JP3205516B2 - 検索システム - Google Patents

検索システム

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JP3205516B2
JP3205516B2 JP26193696A JP26193696A JP3205516B2 JP 3205516 B2 JP3205516 B2 JP 3205516B2 JP 26193696 A JP26193696 A JP 26193696A JP 26193696 A JP26193696 A JP 26193696A JP 3205516 B2 JP3205516 B2 JP 3205516B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データベースを検
索する検索システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば、図書を検索するために用いら
れる図書検索システムでは、図書のタイトルや著者名や
発行所などの各項目に設定した文字列をキーとした検索
が可能となっている。すなわち、このような図書検索シ
ステムたとえば、著者名の項目にキーとして入力した文
字列と完全にもしくは部分的に一致するタイトルをもつ
図書の集合を検索することができる。また、このような
図書検索システムでは、複数の項目につきキーを受け付
け、各項目について検索した集合の積集合や和集合など
を求める機能を備えているのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の図書検
索システムでは、検索された検索した図書の集合に含ま
れる各図書の情報は、たとえば、各情報の登録順などに
従った順序に並べられて表示され、検索者の利用に供さ
れる。
【0004】しかし、たとえば、複数の項目にキーを設
定する場合、検索の意図によっては、各項目に設定した
キーの重要性が異なるときがあり、このようなときに
は、利用者の意図するキーの重要性に応じて、検索や検
索された各情報の提示が行われることが望ましい。ま
た、検索の意図によっては、一つの項目について重要性
の異なる複数のキーを設定して検索を行いたい場合もあ
り、このような場合も、利用者の意図するキーワの重要
性に応じて、検索や検索された各情報の提示が行われる
ことが望ましい。
【0005】そこで、本発明は、より利用者の検索の意
図に沿った形態で検索や検索結果の提示を行うことので
きる検索システムを提供することができる。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、複数の文字列を検索のキーとして、デー
タベースに蓄えられた情報の検索を行う検索システム
おいて予め定められた項目ごとに、利用者により入力
可能な1以上の文字列を受け入れる入力手段と、前記
け入れられた複数の文字列を各々検索のキーとして、前
記データベースに蓄えられた情報の検索を項目ごとに
う検索手段と、前記検索された各情報の、検索結果とし
て出力する順位である候補順位を、前記各項目ごとに設
けられた遷移確率テーブルを参照して定めた順位とする
候補順位決定手段と、を有することを特徴とする検索シ
ステムを提供する。
【0007】
【0008】
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る検索システム
の一実施態様を、図書検索システムへの適用を例にとり
説明する。
【0010】図1に、本実施態様に係る図書検索システ
ムの構成を示す。
【0011】図中、a1はタブレット、a2はLCD
(液晶表示装置)、a3は文字認識、a4は文字認識辞
書、a5はメイン処理部、a6は利用者管理部、a7は
利用者原簿、a8は貸し出しデータ、a9は貸出処理
部、a10は図書検索処理部、a11はタイトル検索処
理部、a12はタイトル遷移確率テーブル、a13は著
者名検索処理部、a14は著者遷移確率テーブル、a1
5は配架処理部、a16は配架データ、a17は受け入
れ処理部、a18は検索テーブル作成部、a19は蔵書
テーブル、a20は著者テーブル、a21は発行所テー
ブル、a22は蔵書原簿、a23は発行所検索処理部、
a24は発行所遷移確率テーブル、a25はキーワード
検索処理部、a26はキーワード遷移確率テーブル、a
27はキーワードテーブル、a28はカードリーダーで
ある。
【0012】このような図書検索システムにおいて、ユ
ーザからシステムへの入力は、タブレットa1上におけ
る手書き文字などのペン入力により行われる。システム
から、ユーザへの出力は、LCDa2の表示により行わ
れる。
【0013】以下、本図書検索システムの動作について
説明する。
【0014】本システムが起動すると、メイン処理部a
5は、LCDa2 にメニューを表示する。本図書検索
システムは、図書館の利用者用のメニューとして、貸出
/図書検索/配架案内を、図書館の管理者用のメニュー
として、利用者管理/受け入れを用意している。
【0015】利用者によって、貸出メニューが選択され
ると、メイン処理部a5は、貸し出し処理を貸し出し処
理部a9に指示する。貸し出し処理は、利用者が本の貸
出を受けたり、貸出予約をするときに利用するメニュー
である。貸出処理部a9は、メイン処理部a5を介して
適当なメッセージをLCDa2に表示することにより、
利用者を促し、あらかじめ発行してある利用者カードを
カードリーダーa28で読み込み、利用者番号を得てこ
れを利用者管理部a6に渡す。利用者管理部a6は、利
用者原簿a7と照らし合せ、対応する利用者番号が貸し
出し可能利用者として登録されているかなどにより利用
者の認証を行うと共に、現在の貸出状況や予約状況等、
その利用者に関する利用者情報を利用者原簿a7から読
み出し貸出処理部a9に渡す。利用者原簿a7には、各
利用者番号毎に、対応する利用者の氏名、住所、連絡先
などの他、図書の利用状況などを登録する。
【0016】貸出処理部a9は、利用者管理部a6にお
いて利用者の認証ができなければ、管理者に連絡してく
ださいとメッセージをLCDに表示し、処理をそこで打
切る。また、利用者情報に応じて期限過ぎの貸出書籍の
督促や、予約状況の案内をLCDa2に表示する。ま
た、貸出処理部a9は、利用者の認証ができた場合に
は、対話的に利用者の図書の貸し出しや貸し出し予約の
登録を受け付け、これを、貸し出しデータa8に登録す
る。貸し出しデータa8は、各図書の貸し出し状況を登
録しているデータである。
【0017】次に、配架案内メニューが選択された場
合、メイン処理部a5は、配架処理部a15に、配架案
内処理を指示する。配架案内処理は、利用者に、どこに
目的とする本があるかを案内する処理である。配架案内
処理部a15は、利用者より目的とする図書の指定が成
されると、配架データa16より各図書の配架状況を登
録したデータを読み出して、図2のW4に示すように、
その図書の位置を、適宜貸し出し処理部a9に問い合わ
せて得た、その図書の貸し出し状況などの簡単な案内と
共に、メイン処理部a5を介してLCDa2に表示す
る。また、必要に応じて詳しい内容を表示するようにす
る。
【0018】次に、利用者管理メニューが選択される
と、メイン処理部a5は、利用者管理部a6に、利用者
管理処理を指示する。利用者管理処理は、未登録の利用
者を新たに登録をする処理などを行う。
【0019】この処理において、利用者管理部a6は、
図書の管理者を促して、管理者登録番号とパスワードを
得て、管理者の認証を行う。管理者の認証ができなけれ
ば、管理者に連絡してくださいとメッセージを出して処
理をそこで打切る。管理者の認証ができたら、未登録の
利用者の氏名、住所などの個人データの入力を受けて、
利用者番号を割り当てて、利用者原簿a7に登録する。
この際、利用者カードの発行もするようにしてもよい。
【0020】次に、受け入れメニューが選択された場合
は、メイン処理部a5は、受け入れ処理部a17に受け
入れ処理を指示する。
【0021】受け入れ処理は、未登録の図書を蔵書とし
て新たに登録をする処理である。
【0022】受け入れ処理部a17は、図書館の管理者
より新たに蔵書として受け入れる図書のタイトル、著者
名、発行所などの書誌情報と、当該図書に管理者が与え
たキーワードよりなる図書データの入力を受けると、こ
れを検索テーブルの作成部a18に渡す。検索テーブル
作成部a18は、図書データを受け取ると、これを蔵書
原簿a22に登録すると共に、引き続き、もしくは、適
当な時期に蔵書原簿に登録されている図書データに基づ
いて、タイトル遷移確率テーブルa12、著者遷移確率
テーブルa14、発行所遷移確率テーブルa24、キー
ワード遷移確率テーブルa26、蔵書テーブルa19、
著者テーブルa20、発行所テーブルa21、キーワー
ドテーブルa27の内容を更新する。
【0023】図3に、蔵書原簿a22の構成を示す。
【0024】図示するように、蔵書原簿a22には、各
図書の識別番号である蔵書番号に対し、タイトル、著
者、発行所、キーワードの項目別にデータが登録されて
いる。
【0025】次に、図4に蔵書テーブル蔵書テーブルa
19、著者テーブルa20、発行所テーブルa21の構
成を示す。
【0026】蔵書テーブルa19は、蔵書原簿a22と
同じ情報を、検索に適した形態にしたものである。蔵書
テーブルa19は、蔵書番号に対し、タイトル、著者番
号、発行所番号、キーワード番号を対応つけて保持して
いる。
【0027】また、著者テーブルa20は、著者名に対
し著者番号を割り当てており、各著者番号に対して著者
名と当該著者の図書の蔵書番号も併せて保持している。
また、発行所テーブルa21は、発行所に対して発行所
番号を割り当てており、各発行所番号に対して発行所と
当該発行所が発行した図書の蔵書番号を対応つけて保持
している。
【0028】また、ここで、キーワードテーブルa27
の構成は、図示を省略したが、キーワードテーブルa2
7は、キーワードに対してキーワード番号を割り当てて
おり、各キーワード番号に対してキーワードと当該キー
ワードが与えれた図書の蔵書番号を対応づけたテーブル
として実現できる。
【0029】なお、ここでは、蔵書番号に対してタイト
ルはほぼ1対1であることから、蔵書テーブルa19で
は、蔵書テーブルa19の各項目のうちタイトルのみ
は、タイトルデータを直接記述する構成になっている
が、別にタイトル番号とタイトルと蔵書番号を対応つけ
たテーブルを設け、蔵書テーブルa19には、タイトル
に代えてタイトル番号を登録するようにしてもよい。
【0030】次に、図5にタイトル遷移確率テーブルa
12の構成を示す。著者名遷移確率テーブルa14、発
行所遷移確率テーブルa24、キーワード遷移確率テー
ブルa26も、図示したタイトル遷移確率テーブルa1
2と同様な構成を有している。
【0031】さて、タイトル遷移確率テーブルa12に
は、全蔵書のタイトルに含まれる各文字の出現回数と文
字間の遷移回数と文字間の各遷移を含む図書の蔵書番号
を保持する。図の最左側の101〜105は、全蔵書の
タイトルのなかに、”シ”は27回、”ス”は108
回、”タ”は250回出現したというように、各文字の
出現回数を示している。この回数を全部の文字数で割っ
たものが文字の出現確率となる。また、図の左から2番
目の列の110〜117は、たとえば、”シ”101に
リンクしている110は”シ”の後に”ン”が出てきた
回数は10回であることを表しており、”シ”101
に”ン”110を介してリンクしている111は、”
シ”の後に”ス”が出てきた回数は17回であるといっ
たように、2文字間の遷移回数をを示している。この回
数を前側の文字の出現回数で割ったものが文字の遷移確
率となる。また、図中の121〜135は、蔵書番号
を、たとえば、”シス”の文字間の遷移回数110に直
接または間接的にリンクしている、121〜123は、
蔵書番号Bi、Bj+a、Bjの図書は、リンクしてい
る文字間の遷移回数に対応する文字遷移”シス”を、そ
のタイトル中に含んでいることを示している。なお、図
中の”Null”は、リンクの終点を示している。
【0032】ところで、タイトル遷移確率テーブルは、
図6に示すようにしてもよい。
【0033】この構成は、タイトルとしてタイトルの読
み仮名や英文を登録する場合に適した構成である。すな
わち、図6の構成は、読み仮名としてのカタカナあるい
は読みがなは文字は70字程度しかないことを考慮し、
図7の構成より効率良く出現回数や遷移回数や蔵書番号
を登録できるようにしたものである。
【0034】さて、図6に示す構成では、各文字につい
ての出現回数を登録する出現回数テーブルa12−1
と、文字間の遷移毎に遷移回数を登録した遷移回数テー
ブルa12−2と、文字間の遷移毎に蔵書番号を登録し
た蔵書番号対応テーブルa12−3によって出現回数や
遷移回数や蔵書番号を登録している。
【0035】以下、メニューにおいて図書検索メニュー
が選択されたときに行われる図書検索理について説明す
る。
【0036】図1において、メニューにおいて図書検索
メニューが選択されると、図書検索処理部a10に、図
書検索処理を指示する。
【0037】図7に、この図書検索処理の処理手順を示
す。
【0038】図示するように、この処理では、まず、手
順p1により、利用者を特定する。これは貸出処理部a
9で説明した利用者の認証と同様に行い、利用者の認証
ができなければ、管理者に連絡してくださいとメッセー
ジをLCDa2に表示し、処理をそこで打切る。但し、
利用者の認証ができなかった場合であっても、ゲストと
して扱い、以下の手順p2よりの処理を引き続き行うよ
うにしてもよい。一方、利用者の認証ができた場合は、
手順p2に進む。
【0039】次の手順p2では、利用者より検索のキー
と、各キーの重みを受け付ける。すなわち、LCDa2
上に図8のウインドウW1を表示し、ウインドウW1の
検索ボタンが押された時点で、各項目に利用者によって
入力された文字列を、入力された項目についてのキーと
して受け付ける。各項目のキーとして用いる文字列は複
数受け付け可能であり、利用者は、スペースを文字列間
に入力することにより、文字列の区切りを指定する。な
お、この際、本実施態様では、手書き入力インターフェ
ースを用いているので、LCDa2上に表示された図8
のウインドウW2の、各項目の枠内に相当する、タブレ
ットa1上の位置に手書きされた文字を認識し認識結果
を、ウインドウW1の項目枠内のカーソル位置に表示す
る。
【0040】また、各キーの重みは、各項目の枠中への
各文字列の入力が行われている際に、その文字列につい
ての重み入力ウインドウW4を表示し、この重み入力ウ
インドウW4への利用者の入力により受け付ける。入力
が成されなかった場合は、重み1として扱う。重み入力
ウインドウW4に重みが入力された後(他の文字列の入
力が始まったら)は、()内の表示によって、各文字列
について入力された重み表示する。なお、重みの代わり
に、キーとする各文字列に優先順位を設定するようにし
てもよい。
【0041】ここで、このような検索のキーとする各文
字列の重みは、たとえば、利用者が、検索のキーとする
文字列が確実なのか、うろ覚え程度の文字列なのかによ
って、利用者が付与するようにしてよい。すなわち、重
みは、たとえば、検索したいタイトル中の単語を確実に
覚えている場合は、この単語を検索のキーとする文字列
として重みを大きくし、検索したいタイトル中の他の単
語をうろ覚えに覚えている場合は、この単語を検索のキ
ーとする文字列として重みを小さくするといったように
用いることができる。また、重みまたは優先順位は、あ
らかじめ項目毎にディフォルト値を設定しており、利用
者からの設定がない場合は、この値を用いるようにする
と良い。ディフォルト値は、データベース設計者または
図書管理者のみが設定するようにする。
【0042】図8では、タイトル項目の”インターフェ
ース”という検索キーの文字列の重みを2、”設計”、
著者項目の”横田”を1としている。
【0043】さて、図7の手順p3〜手順p5では、図
書検索処理部a10は、文字列の入力があった項各目に
ついての検索を各項目に対応する各検索処理部(タイト
ル検索処理部a11、著者名検索処理部a13、発行所
検索処理部a23、キーワード検索処理部a25)に指
示する(図ではタイトル検索処理部a11、著者名検索
処理部a13についてのみ明示した)。例えば、手順p
2おいて、タイトル項目に文字列の入力があった場合に
は、入力された各文字列についての検索をタイトル検索
処理部a11に指示する。ただし、もし、手順p2おい
て、ウインドウW1の項目不定の項目に文字列の入力があ
った場合には、入力された各文字列についての検索を全
ての検索処理部(タイトル検索処理部a11、著者名検
索処理部a13、発行所検索処理部a23、キーワード
検索処理部a25)に指示する。以下、各検索処理部
(タイトル検索処理部a11、著者名検索処理部a1
3、発行所検索処理部a23、キーワード検索処理部a
25)の行う検索をタイトル処理部a11の行う検索を
例にとり説明する。
【0044】タイトル検索処理部a11は、手順p4に
より、手順p4で検索を指示された各文字列の検索を行
う。各文字列の検索は次のように行う。
【0045】すなわち、この検索では、タイトル遷移確
率テーブルa12を参照し、文字列とタイトルの文字間
遷移の一致数である遷移一致度が上位の図書の蔵書番号
を求める。もしくは、遷移一致度が0でない全ての蔵書
番号を求める。
【0046】たとえば、キーとして入力された”インタ
ーフェース”と、タイトル「マンマシンインターフェー
スの設計技術」との遷移一致度は、イ→ン、・・・、ー
→スの計7回となり、タイトル「マリーとポンターフェ
ース」との遷移一致度は、タ→ー、・・・、ー→スの5
回となり、タイトル「お庭の設計」との遷移一致度は0
回となる。そこで、遷移一致度が0でない全ての蔵書番
号を求める場合は、タイトル「マンマシンインターフェ
ースの設計技術」の図書の蔵書番号とタイトル「マリー
とポンターフェース」の図書の蔵書番号とを求めること
になる。
【0047】具体的には、図5のタイトル遷移確率テー
ブルa12において、キーとされた文字列中に含まれる
2文字毎の文字遷移にリンクしている蔵書番号を抽出し
ていき、各蔵書番号の出現数を、その蔵書番号の図書の
タイトルとキーとなる文字列の遷移一致度として、遷移
一致度が上位の、もしくは、遷移一致度が0でない蔵書
番号を求める。たとえば、キーとなる文字列が”シス
の”であれば、文字列に含まれる文字遷移”シ→ン”に
対しては、図5の蔵書番号Bk、Bk+1(124、1
25)が抽出され、字列に含まれる文字遷移”ス→の”
に対しては蔵書番号Bk、Bi+1が抽出され、抽出さ
れた蔵書番号Bkの遷移一致度は2回、蔵書番号Bk+
1、Bi+1の遷移一致度は1回となる。
【0048】さて、このようにして、蔵書番号が求まっ
たならば、タイトル検索処理部a11は、各文字列につ
いて求めた蔵書番号のリストを、求めた遷移一致度と共
に、図書検索処理部a10に渡す。著者名検索処理部a
13、発行所検索処理部a23、キーワード検索処理部
a25も同様な処理を行う。
【0049】さて、図7の手順p7では、図書検索処理
部a10は、タイトル検索処理部a11、著者名検索処
理部a13、発行所検索処理部a23、キーワード検索
処理部a25から渡された、キーとなる各文字列ついて
検索された蔵書番号のリストに含まれる蔵書番号を、各
蔵書番号について求められた遷移一致度と、各文字列に
ついて先に利用者より入力された重みに従って、並び換
え、蔵書テーブルa19、著者テーブルa20、発行所
テーブルa21、キーワードテーブルa27から求めた
各蔵書番号に対応する図書データを、並び代えた蔵書番
号の並びで、メイン処理部a5を介して図9に示すよう
にLCDa2に表示する。この並び換えは、次のように
行う。
【0050】たとえば、重みや優先順位が設定されず、
1つの項目についてのみ一つの文字列がキーとして設定
された場合は、得られた遷移一致度の順に並べる。ま
た、重みや優先順位が設定されず、1つの項目について
のみ、N個の文字列がキーとして設定されている場合
は、それぞれの図書のN個の遷移一致度の総和、あるい
は積、あるいはその他の関数による変換結果をの大きさ
の順に並べる。また、重みや優先順位が設定されず、k
個の項目に、M個の文字列がキーとして設定された場合
は、得られたk個×M個の遷移一致度の総和、あるいは
積、あるいはその他の関数による変換結果の順に並べ
る。この際には、対応する文字列の長さに応じて求まっ
た遷移一致度に重みをかけてから、各遷移一致度の総和
あるいはその他の関数による変換結果を求め、その大き
さのの順に並べるべるようにしてもよい。
【0051】また、たとえば、項目タイトルのキーの文
字列、項目著者名のキーの文字列の順に優先順位が設定
された場合、タイトル検索処理部a11が求めた遷移一
致度の大きなものが上にくるように蔵書番号を並べ替
え、その後タイトル検索処理部a11が求めた遷移一致
度が同じものの中で、著者名検索処理部a12が求めた
遷移一致度の大きなものが上にくるように蔵書番号を並
べ替えるようにする。
【0052】この場合、タイトル検索処理部でのみ求め
られ著者名検索処理部a12では求められなかった蔵書
番号の、著者名検索処理部a12が求めた遷移一致度は
0であるとして取り扱う。一つの項目につき、複数の文
字列がキーとして設定されている場合も同様にして、遷
移一致度と優先順位による並び換えを行う。
【0053】また、たとえば、項目タイトルのキーとし
た文字列”インタフェース”の重みが2、項目タイトル
のキーとした文字列”設計の”の重みが1、項目著者名
のキーとした文字列”横田”の重みが1に設定されてい
る場合は、次のようにして重み付き遷移一致度を求め、
その大きなものが上にくるように蔵書番号を並び換え
る。
【0054】以下のi〜Vは、タイトル、著者名、発行
所の順に示した図書データと、その重み付き遷移一致度
の求め方を示したものである。
【0055】i. マンマシンインターフェースの設計
技術 横田他 YHG社: ”インターフェース”との遷移一致度:イ→ン、・・
・、ー→ス:7回 ”設計”との遷移一致度: 設→計:1回 ”横田”との遷移一致度: 横→田:1回 重み付き遷移一致度:7*2+1+1=16 ii. 日立は今インターフェース 横田他 きりん
堂: ”インターフェース”との遷移一致度:イ→ン、・・
・、ー→ス:7回 ”設計”との遷移一致度: 設→計:0回 ”横田”との遷移一致度: 横→田:1回 重み付き遷移一致度:7*2+0+1=15 iii. マンマシンインタフェースの最適設計 山田
他 日本館: ”インターフェース”との遷移一致度:イ→ン、・・
・、ー→ス:5回 ”設計”との遷移一致度: 設→計:1回 ”横田”との遷移一致度: 横→田:0回 重み付き遷移一致度:5*2+1+0=11 iv. マリーとポンターフェース ルター著 よい子
の童話社: ”インターフェース”との遷移一致度:タ→ー、・・
・、ー→ス:5回 ”設計”との遷移一致度: 設→計:0回 ”横田”との遷移一致度: 横→田:0回 重み付き遷移一致度:5*2+0+0=10 v. お庭の設計 横田太郎 大邸宅社: ”インターフェース”との遷移一致度:0回 ”設計”との遷移一致度: 設→計:1回 ”横田”との遷移一致度: 横→田:1回 重み付き遷移一致度:0*2+1+1=2 以上で、利用者から入力された文字列をキーとした検索
結果の表示が実現する。
【0056】さて、図7に示した図書検索処理では、L
CDa12に検索結果を表示するのみでなく、利用者が
表示した検索結果のうちから図書を選択し、選択した図
書の配置案内処理や貸し出し処理を利用することを可能
としている。
【0057】すなわち、手順p9において表示した図書
リスト中から特定の図書が選択されると、この図書につ
いての配置案内処理の実行を配架処理部a15に依頼す
る。依頼を受けた配架処理部a15は、この図書につい
ての前述した配置案内処理を実行し、もし、さらに、貸
し出し予約要求が利用者から入力された場合(手順p1
0)には、貸し出し処理部a9に、この図書についての
貸し出し処理を依頼する。依頼を受けた貸出処理部a9
は、この図書についての前述した貸し出し処理を実行
し、図書検索処理部a10に処理を戻す。貸し出し処理
部a9より処理を戻された場合、および、手順p8de
図書が選択されなかった場合、図書検索処理部a10
は、利用者より検索を終了するか、検索を続行するかの
指示を受け付け、終了する場合には処理を終了し、続行
する場合には手順p2よりの処理を繰り返す。
【0058】以上、本実施形態に係る図書検索システム
について説明した。
【0059】なお、以上の説明では、検索の対象となる
項目(タイトル、著者名、発行所、キーワード)別に、
各検索処理部と各遷移確率テーブル類を用意したが、2
つ以上の項目について、一つの検索処理部とテーブル類
を持ってもよい。例えば、各項目の読み仮名での検索な
どに、テーブルを共通で持つとメモリサイズを縮小でき
る。
【0060】また、特に項目によらずに検索を行う場合
には、次(1)各項目共通の検索処理部と遷移確率テー
ブルを用意し、これらによって各項目共通の検索を行
う、(2)全ての項目について検索を行う。のいづれか
かの手法によればよい。この場合も、遷移一致度と、重
み又は優先順位の並び換えを行って検索結果を表示する
ようにする。
【0061】また、各遷移確率テーブル(タイトル遷移
確率テーブル、著者名遷移確率テーブル、発行所遷移確
率テーブル、キーワード遷移確率テーブル)は、次のよ
うに構成するようにしてもよい。
【0062】すなわち、洋書などの図書データが英文に
なる場合は、英文では、単語毎に区切られているため、
次のような構成をとることが有利である。
【0063】すなわち、(単語番号、単語、当該単語を
含む図書の蔵書番号)を対応つけた単語テーブルを著者
テーブルa20などと同様に構成し、また、(文字遷
移、単語番号)を対応つけた単語文字遷移テーブルを図
6のタイトル遷移確率テーブルa12と同様に構成し、
さらに、これを基にキーとなる文字列の文字遷移から単
語番号と遷移一致度を求め、さらに、これを基に蔵書番
号と一致度を求める単語検索処理部を設ける構成として
もよい。
【0064】あるいは、各遷移確率テーブル(タイトル
遷移確率テーブル、著者名遷移確率テーブル、発行所遷
移確率テーブル、キーワード遷移確率テーブル)は、次
のように構成するようにしてもよい。
【0065】すなわち、タイトル遷移確率テーブルa1
2を、(単語遷移、当該単語遷移を含む蔵書番号)を対
応つけたタイトルテーブルと、(文字遷移、単語番号)
を対応つけた単語文字遷移テーブルとから構成し、タイ
トル検索処理部a11を、これらのテーブルを基にキー
となる文字列の文字遷移から単語番号と遷移一致度を求
め、さらに、これを基に蔵書番号と一致度を求めるよう
に構成してもよい。タイトル以外の項目でも、このよう
に構成することができる。なお、この際、単語テーブル
は項目毎に持っても、各項目共通に持ってもよい。
【0066】また、以上の説明では、各遷移確率テーブ
ル(タイトル遷移確率テーブル、著者名遷移確率テーブ
ル、発行所遷移確率テーブル、キーワード遷移確率テー
ブル)に直接蔵書番号を登録したが、各遷移確率テーブ
ル、たとえば、著者名遷移確率テーブルa14には、各
文字遷移を著者名に含む図書の蔵書番号の代わりに、各
文字遷移を含む著者番号を登録しておき、これに対応す
る蔵書番号は著者テーブルa20を検索して得るように
してもよい。
【0067】また、以上の説明では、各遷移確率テーブ
ルタイトル遷移確率テーブル、著者名遷移確率テーブ
ル、発行所遷移確率テーブル、キーワード遷移確率テー
ブル)に記述した文字の出現回数や、文字間の遷移回数
を、上述した背に一致度の算出に用いなかったが、たと
えば、キーとなる文字列に含まれる文字遷移のうち、上
述した遷移確率の小さい文字遷移をタイトルに含む場合
に、そのタイトルをもつ図書の遷移一致度がより高くな
るようにしてもよい。遷移確率の小さな文字遷移すなわ
ち珍しい文字遷移は、遷移確率の大きなすなわちありふ
れた文字遷移に比べ、タイトルの固有の特徴を示してい
るからである。
【0068】また、以上の実施形態において、重み付き
遷移一致度が低い図書データは表示の対象から省略する
ようにしてもよい。または、重み付き遷移一致度の順
に、所定数の図書データのみを表示の対象とするように
してもよい。
【0069】以上説明してきたように、本実施形態に係
る図書検索システムによれば、複数のキーについて設定
された重みや優先順位に従って、検索結果を並び替え表
示することができるので、利用者は、より検索の意図に
従った形態で検索結果を得ることができる。
【0070】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、より利
用者の検索の意図に沿った形態で検索や検索結果の提示
を行うことのできる検索システムを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図書検索システムの構成を示すブロック図であ
る。
【図2】配架案内処理で行う表示例を示した図である。
【図3】蔵書原簿の構成を示した図である。
【図4】蔵書テーブル、著者テーブル、発行所テーブル
の構成を示した図である。
【図5】タイトル遷移確率テーブルの構成を示した図で
ある。
【図6】タイトル遷移確率テーブルの構成を示した図で
ある。
【図7】図書検索処理の処理手順を示したフローチャー
トである。
【図8】図書検索処理において検索のキーを受け入れる
ために行う表示例を示した図である。
【図9】図書検索処理において行う検索結果の表示例を
示した図である。
【符号の説明】
a1:タブレット、a2:LCD、a3:文字認識、a
4:文字認識辞書、a5:メイン処理部、a6:利用者
管理部、a7:利用者原簿、a8:利用者遷移確率テー
ブル、a9:貸出処理部、a10:図書検索処理部、a
11:タイトル検索処理部、a12:タイトル遷移確率
テーブル、a13:著者名検索処理部、a14:著者遷
移確率テーブル、a15:配架処理部、a16:配架デ
ータ、a17:受け入れ処理部、a18:検索テーブル
作成部、a19:蔵書テーブル、a20:著者テーブ
ル、a21:発行所テーブル、a22:蔵書原簿、a2
3:発行所検索処理部、a24:発行所遷移確率テーブ
ル、a25:キーワード検索処理部、a26:キーワー
ド遷移確率テーブル、a27:キーワードテーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 雅樹 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 桂 晃洋 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社日立製作所 日立研究所内 (56)参考文献 特開 平1−145721(JP,A) 特開 平8−171572(JP,A) 特開 平2−245971(JP,A) 特開 平1−149127(JP,A) 特開 平2−235176(JP,A) 特開 平6−251076(JP,A) 特開 平6−215037(JP,A) 特開 平6−324933(JP,A) 郡司圭子,桂晃洋,葛貫壮四郎,「文 字遷移利用クイック検索システム」,情 報処理学会第53回(平成8年後期)全国 大会講演論文集(2)(平成8年9月4 日),pp.387−388 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/30

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の文字列を検索のキーとして、データ
    ベースに蓄えられた情報の検索を行う検索システムにお
    いて予め定められた項目ごとに、利用者により入力可能な1
    以上の文字列 を受け入れる入力手段と、前記 受け入れられた複数の文字列を各々検索のキーとし
    て、前記データベースに蓄えられた情報の検索を項目ご
    とに行う検索手段と、前記 検索された各情報の、検索結果として出力する順位
    である候補順位を、前記各項目ごとに設けられた遷移確
    率テーブルを参照して定めた順位とする候補順位決定手
    段と、 を有することを特徴とする検索システム。
  2. 【請求項2】請求項1記載の検索システムにおいて、 前記検索手段は、前記各項目ごとに、前記受け入れられ
    た文字列に含まれる文字の遷移と、検索対象の情報中に
    含まれる当該項目の文字の遷移との一致度である遷移一
    致度に応じて情報を検索する、 ことを特徴とする検索システム。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の検索システムにお
    いて、 前記候補順位にしたがった順番で、検索された各情報を
    出力する出力手段を有することを特徴とする検索システ
    ム。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載の検索システムにお
    いて、 前記入力手段は、利用者が前記各項目ごとに1または複
    数入力した複数の文字列と、利用者によって入力された
    各文字列の重みまたは優先度とを受け入れ、 前記検索手段は、受け入れた複数の文字列を、各々、当
    該文字列が入力された項目についての検索のキーとし
    て、各項目ごとに、前記データベースに蓄えられた情報
    の検索を行うことを特徴とする検索システム。
  5. 【請求項5】請求項4記載の検索システムにおいて、 前記入力手段は、文字列の重みまたは優先度として、当
    該文字列が入力された項目に対して利用者が設定した、
    または、所定のデータベースに予め設定してある重みま
    たは優先度を受け入れることを特徴とする検索システ
    ム。
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郡司圭子,桂晃洋,葛貫壮四郎,「文字遷移利用クイック検索システム」,情報処理学会第53回(平成8年後期)全国大会講演論文集(2)(平成8年9月4日),pp.387−388

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