JP3208134B2 - 鍛造成形装置 - Google Patents

鍛造成形装置

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JP3208134B2 JP18491790A JP18491790A JP3208134B2 JP 3208134 B2 JP3208134 B2 JP 3208134B2 JP 18491790 A JP18491790 A JP 18491790A JP 18491790 A JP18491790 A JP 18491790A JP 3208134 B2 JP3208134 B2 JP 3208134B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はスポット溶接の原理を用いた鍛造成形装置
に関し、特に電源に3相交流電源を用いた鍛造成形装置
に関するものである。
〔従来の技術〕
従来から鍛造成形は、被成形材を加熱炉等に入れて真
っ赤に加熱し、これを鋏等で取り出して、叩いて成形
し、鍛造成形品を得るというのが一般的であった。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところがこの方法では、成形の際の騒音が激しく、ま
た加熱炉等の大型の設備が必要となる等の問題がある。
そこで、その対策としてスポット溶接の原理を利用し
た、騒音のでないコンパクトな鍛造成形装置が考えられ
ているが、この装置にはまだ以下のようないくつかの問
題がある。
すなわち、このような鍛造成形装置の電源には、スポ
ット溶接装置と同様通常単相交流が使用される。この単
相交流を得るため3相交流を単相交流に変換する装置と
しては、スコット配線や3相低周波方式,インバーター
方式等が知られているが、これらの場合大電流になれば
なるほど3相不平衡が生じるという問題があり、また電
力効率が悪いという問題があった。
具体的には、上述のスコット配線等は、回路構成が複
雑で電源装置としては装置が大型になり、また3相の中
の1相に2倍の過大電流が流れる等、安定した電流を取
り出し難く、特に電源装置としての信頼性に問題があっ
た。
また、上述の3相低周波方式では、装置が大型かつ高
価で故障が多いという問題があった。
さらに最近インバーター方式が多く採用され、これは
交流を整流した後、周波数を約数百サイクル〜1200サイ
クルに上げてトランスを小型軽量にし、その2次側を直
流とする方式であるが、これも甚だ高価であり効率も悪
くまた故障も多いものであった。そこで小型軽量で効率
のよい電源装置が要求されていた。
この発明は以上のような従来の問題点を解消するため
になされたもので、被成形材の抵抗加熱を利用して電力
効率よく鍛造成形を行うことができるようにした鍛造成
形装置を得ることを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
この発明にかかる鍛造成形装置は、油圧又は空気圧シ
リンダに連結されており且つ被成形材を押圧挟持する一
対の成形型と、当該被成形材を発熱させて変形させるの
に必要な交流を生成する電源装置と、前記電源装置から
出力された電圧を当該被成形材の両端に印加するための
一対の電極とを具備しており、前記電源装置は、入力さ
れた3相交流の供給を各相毎に点弧制御する位相制御回
路と、前記位相制御回路により点弧制御された3相交流
を単相交流に変換する変圧器とを有した構成となってお
り、前記油圧又は空気圧シリンダに与える油圧又は空気
圧を前記電源装置の単相交流に同期して変化させるよう
になっていることを特徴としている。
〔作用〕
この発明においては、被成形材が電源装置から出力さ
れた電流により発熱して容易に変形させることが可能で
ある一方、一対の成形型により押圧挟持されて、所定の
形状に成型される。
〔実施例〕
以下この発明の一実施例を図について説明する。
第1図(a)はこの発明の一実施例による鍛造成作装
置を示す。図において、1,2,3は3相交流電源、4は3
相交流電源の供給を各相の120゜〜180゜の範囲のみ行う
よう制御する位相制御回路、9は1次側に3つの1次コ
イル5,6,7を、2次側に1つの2次コイル8を巻回した
薄鉄板の積層体からなる鉄芯を有する変圧器、12はアー
ス、100は上記位相制御回路4及び変圧器9からなる電
源装置である。また300は鍛造品成型を行う鍛造成形部
で、この部分において被成形材10が2次コイル8の両端
間に接続されている。
第1図(b)には上記鍛造成形部の詳細を示してお
り、図において、16,17は油圧や空気圧シリンダ(図示
せず)によって駆動され、被成形材10を左右から一定の
力で押圧し保持する保持具で、これはまた被成形材10へ
の加熱電流を供給するための電極となっている。また1
8,19は被成形材10を上下から押さえて成形する上,下成
形型である。第1図(c)は他の鍛造成形を行う例を示
し、図において、18′,19′は他の形の成形を得るため
の上,下成形型である。
第2図(a)は上記位相制御回路4の詳細を示し、図
中20a,20b,20cはサイリスタ、21は3相交流の各相の正
弦波の零クロス点を検出する零クロス点検出器、22a,22
b,22cは該零クロス点検出器21の出力を受け、各相のサ
イリスタ20a,20b,20cの点弧角を調整する位相調整器で
ある。
次に動作について説明する。
3相交流電源1,2,3より変圧器9の3相コイル5,6,7へ
の通電は、位相制御回路4によって制御され、第2図
(b)に示すように第1,第2,第3のコイル5,6,7にはそ
れぞれ各相の交流正弦波形X,Y,Zの位相角120度〜180度
の範囲(Xについてはcとf,Yについてはbとe,Zについ
てはaとd)内においてのみ通電が行われ、それ以外の
時間は各コイルは開放状態である。
このようにして3相のコイル第1,第2,第3のコイル5,
6,7に順次通電が繰り返されると、鉄芯内には第2図
(c)に示すよう3倍周波の垂下特性を持った磁束が誘
導する。従って1次巻線部に流れた電流は2次巻線部に
第2図(c)に示すような鋸歯状の3倍周波の電流を誘
導することとなる。
そして、この鋸歯状の3倍周波の電流が鍛造成形部30
0の被成形材10に印加されると、これが発熱して成形可
能な状態となる。この状態で該被成形材10を上記成形型
18,19により上下から押圧することにより、鍛造成形が
行われる。
この際、以下に述べる効果が得られる。
一般に鍛造品成形は、大容量の電流が必要で、従来
の単相交流を用いる方法では3相不平衡の問題が生ずる
が、本実施例では3相を単相に変換しているので、3相
不平衡の問題は生じない。また、単相出力は第2図に示
すように3倍周波で鋸歯状波となっているので、極めて
良質の鍛造成形品ができる。
特に非鉄金属であるAl,Cu,Bs等の鍛造成形を良好にで
きる。
本発明で用いる電源で得られる周波数は3倍となる
ので変圧器が小型となり、重量が従来の1/3で済み、大
変小型軽量となる。またトランスの構造が簡単で小型軽
量となるので、製造コストも大幅に低減できる。
1相の交流正弦波形の点弧角を120度を中心に前後
に適当に調整することにより、被成形材の加熱の強さを
大きく調整することができる。
コンピュータによる自動制御を行うことによって従
来の商用周波数より微細な調整が可能となり、被成形材
の加熱における大きな安定性が得ることができる。
次にこの発明の他の実施例について説明する。
第3図(a)のこの発明の第2の実施例による鍛造成
形装置を示し、この実施例は上記第1の実施例において
第3相を逆相にしたものである。この実施例においては
上記第1の実施例と同じく3相を約120゜〜約180゜間で
点弧すると、得られる波形は第3図(b)のような波形
となり、一周期において+側に3個の鋸歯状波が、−側
に3個の鋸歯状波が得られることとなる。つまり3相60
サイクルの電源入力に対し、単相60サイクルでありなが
ら1秒間に360個の鋸歯状波が得られることとなる。
このように1相のみを逆相として3相の各々を約120
゜〜約180゜で位相制御すれば、2次側に上記のような6
0サイクルの鋸歯状波が得られるので、180サイクルの鋸
歯状波よりもリアクタンス損失が少なく、それだけ加熱
エネルギーが増大することとなって有利となる。
具体的には懐の深い鍛造成形,つまり変圧部からかな
り離れた位置での鍛造成形が可能となる。
第4図(a)はこの発明の第3の実施例を示し、これ
は第2の実施例のように3相を逆相にするとともに、1
相を約120゜〜約180゜、2相を約0゜〜約180゜、3相
を約60゜〜約180゜で点弧するようにしたものであり、
この場合は第4図(b)のように、大きな波高の60サイ
クルの鋸歯状波が得られ、ジュール熱を利用した鍛造成
形にはさらに有利となる。
第5図(a)はこの発明の第4の実施例を示し、この
実施例は第1の実施例において第3相を常に開放とし、
第1相及び第2相をそれぞれ約120゜〜約180゜間で点弧
するようにしたものである。この場合第5図(b)のよ
うに、一周期において+側及び−側にそれぞれ、所定間
隔を置いて2個の鋸歯状波が得られ、つまり+側及び−
側に中休み期間を有する波形が得られ、鋳物等の急激に
温度上昇を行ってはならないものの鍛造成形に便利であ
る。
なおこの第4の実施例では、位相制御回路を第1及び
第2相のみ点弧するよう構成したが、その代わりに変圧
器を1次側に第1相と第2相の2つのコイルのみ有する
構成としてもよい。
また、1次及び2次コイルの数は、上記各実施例で示
したものに限定されず、それらの倍数にしてもよい。
また上記説明では、各相の点弧開始時期が約120゜
で、鍛造電流波形の鋸歯状波が第2図(c)のような形
状である場合を示したが、点弧開始時期を100゜程度に
すれば、立ち上がり位置がより前方となりかつ立ち上が
り波形の上端頭部が丸みを帯びた鋸歯状波が得られ、鍛
造成形の用途によってはこのような波形の加熱電流が有
効である。
次に本発明の第5の実施例として、被成形材を押圧保
持する方法を改良した鍛造成形装置について説明する。
第6図(a)は本発明の第5の実施例による鍛造成形
装置の全体構成を示す図であり、図において、第1図
(a)と同一符号は同一または相当部分を示し、11は変
圧器9の2次側に巻回した第2の2次巻線、13は第2の
2次巻線11の両端間に接続されたコイル14と、該コイル
14内に慴動可能に挿入された移動子15とからなる加圧装
置である。
第6図(b)は鍛造成形部の詳細を示し、ここでは、
保持具17は、加圧装置13により被成形材10に流れる加熱
電流と同期して被成形材10を押圧するよう構成されてい
る。また第6図(c)はこの実施例装置において他の鍛
造成形を行う例を示しており、18′,19′は他の形の成
形を得るための上,下形成型である。
次に動作について説明する、 従来、鍛造成型においては、シリンダによる空圧また
は油圧により被成形材の押圧保持を行って、例えば第8
図(b)のような加熱電流I0に対し、第8図(a)の一
点鎖線Pc1で示すエアー押圧(押圧力P1)を行うことに
より実際の加熱電流I1を得ていた。しかるにこれは実際
の加熱電流波形I1の零点やその近傍の電流小なる領域で
も大なる押圧保持力P1がかかり、非常に無駄であった。
即ち、被成形材の押圧保持においては、加熱電流Iが正
弦波形I1である場合は、これが最大Imとなるとき(t=
tm)に押圧保持力PがP1であれば良好な鍛造成形を行う
ことができ、加熱電流Iが0のときは押圧保持力Pも0
でよく、理想的には点線のような押圧波形Psが得られれ
ばよい。
このようなことから、本実施例では第2の2次コイル
11を用いて第1の2次コイル8による加熱電流I1と同じ
波形Psにより押圧保持するようにしており、パワーのロ
スがなく効率的である。
また、鍛造成形においては押圧があると逆に熱が出に
くいもので、ジュール熱I2Rは押圧保持力が大のところ
では小となるが、本実施例では押圧保持力は通常(溶接
時以外)は小であるので発熱が増大し、良好な鍛造成形
品が得られる。
そしてこれにより、従来不可能であったAl,銅,チタ
ン等の鍛造成形も可能となった。例えば従来3mm厚のAl
を鍛造成形するには100KVAが必要であったが、本発明で
は50KVAでこれが可能となった。
ところがこの場合、鍛造電流I1と押圧波形Psとが完全
に同期しているときはよいが、両者の同期がずれたと
き、電流が小さくとも押圧保持力が零では抵抗が大きく
なるので、スパークの発生により被成形材や保持具に穴
があくこともある。このため、本実施例では、さらに空
圧又は油圧による一定押圧Pc0(押圧保持力P0)を与
え、この一定押圧Pc0に、上記加熱電流I1と同期した押
圧Psが重畳した振動押圧が得られるようにしており、こ
れによって上記被成形材や保持具の破損の恐れをなくし
ている。
また第7図は本発明の第6の実施例による鍛造装置を
説明するための図であり、この装置は、上記第5実施例
において、加圧装置13を保持具17に接続していたもの
を、支点20′を介して上成形型18に接続し、鍛造成形
時、一定の型締め力に加えて加熱電流波形と同期した型
締め力により上形成型18を押圧するようにしたもので、
この場合小さな型締め力により鍛造成形を精度よく行う
ことができ、高品質の鍛造成形品を得ることができる。
つまり、成形型17,18を型締めした状態で成形材料に
振動型締力を作用させて鍛造成形を行うため、成形型の
変移量をモニターして成形を止めたりさらに所定の位置
まで進めたりすることができ、これにより寸法精度を向
上でき、高品質の鍛造成形品を得ることができる。
なお、上記第5及び第6の実施例では加熱電流の波形
が正弦波形である場合について説明したが、これは鋸波
形でもよく、この場合も上記実施例と同様のことが言え
る。また上述のような押圧保持方式は鍛造成形装置に限
るものではなく、例えばジュール熱を利用したスポット
溶接装置にも適用可能である。
また上記実施例では、鍛造形成における加熱電流とし
て3倍周波鋸歯状波の単相交流を用いる場合を示した
が、これは通常の単相あるいは3相交流や直流電力でも
よく、この場合電気的な加熱を行わない従来の鍛造成形
と比べ、加熱炉等の大型設備が不要となり、鍛造形成を
手軽に行うことができる。
第9図は本発明の第7実施例として、鍛造成形品に3
相交流をそのまま印加してこれを加熱する構成を示して
おり、第9図(a),(b)に示す例では、側面逆T字
型部材(被成形材)30の横片部31の両端に第1,第2の保
持電極41,42を、縦片部32の先端に第3の保持電極43を
装着し、上記各電極に3相交流をそのまま印加するよう
にしており、また第9図(c)では、側面Y字形状の部
材(被成形材)50の各片の先端に上記保持電極を装着
し、3相交流を印加するようにしている。さらに第9図
(d)では、円板状部材(被成形材)60の円周上に均等
な間隔で上記各保持電極を装着し、さらにスター結線の
中点を上記円板状部材60の中心に、スター結線の先端を
上記各保持電極に接続しており、この場合均等な加熱を
短時間で行うことができ、加熱鍛造や成形に有利であ
る。
また第10図は本発明の第8の実施例による鍛造成形装
置を説明するための図で、周辺部に固い部材(鋼鉄)を
埋め込だ軟鉄製のローラ(鍛造成形品)を形成する場合
を示している。図において70は鍛造成形を行うための型
部材で、中央に開口71a,72aを有し、鍛造電流を印加す
るための電極を兼ねる上下一対の成形型71,72と、上記
開口71a,72a内を慴動自在な成形棒からなっている。74
は上記上下の成形型71,72間に配置された軟鉄製の筒状
成形材料(被成形材)、75は該成形材料71に嵌め込まれ
た鋼鉄製のリング状部材である。なお77a,77bは上記リ
ング部材75を保持する保持具であり、ここでは上記成形
型71,72には直流電力または交流電力を印加するように
している。
鍛造成形は、まず鍛造電流を上記上下成形型71,72に
印加して成形材料74を加熱し(第10図(a))、この状
態で上記両成形型を型締めする。この時リング部材75は
ローラ本体(鍛造成形品)74a外周部に埋め込まれる
(第10図(b))。そして上記成形棒76を落下させて鍛
造成形品74a内側にはみ出した盛上がり部分を削り取っ
てローラを完成する。なお第11図(a),(b)はそれ
ぞれ該ローラ74aの平面図及び断面図である。
さらに第14図〜第17図は他の形状の鍛造成形品を成形
する場合の説明図である。
第14図(a)〜(d)は、第14図(d)に示すように
外形形状がこま型の鍛造成形品85aを得るための型部材8
0の構造及び成形過程を示しており、図中81,82は上記型
部材80の電極を兼ねる上,下成形型、85は上記型部材80
にセットされた被成形材である。
また鍛造成形は、第10図に示す場合と同様第14図
(a)の状態で直流または交流の鍛造電流を印加し、第
14図(b),(c)のように型締めして行う。
また第15図(a)〜(c)は傘歯車95aを鍛造成形す
るための型部材90の構造を示す図で、図中95は成形材
料、91,92は電極を兼ねる上下の成形型である。
第16図(a)〜(c)は鋼材105の中央を打ち抜いて
開口を形成するための型部材100の構造を示す図で、10
1,102は電極を兼ねる上下の成形型、105aは打ち抜き加
工品である。
さらに第17図(a),(b)は平歯車115aを鍛造成形
するための型部材110の構造図であり、図中111,112はそ
れぞれ電極を兼ねる上下の成形型である。
このような電極を兼ねた成形型を用いる場合は、成形
型で挟む部分のみ加熱することができ、このため鍛造成
形品の形状は上述した形状に限られず、第12図に示すよ
うに、上部121が湾曲した形状(同図(a))、中間部1
22が大きな波形状(同図(b))、さらに下端部123が
小さい波形状(同図(c))の鍛造成形品を得ることも
できる。また成形型が電極となっているので、加熱と成
形が同時に行われることとなり、被成形材を簡単に変形
させて成形型(電極)に合った形にできる。
なお上記説明では、鍛造成形を上下一対の成形型を用
いて行う場合を示したが、成形型は上下一対に限るもの
ではなく、前後,左右や斜め方向に配置し、これらの成
形型により加熱した被成形材を押圧するようにしてもよ
い。
また成形型には電極を兼ねるものだけでなく、このよ
うな通電を行う成形型と通電を行わない成形型とを組み
合わせてもよい。
また本発明の鍛造成形装置は、鍛造成形にとどまら
ず、例えば第13図に示すような異種金属や別部材132の
母材131への叩き込みや焼き締め固着等も行うことがで
きる。
さらに本発明では、鍛造成形の際の加熱を電気的に行
うため、電磁力による被成形材や鍛造成形品の位置決め
固定等も可能となる。
〔発明の効果〕
以上のようにこの発明によれば、直流あるいは交流電
力を出力する電源装置と、該電源装置の出力を被成形材
の両端に印加する一対の電極とを有し、上記被成形材を
抵抗加熱により発熱させ、これを一対の成形型により押
圧,成形するようにしたので、被成形材の抵抗加熱を利
用して電力効率よく鍛造成形を行うことができる小型,
軽量の鍛造成形装置を得ることができる。
また電極を高熱に強い材料とすることにより、これを
成形型と兼用することが可能となり、装置のコンパクト
化を図ることができる。さらに3相交流を位相制御回路
及び変圧器により3倍周波で鋸歯状の単相出力に変換
し、これを被成形材に印加することにより、3相不平衡
を生じることなく、極めて良質の鍛造成形品を成形する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による鍛造成形装置を示す
図、第2図は該装置の電源の位相制御回路及びその動作
波形を示す図、第3図は本発明の第2の実施例を示す
図、第4図は本発明の第3の実施例を示す図、第5図は
本発明の第4の実施例を示す図、第6図は本発明の第5
の実施例を示す図、第7図は本発明の第6の実施例を示
す図、第8図は第5の実施例の動作を説明する図、第9
図は本発明の第7の実施例による鍛造成形装置の説明
図、第10図は本発明の第8の実施例によるローラの鍛造
成形装置の説明図、第11図は該ローラを示す図、第12図
は本発明の鍛造成形装置により成形可能な鍛造成形品の
一例を示す図、第13図は本発明の鍛造成形装置により異
種金属や別部材の母材への叩き込みや焼き締め固着を行
う場合を示す図、第14図〜第17図は歯車等の鍛造成形品
を成形する場合の成形型を示す図である。 図において、1,2,3は3相交流電源端子、5,6,7は1次コ
イル、8は2次コイル、9は変圧器、10,30,50,60,74,8
5,95,105,115は被成形材、11は第2の2次コイル、12は
アース、13は加圧装置、14はコイル、15は移動子、16,1
7は保持具、18,18′,71,81,91,101,111は上成形型、19,
19′,72,82,92,102,112は下成形型、74a,85a,95a,105a,
115aは鍛造成形品、100は電源装置、300は鍛造成形部で
ある。 なお図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧又は空気圧シリンダに連結されており
    且つ被成形材を押圧挟持する一対の成形型と、当該被成
    形材を発熱させて変形させるのに必要な交流を生成する
    電源装置と、前記電源装置から出力された電圧を当該被
    成形材の両端に印加するための一対の電極とを具備して
    おり、前記電源装置は、入力された3相交流の供給を各
    相毎に点弧制御する位相制御回路と、前記位相制御回路
    により点弧制御された3相交流を単相交流に変換する変
    圧器とを有した構成となっており、前記油圧又は空気圧
    シリンダに与える油圧又は空気圧を前記電源装置の単相
    交流に同期して変化させるようになっていることを特徴
    とする鍛造成形装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の鍛造成形装置において、前
    記一対の成形型は、前記電源装置から出力された電圧を
    前記被成形材の両端に印加するための電極を兼ねている
    ことを特徴とする鍛造成形装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の鍛造成形装置において、前
    記変圧器は、1次側に3つの1次コイルを、2次側に1
    つの2次コイルを有した構成となっていることを特徴と
    する鍛造成形装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の鍛造成形装置において、前
    記位相制御回路は、3相交流の供給を各相の約120゜〜
    約180゜の範囲のみ行うよう制御する構成となっている
    ことを特徴とする鍛造成形装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の鍛造成形装置において、上
    記3つの1次コイルのうち1相を逆相としたことを特徴
    とする鍛造成形装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の鍛造成形装置において、逆
    相としたのは第3相であり、前記位相制御回路は第1相
    を約120゜〜約180゜の範囲で点弧し、第2相を約0゜〜
    約180゜の範囲で点弧し、第3相を約60゜〜約180゜の範
    囲で点弧する構成となっていることを特徴とする鍛造成
    形装置。
  7. 【請求項7】請求項4記載の鍛造成形装置において、上
    記位相制御回路は第1相及び第2相をそれぞれ約120゜
    〜約180゜の範囲で点弧し、第3相を点弧しない構成と
    なっていることを特徴とする鍛造成形装置。
  8. 【請求項8】請求項1記載の鍛造成形装置において、前
    記変圧器は、1次側に2つの1次コイルを、2次側に1
    つの2次コイルを有した構成となっており、上記位相制
    御回路は、3相交流の供給を各相の約120゜〜約180゜の
    範囲のみ行うよう制御する構成となっていることを特徴
    とする鍛造成形装置。
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