JP3207652B2 - プリント素子情報検出装置、プリントヘッド駆動装置および前記装置を具えた印刷装置 - Google Patents

プリント素子情報検出装置、プリントヘッド駆動装置および前記装置を具えた印刷装置

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JP3207652B2 JP33826093A JP33826093A JP3207652B2 JP 3207652 B2 JP3207652 B2 JP 3207652B2 JP 33826093 A JP33826093 A JP 33826093A JP 33826093 A JP33826093 A JP 33826093A JP 3207652 B2 JP3207652 B2 JP 3207652B2
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14354Sensor in each pressure chamber

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  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント素子情報検出
装置、該装置を有するプリントヘッド駆動装置および印
刷装置に関し、例えば熱エネルギや機械的エネルギを用
いてインク吐出を行うインクジェットヘッドや、熱転写
式,熱昇華型,感熱式によるサーマルヘッドなど、複数
のプリント素子を有してなるプリントヘッドの素子情報
検出装置,駆動装置および印刷装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、複数のプリント素子を有する
インクジェットヘッドやサーマルヘッドを有するプリン
ト装置、例えば記録装置において、シリアルに伝送され
た記録データをシフトレジスタに貯えた後に、所望のタ
イミングで記録を行うというサイクルの繰り返しで駆動
されている。特に、各駆動素子毎に異なる駆動を行う場
合、例えば階調記録や駆動素子毎の駆動補正(以下、ビ
ット補正)を行う場合には、多数のシフトレジスタを用
いかつ複雑な回路でこれを実施してきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記のごとき
記録装置では、記録ヘッド内での駆動素子の駆動デュー
ティの分布、および/あるいは熱的な境界条件の違いに
よって、記録ヘッド内に温度の分布が生じ、その結果、
出力された画像の中で濃度の差が発生する場合がある。
例えばインクジェット装置では、吐出する液滴体積の変
動による画像濃度ムラ(以下濃度ムラという)の発生及
び変動が生じることが知られている。具体的には濃度ム
ラは、 各々の液路内の吐出手段が駆動時にインクに付与する
パワーの差異に起因するもの(初期ムラ)。
【0004】駆動中のインクジェットヘッドの昇温に
伴うインク粘度の変化、あるいは吐出手段が付与するパ
ワー自体の変化に起因するもの(昇温ムラ)。
【0005】更にのバラツキが時間と共に変動する
もの(経時ムラ)。
【0006】に分類できる。これらのような濃度ムラは
プリント品位の安定の点で好ましいことではない。そこ
で、従来の技術によれば、上記及びについてはヘッ
ドシェーディングにより低減をはかっている。これは、
例えば、濃度ムラの発生時には、ユーザが所定の画像パ
ターン(テストパターン)を出力させ、発生している濃
度ムラをスキャナで読みとり、この情報に基づいて画像
処理の方法を調整することで出力画像を補正する方式で
ある。
【0007】しかしながら、かかる方式は、テストパタ
ーンを形成する要があるために、ヘッドシェーディング
の操作によって本来のプリント動作が中断され、装置の
スループットを低下させる問題がある。
【0008】また、上記の昇温ムラの問題に対して
は、プリントヘッド内の温度の分布を検知する技術、お
よび検知した温度データに基づいてプリントヘッド内の
温度補償を行う技術が必要となる。
【0009】従来知られている方法によれば、温度分布
を知るためには、ヘッド内に複数の温度センサを配置し
て、出力すべき画像パターンにより時間毎に変化する記
録ヘッド内温度、好ましくはプリント素子近傍の温度分
布を各々の場所でそれぞれ検知すればよい。しかしこの
方法では多数のセンサの配置によりヘッド内の配線が複
雑になり、駆動素子の配置密度を大きくできない問題が
ある。また駆動デューティを知ることで温度分布を予測
する方法では、デューティの計算が記録装置のコントロ
ーラの負担になり、駆動速度が著しく低下してしまう。
【0010】同様に、従来知られている方法による温度
補償も困難な問題を持っている。例えば、好ましい温度
補償のためには、数ビットあるいは1つ1つの駆動素子
ごとにビット補正し、かつ記録ヘッド内の温度分布の変
化に応じて各々の駆動条件を経時的に変更してゆく必要
がある。しかし、その場合には数ビットあるいは個々の
駆動素子毎に細かな制御が必要であり、ライン型記録装
置のように駆動素子が多数となると、それにともない制
御のための回路が複雑になってしまう。
【0011】また本出願人の提案になる特開平1−31
905号に記載されているように、全ての駆動素子を一
律に制御する方法は制御が簡単である。しかし一律制御
方式では、画像濃度の経時変化を解決することはできる
が、記録ヘッド内での各ビット単位での補償はできな
い。
【0012】本発明は、以上の問題点に鑑みてなされた
もので、初期ムラ,昇温ムラおよび経時ムラの少くとも
一つを抑制し、品位の高いプリントを行うことができる
ようにすることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明は、
プリント媒体へのプリント剤の付与のために熱エネルギ
を発生する発熱素子をプリント素子として複数有したプ
リントヘッドの前記複数のプリント素子の情報を検出す
るプリント素子情報検出装置において、前記複数のプリ
ント素子の温度情報を検出する複数の温度検出手段と、
該複数の温度検出手段に対応して設けられ、前記温度情
報に比例した量の電荷を蓄積するとともに、当該電荷を
順次移送することによって前記温度情報のシリアル転送
を行う複数のCCD素子と、を具えたことを特徴とす
る。
【0014】また、本発明は、プリント媒体へのプリン
ト剤の付与のために熱エネルギを発生する発熱素子をプ
リント素子として複数有したプリントヘッドの前記複数
のプリント素子の情報を検出するプリント素子情報検出
方法において、複数の温度検出手段を用いて前記複数の
プリント素子の温度情報を検出し、該複数の温度検出手
段に対応して設けられた複数のCCD素子に、前記温度
情報に比例した量の電荷を蓄積させるとともに、当該電
荷を順次移送することによって前記温度情報のシリアル
転送を行うことを特徴とする。
【0015】これらにおいて、前記複数の温度検出手段
および前記複数のCCD素子は、前記複数のプリント素
子が設けられた基板上に設けられているものとすること
ができる。
【0016】また、前記温度検出手段は、前記プリント
素子毎に、その近傍に配置されているものとすることが
できる。
【0017】さらに、本発明プリントヘッド駆動装置
は、上記装置と、該装置によって検出された前記温度情
報に応じて決定されてシリアル転送されるプリントデー
タを、前記プリントヘッドが有する複数のプリント素子
の配列に対応して整列させるためのシフトレジスタと、
を具えたことを特徴とする。
【0018】また、本発明プリントヘッド駆動方法は、
上記方法によって検出された前記温度情報に応じて決定
されてシリアル転送されるプリントデータをシフトレジ
スタを用いて、前記プリントヘッドが有する複数のプリ
ント素子の配列に対応して整列させることを特徴とす
る。
【0019】これらにおいて、前記シフトレジスタは、
順次電荷を転送する複数のCCD素子を有するアナログ
シフトレジスタの形態を有するものとすることができ
る。また、前記プリント素子情報検出装置が具備する複
数のCCD素子を、前記アナログシフトレジスタが有す
る複数のCCD素子に兼用して前記整列を行わせること
ができる。
【0020】加えて、前記プリントヘッドを、圧力の作
用に応じて前記プリント剤としての液を吐出する吐出口
を有するとともに、前記プリント素子が発生する熱エネ
ルギにより前記液に発泡を生じさせ、当該発泡圧力に応
じて前記吐出口から前記液の吐出を行わせるインクジェ
ットプリントヘッドとし、上記プリント素子情報検出装
置または方法は、前記圧力を検出するための圧力検出手
段または工程をさらに具えることができる。
【0021】さらに、本発明は、圧力の作用に応じてプ
リント剤としての液を吐出する吐出口と、熱エネルギを
発生して前記液に発泡を生じさせ、当該発泡圧力に応じ
て前記吐出口から前記液の吐出を行わせる発熱素子の形
態のプリント素子とを複数有したインクジェットプリン
トヘッドを用いて印刷を行う印刷装置において、上記圧
力検出手段を具えたプリント素子情報検出装置と、前記
圧力検出手段によって検出された圧力情報および前記温
度検出手段によって検出された温度情報に基づいて前記
プリント素子の駆動を制御する制御手段と、を具えたこ
とを特徴とする。また、本発明は、圧力の作用に応じて
プリント剤としての液を吐出する吐出口と、熱エネルギ
を発生して前記液に発泡を生じさせ、当該発泡圧力に応
じて前記吐出口から前記液の吐出を行わせる発熱素子の
形態のプリント素子とを複数有したインクジェットプリ
ントヘッドを用いて印刷を行う印刷方法において、上記
圧力検出工程を具えたプリント素子情報検出方法を用い
て前記圧力および前記温度を検出する工程と、当該検出
された圧力情報および温度情報に基づいて前記プリント
素子の駆動を制御する工程と、を具えたことを特徴とす
る。
【0022】これら印刷装置または方法において、前記
インクジェットプリントヘッドは、一端が前記吐出口
に、他端が共通液室に連通する液路を複数有し、前記圧
力検出手段は前記共通液室に配置されるものとし、前記
制御手段または工程は、前記複数のプリント素子を順次
駆動させたときに前記圧力検出手段によって検出される
圧力情報に応じて前記プリント素子の駆動を制御するた
めの補正情報を用いることができる。ここで、前記制御
手段または工程では、プリント動作の前に得られた前記
補正情報と、前記プリント動作に際し前記温度検出手段
によって検出された温度情報とに基づいて前記プリント
素子の駆動を制御するものとすることができる。
【0023】さらに、上記印刷装置または方法では、上
記プリントヘッド駆動装置もしくは方法を用いてプリン
ト素子の駆動を行うことができる。
【0024】
【作用】本発明によれば、初期ムラを圧力センサによる
検出値に応じて補正し、および/または昇温ムラ,経時
ムラをCCD素子への電荷蓄積量に応じて補正するよう
にしたので、濃度ムラのない良好な画像のプリントが可
能となる。
【0025】また、プリントヘッド駆動装置として、各
プリント素子に対応したデータ転送,整列および駆動を
行うためにCCD素子列を設けたアナログシフトレジス
タを有するものを用いるとともに、そのCCD素子を温
度データの蓄積,転送を行うためのCCD素子と兼用す
ることで、装置の小型化,低廉化を達成できる。
【0026】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に
説明する。
【0027】(実施例1)図1は本実施例に用いるプリ
ントヘッドの一例として、インクを吐出する吐出口を具
備するとともに、インク吐出に利用されるエネルギとし
て熱を用いるインクジェットヘッド、すなわちキヤノン
株式会社の提唱するバブルジェットヘッドの概要図であ
る。また、このプリントヘッドは熱エネルギを発生する
ヒータを設けた基板上にノズルプレートを接合して形成
される。
【0028】図2は図1のB−B線断面図、図3はヘッ
ドの基板の上面図である。
【0029】図2において、Si基板13上に蓄熱層1
02としての酸化シリコン(SiO2 )膜を介して温度
センサ103としてのアルミニウムパターンを形成す
る。さらにそのうえに、SiO2 の絶縁層104を介し
てアルミニウム電極105と吐出ヒータ19であるHf
2 の層を設け、その上に保護膜106であるSiO2
の層とヒータ保護部材107であるTa層とを半導体プ
ロセスにより形成する。ここでアルミニウム電極105
を介してヒータ19に電流を流すと、Ta層上のインク
Iに膜沸騰が生じて気泡が形成され、ガラス天板11と
で形成された液路16からインクが吐出する。センサ用
アルミニウムはリアルタイムにヒータ付近の温度をビッ
トごとに検出することができる。その検出データは後述
するようにCCD素子にチャージされる。
【0030】温度センサは電気抵抗値の変化等により温
度或は温度変化を検出できる手段であればよい。また、
発泡直前の温度が検知できるのであれば、温度センサを
配置する位置、構成、材料などは上述のものに限られな
いのは勿論である。
【0031】図4は以上の構成に係る記録ヘッドに対す
る制御系の一構成例を示す。ここで、202は記録ヘッ
ドであり、発熱抵抗体(ヒータ)19の群と、その駆動
回路40とを有して図2の基板13上に形成されてい
る。
【0032】50は画像データ供給源としてのホスト装
置Hから直接もしくは記録装置の主制御部60を介して
供給される画像データIDATAを格納する画像メモリ
である。70は画像形成信号発生部であり、主制御部6
0からの駆動タイミング信号Tに応じて、本例では駆動
回路40内に設けられたプリント素子情報検出装置から
当該情報を読出して主制御部60に伝えるとともに、画
像メモリ50に展開された画像データを読み出し、プリ
ント素子情報検出装置の制御信号、発熱素子毎に定めら
れる駆動エネルギに対応したデータ信号DATA、その
転送タイミングを定めるクロック信号および発熱素子群
の駆動を行わせる信号を発生する。80は記録に際して
共通電極VH に所定の電圧を印加するためのヘッド駆動
用電源装置である。
【0033】図5は昇温ムラを検出するためにヘッド駆
動回路40内に設けた検出装置の構成例である。
【0034】図5において、SWa,SWb,SWc,
SWd,SWeはスイッチであり、スイッチSWd,S
Weは主制御部60より画像形成信号発生部70を介し
て入力されるφ1又はφ2の信号によりON,OFF駆
動される。一方、スイッチSWa,SWb,SWcは主
制御部60の各シーケンスに応じてON,OFF駆動さ
れる。Ca,Cb…は、キャパシタを有するCCD素子
であり、電荷が蓄積されるものである。R1〜Rnはノ
ズル近傍に形成されたアルミニウムなどの温度センサ1
6である。
【0035】まず、温度検知可能な初期においては、 SWa1〜SWan:OFF SWb1〜SWbn:ON SWc1〜SWcn:OFF SWd1〜SWdn:ON SWe1〜SWen:OFF とされている。即ち初期状態でCCD素子Ca1〜Ca
n,Cb1〜Cbnには全くチャージがなされていな
い。
【0036】次に、記録信号に応じて、ヒータ19に電
流が供給される。これによりヒータ上にバブルが形成さ
れ、該バブルの圧力により液滴が吐出される。
【0037】次に、 SWa1〜SWan,SWb1〜SWbn:ON SWc1〜SWcn :OFF SWd,SWe :OFF とし、即ちR1〜Rnに流れる電流量(実際には、温度
による抵抗変化による電荷量)に比例した電荷をCCD
素子Ca1〜Canにそれぞれにチャージさせる。
【0038】次に、スイッチSWa1〜SWan,SW
b1〜SWbnをOFF、そしてスイッチSWc1〜S
WcnをONとし、スイッチSWd1〜SWdn及びS
We1〜SWenをON/OFFさせるためにφ1,φ
2にそれぞれ位相が180度違った信号を加える。する
とCCD素子Ca1〜Can,Cb1〜CbnはCCD
素子のアナログシフトレジスタとして機能し、端子Aよ
り順次アナログ信号を主制御部60に向けて転送するこ
とができる。
【0039】この転送された信号により、各ヒータ19
に付与する駆動信号のエネルギ、例えばパルス信号の幅
または電圧を変更して吐出量を一定かつ一様となるよう
に補償することができる。また、インクに発泡を生じさ
せるためのパルス信号(以下メインヒートパルスとい
う)を付与する前に、インクに発泡が生じない程度のパ
ルス信号(以下プレヒートパルスという)を適宜付与し
てインクを予熱し、温度分布や吐出口の寸法のばらつき
によらず吐出量を一定かつ一様となるように補償するこ
と、さらに当該補償に際して、プレヒートパルスの幅
と、メインヒートパルスとプレヒートパルスとの間隔と
を各電気熱変換体毎に適宜変更するようにすることもで
きる。
【0040】また、各ビット(発熱素子)において、所
定値以上の電圧が検出された場合、対応した液路には不
吐出または吐出不良が生じていると判断し、回復操作を
行うなどの処置が可能となる。
【0041】以上の構成によれば、各発熱素子に対応し
て温度センサ103を設け、その検出情報をCCD素子
にチャージするようにしたので、所望の個数の発熱素子
を単位として温度検知および補正を行うことが可能とな
り、さらにそれを極めて短時間ごとに実施でき、プリン
トヘッドの温度分布の変化による画像ムラの発生および
その変化をなくすことができる。この結果、画像ムラの
ない良好な画像を得ることができる。
【0042】次に初期ムラと経時ムラの補正について説
明する。これらのムラは、圧力検出手段による検出値に
基づいた制御により補正される。
【0043】図1と図6とに基づき、圧力検出手段につ
いて説明する。図6は、液室を含めた図1のB−B断面
であり、図において、15はインクを吐出する液路であ
り、図1に示したように複数(例えば128個)の液路
が設けられている。12はインクを収納するインクタン
ク、18はインクタンクとヘッド1とをつなぐインクチ
ューブである。49は各液路15に連通する共通液室1
7内に設けられた圧力センサであり、PZT,水晶等か
ら成る。この圧力センサはヒータ上で発泡が生じたとき
にインクを介して伝播した圧力を電気信号に変換するも
のである。
【0044】この構成における検知及び初期ムラ補正の
為の吐出補正動作について説明する。
【0045】図7(A)は、補正値を得る為の手順を説
明する図である。
【0046】まず、1番目のヒータ19に信号を与え発
泡させる(ステップS1)。この時の信号は、インク吐
出に至らない程度のパルス幅の信号とする。この時に圧
力センサ49で検知したデータを1番目のヒータのデー
タとして例えば主制御部60内のRAMに記憶しておく
(ステップS3,S5)。同様にn番目のヒータについ
てもシーケンシャルに発泡信号をあたえ、128本分の
発泡圧力データをRAM内に格納する(ステップS
7)。ここで、図14に示すようなデータ群が得られた
とすると、例えば最も圧力値の大きい液路と他の液路と
の圧力値を比較し、その差分を補正するパルス幅をもつ
パルスを各液路のパルスとしてあてた補正テーブルを作
成または更新する。
【0047】そして、記録時には、図7(B)に示すよ
うに、各ヒータに与える信号に対し、補正テーブルを参
照しつつ駆動信号の算出を行い(ステップS11,S1
3)、その算出値にて各ヒータの駆動を行うことにより
(ステップS15)、吐出量の液路間のばらつきをなく
し、初期ムラのない画像の出力を行うことができるよう
になる。
【0048】なお、吐出量ばらつきの要因としては、前
記発泡圧力のばらつきの他に、液路ないし吐出口径のば
らつきも関与する。そこで、この液路ないし吐出口径ば
らつきのデータを例えば主制御部60あるいはヘッドに
一体化したROM等に記憶しておき、上述の発泡圧力の
ばらつきデータとあわせて補正することにより、吐出量
ばらつきをより効果的に抑えることが可能となる。
【0049】以上のようにして、吐出量の液路間の初期
ばらつきを補正できる。さらに、適時に上記のシーケン
スを実施することにより、補正テーブルを更新し、この
結果、経時ムラを補正できる。
【0050】以上の例では、吐出パルス幅を変化させた
が、補償方法はこれに限ったものではなく、パルスの数
を変えたり、電圧を変えたりという方法を用いても良
い。また、圧力センサは必ずしも液室内にある必要がな
く、インクタンクからヘッドに至る経路内のいずれかに
あれば良い。また、圧力センサは、電気抵抗値の変化な
どによって圧力あるいはその変化を検知できるものでも
よい。
【0051】本例を適用した記録装置を用いて、上記の
手順により発泡圧力のばらつきを補正し記録を試みたと
ころ、本発明を用いない場合に比べ、同じ画像パターン
を出力したときに濃度ムラの著しく低減した良好な印字
が得られた。
【0052】記録中の印字デューティにより、各ヒータ
の温度にばらつきが生じ、結果的には記録中の吐出量ば
らつきを一定にできなくなるおそれがある。
【0053】そこで、圧力センサで検出された補正値
と、温度センサで検出され、CCD素子に転送されたデ
ータとにより新規の補正値を算出することにより、初期
ばらつきと、実際プリント動作を行っているときの温度
分布によって測定されるダイナミックな各液路の吐出ば
らつきとを加えて各液路の補正値とすることで、完全な
各ビット補正が可能となる。
【0054】図8はかかる制御を行うための処理手順の
一例を示す。まず、ステップS21は初期状態での処理
であり、図5について前述したように、スイッチSWa
1〜SWan,SWc1〜SWcnおよびSWe1〜S
Wenをオフ、スイッチSWb1〜SWbnおよびSW
d1〜SWdnをオンに設定する。次に、ステップS2
3では、図7(A)の処理手順にて作成あるいは更新さ
れた発泡圧力のばらつきを補正するためのテーブルPを
参照しつつ、プリント動作すなわち吐出シーケンスを実
行する。
【0055】次に、ステップS25にてスイッチSWa
1〜SWanをオンに、スイッチSWd1〜SWdnを
オフに変更セットする。これにより、吐出動作直後の温
度に対応する量の電荷がキャパシタCa1〜Canにチ
ャージされる。そこで、ステップS27にてスイッチS
Wa1〜SWanおよびSWd1〜SWdnをオフに、
スイッチSWc1〜SWcnをオンに変更セットし、さ
らにステップS29にて位相の異なるパルスφ1,φ2
を印加してスイッチSWd1〜SWdnとスイッチSW
e1〜SWenとを交互にオン/オフする。これによ
り、キャパシタCa1〜Canに蓄積されたデータは、
各キャパシタCb1〜Cbnと各キャパシタCa2〜C
anとに順次シフトとされて行き、一方端子Aからは各
データが順次転送される。
【0056】そして、ステップS31では、補正テーブ
ルPのデータを勘案しつつ、各ビット(発熱素子)毎の
温度データから最適な駆動データを決定する。ここで決
定される駆動データは、例えば駆動パルス幅、あるい
は、プレヒートパルスとメインヒートパルスとを付与す
る形態のものにあっては、プレヒートパルスおよび/ま
たはメインヒートパルスのパルス幅やそれらパルスの間
隔とすることができる。
【0057】さらに、ステップS33にて当該駆動デー
タにより吐出シーケンスを実行し、ステップS35にて
所定量(例えば1枚分)のプリント動作の終了が判定さ
れるまで、ステップS25以下の手順を繰返す。
【0058】以上の例によれば、初期ムラを圧力センサ
による検出値に応じて補正し、昇温ムラおよび経時ムラ
をCCD素子への電荷蓄積量に応じて補正するようにし
たので、濃度ムラのない良好な画像のプリントが可能と
なる。
【0059】(実施例2)以上の実施例1においては、
CCD素子を有してなるプリント素子情報検出装置によ
って検出された情報(温度情報)等に基づいて各プリン
ト素子(発熱素子)の駆動信号の補正を行うが、当該補
正値に基づいて各素子の駆動を行う回路には、ディジタ
ルシフトレジスタを有したもの、あるいは検出装置と同
様のCCD素子列を設けたアナログシフトレジスタを有
したものとすることができる。また、その場合におい
て、温度データの蓄積ないし転送のためのCCD素子を
駆動データの転送ないし蓄積のために兼用すること、す
なわちプリント素子情報検出回路とヘッド駆動回路とを
兼用し、装置の小型化を図ることもできる。
【0060】図9はその構成の一例を示す回路図であ
り、図5の各部をほぼそのまま用いて構成できる。
【0061】SWMはキャパシタCb1〜Cbnの他方
の端子側、およびキャパシタCa1〜Canのスイッチ
SWb4,SWc4側とは反対の端子側に設けられたス
イッチであり、不図示の制御信号ラインによって一斉に
I側またはII側に切換え制御される。すなわち、温度
データの蓄積ないし転送に際しては、I側に切換えられ
てキャパシタCa1〜Canを信号φ1のラインに、キ
ャパシタCb1〜Cbnを信号φ2のラインに接続し、
一方駆動データの転送ないし蓄積に際しては、II側に
切換えられてキャパシタCa1〜Canを信号φ2のラ
インに、キャパシタCb1〜Cbnを信号φ1のライン
に接続する。而して、温度データの蓄積ないし転送に際
してはスイッチSWMをI側に切換え、実施例1と同様
にその他の各部スイッチを制御すればよい。
【0062】ここで、液路16内でバブル(気泡)を発
生させるための熱エネルギを発生する発熱素子19(#
1,#2,…)は、その一端を駆動電源装置80に接続
され、他端をNPN型トランジスタ(Tr1,Tr2,
…)のコレクタ端子に接続されている。SW1,SW
2,…はトランジスタTr1,Tr2,…のベースとア
ナログシフトレジスタとの間に介挿されたスイッチであ
り、発熱素子駆動信号SHに応じて作動して発熱素子と
キャパシタCb1〜Cbnの一方の端子とを接続する。
そして、当該接続に応じ、キャパシタCb1〜Cbnの
電荷蓄積量に対応した時間トランジスタTr1,Tr
2,…がオンとなり、その間発熱素子#1,#2,…が
駆動されることになる。なお、図においてVGはトラン
ジスタTr1,Tr2,…のエミッタ端子に共通に接続
されたグランドラインである。
【0063】一方、吐出シーケンス実行に先立つ駆動デ
ータの転送に際しては、まずスイッチSWMをII側に
切換え、次のように転送動作を実行する。
【0064】すなわち、データ転送時には、図10
(A)に示すように、φ1,φ2の転送クロックに同期
して各ビットごとの駆動パルス幅を決定するアナログデ
ータ(各ビットごとのキャパシタCb1〜Cbnにチャ
ージすべきデータ)を転送する。この結果、データ転送
終了時には、各データはキャパシタCb1〜Cbnに整
列することになる。
【0065】次に、発熱素子の駆動時にはクロックφ
1,φ2を停止し、図10(B)に示すように駆動信号
SHをONにすると、スイッチSW1,SW2,…が閉
成し、ON期間において、各キャパシタCb1,Cb
2,…にチャージされた電荷、すなわち駆動パルス幅に
対応して蓄積された電荷により各ヒータ#1,#2,…
が通電され、インク吐出が行われる。ここで、信号HS
ないしスイッチSW1,SW2,…は、駆動パルス出力
時にオンとした後、所定期間その状態を保っている。す
るとCCD素子に蓄積された電荷の量に対応して各トラ
ンジスタTr1,Tr2,…の導通時間が変化する。す
なわち、発熱素子#1,#2,…に対応した各ドットに
対して、そのドットに見合った条件での駆動が可能にな
る。
【0066】なお、図9の回路に対して各キャパシタ間
に適宜のキャパシタを介挿し、これらを適切なクロック
で駆動するようにするとともに、データ転送時には、図
11(A)に示すように、クロックに同期して各ビット
ごとの駆動用プリパルス幅およびメインパルス幅を決定
するアナログデータ(各ビットごとのキャパシタにチャ
ージすべきデータ)を交互に転送するようになして、デ
ータ転送終了時にはプリパルスデータPおよびメインパ
ルスデータMがそれぞれキャパシタCb1,Cb2,…
およびCa1,Ca2,…に整列するようにしてもよ
い。なお、プリパルスデータPは、図11(A)の例で
は一定としているが、それぞれの発熱素子の特性等に合
わせて異ならせてもよい。
【0067】データ転送後には、各クロックを停止し、
図11(B)に示すように駆動信号SHをONにする
と、スイッチSW1,SW2,…が閉成し、ON期間に
おいて、各キャパシタCb1,Cb2,…にチャージさ
れた電荷、すなわちプリパルス幅に対応して蓄積された
電荷により各ヒータ#1,#2,…が通電される。
【0068】次に、各クロックを適切に発生させてキャ
パシタCa1,Ca2,…よりキャパシタCb1,Cb
2,…にそれぞれアナログデータを転送し、図11
(B)に示すように、駆動信号SHをONとしてスイッ
チSW1,SW2,…を閉成し、吐出データ(メインパ
ルス)幅に対応しているキャパシタCb1,Cb2,…
の電荷蓄積量に応じた期間トランジスタTr1,Tr
2,…を導通させ、ヒータ#1,#2,…に通電してイ
ンク吐出を行わせる。
【0069】そして、本例においては、図11(B)に
示すように、信号SHないしスイッチSW1,SW2,
…は、プリパルス出力時およびメインパルス出力時にオ
ンとした後、所定期間その状態を保っている。するとC
CD素子に蓄積された電荷の量に対応して各トランジス
タTr1,Tr2,…の導通時間が変化する。すなわ
ち、発熱素子#1,#2,…に対応した各ドットに対し
てのPWM変調が可能となる。
【0070】また、そのようなPWM変調を行うほか、
図3に示す構成において、各画素での吐出タイミングを
多値(例えば“8”)に分割するとともに、1回あたり
のオン時間を一律に定め、各画素に対応したCCD素子
にはその画素での吐出回数に当該オン時間を乗じた分の
データを設定し、各スイッチSW1,SW2,…を多値
分オン/オフさせることによって、CCD素子へのチャ
ージ量分に対応した0〜多値数回の吐出を1画素に対し
て行うことが可能となる。すなわち、1回のアナログデ
ータ転送によって、1画素における複数回吐出分のデー
タを転送可能となる。
【0071】また、各ドットに対してCCD素子を更に
多段つけ加えることによって、プリパルスの数を制御す
ることも可能である。
【0072】加えて、以上の実施例では、CCD回路を
ヒータと同一基板上に実装したが、CCD回路は別の基
板上に設けられていても良いことは言うまでもない。
【0073】(印刷装置の実施例)以上のような記録ヘ
ッド、プリント素子情報検出装置、駆動回路およびそれ
らの制御系を用いて、例えば図12に示すようなフルカ
ラー記録が可能なフルラインプリンタを構成することが
できる。
【0074】図12において、201Aおよび201B
は、記録媒体Rを副走査方向VSに挟持搬送するために
設けた搬送手段としてのローラ対である。202BK,
202Y,202Mおよび202Cは、それぞれ、記録
媒体Rの全幅にわたってノズルを配列したブラック,イ
エロー,マゼンタおよびシアンの記録を行うフルマルチ
タイプの4の記録ヘッドである。図のようにブラック,
イエロー,マゼンタ,シアンの順に記録媒体搬送方向上
流側より配置されて記録手段としてのヘッド集合体を構
成している。200は吐出回復手段であり、吐出回復処
理にあたっては記録媒体Rに代って記録ヘッド202B
K〜202Cに対向する構成で、キャップ,インク吸収
体,ワイピングブレード等を含む。
【0075】また、図13に示すように、図9のような
プリントヘッド駆動装置40およびヒータ群を用いてフ
ルラインサーマルヘッド300を構成し、これを用いて
図13(A)または(B)に示すようなサーマルヘッド
を構成することもできる。同図(A)の装置はサーマル
ヘッド300に対して色材ドナーシート301およびプ
レートシート(色材受容シート)303をローラ305
を用いて搬送する形態のもの、同図(B)は色材ドナー
シート301およびプレートシート(色材受容シート)
303に対してサーマルヘッド300を走査する形態の
ものであり、各種画像信号に対応してたとえば階調記録
を行うことができる。
【0076】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット方式のものに適用する場合には、その中でも、イ
ンク吐出を行わせるために利用されるエネルギとして熱
エネルギを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ
光等)を備え、前記熱エネルギによりインクの状態変化
を生起させる方式の記録ヘッド、記録装置において優れ
た効果をもたらすものである。かかる方式によれば記録
の高密度化,高精細化が達成できるからである。
【0077】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0078】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0079】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0080】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0081】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0082】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0083】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0084】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
初期ムラを圧力センサによる検出値に応じて補正し、お
よび/または昇温ムラ,経時ムラをCCD素子への電荷
蓄積量に応じて補正するようにしたので、濃度ムラのな
い良好な画像のプリントが可能となる。
【0086】また、プリントヘッド駆動装置として、各
プリント素子に対応したデータ転送,整列および駆動を
行うためにCCD素子列を設けたアナログシフトレジス
タを有するものを用いるとともに、そのCCD素子を温
度データの蓄積,転送を行うためのCCD素子と兼用す
ることで、装置の小型化,低廉化を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能なプリントヘッドの一例とし
てインクジェットヘッドの構成例を示す斜視図である。
【図2】図1のヘッドの液路部分の断面図である。
【図3】図1のヘッドの基板部分の平面図である。
【図4】図1のヘッドに対する制御系の構成例を示すブ
ロック図である。
【図5】昇温ムラを検出するために図4のヘッド駆動回
路内に設けた検出装置の構成例を示す回路図である。
【図6】液室を含めた図1のB−B線断面図である。
【図7】(A)および(B)は初期ムラ補正手順の一例
を示すフローチャートである。
【図8】初期ムラ,昇温ムラおよび経時ムラ補正手順の
一例を示すフローチャートである。
【図9】昇温ムラ検出回路およびプリント素子駆動回路
を兼用した実施例を示す回路図である。
【図10】(A)および(B)は図9の回路の動作を説
明するためのタイミングチャートである。
【図11】(A)および(B)は、本発明のさらに他の
実施例の動作を説明するためのタイミングチャートであ
る。
【図12】本発明プリントヘッド駆動装置、プリントヘ
ッドおよびそれらの制御系等を用いて構成した印刷装置
の一実施例を示す模式的斜視図である。
【図13】(A)および(B)は、本発明プリントヘッ
ド駆動装置、プリントヘッドおよびそれらの制御系等を
用いて構成した印刷装置の他の2例を示す模式図であ
る。
【図14】発泡圧力のばらつきによるインク吐出量のば
らつきを示す説明図である。
【符号の説明】
16 液路 19 発熱素子 40 駆動回路 49 圧力センサ 60 主制御部 70 画像信号発生部 80 電源装置 103 温度センサ Ca1,Cb1,Ca2,Cb2,… キャパシタ SWa〜SWan,SWb〜SWbn,SWc〜SWc
n,SWd〜SWdn,SWe〜SWen スイッチ φ1,φ2 クロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 恒介 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 稲田 源次 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 土井 健 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−185590(JP,A) 特開 昭54−46042(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/05 B41J 2/175

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント媒体へのプリント剤の付与のた
    めに熱エネルギを発生する発熱素子をプリント素子とし
    て複数有したプリントヘッドの前記複数のプリント素子
    の情報を検出するプリント素子情報検出装置において、 前記複数のプリント素子の温度情報を検出する複数の温
    度検出手段と、 該複数の温度検出手段に対応して設けられ、前記温度情
    報に比例した量の電荷を蓄積するとともに、当該電荷を
    順次移送することによって前記温度情報のシリアル転送
    を行う複数のCCD素子と、 を具えたことを特徴とするプリント素子情報検出装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の温度検出手段および前記複数
    のCCD素子は、前記複数のプリント素子が設けられた
    基板上に設けられていることを特徴とする請求項1に記
    載のプリント素子情報検出装置。
  3. 【請求項3】 前記温度検出手段は、前記プリント素子
    毎に、その近傍に配置されていることを特徴とする請求
    項1または2に記載のプリント素子情報検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載のプ
    リント素子情報検出装置と、 該装置によって検出された前記温度情報に応じて決定さ
    れてシリアル転送されるプリントデータを、前記プリン
    トヘッドが有する複数のプリント素子の配列に対応して
    整列させるためのシフトレジスタと、 を具えたことを特徴とするプリントヘッド駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記シフトレジスタは、順次電荷を転送
    する複数のCCD素子を有するアナログシフトレジスタ
    の形態を有することを特徴とする請求項4に記載のプリ
    ントヘッド駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記プリント素子情報検出装置が具備す
    る複数のCCD素子、前記アナログシフトレジスタが
    有する複数のCCD素子に兼用してなることを特徴とす
    る請求項5に記載のプリントヘッド駆動装置。
  7. 【請求項7】 前記プリントヘッドは圧力の作用に応じ
    て前記プリント剤としての液を吐出する吐出口を有する
    とともに、前記プリント素子が発生する熱エ ネルギによ
    り前記液に発泡を生じさせ、当該発泡圧力に応じて前記
    吐出口から前記液の吐出を行わせるインクジェットプリ
    ントヘッドであり、前記圧力を検出するための圧力検出
    手段をさらに具えたことを特徴とする請求項1ないし3
    のいずれかに記載のプリント素子情報検出装置。
  8. 【請求項8】 圧力の作用に応じてプリント剤としての
    液を吐出する吐出口と、熱エネルギを発生して前記液に
    発泡を生じさせ、当該発泡圧力に応じて前記吐出口から
    前記液の吐出を行わせる発熱素子の形態のプリント素子
    とを複数有したインクジェットプリントヘッドを用いて
    印刷を行う印刷装置において、 請求項7に記載のプリント素子情報検出装置と、 前記圧力検出手段によって検出された圧力情報および前
    記温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて
    前記プリント素子の駆動を制御する制御手段と、 を具えたことを特徴とする印刷装置。
  9. 【請求項9】 前記インクジェットプリントヘッドは、
    一端が前記吐出口に、他端が共通液室に連通する液路を
    複数有し、前記圧力検出手段は前記共通液室に配置さ
    れ、前記制御手段は、前記複数のプリント素子を順次駆
    動させたときに前記圧力検出手段によって検出される圧
    力情報に応じて前記プリント素子の駆動を制御するため
    の補正情報を用いることを特徴とする請求項8に記載の
    印刷装置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、プリント動作の前に
    得られた前記補正情報と、前記プリント動作に際し前記
    温度検出手段によって検出された温度情報とに基づいて
    前記プリント素子の駆動を制御することを特徴とする請
    求項9に記載の印刷装置。
  11. 【請求項11】 請求項4ないし6のいずれかに記載の
    プリントヘッド駆動装置をさらに具えたことを特徴とす
    請求項8ないし10のいずれかに記載の印刷装置。
  12. 【請求項12】 プリント媒体へのプリント剤の付与の
    ために熱エネルギを発生する発熱素子をプリント素子と
    して複数有したプリントヘッドの前記複数のプリント素
    子の情報を検出するプリント素子情報検出方法におい
    て、 複数の温度検出手段を用いて前記複数のプリント素子の
    温度情報を検出し、 該複数の温度検出手段に対応して設けられた複数のCC
    D素子に、前記温度情報に比例した量の電荷を蓄積させ
    るとともに、当該電荷を順次移送することによって前記
    温度情報のシリアル転送を行うことを特徴とするプリン
    ト素子情報検出方法。
  13. 【請求項13】 前記複数の温度検出手段および前記複
    数のCCD素子は、前記複数のプリント素子が設けられ
    た基板上に設けられていることを特徴とする請求項12
    に記載のプリント素子情報検出方法。
  14. 【請求項14】 前記温度検出手段は、前記プリント素
    子毎に、その近傍に配置されていることを特徴とする請
    求項12または13に記載のプリント素子情報検出方
    法。
  15. 【請求項15】 請求項12ないし14のいずれかに記
    載のプリント素子情報検出方法によって検出された前記
    温度情報に応じて決定されてシリアル転送されるプリン
    トデータを、シフトレジスタを用いて、前記プリントヘ
    ッドが有する複数のプリント素子の配列に対応して整列
    させることを特徴とするプリントヘッド駆動方法。
  16. 【請求項16】 前記シフトレジスタは、順次電荷を転
    送する複数のCCD素子を有するアナログシフトレジス
    タの形態を有することを特徴とする請求項15に記載の
    プリントヘッド駆動方法。
  17. 【請求項17】 前記プリント素子情報検出装置が具備
    する複数のCCD素子を、前記アナログシフトレジスタ
    が有する複数のCCD素子に兼用して前記整列を行わせ
    ることを特徴とする請求項16に記載のプリントヘッド
    駆動方法。
  18. 【請求項18】 前記プリントヘッドは圧力の作用に応
    じて前記プリント剤としての液を吐出する吐出口を有す
    るとともに、前記プリント素子が発生する熱エネルギに
    より前記液に発泡を生じさせ、当該発泡圧力に応じて前
    記吐出口から前記液の吐出を行わせるインクジェットプ
    リントヘッドであり、圧力検出手段を用いて前記圧力を
    検出するための工程をさらに具えたことを特徴とする請
    求項12ないし14のいずれかに記載のプリント素子情
    報検出方法。
  19. 【請求項19】 圧力の作用に応じてプリント剤として
    の液を吐出する吐出 口と、熱エネルギを発生して前記液
    に発泡を生じさせ、当該発泡圧力に応じて前記吐出口か
    ら前記液の吐出を行わせる発熱素子の形態のプリント素
    子とを複数有したインクジェットプリントヘッドを用い
    て印刷を行う印刷方法において、 請求項18に記載のプリント素子情報検出方法を用いて
    前記圧力および前記温度を検出する工程と、 当該検出された圧力情報および温度情報に基づいて前記
    プリント素子の駆動を制御する工程と、 を具えたことを特徴とする印刷方法。
  20. 【請求項20】 前記インクジェットプリントヘッド
    は、一端が前記吐出口に、他端が共通液室に連通する液
    路を複数有し、前記圧力検出手段は前記共通液室に配置
    され、前記制御工程は、前記複数のプリント素子を順次
    駆動させたときに前記圧力検出手段によって検出される
    圧力情報に応じて前記プリント素子の駆動を制御するた
    めの補正情報を用いることを特徴とする請求項19に記
    載の印刷方法。
  21. 【請求項21】 前記制御工程は、プリント動作の前に
    得られた補正情報と、前記プリント動作に際して検出さ
    れた温度情報とに基づいて前記プリント素子の駆動を制
    御することを特徴とする請求項20に記載の印刷方法。
  22. 【請求項22】 請求項15ないし17のいずれかに記
    載のプリントヘッド駆動方法を用いて前記プリント素子
    の駆動を行うことを特徴とする請求項19ないし21の
    いずれかに記載の印刷方法。
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