JP3208560B2 - 錠装置 - Google Patents

錠装置

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JP3208560B2
JP3208560B2 JP10267897A JP10267897A JP3208560B2 JP 3208560 B2 JP3208560 B2 JP 3208560B2 JP 10267897 A JP10267897 A JP 10267897A JP 10267897 A JP10267897 A JP 10267897A JP 3208560 B2 JP3208560 B2 JP 3208560B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子キーを差し込
んで行う手動による施錠・解錠操作でも遠隔操作もしく
は暗唱番号等の入力による自動の施錠・解錠操作でも使
うことが可能なドア等用の錠装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子キーから発信された信号で作
動するモータによる動作でも、電子キーを錠前に差し込
んで回すことによる動作でも施錠・解錠のできる形式の
ものは既に知られているが、この形式のものは次のよう
になっているものであった。すなわち、電子キーに備え
ている発信ボタンを押して施錠・解錠信号を錠本体側が
受信し、その適合性を判別してモータを動かすことで施
錠・解錠を行うようになっているものの、錠本体に電子
キーを差し込んで施錠・解錠する場合には当該電子キー
に加えられる回転操作により発生する回転力を利用して
モータ駆動側を切り離し(本文中、この切り離し状態を
ニュートラル状態という。)てから行うことが必要であ
った。
【0003】次に、このモータ駆動側の切り離し機構の
代表的なものを図5に示して、これを説明する。この代
表例は、遠隔操作または暗唱番号等の入力により駆動す
るモータ1と、このモータ1の回転軸に取付けた第1傘
歯歯車2と、第1傘歯歯車2に噛合した第2傘歯歯車3
と、第2傘歯歯車3と同一軸に設けた太陽歯車5と、第
2傘歯歯車3の軸に一方の端部に係合したキャリヤ6
と、キャリヤ6にバネ性を賦与するバネ(図示せず)
と、キャリヤ6の他方の端部に係合され太陽歯車4と噛
合している遊星歯車8と、遊星歯車8と所定距離を持っ
て対称な位置に設けた第1左・右歯車9、10と第1左
・右各歯車9、10に噛合している第2左・右歯車1
1、12と、第2左・右各歯車11、12に噛合してい
る第3歯車13と、第3歯車13に噛合している扇歯車
部14を有しキー差込み孔15を備えた施解錠部材16
とから構成されている。
【0004】このような構成の代表例は、例えば遠隔操
作によりモータ1が回転して第2傘歯歯車3が矢印P1
方向に回転すると、同第2傘歯歯車3の軸を支点にして
キャリヤ6がバネの作用力に抗して矢印P2方向に動
き、太陽歯車5により矢印P3方向に回転している遊星
歯車8が第1右側歯車10に噛合して当該第1右側歯車
10を矢印P4方向に回転させる。そしてこの第1右側
歯車10に噛合している第2右側歯車12が矢印P5方
向に回転し、第2右側歯車12に噛合している第3歯車
13が矢印P6方向に回転する。この第3歯車13の回
転に従って扇歯車部14が矢印P7方向に回転して施解
錠部材16を矢印P7方向に回転させる。
【0005】一方、電子キーをキー差込み孔15に差し
込んで施錠・解錠するに際して、電子キーをキー差込み
孔15に差込んで、例えば施解錠部材16を矢印P7方
向に回すと、第3歯車13が矢印P6方向に回転し、第
2右側歯車12がP5方向に回転し、第1右側歯車10
が矢印P4方向に回転してその回転力は遊星歯車8に伝
わるが、このときにはモータ1側の第2傘歯歯車3およ
び太陽歯車5は、キャリヤ6がバネの作用力を受けた状
態において遊星歯車8と第1右側歯車10との噛合が外
れた状態となる。このようにして、電子キーを錠本体に
差し込んで施錠・解錠する場合には、遠隔操作で必要と
する駆動部から外したニュートラル状態で施錠・解錠す
ることが可能となるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、上記代表
例は歯車を噛み合せることにより回転力を伝達して施錠
・解錠動作をなすようになっていて、多数の歯車が必要
であり、これ等歯車の数を少なくするには限界があっ
た。そのために部品点数が消滅できず且つ装置の小型化
が図れないために電子キーによる手動施錠・解錠動作と
電動による自動施錠・解錠動作をそれぞれ独立して行う
機構の一体化ができないと言う問題点があった。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するための工
夫を施した新規の電子キー利用錠装置を提供することを
目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る錠装置は、遠隔操作もしくは暗唱番号等
の入力によるモータの正転・逆転動作およびキーの手回
し操作により回転するアームを介してストライクを出没
させることによって施錠・解錠する形式の自動・手動両
用型錠装置であって、アームの側傍に上下向きとして設
けた溝状部と、溝状部内に上下の支軸部を介して回転自
在に支承したネジ棒と、溝状部内に固定し且つ回転駆動
軸の先端を上記ネジ棒の一方端に連結したモータと、ネ
ジ棒に螺合して同ネジ棒の正転・逆転により上下動する
スライダと、溝状部の一方側壁においてスライダと対応
する個所に装備したリニアセンサと、溝状部の他方側壁
においてスライダと対応する個所に上下動自在として設
けた作動部材と、スライダおよび作動部材にリニアセン
サの摺動子と係合して同リニアセンサの上下位置検出信
号により作動する制御部を介してニュートラル状態を形
成する位置関係としてスライダおよび作動部材に設けた
上下一対の係合部と、作動部材の上下移動力を上記アー
ムに回転力として伝える伝達部と、を備えたものであ
る。
【0009】
【実施例】図に示す実施例は、ボタン21を押すことに
よって設定された固有の信号を発信する電子キー22を
用いて、次記する錠本体23を施錠・解錠するようにし
たものである。
【0010】錠本体23は、電子キー22の挿込・回転
操作で施錠・解錠する錠前24と、電子キー22でも電
動でも回転するアーム部材25と、当該アーム部材25
の回転で出没するストライク26と、アーム部材25に
回転力を与える電動の駆動部27と、遠隔操作する時の
施錠・解錠信号の受信および同信号の適合性の判断、駆
動部27のモータ28の回転方向制御、および電子キー
22の暗唱番号等の指定・削除・変更等をなす制御部2
9と、電池30の装填部31とから構成されていて、こ
れ等はケース32に組み込んでユニット化し、そしてド
ア33に取付けられて使用される。
【0011】電動の駆動部27は、アーム部材25の側
傍に上下向きのU型溝状部材35を固定し、この溝状部
材35の下方部内にモータ28を装着すると共に同溝状
部材35の上方部内に上下の支軸部37、38を介して
ネジ棒39を回転自在に支承し、このネジ棒39の下端
と上記モータ28の回転駆動軸40の先端をカップリン
グ41を介して連結し、またこのネジ棒39に同ネジ棒
39の正・逆転により上下移動する状態でスライダ42
を螺合すると共に上記溝状部材35の一方側壁において
スライダ42と対応する個所にリニアセンサ43を固着
し、更に溝状部材35の他方側壁においてスライダ42
と対応する個所に同溝状部材35に沿って上下動自在と
して作動部材44を設けると共にスライダ42において
リニアセンサ43と対応する面の上下端部に第1上・下
突起45、46を、また作動部材44においてリニアセ
ンサ43と対応する個所の上下位置に第2上・下突起4
7、48をそれぞれ設け、第1上・下突起45、46の
間および第2上・下突起47、48の間にリニアセンサ
43の摺動子49が存するようにしてこれ等第1、第2
上・下突起45〜47と摺動子49とを係合自在にする
と共にスライダ42がニュートラル状態を形成する位置
に移動するまでの指令をリニアセンサ43の上下位置検
出信号により上記モータ28に与えるために機能する回
路(図示せず)を制御部29に設ける。
【0012】また、上記作動部材44に伝達用突出部5
1を設け、この伝達用突出部51と上記アーム部材25
を長孔52と長孔52に摺動自在に嵌合する連結ピン5
3とにより連結すると共にモータ28の回転により作動
部材44が上方もしくは下方に移動したり、電子キー2
2の挿込・回転操作(手動操作)を受けたりして解錠方
向もしくは施錠方向に回転するときにストライク26を
没入方向に引っ込めたり突出させたりする伝達ピン54
および当該伝達ピン54の係合用切欠55を、アーム部
材25の先端部およびストライク26の基端部の側面に
それぞれ設ける。
【0013】また、リニアセンサ43は、電子キー22
もしくはスライダ42により作動部材44が上方に移動
して施錠位置に達した場合と下方に移動して施錠位置に
達した場合との両方において電気信号(上・下位置検出
信号)を上記制御部29に与えるようになっている。
【0014】モータ28は、制御部29から制御信号を
受けて、スライダ42を施錠位置まで移動させたのちニ
ュートラル位置に戻す回転作動と解錠位置まで移動させ
たのちニュートラル位置に戻す回転作動とを行うように
なっている。
【0015】上記スライダ42に設けた第1上側突起4
5と第1下側突起46との間隔は、作動部材44が電子
キー22の挿込回転操作(手動)により動かされる場合
において、リニアセンサ43の摺動子49がこれ等第1
上・下突起45、46に当接しないニュートラル状態
(待機状態)を確保するのに機能し、しかもモータ28
によりスライダ42が上方もしくは下方に移動するとき
にはリニアセンサ43の摺動子49に係合して施錠位置
もしくは解錠位置に移動させるようになっている。
【0016】上記第2上側突起47と第2下側突起48
との間隔は、上記第1上・下側突起45、46の間隔よ
り狭くなっていてスライダ42の移動とアーム部材25
の回転との作動量の差を調節する寸法となっている。
【0017】上記実施例の動きを説明する。図2に示す
電子キー22により施錠された状態において、電子キー
22にあるボタン21で解錠を指令すると、モータ28
が回転しネジ棒39が回転してスライダ42が図3にお
いて仮想線で示す位置まで上昇し、この上昇の途中でス
ライダ42における第1下側突起46が摺動子49にま
た同摺動子49が第2上側突起47にそれぞれ係合して
摺動子49および作動部材44を上昇させると共に当該
作動部材44の上昇が連結ピン53を介してアーム部材
25を解錠方向に回転し、この解錠方向回転に伴ってス
トライク26が引っ込んで解錠状態(図3参照)とな
り、この解錠状態をリニアセンサ43が感知して信号を
制御部29に送り、この信号を受けた制御部29がモー
タ28を一瞬停止させたにちに逆の方向に回転して上記
仮想線で示す上昇位置まで上昇していたスライダ42を
下方に移動するようにし、この下方移動が行われて第1
上側突起45が摺動子49に当接して当該摺動子49を
下方に僅かに動かし、この僅かな動きでリニアセンサ4
3が制御部29に信号を送ってモータ28を停止状態と
し、よって電動による解錠状態において電子キー22に
よる手動の施錠・解錠操作が自由にできるニュートラル
状態を形成する。
【0018】図3に示す電子キー22により解錠された
状態において、電子キー22にあるボタンから施錠の指
令を出すと、モータ28が回転してネジ棒39が回転し
てスライダ42が図2において仮想線で示す位置まで下
降し、この下降の途中でスライダ42における第1上側
突起45が摺動子49にまた同摺動子49が第2下側突
起48にそれぞれ係合して摺動子49および作動部材4
4を下降させると共に当該作動部材44の下降が連結結
ピン53を介してアーム部材25を施錠方向に回転し、
この解錠方向の回転に伴ってストライク26が突出して
施錠状態となり、この施錠状態をリニアセンサ43が感
知して信号を制御部29に送り、この信号を受けた制御
部29がモータ28を一瞬停止させたのちに逆の方向に
回転して上記仮想線で示す下降位置まで下降していたス
ライダ42を上方に移動するようにし、この上方移動が
行われて第1下側突起46が摺動子49に当接して当該
摺動子49を上方に僅かに動かし、この僅かな動きでリ
ニアセンサ43が制御部29に信号を送ってモータ2を
停止状態とし、よって電動による施錠状態において電子
キー22による手動の施錠・解錠操作が自由にできるニ
ュートラル状態を形成する。
【0019】上記したように電動によって施錠状態とな
っているときでも解錠状態となっているときでも手動に
よる施錠・解錠が任意に行うことが可能なニュートラル
状態を呈するものであり、この手動による施錠・解錠の
場合には、アーム部材25の作動力が作動部材44まで
伝わるのみでスライダ42には伝わらずフリーの状態と
なっているものであり、また、手動によって施錠状態と
なっているときでも解錠状態となっているときでも電動
による施錠・解錠が任意に行うことが可能なニュートラ
ル状態を呈するものであり、この電動による施錠・解錠
の場合には、アーム部材25の作動力が作動部材44ま
で伝わるのみでスライダ42には伝わらずフリー状態の
なっているものである。
【0020】
【発明の効果】本発明に係る錠装置は、上記のような構
成であるので、電子キーを差し込んで行う手動による施
錠・解錠操作と、電動による施錠・解錠操作とをそれぞ
れ独立して行うことができ、部品点数の少減化、装置の
小型化および低コスト化を達成できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を施錠状態で示す正面図であ
る。
【図2】図1A−A線に沿う断面図である。
【図3】解錠状態を示す断面図である。
【図4】ドアに取付けた状態で示す斜視図である。
【図5】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 モータ 2 第1傘歯歯車 3 第2傘歯歯車 5 太陽歯車 6 キャリヤ 8 遊星歯車 9 第1左側歯車 10 第1右側歯車 13 第3歯車 14 扇歯車 15 キー差込み孔 16 施解錠部材 21 ボタン 22 電子キー 23 錠本体 24 錠前 25 アーム部材 26 ストライク 27 駆動部 28 モータ 29 制御部 31 装填部 32 ケース 33 ドア 35 溝状部材 37、38 支持部 39 ネジ棒 40 駆動軸 41 カップリング 42 スライダ 43 リニアセンサ 44 作動部材 45 第1上側突起 46 第1下側突起 47 第2上側突起 48 第2下側突起 49 摺動子 51 伝達用突出部 52 長孔 53 連結ピン 54 伝達ピン 56 ガイド 57 ガイド溝
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05B 65/06 E05B 47/00 E05B 49/00 E05B 63/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠隔操作もしくは暗唱番号等の入力によ
    るモータの正転・逆転動作およびキーの手回し操作によ
    り回転するアームを介してストライクを出没させること
    によって施錠・解錠する形式の自動・手動両用型錠装置
    であって、アームの側傍に上下向きとして設けた溝状部
    と、溝状部内に上下の支軸部を介して回転自在に支承し
    たネジ棒と、溝状部内に固定し且つ回転駆動軸の先端を
    上記ネジ棒の一方端に連結したモータと、ネジ棒に螺合
    して同ネジ棒の正転・逆転により上下動するスライダ
    と、溝状部の一方側壁においてスライダと対応する個所
    に装備したリニアセンサと、溝状部の他方側壁において
    スライダと対応する個所に上下動自在として設けた作動
    部材と、スライダにおいてリニアセンサと対応する面の
    上下端部に設けた第1上・下突起と、作動部材において
    リニアセンサと対応する個所の上下位置に設けた第2上
    ・下突起と、リニアセンサに第1上・下突起の間および
    第2上・下突起の間に存し且つ第1、第2上・下突起と
    係合自在として設けた摺動子と、スライダを施錠位置ま
    で移動させてからニュートラル位置に戻す作動指令およ
    び解錠位置まで移動させてからニュートラル位置に戻す
    作動指令ならびにニュートラル状態を形成する位置に移
    動させる指令をリニアセンサの上下位置検出信号により
    モータに与えるために機能する回路を設けた制御部と、
    作動部材の上下移動力をアームに回転力として伝える伝
    達部と、を備えたことを特徴とする錠装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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