
20,20A,20B,20C 第1ヒンジ部
21,21B 軸挿通部
23 回動部
25 可動支持板
26 底壁
27 側壁
30,30A,30B 第2ヒンジ部
31 軸挿通部
33 回動部
35 可動モニター
36 画像表示面
40 連結部材
H 撮影対象
S1 第1回動軸
S2 第2回動軸
S3 第3回動軸
S4 第4回動軸
15 撮像装置本体(本体)
16 背面
17 撮像レンズ
18 ファインダー
20,20A,20B,20C 第1ヒンジ部
21,21B 軸挿通部
23 回動部
25 可動支持板
26 底壁
27 側壁
30,30A,30B 第2ヒンジ部
31 軸挿通部
33 回動部
35 可動モニター
36 画像表示面
40 連結部材
H 撮影対象
S1 第1回動軸
S2 第2回動軸
S3 第3回動軸
S4 第4回動軸
Claims (3)
- 撮像装置本体と、該撮像装置本体に第1ヒンジ部を介して取付けられた可動支持板と、該可動支持板に第2ヒンジ部を介して取付けられた可動モニターとを備えた撮像装置であって、
前記第1ヒンジ部及び前記第2ヒンジ部のいずれか一方が、一対の部材を開閉可能とする第1回動軸と、該第1回動軸に対して直交し、一対の部材をねじる方向に回転可能とする第2回動軸とを有するバリアングル機構からなり、前記第1ヒンジ部及び前記第2ヒンジ部のいずれか他方が、一対の部材を開閉可能とするチルト機構からなっていることを特徴とする撮像装置。 - 前記第1ヒンジ部が、前記バリアングル機構からなり、前記第2ヒンジ部が、前記チルト機構からなる、請求項1記載の撮像装置。
- 前記チルト機構は、一対の部材を連結する連結部材を有し、前記連結部材の一端が第3回動軸を介して一方の部材に連結され、前記連結部材の他端が前記第3回動軸と平行な第4回動軸を介して他方の部材に連結された構造をなす、請求項1又は2記載の撮像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017000161U JP3209638U (ja) | 2017-01-18 | 2017-01-18 | 撮像装置 |
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JP2017000161U JP3209638U (ja) | 2017-01-18 | 2017-01-18 | 撮像装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020064272A (ja) * | 2018-10-11 | 2020-04-23 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 撮像装置 |
CN114690533A (zh) * | 2020-12-28 | 2022-07-01 | 广东小天才科技有限公司 | 一种智能手表 |
-
2017
- 2017-01-18 JP JP2017000161U patent/JP3209638U/ja not_active Expired - Fee Related
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JP7329766B2 (ja) | 2018-10-11 | 2023-08-21 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 撮像装置 |
CN114690533A (zh) * | 2020-12-28 | 2022-07-01 | 广东小天才科技有限公司 | 一种智能手表 |
CN114690533B (zh) * | 2020-12-28 | 2024-04-23 | 广东小天才科技有限公司 | 一种智能手表 |
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