JP3203897U - 収納ケースおよびトレイ体 - Google Patents

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宏和 飯塚
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Abstract

【課題】保管時および運搬時に優れた保護機能を有し、かつ安価に製造できる収納ケースを提供する。【解決手段】板状部品2を収納するための収納ケースであって、積層された複数のトレイ体1A、1Bと、複数のトレイ体のうち少なくとも一部に固定されたエッジ緩衝体20と、を備え、トレイ体には、板状部品の外形に沿う収納用凹部10が設けられ、エッジ緩衝体が固定されたトレイ体には、収納用凹部の外縁に沿って形成され表裏に貫通する固定孔15が設けられ、エッジ緩衝体は、固定孔に挿入されることでトレイ体に固定され、トレイ体の表裏両面にそれぞれ突出する第1突出部21および第2突出部22を有する。【選択図】図1

Description

本考案は、部品を保管、運搬するための収納ケースおよびトレイ体に関する。
従来から、精密部品の運搬時の梱包又は保管において、部品表面に傷などの損傷を与えないように、専用の収納ケースが使用されることがあった(例えば、特許文献1又は2)。
登録実用新案第3193714号公報 登録実用新案第3193715号公報
このような収納ケースは、収納対象物が超精密な部品である場合には、収納対象を衝撃から保護するエッジ緩衝体が固定されていることが好ましい。エッジ緩衝体の固定方法としては、接着剤を用いることが考えられる。しかしながら、接着剤を用いる場合、接着剤自体のコストに加えて接着剤の塗布工程とエッジ緩衝体の貼り付け工程とを行う必要があり、製造コストが高いという問題があった。加えて、接着剤が収納対象物に化学的な影響を与える虞があるという問題もあった。
本考案は、前記事情に鑑みてなされたものであって、保管時および運搬時に優れた保護機能を有し、かつ安価に製造できる収納ケースの提供を目的とする。
前記課題を達成するため、本考案の収納ケースは、板状部品を収納するための収納ケースであって、積層された複数のトレイ体と、複数の前記トレイ体のうち少なくとも一部のトレイ体に固定されたエッジ緩衝体と、を備え、前記トレイ体には、前記板状部品の外形に沿う収納用凹部が設けられ、前記エッジ緩衝体が固定される前記トレイ体には、前記収納用凹部の底面の外形に沿って形成され表裏に貫通する固定孔が設けられ、前記エッジ緩衝体が前記固定孔に挿入されることで固定され、前記エッジ緩衝体は、前記トレイ体の表裏両面にそれぞれ突出する第1突出部および第2突出部を有する。
上記の収納ケースにおいて、前記エッジ緩衝体は、筋状に延びる前記第1突出部と、前記第1突出部から一方側に膨出する複数の前記第2突出部と、を有し、複数の前記第2突出部が、それぞれ異なる前記固定孔に挿入されていてもよい。
上記の収納ケースにおいて、複数の前記トレイ体は、前記エッジ緩衝体を有さない第1のトレイ体と、前記エッジ緩衝体を有する第2のトレイ体と、が交互に積層されていてもよい。
上記の収納ケースにおいて、複数の前記トレイ体は、貫通孔が形成された耳部を有し、前記貫通孔に挿通された環状の連結具により連結されていてもよい。
上記の収納ケースにおいて、前記連結具は、局所的に膨出した回り止め部を有し、前記回り止め部は、前記貫通孔より大きくてもよい。
上記の収納ケースにおいて、前記収納用凹部の底面の少なくとも一部に設けられた第1の支持部材と、前記底面の裏面側であって前記第1の支持部材と対応する位置に設けられた第2の支持部材と、を有し、上下に隣接する前記トレイ体の間に、前記板状部品を挟むことにより、前記第1の支持部材と前記第2の支持部材との間で前記板状部品の両面を支持していてもよい。
上記の収納ケースにおいて、上下に隣接する一対の前記トレイ体のうち一方は、他方側に突出する凸部を有し、前記凸部により、前記トレイ体同士の上下方向の隙間が維持されていてもよい。
上記の収納ケースにおいて、前記板状部品が、超精密金属薄板であってもよい。
また、本考案のトレイ体は、板状部品を収納するためのトレイ体であって、板状部品を収納するためのトレイ体であって、前記板状部品の外形に沿う収納用凹部が設けられ、前記収納用凹部には、底面の外形に沿って形成され表裏に貫通する固定孔が設けられ、前記固定孔に挿入されて前記トレイ体の表裏両面に突出した状態で固定されたエッジ緩衝体を有する。
本考案の収納ケースによれば、収納用凹部の外縁に沿ってエッジ緩衝体が固定されていることで、収納対象の板状部品を保護することができる。また、本考案の収納ケースによれば、エッジ緩衝体を固定孔に挿入して固定するため、安価に製造することができる。
実施形態の収納ケースとこの収納ケースに収納される板状部品を示す分解斜視図である。 (a)は実施形態の第1のトレイ体の平面図であり、(b)は実施形態の第2のトレイ体の平面図である。 図2(a)、(b)のIII−III線に対応する実施形態の収納ケースの断面図。 複数のトレイ体の連結用耳部と連結用耳部の貫通孔に挿入された連結具の斜視図である。 エッジ緩衝体の固定方法を説明する概略図。
以下、図面を参照して、本考案の実施形態を説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上、特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
以下、図面を参照して、本考案の一実施形態を説明する。
図1は、本実施形態の収納ケース4と、この収納ケース4に収納される板状部品2を示す斜視図である。収納ケース4は、複数のトレイ体1A、1Bと、これらを連結する3つの連結具5と、複数のトレイ体1A、1Bのうち少なくとも一部のトレイ体(トレイ体1B)に固定されたエッジ緩衝体20と、を備える。複数のトレイ体1A、1Bは、第1のトレイ体1Aと第2のトレイ体1Bの2種類のトレイ体に分類される。第1のトレイ体1Aと第2のトレイ体1Bは、交互に積層される。板状部品2は、第1のトレイ体1Aと第2のトレイ体1Bの間に挟まれるようにして収納される。
なお、本実施形態において、収納ケース4並びに板状部品2は、水平面に平行に配置された状態を基に、上下方向を説明する。
<板状部品>
図1に示した形状の板状部品2は、本実施形態の収納ケース4に収納される対象物としての一例である。板状部品2は、例えば、厚みが500μm以下の超精密加工された金属製の薄板からなる超精密金属部品である。本実施形態に係わる収納ケース4は、このような超精密金属薄板用の収納ケースとして好適に用いることができる。本実施形態に係わる収納ケース4は、特に、超精密金属薄板である燃料電池用金属セパレータ用の収納ケースとして好適に用いることができる。板状部品2は、主面部2aと、その中央部の特殊鍍金などの表面加工処理が施された部分(特殊鍍金部2b)と、周縁部2cとを有する。板状部品2の形状および寸法は、特に限定されないが、外部応力による塑性変形を防ぐ必要のある、極めて繊細な取扱いが必要とされる主に超精密金属部品であって、厚みが3μm〜500μm、縦横の長辺の長さが50mm〜1200mm程度であることが好ましい。
特殊鍍金などの表面加工処理が施された部分(特殊鍍金部2b)には、剥離しやすい特殊鍍金膜が形成されており、局所的な付加応力や摩擦力が加わることを避けることが好ましい。
板状部品2の周縁部2cは、超精密金属部品の最終製品の組み立て製造手順において、他の部材が組み付けられていく(一例としてシール材が積層される)。また、周縁部2cには、カール加工や、プレス加工による段差、打ち抜き加工の孔が形成されていてもよい。何れの場合であっても、周縁部2cは、主面部2aに比較して、厚みが増す場合がある。
<トレイ体>
図2(a)は、第1のトレイ体1Aの平面図であり、図2(b)は、第2のトレイ体1Bの平面図である。図3は、図2(a)、(b)のIII−III線に対応する収納ケース4の断面図である。
本実施形態に係わるトレイ体1A、1Bは、合成樹脂材料からなり、真空成型法又は圧空成型法により一体成型加工されている。したがって、収納ケース4は、略均一な厚さの一枚の合成樹脂板に凹凸が形成された形状を有している。
トレイ体1A、1Bを構成する合成樹脂材料としては、透明性の高いものを用いることができる。この場合、複数のトレイ体1A、1Bを積み重ねた状態において、収納された板状部品2を、外部から直接に観察することが可能に構成できる。
トレイ体1A、1Bには、平坦に形成された主面部50と、収納用凹部10と、複数の段差凹部30と、縁部40と、耳部41と、が設けられている。
収納用凹部10の底面11の表側には、第1の支持部材60が配設され、裏面側に第2の支持部材70が配設されている。また、複数のトレイ体1A、1Bのうち第2のトレイ体1Bには、収納用凹部10の四隅にエッジ緩衝体20が固定されている。
主面部50は矩形状に形成されている。主面部50は、平面視で短辺側に位置する一対の短手縁部51と、長辺側に位置する一対の長手縁部52と、を有する。
収納用凹部10および段差凹部30は、主面部50から裏面側に向かって凹む。縁部40は、主面部50の最外周縁において表側から裏面側に向かって延びる。収納用凹部10は、主面部50の中央に形成されている。段差凹部30は、主面部50の周縁に複数形成されている。収納用凹部10および段差凹部30は、その側壁が下方向に窄まるテーパ形状となっている。また、縁部40は、下方向に広がるテーパ形状となっている。このようなテーパ形状を有することによって、本実施形態に係わる収納ケース4を、真空成型法で成型加工する時に、金型から成型品を取り外すことが容易になる。
収納用凹部10は、四辺形の板状部品2の外形に沿った形状を有している。収納用凹部10は、四辺形の底面11と、底面11の各辺から主面部50に向かって上方に延びる壁部12とを有している。収納用凹部10の平面視形状は、第1のトレイ体1Aと第2のトレイ体1Bとで共通である。また、収納用凹部10の平面視形状は、平面視中央に対して回転対称な形状を有する。
また、壁部12の一部には、外側に湾曲して広がった掴み代13が形成されている。掴み代13が形成されている部分では、収納用凹部10に収納された板状部品2の外形と壁部12との距離が広くなる。したがって、掴み代13に指を入れることで、板状部品2の縁に指を掛けることができ、作業者は収納用凹部10から容易に板状部品2を取り出すことができる。なお、掴み代13の位置は、壁部12の一部であれば何れであってもよく、例えば平面視における収納用凹部10の四隅に配されていてもよい。
また、壁部12は、掴み代13が形成された部分を除いて板状部品2の外形に沿っているため、板状部品2が収納用凹部10に収納された状態で、面方向に板状部品2が移動することを抑制する。
複数の段差凹部30は、主面部50の周縁(一対の短手縁部51および一対の長手縁部52)において縁部40にかけて半円状に窪んで形成されている。段差凹部30は、一対の短手縁部51にそれぞれ2つずつ設けられており、一対の長手縁部52にそれぞれ3つずつ設けられている。短手縁部51に設けられた2つの段差凹部30は、短手縁部51の長さ方向中央に対して一方側に偏って配置されている。一対の短手縁部51に形成された段差凹部30の位置は、互いに一致している。長手縁部52に設けられた3つの段差凹部30のうち、2つは長さ方向中央に対して一方側に配置され、残る1つは他方側に配置されている。一対の長手縁部52に形成された段差凹部30の位置は、互いに一致している。トレイ体1A、1Bは、薄板状に形成されちるため、図3に示すように、段差凹部30は、トレイ体1A、1Bを裏面側において下側に突出する凸部31を構成する。
図2(a)、(b)に示すように、第1のトレイ体1Aと第2のトレイ体1Bは、段差凹部30の位置が互いに異なる。ここで第1のトレイ体1Aおよび第2のトレイ体1Bの段差凹部30をそれぞれ第1の段差凹部30Aおよび第2の段差凹部30Bと呼ぶ。第1のトレイ体1Aおよび第2のトレイ体1Bの凸部31をそれぞれ第1の凸部31Aおよび第2の凸部31Bと呼ぶ。
図3に示すように、第1のトレイ体1Aと第2のトレイ体1Bとを互いに重ね合わせると、第1のトレイ体1Aの第1の凸部31Aは、その下側に位置する第2のトレイ体1Bの第2の段差凹部30Bに重ならず主面部50に接触する。同様に、第2のトレイ体1Bの第2の凸部31Bは、その下側に位置する第1のトレイ体1Aの第1の段差凹部30Aに重ならず主面部50に接触する。これにより、第1のトレイ体1Aと第2のトレイ体1Bとが、第1の凸部31Aおよび第2の凸部31Bの高さに応じて離間して積層される。すなわち、本実施形態の収納ケース4によれば、上下に隣接する一対のトレイ体1A、1Bのうち一方が、他方側に突出する凸部31を有し、凸部31によりトレイ体1A、1B同士の上下方向の隙間が維持される。
なお、本実施形態において、段差凹部30は、主面部50と縁部40との境界に位置し、主面部50から下側に縁部40から内側に窪んだ形状を有する。しかしながら、段差凹部30は、上下方向に窪んで裏面側に凸部31を形成する形状であれば、主面部50の周縁より内側に形成されていてもよい。
縁部40は、主面部50の一対の短手縁部51および一対の長手縁部52に沿って裏面側に突出して形成されている。縁部40は、トレイ体1A、1Bの強度を高めることができる。
耳部41は、縁部40の下方先端部に形成されている。耳部41は、トレイ体1Aの4辺のうち3辺に位置する縁取り用耳部41aと、残る1辺に位置する連結用耳部41bと、を有する。連結用耳部41bは、縁取り用耳部41aと比較して幅広に形成されている。耳部41は、収納ケース4の強度を高めると共に、平坦な面に安定して載置する為に設けられている。連結用耳部41bには、3つの貫通孔43が設けられている。3つの貫通孔43は、連結用耳部41bの長さ方向に沿って並んで配置されている。貫通孔43には、複数のトレイ体1A、1Bを開閉可能に連結する連結具5が挿通されている。
<連結具>
図4は、複数のトレイ体1A、1Bの連結用耳部41bと連結用耳部41bの貫通孔43に挿入された連結具5の斜視図である。図4に示すように、連結具5は、貫通孔43に挿通させて複数のトレイ体1A、1Bを連結する。本実施形態において連結具5は、樹脂製の結束バンドである。連結具5は、バンド部5aと結束部(回り止め部)5bとを有する。結束部5bには、バンド部5aを挿入して固定する孔5cが設けられている。連結具5は、バンド部5aを複数の連結用耳部41bの貫通孔43に挿入し輪を作って結束部5bの孔5cに挿入し固定する。これにより、連結具5は、環状となり複数のトレイ体1A、1Bを連結する。
連結具5の結束部5bは、貫通孔43より大きい。このため、環状となった連結具5は、結束部5bにおいて貫通孔43に引っかかり連結具5の自由な回転を抑制する。すなわち、連結具5は、貫通孔43より局所的に大きく膨出した結束部5bを有し、この結束部5bが回り止め部として機能する。これにより、例えば、収納ケース4は、最も上側に積層されたトレイ体を、最も下側に配置することがない。結束部5bは、積層された複数のトレイ体1A、1Bの積層順序を固定することができる。
後述するように、最上段に位置するトレイ体の第1の支持部材60と、最下段に位置するトレイ体の第2の支持部材70は、機能しない。結束部5bが、トレイ体の積層順序を固定することで、最上段の第1の支持部材60と、最下段の第2の支持部材70と、を省略することができ、収納ケース4を安価に製造することができる。
また、トレイ体1A、1Bの積層順序を固定することができることで、ロット番号などを記録したラベルを最上段のトレイ体に貼付した場合には、これを常に視認できる。
連結具5は、貫通孔43に挿通可能であれば、その形状、材質、寸法を問わない。連結具5は、実施形態に例示した結束バンドに限定されず、例えば、金属製の開閉リングであってもよい。また、板状部品2の製造ロットごとに、異なる色に着色された連結具5を備えた収納ケース4を使用するなどして、製造ロットの管理を行ってもよい。
<第1の支持部材および第2の支持部材>
図1に示すように、収納用凹部10の底面11には、第1の支持部材60が配置されている。また、収納用凹部10の底面11の裏面側であって、第1の支持部材60と対向する位置には、第1の支持部材60と同形状の第2の支持部材70が配置されている。
第1の支持部材60および第2の支持部材70は、一定の厚みを有する板状に形成されている。第1の支持部材60および第2の支持部材70は、クッション材からなることが好ましい。本実施形態に係わる収納ケース4の、第1の支持部材60および第2の支持部材70に使用されるクッション材としては、特に限定されないが、例えばポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等の合成樹脂を発泡成形して作られるポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、アクリルフォーム、ポリイミドフォームなどからなるクッション性を有するスポンジを好適に用いることができる。
また、第1の支持部材60および第2の支持部材70に使用されるクッション材としては、内部に空気を封入した1つ又は複数のエアバッグからなるクッション性を有する緩衝材を用いてもよい。これらのクッション材の中でも、第1の支持部材60および第2の支持部材70に使用されるクッション材としては、優れた可撓性とクッション性を有するポリウレタンフォームからなるスポンジを使用するのが特に好ましい。
図3に示すように、第1の支持部材60および第2の支持部材70は、複数のトレイ体1A、1Bが板状部品2を挟んで積層されることで、板状部品2の両面を支持する。より具体的には、上下に隣接する一対のトレイ体1A、1Bのうち、下方のトレイ体1B(又はトレイ体1A)の第1の支持部材60と、上方のトレイ体1A(又はトレイ体1A)の第2の支持部材70とが、上下から板状部品2を挟み込んで支持する。第1の支持部材60および第2の支持部材70は、クッション材からなるため、収納ケース4に振動が加わっても内部の板状部品2に衝撃が伝わりにくく、振動による位置ずれや、振動摩擦による損傷が生じにくい。
第1の支持部材60および第2の支持部材70は、その四方と収納用凹部10の壁部12の間に隙間を設けて配置されている。これにより、第1の支持部材60および第2の支持部材70は、板状部品2の周縁部2cを避けるように、周縁部2cより内側を支持できる。板状部品2の周縁部2cは、他部材が組み付けられるなどにより、主面部2aに対して厚みが大きくなる場合がある。周縁部2cを避けるように、第1の支持部材60および第2の支持部材70を配置することで、周縁部2cを浮かせた状態で板状部品2を支持できる。
第1の支持部材60および第2の支持部材70は、板状部品2の特殊鍍金部2bに対応する形状とすることが好ましい。これによって、上下に隣接する2つの収納ケース4に挟まれて収納された板状部品2の特殊鍍金部2bは、第1の支持部材60および第2の支持部材70によって完全に覆われることになる。したがって、保管時や移動時に板状部品2の特殊鍍金部2bに傷が生じたり、埃等が付着したりすることを防止できる。
次に、第1の支持部材60および第2の支持部材70の固定方法について説明する。
図1に示すように、収納用凹部10の底面11には、2つの長孔18が形成されている。2つの長孔18は、第1の支持部材60と第2の支持部材70の対向する2辺に沿ってそれぞれ延伸している。また、両面テープ17は、長孔18に重なるように第1の支持部材60と第2の支持部材70の対向する2辺に沿って延伸して配設されている。
なお、図1において、長孔18は、第1の支持部材60および第2の支持部材の短辺に沿って設けられているが、長辺に沿って設けられていてもよい。
第1の支持部材60の下面と第2の支持部材70の上面の間には、長孔18に対応する両面テープ17が貼り付けられている。すなわち、第1の支持部材60と第2の支持部材70は、長孔18を介し両面テープ17により互いに固着されている。これにより、第1の支持部材60と第2の支持部材70とを、最小限の両面テープ17によりトレイ体1A、1Bに固定することが可能となる。したがって、固定に係る両面テープ17の貼り付け工程数を少なくすることができ、製造コストを圧縮できる。
なお、両面テープ17に代わる固着部材として、接着剤、粘着剤、ホットメルト、両面接着テープ、両面粘着テープからなる部材群から選択された1種以上の部材を採用してもよい。
図3に示すように、複数のトレイ体1A、1Bのうち、最上段に位置するトレイ体1Aの第1の支持部材60と、最下段に位置するトレイ体1Bの第2の支持部材70は、板状部品2を支持するために機能しない。したがって、これらの支持部材は省略してもよい。この場合、最上段および最下段のトレイ体1A、1Bの支持部材は、他の方法で固定される。
<エッジ緩衝体>
エッジ緩衝体20は、交互に積層される第1のトレイ体1Aと第2のトレイ体1Bのうち一方(本実施形態において第2のトレイ体1B)にのみ設けられている。すなわち、収納ケース4は、エッジ緩衝体20を有さない第1のトレイ体1Aと、エッジ緩衝体20を有する第2のトレイ体1Bと、を含み、これらが交互に積層されている。
エッジ緩衝体20は、矩形状の収納用凹部10の四隅にそれぞれ固定されている。エッジ緩衝体20は、収納用凹部10に収納された板状部品2の外形において、四隅(すなわちエッジ)を保護する。エッジ緩衝体20は、収納用凹部10の内部で板状部品2が水平方向にずれた場合に、板状部品2のエッジが収納用凹部10の壁部12に直接的に衝突することを抑制する。これにより、板状部品2が水平方向にずれた場合であっても、板状部品2の損傷のリスクを低減できる。
エッジ緩衝体20の材質は、衝撃を鑑賞できるクッション材であれば特に限定されず、例えば第1の支持部材60および第2の支持部材70と同じ材質のものを用いることができる。
エッジ緩衝体20は、収納用凹部10の底面11に対し表側に配置される第1突出部21と、裏側に配置される第2突出部22と、を有する。第1突出部21は、底面11の上側(表側)に位置する板状部品2のエッジを保護する。一方で、第2突出部22は、底面11の下側(裏側)に位置する板状部品2のエッジを保護する。
図5は、エッジ緩衝体20の固定方法を説明する概略図である。
図5に示すようにエッジ緩衝体20は、筋状に延びる第1突出部21と、第1突出部21の長さ方向両端部から一方側に膨出する複数の第2突出部22と、を有する。換言すると、第2突出部22は、1つのエッジ緩衝体20に複数設けられ、第1突出部21は、筋状に延びて複数の第2突出部22を架け渡す。
収納用凹部10の底面11には、表裏に貫通する長孔状の固定孔15が設けられている。固定孔15は、1つのエッジ緩衝体20に対して2つ形成されている。2つの固定孔15は、矩形状の底面11の外縁のうち隣接する二辺に沿って形成されている。したがって、2つの固定孔15は、それぞれ直交する方向に延びている。
2つの第2突出部22は、それぞれ異なる固定孔15に挿入されている。これにより、第1突出部21は、中程で直角に折れ曲がった状態となる。第2突出部22の平面視形状は、固定孔15の平面視形状に対して、若干大きくなっている。したがって、第2突出部22を固定孔15に挿入することで、固定孔15の内周面が第2突出部22を圧縮した状態で固定できる。また、第1突出部21が、複数の第2突出部22を連ねて筋状に延びて、底面11の上側において第1突出部21を連結する。したがって、エッジ緩衝体20は、底面11の下側に脱落しない。
第1突出部21および第2突出部22の突出高さは、第1の支持部材60および第2の支持部材70の厚さより大きいことが好ましい。これにより、図3に示すように、第1の支持部材60と第2の支持部材70とで、板状部品2の両面を挟んで支持した際に、第1突出部21および第2突出部22のエッジを確実に囲み保護することができる。
<まとめ>
本実施形態の収納ケース4によれば、収納用凹部10の外縁に沿ってエッジ緩衝体20が固定されていることで、収納対象の板状部品2を保護することができる。
また、本実施形態の収納ケース4によれば、エッジ緩衝体20を固定孔15に挿入して固定する。すなわち、エッジ緩衝体20の固定に、接着剤等を必要とせず、収納ケース4を安価に製造することができる。
また、本実施形態の収納ケース4によれば、エッジ緩衝体20が収納用凹部10の底面11に対し上下に突出している。このため、エッジ緩衝体20を有するトレイ体(第2のトレイ体1B)を交互に配置した場合であっても、板状部品2のエッジを保護できる。したがって、エッジ緩衝体20の使用数を少なくして、取り付け工程を含むコストを削減できる。
本実施形態の収納ケース4によれば、上下に隣接する一対のトレイ体1A、1Bのうち一方(例えば第1のトレイ体1A)は、他方(例えば第2のトレイ体1B)側に突出する第1の凸部31Aを有する。図3に示すように、第1のトレイ体1Aの第1の凸部31Aは、第2のトレイ体1Bの主面部50に接触し、これによりトレイ体1A、1B同士の上下方向の隙間が維持される。トレイ体1A、1B同士の隙間が維持されることで、トレイ体1A、1Bの積層枚数が増加した場合であっても、板状部品2に加わる負荷が増加することがなく、板状部品2を確実に保護できる。
図2(a)、(b)に示すように、本実施形態の収納ケース4において、第1のトレイ体1Aの第1の段差凹部30Aと第2のトレイ体1Bの第2の段差凹部30Bとは、互いの位置が平面視中央に対して180°の回転対称となっている。また、第1のトレイ体1Aおよび第2のトレイ体1Bの収納用凹部10は、同形状であり、かつ平面視中央に対して180°の回転対称形状を有する。これにより、第1のトレイ体1Aおよび第2のトレイ体1Bは、真空成型法又は圧空成型法の金型を共通して使用し、裁断工程の工具のみ変えることで製造できる。すなわち、第1のトレイ体1Aおよび第2のトレイ体1Bの製造コストを圧縮することができる。
以上に、本考案の様々な実施形態を説明したが、各実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本考案の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本考案は実施形態によって限定されることはない。
例えば、上述の実施形態において、連結具5を有する収納ケース4を例に挙げて説明したが、トレイ体1A、1Bを連結することなく積層した状態で収納ケースとして使用してもよい。
また、上述の実施形態の収納ケース4は、エッジ緩衝体20を有さないトレイ体1Aと、エッジ緩衝体20を有するトレイ体1Bとが交互に積層されている。しかしながら、全てのトレイ体にエッジ緩衝体20が設けられていてもよい。
1A…第1のトレイ体、1B…第2のトレイ体、2…板状部品、4…収納ケース、5…連結具、5a…バンド部、5b…結束部(回り止め部)、10…収納用凹部、11…底面、15…固定孔、20…エッジ緩衝体、21…第1突出部、22…第2突出部、30…段差凹部、31…凸部、43…貫通孔、50…主面部、60…第1の支持部材、70…第2の支持部材

Claims (9)

  1. 板状部品を収納するための収納ケースであって、
    積層された複数のトレイ体と、
    複数の前記トレイ体のうち少なくとも一部のトレイ体に固定されたエッジ緩衝体と、を備え、
    前記トレイ体には、前記板状部品の外形に沿う収納用凹部が設けられ、
    前記エッジ緩衝体が固定される前記トレイ体には、前記収納用凹部の底面の外形に沿って形成され表裏に貫通する固定孔が設けられ、前記エッジ緩衝体が前記固定孔に挿入されることで固定され、
    前記エッジ緩衝体は、前記トレイ体の表裏両面にそれぞれ突出する第1突出部および第2突出部を有する、
    収納ケース。
  2. 前記エッジ緩衝体は、筋状に延びる前記第1突出部と、前記第1突出部から一方側に膨出する複数の前記第2突出部と、を有し、
    複数の前記第2突出部が、それぞれ異なる前記固定孔に挿入されている、
    請求項1に記載の収納ケース。
  3. 複数の前記トレイ体は、前記エッジ緩衝体を有さない第1のトレイ体と、前記エッジ緩衝体を有する第2のトレイ体と、が交互に積層されている、
    請求項1又は2に記載の収納ケース。
  4. 複数の前記トレイ体は、貫通孔が形成された耳部を有し、前記貫通孔に挿通された環状の連結具により連結されている、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の収納ケース。
  5. 前記連結具は、局所的に膨出した回り止め部を有し、
    前記回り止め部は、前記貫通孔より大きい、
    請求項4に記載の収納ケース。
  6. 前記収納用凹部の底面の少なくとも一部に設けられた第1の支持部材と、
    前記底面の裏面側であって前記第1の支持部材と対応する位置に設けられた第2の支持部材と、を有し、
    上下に隣接する前記トレイ体の間に、前記板状部品を挟むことにより、前記第1の支持部材と前記第2の支持部材との間で前記板状部品の両面を支持する、
    請求項1〜5の何れか一項に記載の収納ケース。
  7. 上下に隣接する一対の前記トレイ体のうち一方は、他方側に突出する凸部を有し、
    前記凸部により、前記トレイ体同士の上下方向の隙間が維持される、
    請求項1〜6の何れか一項に記載の収納ケース。
  8. 前記板状部品が、超精密金属薄板である、
    請求項1〜7の何れか一項に記載の収納ケース。
  9. 板状部品を収納するためのトレイ体であって、
    前記板状部品の外形に沿う収納用凹部が設けられ、
    前記収納用凹部には、底面の外形に沿って形成され表裏に貫通する固定孔が設けられ、
    前記固定孔に挿入されて前記トレイ体の表裏両面に突出した状態で固定されたエッジ緩衝体を有する、トレイ体。
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