JP3205489U - 流体処理用α線放射体及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】効率的に流体を処理することができる流体処理用α線放射体を提供する。【解決手段】板状の保持基板20acと、保持基板上20acに形成される無期系耐熱接着剤からなる固定層20ad、20aeと、酸化トリウムを主材とする微細な粉体であるα線放射材と、を有し、個々の粉体50、52の一部が固定層20ad、20aeに接しつつ、埋没することで固定されており、個々の粉体50、52の保持基板20acの主面に垂直な方向を高さ方向とするとき、粉体の50重量%(パーセント)以上について、個々の粉体50、52の固定層20ad、20aeに埋没している部分の高さの前記粉体50、52の高さ(h1)に対する比率は、0.08以上0.70以下である。【選択図】図5
Description
本考案は、放射線の活性化作用及び電離作用を利用して水、空気、燃料用油等のような主として流体の殺菌、脱臭、低分子化、活性化、劣化防止等の処理を行うα線放射体及び装置に関する。
従来、空気又は燃料、燃料及び空気又は混合気に電離作用を有するα線を照射することにより燃焼効率を改善する内燃機関その他の燃焼装置の燃焼促進のために、特許文献1に示すように、α線放射材である酸化トリウムを表面に付着させた粒状体を金網等の保持材に所定間隔で保持させ、この保持材を自動車用エンジンのエアクリーナー内にエア流通方向と交差する方向に設置したものが知られている。
また一般に酸化トリウムはα線放射体として知られており、α線は他の放射線に比して物質を透過する能力(透過力)は最も弱いが、電離作用は最も強いことも広く知られている。
特開2005−9898号公報
しかし上記特許文献1に示されるもののように、酸化トリウムからなるα線放射材を含ませたものを粒状体表面に付着させて焼成したものを金網等に保持させるには、セラミック体の造粒や放射材のコーティング、さらには金網への保持加工等の加工工程が必要であるほか、金網への保持で表面の放射材が損傷するという欠点がある。
さらに上記のように粒状のセラミック処理材を使用する場合、粒状の放射材を保持するために、2枚の金網を重ねて粒状体をサンドイッチ状に挟持する必要があるほか、粒状体の粒径も5mm程度となり、金網固定のハンダ付部分も多く、処理筒の空間率も低下するため、大流量のものではその流通抵抗が大きくなる欠点がある。
本考案はかかる問題の解決を試み、効率的に流体を処理する粒体処理用α線放射体及び装置の提供を目的とする。
第一の考案は、 板状の保持基板と、
前記保持基板上に形成される無期系耐熱接着剤からなる固定層と、
酸化トリウムを主材とする微細な粉体であるα線放射材と、
を有し、
個々の前記粉体の一部が前記固定層に接しつつ、埋没することで固定されており、
個々の前記粉体の前記保持基板の主面に垂直な方向を高さ方向とするとき、前記粉体の50重量%(パーセント)以上について、個々の前記粉体の前記固着層に埋没している部分の高さ(h2)の前記粉体の高さ(h1)に対する比率H1(h2/h1)は、0.08以上0.70以下である流体処理用α線放射体である。
前記保持基板上に形成される無期系耐熱接着剤からなる固定層と、
酸化トリウムを主材とする微細な粉体であるα線放射材と、
を有し、
個々の前記粉体の一部が前記固定層に接しつつ、埋没することで固定されており、
個々の前記粉体の前記保持基板の主面に垂直な方向を高さ方向とするとき、前記粉体の50重量%(パーセント)以上について、個々の前記粉体の前記固着層に埋没している部分の高さ(h2)の前記粉体の高さ(h1)に対する比率H1(h2/h1)は、0.08以上0.70以下である流体処理用α線放射体である。
第一の考案の構成によれば、放射材の一部を固定層に埋没させて固定するから、放射材を傷つけることなく固定でき、かつ、放射材の一部は露出しているから、効率的に放射材を照射することができる。このため、効率的に流体を処理することができる。
第二の考案は、第一の考案の構成において、前記比率H1は、0.10以上0.60以下である、流体処理用α線放射体である。
第三の考案は、第一の考案の構成において、前記比率H1は、0.10以上0.30以下である、流体処理用α線放射体である。
第四の考案は、第二の考案または第三の考案の構成において、個々の前記粉体は、前記固定相の硬化が完了する前30秒乃60秒の間に、前記固定層上に配置され、高さ(h2)が調整される、流体処理用α線放射体である。
第五の考案は、請求項1乃至請求項4のいずれかの前記粒体処理用α線放射体の前記保持基板の主面が、処理対象の流体の流れ方向と平行に配置される流体処理装置。
以上のように、本考案によれば、効率的に流体を処理することができる。
本考案の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、当業者が適宜実施できる構成については説明を省略し、本考案の基本的な構成についてのみ説明する。
燃焼改善装置1は、燃焼機関へ供給するための気体である燃焼用空気を活性化、あるいは、電離することによって、燃焼効率を改善するための装置である。燃焼改善装置1は、流体処理装置の一例である。
図1及び図2に示すように、燃焼改善装置1は、管状部材10及び複数の板状部材20から構成される。管状部材10は通路部材の一例であり、例えば、アルミニウム合金で形成されている。矢印X1及びX2に示す方向が、燃焼用空気が通路を流れる方向である。板状部材20の主面(面積の最も大きい面)は、燃焼用空気が通路を流れる流れ方向と平行に配置されている。板状部材20は、粒体処理用α線放射体の一例である。燃焼用空気は、矢印X1に示す方向から燃焼改善装置1に流入し、燃焼改善装置1の内部で処理され、矢印X2に示す方向に流出する。
図2に示すように、燃焼改善装置1における気体の通路は、複数の板状部材20によって、気体の流れ方向に分割されている。本実施形態では、板状部材20a,20b,20c,20d,20e及び20fによって、12の空間に分割されている。各空間が、気体の通路となる。管状部材10aの内面10aは、凹凸形状に形成されており、板状部材20aを凹状の部分で固定するようになっている。
図3に示すように、板状部材20a及び20bは、略平板形状であり、切欠き部22a及び基部22bと、板主面部22c及び22dから構成される。板状部材20aの切り欠き部22aが板状部材20bの基部22bと係合し、板状部材20bの切り欠き部22aが板状部材20aの基部22bと係合することで、板状部材20a及び20bは固定される(図2参照)。
図4に示すように、板状部材20c,20d,20e及び20fは、板主面部24a及び24bが曲面部24cを介して連続する構成となっている。板状部材20c等は、略平板形状の板状部材20a及び20bが係合して形成する空間に嵌るようになっている(図2参照)。曲面部24cの屈折角度を変更したり、板状部材20c等の数を増減することによって、板状部材20a及び20bが係合して形成する空間の分割態様を変更することができる。
図5は、板状部材20aの一部を拡大して示す図である。板状部材20aの中心部材である保持基板20acは、アルミニウム合金等で形成されており、両側に無機質耐熱性接着剤の固定層20ad及び20aeが形成されている。接着剤は、例えば、スリーボンドファインケミカル株式会社の無機系耐熱接着剤TB3732である。なお、図5に示す構成は、他の板状部材20b等についても同様である。
板状部材20aの主面22aa及び22bbには、α線を放射する放射体である酸化トリウムを主体とする多数の微細な粉体(粒状体、非粒状体を含む)が固定層20ad及び20aeに固定されている。本実施形態の酸化トリウムの構成は、個々の粉体の直径が、9μm(マイクロメートル)以上10μmが約80重量%(パーセント)であり、1μm以上9μm以下が約15%であり、10μm以上12μm以下が約5%である。酸化トリウムの純度は、99.9999%である。放射線、分子を活性化する。燃焼用空気は、板状部材20aを通過する間、継続的にα線の照射を受けることができる。
粉体50及び52は、粉体の形状を模擬的に示したものである。矢印Z1として示す主面22aと垂直な方向における高さを、粉体50及び52の高さh1とする。
図6に示すように、粉体50は、全体の高さh1の一部である高さh2だけ、固定層22adに接しつつ埋没し、固定されている。本実施形態において、粒体または粉体の50重量%(パーセント)以上について、個々の粒体または粉体の固定層20adに埋没している部分の高さh2の粉体の高さh1に対する比率H1(h2/h1)は、0.08以上0.70以下である。本考案の考案者は、比率H1が上記の数値範囲にあるとき、各粉体を固定層に固定でき、しかも、固定層から露出する部分が大きいから、効果的にα線を照射できることを見出した。粉体の固定を確実にしつつ、α線を効果的に照射する観点では、比率H1は、0.10以上0.60以下、さらに、0.10以上0.30以下であることが望ましい。
比率H1を上述の数値範囲にするために、本考案の考案者は、施行錯誤を繰り返した結果、接着剤の硬化が完了する前、約30秒乃至60秒の間に、接着剤上に粒体や粉体を配置することで、高さh2を調整でき、比率H1の数値範囲を調整できることを見出した。高さh2の調整は、例えば、ローラーで加圧することにより実施する。接着剤の硬化があまり進行していない段階で粒体や粉体を接着剤上に配置すると、粒体や粉体の全部または大部分が接着剤中に埋没してしまい、放射線を外部に照射できない。一方、接着剤の硬化が進行し過ぎた後に、粒体や粉体を接着剤上に配置すると、流体や粉体を接着剤上に十分に固定できない。
図7は、燃焼改善装置1の使用例を示している。燃焼改善装置1の一方の開口端部は配管102と接続し、他端部は配管104と接続する。本実施形態において、燃焼改善装置1は、自動車のエンジン(図示せず)へ供給するための燃焼用空気の改質処理のために使用される。このため、配管102の燃焼改善装置1と反対の側には、エアフィルター(図示せず)が配置される。配管104において、燃焼改善装置1と反対の側には、キャブレター(図示せず)及びエンジン(図示せず)が配置される。
燃焼用空気は、矢印X1方向から燃焼改善装置1に流入し、活性化されて、矢印X2に示す方向に流出し、エンジンへ向かう。
以上のように、本実施形態の構成は、α線の照射による分子の活性化を効果的に実施するために、粒体処理用α線放射体である板状部材の構成を工夫している。しかも、板状部材の構成は簡潔であるから、例えば、自動車などの移動体に搭載することができる。
なお、本考案の粒体処理用α線放射体及び装置は、上記実施形態に限らず、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えることができる。
1 燃焼改善装置
10 管状部材
20a,20b,20c,20d,20e,20f 板状部材
10 管状部材
20a,20b,20c,20d,20e,20f 板状部材
Claims (5)
- 板状の保持基板と、
前記保持基板上に形成される無期系耐熱接着剤からなる固定層と、
酸化トリウムを主材とする微細な粉体であるα線放射材と、
を有し、
個々の前記粉体の一部が前記固定層に接しつつ、埋没することで固定されており、
個々の前記粉体の前記保持基板の主面に垂直な方向を高さ方向とするとき、前記粉体の50重量%(パーセント)以上について、個々の前記粉体の前記固着層に埋没している部分の高さ(h2)の前記粉体の高さ(h1)に対する比率H1(h2/h1)は、0.08以上0.70以下である流体処理用α線放射体。 - 前記比率H1は、0.10以上0.60以下である、請求項1に記載の流体処理用α線放射体。
- 前記比率H1は、0.10以上0.30以下である、請求項1に記載の流体処理用α線放射体。
- 個々の前記粉体は、前記固定相の硬化が完了する前30秒乃60秒の間に、前記固定層上に配置され、高さ(h2)が調整される、請求項2または請求項3のいずれかに記載の流体処理用α線放射体。
- 請求項1乃至請求項4のいずれかの前記粒体処理用α線放射体の前記保持基板の主面が、処理対象の流体の流れ方向と平行に配置される流体処理装置。
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JP2016002227U JP3205489U (ja) | 2016-05-16 | 2016-05-16 | 流体処理用α線放射体及び装置 |
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JP2016002227U JP3205489U (ja) | 2016-05-16 | 2016-05-16 | 流体処理用α線放射体及び装置 |
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WO2019009304A1 (ja) * | 2017-07-06 | 2019-01-10 | 芳信 林 | 気体処理装置、ガス製造システム及びエネルギー生成システム |
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2016
- 2016-05-16 JP JP2016002227U patent/JP3205489U/ja not_active Expired - Fee Related
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