JP3201198U - テレスコピック接合部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで、伸縮作動時の動作軸方向に対する蛇行や偏芯を低減して正確な伸縮動作をすることができ、且つ、その都度内筒と外筒の間隙寸法を調整する手間のかからないテレスコピック接合部構造を提供すること。【解決手段】径小円筒部11と径大円筒部12とを有し、入れ子状に挿通されて伸縮可能に形成されたテレスコピック接合部構造10であって、径小円筒部11と径大円筒部12との間に配設され、径小円筒部11の位置を径大円筒部12内方において規制する規制部13を備え、規制部13は、径小円筒部11の外側面部に当接する内方規制体15と、内方規制体15に対して軸方向に沿った付勢力を付与しうる付勢手段16と、付勢手段16の付勢力が内方規制体15に作用することにより内方規制体15が圧接して径大円筒部12の内周面部17に圧接する外方規制体18とを備える。【選択図】 図1

Description

本考案はテレスコピック接合部構造の改良に関する。
従来より、工場における原料部品や加工中間製品等のワークの搬送方法の1つとして、ガントリーローダが用いられている。一般にガントリーローダは水平方向に延びる走行レール上を走行すると共に、垂直方向に沿って延びる1本の棒状のラックをピニオンギアにより、高さ方向に駆動可能に形成されている。
このようなガントリーローダは、ラックの長さ寸法に応じた寸法分の上下動をさせることができる。しかしながら、工場にガントリーローダを設置するためには、ラックの長さ寸法と可動域寸法に応じた高さ方向の空間と、ラックが走行レール上を水平方向に移動するための膨大な空間が必要となる。
そこで、前述のようなラックアンドピニオンに替えて、例えばチェーン式直線作動機を用いて上下方向の動作を伸縮により行うようにすることにより、高さ方向に確保する寸法を小さくすることができ、高さに制限のある建屋であっても設置することができる。
しかしながら、チェーン式直線作動機は、伸縮動作による振動及びチェーンのリンクの隙間により、目的のワークを目掛けて正確に伸縮動作させることは難しい。そこで、チェーン式直線作動機を伸縮可能で、伸縮動作時のアームの蛇行や偏芯を抑制することができるガイドが望まれていた。
このように伸縮自在のガイドとしては、テレスコピック構造のものが考えられる。一方でテレスコピック構造は複数の片部が入れ子状に組み合わされて伸縮可能に形成されているため、各片部間で生じる僅かな間隙による蛇行や偏芯が重なって先端のアームでは大きな蛇行や偏芯が生じてしまう。
前述のような着眼点を持ったテレスコピック構造としては、例えば特許文献1のようなテレスコピックカバーが開示されている。特許文献1のテレスコピックカバーは、外側のカバー片には内側のカバー片をバネ等の弾性体にて規制して制動する制動機構が備えられており、伸縮時の蛇行の発生を抑制できる。
しかしながら、特許文献1のテレスコピックカバーの制動機構は、上面と側面に各1つずつというように所謂点で設置されるため、前述のような搬送装置に適用する際に求められる伸縮動作によって高い正確性を発揮できるものではなかった。
本考案者はこのような観点から特許調査を行い特許文献2を発見した。特許文献2のガイドブッシュのクリアランス調整装置は、締め込みボルトを操作することにより、ガイドブッシュハウジング及びガイドブッシュが縮径され、ガイドブッシュの径方向内方に位置するフォークパイプとの間のクリアランスを小さくすることができる。
従って、製造段階におけるガイドブッシュやフォークパイプの高い寸法精度が要求されず作業性を良くすることができる。また、特許文献2のガイドブッシュのクリアランス調整装置は、フォークパイプとボトムケースとの間に設けられており、構成部品が脱落する心配もない。
しかしながら、特許文献2のガイドブッシュのクリアランス調整装置は、クリアランスを調整するには、締め込みボルトを操作しなければならず、例えば経年稼動による摺動面の磨耗が発生した場合には、その都度調節する必要があった。
前記特許文献2の他、特許文献3を発見したが、テレスコピック接合部構造における前記課題の解決に関するものではなかった。
なお、従来より内筒と内筒よりも径大のピストンを一体に形成した一体型ピストンがあるが、ピストンの最大径部と略同径の円柱状材料を切削して製作するため、切削により取り除かれて無駄となる材料が多く、また、内筒外周面が外筒内周面と密に接するように精密な切削作業が要求され、精度に応じて大きなコストが発生してしまうこととなる。
特許第3944199号公報 公開実用新案第昭和60−93034号公報 公表特許第2004−522099号公報
そこで、本考案は、このような従来の要請に基づくものであって、低コストで、伸縮作動時の動作軸方向に対する蛇行や偏芯を低減して正確な伸縮動作をすることができ、且つ、その都度内筒と外筒の間隙寸法を調整する手間のかからないテレスコピック接合部構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載のテレスコピック接合部構造にあっては、径小円筒部と径大円筒部とを有し、入れ子状に挿通されて伸縮可能に形成されたテレスコピック接合部構造であって、前記径小円筒部と前記径大円筒部との間に配設され、前記径小円筒部の位置を前記径大円筒部内方において規制する規制部を備え、前記規制部は、前記径小円筒部の外側面部に当接する内方規制体と、前記内方規制体に対して軸方向に沿った付勢力を付与しうる付勢手段と、前記付勢手段の付勢力が内方規制体に作用することにより前記内方規制体が圧接して前記径大円筒部の内周面部に圧接する外方規制体とを備えたことを特徴とする。
従って、請求項1に記載のテレスコピック接合部構造は、径小円筒部と径大円筒部との間に配設され、径小円筒部の位置を径大円筒部内方において規制する規制部を備えていることから、径小円筒部の位置は、定位置に規制される。
ここで、規制部は、径小円筒部の外側面部に当接する内方規制体と、内方規制体に対して軸方向に沿った付勢力を付与しうる付勢手段と、付勢手段の付勢力が内方規制体に作用することにより内方規制体が圧接して径大円筒部の内周面部に圧接する外方規制体とを備えることから、軸方向の付勢力を備えた内方規制体によって圧接され、外方規制体が径方向外方に向って径大円筒部の内周面部に圧接されるため、径小円筒部の位置は、付勢手段の付勢力により径方向において常時定位置に規制される。
請求項2に記載のテレスコピック接合部構造にあっては、前記規制部は前記径小円筒部の周面部に装着され、前記内方規制体は全体略短円筒状に形成されテーパ状の圧接外周面部を有し、前記外方規制体は全体略短円筒状に形成され、前記内方規制体が内部において軸方向に摺動可能に配設されると共に前記内方規制体の前記圧接外周面部が当接する同一のテーパ角を備えた逆テーパ状の圧接内周面部を有する一方、前記内方規制体及び外方規制体は、周方向に沿って分割形成された複数の規制体片部からなることを特徴とする。
従って、請求項2に記載のテレスコピック接合部構造は、規制部は径小円筒部の周面部に装着されるため、規制部は、径小円筒部と一体に動作する。また、内方規制体及び外方規制体は、夫々全体略円筒状に形成されており、周方向に沿って分割形成された複数の規制体片部からなることから、内方規制体の軸方向への付勢力により、外方規制体が圧接されて径方向に拡開することにより、径小円筒部の位置は、付勢手段の付勢力により径方向において常時定位置に規制される。
また、内方規制体はテーパ状の圧接外周面部を有し、外方規制体は内方規制体が内部において軸方向に摺動可能に配設されると共に内方規制体の圧接外周面部が当接する同一のテーパ角を備えた逆テーパ状の圧接内周面部を有するため、内方規制体は、軸方向に摺動して圧接外周面部と圧接内周面部がテーパ角をもって当接し、このときに発生する軸方向への付勢力の分力により、外方規制体は径方向外方に圧接されると共に、その反力により内方規制体は、径小円筒部の外周面に圧接される。
請求項3に記載のテレスコピック接合部構造にあっては、前記付勢手段は複数のコイルスプリングからなり、前記内方規制体の端部より内方規制体を前記外方規制体に対して圧接する付勢力を付与しうることを特徴とする。
請求項4に記載のテレスコピック接合部構造にあっては、前記規制部は、前記径小円筒部の後端部における後端側固定部と先端側固定部とにより前端部側及び後端部側を規制されて配設されていることを特徴とする。
従って、請求項4に記載のテレスコピック接合部構造は、規制部は、径小円筒部の後端部における後端側固定部と先端側固定部とにより前端部側及び後端部側を規制されて配設されていることから、径小円筒部が径大円筒部に対して軸方向に伸縮した際にも、規制部は、軸方向において定位置を保持する。
請求項5に記載のテレスコピック接合部構造にあっては、前記コイルスプリングは、全体環状であって周方向に沿って分割形成された複数の側面円弧状片部からなる押圧体に幅方向に沿って装着され、前記押圧体を前記内方規制体の先端部側端部を軸方向に沿って後端部方向へ押圧することを特徴とする。
請求項6に記載のテレスコピック接合部構造は、前記内方規制体及び外方規制体を構成する複数の規制体片部の間にはスリット部が形成されると共に、前記スリット部は、前記内方規制体及び外方規制体に関し周方向において同一の角度位置に設けられる一方、前記押圧体には前記内方規制体及び外方規制体と同一の角度位置にはスリット部が設けられ、前記内方規制体のスリット部、前記外方規制体のスリット部及び押圧体のスリット部に挿通され、内方規制体、外方規制体及び押圧体の周方向の回転を規制しうるスペーサが配設されていることを特徴とする。
内方規制体及び外方規制体に関し周方向において同一の角度位置に設けられると共に押圧体には内方規制体及び外方規制体と同一の角度位置にはスリット部が設けられ、各スリット部に挿通され、内方規制体、外方規制体及び押圧体の周方向の回転を規制しうるスペーサが配設されていることから、径小円筒部の軸方向における移動があった場合に、内方規制体及び外方規制体に軸方向における力が作用した場合であっても内方規制体及び外方規制体を構成する各規制体片部の位置が相対的にずれてしまうことがなく、常に特定の押圧体への付勢力は、特定の内方規制体、外方規制体へ作用する。
請求項7に記載のテレスコピックガイドは、請求項2〜5のいずれか1項に記載のテレスコピック接合部構造を備えていることを特徴とする。
本考案におけるテレスコピックガイドとは、入れ子状のテレスコピック構造を備え、可動体の動きをガイドするものであれば良く、例えばシリンダやチェーン式作動機等の作動機の伸縮動作をガイドするものをいう。
前記径大円筒部の基端部には、チェーン式直線作動機を備えると共に、前記径小円筒部及び径大円筒部の径方向内方には、前記チェーン式直線作動機の伸縮可動部が軸方向に沿って配されており、前記チェーン式直線作動機の前記伸縮可動部の伸縮動作をガイドすることを特徴とする。
請求項1及び2に記載のテレスコピック接合部構造にあっては、径小円筒部の位置は、径大円筒部内で付勢手段の付勢力により径方向において常時定位置に規制されるため、特に伸縮作動時の動作軸方向に対する蛇行や偏芯を低減して正確な伸縮動作をすることができ、その都度径小円筒部と径大円筒部との間隙寸法を調整する手間が不要となる。
また、径小内筒部外周面の過大な切削工程や精密な切削加工は不要であり、一体型ピストンよりも低コストに製造することができる。規制部は、径小円筒部と径大円筒部との間に配設されることから、外部に配設される部品や固定具を最小限に止めることができ、経年的な動作振動によって部品や固定ボルトなどが緩んで落下し、ワークを傷つけてしまう等の事態を防止することができる。
請求項3及び5に記載のテレスコピック接合部構造にあっては、付勢手段は複数のコイルスプリングであり、安価に製造することができる。
請求項4に記載のテレスコピック接合部構造にあっては、径小円筒部が径大円筒部に対して軸方向に伸縮した際にも、規制部は、径小円筒部の軸方向定位置を保持するため、伸縮作動時の動作軸方向に対する蛇行や偏芯をより低減して正確な伸縮動作をすることができる。
請求項6に記載のテレスコピック接合部構造にあっては、常に分割された特定の押圧体への付勢力は、特定の内方規制体、外方規制体へ作用すると共に、径小円筒部の伸縮時においても押圧体が周方向に回動してコイルスプリングが捻れてしまうこともなく、付勢力の偏在がなく、動作軸方向に対する蛇行や偏芯をより低減して正確な伸縮動作をすることができる。
請求項7及び8に記載のテレスコピック接合部構造を備えたテレスコピックガイドにあっては、動作軸方向に対する蛇行や偏芯を低減し正確な伸縮動作をさせながら可動体の動きを伸縮可能にガイドすることができる。
特に請求項8に記載のテレスコピックガイドにあっては、チェーン式直線作動機と組み合わせて、チェーン式直線作動機の伸縮可動部の伸縮動作をガイドする。全体が収縮可能なためガントリーローダよりも設置容量が小さく且つ天井の高さや広さを必要とせず、動作軸方向に対する蛇行や偏芯が少なく精度の高い搬送装置として利用することができる。
図1は、本考案に係るテレスコピック接合部構造の一実施の形態を示した断面斜視図である。 図2は、本考案に係るテレスコピック接合部構造の一実施の形態を示し、規制部の分解斜視図である。 図3は、本考案に係るテレスコピック接合部構造を備えたテレスコピックガイドの一実施の形態を示し、チェーン式直線作動機に適用した場合の断面の概念図であり、(a)は延伸状態、(b)は収縮状態を示している。
以下、本考案に係るテレスコピック接合部構造を実施の形態に基づき、図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係るテレスコピック接合部構造10は、径小円筒部11と径大円筒部12とを有し、入れ子状に挿通されて伸縮可能に形成されたテレスコピックの接合部構造に関する。本実施の形態においては、径小円筒部11と径大円筒部12には夫々、ホーニングパイプを利用している。
テレスコピック接合部構造10は、径小円筒部11と径大円筒部12との間に配設され、径小円筒部11の位置を径大円筒部12内方において規制する規制部13を備えている。
図1に示すように、規制部13は、径小円筒部11の外周面部14に当接する内方規制体15と、内方規制体15に対して軸方向に沿った付勢力を付与しうる付勢手段16と、付勢手段16の付勢力が内方規制体15に作用することにより内方規制体15が圧接して径大円筒部12の内周面部17に圧接する外方規制体18とを備えている。
図1又は図2に示すように、規制部13は、径小円筒部11の外周面部14に沿って装着され、内方規制体15は全体略短円筒状に形成されテーパ状の圧接外周面部19を有している。本実施の形態においては、圧接外周面部19は伸縮軸方向後端側に向って厚さ寸法が小さくなるように形成されている。
一方、外方規制体18は、全体略短円筒状に形成され、内方規制体15が内部において軸方向に摺動可能に配設されると共に内方規制体15の圧接外周面部19が当接する同一のテーパ角を備えた逆テーパ状の圧接内周面部20を有している。本実施の形態においては、圧接内周面部20は、伸縮軸方向先端側に向って厚さ寸法が小さくなるように形成されており、圧接外周面部19に当接している。
図1又は図2に示すように、本実施の形態においては、外方規制体18は、径大円筒部12の内周面部17に圧接される外方規制体18の外周面には、拘束バネ収納凹部41と摺動部材係止凹部42が夫々側面視において並列して周方向に沿って形成されている。拘束バネ収納凹部41には長尺の引張コイルバネ44が周方向に沿って収納されており、摺動部材係止凹部42には摺動部材としてテフロン(登録商標)テープ43aが周方向に沿って配設されている。
図2に示すように、内方規制体15及び外方規制体18は、120度の角度をもって夫々周方向に沿って3つに分割形成されており、内方規制体15を構成する内方規制体片部15a,15a,15aと外方規制体18を構成する外方規制体片部18a,18a,18aとに分割形成されている。
付勢手段16は6個のコイルスプリング16,16,16・・・からなり、
コイルスプリング16,16,16・・・は、全体環状であって120度の角度をもって夫々周方向に沿って分割形成された3つの側面円弧状片部21a,21a,21aからなる押圧体21に幅方向に沿って装着され、押圧体21を介して内方規制体15の先端部側端部22を軸方向に沿って後端部23方向へ押圧する。
従って、コイルスプリング16,16,16・・・は、内方規制体15の先端部側端部22より内方規制体15を外方規制体18に対して圧接する付勢力を付与する。
図2に示すように、本実施の形態においては、側面円弧状片部21aには、コイルスプリング16は、1つの側面円弧状片部21aに対して2つ互いに間隔寸法を設けて配設されており、側面円弧状片部21aの先端部側端部22より幅方向に所定の深さ寸法をもって形成された円筒状溝部24に、コイルスプリング16の長さ方向端部25側から挿入されて内装されている。
図2に示すように、本実施の形態においては、規制部13は、伸縮軸方向先端側には、全体略短円筒状に形成され、押圧体21の径方向への動きを規制すると共に、コイルスプリング16の長さ方向他端部26が当接しうるコイルスプリング台部27を備えたホルダ部28を有している。ホルダ部28は、伸縮軸方向後端側に幅方向に沿って深さ寸法を有する溝部31を備えており、溝部31は、120度の角度をもって3つ配設されている。
内方規制体15を構成する3つの規制体片部15a,15a,15a及び外方規制体18を構成する3つの規制体片部18a,18a,18aの間には、スリット部29が形成されている。
スリット部29は、内方規制体15及び外方規制体18に関し周方向において同一の120度の角度位置に設けられる一方、押圧体21には内方規制体15及び外方規制体18と同一の120度の角度位置にはスリット部29が設けられている。
図2に示すように、内方規制体15のスリット部29a、外方規制体18のスリット部29b及び押圧体21のスリット部29cを互いに貫通して挿通され、内方規制体15、外方規制体18及び押圧体21の周方向の回転を規制しうるスペーサ30が配設されている。
本実施の形態においては、スペーサ30は平面略長方形状の板状に形成され、スペーサ30のホルダ部側端部32は、ホルダ部28の溝部31に挿通されて固定される。
図1に示すように、規制部13は、径小円筒部の後端部33における後端側固定部34と先端側固定部35とにより、前端部側及び後端部側を規制されて配設されている。本実施の形態においては、後端側固定部34及び先端側固定部35は夫々、環形状に形成されている。
後端側固定部34は、内径が径小円筒部11の外径と略同一に形成され、径小円筒部の後端部33外周に嵌り込んで係止されている。一方、先端側固定部35は、径方向に沿って貫通して形成された固定用孔部46を備えると共に、径小円筒部11には径方向に沿って貫通して形成された孔部47が設けられており、固定用孔部46と孔部47は、互いに同位置に合せられてピン38を挿通することにより固定されている。
本実施の形態においては、図1に示すように、規制部13は、後端側固定部34及び先端側固定部35により、規制部13の前端部側に位置するホルダ部28と後端部側に位置する外方規制体18とが夫々、伸縮軸方向の動きが規制されて配設されている。
図1に示すように、先端側固定部35よりも伸縮軸方向先端側には、略円筒形状に形成され径大円筒部12の先端部48に嵌め込み固定される径小円筒部ガイド部36が設けられており、径小円筒部ガイド部36の先端側固定部35との当接面には周方向に沿ってゴム部材45が配設されている。
また、径小円筒部ガイド部36の径小円筒部11との当接面において、伸縮軸方向先端側にはグリスワイパ37が、伸縮軸方向後端側にはテフロン(登録商標)テープ43bが、夫々周方向に沿って配設されている。
図1に示すように、径大円筒部12の先端部48には、断面L字状に形成され、径小円筒部ガイド部36の脱離を防止する被覆固定部39が備えられ、止めネジ40により固定されている。
以下、本実施の形態に係るテレスコピック接合部構造の作用について、図面を参照して詳細に説明する。
本実施の形態に係るテレスコピック接合部構造10は、以上のように構成されていることから、図1に示すように、径小円筒部11の径大円筒部12内の伸縮動作時には、後端側固定部34、規制部13、先端側固定部35は夫々径小円筒部11と一体に動作する。一方で、径小円筒部ガイド部36、被覆固定部39は径大円筒ガイド部12と一体に動作する。
従って、先端側固定部35が径小円筒部ガイド部36に当接した状態が最大延伸状態となる。ここで、径小円筒部ガイド部36は先端側固定部35との当接面にゴム部材45を備えているため、最大延伸時の衝突音を軽減することができる。
次に、規制部13について説明する。図1及び図2に示すように、コイルスプリング16により働く付勢力は、押圧体21を介して内方規制体15を伸縮軸方向後端側に付勢する。
図1に示すように、内方規制体15を伸縮軸方向後端側に付勢されることにより、テーパー状の圧接外周面部19は、外方規制体18の逆テーパー状の圧接内周面部20に対して摺動可能に圧接される。
その際に作用する分力により外方規制体18の外方規制体片部18a,18a,18aが夫々径方向に拡開することにより、外方規制体18の外周面に配設されたテフロン(登録商標)テープ43aは、径大円筒部12の内周面部17に圧接される。
従って、径小円筒部11の位置は、コイルスプリング16の付勢力により径方向において常時定位置に規制されるため、伸縮軸方向に対する蛇行や偏芯が抑制できる。また、径小円筒部11と径大円筒部12との間隙寸法を調整する手間が不要となる。
図2に示すように、3つのスペーサ30,30,30がスリット部29a,20b,29c内に配設されていることから、径小円筒部11の伸縮動作時においても押圧体21が周方向に回動してコイルスプリング16が捻れてしまうことがない。また、押圧体21を構成する特定の側面円弧状片部21aへの付勢力は、対応する内方規制体片部15aを介して、特定の外方規制体片部18aへ作用する。
図1に示すように、軸方向伸縮動作時の摺接面となる外方規制体18の外周面と径小円筒部ガイド部36の径小円筒部11との当接面には夫々、テフロン(登録商標)テープ43a,43bが配設されている。テフロン(登録商標)テープは、一般に摩擦抵抗が小さく滑り性が良いため、軸方向伸縮動作時には滑らかに動作させることができる。
また、引張コイルバネ44により、規制体13全体を束ねて一体にすることにより、まとまった状態で組立作業を行うことができるため、作業効率が良く製造コストを低減できる。
前記実施の形態においては、規制部13が軸方向に1つ設けられた例を説明したが、これに限定されることはなく、径小円筒部の軸方向2箇所に設けても良く、2箇所に設けることにより軸方向の安定性がより向上して、軸方向に対する蛇行や偏芯をさらに小さくすることができる。
次に、本実施の形態に係るテレスコピック接合部構造10を備えたテレスコピックガイドを実施の形態に基づき、図面を参照して詳細に説明する。なお、同一部材については同一の符号を付して説明を省略する。
図3(a)及び(b)に示すように、本実施の形態に係るテレスコピックガイド50は、径大円筒部12、径小円筒部11及び先端円筒部51が互いに入れ子状に配設されており、径大円筒部12と径小円筒部11及び径小円筒部11と先端円筒部51との各接合部にはテレスコピック接合部構造10を備えている。
径大円筒部12の基端部52には、チェーン式直線作動機53を備えると共に、径小円筒部11及び径大円筒部12の径方向内方には、チェーン式直線作動機53の伸縮可動部54が伸縮軸方向に沿って配されている。径大円筒部12の基端部52はフランジ部58を備え、チェーン式直線作動機53の固定面部59にボルトにより固定されている。
図3(a)及び(b)に示すように、先端円筒部51の後端部側に設けられる後端側固定部57は、先端円筒部51の後端面を覆うように設けられていると共に、伸縮可動部の先端部56には伸縮軸方向と直交する方向に面を有する固定用プレート55が形成されている。
後端側固定部57の先端円筒部51の後端面を覆う面と、固定用プレート55とは互いにボルトにより固定されている。先端円筒部51の先端部には、板状部材60が固定されている。
以下、本実施の形態に係るテレスコピック接合部構造10を備えたテレスコピックガイド50の作用について、図面を参照して詳細に説明する。
本実施の形態に係るテレスコピック接合部構造10を備えたテレスコピックガイド50は、以上のように構成されていることから、図3(b)に示す状態において、チェーン式直線作動機53に動力を作用させて、伸縮可動部54の延伸動作を行った場合には、伸縮可動部54の延伸による力が後端側固定部57へと伝わり、先端円筒部51を押し出して延伸する。先端円筒部51が最大延伸状態となると延伸方向への力は径小円筒部11に伝わり径小円筒部11も順次延伸して図3(a)に示す状態となる。収縮動作も同様である。従って、テレスコピックガイド50は、伸縮可動部54の伸縮動作に従って軸方向に対する蛇行や偏芯を抑制しながら伸縮自在にガイドする。
以上のように、各筒状部材の接合部において、テレスコピック接合部構造10を備えることにより、多数の筒状部材から構成される場合であっても、各接合部における軸方向に対する蛇行や偏芯を低減することができるため、最大延伸時における蛇行や偏芯も小さく抑えることができる。
前記実施の形態においては、先端円筒部51の先端部には、板状部材60が固定されている例を説明したが、これに限定されることはなく、例えば、ワークを把持可能なアームを固定することにより、ガントリーローダのラック部分の代替として利用した際には、伸縮自在で設置容量を小さくすることができ、蛇行や偏芯を抑制して高い精度を備えた搬送装置として利用できる。
本考案に係るテレスコピック接合部構造は、テレスコピックカバーやテレスコピックガイドとして工作機械や搬送装置に広く利用することができることから産業上利用可能性を有している。
10 テレスコピック接合部構造
11 径小円筒部
12 径大円筒部
13 規制部
14 外周面部
15 内方規制体
15a 内方規制体片部
16 付勢手段(コイルスプリング)
17 内周面部
18 外方規制体
18a 外方規制体片部
19 圧接外周面部
20 圧接内周面部
21 押圧体
21a 側面円弧状片部
22 先端部側端部
23 後端部
24 円筒状溝部
25 長さ方向端部
26 長さ方向他端部
27 コイルスプリング台部
28 ホルダ部
29a、29b、29c スリット部
30 スペーサ
31 溝部
32 ホルダ部側端部
33 径小円筒部の後端部
34 後端側固定部
35 先端側固定部
36 径小円筒部ガイド部
37 グリスワイパ
38 ピン
39 被覆固定部
40 止めネジ
41 拘束バネ収納凹部
42 摺動部材係止凹部
43a、43b テフロン(登録商標)テープ
44 引張コイルバネ
45 ゴム部材
46 固定用孔部
47 孔部
48 先端部
50 テレスコピックガイド
51 先端円筒部
52 基端部
53 チェーン式直線作動機
54 伸縮可動部
55 固定用プレート
56 伸縮可動部の先端部
57 後端側固定部
58 フランジ部
59 固定面部
60 板状部材

Claims (8)

  1. 径小円筒部と径大円筒部とを有し、入れ子状に挿通されて伸縮可能に形成されたテレスコピック接合部構造であって、
    前記径小円筒部と前記径大円筒部との間に配設され、前記径小円筒部の位置を前記径大円筒部内方において規制する規制部を備え、
    前記規制部は、前記径小円筒部の外側面部に当接する内方規制体と、前記内方規制体に対して軸方向に沿った付勢力を付与しうる付勢手段と、前記付勢手段の付勢力が内方規制体に作用することにより前記内方規制体が圧接して前記径大円筒部の内周面部に圧接する外方規制体とを備えたことを特徴とするテレスコピック接合部構造。
  2. 前記規制部は前記径小円筒部の周面部に装着され、前記内方規制体は全体略短円筒状に形成されテーパ状の圧接外周面部を有し、前記外方規制体は全体略短円筒状に形成され、前記内方規制体が内部において軸方向に摺動可能に配設されると共に前記内方規制体の前記圧接外周面部が当接する同一のテーパ角を備えた逆テーパ状の圧接内周面部を有する一方、前記内方規制体及び外方規制体は、周方向に沿って分割形成された複数の規制体片部からなることを特徴とする請求項1記載のテレスコピック接合部構造。
  3. 前記付勢手段は複数のコイルスプリングからなり、前記内方規制体の端部より内方規制体を前記外方規制体に対して圧接する付勢力を付与しうることを特徴とする請求項1記載のテレスコピック接合部構造。
  4. 前記規制部は、前記径小円筒部の後端部における後端側固定部と先端側固定部とにより前端部側及び後端部側を規制されて配設されていることを特徴とする請求項2記載のテレスコピック接合部構造。
  5. 前記コイルスプリングは、全体環状であって周方向に沿って分割形成された複数の側面円弧状片部からなる押圧体に幅方向に沿って装着され、前記押圧体を前記内方規制体の先端部側端部を軸方向に沿って後端部方向へ押圧することを特徴とする請求項3記載のテレスコピック接合部構造。
  6. 前記内方規制体及び外方規制体を構成する複数の規制体片部の間にはスリット部が形成されると共に、前記スリット部は、前記内方規制体及び外方規制体に関し周方向において同一の角度位置に設けられる一方、前記押圧体には前記内方規制体及び外方規制体と同一の角度位置にはスリット部が設けられ、前記内方規制体のスリット部、前記外方規制体のスリット部及び押圧体のスリット部に挿通され、内方規制体、外方規制体及び押圧体の周方向の回転を規制しうるスペーサが配設されていることを特徴とする請求項5記載のテレスコピック接合部構造。
  7. 請求項2〜6のいずれか1項に記載のテレスコピック接合部構造を備えていることを特徴とするテレスコピックガイド。
  8. 前記径大円筒部の基端部には、チェーン式直線作動機を備えると共に、前記径小円筒部及び径大円筒部の径方向内方には、前記チェーン式直線作動機の伸縮可動部が軸方向に沿って配されており、前記チェーン式直線作動機の前記伸縮可動部の伸縮動作をガイドすることを特徴とする請求項7記載のテレスコピックガイド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114427569A (zh) * 2022-01-14 2022-05-03 北京轩宇智能科技有限公司 直线滑动轴承及伸缩装置

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