JP3203569B2 - プラント温度監視装置 - Google Patents

プラント温度監視装置

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JP3203569B2
JP3203569B2 JP28884392A JP28884392A JP3203569B2 JP 3203569 B2 JP3203569 B2 JP 3203569B2 JP 28884392 A JP28884392 A JP 28884392A JP 28884392 A JP28884392 A JP 28884392A JP 3203569 B2 JP3203569 B2 JP 3203569B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば化学精製プラン
トや製鉄プラント等の表面温度の監視に使用して好適な
プラントの早期異常検出及び監視装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、化学精製プラントや製鉄プラン
トの運転には必ず熱反応が伴い、異常な熱反応による局
部の高温発生、施工不良或は部品劣化による熱のリーク
があり、プラントの運転中人員によるパトロールにより
これらの熱の異常を検出し、事故防止、省エネルギー或
は品質管理を行うようにしていた。斯かるプラントの異
常温度監視には、非接触で計測ができる赤外線を検出す
るサーモグラフィ装置が有効であり、従来より使用され
ている。斯かるサーモグラフィ装置は、環境による反射
補正機能があり、外乱要因が測定視野内で一定レベルで
あり測定中に変化しない場合にのみ、反射補正が有効と
なる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のサーモグラフィ装置では、特に太陽光の影響を受け
る場合、測定視野内において全ての反射光が一定となる
条件は成立せず、また、太陽の位置は時間と共に変わ
り、これに伴い測定箇所の形状により反射位置も変わる
ため従来の反射補正機能では補正不可能となる不都合が
あった。
【0004】また、化学精製プラントや製鉄プラント等
の配管材は放射率が低く、即ち反射率が高いので、太陽
光の影響を著しく受け易い。赤外線利用のサーモグラフ
ィ装置は、測定対象物の表面が黒体条件(放射率が1.
00)で真温度を示すように作られているが、プラント
等の計測では上述した配管材の表面の放射率は大略0.
3程度であり、残りの0.7は反射率となってこの成分
が強力な外乱光の反射として赤外線検出部に混入し、得
られる測定温度は測定対象物の真温度より数十度Cから
場合によっては数百度Cも高くなり、正確な温度測定が
できない不都合があった。
【0005】これらの不都合点を解決するために、次に
示す3つの方法が考えられる。 測定対象物の表面の放射率を1に近づける(反射率を
0に近づける。)。 太陽光の反射の影響を受けにくい波長で測定する。 太陽光の影響のない曇天時或は夜間に測定する。
【0006】の方法は、測定対象物全てに例えば黒体
塗料を塗布することにより、反射の問題は大幅に改善さ
れるが、実際には、放射率が1に近いことによって塗布
前に比較して表面からの放射エネルギーが増加し、省エ
ネルギー対策に反すると共に、配管材全てに黒体塗料を
塗布することは莫大な費用を要するため得策ではない。
【0007】の方法においては、赤外線領域における
5.5〜7.5μm の波長帯は大気による太陽光の吸収
が多いため、地上では太陽光の影響が少ないことが判っ
ている。しかし、一般のサーモグラフィ装置用の赤外線
検出器の波長は、大気の窓と呼ばれている3〜5μm の
波長帯又は8〜13μm の波長帯で最大感度となるよう
に製造されているので、5.5〜7.5μm の波長帯で
動作するバンドパスフィルタを挿入すると大幅な感度低
下を招き、常温付近の計測は困難となる。又、水蒸気に
よる吸収のため、サーモグラフィ装置と測定対象物間の
距離によっては計測される温度が変化する。このため、
プラントの連続監視を行う際、0度C付近からの温度測
定用途には5.5〜7.5μm の波長帯を有する赤外線
検出器を使用したサーモグラフィ装置は使用できないこ
とになる。
【0008】の方法は、太陽光の影響のない条件での
測定であり、現在ではこの方法しかない。しかしなが
ら、プラントの連続監視により異常温度の予知及び保全
を目的とする装置では、昼夜、晴天、曇天等の区別なく
監視する必要があるので、この条件では異常温度の発見
が遅れる場合があり、大事故につながる恐れがある。
【0009】従って、本発明は斯かる点に鑑み、外乱光
等の影響を受けることなく測定対象物の異常温度を精度
良く監視することができるプラント温度監視装置を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のプラント温度監
視装置は、例えば、図1に示す如く、所定の測定対象領
域の赤外線を検出する赤外線検出手段1と、この赤外線
検出手段1と同一の測定対象領域を検出する可視画像検
出手段12と、赤外線検出手段1及び可視画像検出手段
12により検出された測定対象領域の正常時及び監視時
の赤外線画像データ及び可視画像データを夫々記憶する
記憶手段2、3、13、14と、この記憶手段2、3、
13、14に記憶された赤外線画像データ及び可視画像
データを夫々所定数のブロックに分割するデータブロッ
ク化手段4、5、15と、このデータブロック化手段
4、5、15により分割された監視時及び正常時の各々
の赤外線画像ブロック間の温度差を求める減算手段6
と、この減算手段6により求められた温度差を入力し、
予め定めた基準判定値と比較して異常温度の判定を行う
赤外線異常判定手段7と、データブロック化手段4、
5、15により分割された監視時の各可視画像ブロック
の輝度値と予め設定された基準輝度値とを比較して輝度
判定を行う輝度判定手段16と、赤外線異常判定手段7
の判定信号と輝度判定手段16の判定信号に基づき、赤
外線画像ブロックと可視画像ブロックとを対応させて異
常温度の一致判定を行う判定手段とを具えるものであ
る。
【0011】
【作用】プラント等の温度監視を要する測定対象箇所
を、同一の光軸及び視野幅となるように配置した赤外線
検出部と可視画像検出部とにより、正常時の温度状態を
予め検出して赤外線画像データ及び可視画像データを保
存する。監視時には現在の測定対象箇所の温度状態を検
出して赤外線画像データ及び可視画像データとを夫々保
存する。正常時及び監視時に検出された夫々の赤外線画
像データを所定のブロックに分割してブロック毎に監視
時と正常時の温度差を求め、その結果を予め設定した異
常判定値と比較し、異常の疑いありの判定を行う。 監
視時に検出された可視画像データも同様にブロック化
し、太陽光のない時の基準輝度値と比較してその結果を
異常温度の疑いのある赤外線画像ブロックの各ブロック
に1つづつ対応させ異常の判定を行う。このようにし
て、プラントの異常温度監視を容易にしかも自動的に行
うことができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明のプラント温度監視装置の一実
施例について、図1〜図5を参照して説明する。実施例
の説明に先立ち、本発明の原理について説明する。一般
にサーモグラフィ装置単体では原理的に測定対象物によ
る放射エネルギーと外乱光による赤外線エネルギーの識
別はできない。
【0013】このため、本発明においては、図5に示す
ように赤外線による測定(3〜5μm 波長帯の計測)を
行うサーモグラフィ装置と可視光測定(0. 3〜0. 7
μm波長帯の計測)を行う可視光カメラとを組合せ、測
定対象物を同一の場所及び同一の視野で測定し、波長の
違いにより得られる両画像信号から信号処理により異常
温度のみを抽出するようにした。
【0014】図5から明らかなように、可視光線は、お
よそ0. 3〜0. 7μm 波長帯の電磁波である。太陽光
(6000K)は中心波長が0.5μm であるので、可
視光線の全域に渡って強い放射エネルギーを放出してい
る。太陽光の赤外線領域3〜5μm の波長帯での反射成
分は10000分の1以下となるが、この反射成分は温
度が数十度C〜数百度Cの物体からの放射エネルギーと
同等である。一方測定する物体からの放射エネルギーの
中心波長は、温度が数十度C〜数百度Cにおいてはウィ
ーンの変位則により7〜10μm であり、完全に可視光
線の波長範囲より外れているため、可視光カメラでは輝
度変化として測定することができない。
【0015】以上説明した光の性質を利用し、本発明に
おいては同一物体を赤外線及び可視光線両方で測定し、
赤外線及び可視光線いずれにおいても輝度が高い場合
に、太陽光等の外乱光と見なす。次に赤外線で高輝度と
なり可視光線で輝度変化のない場合は測定物が高温と判
断して異常温度の検出を行うようにした。
【0016】図1は本発明の構成を示すブロック図であ
る。図1において、1は例えば赤外線検出器を持つカメ
ラを具え、測定対象物の赤外線を検出してデジタル信号
に変換して出力する赤外線検出部である。この赤外線検
出部1は予め定めらた位置に設置され、例えばプラント
の配管材等の所定の測定対象箇所の赤外線を検出する。
【0017】S1 は切換スイッチで、可動接点aは赤外
線検出部1に接続され、測定対象箇所が正常な温度状態
の基準となる赤外線画像データ(基準画像)を入力する
場合、固定接点b側(基準側)に切換えられ、温度監視
の測定を開始して現行の測定対象箇所の赤線外画像デー
タ(現行画像)を入力する場合は、固定接点c側(現行
側)に切換えられる。
【0018】2は例えばRAMにより構成される赤外線
画像メモリで、所定の測定対象箇所が正常な温度状態で
ある場合に、スイッチS1 の基準側の固定接点bを介し
て基準となる赤外線画像データを取り込み保存する。3
は、メモリ2と同様に構成される赤外線画像メモリで、
温度監視時に、スイッチS1 の現行側の固定接点cを介
して所定の測定対象箇所の赤外線画像データを入力し一
次的に記憶保存する。
【0019】4及び5は、赤外線画像ブロック部でRA
M等より成り、赤外線画像メモリ2及び3から出力され
る、基準及び現行側の赤外線画像データを所定数にブロ
ック化して夫々記憶保存する。この赤外線画像データの
ブロック化は以下のように行う。
【0020】図4に示すように、赤外線画像メモリ2及
び3に記憶された赤外線画像データを水平方向にN(N
1 〜Nn 区分し)、垂直方向にM(M1 〜Mm )区分し
てN・M個のブロックに区分し、各ブロック内の最大温
度をそのブロックの代表値とする。これは現行画像と基
準画像の測定箇所の位置関係が測定毎に完全に一致しな
いことが予想され、メモリ内の画像データで減算を行っ
た場合、位置ずれが差分となって現れ誤差要因となるた
めである。このようにブロック化することにより、多少
の測定箇所の位置ずれがあっても吸収することができ
る。更に原画像データに比べてデータ数がN・Mに減少
するので信号処理速度が向上する。尚、この画像データ
のブロック化は、後述する現行側の可視画像データに対
しても全く同様に行われる。可視画像データの場合は、
各ブロック内の最大輝度をその代表値とする。
【0021】6は減算部で、上述した赤外線画像データ
のブロック毎(N1 、M1 )〜(Nn 、Mm )に、現行
側の赤外線画像ブロックの温度から基準側の赤外線画像
ブロックの温度を減算、即ち、(現行の赤外線画像ブロ
ックの温度−基準の赤外線画像ブロックの温度=差画像
ブロックの温度差(△Tx ))の計算を行う。これは、
測定中の対象箇所は、正常な温度状態(基準測定時)で
も温度分布を持っているため、単に設定温度Ts と比較
してこの温度以上を全て異常として判定すると、元々温
度が高くても正常な測定対象箇所を誤って検出する恐れ
があるためである。従って、正常温度の基準の赤外線画
像データの温度データと温度監視時の現行の赤外線画像
データの温度データ間で減算を行うことにより、基準測
定時から現行測定時までの時間経過による温度差(温度
変化分)を求めることができるので異常発生の抽出が容
易となる。
【0022】7は赤外線異常判定部で、異常判定信号発
生部8、異常高温信号発生部9並びに比較器10及び1
1から構成される。異常判定信号発生部8は、予め設定
された異常判定値△Ts を保持している。異常高温信号
発生部9は、予め設定された異常高温判定値△Tu を保
持する。これら両信号発生部8及び9に設定される異常
判定値△Ts と異常高温判定値△Tu は任意に設定でき
る。
【0023】比較器10は、一方の入力端子に異常判定
信号発生部8の異常判定値△Ts が入力され、他方の入
力端子に減算部6から出力される各赤外線画像ブロック
の差画像ブロックの温度差△Tx が入力され、これらの
値が比較されて、△Tx ≧△Ts となった場合にそのブ
ロックに異常の疑いがあることを示す信号を出力する。
【0024】また、比較器11は、一方の入力端子に異
常高温信号発生部9から異常高温判定値△Tu が入力さ
れ、他方の入力端子に減算部6より出力される各ブロッ
クの差画像ブロックの温度差△Tx が入力されて比較さ
れ、△Tx ≧△Tu となった場合に信号が出力される。
この出力信号は異常高温(例えば800度C以上)を示
すものであり、後述する可視画像データの可視ブロック
値に無関係に異常信号出力部(20)(後述)より出力
される。
【0025】12は例えばカラーCCDカメラからなる
可視画像検出部で、赤外線検出部1と同一の場所に設置
されると共に同一の測定対象箇所を撮像してデジタル信
号を出力する。
【0026】S2 は切換スイッチで、可動接点a1 は可
視像検出部11に接続され、測定対象箇所が正常温度で
ある場合に、基準となる可視画像データを入力する固定
接点b1 側(基準側)に切換えられ、温度監視時には現
行の測定対象箇所の可視画像データを入力する固定接点
1 側(現行側)に切り換えられる。このスイッチS 2
はスイッチS1 と連動して切換えられるようになってい
る。
【0027】13は例えばRAMで構成される可視画像
メモリで、R(赤)、G(緑)、B(青)の3種の色毎
の記憶領域を持つメモリから成り、可視画像検出部12
及びスイッチS2 の基準側の固定接点b1 介して入力さ
れる正常温度の測定対象箇所の可視画像データを記憶保
存する。この可視画像データは、赤外線検出部1で出検
出される赤外線画像と可視画像検出部12で検出される
可視画像の画像位置確認用として使用される。
【0028】14はメモリ13と同様に構成されるメモ
リで、測定対象箇所の監視を開始し、可視画像検出部1
2及びスイッチS2 の現行側の固定接点c1 を介して入
力される可視画像データを記憶保持する。
【0029】15は可視画像ブロック部でRAM等より
成り、前述した図4に示すように、現行側の可視画像メ
モリ14の可視画像データを入力して、3色の可視画像
データ、即ちR、G、B毎に水平方向にN(N1 〜Nn
)及び垂直方向にM(M1 〜Mm )区分し、N・M個
のブロックに分割して記憶保持する。この場合、各可視
画像ブロックの最大輝度をその代表値とする。
【0030】16は輝度判定部で、基準輝度発生部17
及び比較器18から構成される。基準輝度発生部17
は、基準値として例えば太陽光の判定輝度値Vs を出力
する。この判定基度値Vs は、例えば曇天時の平均輝度
値とする。比較器18は、一方の入力端子に基準輝度発
生部17より判定輝度値Vs を入力し、他方の入力端子
に可視画像ブロック部15の各ブロックより最大輝度値
Vx を入力して比較し、Vx <Vs となった場合に異常
温度を示す信号が出力される。3色のR、G、B全てが
Vx ≧Vs の場合は、太陽光による反射が赤外線画像に
影響したものとみなし異常判定の出力は行わない。
【0031】19は赤外・可視異常判定部で、赤外線画
像ブロック中、赤外線異常判定部7で異常の疑いがある
と判定されたブロックの判定信号を入力すると共に、こ
の赤外線画像ブロックに可視画像ブロックを対応させ、
輝度判定部16より出力される輝度上昇の有無を示す判
定信号を入力して異常温度の判定を行う。即ち赤外・可
視異常判定部19は、赤外線異常判定部7の比較器10
より出力される異常温度の疑いのある赤外線画像ブロッ
クに対応する可視画像ブロックの輝度値をチェックし、
対応ブロックの輝度上昇の有無を検出する。比較器10
より出力される異常の疑いがあることを示す判定信号
(△Tx ≧△Ts )と、比較器18より出力される異常
輝度を示す判定信号(Vx ≧Vs 又はVx <Vs )とを
入力して赤外線画像ブロックとこれに対応する可視画像
ブロック上での一致をチェックして温度異常の判定を行
う。
【0032】20は異常信号出力部で、比較器11の出
力信号(△Tx ≧△Tu )と、赤外・可視異常判定部1
9の判定結果を示す出力信号(Vx <Vs )を入力して
異常信号として出力する。
【0033】21は制御部で、CPU、RAM、ROM
等より成るマイクロコンピュータ構成とされ、赤外線画
像メモリ2、3、可視画像メモリ13、14、赤外線画
像ブロック部4、5及び可視画像ブロック部15のデー
タ書き込み/読み出し、判定回路19等の制御を行うと
共に装置全体の制御を行う。ROM内にはこれらの処理
動作を行うプログラムが予め格納されている。
【0034】次に上述した構成の処理動作にいて、図2
及び図3のフローチャート参照して説明する。
【0035】始めに基準画像を測定する場合について説
明する。図2において、測定を開始し、赤外線検出部1
及び可視画像検出部12の光軸及び視野を同一の測定対
象箇所に設定して、その測定対象箇所の異常温度の有無
を検出する(ステップS1 )。異常温度が検出された場
合は、その箇所を補修して正常な状態に戻し(ステップ
S2 )、基準画像の測定を行う(ステップS3 )。測定
された赤外線画像データ及び可視画像データは、切換え
スイッチS1 及びS2 を基準側に切換えられた固定接点
b及びb1 を介して基準画像として夫々赤外線画像デー
タメモリ2及び可視画像メモリ13に夫々記憶され(ス
テップS4 )、測定が終了される。このようにして異常
温度の測定に先立ち、監視を行う測定対象箇所の正常温
度状態を予め測定し、これらの画像データを以下説明す
る異常温度の検出判定を行う際に使用する。
【0036】次に図3のフローチャートにより、異常温
度の監視測定を行う場合について説明する。図3におい
て、温度監視を開始して予め設定した測定時間になった
か判定し(ステップS20)、測定時間でない場合は測定
時間になるまで待機し、測定時間になったら赤外線検出
部1及び可視画像検出部12により所定の測定対象箇所
の現行画像が測定される(ステップS21)。この時、切
換えスイッチS1 及びS2 は現行側(固定接点c及びc
1 側)に切換えらるので、入力される現行の赤外線画像
データ及び可視画像データが赤外線画像メモリ3及び可
視画像メモリ14に記憶される(ステップS22)。
【0037】赤外線画像メモリ2及び3に格納された基
準及び現行の赤外線画像データは、夫々赤外線画像ブロ
ック部4及び5により水平方向にN区分及び垂直方向に
M区分されてブロック化される。また、可視画像メモリ
14に格納された現行側の可視画像データは可視画像ブ
ロック部15に転送され、赤外画像データと同様に水平
方向にN区分及び垂直方向にM区分されてブロック化さ
れる(ステップS23)。
【0038】現行側の赤外線画像ブロックデータと、基
準側の赤外線画像ブロックデータは減算部6に送られ、
各ブロックに対して(現行の赤外線画像ブロックの温度
−基準赤外線画像ブロックの温度)の計算が行われ温度
差△Tx (温度変化)が求められる(ステップS24)。
【0039】減算部6により求められる各赤外線画像ブ
ロックの温度差△Tx は、順次比較器10に出力され、
異常判定信号発生部8に予め設定された異常温度を示す
異常判定値△Ts と比較されて異常温度のブロックの有
無が判定される(ステップS25)。△Tx ≧△Ts とな
る場合はそのブロックに異常の疑いありとして判定信号
が出力される。異常がなければステップS32に移行し、
異常信号出力部20から異常を示す信号は出力されな
い。
【0040】ステップS25で対象とする赤外線画像ブロ
ックの温度に異常の疑いがあると判定された場合には、
ステップS26に進み、異常高温であるかの判定がなされ
る。この場合、比較器11により減算部6から出力され
る各赤外線画像ブロックの温度差△Tx と、異常高温判
定信号発生部9から出力される異常高温判定値△Tuと
を比較し、△Tx ≧△Tu となる場合は、可視画像デー
タとは無関係に異常高温であると判定しステップS29へ
移行する。
【0041】ステップS26で異常高温でないと判定され
た場合には、ステップS27へ進み、赤外・可視異常判定
部19により、比較器10から出力される異常の疑いが
有ると判定された赤外線画像ブロックの判定信号と、比
較器18より出力される基準輝度値Vs と各可視ブロッ
クの最大輝度値Vx との比較信号を入力して夫々赤外線
画像ブロックと可視画像ブロックを対応させる。そして
この赤外線画像ブロックに対応する可視画像ブロック上
における輝度上昇の有無をR、G、Bの可視画像データ
の全てに対して判定する(ステップS28)。輝度上昇が
あると判定された場合、即ち、R、G、Bの可視画像ブ
ロックの最大輝度値Vx ≧Vs (基準判定輝度値)であ
る場合には、太陽光による反射が赤外線画像に影響した
と判定し(ステップS31)、異常ではないことを識別し
て(ステップS32)、再びステップS20に戻り上記処理
を繰り返す。
【0042】ステップS28において、可視画像ブロック
に輝度上昇がないと判定された場合には、即ちR、G、
Bの各可視画像ブロックの全ての最大輝度値Vx <Vs
(基準輝度値)となる場合には、太陽光の反射がないの
で赤外線による異常温度検出であると判定し、赤外・可
視異常判定部19は異常ありと判定し(ステップS2
9)、その判定信号により異常信号出力部20より異常
信号が出力され(ステップS30)測定を終了する。
【0043】このように赤外線画像データ及び可視画像
データをブロック化し、赤外線画像の基準画像データと
現行画像データ間で減算を行ってブロック毎の温度差を
求めると共に、赤外線画像ブロックと可視光画像ブロッ
クを対応させて温度異常の判定を行うようにしたので、
精度の高い測定及び監視が可能となる。
【0044】尚、上述の実施例にいては、各画像メモ
リ、各ブロック部、減算部、各比較器及び赤外・可視異
常判定部等の信号処理部分を、例えばパーソナルコンピ
ュータに置き換え、赤外線及び可視画像の両データを入
力することにより同様に処理できる。
【0045】また、本実施例においては、測定対象箇所
を固定としたが、赤外線検出部及び可視像検出部を、例
えば同一の旋回台に載置し任意の測定対象箇所をプリセ
ットすると共に任意の時間間隔で測定を行うことによ
り、複数の箇所における異常温度の監視を行うことがで
きる。
【0046】また、本発明は上述の実施例に限ることな
く、本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成
を取り得ることは勿論である。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、プ
ラント等の温度監視を要する測定対象箇所を赤外線検出
部及び可視画像検出部で検出して両画像データをブロッ
ク化して対応させることにより異常の判定を行うように
したので、従来屋外で太陽光の反射する測定箇所では不
可能であった異常温度の判定が高精度でしかも容易に行
うことができ、異常の早期発見ができると共に、万一の
事故等を未然に防止できる。また、従来パトロール等に
よりプラントの温度異常のチェックを行っていたがパト
ロール等の人員を大幅に低減できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラント温度監視装置の一実施例の構
成を示すブロック図である。
【図2】実施例における基準画像の測定の処理動作を示
すフローチャートである。
【図3】実施例における異常温度検出時の処理動作を示
すフローチャートである。
【図4】実施例における各画像メモリのブロック化を示
す説明図である。
【図5】赤外線光及び可視光の波長による放射強度の違
いを説明する図である。
【符号の説明】
1 赤外線検出部 2、3 赤外線画像メモリ 4、5 赤外線画像ブロック部 6 減算部 7 赤外線異常判定部 12 可視画像検出部 13、14 可視画像メモリ 15 可視画像ブロック部 16 輝度判定部 19 赤外・可視異常判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 19/00 G01J 5/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の測定対象領域の赤外線を検出する赤
    外線検出手段と、 この赤外線検出手段と同一の上記測定対象領域を検出す
    る可視画像検出手段と、 上記赤外線検出手段及び上記可視画像検出手段により検
    出された上記測定対象領域の正常時及び監視時の赤外線
    画像データ及び可視画像データを夫々記憶する記憶手段
    と、 この記憶手段に記憶された上記赤外線画像データ及び上
    記可視画像データを夫々所定数のブロックに分割するデ
    ータブロック化手段と、 このデータブロック化手段により分割された上記監視時
    及び上記正常時の各々の赤外線画像ブロック間の温度差
    を求める減算手段と、 この減算手段により求められた温度差を入力し、予め定
    めた基準判定値と比較して異常温度の判定を行う赤外線
    異常判定手段と、 上記データブロック化手段により分割された上記監視時
    の各可視画像ブロックの輝度値と予め設定された基準輝
    度値とを比較して輝度判定を行う輝度判定手段と、 上記赤外線異常判定手段の判定信号と上記輝度判定手段
    の判定信号に基づき、上記赤外線画像ブロックと上記可
    視画像ブロックとを対応させて異常温度の一致判定を行
    う判定手段と、を具えることを特徴とするプラント温度
    監視装置。
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