JP3201154U - 幕状体保持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】厚みが薄く、幕状体を少ない工程で掲示できる幕状体保持装置を提供する。【解決手段】上側水平部材22、下側水平部材、及び柱部材で形成された枠本体14と、前記部材に形成された第4の溝60と、第4の溝に挿入され、第4の溝との間に幕状体12の端縁部分を介在させる正面側テンション材66と、第4の溝60の底部に立設され、幕状体12に形成された貫通孔に貫通する複数のテンション材固定ボルト64と、正面側テンション材66に設けられ、テンション材固定ボルト64を貫通させる貫通孔と、テンション材固定ボルト64に螺合し、締め込むことによって第4の溝60に挿入された正面側テンション材66を第4の溝の底部に向けて移動させる蝶ナット100と、枠本体14の内側に配置され、幕状体12に向けて光を照射する照明装置18とを有する。【選択図】図2

Description

本考案は、幕状体を保持する幕状体保持装置に関する。
夜間に広告を照らす照明装置が用いられた屋外の広告看板が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。照明装置は、広告の掲載面から離間する方向に突出しているため、広告看板の専有面積が大きくなるという問題がある。
また、大型の広告看板の場合、広告の印刷された幕状体を看板の掲載面に貼り付ける作業が煩雑となる。
特開2005−70379号公報 特開2005−24706号公報
本考案は上記問題を考慮し、厚みが薄く、幕状体を少ない工程で掲示できる幕状体保持装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る幕状体保持装置は、複数の長尺状の部材で矩形状に形成された枠本体と、前記長尺状の部材に形成され前記長尺状の部材の長手方向に沿って延びる溝と、前記溝に挿入され、前記溝との間に幕状体の端縁部分を介在させる長尺状の係止部材と、前記溝の底部に立設され、前記幕状体に形成された係止孔に貫通する複数のボルトと、前記係止部材に設けられ、前記ボルトを貫通させる複数の貫通孔と、前記ボルトに螺合し、締め込むことによって前記溝に挿入された前記係止部材を前記溝の底部に向けて移動させる複数の雌螺子部材と、前記枠本体の内側に配置され、前記幕状体に向けて光を照射する面状の照明装置と、を有する。
請求項1に記載の幕状体保持装置では、幕状体の係止孔にボルトを貫通させ、幕状体の端縁部分を枠本体の正面に形成された溝に対向させて配置し、幕状体の上から係止部材の貫通孔をボルトへ貫通させて係止部材を溝の中に押し込み、ボルトに雌螺子部材を螺合して締め込むことで、係止部材を溝の底部側に移動させる。これによって、幕状体の端縁部分を溝と係止部材との間で挟持して、幕状体の端縁部分を保持することができる。
幕状体の何れかの端縁部分をこのようにして保持した後、反対側の端縁部分を同様にして保持すると、係止部材を溝の底部に向けて移動する際に幕状部材が引っ張られるので、幕状体を弛み無く張った状態にすることができる。また、係止部材を溝に差し込むだけで良いので、作業工程を削減できる。
さらに、この幕状体保持装置では、枠本体の内側に配置された照明装置で幕状体に向けて光を照射することができるため、光を透過する幕状体を用いた場合、幕状体を光らせることができ、暗所での視認性を向上することができる。
また、照明装置は、面状とされ、枠本体内に配置されているため、幕状体保持装置の専有面積を小さくできる。
請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の幕状体保持装置において、平板に第1の方向、及び第1の方向と直交する方向に並べた複数のLEDを備えている。
請求項2に記載の幕状体保持装置において、照明装置は、平板に第1の方向、及び第1の方向と直交する方向に並べた複数のLEDを備えた構成とされているので、照明装置を薄くすることができる。
請求項3に記載の考案は、前記枠本体に設けられ、前記溝、前記係止部材、前記ボルト、及び前記雌螺子部材を覆う化粧カバーを有する、請求項1または請求項2に記載の幕状体保持装置。
請求項3に記載の幕状体保持装置では、化粧カバーで溝、係止部材、ボルト、及び雌螺子部材を覆うことができるので、これにより幕状体保持装置の見栄えを向上することができる。
請求項4記載の考案は、請求項3に記載の幕状体保持装置において、前記化粧カバーは、前記枠本体に回動可能に取り付けられている。
請求項4に記載の幕状体保持装置では、化粧カバーが枠本体に回動可能に取り付けられているので、化粧カバーを容易に開閉できる。
請求項5に記載の考案は、請求項4に記載の幕状体保持装置において、前記化粧カバーの自由端部には、閉じられたときに前記幕状体に当接する防滴部材が設けられている。
請求項5に記載の幕状体保持装置では、化粧カバーを閉じると、防滴部材が幕状体に当接し、化粧カバーと幕状体との間の隙間が防滴部材で塞がれ、該隙間から水や埃等が浸入することが抑制される。
請求項6に記載の考案は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の幕状体保持装置において、前記枠本体の裏面には、前記照明装置を覆う遮光シートが設けられている。
請求項6に記載の幕状体保持装置では、照明装置からの光が遮光シートで遮光され、枠本体の裏側から光が漏れることが抑制される。
本考案の幕状体保持装置によれば、厚みが薄く、幕状体を少ない工程で掲示できる、という優れた効果を有する。
本実施形態に係る幕状体保持装置の化粧カバーが開かれた状態を示す断面図である。 本実施形態に係る幕状体保持装置の化粧カバーを閉じた状態を示す断面図である。 本実施形態に係る幕状体保持装置を示す正面図である。 本実施形態に係る幕状体保持装置を示す裏面図である。 ストッパ棒を示す正面図である。 枠状体の角部付近を示す正面図である。 第2のコーナー金具を示す正面図である。 幕状体保持装置を裏面側から見た斜視図である。 幕状体に作用する張力を示す幕状体の平面図である。
以下、本考案を実施するための形態を図面に基づき説明する。図1〜3に示すように、本実施形態の幕状体保持装置10は、矩形の幕状体12(図3)を掲示するためのものであり、枠本体14、化粧カバー16、照明装置18、及び裏面部材20等を含んで構成されている。
図2、及び図3に示すように、本実施形態の幕状体保持装置10の寸法は、一例として、高さHが2000mm、横幅Wが2000〜4000mm、厚さTが100mmであるが、これらの寸法に限定されるものでは無い。
幕状体12は、例えばFFシート(フレキシブルフェイスシート)を用いて構成される矩形のシートであり、表示面には広告等(図示せず)が印刷される。なお、用途は後述するが、幕状体12の各辺の端縁部分には、幕状体12を枠本体14に取り付ける際に用いる複数の貫通孔(図示せず)が形成されている。
図4に示すように、枠本体14は、水平方向に延びる上側水平部材22、同じく水平方向に延び、上側水平部材22の下側に配置される下側水平部材24、上側水平部材22の両端部と下側水平部材24の両端部とを連結する一対の柱部材26により、矩形の枠状に形成されている。これら上側水平部材22、下側水平部材24、及び柱部材26は、全て同じ押出部材で形成されている。押出部材の材料は、例えばアルミニウム合金等の金属材料である。
以下に、代表して上側水平部材22の構成を説明する。
図1に示すように、上側水平部材22の上部(矢印U方向側の部分)には、表面側(矢印F方向側)に第1の溝30が形成されている。第1の溝30の底部には、化粧カバー16を固定するビス32を捩じ込むナット34が取り付けられている。
上側水平部材22には、第1の溝30の裏面側(矢印B方向側)に、第2の溝36が形成されている。第2の溝36の裏面側の側壁36Aには、第1のボルト溝38が形成されている。第1のボルト溝38は、幅狭溝部38Aと、幅狭溝部38Aの底部側に形成されて幅狭溝部38Aよりも幅広とされた幅広溝部38Bとを備えている。幅狭溝部38Aは、第1のボルト40のネジ部40Aが挿入され、幅広溝部38Bは、該第1のボルト40の頭部40Bが挿入される。第1のボルト40は、第1のボルト溝38の端部から挿入され、第1のボルト溝38に沿ってスライド自在とされている。
第1のボルト40のネジ部40Aは、第2の溝36に向けて水平に突出している。第1のボルト40のネジ部40Aには、ナット42、ナット44、及びスプリングワッシャ46が取り付けられており、ナット44を締め込むことで、第1のボルト40が上側水平部材22に固定される。
ナット42とナット44との間には、ストッパ棒47が配置されている。ストッパ棒47の一端は平坦に潰されて孔(図示せず)が形成されており、この孔に第1のボルト40のネジ部40Aが貫通している。これより、図5の矢印で示すように、ストッパ棒47は、ネジ部40Aを中心として回動可能となっている。
図1、及び図2に示すように、上側水平部材22には、上側、且つ裏面側の角部に、化粧カバー16を回動可能に支持するための軸受け溝48が形成されている。軸受け溝48は、底部側が断面円形に形成されており、化粧カバー16の軸50が回動可能に挿入される。なお、図1では、化粧カバー16が開状態であり、図2では、化粧カバー16が閉状態である。
図1に示すように、上側水平部材22の正面(矢印F方向側の面)には、上側に第3の溝52が形成されている。第3の溝52の底部には、第2のボルト溝54が形成されている。第2のボルト溝54は、幅狭溝部54Aと、幅狭溝部54Aの底部側に形成され、幅狭溝部54Aよりも幅広とされた幅広溝部54Bを備えている。幅狭溝部54Aには、第1の枠固定ボルト56のネジ部56Aが挿入され、幅広溝部54Bには、該第1の枠固定ボルト56の頭部56Bが挿入される。第1の枠固定ボルト56は、第2のボルト溝54の端部から挿入され、第2のボルト溝54に沿ってスライド自在とされている。
また、この第3の溝52には、上側水平部材22と柱部材26とを接続するために用いる図6に示すL字形状のコーナー金具58が配置される。上側水平部材22と柱部材26との接続方法に関しては後述する。
図1に示すように、上側水平部材22の正面には、第3の溝52の下側に、第4の溝60が形成されている。第4の溝60の底部には、第3のボルト溝62が形成されている。第3のボルト溝62は、幅狭溝部62Aと、幅狭溝部62Aの底部側に配置され、幅狭溝部62Aよりも幅広に形成された幅広溝部62Bとを備えている。幅狭溝部62Aには、テンション材固定ボルト64のネジ部64Aが挿入され、幅広溝部62Bには、該テンション材固定ボルト64の頭部64Bが挿入される。テンション材固定ボルト64は、第3のボルト溝62の端部から挿入され、第3のボルト溝62に沿ってスライド自在とされている。なお、第3のボルト溝62には、テンション材固定ボルト64が、間隔をあけて2〜3個程度配置される。なお、この第4の溝60には、後述する正面側テンション材66、及び幕状体12の端縁部分が配置される。
また、上側水平部材22の正面には、第4の溝60の下側に、第4のボルト溝68が形成されている。第4のボルト溝68は、幅狭溝部68Aと、幅狭溝部68Aの底部側に配置され、幅狭溝部68Aよりも幅広に形成された幅広溝部68Bとを備えている。幅狭溝部68Aは、第2の枠固定ボルト70のネジ部70Aが挿入され、幅広溝部68Bは、該第2の枠固定ボルト70の頭部70Bが挿入される。第2の枠固定ボルト70は、第4のボルト溝68の端部から挿入され、第4のボルト溝68に沿ってスライド自在とされている。
上側水平部材22の下部には、裏面側(矢印B方向側)に、第5の溝72が形成されている。なお、この第5の溝72には、図1、及び図2に示すように、後述する裏面側テンション材74、裏面部材20の端縁部分、及び補強パイプ76の端部が配置される。
上側水平部材22の内部には、断面略矩形状とされた中空部78が形成されている。中空部78の内部には、裏面側の壁面78Aに、図7に示すように、L字形状の第2のコーナー金具80が取り付けられる。
以上、上側水平部材22について説明したが、下側水平部材24、及び柱部材26も同じ押出部材を用いて形成されているので、下側水平部材24、及び柱部材26も上側水平部材22と同様の構成となっている。
(枠本体の組み立て)
次に、上側水平部材、下側水平部材24、及び2本の柱部材26を接続して枠本体14を組み立てる手順を説明する。
図4に示すように、枠本体14は、長手方向両端部が長手方向に対して45度でカットされた上側水平部材22と、同じく長手方向両端部が長手方向に対して45度でカットされた下側水平部材24とが平行に配置され、上側水平部材22の両端部と下側水平部材24の両端部とが長手方向両端部が長手方向に対して45度でカットされた柱部材26を接続する事で構成されている。これら上側水平部材22、下側水平部材24、及び柱部材26は、コーナー金具58、第2のコーナー金具80を用いて互いに接続される。
以下に、コーナー金具58と第2のコーナー金具80とを用いて上側水平部材22と柱部材26とを接続して固定する方法を説明する。
図1、及び図7に示すように、上側水平部材22の中空部78の壁面78A、及び柱部材26の中空部78の壁面78Aに第2のコーナー金具80を配置し、第2のコーナー金具80をリベット90で上側水平部材22の中空部78の壁面78A、及び柱部材26の中空部78の壁面78Aに固定する。
更に、図6に示すように、上側水平部材22の第3の溝52と柱部材26の第3の溝52にL字状のコーナー金具58を配置し、コーナー金具58の孔(図示せず)に上側水平部材22の第1の枠固定ボルト56のネジ部56A、及び柱部材26の第1の枠固定ボルト56のネジ部56Aを挿入し、各々のネジ部56Aにスプリングワッシャ82、及びナット84を取り付けて各々のナット84を締め込むことで、コーナー金具58を上側水平部材22と柱部材26とに固定する。
また、上側水平部材22の第2の枠固定ボルト70のネジ部70A、及び柱部材26の第2の枠固定ボルト70のネジ部70Aをコーナー金具58の孔(図示せず)に挿入し、ネジ部70Aにスプリングワッシャ86、及びナット88を取り付けてナット88を締め込むことで、コーナー金具58を上側水平部材22と柱部材26とに固定する。
このようにして、コーナー金具58と第2のコーナー金具80とを用いて、上側水平部材22と柱部材26とを接続して固定することができる。なお、下側水平部材24と柱部材26との接続も、同様にしてコーナー金具58と第2のコーナー金具80とを用いて接続される。
本実施形態では、図1、及び図3に示すように、上側水平部材22の長手方向中央部と下側水平部材24の長手方向中央部とが補強パイプ76で連結されている。本実施形態の補強パイプ76は、スチール、及びアルミニウム合金等の金属からなる角パイプであり、図1に示すように、上端部が上側水平部材22の第5の溝72に挿入されてリベット92で上側水平部材22に固定され、図示を省略するが、下端部が下側水平部材24の第5の溝72に挿入されてリベット92で下側水平部材24に固定される。本実施形態では、上側水平部材22の撓みを抑えるために、補強パイプ76を1本用いたが、必要に応じて2本以上用いても良く、補強の必要が無い場合には補強パイプ76を用いなくても良い。
図2、及び図4に示すように、幕状体保持装置10は、枠本体14の裏面側に矩形のシート部材からなる裏面部材20が配置されている。
裏面部材20に用いるシート部材には、一例として、遮光性を有するターポリン(繊維織物を樹脂でコーティングしたシート)、あるいはアルミ複合シート(アルミと樹脂とを複合したシート)を用いることができるが、他の材料からなるシート部材を用いることもできる。
この裏面部材20は、端縁部分が上側水平部材22、下側水平部材24、及び柱部材26の第5の溝72の中に入り込んでいる。図2に示すように、第5の溝72には、長尺状の裏面側テンション材74が裏面部材20の上から押し込まれており、裏面側テンション材74はタッピンねじ94で押出部材に固定されている。これにより、裏面部材20は、端縁部分が裏面側テンション材74と第5の溝72の底部との間に挟持され、固定される。本実施形態の裏面側テンション材74は、金属の押出部材からなるチャンネルであり、幕状体12と接する両側面には長手方向に沿って延びる断面三角形の微小なリブが複数形成されている。また、この裏面側テンション材74は、両側面が裏面部材20に接触している。
図2、及び図3に示すように、裏面部材20の内面には、照明装置18として、矩形状に形成された平板状の基板96が上下方向、及び水平方向にマトリクス状に取り付けられている。基板96には、複数のLED98が上下方向、及び水平方向にマトリクス状に配置されている。なお、これら複数の基板96は、図示しない配線で相互に接続されており、図示しない配線で電源に接続されている。本実施形態のLED98は白色光を発するものであるが、他の色を発するものを用いることもできる。LED98は、照射角度の広いものや、面発光するものが好ましい。
枠本体14の正面側には、矩形の幕状体12が配置されている。幕状体12は、端縁部分が第4の溝60の中に入り込んでおり、幕状体12の上から、裏面側テンション材74と同様の押出部材から形成された長尺状の正面側テンション材66が第4の溝60に押し込まれている。正面側テンション材66にはテンション材固定ボルト64を貫通する貫通孔99が形成され、幕状体12にもテンション材固定ボルト64を貫通する貫通孔(図示せず)が形成されており、幕状体12、及び正面側テンション材66を貫通したテンション材固定ボルト64のネジ部64Aに蝶ナット100が螺合している。
この蝶ナット100を締め込むことで、幕状体12の端縁部分が正面側テンション材66で第4の溝60の底部に押し付けられ、幕状体12の端縁部分が、正面側テンション材66と第4の溝60の底部との間に挟持され固定される。また、この固定状態において、正面側テンション材66は、両側面が裏面部材20に接触している。
(化粧カバー)
図1、及び図2に示すように、化粧カバー16は、枠本体14の外周側の側部を覆う側壁部102と、側壁部102に対して略直角に配置され枠本体14の正面側を覆う正面壁部104とを含んで構成されており、断面略L字状を呈している。化粧カバー16は、例えばアルミニウム合金等の金属材料からなる押出部材で形成されている。
化粧カバー16の側壁部102の端部には、上側水平部材22の軸受け溝48に挿入される軸50が形成されている。化粧カバー16は、軸受け溝48を中心として、図1に示す開状態と、図2に示す閉状態との間を回動させることができる。なお、化粧カバー16の軸50は、軸受け溝48の端部から挿入される。
化粧カバー16の側壁部102には、溝106が形成されており、溝106の底部には、上側水平部材22のナット34と対向する位置に、孔108が形成されており、この孔108にビス32のネジ部32Aが貫通している。このビス32のネジ部32Aには、長手方向中間部に脱落防止リング110が取り付けられており、これによりビス32が孔108から脱落することが防止されている。図2に示すように、化粧カバー16を閉状態とし、ビス32を上側水平部材22のナット34に捩じ込むことで、化粧カバー16を閉状態で固定することができる。
化粧カバー16の正面壁部104の端部には、防滴ゴム112が取り付けられている。この防滴ゴム112は、中空で略半円形状に形成されており、化粧カバー16を閉状態とした際に幕状体12の表面に弾性的に接触し、化粧カバー16と幕状体12との間の隙間を塞ぐ。
(作用)
本実施形態の幕状体保持装置10は、上記のように構成されており、以下に、幕状体保持装置10に幕状体12を保持して掲示する手順を説明する。
(1) 先ず、図1に示されるように、全ての化粧カバー16を開く。なお、自重で閉じない様に、例えば、上側水平部材22においては、図1、及び図5に示すようにストッパ棒47を立てて、化粧カバー16の内側の段部120にストッパ棒47を突き当てることで、化粧カバー16を開いた状態で保持することができる。
(2) 幕状体12の端縁部分に形成された貫通孔(図示せず)に、テンション材固定ボルト64のネジ部64Aが挿入されるように幕状体12を幕状体保持装置10の正面側に配置する。
(3) 上側水平部材22において、正面側テンション材66の貫通孔99にテンション材固定ボルト64のネジ部64Aが貫通するように幕状体12の上から正面側テンション材66を第4の溝60の溝に押し込む。
(4) ネジ部64Aに蝶ナット100を螺合して蝶ナット100を捩じ込み、正面側テンション材66を第4の溝60の底部へ向けて移動し、正面側テンション材66と第4の溝60の底部との間に幕状体12の端縁部分を挟持する(図1参照)。このようにして正面側テンション材66を第4の溝60の底部へ向けて移動させることで、幕状体12の上端側の一部分が第4の溝60の内部へ引き込まれる。
(5) 上側水平部材22と反対側の下側水平部材24において、正面側テンション材66の貫通孔99にテンション材固定ボルト64のネジ部64Aが貫通するように幕状体12の上から正面側テンション材66を第4の溝60の溝に押し込む。そして、ネジ部64Aに蝶ナット100を螺合して蝶ナット100を捩じ込み、正面側テンション材66を第4の溝60の底部へ向けて移動し、正面側テンション材66と第4の溝60の底部との間に幕状体12の端縁部分を挟持する。
このように、下側水平部材24において、正面側テンション材66を第4の溝60の底部へ向けて移動させることで、幕状体12の下端側の一部分が第4の溝60の内部へ引き込まれる。
以上により、幕状体12には、上側水平部材22と下側水平部材24との間で上下方向に張力F(図9参照)が作用し、幕状体12の上下方向の弛みが除去され、幕状体12を上下方向に張った状態とすることができる。
(6) 次に、何れか一方(例えば、正面から見て左側)の柱部材26において、正面側テンション材66の貫通孔99にテンション材固定ボルト64のネジ部64Aが貫通するように幕状体12の上から正面側テンション材66を第4の溝60の溝に押し込む。そして、ネジ部64Aに蝶ナット100を螺合して蝶ナット100を捩じ込み、正面側テンション材66を第4の溝60の底部へ向けて移動し、正面側テンション材66と第4の溝60の底部との間に幕状体12の端縁部分を挟持する。
このようにして正面側テンション材66を第4の溝60の底部へ向けて移動させることで、幕状体12の一方の柱部材26側の端縁部分は、一部分が第4の溝60の内部へ引き込まれる。
(7) 次に、他方(たとえば、正面から見て右側)の柱部材26において、正面側テンション材66の貫通孔99にテンション材固定ボルト64のネジ部64Aが貫通するように幕状体12の上から正面側テンション材66を第4の溝60の溝に押し込む。そして、ネジ部64Aに蝶ナット100を螺合して蝶ナット100を捩じ込み、正面側テンション材66を第4の溝60の底部へ向けて移動し、正面側テンション材66と第4の溝60の底部との間に幕状体12の端縁部分を挟持する。
このようにして正面側テンション材66を第4の溝60の底部へ向けて移動させることで、幕状体12の他方の柱部材26側の端縁部分は、一部分が第4の溝60の内部へ引き込まれる。
以上により、幕状体12には、一方の柱部材26と他方の柱部材26との間で横方向に張力F(図9参照)が作用し、幕状体12の横方向の弛みが除去され、幕状体12を横方向にも張った状態とすることができる。
(8) 最後に、図2に示すように、各化粧カバー16を閉じ、ビス32をナット34に捩じ込むことで化粧カバー16を固定する。
このように、本実施形態では、幕状体12の端縁部分に形成された貫通孔(図示せず)に、テンション材固定ボルト64のネジ部64Aを貫通し、ネジ部64Aに螺合した蝶ナット100を締め込んで正面側テンション材66を第4の溝60に装着するという簡単な作業で幕状体12を弛みなく保持して掲示することができる。
本実施形態の幕状体保持装置10では、化粧カバー16を閉じることで、上側水平部材22、下側水平部材24、及び柱部材26の押出部材の正面側、及び枠外周側が化粧カバー16で覆われ、見栄えを向上することができる。
化粧カバー16を閉状態とすると、防滴ゴム112が幕状体12の表面に弾性的に接触し、化粧カバー16と幕状体12との間の隙間を塞ぐので、水や埃等が化粧カバー16と幕状体12との間から幕状体保持装置10の内部に侵入することを抑制できる。
本実施形態の幕状体保持装置10は、夜間や、暗所においては、照明装置18のLED98を点灯し、幕状体12の裏面に光を照射することにより、幕状体12に印刷された広告等の視認性を向上させることができる。
本実施形態の幕状体保持装置10は、例えば、図8に示すように、台座114に立設された支柱116に取り付けたり、図示は省略するが、地面に設けた基礎に立設される支柱、建物の壁面、塀の壁面、車両等に取り付けることもできる。なお、図8に示すように、幕状体保持装置10を台座114の支柱116に取り付けるには、図2に示すように、ネジ118等を用いて押出部材を支柱116に固定すれば良い。また、幕状体保持装置10を建物の壁面、塀の壁等に取り付ける場合には、押出部材をアンカーボルト等を用いて取り付れば良い。
幕状体保持装置10は、本実施形態のように厚さTを、例えば、100mm程度とすることで、幕状体保持装置10を全体的に薄く見せることができ、幅の狭いスペースに収まるように設置することができる。
本実施形態の照明装置18は、複数のLED98を配置した平板状の基板96を用いているため、照明装置18を薄く構成することができ、これにより、幕状体保持装置10を薄型化することができる。
また、幕状体保持装置10は、内部に照明装置18が配置されており、幕状体保持装置10の外側に、正面側や裏面側に突出する照明装置等の突起物が無く、全体的に平板状とされているので、幕状体保持装置10を境界線の際に設置しても幕状体保持装置10が敷地の境界線からはみ出すことは無い。
[他の実施形態]
以上、本考案の実施形態について説明したが、本考案は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
図8に示す例では、幕状体保持装置10を支柱116の片側に取り付けているが、幕状体保持装置10を支柱116の両側に取り付けても良い。
上記実施形態の幕状体保持装置10では、化粧カバー16に防滴ゴム112を設けたが、必要が無ければ防滴ゴム112を取り除いても良い。
上記実施形態の幕状体保持装置10では、化粧カバー16を設けたが、必要が無ければ化粧カバー16を取り除いても良い。
上記実施形態の幕状体保持装置10では、基板96を裏面部材20に取り付けたが、上側水平部材22、下側水平部材24、及び柱部材26に取り付けても良い。
上記実施形態の幕状体保持装置10では、照明装置18にLED98を用いたが、面発光するEL(エレクトロルミネッセンス)等の他の種類の照明装置を用いても良い。照明装置18にELを用いることで、幕状体12に照明装置18を近づけることができ、幕状体保持装置10を更に薄くすることも可能となる。
上記実施形態では、第2のコーナー金具80をリベット90で固定したが、ボルトで固定しても良い。
上記実施形態では、補強パイプ76をリベット92で固定したが、ボルトで固定しても良い。
10 幕状体保持装置。
12 幕状体
14 枠本体
16 化粧カバー
18 照明装置と、
22 上側水平部材(長尺状の部材)
24 下側水平部材(長尺状の部材)
26 柱部材(長尺状の部材)
60 第4の溝(溝)
64 テンション材固定ボルト(ボルト)
66 正面側テンション材(係止部材)
96 基板(平板)
98 LED
99 貫通孔
100 蝶ナット(雌螺子部材)

Claims (6)

  1. 矩形状の枠本体と、
    前記枠本体の正面に形成され、縦方向及び横方向へ延びる溝と、
    前記溝に挿入され、前記溝との間に幕状体の端縁部分を挟む係止部材と、
    前記溝の底部に立設され、前記幕状体の端縁部分に形成された係止孔に貫通するボルトと、
    前記係止部材に設けられ、前記ボルトを貫通させる貫通孔と、
    前記ボルトに螺合し、締め込むことによって前記溝に挿入された前記係止部材を前記溝の底部に向けて移動させる雌螺子部材と、
    前記枠本体の内側に配置され、前記幕状体に向けて光を照射する面状の照明装置と、
    を有する幕状体保持装置。
  2. 前記照明装置は、平板に第1の方向、及び第1の方向と直交する方向に並べた複数のLEDを備えている、請求項1に記載の幕状体保持装置。
  3. 前記枠本体に設けられ、前記溝、前記係止部材、前記ボルト、及び前記雌螺子部材を覆う化粧カバーを有する、請求項1または請求項2に記載の幕状体保持装置。
  4. 前記化粧カバーは、前記枠本体に回動可能に取り付けられている、請求項3に記載の幕状体保持装置。
  5. 前記化粧カバーの自由端部には、閉じられたときに前記幕状体に当接する防滴部材が設けられている、請求項4に記載の幕状体保持装置。
  6. 前記枠本体の裏面には、前記照明装置を覆う遮光シートが設けられている、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の幕状体保持装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019121503A (ja) * 2017-12-31 2019-07-22 株式会社▲高▼天 内照式照明装置
JP2020184448A (ja) * 2019-05-07 2020-11-12 株式会社▲高▼天 内照式照明装置及びその照明装置の透光性表面材取り付け用構成体

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