JP3205686U - ハウスの開閉扉 - Google Patents
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Abstract
【課題】本考案は、設置コストが安価であり、高齢の作業者に対しても開閉が容易であって、かつ、閉塞時に害虫が侵入するおそれのないハウスの開閉扉を提供することを目的とする。【解決手段】本考案に係るビニールハウス1Aは、その出入口21に、防虫ネット31が張設された可撓性のある左扉32と右扉33とからなるネット開閉扉30を備え、当該ネット開閉扉30は、左右の扉32、33の開口側端部32a、33aが上下に連続して重なり合う重ね合わせ部34を有し、当該重ね合わせ部34に磁石35が配されていて磁力により閉塞可能に構成され、当該重ね合わせ部34を左右に開いて磁石を分離させることにより当該左右の扉32、33を開口可能に構成したものである。【選択図】 図1
Description
本考案は、農業用ハウス、園芸用ハウス、畜舎用ハウス、工場、倉庫、研究所その他の開閉扉を有する建屋あるいは当該建屋内に設置されたクリーンルームや実験室等の開閉扉を有する部分空間(以下、これらを総称して単に「ハウス」という。)の開閉扉に関する。
一般に農業用及び園芸用ハウス等のビニールハウスは、パイプ材等よりなる骨組構造を各種合成樹脂フィルムよりなる外装フィルムで覆って構成してなるものである。
当該ビニールハウスには人が出入りするための開口部に開閉扉が設けられており、開閉扉としては、寒冷期のビニールハウス内の温度低下を防ぐために、通気性のない塩化ビニル等の合成樹脂製シートを張設した開閉扉(以下、単に「シート開閉扉」という。)が一般的であるが、当該シート開閉扉を閉塞するとビニールハウス内の換気が悪くなり、また、高温多湿になって、植物の成育に影響することがあり、また、ビニールハウス内での作業が快適に行えないことがある。
これを回避するために、当該開閉扉が閉塞時でも換気でき、かつ、害虫の侵入を防止するために、防虫ネットを張設した開閉扉(以下、単に「ネット開閉扉」という。)を使用することも一般になされており、これらネット開閉扉とシート開閉扉とを併設した二重扉も使用されている。
また、本考案に関するビニールハウスの開閉扉に関する先行技術文献としては、下記の特許文献1〜5がある。
特許文献1に示されるハウスの出入口における防虫ネット装置は、防虫ネットを、のれんのように簡単に開閉できるようにして、作業員の出入りが楽に行えるようにしながら、虫の侵入が適確に防止でき、かつ、多少の風であおられても、巻き上げられることがないようにしたものであり、ハウスの出入口の内側位置に、その出入口を遮閉する防虫ネットを、その出入口の上縁部に設けた吊下部材により内・外の2連のカーテン状に複列に吊り下げ、それら複列の防虫ネットのそれぞれを、幅方向において複数に分割して縦方向の帯状防虫ネットが幅方向に多連に並列して吊り下がる状態とし、かつ、それら内・外に複列の防虫ネットのそれぞれの吊下位置を相互に横にずらして、それらの分割されて多連に並列する帯状防虫ネット間隔が内・外の防虫ネットにおいて横に喰い違って位置するようにし、かつ、分割されて吊り下がる帯状防虫ネットのそれぞれの下端縁に重錘を設けて垂下する状態に保持せしめたものである。
下記特許文献2に示される防虫ネットは、製茶工場の建物への外からの虫の侵入を防止するために、工場の建物の出入口に取り外しが容易で、出入口との間に隙間なく密着する通気性の良好な防虫ネットを取り付けたものであって、当該防虫ネットは、建物の出入口の上の部分に横に渡した横木に2枚のネットを並べて吊り下げ、この2枚のネットが出入口の中央部分で着脱が可能になるように、磁石、粘着テープ等で、それぞれのネットを密着させたり、剥がしたりすることを可能にし、かつ、建物の出入口の、鴨居、両側面の柱、及び敷居にも、磁石などで、防虫ネットが密着するよう構成されたものである。
下記特許文献3に示される簡易ハウスは、出入口開口を妻面に対してできるだけ大きく形成できるようにし、しかも、開閉装置を簡易な構造で安価になるようにこの大きな出入口開口に対応できるようにしたものであって、骨組に樹脂シートを被覆して内部空間を形成するハウス本体を有し、ハウス本体の妻面に出入口開口を形成し、出入口開口を開閉する開閉装置を備え、開閉装置を、出入口開口を覆う大きさの樹脂シートからなり出入口開口を開閉する被覆シートと、出入口開口の両側縁外側に夫々立設される一対の支柱と、出入口開口の上縁上側であって一対の支柱間に回転可能に架設され回転により被覆シートを巻き取り巻き戻しして出入口開口の開閉を行なわせる被覆開閉シャフトと、被覆開閉シャフトを回転駆動する被覆開閉シャフト駆動機構とを備えて構成したものである。
下記特許文献4に示されるビニールハウス用換気装置は、ビニールハウス本体の開口部に配置される防虫ネットや透明フィルムなどの遮蔽シートを開閉する際の操作性と、経済性、メンテナンス性に優れたビニールハウス用換気装置であって、ビニールハウス本体の開口部の外側に設けられたハウス構築用フレームと、ハウス構築用フレームの上部に水平配置された長尺状のシート係止部にその一端が係止され、その他端が水平懸架されるローラ部材に巻き付けられる遮蔽シートと、回転可能に懸架されたローラ部材を上下動させるハウス構築用フレーム上部に取り付けられたローラ駆動部とを有する構造のものである。
下記特許文献5に示される農業用ハウスは、異物による出入口の開閉困難を防止することを目的とし、当該農業用ハウスは、被覆材とフレームと第1のカバーとを備え、被覆材は透光性を有し、フレームは内部に植物育成用の空間を形成するように被覆材を支持し、第1のカバーはシート状部材で構成され、空間の出入口を開閉し、第1のカバーはシート状部材を折り返して形成された折返し部に縫い付けられる第1のファスナーおよび第2のファスナーを有し、第1のファスナーは出入口の上部において横方向に設けられ、第2のファスナーは第1のカバーの下端から第1のファスナーまで縦方向に設けられ、前記第1のカバーの内側または外側に設けられ、メッシュ部を有するシート状部材で構成される第2のカバーを備え、前記第2のカバーは、第3のファスナーおよび第4のファスナーを有し、前記第3のファスナーは、前記出入り口の上部において横方向に設けられ、前記第4のファスナーは、前記第2のカバーの下端から前記第3のファスナーまで縦方向に設けられたものである。
しかしながら、上記特許文献1に開示される防虫ネット装置は、作業者の出入りが容易であるとしても、防虫ネットの配置構成が複雑であってコストが高くつき、下端縁の重錘により垂下させてのれんのように開閉できるようにしたものであるから密閉性に欠けるものであって、各防虫ネット間の隙間から害虫が侵入するおそれがあり、通気性に優れるとしても寒冷期の温度低下を防ぐことができないものである。
上記特許文献2に示される防虫ネットは、2枚のネットを、その中央部分で着脱が可能になるように、磁石、粘着テープ等で密着させたり、剥がしたりすることを可能にし、かつ、建物の出入口の、鴨居、両側面の柱、及び敷居にも、磁石などで、防虫ネットが密着するよう構成されたものであるから、防虫ネット全体の取り外しが容易であるとしても、作業者の出入りを容易にするものではない。また、防虫ネット全体を簡単に取り外せるため、作業者が出入りするたびに防虫ネット全体が鴨居、両側面の柱及び敷居から外れるおそれがあるため、外れた防虫ネットを取り付ける手間を要し、こわれやすい欠点がある。
上記特許文献3に示される簡易ハウスにおける開閉装置は、出入口開口を覆う樹脂シートを上下に巻き取り及び巻き戻して開閉するものであるから、被覆開閉シャフトや被覆開閉シャフト駆動機構などの複雑な機構を備えているので、たとえ開閉が容易であるとしても、コストが高くつき、作業者が出入りするたびに樹脂シートを巻き取り巻き戻しすることとなるので、樹脂シートの耐久性が損なわれるおそれがあり、全体的にかなりのメンテナンスを必要とするものである。
上記特許文献4に示される換気装置は、遮蔽シートを巻き付けたローラを回転させながら下降させることにより遮蔽シートが展開して開口部が閉塞され、ローラを回転させながら上昇させてローラに遮蔽シートを巻き付けることにより開口部を開口するものであり、開口部の開閉が容易であるとしても、コストが高くつき、また、作業者が出入りするたびに遮蔽シートの巻き上げ及び展開を行わなければならず、遮蔽シートの耐久性を損なうため、しばしば遮蔽シートを取り替える必要が生ずるものである。
上記特許文献5に示される農業用ハウスにおける第1のカバー及び第2のカバーは、いずれも縦方向に設けたファスナーを縦方向下端から上端までスライドさせ、出入口上部のファスナーを左右にスライドさせて開口しなければ作業者が出入りできず、作業者が高齢化している現状において、ハウスに出入りするたびに高齢の作業者に屈み込みや背伸びを強いることになり、作業者に過度の負担をかけるものである。
そこで、本考案者は、設置コストが安価であり、高齢の作業者に対しても開閉が容易であって、かつ、閉塞時に害虫や空気中の浮遊物が侵入するおそれのないハウス体の出入口に備えたハウスの開閉扉を開発した。
本考案の請求項1に係るハウスの開閉扉は、ハウス体の出入口に備えた可撓性のある開閉扉であって、当該開閉扉は、開閉扉が閉塞する際の開口側端部が接触する対象物に対して、上下に連続して当該対象物に重なり合う重ね合わせ部を有し、当該重ね合わせ部の上端部がハウス体に対して着脱可能に固定され、当該上端部の下方の開閉扉の開口側端部は、当該重ね合わせ部に磁石が配されていて開閉扉が磁力により前記対象物に対して閉塞可能に構成され、当該開口側端部の上端部を除く重ね合わせ部を前記対象物から引き離して磁石を分離させることにより当該開閉扉が開口可能に構成されていることを特徴とするものである。
本考案の請求項2に係るハウスの開閉扉は、ハウス体の出入口に備えた可撓性のある左扉と右扉とからなる開閉扉であって、当該開閉扉は、左右の扉の開口側端部が上下に連続して重なり合う重ね合わせ部を有し、当該重ね合わせ部の上端部がハウス体に対して着脱可能に固定され、当該上端部の下方の左右の扉の開口側端部は、当該重ね合わせ部における左右の扉双方の対向個所に磁石が配されていて左右の扉が磁力により閉塞可能に構成され、当該開口側端部の上端部を除く重ね合わせ部を左右に開いて磁石を分離させることにより当該左右の扉が開口可能に構成されていることを特徴とするものである。
本考案の請求項3に係るハウスの開閉扉は、上記請求項1又は2に係るハウスの開閉扉の構成に加えて、前記出入口に備えた開閉扉は、防虫ネットを張設したネット開閉扉又は合成樹脂製シートを張設したシート開閉扉のいずれか一方であるか又は双方を併設したものであることを特徴とするものである。
本考案の請求項4に係るハウスの開閉扉は、上記請求項1〜3のいずれか1項に係るハウスの開閉扉の構成に加えて、前記ネット開閉扉は、その開口側端部が、二つ折りした合成樹脂製シートに前記磁石と前記防虫ネットの端部とを挟み込んで縫着してなることを特徴とするものである。
本考案の請求項5に係るハウスの開閉扉は、上記請求項1〜3のいずれか1項に係るハウスの開閉扉の構成に加えて、前記シート開閉扉は、その開口側端部が、二つ折りした合成樹脂製シートに前記磁石と前記ビニルシートの端部とを挟み込んで縫着してなることを特徴とするものである。
本考案の請求項6に係るハウスの開閉扉は、上記請求項1〜5のいずれか1項に係るハウスの開閉扉の構成に加えて、前記磁石は、前記重ね合わせ部において上下方向に適当間隔をおいて分断して配されていることを特徴とするものである。
本考案の請求項7に係るハウスの開閉扉は、上記請求項1〜6のいずれか1項に係るハウスの開閉扉の構成に加えて、前記磁石は、可撓性を有する細長板状の磁石であることを特徴とするものである。
本考案の請求項8に係るハウスの開閉扉は、上記請求項1〜7のいずれか1項に係るハウスの開閉扉の構成に加えて、前記磁石は、ボンド磁石であることを特徴とするものである。
上記のようにハウスの開閉扉を構成したことにより、当該ハウスに備えた開閉扉は、その開口側端部の上端部が固定されていて、上端部下方の開閉扉の開口側端部における重ね合わせ部が磁石により閉塞されるので当該重ね合わせ部から害虫や空気中の浮遊物がハウス内に侵入するおそれがない。また、開閉扉における開口側端部の上端部が固定されているので、開閉扉を開いて開口しても、閉じる際には開閉扉の自重により重ね合わせ部が形成されて磁石により自己閉塞する機能を有する。しかも、開閉扉の閉塞が開口側端部の重ね合わせ部に配した磁石によるものであり、上端部を除く開口側端部を開けるだけで開閉扉を開口することができるので、高齢の作業者にとっても屈み込みや背伸びなどの負担をかけることがない。また、着脱自在に固定された開閉扉における開口側端部の上端部を引き離して開口すると、開閉扉全体を大きく開口することができるので、道具や農作物を運搬する軽作業車等の大型の物品の出入りが可能になる。さらに、前記ネット開閉扉にシート開閉扉を併設すると、寒冷期のハウス内の温度低下を防ぐことができる。
以下、本考案に係るハウスの好適な実施例を図面に基づいて説明する。下記実施例1〜3はいずれも農業用等のビニールハウスについて説明するが、ビニールハウスの形態は例示であり、これら実施例において説明する構造の開閉扉を備えたハウスであれば、ハウスの形態は限定されず、全てのハウスについてこれらの実施例が適用される。また、これら実施例においては左右両開き式の開閉扉について説明するが、片開き式の開閉扉に対しても同様に実施できるものであり、その場合には、開閉扉の開口側端部が接触する対象物を磁石により磁着する構成にすればよい。
図1及び図2は、実施例1を示し、本実施例に係るビニールハウス1Aは、図1に示すように、その正面の出入口21にネット開閉扉30を設置したものである。
ビニールハウス1Aは、長手方向の所要間隔おきに配されたパイプ材等よりなるアーチ材や縦材及び横材等の骨組材により組み立てられた骨組構造10と、該骨組構造を被覆するポリ塩化ビニルのフィルム(ビニルフィルムやシート)その他の合成樹脂フィルム材よりなる外装フィルム11によりハウス体20が構成され、当該ハウス体20に作業者が出入りする出入口21が設けられて構成される。
前記出入口21は、骨組構造10の一部をなす矩形状に構成されたフレーム22、すなわち左側柱フレーム22a、右側柱フレーム22b、上側横フレーム22c、下側横フレーム22dと、当該フレーム22に取り付けられたネット開閉扉30により構成される。
ネット開閉扉30は、防虫ネット31が張設された左右の扉32、33とから構成される。そして、左扉32の右端である開口側端部32aと右扉33の左端である開口側端部33aとは上下に連続して重なり合って、開閉可能な重ね合わせ部34が形成される。
また、左扉32の左端は左側柱フレーム22aに固定され、右扉33の右端は右側柱フレーム22bに固定され、左右の扉32、33の各上端は上側横フレーム22cに着脱自在に固定されている。
したがって、左右の扉32、33の各開口側端部32a、33a及び左右の扉32、33の下端は、各開口側端部32a、33aの重ね合わせ部34の上端部34a及び左扉32の左下端及び右扉33の右下端を除いて、フレーム22に固定されず、自由端となっている。そのため、左扉32は、中央の下端から左上方に捲り挙げることができ、右扉33は、中央の下端から右上方に捲り挙げることができる。
また、左右の扉の開口側端部32a、33aの重ね合わせ部34において、左右の扉双方の対向個所に磁石35が配されており、磁石35は磁力により左右の扉の開口側端部32a、33aの重ね合わせ部34が互い磁着するようになっている。
そして、図1に示すように、左右の扉の開口側端部32a、33aの重ね合わせ部34は、その上端部34aが上側横フレーム22cに着脱可能に固定されているが、上端部34aを除く、その下方は、前記磁石35により左右の扉の開口側端部32a、33aの重ね合わせ部34が磁力により磁着するため、左右の扉32、33は一時的に固定可能に閉塞でき、磁石35を分離すると左右の扉32、33は、それぞれ下端から捲り挙げることにより、または磁石35を分離した個所から開いていくことにより開放することができるようになっている。
また、前記磁石35は、重ね合わせ部34において上下方向に適当間隔をおいて分断して配されており、1個所の磁石35を分離すれば、その上下の磁石35を容易に分離させることができる。したがって、1個所の磁石35を分離して、上下の磁石35を次々に分離していけば、磁力により閉塞していた左右の扉32、33は、その開口側端部32a、33aにおいて開口することが可能になる。また、開口した開口側端部32a、33aは、その重ね合わせ部34の上端部34aが固定されているので、開口側端部32a、33aは、その自重により垂下して自然に重ね合わさって重ね合わせ部34が形成され、重ね合わせ部34が磁石35により磁着するので、開口側端部32a、33aが自己閉塞するため、左右の扉32、33をわざわざ閉塞する作業を行う必要がない。
上記磁石35としては、可撓性のある細長板状のものが好ましく、いわゆるボンド磁石を使用することが軽量化の意味で好ましい。可撓性を有する細長板状の磁石は、例えばゴム状弾性体等の可撓性を有するバインダーに、フェライト等の永久磁石磁性体を配合し、ロールにより薄い板状に圧延することによって製造されたボンド磁石であり、長手方向の寸法に対する幅方向の寸法の比を3対1以下に小さくした長尺に形成されている。
図2は、開口側端部32a、33aに磁石35が取り付けられる構造を示す。図2に示すように、ネット開閉扉30における左右の扉32、33の開口側端部32a、33aは、二つ折りした合成樹脂製シート36に、前記磁石35と前記防虫ネット31の端部31aとを挟み込んで縫着して構成される。したがって、開口側端部32a、33aへの磁石35の取付方法が簡単であって製造コストが少なくて済み、かつ、開口側端部32a、33aが丈夫になるので、開口側端部32a、33aを繰り返し開閉しても十分な耐久性が期待できて、メンテナンス作業が軽減される。
なお、本実施例は、防虫ネット31が張設された左右の扉32、33とから構成されるネット開閉扉30をビニールハウス1Aの正面の出入口21に設置したものであるが、防虫ネット31に代えてビニルシートを張設したシート開閉扉をビニールハウス1Aの正面の出入口21に設置してもよい。
図3及び図4は、実施例2を示し、本実施例は、実施例1において説明したネット開閉扉30の外側にシート開閉扉230を併設した開閉扉を有するビニールハウス2Aである。なお、ネット開閉扉30については、上記実施例1と同様であるので、その説明を省略する。
シート開閉扉230は、ビニルシート231が張設されたものであり、ネット開閉扉30と同様に左扉232と右扉233とから構成され、左右の扉232、233はフレーム22に取り付けられる。また、ネット開閉扉30と同様に左扉232の開口側端部232aと右扉233の開口側端部233aとが、細長板状の磁石235により開閉可能に構成されている。前記ビニルシート231は塩化ビニル製のものに限られるものではなく、透明、半透明又は不透明の合成樹脂製シート性でもよい。
したがって、当該シート開閉扉230は、ネット開閉扉30と同様に容易に開閉することができる。
図4は、開口側端部232a、233aに磁石235が取り付けられる構造を示す。図4に示すように、シート開閉扉230における左右の扉232、233の開口側端部232a、233aは、二つ折りした合成樹脂製シート236に、前記磁石235と前記ビニルシート231の端部231aとを挟み込んで縫着して構成される。したがって、開口側端部232a、233aへの磁石235の取付方法が簡単であって製造コストが少なくて済み、かつ、開口側端部232a、233aが丈夫になるので、開口側端部232a、233aを繰り返し開閉しても十分な耐久性が期待できて、メンテナンス作業が軽減される。
図5及び図6は、実施例3を示し、本実施例は、実施例1において説明したネット開閉扉30の外側に引き戸式開閉扉330を併設した開閉扉を有するビニールハウス3Aである。なお、ネット開閉扉30については、上記実施例1と同様であるので、その説明を省略する。
引き戸式開閉扉330は、左扉332と右扉333とからなり、それぞれ左右にスライド可能に構成することにより、開閉可能にしたものである。各扉332、333は矩形の枠にビニルシート331が張設されたものである。なお、前記ビニルシートに代えてアクリル板を矩形の枠に張設したものを使用してもよい。また、前記ビニルシート331塩化ビニル製のものに限られるものではなく、透明、半透明又は不透明の合成樹脂製シート性でもよい。
このようにネット開閉扉30に引き戸式開閉扉330を併設すると、風雨に対して耐久性が向上し、かつ、戸締まりをすることができるので、第三者の侵入を防止することができる。
以上のとおり、本考案の実施例を説明したが、これらの実施例は、例として提示したものであり、考案の範囲を限定することは意図していない。この実施例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、考案の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施例やその変形は、考案の範囲や要旨に含まれると同様に、実用新案登録請求の範囲に記載された考案とその均等の範囲に含まれるものである。
1A・・・ビニールハウス
10・・・細組構造
11・・・外装フィルム
20・・・ハウス体
21・・・出入口
22・・・フレーム
22a・・左側柱フレーム
22b・・右側柱フレーム
22c・・上側横フレーム
22d・・下側横フレーム
30・・・ネット開閉扉
31・・・防虫ネット
31a・・防虫ネットの端部
32・・・左扉
32a・・左扉の開口側端部
33・・・右扉
33a・・右扉の開口側端部
34・・・重ね合わせ部
34a・・重ね合わせ部の上端部
35・・・磁石
36・・・合成樹脂製シート
2A・・・ビニールハウス
230・・シート開閉扉
231・・ビニルシート
231a・ビニルシートの端部
232・・左扉
232a・左扉の開口側端部
233・・右扉
233a・右扉の開口側端部
235・・磁石
236・・合成樹脂製シート
3A・・・ビニールハウス
330・・引き戸式開閉扉
331・・ビニルシート
332・・左扉
333・・右扉
10・・・細組構造
11・・・外装フィルム
20・・・ハウス体
21・・・出入口
22・・・フレーム
22a・・左側柱フレーム
22b・・右側柱フレーム
22c・・上側横フレーム
22d・・下側横フレーム
30・・・ネット開閉扉
31・・・防虫ネット
31a・・防虫ネットの端部
32・・・左扉
32a・・左扉の開口側端部
33・・・右扉
33a・・右扉の開口側端部
34・・・重ね合わせ部
34a・・重ね合わせ部の上端部
35・・・磁石
36・・・合成樹脂製シート
2A・・・ビニールハウス
230・・シート開閉扉
231・・ビニルシート
231a・ビニルシートの端部
232・・左扉
232a・左扉の開口側端部
233・・右扉
233a・右扉の開口側端部
235・・磁石
236・・合成樹脂製シート
3A・・・ビニールハウス
330・・引き戸式開閉扉
331・・ビニルシート
332・・左扉
333・・右扉
本考案の請求項1に係るハウスの開閉扉は、ハウス体の出入口に備えた可撓性のある開閉扉であって、当該開閉扉は、扉が開口する端部側が開口側端部をなし、かつ、当該開口側端部に磁石が配されており、ハウス体には、開閉扉の閉塞時に開口側端部が接触し、かつ、磁石により磁着する対象物が備えられ、当該開閉扉は、前記対象物に対して、上下に連続して重なり合う重ね合わせ部を有し、当該重ね合わせ部の上端部がハウス体に対して着脱可能に固定され、当該上端部の下方の開閉扉の開口側端部は、当該重ね合わせ部に磁石が配されていて開閉扉が磁力により前記対象物に対して閉塞可能に構成され、当該開口側端部の上端部を除く重ね合わせ部を前記対象物から引き離して磁石を分離させることにより当該開閉扉が開口可能に構成されていることを特徴とするものである。
本考案の請求項4に係るハウスの開閉扉は、上記請求項3に係るハウスの開閉扉の構成に加えて、前記ネット開閉扉は、その開口側端部が、二つ折りした合成樹脂製シートに前記磁石と前記防虫ネットの端部とを挟み込んで縫着してなることを特徴とするものである。
本考案の請求項5に係るハウスの開閉扉は、上記請求項3に係るハウスの開閉扉の構成に加えて、前記シート開閉扉は、その開口側端部が、二つ折りした合成樹脂製シートに前記磁石と前記シート開閉扉を構成する合成樹脂製シートの端部とを挟み込んで縫着してなることを特徴とするものである。
Claims (8)
- ハウス体の出入口に備えた可撓性のある開閉扉であって、
当該開閉扉は、開閉扉が閉塞する際の開口側端部が接触する磁石により磁着する対象物に対して、上下に連続して当該対象物に重なり合う重ね合わせ部を有し、
当該重ね合わせ部の上端部がハウス体に対して着脱可能に固定され、
当該上端部の下方の開閉扉の開口側端部は、当該重ね合わせ部に磁石が配されていて開閉扉が磁力により前記対象物に対して閉塞可能に構成され、
当該開口側端部の上端部を除く重ね合わせ部を前記対象物から引き離して磁石を分離させることにより当該開閉扉が開口可能に構成されている
ことを特徴とするハウスの開閉扉。 - ハウス体の出入口に備えた可撓性のある左扉と右扉とからなる開閉扉であって、
当該開閉扉は、左右の扉の開口側端部が上下に連続して重なり合う重ね合わせ部を有し、
当該重ね合わせ部の上端部がハウス体に対して着脱可能に固定され、
当該上端部の下方の左右の扉の開口側端部は、当該重ね合わせ部における左右の扉双方の対向個所に磁石が配されていて左右の扉が磁力により閉塞可能に構成され、
当該開口側端部の上端部を除く重ね合わせ部を左右に開いて磁石を分離させることにより当該左右の扉が開口可能に構成されている
ことを特徴とするハウスの開閉扉。 - 前記出入口に備えた開閉扉は、防虫ネットを張設したネット開閉扉又は合成樹脂製シートを張設したシート開閉扉のいずれか一方であるか又は双方を併設したものである
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のハウスの開閉扉。 - 前記ネット開閉扉は、その開口側端部が、二つ折りした合成樹脂製シートに前記磁石と前記防虫ネットの端部とを挟み込んで縫着してなる
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハウスの開閉扉。 - 前記シート開閉扉は、その開口側端部が、二つ折りした合成樹脂製シートに前記磁石と前記ビニルシートの端部とを挟み込んで縫着してなる
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハウスの開閉扉。 - 前記磁石は、前記重ね合わせ部において上下方向に適当間隔をおいて分断して配されている
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のハウスの開閉扉。 - 前記磁石は、可撓性を有する細長板状の磁石である
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のハウスの開閉扉。 - 前記磁石は、ボンド磁石である
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のハウスの開閉扉。
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2016
- 2016-04-19 JP JP2016001802U patent/JP3205686U/ja not_active Expired - Fee Related
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KR102125946B1 (ko) * | 2018-08-21 | 2020-06-23 | 국립생태원 | 뉴트리아 포획장치 |
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