JP3200718B2 - 金属箔付樹脂製注出キャップ - Google Patents
金属箔付樹脂製注出キャップInfo
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Description
るために裂溝を覆う金属箔を貼付した金属箔付樹脂製注
出キャップに関する。
ープの裂溝によって囲まれた裂取部を形成し、該裂取部
に突出して設けられたタブリングを引っ張ることによ
り、該裂取部を裂取して注出口を開口する合成樹脂注出
キャップが、食品充填用ボトル等において多用されてい
る。この種キャップは、裂取部の裂取を容易にするた
め、裂溝を肉薄にしなければならないが、裂溝を肉薄に
することによってガスバリア性が悪くなり、内容物の酸
化による劣化を早める欠点がある。これを防ぐために従
来、注出筒の底壁面に裂溝を覆う面積を有するガスバリ
ア性の高いアルミニュウム箔等の表面に熱接着層を設け
た金属箔(以下単に金属箔という)を貼着することが行
われている。この場合金属箔は、裂取部表面にはプルリ
ングが設けられていて貼着するのに邪魔になるため、内
容液と接触するおそれがある注出筒裏面に接着しなけれ
ばならない。しかながら、金属箔を単に注出筒底壁裏面
に接着すると金属箔のカットエッジ部が露出し、内容液
に触れて内容液を変質させるおそれがある。そのため、
カットエッジ部が露出しないように加工する必要があ
り、従来は、例えば実公平4ー39174号公報に記載
されているように、カットエッジ部がキャップ成形時に
合成樹脂内に埋設されるようにインサート成形により一
体加工する方法が提案されているが、充分でなく、また
仮りに前記目的が達成されるようにできたとしても、生
産効率が悪くコスト高になるという問題点があった。
る他の方法として、注出筒底壁に注出口を予め開口して
形成し、該開口部を覆うように注出筒底壁表面に金属箔
を接着したキャップも知られている(例えば、実開昭6
0−175064号公報、実開昭52ー114952号
公報)。この場合、開封のために金属箔につまみ部を突
出形成しているが、金属箔のつまみ部は薄くて小さいた
め、手で摘みにくく開封性が非常に悪いという問題点が
あった。
樹脂製注出キャップにおける上記問題点を解消しようと
するものであり、ガスバリア性を向上させるために、金
属箔を貼着した合成樹脂注出キャップにおいて、金属箔
のカットエッジ部が内容液に接触するおそれがなく、し
かもインサート成形等の必要がなく生産性に優れ、且つ
開口性が優れている金属箔付樹脂製注出キャップを得る
ことを技術的課題とする。
明の金属箔付樹脂製注出キャップは、容器口部に嵌合す
る外筒、頂壁、注出筒を備え、合成樹脂で一体成形され
たキャップ本体を有する樹脂製注出キャップにおいて、
前記注出筒の注出筒底壁に形成される注出口以外の注出
筒底壁表面又は注出筒内周壁面に破断可能な弱化部を介
してタブを一体に成形し、ガスバリア性の高い金属箔を
前記注出口を覆い且つ前記タブの片側表面に位置するよ
うに注出筒底壁表面及びタブ面に接着してなることを特
徴とする構成を有している。前記注出筒底壁の注出口が
予め開口された状態で成形されたキャップの場合は、前
記金属箔は前記注出口の外側の注出筒底壁表面と弱接着
され、前記注出筒底壁の注出口が閉ループの裂溝を介し
て注出筒底壁と一体に成形された裂取部で閉塞されて形
成されているキャップの場合は、前記金属箔は前記裂溝
を覆って裂溝の外側の注出筒底壁表面と弱接着され、タ
ブ近傍の裂取部の一部と強接着されている。この発明の
金属箔付樹脂製注出キャップは、容器口部に螺合又は打
栓により嵌合する何れの形態のキャップにも適用でき、
また上蓋とヒンジを介して一体に成形したキャップ又は
上蓋が別体に成形されているもの何れの形態にも適用で
きる。
筒内周壁面にタブを一体に成形してあるので、少なくと
も注出口又は該注出口を形成するための列溝を含む表面
にはタブが突出してなく、タブに邪魔されることなく外
側からその表面を覆う金属箔を接着することができる。
従って、金属箔のカットエッジが容器に充填されている
内容物と接触することはないので、従来のように金属箔
のカットエッジ処理のためにインサート成形する必要が
なく、キャップ本体を予め成形してから金属箔をヒート
シールすれば良く、従来と比べて生産性を特段に向上さ
せることができる。そして、摘み部は金属箔とタブが一
体に積層した状態となっているので、厚みがあり摘み易
く開口が容易である。前記注出筒底壁の注出口が閉ルー
プの裂溝を介して注出筒底壁と一体に成形された裂取部
で閉塞されて形成されているキャップの場合は、タブを
破断して摘み部を引っ張ることによって強接着部を介し
て金属箔が裂取部を一緒に引っ張り、裂溝を破断して注
出口を開口することができる。
ャップの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1
及び図2に示す金属箔付樹脂製注出キャップは、注出口
が予め開口して成形されている場合の実施例であって、
図中、1はキャップ本体であり、ヒンジ3により連結さ
れた上蓋2と一体成形されている。4は容器口部に嵌合
する外筒、5は容器口部内周面と接触して密封性を高め
るために形成された内筒、6は頂壁、7は該頂壁に形成
された注出筒、8は注出筒底壁9に開口された注出口で
あり、以上の構成は従来の樹脂製注出キャップと同様な
構成である。
ップにおいては、注出筒底壁9のヒンジ3寄りの位置
に、容易に破断可能な弱化部11を介して指で摘むとが
できる大きさを有するタブ10を一体に成形すると共
に、注出口8を囲むように金属箔13をヒートシールす
るための一条又は複数条の環突条12を形成してある。
金属箔は、アルミニュウム箔に少なくとも内側面に熱接
着性樹脂フィルムが複合してガスバリア性とヒートシー
ル性を有し、前記注出口を覆う十分な面積を有すると共
に前記タブ10と溶着してタブと共に摘み部14を構成
する舌片15を有し、前記環突条12及びタブ10にヒ
ートシールされている。
は、以上のように構成され、キャップ本体1と上蓋2を
一体に通常の射出成形で成形し、その後外側から注出筒
底壁9上に熱接着性フィルム面を下にして金属箔13を
重ね、金属箔を環突条12及びタブ10の片側面にヒー
トシールして貼着することにより効率的に生産できる。
そして、摘み部14は金属箔の舌片15にタブ10が一
体に溶着した状態となっているので、厚みがあり摘み易
く開口が容易である。そして、注出口周囲には環突条1
2を形成してあるので、確実に金属箔がヒートシールさ
れてガスバリア性を維持すると共に接着面積が小さいの
で、開封時には容易に金属箔を剥離することができる。
なお、図示の実施例では注出筒底壁の表面に、環突条を
設けて弱接着部を形成してあるが、例えば注出筒底壁表
面に細幅環状部を残して他が非接着性となるように非接
着性インク等でマスキングすることによって環状の接着
ラインからなる弱接着部を形成することも可能である。
ップの他の実施例であり、前記実施例においてタブの位
置を変更したものに相当し、本実施例ではタブ20が注
出筒21の内周壁から弱化部22を介して突出形成され
ている。タブ20を注出筒内周壁に切離可能に一体成形
することによって、注出筒底壁表面への金属箔23の貼
付がタブによって邪魔されることがないから、注出口を
覆う金属箔を注出筒の内周壁近くまで広げて貼付するこ
とができ、金属箔の面積を大きくすることができると共
に、タブをより摘み易い位置に設けることができる。本
実施例では2条の環突条24、25により接着ラインを
形成し、より確実にガスバリア性を維持できるようにし
た。なお、図中、26は摘み部、27は金属箔23の舌
片である。
ップのさらに他の実施例であり、注出口底壁にキャップ
本体と一体に成形された裂取部を有する場合の実施例で
ある。図中、30はキャップ本体、31はヒンジ32を
介してキャップ本体と一体成形された上蓋、33は外
筒、34は内筒、35は頂壁、36は注出筒、37は注
出筒底壁、38は該注出筒底壁に裂溝39で区画された
裂取部であり、該裂取部を裂溝から裂取ることによって
注出口が開口できるようになっている。以上の構成は、
従来のこの種キャップと同様であるが、本実施例の金属
箔付樹脂製注出キャップにおいては、さらに注出筒底壁
37の前記ヒンジ寄りの位置に、破断可能な弱化部46
を介して指で摘むとができる大きさを有するタブ45を
一体に成形すると共に、注出口を囲むように裂溝39よ
り外側に金属箔の弱接着ラインを形成するための一条又
は複数条の環突条46を形成してある。そして、裂取部
38のタブ側裂溝寄りに接着幅が大きい強接着部47を
形成してある。金属箔50は、前記実施例と同様にアル
ミニュウム箔に少なくとも内側面に熱接着性樹脂フィル
ムが複合してガスバリア性とヒートシール性を有し、前
記注出口を覆う十分な面積を有すると共に前記タブに重
なってタブと共に摘み部51を構成する舌片52を有
し、タブ45及び強接着部47と強接着され、環突条4
6と剥離可能にヒートシールされている。
は、以上のように構成され、金属箔とタブが一体に積層
した状態になっている摘み部51を摘まんで引っ張っ
て、弱化部を破断してタブ45を注出筒底壁37から裂
取し、さらに引っ張ることによって図5に示すように金
属箔が強接着部47を介して裂取部38と一体になって
引っ張り、列溝39を破断して注出口を1動作で開封す
ることができる。以上のように、本実施例によれば、裂
取部を有する注出キャップでありながら、金属箔を注出
筒底壁の表面に設けることができるので、金属箔のカッ
トエッジ部が内容液と接触するおそれがなく、カットエ
ッジを被覆処理する必要がない。従って、金属箔を後加
工で接着できキャップ本体とインサート成形により一体
に設ける必要がないので、製造が容易であり、製造コス
トを低減することができる。そして、開封性も前記実施
例から明らかなように良好である。
ャップの場合も、図3に示す実施例と同様にタブを注出
筒の内周壁に設けることももちろん可能である。また、
前記実施例では、金属箔のタブと接着する部分を舌片と
して形成してあるが、注出筒底壁のヒートシール部より
外方に均一に延びた延長部であっても上記効果を達成す
るものであればもちろん可能である。
る。従来注出筒底壁面に外側から金属箔を貼着すること
が困難であった注出口が注出筒底壁と一体に成形された
裂取部で閉塞されて形成されている注出キャップの場合
であっても、タブに邪魔されることなく外側から金属箔
を注出筒の底壁表面に接着することができ、金属箔のカ
ットエッジ部が容器の内容物と接触することはないの
で、カットエッジ部を被覆処理するためのインサート成
形を行う必要がなく、従来と比べて生産性を特段に向上
させることができる。そして、摘み部は金属箔とタブが
一体に積層した状態となっているので、厚みがあり摘み
易く開口が容易であり、開口性に優れている。また、注
出口が注出筒底壁と一体に成形された裂取部で閉塞され
て形成されている注出キャップの場合でも、摘み部を引
っ張ることによって強接着部を介して金属箔が裂取部を
一緒に引っ張ることができるので、一動作で注出口開口
することができる。
ップの上蓋を開いた状態での縦断面図である。
の上蓋を開いた状態での縦断面図である。
ャップの上蓋を開いた状態での縦断面図である。
口を開口する途中の状態を示す要部縦断面図である。
筒底壁 10、20、45 タブ 11、22、4
6 弱化部 12、25、24 環突条 13、23、5
0 金属箔 14、26、51 摘み部 15、27、5
2 舌片
Claims (3)
- 【請求項1】 容器口部に嵌合する外筒、頂壁、注出筒
を備え、合成樹脂で一体成形されたキャップ本体を有す
る樹脂製注出キャップにおいて、前記注出筒の注出筒底
壁に形成される注出口以外の注出筒底壁表面又は注出筒
内周壁面に破断可能な弱化部を介してタブを一体に成形
し、ガスバリア性の高い金属箔を前記注出口を覆い且つ
前記タブの片側表面に位置するように注出筒底壁表面及
びタブ面に接着してなることを特徴とする金属箔付樹脂
製注出キャップ。 - 【請求項2】 前記注出筒底壁の注出口は開口された状
態で成形され、前記金属箔は該注出口の外側の注出筒底
壁表面と弱接着されている請求項1の金属箔付樹脂製注
出キャップ。 - 【請求項3】 前記注出筒底壁の注出口は閉ループの裂
溝を介して注出筒底壁と一体に成形された裂取部で閉塞
されており、前記金属箔は該裂溝を覆って裂溝の外側の
注出筒底壁表面と弱接着され、タブ近傍の裂取部の一部
と強接着されている請求項1の金属箔付樹脂製注出キャ
ップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06479293A JP3200718B2 (ja) | 1993-03-02 | 1993-03-02 | 金属箔付樹脂製注出キャップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06479293A JP3200718B2 (ja) | 1993-03-02 | 1993-03-02 | 金属箔付樹脂製注出キャップ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06255662A JPH06255662A (ja) | 1994-09-13 |
JP3200718B2 true JP3200718B2 (ja) | 2001-08-20 |
Family
ID=13268446
Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3200718B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006248561A (ja) * | 2005-03-10 | 2006-09-21 | Aska Company | 容器及び容器の蓋 |
-
1993
- 1993-03-02 JP JP06479293A patent/JP3200718B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH06255662A (ja) | 1994-09-13 |
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