JP3205742U - 座椅子 - Google Patents

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暁鵬 陳
暁鵬 陳
学智 劉
学智 劉
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Abstract

【課題】継続的に違和感のない安定した座り心地が得られ、着座を継続しても臀部から腰椎の負担を軽減した座り心地が得られると共に、良い着座姿勢を保つことができる座椅子を提供する。【解決手段】人が着座する座部及び座部と接続されて傾動自在な背凭れ部とを有する座椅子において、背凭れ部の下部の座部側に形成した開口部と、背凭れ部の面に臀部の尾骨が当たり、また、背凭れ部に胸椎の上部を凭れ掛けた状態下で、背凭れ部の面と腰椎との間の間隙が生じる。その間隙に背凭れ部の開口部の下側を軸に取付けられた補助クッション部の飛び出しによって、当該間隔をなくすようにしたものである。背凭れ部の面と腰椎との間の間隙を補助クッション部でなくすことにより、背凭れ部を傾動して着座している人体の腰に対して、腰椎の位置が自然の状態に保持したまま、使用することができる。【選択図】図4

Description

本考案は、座椅子の使用時における腰部への負担を軽減すると共に、着座時における快適性及び利便性を向上させた座椅子に関するものである。
従来から和室等で使用される座椅子においては、一般に座部と背凭れとで構成されており、通常、背凭れが角度調節金具により座部と起伏自在に連結されている。かかる座椅子を使用する場合、使用目的に応じて背凭れは最も身体に快適な状態に角度調節される。例えば、読書やテレビ鑑賞等においては背凭れを起立状態とし、また仮眠や休息をとる場合には、背凭れを倒して腰部に負担をかけない状態に角度調節される。
特許文献1では、図1に示すように、人が着座する座部Aと接続されて傾動自在な背凭れ部Bを有し、前記背凭れ部Bの下部に形成された開口部Eの上側を軸に回動自在とした補助クッション部Cによって、前記背凭れ部Bの面に臀部の尾骨及び胸椎を凭れ掛けた状態下で、前記背凭れ部Bの面と腰椎との間の間隙をなくすようにその間を前記補助クッション部Cで補完する座椅子が開示されている。また、図2は従来技術の座椅子の内部全体のフレーム構造を示す斜視図である。図2に示すように、背フレーム31を構成する水平フレーム32は背フレーム31の水平フレーム部31bに近接するよう立上りフレーム部31aの上側に固定されており、補助クッションフレーム41はラチェット金具40を介して水平フレーム32に固接されている。これによって、補助クッションフレーム41は水平フレーム32に対してラチェット金具40を軸に回動されるようになっている。つまり、補助クッション部Cは前記背凭れ部Bの下部に形成された開口部Eの上側を軸に回動自在とされている。
この従来技術の座椅子によれば、着座者の腰椎の負担を前記補助クッション部で軽減し、前記背凭れ部の面の角度が変化しても、補助クッション部の回動によって常に腰椎の必要な支えになるから、腰椎の負担が少なくなり、長時間の着座であっても腰に対する負担が軽減できるとされている。また、このとき、前記背凭れ部の開口部から腰椎側に補助クッション部が移動するから、人体の背中側、特に、腰椎側に空気の通路が形成され、前記背凭れ部と背中との接触面側が湿気で蒸れることがなくなるとされている。
特開2012−40079号公報
しかし、前記補助クッション部は上側を支点として回動するものであるため、前記補助クッション部は回動してその先端部が人体の腰椎を支えるとともに、斜めになっている補助クッション部の主体部が人体の背中に当たり、補助クッション部の面が人体の背中に接触することで、人体の背中を背凭れ部から離れる方面へ押し出す傾向があり、図3に示すように、人体の骨盤が倒れることとなり、人体の重心が前に押し出されることにより、お尻全体で浅く腰掛けてしまい、全体的に着座の姿勢が悪いことが分かる。つまり、臀部は背凭れ部との間に大きな間隔が生じてしまい、腰椎から臀部の間は何の支えもなく、長時間着座すると臀部から腰椎の間に負担をかける。
そこで、本考案は、継続的に違和感のない安定した座り心地が得られ、着座を継続しても臀部から腰椎の負担を軽減した座り心地が得られると共に、良い着座姿勢を保つことができる座椅子の提供を課題とするものである。
請求項1の考案にかかる座椅子は、人が着座する座部及び前記座部と接続されて傾動自在な背凭れ部とを有する座椅子において、前記背凭れ部の下部の座部側に形成した開口部と、前記背凭れ部の面に人体の尾骨及び胸椎の上部を凭れ掛けた状態下で、前記背凭れ部の面と腰椎との間の間隙を、前記背凭れ部の前記開口部の下側を軸として回動自在として、当該間隔をなくすように回動自在な前記開口部に取付けられた補助クッション部とを具備するものである。
請求項2の考案にかかる座椅子の前記背凭れ部の最上部側には、頭部を凭れ掛ける頭部受け部を設けたものである。
請求項3の考案にかかる座椅子の前記背凭れ部の最上部側の頭部受け部は傾動自在としたものである。
請求項4の考案にかかる座椅子の前記補助クッション部は、空気の流れを良くする構造としたものである。
請求項1の座椅子は、人が着座する座部と接続されて傾動自在な背凭れ部を有し、前記背凭れ部の下部に形成された開口部の上側を軸に回動自在とした補助クッション部によって、前記背凭れ部の面に臀部の尾骨及び胸椎を凭れ掛けた状態下で、前記背凭れ部の面と腰椎との間の間隙をなくすようにその間を前記補助クッション部で補完するものである。
したがって、着座者の腰椎の負担を前記補助クッション部で軽減し、前記背凭れ部の面の角度が変化しても、補助クッション部の回動によって常に腰椎の必要な支えになるから、腰椎の負担が少なくなり、長時間の着座であっても腰に対する負担が軽減される。特に、補助クッション部は下側を支点として回動するものであり、前記補助クッション部は回動してその先端部が人体の腰椎を支えるとともに、斜めになっている補助クッション部の主体部が人体の背中に当たらず、人体の背中が補助クッション部の面により背凭れ部から離れる方面へ押し出されることがなく、人体の重心が後ろに保持されることができ、全体的に着座の姿勢がよく保つことができる。
請求項2の座椅子の記背凭れ部の最上部側には、頭部を凭れ掛ける頭部受け部を設けたものであるから、請求項1に記載の効果に加えて、上半身のいかなる体形においても腰椎及び頚椎の形状に従った、即ち、背骨の形状に従った支えができる。
請求項3の座椅子の前記背凭れ部の最上部側の頭部受け部は、傾動自在としたものであるから、請求項2に記載の効果に加えて、座椅子の使用者の好みにあった頭部位置とすることができる。
請求項4の座椅子の前記補助クッション部は、空気の流れを良くする構造としたものであるから、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の効果に加えて、前記背凭れ部の開口部から腰椎側に補助クッション部が移動するから、人体の背中側、特に、腰椎側に空気の通路が形成され、前記背凭れ部と背中との接触面側が蒸れることがなくなる。
従来技術の座椅子の全体の外観構造を示す斜視図である。 従来技術の座椅子の内部全体のフレーム構造を示す斜視図である。 従来技術の座椅子の問題点を示す説明図である。 本考案の実施の形態の座椅子の内部全体のフレーム構造を示す斜視図である。 本考案の実施の形態の座椅子の作用効果を示す説明図である。
以下、本考案の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図4は本実施の形態の座椅子の実施例で、内部全体のフレーム構造を示す斜視図である。
図4に示すように、座フレーム10においては、略Uの字状の主座フレーム11の開口端間を補助座フレーム12によって座フレーム10の機械的構造を安定化させている。また、補助座フレーム12に代えて、合成樹脂テープで略Uの字状の主座フレーム11の開口端間を接続してもよい。何れにせよ、機械的強度を出すための対応である。
また、主座フレーム11には直接ラチェット金具20の固定部材側を介して背フレーム31を構成する金属パイプ製の2本の立上りフレーム部31aが連結されている。
また、背フレーム31の立上りフレーム部31aにおける主座フレーム11に寄る下側の部位に水平フレーム32が固定連結されている。当該水平フレーム32の中央には2個のラチェット金具40を介して金属パイプ製の略Uの字状の補助クッションフレーム41の開口端部が連結されている。
また、背フレーム31を構成する水平フレーム部31bには所定の間隔で一対のラチェット金具50の固定部材側が溶接され、ラチェット金具50の回動部材に金属パイプ製の略コ字状の頭部受けフレーム51が挿着され、溶接されている。
一方、上記ラチェット金具20、ラチェット金具40及びラチェット金具50は、特開平8−84629、特開平10−28624、特開2002−262955、特開2004−92876等で周知であるため、その説明は省略する。
座フレーム10は、公知のウレタンフォームによる充填成型、ウレタンフォームシート、ウレタンフォームチップシート等の緩衝用として成型等のウレタンフォーム、他の発泡性樹脂、または、発泡性樹脂等の代わりに、ゴム製容器に空気を注入したエアクッションタイプの緩衝材としてもよい。何れにせよ、緩衝材としては、所定の肉厚の略矩形状を呈しており、人の着座時の安定性等の面から人体に近い位置を軟質発泡樹脂で、人体に遠い位置を硬質発泡樹脂で形成するのが好ましい。しかし、これは本考案を実施する場合に特に限定されるものではない。また、軟質の緩衝材内部には、ウレタンフォームチップ等からなる緩衝性を有する芯材が収容されていてもよい。この場合には、緩衝材外面素材は、緩衝性を有する素材として、例えば、ナイロン等の合成樹脂やゴム材料等が好ましい。また、緩衝材として低反発材料、高反発材料を使用してもよい。
なお、座フレームは、必要な緩衝材及び強靭な布地等の被覆材と共に座部Aを形成している。
また、背フレーム31は座部Aと同様に、公知のウレタンフォームによる充填成型、ウレタンフォームシート、ウレタンフォームチップシート等の緩衝用として成型等のウレタンフォーム、発泡性樹脂、または、発泡性樹脂等の代わりに、ゴム製容器に空気を注入したエアクッションタイプの緩衝材としてもよい。何れにせよ、緩衝材としては、所定の肉厚の略矩形状を呈しており、背凭れ時の安定性等の面から人体に近い位置を軟質発泡樹脂で、人体に遠い位置を硬質発泡樹脂で形成するのが好ましい。軟質の緩衝材内部には、ウレタンフォーム等からなる緩衝性を有する芯材が収容されていてもよい。この場合には、緩衝材の外面素材は、緩衝性を有する素材として、例えば、ナイロン等の合成樹脂やゴム材料が好ましい。また、緩衝材として低反発材料、高反発材料を使用する場合もある。
なお、背フレーム31は、必要な緩衝材及び強靭な布地等の被覆材と共に背凭れ部Bを形成している。
そして、補助クッションフレーム41も同様に、公知のウレタンフォームによる充填成型、ウレタンフォームシート、ウレタンフォームチップ等の緩衝材として成型等の発泡ウレタン、発泡性樹脂、または、発泡性樹脂等の代わりに、空気を注入したエアクッションタイプとしてもよい。何れにせよ、緩衝材としては、所定の肉厚の略矩形状を呈しており、背凭れ時の安定性等の面から人体に近い位置を軟質発泡樹脂で、人体に遠い位置を硬質発泡樹脂で形成するのが好ましい。軟質の緩衝材内部には、ウレタンフォーム等からなる緩衝性を有する芯材が収容されていてもよい。この場合には、緩衝材の外面素材は、緩衝性を有する素材として、例えば、ナイロン等の合成樹脂やゴム材料が好ましい。また、緩衝材として低反発材料、高反発材料を使用する場合もある。しかし、人体の背側の通気性を良くするためには、発泡樹脂の発泡率が高いものか、立体網した網状のものの使用が好ましい。勿論、発泡樹脂に貫通孔を形成したものでもよい。
なお、補助クッションフレーム41は必要な緩衝材及び強靭な布地等の被覆材と共に補助クッション部Cを形成している。前記補助クッション部Cと開口部Eとの関係は、背凭れ部Bを正面に見るとき、前記補助クッション部Cが開口部Eの中に収容され、前記補助クッション部Cが開口部Eよりも小さく形成されている。
この開口部Eは、背凭れ部Bの下部に形成した開口で、背凭れ部Bの面に臀部の尾骨及び胸椎の上部(第2胸椎から第7胸椎)を凭れ掛けた状態下で、背凭れ部Bの面と腰椎との間の間隙を、背凭れ部Bの開口部Eの下側を軸として回動自在とする所定のクッション材の飛び出しによって、当該間隙をなくすように回動自在に開口部Eに取付けられた補助クッション部Cの収容部として機能するものである。背凭れ部Bの面と腰椎との間の間隙を無くす機能から、補助クッション部Cの下端が仙骨の上、好ましくは第2腰椎から第4腰椎に位置するように設定される。したがって、補助クッション部Cは、腰椎を中心に胸椎を持ち上げ、かつ、仙骨等との骨の間隔を保持することができる。
このように構成された本実施の形態の座椅子は、特に、背凭れ部Bの面に臀部の尾骨等の臀部が当たったとき、背凭れ部Bに胸椎の上部、即ち、例えば、第2胸椎から第7胸椎等を凭れ掛けた状態下で、背凭れ部Bの面と腰椎との間の間隙が生じる。この間隙に背凭れ部Bの開口部Eの上側を軸に取付けられた補助クッション部Cによって、当該間隙をなくすようにクッション材をそこに供給するものである。背凭れ部Bの面と腰椎との間の間隙を補助クッション部Cでなくすことにより、背凭れ部Bを傾動して着座している人体の腰に対して、腰椎の位置が自然の状態に保持したまま、使用することができる。したがって、継続的に違和感のない安定した座り心地が得られると共に、着座を継続しても腰椎の負担を軽減した座り心地が得られる。特に、補助クッション部は下側を支点として回動するものであり、前記補助クッション部は回動してその先端部が人体の腰椎を支えるとともに、斜めになっている補助クッション部の主体部が人体の背中に当たらず、人体の背中が補助クッション部の面により背凭れ部から離れる方面へ押し出されることがなく、人体の重心が後ろに保持されることができ、全体的に着座の姿勢がよく保つことができる。
また、少なくとも、人が着座する座部A及び座部Aと接続されて傾動自在な背凭れ部Bとを有する座椅子において、背凭れ部Bの下部の座部A側に形成した開口部Eは、その背凭れ部Bの開口部Eの上側を軸に取付けられた補助クッション部Cの飛び出しが行われるものであるから、必然的に、開口部Eが補助クッション部Cよりも広い面積となり、人が座部Aに着座し、背凭れ部Bに上半身を凭れ掛けていても、開口部Eと補助クッション部Cとの間の間隙に空気の流れが生じ、人の腰椎側、即ち、背中側に湿度がこもるのが防止でき、清涼感が確保でき、座椅子をオールシーズンの使用とすることができる。
特に、補助クッション部Cを通気性を良くする構造としたものでは、顕著な効果が得られる。
そして、本実施の形態では、頭部受け部Dがラチェット金具50で傾動自在になっているから、頚椎の位置に応じた頭部の設定が可能となる。特に、補助クッション部Cと頭部受け部Dとの機能を併せ持つものでは、身体がリラックスした状態で着座できることから、着座時間が長くなる傾向にある。しかし、このとき、開口部Eと補助クッション部Cとの間の間隙に空気の流れが生じ、人の腰椎側、即ち、背中側に湿度がこもるのが防止でき、清涼感が確保できるから、その相乗効果によって、本考案の座椅子のリラックスゼーションは従来の座椅子に比較できない程度に顕著の効果がある。
上記実施の形態においては、ラチェット金具20、ラチェット金具40、ラチェット金具50の代わりに油圧シリンダ、エアシリンダ等の機構を使用してもよい。
上記実施の形態で説明した座椅子の技術は、椅子全般に使用できることであり、座椅子に限定した使用が前提とするものではない。勿論、車両用のシートにも使用できるものである。
A 座部
B 背凭れ部
C 補助クッション部
D 頭部受け部
E 開口部
10 座フレーム
20、40、50 ラチェット金具
31 背フレーム
32 水平フレーム
41 補助クッションフレーム
51 頭部受けフレーム

Claims (4)

  1. 少なくとも、人が着座する座部及び前記座部と接続されて傾動自在な背凭れ部とを有する座椅子において、
    前記背凭れ部の下部の前記座部側に形成した開口部と、
    前記背凭れ部の前記座部側の面に人体の尾骨及び胸椎の上部を凭れ掛けた状態下で、前記背凭れ部の面と腰椎との間の間隙を、前記背凭れ部の前記開口部の下側を軸として回動自在に取付けられ、当該間隙をなくすことを自在とした補助クッション部と
    を具備することを特徴とする座椅子。
  2. 前記背凭れ部の最上部側には、頭部を凭れ掛ける頭部受け部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の座椅子。
  3. 前記背凭れ部の最上部側の頭部受け部は、傾動自在としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の座椅子。
  4. 前記補助クッション部は、通気性を良くする構造としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の座椅子。
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