JP3207330B2 - 複合成形物 - Google Patents

複合成形物

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JP3207330B2 JP00748095A JP748095A JP3207330B2 JP 3207330 B2 JP3207330 B2 JP 3207330B2 JP 00748095 A JP00748095 A JP 00748095A JP 748095 A JP748095 A JP 748095A JP 3207330 B2 JP3207330 B2 JP 3207330B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、曲面形状の高強度繊維
強化プラスチック(以下、ACMという)の表面に、裏
面がACMの曲面形状と同一形状で表面が平面であるセ
ラミックス(以下、ブリッジ型セラミックスという)を
接着、固定することにより、セラミックスの側から高速
の飛来物を受けた場合、セラミックスの部分的破壊によ
り飛来物のエネルギーをほとんど吸収し、裏面のACM
の損傷並びに凹み(裏面からみると膨み)を非常に小さ
くし、高速な飛来物に対し優れた耐衝撃性を持つ軽量な
複合成形物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】セラミック板とACM板を接着させるこ
とにより、高所から落下する物体又は高速に飛来する物
体に対する耐衝撃体となり得ることは、今日では公知の
事実である。また、セラミックス曲面板(通常表裏とも
曲面形状のもの、以下、これをタイコ型セラミックスと
いう)とACM曲面板とも接着することも最近外国では
行われている。しかしながら曲面板の場合、セラミック
スの曲面の頂点付近のダメージが大きく、そのため後部
のACMに与える損傷も大きく、耐衝撃体としての機能
が低下する現象が起り、この点を改善する必要が生じて
来た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、セラミッ
クスの裏面にACMを固定することにより軽量で耐衝撃
性の良い複合成形物が得られるとの知見を得、これをも
とに更に強力な衝撃力が加わった場合の耐衝撃性を大き
くする為に種々検討した結果、セラミックスの形状を表
面が平面で裏面がACMの曲面形状と同一の曲面とし、
そのセラミックスの一片を所定枚数組合せて並べ曲面形
状のACM表面に接着、固定することにより、強力な衝
撃力を受けた際でもセラミックスの破壊を抑え、セラミ
ックス・ACM間の剥離を減少させ、ACM裏面の膨み
を極めて少なくした耐衝撃性の優れた複合成形物を完成
させるに至ったものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、高強度繊維強
化プラスチックから成る曲面形状成形物の表面に、裏面
を高強度繊維強化プラスチックと同一の曲面形状に合
せ、表面が平面であるセラミックスを所定数量並べ組合
せて接着、固定することを特徴とする複合成形物に関す
るものであり、更には、セラミックスの表面形状が正方
形、長方形、三角形等の多角形であり、このようなセラ
ミックスを所定数量組合せて並べ所定の形状とすること
を特徴とする複合成形物に関するものであり、更にはセ
ラミックスを全てチドリ形状に配列してなることを特徴
とする複合成形物に関するものである。
【0005】ここに用いられるセラミックスは主として
ファインセラミックスと呼ばれているもので、アルミナ
(純度90〜99.9)系、窒化ケイ素系、炭化ケイ素
系、ジルコニア系等があり、特に限定されない。また、
かかるセラミックスの1種又は2種以上のセラミックス
を組合わせても良い。セラミックスの物性としては、ビ
ッカース硬度1000kg/mm2 以上、曲げ強度30
kgf/mm2 以上、弾性率2.8×104 kg/mm
2 以上が好ましい。1片のセラミックスの形状として
は、まず平面形状は正方形、長方形、三角形等の多角形
であり、断面形状は図1に示すごとくブリッジ形状であ
る。図1において、(a)は平面図、(b)は正面図で
ある。
【0006】一方ACMに用いられる高強度繊維として
は引張強度を密度で割った比引張強度が10×106
m以上であり、弾性率を密度で割った比弾性率が2.5
×108 cm以上のものである。具体的には、高強度ガ
ラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維、芳香族ポリエ
ステル繊維、高強度ポリエチレン繊維、高強度ナイロン
繊維等である。一般のガラス繊維、ナイロン繊維及びポ
リエステル繊維などは該当しない。比引張強度あるいは
比弾性率が前記値以下の繊維を用いた場合、その複合成
形物の耐衝撃性は必ずしも十分ではない。
【0006】一方、これら高強度繊維に含浸又はコーテ
ィングする樹脂としては、熱硬化性樹脂では、フェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、ビニルエステル樹脂及びポリイミド樹脂
等であり、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリ
プロピレンなどのポリオレフィン、ポリアミド、ポリエ
ステル、ポリビニルアセテート、ポリエーテルサルファ
イド、ポリフェニルサルファイド、ポリエーテル、エー
テルケトン等、更には熱可塑性ポリウレタン、スチレ
ン、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、アクリルニトリル
スチレン(AS)樹脂、ネオブレン等の合成ゴム又はエ
ラストマーなどである。
【0007】ACMを得るには、熱硬化性樹脂の場合、
高強度繊維に熱硬化性樹脂を含浸又は塗布してプリプレ
グを作製し、このプリプレグを複数枚重ね、加熱加圧す
る圧縮成形法、あるいはプリプレグを作らないハンドレ
イアップ法などがある。樹脂含有率は5〜80%(重量
%、以下同じ)の範囲が使用可能であるが、通常は5〜
50%、好ましくは8〜30%である。一方、熱可塑性
樹脂の場合、高強度繊維と熱可塑性樹脂フィルム或いは
織布などのシート状物とを交互に複数枚重ね合わせ加
熱、加圧する圧縮成形法や、樹脂を予め溶融しておきそ
の樹脂を高強度繊維に付着させる方法もある。熱可塑性
樹脂の含有率も上記熱硬化性樹脂と同じである。
【0008】上述の方法で得られたACMの表面にセラ
ミックスを固定する方法としては、図3に示すように、
セラミックスの裏面の曲面形状部分とACMの表面に、
ACMに用いられた樹脂そのものあるいは合成ゴム系や
エポキシ樹脂等の接着剤で接着する方法が望ましいが、
場合によってはボルトやリベット等による機械的接合方
法もある。なお接着にて複数のセラミックスを並べる場
合には一片と隣りの一片との隙間は小さい方がよく、耐
衝撃性向上のために0.3mm以下が望ましい。また、
一片と隣りの一片との接触面は接着剤を塗布しない方が
良い。これは外部から衝撃を受けた際一片のセラミック
スはかなり破壊されるが、その破壊が隣りのセラミック
スまで伝播しないからである。このようにして得られた
セラミックス・ACM複合成形物の耐衝撃性を更に向上
させる為には、特願平6−213000号明細書のごと
く、かかる複合成形物を更にACMで包み込む方法もあ
る(図7)。
【0009】以上説明したように、ブリッジ型セラミッ
クスを使用して得られたセラミックス・ACM複合成形
物(図3)は、図2に示すような従来使用されていたタ
イコ型セラミックスから成る複合成形物(図4)と比較
して、例えば大きな衝撃力の物体や高速な飛来物が衝突
した際、その衝撃力によって破壊される面積を小さくす
ることができると共に、セラミックスとACMとの接着
層の剥離を少なくし、更にはACM後部の膨みも小さく
することが可能となる。また、図6に示すように、セラ
ミックスをチドリ形状に並べることにより、継ぎ目に衝
撃力を受けた場合でも、図5に示すような碁盤目形状の
場合と異なり、前記と同様に破壊が進まず、衝撃力によ
ってACMが大きなダメージを受けることはない。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 実施例1 図1に示すブリッジ型アルミナセラミックス(周辺部最
大4mm厚、大きさ50×50mm、裏面曲率400m
m)を図3に示す曲面形状を有する高強度ガラス・フェ
ノール樹脂ACM(2mm厚、曲率400mm)にハン
ドレイタップ用フェノール樹脂にて接着固定し、図5に
示すような碁盤目配列の複合成形物Aを得た。
【0011】実施例2 図1に示すブリッジ型窒化珪素セラミックス(周辺部最
大4mm厚、大きさ75×75mm、裏面曲率500m
m)を図3の曲面形状を有する高強度ポリエチレン・エ
ポキシ樹脂ACM(3mm厚、曲率500mm)にエポ
キシ樹脂系接着剤にて接着固定し、図6に示すようなチ
ドリ配列の複合成形物Bを得た。
【0012】比較例1 実施例1において、ブリッジ型アルミナセラミックスの
代りに図2に示すようなタイコ型セラミックスを使用し
て、図5に示すような碁盤目配列の複合成形物Cを得
た。
【0013】比較例2 実施例2において、ブリッジ型窒化珪素セラミックスの
代りに図2に示すようなタイコ型セラミックスを使用し
て、図5に示すような碁盤目配列の複合成形物Dを得
た。
【0014】上記各複合成形物をMIL−STD−66
2に従って1.1g弾を用いて約800m/秒の速度で
X点又はY点に命中するように耐貫通衝撃試験を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の複合成形物は、従来のセラミックス・ACM複合成
形物に比較して、高速の飛来物あるいは高衝撃力の物体
に対して優れた耐衝撃性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のブリッジ型セラミックスの一例で、
(a)は平面図、(b)は正面図
【図2】 従来のタイコ型セラミックスの一例で、
(a)は平面図、(b)は正面図
【図3】 本発明のセラミックス・ACM複合成形物の
一例の断面図
【図4】 従来のセラミックス・ACM複合成形物の一
例の断面図
【図5】 碁盤目配列のセラミックスの平面図
【図6】 チドリ配列のセラミックスで、(a)は平面
図、(b)は正面図
【図7】 セラミックス・ACM複合成形物をACMで
包み込んだ複合成型物の断面図
【符号の説明】
1,4,5,6,11 セラミックス 2,7,12 接着剤 3,8,13 ACM 9 ACM

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高強度繊維強化プラスチックから成る曲
    面形状成形物の表面に、裏面を前記高強度繊維強化プラ
    スチックと同一の曲面形状に合せ、表面が平面であるセ
    ラミックスを所定数量組合せて並べ接着、固定すること
    を特徴とする複合成形物。
  2. 【請求項2】 前記セラミックスの表面形状が正方形、
    長方形、三角形等の多角形であり、かかるセラミックス
    を所定数量組合せて所定の形状とする請求項1記載の複
    合成形物。
  3. 【請求項3】 所定数量のセラミックスをチドリ形状に
    配列してなる請求項1又は2記載の複合成形物。
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