JP3205242U - 成形道具及び成形道具セット - Google Patents

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Abstract

【課題】菓子類の抜き型を成形するにあたって、消費者自らが容易に使用でき、様々な曲率に合わせて所望の形状に折り曲げていくことが可能な成形道具及び成形道具セットを提供する。【解決手段】成形道具1は、互いに異なる径をもち、入れ子構造となっている複数のパイプ10と、複数のパイプ10のうち最外側のパイプ11の両端に取り付けられるキャップ20と、を備え、複数のパイプ10を構成する各パイプ11〜18が、使用時において、抜き型の各部位の折り曲げの程度に応じて選択されることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本考案は、菓子類の抜き型を成形する成形道具及び成形道具セットに関する。
従来、アイシングクッキーなどのクッキーを作る際に用いられる抜き型(クッキーカッター)が知られている(例えば、特許文献1)。抜き型は、クッキー生地に押し当てて、例えば動物、植物、人物、乗り物などの擬似形態に型抜きするものである。
近年、クッキーを家庭で消費者自らが作ることが多く行われるようになり、クッキー作りの講習会も広く開催されるようになってきている。その際、クッキーを自ら作るだけでなく、その抜き型も自作して自分だけのクッキーを作ることへの意欲が高まっており、その場合、消費者自身が材料となる金属板(ステンレスなど)を折り曲げることによって抜き型を作成することとなる。
しかしながら、消費者自身が用いる折り曲げるための道具としては、例えば化粧道具や食器又は文房具などの代用品を用いて行っているのが実情であり、必ずしも抜き型を、部位ごとに様々な曲率に合わせて所望の形状に折り曲げていくことが困難という問題があった。
特開2008−79571号公報
そこで、本考案は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、菓子類の抜き型を成形するにあたって、消費者自らが容易に使用でき、様々な曲率に合わせて所望の形状に折り曲げていくことが可能な成形道具及び成形道具セットを提供することにある。
上記課題を解決するため、本考案は、以下のように把握される。
(1)本考案に係る第1の観点は、菓子類の抜き型を成形する成形道具であって、互いに異なる径をもち、入れ子構造となっている複数のパイプと、前記複数のパイプのうち最外側のパイプの両端に取り付けられるキャップと、を備え、前記複数のパイプを構成する各パイプは、使用時において、前記抜き型の各部位の折り曲げの程度に応じて選択されることを特徴とする。
(2)上記(1)の構成において、前記複数のパイプのうち内側のパイプは、前記最外側のパイプよりも短い長さを有してもよい。
(3)上記(1)又は(2)の構成において、前記複数のパイプは、8本から構成されてもよい。
(4)上記(1)から(3)のいずれか1つの構成において、前記複数のパイプは、円形、楕円形及び多角形の少なくとも1つの断面形状を有し、各パイプの断面が相似形に形成されていてもよい。
(5)本考案に係る第2の観点は、菓子類の抜き型を成形する成形道具セットであって、上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の成形道具と、前記成形道具を構成するパイプを載置する置き台と、を備えることを特徴とする。
本考案によれば、菓子類の抜き型を成形するにあたって、消費者自らが容易に使用でき、様々な曲率に合わせて所望の形状に折り曲げていくことが可能な成形道具及び成形道具セットを提供することができる。
本考案の実施形態に係る成形道具を3本並べてその外観を示す図である。 同じく、成形道具の入れ子構造を示す図である。 同じく、成形道具を構成する各パイプを置き台に載置した状態を示す図である。 同じく、成形道具の第1パイプとキャップ及び置き台を拡大して示す図である。 本考案の実施形態に係る成形道具を用いて菓子類の抜き型を作成する手順を示す図であって、(a)は抜き型を構成する帯状の金属製板材を、(b)は成形道具を用いて抜き型を成形している場面を、(c)は完成した抜き型の一例を、それぞれ示す図である。
以下、添付図面を参照して、本考案を実施するための形態(以下、実施形態という)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
(実施形態)
本実施形態に係る成形道具1は、図1に示すように、その外観は筒状となっており、パイプ10(第1パイプ11であって最外側のパイプ)の両端にキャップ20が取り付けられている。図1では、3本の成形道具1を並べて示しているが、本実施形態は1本の成形道具1で成立している。
キャップ20を外すと、図2に示すように、第1パイプ11の内部に複数のパイプ10が入れ子構造(ネスティング)によって収納されている。図2では、複数のパイプ10として、最外側の第1パイプ11を含めて内側に向かって、第2パイプ12、第3パイプ13、第4パイプ14、第5パイプ15、第6パイプ16、第7パイプ17及び第8パイプ18(最内側のパイプ)の8本のパイプ10から構成された例を示している。複数のパイプ10の数は、8本に限られることはなく、所望の数に設定してよい。各パイプ10の材質としては、所望の長さに切断するなどの加工面も考慮し、アルミパイプを好適に採用することができる。
各パイプ10は、互いに異なる径をもっており、抜き型Cの各部位の折り曲げの程度に応じて選択される。図1及び図2では、複数のパイプ10は、その断面形状において円形としているが、作成予定の抜き型Cの形態に応じて、円形以外の断面形状、例えば楕円形や三角形以上の多角形の断面形状としてもよい。それぞれの断面形状においても、断面を相似形に形成することにより、複数のパイプ10は、入れ子構造とすることができる。このように、断面形状が異なる複数の成形道具1を組み合わせて使用することにより、より一層、抜き型Cの形態の幅を広げることが可能となる。
各パイプ10の寸法は種々の数値に設定してよいが、例えば、第1パイプ11の長さは165mm、第2パイプ12から第8パイプ18の長さは120mmとすることができる。また、各パイプ10の径は、第1パイプ11を30mm、第2パイプ12を25mm、第3パイプ13を18mm、第4パイプ14を15mm、第5パイプ15を12mm、第6パイプ16を9mm、第7パイプ17を6mm、第8パイプ18を3mmなどとすることができる。この際、例えば第7パイプ17と第8パイプ18のように径の差があまり大きくないパイプ同士については、各パイプに異なる色彩などを施して使用時の区別が付き易いようにしてもよい。
成形道具1を使用するときは、各パイプ10を外して各別に手元に置いて選択的に使用すればよいが、成形道具セットとして、図3に示すように、複数のパイプ10を各別に置き台30に載置して使用してもよい。置き台30は、凸部30aと凹部30bとを繰り返す波形に形成されており、その凹部30bにパイプ10を載置する。ここでは、置き台30に7つの凹部30bを設けた例を示しており、第1パイプ11から第6パイプ16の6本は、6つの凹部30bに各別に載置されており、第7パイプ17と第8パイプ18の2本は、細いために1つの凹部30bに併せて載置されている。
図3に示すように、第2パイプ12から第8パイプ18は、最外側の第1パイプ11よりも短い長さを有するように構成されている。これは、第2パイプ12から第8パイプ18の長さは、第1パイプ11の長さからキャップ20の挿入部20a(図4参照)の長さを差し引いたものである。
図4は、キャップ20及び置き台30を拡大して示している。ここでは、キャップ20として、挿入部20aが最外側の第1パイプ11に挿入される樹脂製のインサートキャップの例を示している。キャップ20は、第1パイプ11の両端に挿入されており、使用時にはどちらかのキャップ20を外して使用する。なお、キャップ20は、インサートキャップに代えてネジキャップとしてもよく、その場合には、第1パイプ11の内側にネジ山を切っておき、第1パイプ11に螺合させる。
置き台30は、前述したように、その上面は凸部30aと凹部30bとからなる波形に形成されている。パイプ10を載置する凹部30bの幅は、均一にして、第1パイプ11から第8パイプ18をいずれの凹部30bに載置するようにしても構わないし、第1パイプ11から第8パイプ18の径に合わせて設定して、各パイプ10を載置する凹部30bを1対1対応とするように構成してもよい。
(成形道具の使用方法)
図5を参照して、前述した成形道具1の使用方法について説明する。図5(a)は、成形途上の抜き型Cを構成する帯状の金属製板材を示している。ここでは、抜き型Cの下部は既に成形がなされた状態を示しており、上方に延在する部分を成形道具1を用いて引き続き折り曲げていく。抜き型Cの材質としては、ステンレスが加工性の観点から好ましく用いられる。
図5(b)は、抜き型Cの上方に延在する部分の内側にパイプ10(ここでは、第3パイプ13を当てている例を示している。)を当接させて折り曲げている状態を示している。本実施形態では、化粧道具や食器又は文房具などの代用品とは異なり、パイプ10の径が長手方向に均一であり、また、外周面に段差はないことから、抜き型Cをスムースに折り曲げることができる。
図5(c)は、完成した抜き型Cの例を示しており、ここでは、抜き型Cは、マーメイドの擬似形態としている。本実施形態では、成形道具1は、異なる径を有する8本のパイプ10から構成されていることから、図示したような複雑な輪郭線を持つ抜き型Cであっても、部位ごとの曲率に合わせたパイプ10を選択することによって、スムースな抜き型Cを成形することができる。
なお、図5(c)では、抜き型Cは、3つの歪み防止部B1,B2,B3によって、抜き型Cの高さ方向の略上半分(図中では手前方向の略上半分)が4つのエリアC1,C2,C3,C4に区画された例を示している。エリアC1は頭部、エリアC2は胴部、エリアC3は下肢部、エリアC4は尾びれ部に対応している。この歪み防止部B1,B2,B3を設けるかどうかは任意であるが、作るクッキーなどの菓子類が大きくなればなるほど抜き型Cも大きくなって外側の輪郭を構成する部分が歪み易くなることから、それを防止するために歪み防止部B1,B2,B3を設けることにより、クッキー生地の形状(ここでは、マーメイド)を崩さないようにきれいに型抜きをすることができる。
(実施形態の効果)
本実施形態に係る成形道具1は、互いに異なる径をもち、入れ子構造となっている複数のパイプ10と、複数のパイプ10のうち最外側の第1パイプ11の両端に取り付けられるキャップ20とを備えており、複数のパイプ10を構成する第1パイプ11〜第8パイプ18が、使用時において、抜き型Cの各部位の折り曲げの程度に応じて選択されることから、消費者自らが抜き型Cを容易に使用でき、様々な曲率に合わせて所望の形状に折り曲げていくことが可能である。
以上、実施形態を用いて本考案を説明したが、本考案の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、その様な変更又は改良を加えた形態も本考案の技術的範囲に含まれ得ることが、実用新案登録請求の範囲の記載から明らかである。
1…成形道具
10…パイプ
11…第1パイプ(最外側のパイプ)
12…第2パイプ
13…第3パイプ
14…第4パイプ
15…第5パイプ
16…第6パイプ
17…第7パイプ
18…第8パイプ(最内側のパイプ)
20…キャップ
20a…挿入部(キャップ20の)
30…置き台
30a…凸部(置き台30の)
30b…凹部(置き台30の)
C…抜き型
C1…エリア(頭部)
C2…エリア(胴部)
C3…エリア(下肢部)
C4…エリア(尾びれ部)
B1,B2,B3…歪み防止部

Claims (5)

  1. 菓子類の抜き型を成形する成形道具であって、
    互いに異なる径をもち、入れ子構造となっている複数のパイプと、
    前記複数のパイプのうち最外側のパイプの両端に取り付けられるキャップと、を備え、
    前記複数のパイプを構成する各パイプが、使用時において、前記抜き型の各部位の折り曲げの程度に応じて選択されることを特徴とする成形道具。
  2. 前記複数のパイプのうち内側のパイプが、前記最外側のパイプよりも短い長さを有することを特徴とする請求項1に記載の成形道具。
  3. 前記複数のパイプが8本から構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の成形道具。
  4. 前記複数のパイプが円形、楕円形及び多角形の少なくとも1つの断面形状を有し、各パイプの断面が相似形に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の成形道具。
  5. 菓子類の抜き型を成形する成形道具セットであって、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の成形道具と、
    前記成形道具を構成するパイプを載置する置き台と、を備えることを特徴とする成形道具セット。
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