JP3200893U - 温室用カーテンの開閉装置に使用されるワイヤ部材用滑車 - Google Patents

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Abstract

【課題】支持軸との間で摩擦抵抗を軽減し、長期間使用し得るワイヤ部材用滑車を提供する。【解決手段】ワイヤ部材の進退方向を変換するための滑車1であって、支持軸(ボルト)によって内輪部13aが軸支される軸受13と、軸受の外輪部13bを嵌入可能として略円環状のプーリ12とを備え、軸受の外輪部とプーリの内周部との境界部分には、少なくとも1個所において係止手段14,15が設けられている。係止手段は、雄ネジを有するネジ部材であり、軸受とプーリに跨がって螺入することにより係止している。支持軸は軸受の内輪部を固定するように支持する。【選択図】図4

Description

本考案は、温室用カーテンを開閉するために進退移動するワイヤ部材について、その進退方向を変換するための滑車に関するものである。
一般に、温室用カーテンの開閉装置は、温室カーテンの開閉方向に沿って張設されるワイヤ部材に、温室用カーテンの一部が連結され、このワイヤ部材を巻回ドラムによって巻き取りおよび巻き戻しすることにより進退させ、当該ワイヤ部材の移動に伴って温室用カーテンの端部を移動させて該カーテンの開閉操作を行うものであった。前記ワイヤ部材は、巻回ドラムを出発点として、温室の両端を経由して巻回ドラムに到着するような循環型の無端縁で構成され、巻回ドラムの回転により、一方を巻き取り、他方を巻き戻すことにより、ワイヤ部材が循環するように移動するものである。そこで、このワイヤ部材が温室の両端を経由するように、その方向を変換するために滑車が配設されるものである(特許文献1参照)。
ところで、一般的な滑車は、プラスチック成形品によって構成され、コ字状のケーシングの内部に配置されるとともに、中心に形成される軸挿通孔に支軸を貫通することにより回転可能に支持されていた(特許文献2参照)。
実開昭54−145638号公報 特開平10−304777号公報
しかしながら、上記のような一般的な滑車は、プラスチック成形品であることから、その中心を支軸によって軸支するだけの構成では、摩擦による摩耗が激しく、長期間の使用に耐えられないという問題点があった。開閉すべきカーテンの用途にも左右されるが、日照時間を調整するための遮光カーテンの開閉に使用される場合は、一日で数回の開閉操作が行われることから、これを数ヶ月繰り返すことにより、滑車の軸挿通孔は摩耗により拡径されることとなっていた。ワイヤ部材には適度なテンション(張力)が付与されているが、軸挿通孔の拡径は、ワイヤ部材のテンションを低下させる原因となり、カーテンの円滑な開閉操作に支障を来し、また、滑車の回転中心を偏心させることを招来させるものとなっていた。
なお、滑車に金属材料を使用することも想定されるが、ワイヤ部材は、樹脂製の紐部材(ロープ材)を使用することがあり、摩擦熱の発生により、ワイヤ部材の伸張や破断の原因となるため、プラスチック等の合成樹脂製であることが好ましいものであった。
本考案は、上記諸点にかんがみてなされたものであって、その目的とするところは、支持軸との間で摩擦抵抗を軽減し、長期間使用し得る滑車を提供することである。
そこで、本考案は、温室用カーテンに連結され、該温室カーテンの開閉方向に沿って張設されるワイヤ部材と、該ワイヤ部材を温室用カーテンの開閉方向に進退駆動させるために該ワイヤ部材を巻き取りおよび巻き戻しするための巻回ドラムと、回転駆動力を発生させる駆動装置と、該駆動装置により発生させた駆動力を前記巻回ドラムに伝達するための伝達軸とを備える温室用カーテンの開閉装置において、前記ワイヤ部材の進退方向を変換するための滑車であって、支持軸によって内輪部が軸支される軸受と、この軸受の外輪部を嵌入可能とする略円環状のプーリとを備え、前記軸受の外輪部とプーリの内周部との境界部分には、少なくとも1個所において係止手段が設けられていることを特徴とする。
上記構成によれば、滑車を支持するための支持軸は軸受の内輪部に挿通されるものであることから、滑車の回転に際し、支持軸と滑車(軸受内輪部)との間が摩擦することがない。また、プーリは、軸受の外輪部に係止手段によって係止されることから、軸受の外輪部と一体化し、この外輪部とともに回転することとなるから、プーリと軸受との間が摩擦することもない。要するに、軸受によって内輪部のまわりを外輪部が円滑に回転し、その外輪部と一体的にプーリが回転するので、軸受において摩擦抵抗は低減され、また、軸受の寿命の範囲内でプーリの使用が可能となる。
上記構成の係止手段は、前記軸受の外輪部と前記プーリの内周部との境界部分に両者に跨がるように設けられた係入孔と、この係入孔の内面に刻設された雌ネジ部と、この雌ネジ部に螺合する雄ネジを有するネジ部材とで構成されているものとすることができる。
上記構成の場合には、雄ネジを螺入することにより、軸受の外輪部とプーリとを係止することが可能となる。滑車に対して作用する外力は、ワイヤ部材の移動に伴ってプーリを回転させるものであり、両者に跨がって雄ネジが螺入されることにより、プーリに対する周方向への係止を可能とするため、当該周方向への外力を受ける場合、軸受の外輪部を伴って回転することができるものである。なお、雄ネジとしてホーローセットを使用することによりネジの頭部の突出を防止できる。
また、上記構成の考案において、前記プーリは、合成樹脂によって構成され、前記軸受の外輪部表面には、前記支持軸に平行な中心線を有する樋状の溝部が形成されており、前記係止手段は、前記溝部に沿って螺入可能なネジ部材であり、該ネジ部材のネジ山によって前記合成樹脂の一部にネジ溝を形成しつつ螺入させるものとすることができる。
上記構成の場合には、軸受の外輪部にはネジ部材が螺合しないものではあるが、樋状の溝部に沿って螺進することとなり、ネジ部材を所定方向に設置することができる。他方、プーリ側はネジ部材のネジ山によってネジ溝が強制的に刻設されることとなり、螺着の状態が強固なものとなる。この場合においても、プーリに対する周方向への係止が可能となり、プーリは軸受の外輪部とともに回転することとなる。なお、このときのネジ部材としてもホーローセットを使用することができる。
さらに、前記考案において、前記プーリは、合成樹脂によって構成され、前記軸受の外輪部表面は、合成樹脂製の被覆材が適宜な肉厚で積層されており、前記係止手段は、前記支持軸に平行な方向へ螺入可能なネジ部材であり、該ネジ部材のネジ山によってプーリと前記軸受の被覆材との両者に対してネジ溝を形成しつつ螺入させるものとすることができる。
上記構成の場合には、軸受の外輪部表面に積層された被覆材とプーリの内周部とに跨がるように、かつ両者に強制的にネジ溝を形成させながらネジ部材を螺入するものであるため、ネジ部材の螺着の状態は強固なものとなる。このとき、両者の材料が同じ材質、または異なる材質でありながら同じ硬度の材質である場合には、両者から受ける反力が同程度となり、ネジ部材の螺進状態は安定し、ネジ溝の均等な刻設は容易である。これに対し、異なる硬度の材質である場合には、両者から受ける反力が異なるため、反力の小さい材質の側へ誘導されることがある。そこで、このような異なる硬度の材質の場合には、ネジ部材の螺進方向を強制的に維持し、両者に対しほぼ均等に跨がった状態で螺入することとなる。
前記各構成の考案において、前記支持軸は、温室の端部に固定可能な固定手段に連結して設けられるものとすることができる。
上記構成の場合には、支持軸が温室に固定され、その位置が一定となることによりワイヤ部材の方向の変換が可能となる。温室の端部とは、温室を構成する柱や梁などが想定される。また、固定手段とは、従来法によるケーシングを介する構成があり、ケーシングの一部を温室の柱や梁に連結することにより固定するものである。
本考案によれば、支持軸とプーリとの間に軸受が介在することから、滑車の回転時における摩擦抵抗を軽減することができる。また、支持軸は軸受の内輪側を固定的に支持し、プーリは軸受の外輪側に係止されることから、回転動作は軸受のみに委ねられることとなり、プーリの摩耗は大きく低減される。従って、長期間の使用に耐えることが可能となるものである。
温室の構造およびカーテンの開閉装置の概略を示す説明図である。 温室用カーテンの開閉機構を示す説明図である。 本考案の実施形態である反転用の滑車部材の概略を示す説明図である。 (a)は滑車の分解斜視図であり、(b)は係止部材(ネジ部材)による係止状態を示す説明図であり、(c)は滑車の斜視図であり、(d)はIVD−IVD断面図である。 プーリと軸受の係止の態様の変形例を示す説明図である。 誘導用の滑車部材の態様を示す説明図である。 吊下用の滑車部材の態様を示す説明図である。
以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本考案に係るワイヤ部材用滑車が用いられる温室の概略と、温室用カーテンの開閉装置におけるワイヤ部材の作動状態を示すものである。温室とは、園芸用または農作物の育成用として、透光性を有する材料で遮蔽された建築物であり、温度・湿度・日照などを調整することにより、作物の生長の度合いを調整するためのものである。ガラス等により透光性を確保するものが多いが、透光性を有する材料にビニールを使用する場合にはビニールハウスと称されることもあり、これら各種の形態を総称して、以下においては温室を称している。
この種の温室には、図1(a)に示すように、一棟の独立した構造のものAと、図1(b)および(c)に示すように、二棟以上が連続した構成のものB,Cがあり、また、屋根の構造についても、図1(a)および(b)のような曲面状のものAa,Bbと、図1(c)に示すような斜状のものCcがある。また、これらに使用されるカーテン2は、図1(a)に示すように、水平方向に開閉するものと、図1(b)および(c)に示すように、屋根形状に沿って斜め方向に開閉するものがある。このように、温室A,B,Cには、異なる形状や構造のものが種々存在するが、いずれの形態においても、カーテン2を開閉することにより、日射時間、室内温度および室内湿度などを管理することができるものである。このカーテン2は、電動モータ等の駆動装置3による回転駆動によってワイヤ部材4が巻き取られ、または巻き戻されることに伴って、当該ワイヤ部材4の一部にカーテン2の端縁が移動するものであり、このカーテン2の端部の移動により開閉操作が行われるものである。
図2は、上記温室用カーテン2を開閉させるための機構の概略を示すものである。この図に示されるように、カーテン2の開閉を操作するためのワイヤ部材4は、温室の桁行方向に複数設置されるものであり、このワイヤ部材4を巻き取り、また巻き戻すための巻回ドラム5が、当該ワイヤ部材4ごとに設置され、これを駆動装置3によって巻回するものである。駆動装置3の回転力は、桁行方向に延出する伝達軸6によって各巻回ドラム5に伝達されることにより、複数の各ドラムが一斉に同じ方向へ回転駆動されるものである。
ワイヤ部材4は、両端が巻回ドラム5に固定されており、温室の両側を経由しつつ無端縁状に張設されている。従って、巻回ドラム5の一方向(例えば正転方向)への回転により、一端側は巻き取られるが、他端側は巻き戻されるようになっている。巻き取り側に近いワイヤ部材4は、巻回ドラム5の方向へ移動し、巻き戻し側に近いワイヤ部材4は、巻回部材から離れる方向へ移動することとなり、このワイヤ部材4に連結具41a,41bを介して温室用カーテン2の端縁21を連結することにより、所望方向へカーテン端縁21を移動させることができるのである。
ところで、ワイヤ部材4は、梁間方向へ延出する長尺なロープ状の部材であり、無端縁状としつつ温室両側を経由させるため、適宜個所には各種の滑車部材7,8,9が設置されるものである。各滑車部材7,8,9には、それぞれ本考案の滑車が使用されるものであるが、その支持状態が設置場所によって異なるものである。巻回ドラム5に近い温室側部に設けられる滑車部材8は、巻回ドラム5から延出するワイヤ部材4を、温室用カーテン2の張設方向へ誘導するための滑車部材であり、その反対側に設けられる滑車部材7は、ワイヤ部材4の向きを反転させる滑車部材である。また、中間位置に設置される滑車部材9は、ワイヤ部材4の重量(またはカーテン2の重量)を中間で支持するための吊下用の滑車部材である。吊下用の滑車部材9は、図示のように、屋根形状に合わせてワイヤ部材4を山状に支持する場合もあるが、水平状態を維持させるために支持する場合もある。また、反転用の種滑車部材7は、軸線を略鉛直方向とした単一の滑車によって構成されるが、誘導用の滑車部材8および吊下用の滑車部材9は、ほぼ水平な軸線で支持される二つの滑車によって構成され、二種類(巻き取り側と巻き戻し側)のワイヤ部材4を二つの滑車で誘導させるものである。
そこで、本考案の滑車に係る実施形態について詳述する。図3は反転用の滑車部材7の構造を示し、図4はその滑車部材7に使用される滑車の構造を示している。図3(a)および(b)に示すように、この種の滑車部材7は、略コ字状に形成された支持部材71と、この支持部材71を温室に固定するための固定部材72とで構成される本体部(固定手段)70によって、滑車1が支持されてなる。滑車部材7を構成するこれら3つの部材1,71,72は、単一のボルト(支持軸)73による軸支によって連結されている。
支持部材71は、対向する二つの略四辺形状の平面部71a,71bと、これを連結する連結面部71cとで構成されている。支持部材71の連結面部71cは、前記平面部71a,71bの四辺形状の対向する一辺に設けられ、他の三辺は開放された状態となっている。滑車1は、二つの平面部71a,71bの中間に配置されるものである。図示の滑車部材7は、ワイヤ部材4を反転するためのものであることから、連結面部71cが支持部材72に向かって配置されており、開放されている三辺を利用してワイヤ部材4が挿通されるものである。
なお、ボルト(支持軸)73による三つの部材1,71,73の軸支は、少なくとも滑車1に対しては、回転可能とする必要はなく、滑車1を支持できればよいものであって、後述する滑車1の中心部分に装着されるブッシュ11を固定することで当該支持を可能にしている。すなわち、滑車1の周辺部(プーリ)12は、軸受13の外輪部周辺に装着され、ブッシュ11は当該軸受13の内輪部に装着されるものであるから、ブッシュ11を固定することによって、軸受13の内輪部を回転できない状態で固定しつつプーリ12の回転を自在にしている。他方、支持部材71と固定部材72との間は回動可能な状態で連結されることが好ましい。すなわち、滑車1に係入されるワイヤ部材4の延出方向が常に一定に維持されるものではなく、移動時における振動や、引張力の変化等に応じて、その延出方向は変化し得るため、その方向の変化に対応するように回動できることが好ましい。図示では省略しているが、両者間に座金等を配設して、回動を円滑にしてもよい。
また、固定部材72は、支持部材71と同様に略コ字状に設けられている。すなわち、対向する二つの平面部72a,72bと、その両端縁を連結する連結面部72cとで構成されている。この支持部材71の平面部72a,72bは、前述の支持部材71の平面部71a,71bを外方から挟む状態で当接可能としたものである。前記ボルト73による連結した状態において、両部材71,72の各連結面部71c,72cの間には適宜間隔を有する状態としており、前記支持部材71の回動範囲を確保している。
さらに、固定部材72の連結面部72cには、ボルト74を挿通し得る貫通孔が設けられ、これにボルト74を挿通し、両側からナット75,76によって挟持することにより、当該ボルト74の軸線上の任意の位置に固定部材72を配置することができる。このボルト74は、温室の柱または梁(いずれも図示を省略)に締着させるためのものであり、柱または梁の一部を挿通させ、対向面をナット77で締め付けることにより締着し、当該温室に固定し得るように構成されている。
滑車1は、前述のように、軸受13の外輪側にプーリ12を備える構成であるが、その詳細は、図4(a)に示されるように、円環状のプーリ12の内周部12aに軸受13の外輪部13bが嵌合された状態となっている。なお、軸受13の内輪部13aにはブッシュ11が嵌入されるものである。ブッシュ11は、軸受13の内輪部13aと一体となって、前記支持軸73によって固定手段70に支持されるものである。このときの嵌合における嵌め合い公差は、絞まり嵌めの状態であり、嵌入に際しては圧入されるものである。
軸受13の外輪部13bは、プーリ12の内周部12aに嵌合されるものであり、当該プーリ12と軸受13の外輪部13bとを一体化するために、雄ネジを有するネジ部材(ホーローセット)14,15が螺入される。図示の形態は、軸受13の外輪部13bを硬質素材(金属または硬質プラスチック)によって構成した場合を示しており、ネジ部材14,15の螺入方向を誘導するために、半円形(樋状)の溝部16,17が中心線を軸受13の軸線と平行な状態で設けられ、その表面に雌ネジ部が刻設されている。この雌ネジ部に沿ってネジ部材14,15を螺進させることによって、所定方向へ螺入し得るものとしている。他方、プーリ12の内径部12aにはそのような溝部を設けておらず、前記ネジ部材14,15の螺入に伴い雄ネジのネジ山が、表面を切り込むことで雌ネジを螺刻しつつ螺進するようになっている。
図4(b)に示すように、ブッシュ11が圧入された軸受13をプーリ12に嵌合させた状態で、最終的にネジ部材14,15を螺入することによって全体を一体的に構成しているのである(図4(c)参照)。なお、この場合、プーリ13は、軸受13の外輪部13bよりも軟質な材料(合成樹脂等)で構成しているが、適宜な外力により螺進させることにより、螺入が可能となるものである。
そして、図4(c)に示すように、ネジ部材14,15が螺入された状態では、当該ネジ部材14,15が、プーリ12の内径部12aと軸受13の外輪部との境界において、両者に跨がった状態で装着されることとなる。このように、適宜な大きさを有する部材が両者12,13に跨がるように配置されることにより、プーリ12が軸受12(外輪部12b)との間で、少なくとも回転方向に対して係止されることとなり、プーリ12が当該軸受13の外輪部13bと一体となって回転し得るのである。その意味において、ネジ部材14,15は、プーリ12と軸受13との係止手段として機能するのである。
図4(d)は、図4(c)中のIVD−IVD断面の拡大図である。この図において明らかなとおり、プーリ12の外径部12bは、ワイヤ部材4が係入できる溝状に構成されており、滑車1にワイヤ部材4を架け渡すことにより、プーリ12の回転により当該ワイヤ部材4を方向変換させつつ移動可能にするものである。また、同図に示されているように、ブッシュ11は、プーリ12および軸受13の軸線方向両側に突出して設けられている。この種のブッシュ11は、本考案において、必須の部材ではないが、軸線方向の長さ(滑車1の軸の長さ)と内径とを調整するために使用されたものである。すなわち、ブッシュ11の両端が滑車1の表面から突出することにより、滑車1の表面(特にプーリ12の表面)が前記支持部材71との間で適宜間隔を有することとなり、プーリ12の回転時に支持部材71と接触しないように調整することができるものである。
ところで、プーリ12の内径部12と軸受13の外輪部13bとの連結は、上記構成に限定されるものではなく、同様のネジ部材14,15を使用しつつ、他の形態があり得る。例えば、図5(a)に示すように、プーリ12の内径部12bの表面にも樋状の溝部18,19を形成し、この樋部18,19にも雌ネジを刻設するのである。この場合には、軸受13の外輪部13bに設けられた樋部16,17の雌ネジとともに、全体としてネジ形状が形成され、当該ネジ形状に沿ってネジ部材14,15を螺入するのである。これは、両者12,13が硬質材料(ともに金属または硬質プラスチックなど)で構成される場合に採用されるものである。
また、他方において、図5(b)に示すように、両者ともに樋部を形成しない形態があり得る。この形態では、本来的な軸受13を構成する外輪部13bの周囲に合成樹脂製の被覆材を積層し、プーリ12を軟質材料(同様の合成樹脂等)で構成する場合が想定される。両者は同じ材質である必要はなく、硬度が同程度であるという意味である。外輪部13bを被覆する被覆材としては、ウレタン素材などがあり得る。
いずれの形態においても、プーリ12はワイヤ部材4を損傷させないような材質が選択されることから、比較的軟質のプラスチック(合成樹脂)製とされるものである。これは、一般的な温室用カーテンの開閉装置においては、金属製ワイヤが使用されず、合成樹脂等によるロープ状(紐状)の部材が使用されるためである。
本考案の実施形態は上記のとおりであるから、滑車1を支持する支持軸73は、軸受13の内輪部(内輪側)73bにより支持部材71に支持され、プーリ12との間に当該軸受13が介在することとなる。これにより、プーリ12の回転は、支持部材71および支持軸73とは無関係に軸受73の回転動作に委ねられることとなる。従って、滑車1の回転による摩耗は低減され、長期間の使用が可能となるのである。このように、滑車1が長期間使用できることから、滑車1(すなわち滑車部材7,8,9の全体)の交換の頻度は劇的に減少し、その付け替え作業の手間を省くことができる。これは、複数のワイヤ部材4の全部を滑車部材7,8,9から離脱させ、多くの滑車部材7,8,9を交換し、その後、再びワイヤ部材4を装着する手間を考えれば、経済的な面のみならず作業の遅延等の面においても非常に効率よいものである。
なお、本考案の実施形態として反転用の滑車部材7を例示して説明したが、同種の滑車1を使用して、誘導用および吊下用の滑車部材8,9を構成し得る。そこで、図6に誘導用の滑車部材8の詳細を示し、図7に吊下用の滑車部材9の詳細を示す。
図6に示されるように、誘導用の滑車部材8は、個別に支持される同種の二つの滑車101,201が、個別に支持部材171,271に支持軸(ボルト)173,273によって支持されるものである。これらの支持の状態は、前述の反転用の滑車部材7と同様である。ただし、誘導用の滑車部材8は、2本(前進側と後退側)のワイヤ部材4を同じ位置で誘導するため、固定部材172,272は、その連結面部172c,272cが中間面部172dによって構成され、単一のボルト174によって温室に固定できるように構成されている。なお、誘導用の滑車部材8では、滑車101,201の軸線は略水平となる状態で設けられる。
また、図7に示すように、吊下用の滑車部材9は、同種の滑車301が支持軸(ボルト)373によって支持部材371に軸支される点では前記と共通するが、固定部材372との連結状態が異なるものである。すなわち、図示のように、支持部材371の連結面部371cは、固定部材372の側に配置されるのではなく、固定部材372とは反対側に配置されている。これは、吊下すべきワイヤ部材4は、水平状に維持されるか、または山状に湾曲した状態で維持されるべきであるから、そのようなワイヤ部材4を下方から滑車301によって支持するためである。すなわち、支持部材371(または滑車部材9の全体)の角度が変化した場合であっても、ワイヤ部材4と滑車部材9の一部との接触の可能性を低くしているのである。なお、吊下用の滑車部材9においても滑車301の軸線は略水平に設けられるものである。
本考案の実施形態は上記のとおりであるが、これらの形態は、本考案の例示であって、本考案がこれらの実施形態に限定されることを趣旨とするものではない。従って、前記の実施形態について、種々変更することは可能である。例えば、吊下用の滑車部材9として、図7には、単独で固定する形態を示したが、吊下すべきワイヤ部材4は、誘導用の場合と同様に、2本(前進側と後退側)であるため、誘導用の滑車部材9のように、二つの支持部材371を同時に固定し得る固定部材を使用してもよい。
また、使用される軸受13は、図4(d)において玉軸受を例示しているが、滑車1,101,201,301に作用する荷重の大きさや向きに応じて、適宜な種類の軸受を使用することができる。
1,101,201,301 滑車
2 温室用カーテン
3 駆動装置(電動モータ)
4 ワイヤ部材
5 巻回ドラム
6 伝達軸
7 滑車部材(反転用)
8 滑車部材(誘導用)
9 滑車部材(吊下用)
11 ブッシュ
12 プーリ
12a プーリの内径部
12b プーリの外径部
13 軸受
13a 軸受の内輪部
13b 軸受の外輪部
14,15 ネジ部材(係止手段)
16,17,18,19 溝部
70 固定手段
71 支持部材
72 固定部材
73 支持軸(ボルト)
74 ボルト

Claims (5)

  1. 温室用カーテンに連結され、該温室カーテンの開閉方向に沿って張設されるワイヤ部材と、該ワイヤ部材を温室用カーテンの開閉方向に進退駆動させるために該ワイヤ部材を巻き取りおよび巻き戻しするための巻回ドラムと、回転駆動力を発生させる駆動装置と、該駆動装置により発生させた駆動力を前記巻回ドラムに伝達するための伝達軸とを備える温室用カーテンの開閉装置において、
    前記ワイヤ部材の進退方向を変換するための滑車であって、支持軸によって内輪部が軸支される軸受と、この軸受の外輪部を嵌入可能とする略円環状のプーリとを備え、前記軸受の外輪部とプーリの内周部との境界部分には、少なくとも1個所において係止手段が設けられていることを特徴とするワイヤ部材用滑車。
  2. 前記係止手段は、前記軸受の外輪部と前記プーリの内周部との境界部分に両者に跨がるように設けられた係入孔と、この係入孔の内面に刻設された雌ネジ部と、この雌ネジ部に螺合する雄ネジを有するネジ部材とで構成されている請求項1に記載のワイヤ部材用滑車。
  3. 前記プーリは、合成樹脂によって構成され、前記軸受の外輪部表面には、前記支持軸に平行な中心線を有する樋状の溝部が形成されており、前記係止手段は、前記溝部に沿って螺入可能なネジ部材であり、該ネジ部材のネジ山によって前記合成樹脂の一部にネジ溝を形成しつつ螺入させるものである請求項1に記載のワイヤ部材用滑車。
  4. 前記プーリは、合成樹脂によって構成され、前記軸受の外輪部表面は、合成樹脂製の被覆材が適宜な肉厚で積層されており、前記係止手段は、前記支持軸に平行な方向へ螺入可能なネジ部材であり、該ネジ部材のネジ山によってプーリと前記軸受の被覆材との両者に対してネジ溝を形成しつつ螺入させるものである請求項1に記載のワイヤ部材用滑車。
  5. 前記支持軸は、温室の端部に固定可能な固定手段に連結して設けられるものである請求項1ないし4のいずれかに記載のワイヤ部材用滑車。
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