JP3205349U - 真空乾燥機 - Google Patents

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景星 近藤
景星 近藤
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Abstract

【課題】製造コストの増大を抑制しながら、軸部材のうちで長手方向に隣り合う攪拌羽根の間の部分に被処理材が付着するのを低減できる真空乾燥機を提供する。【解決手段】真空乾燥機は、円筒型の真空容器12と、真空容器12の中心軸の位置に配置され、真空容器12に対して相対回転可能である軸部材20と、軸部材20に固定された複数の攪拌羽根30と、真空容器12の内部に収容され、相対回転に伴って軸部材20の外側を周回する破砕棒15と、を備える。軸部材の外面21aの横断面形状は、軸部材のうちで真空容器12の内部に位置する主部21で多角形であり、軸部材20は、外面21aを覆うフッ素樹脂製の外板23を備える。【選択図】図2B

Description

本考案は、真空下で被処理材を加熱して乾燥させる真空乾燥機に関する。
医薬品、化学工業薬品、樹脂または食品等の製造過程で被処理材を乾燥させる際に真空乾燥機が用いられる。被処理材は、例えば、泥状、塊状、粉粒状または液状である。ここで、「泥状の被処理材」とは、液と塊との中間の状態であり、かつ、流動性がある被処理材を意味する。また、「塊状の被処理材」とは、流動性がなく、不定形の被処理材を意味し、例えば、脱水ケーキが該当する。「粉粒状の被処理材」とは、1つの塊のサイズが10mm以下程度である被処理材を意味する。「液状の被処理材」とは、溶液や混濁液といった粘度が低く、流動性が大きい液状の被処理材を意味する。これらの被処理材を乾燥させる際に用いられる真空乾燥機には、円筒型の真空容器を備える真空乾燥機がある。
図1Aおよび図1Bは、円筒型の真空容器を備える真空乾燥機を示す模式図である。そのうちの図1Aは縦断面図、図1Bは図1AのIB−IB断面図である。図1Aおよび図1Bに示す真空乾燥機10は、真空容器12と、軸部材13と、攪拌羽根14と、破砕棒15とを備える。図1Bには、ハッチングを施した矢印で軸部材13の回転方向を示す。なお、図面の理解を容易にするため、図1Bでは、図1Aと比べ、軸部材13の回転角度を異ならせるとともに、図1Aでは、4本の破砕棒15のうちの1本のみを示す。
真空容器12は、円筒型の密閉容器であり、中心軸12dを水平にした状態でフレーム11に固定される。この真空容器12の上部には、被処理材を投入するための投入口12aが設けられ、その投入口12aは投入口用蓋(図示なし)で閉塞可能である。また、真空容器12の下部には、乾燥処理が施された被処理材を排出するための排出口12bが設けられ、その排出口12bは排出口用蓋(図示なし)で閉塞可能である。
真空容器12の上部には、吸引口12cが設けられる。その吸引口12cは、真空ポンプ(図示なし)に配管を介して接続される。このような吸引口12cおよび真空ポンプにより、真空容器12の内部の空気が排出され、真空容器12の内部が真空となる。吸引口12cと真空ポンプの間には、必要に応じてバグフィルタ(図示なし)が設けられる。また、吸引口12cと真空ポンプ(図示なし)の間には、必要に応じてコンデンサ(復水器・図示なし)も設けられる。
真空容器12の内部に収容された被処理材を加熱するため、真空容器の周壁部12eは、熱媒体(例えば温水または蒸気)が流通する構造(図示なし)を有する。この構造は、例えば、真空容器12を、容器本体と、その外周を覆う加熱ジャケットとによって構成すれば、実現できる。このため、真空容器12には流入口(図示なし)および流出口(図示なし)が設けられる。流入口には、熱媒体が熱媒体供給ラインから供給され、真空容器の周壁部12eを流通した熱媒体は、流出口から熱媒体排出ラインに排出される。このため、被処理材は、真空容器の周壁部12eからの熱伝導によって加熱される。
軸部材13は、真空容器12の中心軸12dの位置に配置される。また、軸部材13のうちで長手方向の一方の端部は回転可能に保持されるとともに、駆動装置(図示なし、例えばモーター)と歯車またはローラーチェーン等を介して連結される。このため、駆動装置の作動に伴い、軸部材13は回転する。図1Aおよび図1Bに示す真空乾燥機10は、片持ち構造であるが、両持ち構造とする場合がある。この場合、軸部材13の両方の端部が回転可能に保持される。
軸部材13には、複数の攪拌羽根14が固定(例えば溶接)される。攪拌羽根14は、所定の角度間隔である複数の位置にそれぞれ設けられる。図1Aおよび図1Bに示す真空乾燥機10では、攪拌羽根14が、90°間隔である第1位置〜第4位置にそれぞれ設けられる。また、各位置に設けられた攪拌羽根14は、軸部材13の長手方向に所定の間隔で並べて配置される。
図1Aおよび図1Bに示す攪拌羽根14は、イカリ状である。その攪拌羽根14は、羽根部14aと、柄部14bとを有する(図1A参照)。羽根部14aは、中心軸12dに対して平行でなく、角度を有する。このため、軸部材20の回転に伴い、攪拌羽根14(羽根部14a)によって被処理材は中心軸12dに沿って移送される。その移送方向は、軸部材20の回転方向を変更することにより、反転させることができる。なお、攪拌羽根14には、パドル状またはリボン状の攪拌羽根も用いられる。
所定の角度間隔で隣り合う攪拌羽根14の間には、ロッド状の破砕棒15が、軸部材13と平行な状態で配置される。破砕棒15は、真空容器12、軸部材13および攪拌羽根14のいずれにも固定されない。このため、破砕棒15は、所定の角度間隔で隣り合う攪拌羽根14および真空容器の周壁部12eで仕切られた空間内を自由に移動可能である。このような破砕棒15は、所定の角度間隔で隣り合う攪拌羽根14によって移動範囲を制限されることから、軸部材13の回転に伴って軸部材13の外側を周回する。
被処理材の加熱を補助するため、必要に応じ、軸部材13の内部は、熱媒体(例えば温水または蒸気)が流通する構造(図示なし)とされる。この場合、被処理材は、軸部材13からの熱伝導によっても加熱される。
このような真空乾燥機10は、真空攪拌乾燥機とも呼ばれる。乾燥処理では、例えば、投入口12aから真空容器12内に被処理材を投入した後、真空容器12の内部の空気を吸引口12cから排出する。続いて、真空容器の周壁部12eに熱媒体を給排することにより、真空容器の内部の被処理材を加熱する。
その際、軸部材13の回転に伴い、攪拌羽根14によって被処理材が攪拌、混合および粉砕される。このため、被処理材を均一に乾燥させることができる。また、被処理材が真空容器の周壁部に付着すると、真空容器の周壁部12eによる加熱が阻害されるとともに、乾燥処理後に真空容器12から排出される被処理材の質量(排出量)が低下する。攪拌羽根14によって被処理材が真空容器の周壁部12eに付着するのを低減できるので、真空容器の周壁部12eによる加熱が阻害されるのを防止できる。また、被処理材の回収率(真空容器からの被処理材の排出量(kg)/真空容器への被処理材の投入量(kg))を向上できる。
ここで、乾燥処理では、被処理材が軸部材13にも付着する。軸部材13に被処理材が付着すると、被処理材の回収率が低下する。また、軸部材13によって被処理材の加熱を補助する場合、軸部材13による加熱が阻害される。
加えて、乾燥処理では、被処理材を構成する粒子が互いに結合することによって造粒され、粗大粒が発生する場合がある。この場合、乾燥に時間を要する。被処理材の軸部材13への付着、および、粗大粒の発生は、破砕棒15によって低減できる。その理由は、以下の通りである。
軸部材13の回転に伴って破砕棒15が軸部材13の外側を一周する間に、破砕棒15が軸部材13および攪拌羽根14に沿って移動する(図1Bの破線矢印参照)。この移動の際に、破砕棒15が軸部材13と衝突するので、被処理材が軸部材13に付着するのを低減できる。また、衝突に伴い、粗大粒が破砕されることから、粗大粒の発生を低減できる。その結果、被処理材をより効率的に乾燥させることができるとともに、被処理材の回収率を向上できる。
真空乾燥機に関する技術は、例えば実用新案登録第3189428号(以下、「特許文献1」という)に記載される。特許文献1は、円筒型の真空容器を備える真空乾燥機を対象とする。この特許文献1では、真空容器の周壁部に温度センサを取り付けるとともに、温度センサの先端面を真空容器の内周面と面一に配置することが提案される。これにより、被処理材を攪拌、混合および破砕する攪拌羽根の機能を維持しながら、真空容器の内部に収容された被処理材の温度を正確に測定できるとしている。
実用新案登録第3189428号
前記図1Aおよび図1Bに示すような真空乾燥機10は、破砕棒15により、軸部材13への被処理材の付着、および、粗大粒の発生を低減できる。しかしながら、破砕棒15によって軸部材13への被処理材の付着を低減する効果は、破砕棒15の移動可能な範囲に限られる。前述の通り、攪拌羽根14は、軸部材13の長手方向に所定の間隔で並べて配置されるが、長手方向に隣り合う攪拌羽根14の間の部分では、その部分に破砕棒15が侵入できないことから、破砕棒15によって軸部材13への被処理材の付着を低減する効果が及ばない。このため、軸部材13のうちで長手方向に隣り合う攪拌羽根14の間の部分に、被処理材が付着する。これにより、被処理材の回収率が低下する。軸部材13によって被処理材の加熱を補助する場合、軸部材13による加熱が阻害される。
前述の特許文献1には、破砕棒について記載があるが、被処理材が軸部材のうちで長手方向に隣り合う攪拌羽根の間の部分に付着することについて、何ら検討されていない。
本考案の目的は、製造コストの増大を抑制しながら、軸部材のうちで長手方向に隣り合う攪拌羽根の間の部分に被処理材が付着するのを低減できる真空乾燥機を提供することである。
本考案の一実施形態による真空乾燥機は、真空下で被処理材を加熱して乾燥させる真空乾燥機であって、当該真空乾燥機は、円筒型の真空容器と、前記真空容器の中心軸の位置に配置され、前記真空容器に対して相対回転可能である軸部材と、前記軸部材に固定された複数の攪拌羽根と、前記真空容器の内部に収容され、前記相対回転に伴って前記軸部材の外側を周回する破砕棒と、を備える。前記軸部材の外面の横断面形状は、前記軸部材のうちの前記真空容器の内部に位置する主部で多角形であり、前記軸部材は、前記外面を覆うフッ素樹脂製の外板を備える。
前記外板は、前記軸部材に着脱可能に取り付けられるのが好ましい。また、前記外板は、前記軸部材の長手方向で分割され、複数の板によって構成されるのが好ましい。
前記攪拌羽根の根元は、前記軸部材の横断面形状の多角形のうちの頂点に位置するのが好ましい。
前記攪拌羽根は、箱形であり、前記真空容器の径方向に沿って伸び、側面にフッ素樹脂製の外板を備えるのが好ましい。前記攪拌羽根が箱形である場合、前記径方向と垂直な断面における形状が、平行四辺形状であり、前記平行四辺形が有する2組の対辺のうち、一方の対辺が前記中心軸に対して角度を有し、他方の対辺が前記中心軸と平行であるのがより好ましい。
前記主部の外面の横断面形状は、正四角形であるのが好ましい。
本考案の真空乾燥機では、軸部材の外面の横断面形状が、軸部材のうちで真空容器の内部に位置する主部で多角形である。また、軸部材は、その外面を覆うフッ素樹脂製の外板を備える。この場合、フッ素樹脂の非粘着性により、軸部材のうちで長手方向に隣り合う攪拌羽根の間の部分に被処理材が付着するのを低減できる。また、軸部材とともに攪拌羽根にライニングを施す必要、および、外板に曲率を付与する必要がなくなり、製造コストの増大を抑制できる。
図1Aは、円筒型の真空容器を備える真空乾燥機を模式的に示す縦断面図である。 図1Bは、図1AのIB−IB断面図である。 図2Aは、本実施形態の真空乾燥機の構成例を模式的に示す縦断面図である。 図2Bは、図2AのIIB−IIB断面図である。 図2Cは、図2AのA部の攪拌羽根を拡大した斜視図である。 図3Aは、攪拌羽根の根元が多角形の辺に位置する場合の破砕棒の移動経路を模式的に示す横断面図である。 図3Bは、攪拌羽根の根元が多角形の頂点に位置する場合の破砕棒の移動経路を模式的に示す横断面図である。 図4Aは、箱形の攪拌羽根を備える真空乾燥機の構成例を模式的に示す縦断面図である。 図4Bは、図4AのB部に示す攪拌羽根の拡大図である。 図4Cは、図4Aの攪拌羽根の断面図である。
以下に、本考案の真空乾燥機の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図2A〜図2Cは、本実施形態の真空乾燥機の構成例を示す模式図である。そのうちの図2Aは縦断面図、図2Bは図2AのIIB−IIB断面図、図2Cは攪拌羽根を拡大した斜視図である。なお、図面の理解を容易にするため、図2Bでは、図2Aと比べ、軸部材20の回転角度を異ならせるとともに、図2Aでは、破砕棒15の図示を省略する。また、図2Cは、図2AのA部の攪拌羽根のみを拡大して示す。
図2A〜図2Cに示す真空乾燥機10は、前記図1Aおよび図1Bに示す真空乾燥機において、軸部材20および攪拌羽根30を変更したものである。このため、図2A〜図2Cに示す真空乾燥機10は、前記図1Aおよび図1Bに示す真空乾燥機10と同様に、真空容器12と、破砕棒15とを備える。
図2A〜図2Cに示す軸部材20は、前記図1Aおよび図1Bに示す軸部材13と同様に、真空容器の中心軸12dの位置に配置され、真空容器12に対して相対回転可能である。
前記図1Aおよび図1Bに示す軸部材13の横断面形状は長手方向の全長に亘って円形である。これに対し、図2A〜図2Cに示す軸部材20は、主部21と、端部22を有する。軸部材の主部21は、真空容器12の内部に位置する。主部21の外面21aの横断面形状は、多角形であり、より具体的には正四角形である。また、軸部材の端部22の一部は、真空容器の端壁部12fと相対し、残りは真空容器12の外部に位置する。軸部材の端部22の横断面形状は、円形である
前記図1Aおよび図1Bに示す軸部材13は、他の部材で覆われることなく、被処理材と直接接触する。これに対し、図2A〜図2Cに示す軸部材20は、フッ素樹脂製の外板23を備え、その外板23によって軸部材の主部の外面21aが覆われる。このため、被処理材は、軸部材の主部の外面21aと直接接触することなく、外板23と接触する。
このように本実施形態の真空乾燥機では、軸部材20の外面の横断面形状は、主部21で多角形であり、軸部材20は、その主部の外面21aを覆うフッ素樹脂製の外板23を備える。この構成を採用する理由を以下に詳述する。
前記図1Aおよび図1Bに示すような真空乾燥機10において、被処理材が軸部材13に付着するのを低減する方法として、ライニングによってフッ素樹脂の被膜を軸部材13に形成する方法が考えられる。この場合、フッ素樹脂の非粘着性により、被処理材が軸部材13に付着するのを低減でき、これに伴い、長手方向に隣り合う攪拌羽根14の間の部分に被処理材が付着するのを低減できる。しかしながら、フッ素樹脂の被膜が剥離し、被処理材に混入することにより、コンタミネーションが引き起こされる。これは、攪拌羽根14を除いて軸部材13にフッ素樹脂の被膜を形成すると、攪拌羽根14の根元の外周(被膜の縁)で被膜が剥離しやすくなるからである。
フッ素樹脂被膜の剥離を防止するには、軸部材13とともに攪拌羽根14にもフッ素樹脂の被膜を形成する必要がある。しかしながら、形状が複雑であることから、ライニングに要するコストが増大する。このため、軸部材13とともに攪拌羽根14にもフッ素樹脂の被膜を形成する方法は、不適である。
加えて、ライニングによって形成されるフッ素樹脂被膜の厚さは、100〜200μm程度であり、薄い。このため、破砕棒15との衝突によってフッ素樹脂被膜が摩耗するのに対応するため、定期的にライニングによってフッ素樹脂被膜を再び形成する保守作業が必要となる。したがって、保守作業に伴う真空乾燥機の停止時間が増大する。
そこで、本実施形態の真空乾燥機は、軸部材13をフッ素樹脂製の板(外板)で覆う。ここで、広く流通しているフッ素樹脂製の板は、厚み3〜10mm程度であり、平面状である。前記図1Aおよび図1Bに示す軸部材13のように横断面形状が円形であると、例えば、フッ素樹脂製のブロックから、所定の曲率を有する板を切り出す必要がある。この場合、歩留りが低いことから、外板の製造コストが増大する。このため、本実施形態の真空乾燥機は、軸部材20の横断面形状を多角形とする。
このような理由により、本実施形態の真空乾燥機は、前述の構成を採用する。本実施形態の真空乾燥機は、軸部材の主部の外面21aを覆うフッ素樹脂製の外板23を備えることから、フッ素樹脂の非粘着性により、被処理材が軸部材20に付着するのを低減できる。これに伴い、軸部材20のうちで長手方向に隣り合う攪拌羽根30の間の部分に被処理材が付着するのを低減できる。その結果、被処理材の回収率を向上できる。また、軸部材20によって被処理材の加熱を補助する場合であっても、軸部材20による加熱が阻害されるのを防止できる。
フッ素樹脂製の外板23の厚さ(例えば3〜10mm程度)は、ライニングによるフッ素樹脂被膜の厚さ(例えば100〜200μm程度)と比べ、厚い。このため、本実施形態の真空乾燥機では、剥離によるコンタミネーションの発生を防止できる。
前述の通り、フッ素樹脂製の外板23の厚さは、ライニングによるフッ素樹脂被膜と比べ、厚いので、本実施形態の真空乾燥機では、フッ素樹脂製の外板23の摩耗に対する保守作業について、保守間隔(保守作業から次の保守作業までの期間)を大幅に長くできる。このため、本実施形態の真空乾燥機は、ライニングによってフッ素樹脂被膜を形成する場合と比べ、真空乾燥機の稼働率を大幅に向上できる。
本実施形態の真空乾燥機は、軸部材の主部21で外面21aの横断面形状を多角形とする。これにより、軸部材の主部の外面21aは複数の平面によって構成され、各平面を平面状の外板23でそれぞれ覆うことができる。このため、軸部材とともに攪拌羽根にライニングを施す必要、および、ブロックから外板を切り出す必要がなくなり、製造コストの増大を抑制できる。
フッ素樹脂製の外板23の摩耗に対する保守作業は、例えば、フッ素樹脂製の外板23を有する軸部材20を交換することによって行える。また、フッ素樹脂製の外板23が着脱可能に軸部材20に取り付けられていれば、その保守作業をフッ素樹脂製の外板23のみを交換することによって行える。保守作業を容易にするとともに、保守作業に要するコストを低減する観点から、フッ素樹脂製の外板23が着脱可能に軸部材20に取り付けられるのが好ましい。外板23を着脱可能に軸部材20に取り付ける場合、例えば、外板23を軸部材20にねじ止めすればよい。
フッ素樹脂製の外板23の摩耗に対する保守作業をさらに容易にするとともに、保守作業に要するコストをさらに低減する観点から、フッ素樹脂製の外板23は、軸部材20の長手方向で分割され、複数の板によって構成されるのが好ましい。図2A〜図2Cに示す真空乾燥機では、軸部材の外面21aを構成する各平面が、6枚の板によって構成される外板23で覆われる。外板23を分割する位置は、保守作業の作業性等を考慮して適宜設定すればよい。
図2A〜図2Cに示す真空乾燥機では、攪拌羽根30の根元は、軸部材20の横断面形状の多角形(四角形)のうちで頂点に位置する。本実施形態の真空乾燥機は、上述の構成に限定されることなく、攪拌羽根30の根元が、横断面形状の多角形のうちで辺に位置してもよい。
図3Aおよび図3Bは、破砕棒の移動経路を模式的に示す横断面図である。そのうちの図3Aは、攪拌羽根の根元が多角形の辺に位置する場合、図3Bは攪拌羽根の根元が多角形の頂点に位置する場合を示す。図3Aおよび図3Bには、破砕棒15の移動経路を実線矢印で示す。攪拌羽根30の根元が多角形の辺に位置する場合、図3Aに示すように、軸部材20に沿って移動する際に破砕棒15が多角形の頂点を超えることから、破砕棒15の経路がW字状になる。これに対し、攪拌羽根30の根元が多角形の頂点に位置する場合、図3Bに示すように、軸部材20に沿って移動する際に破砕棒15が多角形の辺に沿って真っ直ぐ移動することから、破砕棒15の経路が略V字状になる。
攪拌羽根30の根元が多角形の辺に位置する場合、破砕棒15が多角形の頂点の周辺を移動する際に、破砕棒15が挟まって動けない状態になるおそれがある。また、破砕棒15が多角形の頂点に衝突し、外板23または破砕棒15が傷付くおそれもある。これらを防止する観点から、攪拌羽根30の根元は、軸部材20の横断面形状の多角形のうちで頂点に位置するのが好ましい。また、運転に伴って攪拌羽根30に負荷が付与された際、攪拌羽根30の根元が多角形の頂点に位置する場合は、攪拌羽根30の根元が多角形の辺に位置する場合よりも、軸部材20に発生するたわみおよび変形を小さくできる。
攪拌羽根30は、板状とすることができる。この場合、軸部材20の回転に伴って被処理材を中心軸12dに沿って移送するため、攪拌羽根30の両側の表面30aおよび30bは、中心軸12dに対して平行でなく、角度を有する。
板状の攪拌羽根30を採用する場合、被処理材に押し付けられる側の表面30aにフッ素樹脂製の外板32を配置するのが好ましく、攪拌羽根30の両側の表面30aおよび30bにフッ素樹脂製の外板32を配置するのがより好ましい(図2C参照)。これにより、板状の攪拌羽根30(本体31)の一方または両方の表面がフッ素樹脂製の外板32で覆われることから、被処理材の回収率をさらに向上できる。ここで、被処理材に押し付けられる側の表面30aとは、攪拌羽根30の両側の表面30aおよび30bのうちで、乾燥処理時に軸部材20の相対回転に伴って被処理材に押し付けられる側の表面30aを意味する。換言すると、攪拌羽根30の両側の表面30aおよび30bのうちで、乾燥処理時に回転方向の前側に位置する表面を意味する。
攪拌羽根30を板状とする場合、両側の表面30aおよび30bについて、フッ素樹脂製の外板32を配置すれば、被処理材の付着を防止できる。しかしながら、幅方向の端面30c(図2C参照)に被処理材が付着し、破砕棒によって押し固められるおそれがある。これを防止するため、攪拌羽根を箱形とするのが好ましい。
図4A〜図4Cは、箱形の攪拌羽根を備える真空乾燥機の構成例を示す模式図である。そのうちの図4Aは縦断面図、図4Bは攪拌羽根の拡大図、図4Cは攪拌羽根の断面図である。図4Bは、図4AのB部の攪拌羽根のみを拡大して示し、図4Cは、真空容器の径方向と垂直な平面における断面図である。
図4A〜図4Cに示す攪拌羽根40は、本体41と、外板42とを備える。その攪拌羽根40(本体41)は、箱形である。すなわち、攪拌羽根40(本体41)の内部は、図4Cに示すように空洞である。このような攪拌羽根40は、例えば、複数の鋼板を溶接することによって作製できる。攪拌羽根40は、真空容器の径方向に沿って伸び、その根元が軸部材20に固定される。
ここで、図2A〜図2Cに示すような板状の攪拌羽根30を採用する場合、攪拌羽根30の剛性を確保するため、リブ等を設けて補強する必要がある。これに対し、図4A〜図4Cに示すような箱形の攪拌羽根40を採用すれば、剛性を向上できるので、リブ等が不要となる。このため、箱形の攪拌羽根40を採用するのが好ましい。
加えて、箱形の攪拌羽根40を採用すれば、攪拌羽根の全部の側面40a〜40dにフッ素樹脂製の外板42を配置できる。これにより、攪拌羽根の側面40a〜40dに被処理材が付着するのを防止できるので、破砕棒によって被処理材が押し固められるのも防止できる。
箱形の攪拌羽根40を採用する場合、真空容器の径方向と垂直な断面における形状を多角形とすればよい。このような攪拌羽根40が有する複数の側面40a〜40dのうちの少なくとも2つの側面(40c、40d)は、中心軸12dに対して角度を有する。これにより、軸部材20の回転に伴って被処理材を中心軸12dに沿って移送できる。
攪拌羽根40の残りの側面(40a、40b)が中心軸12dと平行であると、残りの側面(40a、40b)の全体が破砕棒と直接接触することから、破砕棒によって被処理材の付着、および、粗大粒の発生を低減できる効果が増大する。このため、残りの側面(40a、40b)は、中心軸12dと平行であるのが好ましい。
製造コストを低減する観点や剛性を効率よく確保する観点から、箱形の攪拌羽根40では、真空容器の径方向と垂直な断面における形状が、図4Cに示すような平行四辺形状(ひし形状を含む)であるのが好ましい。この場合、平行四辺形が有する2組の対辺のうち、一方の対辺が、中心軸12dに対して角度を有し、他方の対辺を中心軸と平行にすればよい。これにより、一方の対辺をそれぞれ含む一対の側面(40c、40d)が中心軸12dに対して角度を有することから、軸部材20の回転に伴って被処理材を中心軸12dに沿って移送できる。また、他方の対辺をそれぞれ含む一対の側面(40a、40b)が中心軸12dと平行となるので、破砕棒によって被処理材の付着、および、粗大粒の発生を低減できる効果が増大する。
攪拌羽根がフッ素樹脂製の外板を備える場合、保守作業に要するコストを低減する観点から、フッ素樹脂製の外板が着脱可能に攪拌羽根に取り付けられるのが好ましい。外板を着脱可能に攪拌羽根に取り付ける場合、例えば、外板を攪拌羽根にねじ止めすればよい。
軸部材20について、主部の外面21aの横断面形状は、正四角形に限らず、様々な多角形とすることができる。例えば正四角形以外の四角形(菱形等)としてもよく、三角形、五角形または六角形等としてもよい。軸部材20の製造コストを低減する観点から、軸部材20の横断面形状は、正四角形とするのが好ましい。また、軸部材20の横断面形状を正四角形とし、その正四角形の各頂点に攪拌羽根30の根元を位置させれば、軸部材20の製造コストの低減と、攪拌羽根による攪拌効果の向上を両立できる。
軸部材の主部21は、横断面形状が多角形である外面を有するが、軸部材の端部22は、従来の軸部材と同様に、横断面形状を円形としてもよい。このような軸部材20の作製では、例えば、複数の鋼板を溶接することにより、外面の横断面形状が多角形である主部21を作製した後、その主部21の長手方向の一端に鋼管を接合すればよい。
フッ素樹脂は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)またはテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)とすることができる。
本考案の真空乾燥機によれば、製造コストの増大を抑制しながら、軸部材のうちで長手方向に隣り合う攪拌羽根の間の部分に被処理材が付着するのを低減できる。このため、医薬品、化学工業薬品、樹脂または食品等の製造過程で被処理材を乾燥させる際に、有効に利用できる。
10:真空乾燥機、 11:フレーム、 12:真空容器、 12a:投入口、
12b:排出口、 12c:吸引口、 12d:中心軸、 12e:周壁部、
12f:端壁部、 13:横断面形状が円形の軸部材、 14:イカリ状の攪拌羽根、
14a:羽根部、 14b:柄部、 15:破砕棒、 20:軸部材、
21:主部、 21a:外面、 22:端部、 23:フッ素樹脂製の外板、
30:板状の攪拌羽根、 30a:被処理材に押し付けられる側の表面、
30b:反対側の表面、 31:本体、 32:フッ素樹脂製の外板、
40:箱形の攪拌羽根、 40a、40b:中心軸に対して平行な側面、
40c、40d:中心軸に対して角度を有する側面、 41:本体、
42:フッ素樹脂製の外板

Claims (7)

  1. 真空下で被処理材を加熱して乾燥させる真空乾燥機であって、
    当該真空乾燥機は、
    円筒型の真空容器と、
    前記真空容器の中心軸の位置に配置され、前記真空容器に対して相対回転可能である軸部材と、
    前記軸部材に固定された複数の攪拌羽根と、
    前記真空容器の内部に収容され、前記相対回転に伴って前記軸部材の外側を周回する破砕棒と、を備え、
    前記軸部材の外面の横断面形状は、前記軸部材のうちの前記真空容器の内部に位置する主部で多角形であり、
    前記軸部材は、前記外面を覆うフッ素樹脂製の外板を備える、真空乾燥機。
  2. 請求項1に記載の真空乾燥機であって、
    前記外板は、前記軸部材に着脱可能に取り付けられる、真空乾燥機。
  3. 請求項1または2に記載の真空乾燥機であって、
    前記外板は、前記軸部材の長手方向で分割され、複数の板によって構成される、真空乾燥機。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の真空乾燥機であって、
    前記攪拌羽根の根元は、前記軸部材の横断面形状の多角形のうちの頂点に位置する、真空乾燥機。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の真空乾燥機であって、
    前記攪拌羽根は、箱形であり、前記真空容器の径方向に沿って伸び、側面にフッ素樹脂製の外板を備える、真空乾燥機。
  6. 請求項5に記載の真空乾燥機であって、
    前記箱形の攪拌羽根は、前記径方向と垂直な断面における形状が、平行四辺形状であり、
    前記平行四辺形が有する2組の対辺のうち、一方の対辺が前記中心軸に対して角度を有し、他方の対辺が前記中心軸と平行である、真空乾燥機。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の真空乾燥機であって、
    前記主部の外面の横断面形状は、正四角形である、真空乾燥機。
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