JP3200644U - 膣内挿入用の衛生物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】体液による手の汚れを防止でき、吸収容量をより増加することのできるコードを備えた膣内挿入用の衛生物品を提供する。【解決手段】膣内挿入用の衛生物品は、吸収体11と、コード12とを含み、コードは、長さ方向Yを有し、吸収体に取付けられる取付け部43と、取付け部から延在する引出し部44と、親水性を有する複数本の糸からなる芯材41とを含み、少なくとも引出し部において、芯材の周囲が疎水性を有する複数本の糸からなる被覆材によって覆われている。【選択図】図3
Description
本考案は、タンポン等の膣内挿入用の衛生物品に関する。
従来、吸収体と、前記吸収体から延出する紐状のコードとを含む膣内挿入用の衛生物品は公知である。例えば、特許文献1には、吸収体と、コードとを含む膣内挿入用の衛生物品が開示されており、コードは、吸収体に接合される取付け部と、取付け部から延在する引出し部とを有している。コードは、引出し部において、取付け部側に位置する吸収性部材と、吸収性部材から延在する非吸収性のストリングとを有する。
特許文献1に開示された衛生物品によれば、使用後の衛生物品を膣外へ取り出す際に、非吸収性のストリングを摘持することで手に体液が触れて汚れることを防止できるとともに、吸収体の吸収容量を超えた体液を吸収性部材によって吸収することができる。
しかし、手の汚れを防止するために、吸収性部材は、引出し部においてごく短い部分にしか設けることができず、吸収容量をより増加することのできるコードが求められていた。
そこで、本考案の目的は、従来の技術の改良であって、体液による手の汚れを防止でき、吸収容量をより増加することのできるコードを備えた膣内挿入用の衛生物品の提供にある。
上記課題を達成するために、本考案は、吸収体と、前記吸収体から延出する紐状のコードとを含む膣内挿入用の衛生物品の改良にある。
本考案は、上記膣内挿入用の衛生物品において、前記コードは、長さ方向を有し、前記吸収体に取付けられる取付け部と、前記取付け部から延在する引出し部と、親水性を有する複数本の糸からなる芯材とを含み、少なくとも前記引出し部において、前記芯材の周囲が疎水性を有する複数本の糸からなる被覆材によって覆われていることを特徴とする。
本考案に係る膣内挿入用の衛生物品の一つ以上の実施形態によれば、コードが、親水性を有する複数本の糸からなる芯材を含むため、親水性の芯材によって、引出し部の末端部分まで体液を吸収させることができ、吸収容量をより増加することができる。また、引出し部において、芯材の周囲が疎水性を有する複数本の糸からなる被覆材によって覆われているため、芯材に吸収された体液が手に触れて汚れることを防止することができる。
図面は、本開示に係る本考案の特定の実施の形態を示し、考案の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
本開示に係る膣内挿入用の衛生物品の一例として示すアプリケータ式タンポンの斜視図。
タンポンの斜視図。
タンポンの吸収体を圧縮する前の状態であるタンポン半加工品の平面図。
コードの一部拡大図。
変形例におけるコードの一部拡大図。
下記の実施形態は、本考案の一例である図1−4に示す膣内挿入用の衛生物品に関し、考案の不可欠な構成ばかりではなく、選択的及び好ましい構成を含む。
図1を参照すると、本考案に係る膣内挿入用の衛生物品の一例であるアプリケータ式タンポン10は、長さ方向Yを有し、吸収体11と、吸収体11から延びる紐状のコード12とを含むタンポン13と、タンポン13を膣内へ挿入するためのタンポン用アプリケータ14とを含む。タンポン用アプリケータ14は、タンポン13を収容するための外筒20と、外筒20内に配置され、吸収体11を外筒20から押し出すための内筒30とを含む。
外筒20は、両端が開口した中空円筒状であって、内周面及び外周面22と、長さ方向Yにおいて離間対向する前端23及び後端24と、前端23側に位置する比較的に大径の挿入部25と、挿入部25から後端24側へ延びる比較的に小径の摘持部26とを有する。前端23には、タンポン13を押し出すときに弾性変形して拡開する複数の花弁体27によって画成される押出し口28が位置する。内筒30は、後端24の開口から外筒20の内部を長さ方向Yに移動可能に挿入される。花弁体27の先端は、外筒20の中心軸へ向かって延びる先鋭状であり、前端23は全体として前方へ凸曲した形状を有する。挿入部25には所要の形状に賦型された吸収体11が収容される。
内筒30は、両端が開口した中空円筒状であって、内周面及び外周面31と、長さ方向Yにおいて離間対向する前端32及び後端33とを有する。前後端32,33に位置する開口にはタンポン13のコード12が挿通されており、それらの外周面31には、それぞれ、周方向外側へ突出する前方フランジ34及び後方フランジ35が設けられる。前方フランジ34は、前端32の開口から後端33側へ離間して位置する。内筒30の前端32は、前方フランジ34から開口に向かって細くなるように僅かにテーパした形状を有し、内筒30が外筒20に収容された状態において吸収体11の後端と当接している。
外筒20と内筒30とは、公知の熱可塑性樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系の樹脂を用いて、射出成形により形成することができる。外筒20の材料としては、押出し口28からタンポン13を押し出すときに花弁体27を拡開可能とするために、可撓性を有する材料から形成されることが好ましい。外筒20は、タンポン13を収容できる程度の内部空間を有するものであって、その直径は約10〜25mmである。内筒30の直径は外筒20の直径よりも小さく、かつ、前方フランジ34の外径が摘持部26の内径よりも大きくなっており、内筒30を後端33側へ引っ張ったときに前方フランジ34が挿入部25と摘持部26との間に位置する段差に係止されて移動が規制され、外筒20の後端33の開口からの脱落が防止される。
図2及び3を参照すると、タンポン13の吸収体11は、外筒20内の押出し口28側に位置し、円筒状に圧縮された吸収性のシート状であって、展開された状態において矢尻状を有する。吸収体11は、セルロース系繊維、例えば、レーヨン、コットン等の天然繊維、合成繊維等の体液吸収物品に使用される吸収材料によって形成される吸収層61と、不織布や開孔フィルム等の透液性の被覆シート62とを含む。本実施形態において、吸収体11は、矢尻状に形成されているが、形状はこれに限定されず、長方形状、楕円形状等、適宜変更することができる。吸収体11の一方の面65には、長さ方向Yに沿ってコード12が取り付けてある。
図3を参照すると、タンポン13のコード12は紐状に形成され、吸収体11の幅方向X(タンポン13の半加工品の幅方向)の寸法Wを二等分する中心線Pに沿って吸収体11に取り付けられる。コード12は、タンポン13の長さ方向Yにおいて互いに対向する第1端63及び第2端64と、第1端63側に位置し、吸収体11に取り付けられる取付け部43と、第2端64側に位置し、取付け部43から延在する引出し部44とを有する。
取付け部43においてコード12は、吸収体11に縫い付ける、接着剤等によって接合する、又は吸収体11に通して固定する等、公知の手段によって吸収体11に取り付けることができる。図示例のコード12は、縫い糸(ミシン目)47によって吸収体11に縫い付けられている。コード12は、使用後に体液を吸収した吸収体11を膣腔内から安全に取りだすことのできる程度の引張強度を有しており、具体的には、吸収体11を取り出すときに切断されないように、約5N以上の引張強度を備えることが好ましい。コード12の長さ方向Yにおける寸法L1は、約110〜250mmであることが好ましく、引出し部44の長さ方向Yにおける寸法L2は約80〜160mmであることが好ましい。
図4は、図3に示すコード12のIV部位における一部拡大図である。コード12は、長さ方向Yに延びる芯材41と、芯材41の外周を覆う被覆材42とを含み、取付け部43及び引出し部44には、平面視において、芯材41が被覆材42によって覆われていない複数の非被覆部48を有している。非被覆部48は、タンポン13の平面視において長さ方向Yに離間する被覆材42の間に位置する。芯材41と被覆材42とは、コード12の第1端63から第2端64まで延びている。
芯材41は、紐状であって、親水性を有する複数の糸45から形成される撚り糸からなる。糸45を構成する繊維としては、コットン等の天然繊維やレーヨン等の再生繊維等のセルロース系繊維、親水性の合成繊維、親水化処理した疎水性の合成繊維、超吸水性繊維等を用いることができる。超吸水性繊維としては、例えば、日本エクスラン工業株式会社製のランシール(登録商標)F等を用いることができる。糸45の本数は3〜10本であって、繊度は約100〜700dtexであることが好ましい。本実施形態において芯材41は、繊度が約600dtexであるコットンからなる5本の糸45を撚りあわせて紐状に形成されている。
被覆材42は、紐状であって、疎水性を有する複数の糸46から形成される撚り糸からなる。糸46を構成する繊維としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等の疎水性繊維や、撥水処理した親水性繊維を用いることができる。また、疎水性の糸46として、親水性繊維からなる糸の表面に撥水処理を施したものを用いることもできる。糸46の本数は5〜15本であって、繊度は約100〜700dtexであることが好ましい。本実施形態において被覆材42は、繊度が約600dtexである11本の糸46を撚りあわせて紐状に形成されており、芯材41の糸45と、被覆材42の糸46の繊度は、ほぼ等しく、芯材41に比して被覆材42の繊度が大きい。
被覆材42は、芯材41の周面に、いわゆるS撚り又はZ撚りに巻き付けられた状態で長さ方向Yに延びる。本実施形態においては、被覆材42が、第1端63から第2端64に亘って、単位長さ当たりの巻き数が一様であって、平面視においてほぼ等間隔に位置するように、芯材41にらせん状に巻き付けられている。このように、被覆材42が芯材41を巻回しながら長さ方向Yへ延びていることから、長さ方向Yにおいて隣り合う被覆材42間に位置する非被覆部48は、長さ方向Yへ連続してらせん状に延びる。また、被覆材42は、芯材41の外周面に塗布した接着剤によって固定されたり、ミシン目によって縫い付けられたりされておらず、芯材41と対向する部分において隙間なく締め付けることで巻回された状態が維持されている。ただし、後記の本考案の効果を奏する限りにおいて、芯材41と被覆材42と接着剤で固定されていてもよいし、芯材41を構成する糸45と被覆材42を構成する糸46との本数や繊度は適宜変更することができる。芯材41及び被覆材42は、比較的に大きな繊度を有する1本のストランドから形成することも可能であるが、芯材41を複数の糸45から構成することによって、糸45どうしの間隙に体液が入り込んで毛管作用が向上して、体液をより速やかに第1端63側から第2端64側へ移動させることができる。
アプリケータ式タンポン10を使用するときには、使用者が一方の手で摘持部26を摘んだ状態のままアプリケータ14を前端23側から膣腔内へ挿入し、他方の手の人挿し指で内筒30の後端33を押圧して、内筒30を前方へ(膣腔内側へ)移動させる。そのまま押圧すると、内筒30の前方フランジ34が外筒20の前端23内に移動したときに、吸収体11が膣空内へ挿入される。膣腔内に挿入された吸収体11は体液を吸収し、体液が外部に漏れるのを防止する。しかし、吸収体11の吸収容量を超えて体液が排泄された場合には、体液が膣腔内から外部に漏れ出るおそれがあるところ、コード12の長さ方向Y全体に延びる芯材41が親水性を有するものであるから、吸収体11の吸収容量を超えた体液が芯材41に吸収されて、体液が外部に漏れ出るのを防止できる。このように、タンポン13は、吸収体11の吸収容量と芯材41との吸収容量とを合わせた所要の吸収容量を有するものであるから、一定以上の体液を吸収保持することができる。
また、吸収体11で吸収された体液は、コード12を構成する糸45の繊維間隙及び糸45どうしの間隙による毛管作用によってコード12の第2端64側へ向かって移動するところ、吸収体11を膣腔内から取り出すためにコード12を摘持したとき、芯材41全体が外部に露出していたときには、芯材41に吸収された体液が手に付着して汚れるおそれがある。本実施形態のコード12においては、親水性の芯材41が疎水性の被覆材42で覆われているために、使用者がコード12を摘持しても手に体液が付着して汚れるのを防止できる。
さらに、吸収体11を膣腔内から取り出すためにコード12を引っ張ったときに、撥ね上がった体液がコード12の外周面に付着するおそれがある。かかる場合において、芯材41の外周面全体が被覆材42で覆われていた場合には、体液が芯材41に接触して吸収されることはなく、コード12の外周面に付着したままの状態となり、それを摘持したときに、手が汚れるおそれがある。本実施形態のコード12においては、被覆材42の位置していない、芯材41が外部に露出した複数の非被覆部48が平面視において長さ方向Yへ離間して位置することによって、非被覆部48から体液が芯材41に吸収され、コード12の外面に付着されたままの状態となって使用者の手が汚れるのを抑制することができる。特に、本実施形態においては、紐状の被覆材42が芯材41に巻き付けられていることによって、非被覆部48は長さ方向Yへ、らせん状に連続して延びていることから、コード12の外周面全体に非被覆部48が形成され、コード12の外周面全体のいずれかに体液が付着しても、速やかに芯材41へ移動させて吸収保持させることができる。
また、芯材41と被覆材42とが、それぞれ、複数の糸を撚りあわせて形成されていることによって、それらが単数のストランド状の部材から形成されている場合に比して、柔軟性に優れ、比較的にデリケートな部分である膣腔近傍に対する肌当たりが良好である。また、被覆材42が複数の疎水性を有する糸46から構成されていることによって、その外周面に付着した体液が糸46どうしの間隙に入り込んで芯材41に移動させることも考えられる。
平面視における非被覆部48の長さ方向Yの寸法(長さ方向Yにおける最大寸法)L3は、約1〜4mmの範囲内であることが好ましく、約2〜3mmの範囲内であることがより好ましい。寸法L3が1mm未満である場合には、被覆材42に付着した体液が非被覆部48から芯材41へ引き込まれ難くなるおそれがあり、4mmを超える場合には、芯材41に吸収された体液がコード12を摘持したときに使用者の手に付着するおそれがある。また、コード12の外周に付着した体液を吸収し、かつ、芯材41が吸収した体液が手の触れることを効果的に防止するために、引出し部44において、芯材41の外周面積の約30〜80%が被覆材42に覆われておらず、外部に露出していることが好ましく、約50〜70%外部に露出していることがより好ましい。記述のとおり、本実施形態において、コード12は、紐状の芯材41に紐状の被覆材42を巻き付けて形成されており、それらが引出し部44において互いに固定されていないので、使用が阻害されない限りにおいて互いの締結を緩めることもでき、かかる場合には、使用者が手で操作することによって非被覆部48の大きさを変えることもできる。
図示していないが、引出し部44では、第1端63側よりも第2端64側の方が芯材41の外周を覆う被覆材42の面積の割合が小さくなるように、言い換えれば、平面視において長さ方向Yに隣り合う被覆材42の離間間隔(すなわち、平面視における非被覆部48の長さ方向Yの寸法L3)を第2端64側に比して第1端63側の方が大きくなるようにすることができる。具体的には、図3に示すとおり、引出し部44において、その長さ方向Yの寸法L2を二等分する二等分線Qから第1端63側に延びる第1部分44aの方が、二等分線Qから第2端64側に延びる第2部分44bよりも外部に露出している芯材41の外周面積の割合が大きくなるようにすることができる。かかる構成のコード12では、体液が吸収体11の吸収容量を超えた場合に、取付け部43から引出し部44へコード12の外周を伝って漏れ出たり、廃棄するときに撥ね上がって外周面に付着した体液を第1部分44aにおいて速やかに芯材41に吸収させることができる。さらに、使用後のタンポン13を廃棄する際には、第2部分44bを摘持することで手の汚れを防止することができる。
芯材41は、少なくとも引出し部44において被覆材42に覆われていればよく、例えば、取付け部43において芯材41が被覆材42に覆われていない構成であってもよい。
取付け部43が被覆材42によって覆われていない場合、取付け部43において、吸収体11に比して芯材41の親水性が低いことが好ましい。かかる構成によって、体液が吸収体11に吸収される前に取付け部43のコード12を伝って引出し部44側へ漏れ出ることを抑制することができる。
取付け部43が被覆材42によって覆われていない場合、取付け部43において、吸収体11に比して芯材41の親水性が低いことが好ましい。かかる構成によって、体液が吸収体11に吸収される前に取付け部43のコード12を伝って引出し部44側へ漏れ出ることを抑制することができる。
図2〜4を参照すると、引出し部44は、取付け部43側の端縁から所定の長さ部分において、着色インクが塗布された着色部50を有する。このように、引出し部44に着色部50を設けることによって、タンポン13を膣内から取り出す際に、コード12を摘持するのに好ましい領域を色によって識別しやすくすることができる。着色部50では、芯材41と被覆材42とのうち、少なくとも芯材41が着色インクによって着色される。着色インクは、適宜公知の色の用いることができるが、着色部50に付着した経血の赤色と混ざることによって変色するように赤色の反対色、具体的には、L*a*b*表色系において、L*値が88以上であり、a*値が0以上、0.3以下であり、b*値が−8以上、0以下となる範囲の色、例えば、青色や黄色、に着色されることが好ましい。かかる変色は、化学的なものではなく、単に着色インクの色と経血の赤色とが混ざり合うことによるものであって、外部から変色が視認できる程度の色合いを有することが好ましい。
このように、着色部50において、少なくとも芯材41を赤色の反対色に着色することで、芯材41が経血を吸収した場合であっても、着色部50と非着色部51とを識別しやすくすることができる。すなわち、芯材41が経血を吸収すると、着色部50では、芯材41が経血による赤色と、その反対色とが混ざった色に変化し、非着色部51では、芯材41が経血によって赤色に染色されるため、両者を色によって識別することができ、着色部50を容易に摘持することができる。また、経血は酸化すると黒色化して意匠的に好ましくないところ、着色部50が赤色以外に変色することで、意匠性を向上させることができる。
タンポン13を膣内から取り出す際に使用者に好適な領域を摘持させるために、着色部50の長さ方向Yにおける寸法L4は約40〜70mmであることが好ましく、約50mmであることがより好ましい。寸法L4をこのように設定することで、使用者がタンポン13を膣内から取り出す際に、取付け部43側から40〜70mm以内(より好ましくは50mm以内)の領域を摘持するように促すことができ、例えば、第2端64側を摘持して引っ張った時に吸収体11の遠心力により体液が飛び散ること等を防止することができる。また、取出し部43に近接する領域に着色部50を設けることで、芯材41に吸収された経血の色(赤色)が使用者に直接視認されることを抑制し、不快感を低減することができる。
<変形例>
図5(a)〜(c)は、本考案に係るコード12の変形例1〜3を示す図であり、コード12の着色部50における一部拡大平面図である。変形例1〜3に係るアプリケータ式タンポン10は、上述した実施形態にかかるそれと基本的構成が同一であるので、相違する点についてのみ以下に説明する。
図5(a)〜(c)は、本考案に係るコード12の変形例1〜3を示す図であり、コード12の着色部50における一部拡大平面図である。変形例1〜3に係るアプリケータ式タンポン10は、上述した実施形態にかかるそれと基本的構成が同一であるので、相違する点についてのみ以下に説明する。
<変形例1>
図5(a)に示す変形例1のコード12では、取付け部43及び引出し部44において、芯材41の外周が二本の被覆材42a,42bによって覆われている。コード12は、芯材41の外周に一方の被覆材42aをZ撚りに巻き付けた後、他方の被覆材42bをS撚りで巻き付けたダブルカバードヤーン構造によって形成される。なお、コード12は、芯材41に被覆材42aをS撚りに巻き付けた後、被覆材42bをZ撚りに巻き付ける構成であってもよい。
図5(a)に示す変形例1のコード12では、取付け部43及び引出し部44において、芯材41の外周が二本の被覆材42a,42bによって覆われている。コード12は、芯材41の外周に一方の被覆材42aをZ撚りに巻き付けた後、他方の被覆材42bをS撚りで巻き付けたダブルカバードヤーン構造によって形成される。なお、コード12は、芯材41に被覆材42aをS撚りに巻き付けた後、被覆材42bをZ撚りに巻き付ける構成であってもよい。
<変形例2>
図5(b)に示す変形例2のコード12では、取付け部43及び引出し部44において、芯材41の外周が二本の被覆材42a,42bによって覆われており、芯材41を芯とし、二本の被覆材42a,42bを用いて芯入り結びすることによりコード12が形成される。
図5(b)に示す変形例2のコード12では、取付け部43及び引出し部44において、芯材41の外周が二本の被覆材42a,42bによって覆われており、芯材41を芯とし、二本の被覆材42a,42bを用いて芯入り結びすることによりコード12が形成される。
<変形例3>
図5(c)に示す変形例3のコード12では、取付け部43及び引出し部44において、芯材41の外周が二本の被覆材42a,42bによって覆われており、芯材41を芯とし、二本の被覆材42a,42bを用いて、いわゆる平結びをすることによりコード12を形成している。
図5(c)に示す変形例3のコード12では、取付け部43及び引出し部44において、芯材41の外周が二本の被覆材42a,42bによって覆われており、芯材41を芯とし、二本の被覆材42a,42bを用いて、いわゆる平結びをすることによりコード12を形成している。
<変形例4>
図示していないが、本変形例においては、コード12の被覆材42を構成する糸46が疎水性繊維からなり、糸46の表面に撥水処理が施されている。このように、疎水性繊維からなる糸46の表面に撥水処理を施すことによって、糸46の表面で体液を弾き、体液が糸46の内部に浸透することを防止することができ、被覆材42が体液で汚れることを防止することができるため、体液が手に付着するのをより効果的に防止し得る。
図示していないが、本変形例においては、コード12の被覆材42を構成する糸46が疎水性繊維からなり、糸46の表面に撥水処理が施されている。このように、疎水性繊維からなる糸46の表面に撥水処理を施すことによって、糸46の表面で体液を弾き、体液が糸46の内部に浸透することを防止することができ、被覆材42が体液で汚れることを防止することができるため、体液が手に付着するのをより効果的に防止し得る。
<親水性の糸・撥水処理した疎水性の糸の試験方法>
試験には、芯材41を形成する親水性の糸45としてコットンからなる糸を用い、被覆材42を形成する疎水性の糸46としてポリエステルからなる糸の表面に撥水処理を施したものを用いた。これら親水性の糸と表面を撥水処理した疎水性の糸とは、以下に説明する沈降試験によって区分することができる。直径が0.4mmの銅線によって、外径が50mm、高さが80mm、質量が3.0gの円筒形の籠を形成する。この籠の中に5gの試験糸を収容し、水を溜めたビーカーを水平な台の上に設置し、水面上10mmの高さから籠を静かに落とす。ビーカーは、容量が2Lであって、高さが280mmのものを用い、200mmの高さまで水を入れ、籠は、その高さ方向を水面方向と平行にした状態でビーカーに落とす。籠が水面に接してから水面下に沈むまでの時間を計測し、籠が沈む時間が300秒以内であるものを本考案における親水性の糸とし、300秒を超えるものを本考案における疎水性の糸とする。なお、籠の全部が水面下に位置した時を籠が沈んだ時とする。試験糸は籠に水が付着していない状態で収容し、ビーカーの水は、試験を1度行う毎に交換する。
試験には、芯材41を形成する親水性の糸45としてコットンからなる糸を用い、被覆材42を形成する疎水性の糸46としてポリエステルからなる糸の表面に撥水処理を施したものを用いた。これら親水性の糸と表面を撥水処理した疎水性の糸とは、以下に説明する沈降試験によって区分することができる。直径が0.4mmの銅線によって、外径が50mm、高さが80mm、質量が3.0gの円筒形の籠を形成する。この籠の中に5gの試験糸を収容し、水を溜めたビーカーを水平な台の上に設置し、水面上10mmの高さから籠を静かに落とす。ビーカーは、容量が2Lであって、高さが280mmのものを用い、200mmの高さまで水を入れ、籠は、その高さ方向を水面方向と平行にした状態でビーカーに落とす。籠が水面に接してから水面下に沈むまでの時間を計測し、籠が沈む時間が300秒以内であるものを本考案における親水性の糸とし、300秒を超えるものを本考案における疎水性の糸とする。なお、籠の全部が水面下に位置した時を籠が沈んだ時とする。試験糸は籠に水が付着していない状態で収容し、ビーカーの水は、試験を1度行う毎に交換する。
<試験結果>
表1に示すとおり、親水性の糸45では、籠が300秒以内に水面下に沈降した。疎水性の糸46では、24時間以上経っても籠が沈降しなかった。
表1に示すとおり、親水性の糸45では、籠が300秒以内に水面下に沈降した。疎水性の糸46では、24時間以上経っても籠が沈降しなかった。
変形例1〜4のコード12は、取付け部43及び引出し部44において、芯材41が被覆材42(42a,42b)によって覆われていない複数の非被覆部48を有する。非被覆部48は、平面視において長さ方向Yに離間する被覆材42の間に位置する。各非被覆部48の長さ方向Yにおける寸法L3は、約1〜4mmの範囲内であり、約2〜3mmの範囲内であることがより好ましい。なお、芯材41は、少なくとも引出し部44において被覆材42に覆われていればよく、例えば、取付け部43において芯材41が被覆材42に覆われていない構成であってもよい。取付け部43が被覆材42によって覆われていない場合、取付け部43において、芯材41の親水性が吸収体11の親水性よりも低いことが好ましい。
各変形例に示すように、被覆材42は複数であってもよく、例えば紐状の被覆材42を3本以上用いて芯材41の外周を覆ってもよい。変形例1〜3のコード12では、親水性を有する芯材41の外周が疎水性を有する被覆材42a,42bによって覆われているため、既述の効果を奏するとともに、実施形態におけるコード12に比して引張強度を高めることができ、被覆材42a,42bが解れるのを防止することができる。
上述した実施形態及び変形例では、取付け部43及び引出し部44において非被覆部48が形成されているが、引出し部44にのみ非被覆部48が形成されている構成であってもよい。また、上述の実施形態では、膣内挿入用の衛生物品としてアプリケータ式タンポン10を記載しているが、タンポン用アプリケータ14を有しておらず、指を使って膣内に挿入するフィンガータイプのタンポンに適用することもできる。
本考案に係るアプリケータ式タンポン10を構成する各構成部材には、明細書に記載されている材料のほかに、この種の物品において通常用いられている各種公知の材料を制限なく用いることができる。また、明細書及び特許請求の範囲において、「第1」及び「第2」の用語は、同様の要素、位置等を単に区別するために用いられる。
以上に記載した本考案に関する開示は、少なくとも下記の事項に整理することができる。
吸収体と、前記吸収体から延出する紐状のコードとを含む膣内挿入用の衛生物品において、前記コードは、長さ方向を有し、前記吸収体に取付けられる取付け部と、前記取付け部から延在する引出し部と、親水性を有する複数本の糸からなる芯材とを含み、少なくとも前記引出し部において、前記芯材の周囲が疎水性を有する複数本の糸からなる被覆材によって覆われている。
上記段落0046に開示した本考案は、少なくとも下記の実施の態様を含むことができる。
(1)前記芯材と前記被覆材とは1本の紐状であって、前記被覆材は前記芯材に巻き付けられて前記長さ方向へ延びる。
(2)前記コードは、少なくとも前記引出し部において、平面視において前記コードが前記被覆材によって覆われていない複数の非被覆部を有する。
(3)前記非被覆部は、前記長さ方向において前記被覆材間に位置し、前記長さ方向における寸法が1〜4mmの範囲である。
(4)前記コードの前記引出し部において、前記芯材の外周面積のうちの30〜80%が前記被覆材に覆われずに外部に露出している。
(5)前記引出し部において、前記取付け部側の部分は、前記引出し部の先端側の部分よりも前記芯材の外周を覆う前記被覆材の面積の割合が小さい。
(6)前記引出し部は、前記吸収体側の端縁から所定の長さ部分において、着色インクが塗布される。
(7)前記着色インクが塗布された領域の前記長さ方向の寸法は、50mmである。
(8)前記着色インクが塗布された領域は、赤色の反対色に着色される。
(9)前記被覆材の繊度は、前記芯材の繊度よりも大きく、前記被覆材を形成する糸の繊度は、前記芯材を形成する糸の繊度と等しい。
(10)前記被覆材を形成する糸は、表面が撥水性を有する。
(1)前記芯材と前記被覆材とは1本の紐状であって、前記被覆材は前記芯材に巻き付けられて前記長さ方向へ延びる。
(2)前記コードは、少なくとも前記引出し部において、平面視において前記コードが前記被覆材によって覆われていない複数の非被覆部を有する。
(3)前記非被覆部は、前記長さ方向において前記被覆材間に位置し、前記長さ方向における寸法が1〜4mmの範囲である。
(4)前記コードの前記引出し部において、前記芯材の外周面積のうちの30〜80%が前記被覆材に覆われずに外部に露出している。
(5)前記引出し部において、前記取付け部側の部分は、前記引出し部の先端側の部分よりも前記芯材の外周を覆う前記被覆材の面積の割合が小さい。
(6)前記引出し部は、前記吸収体側の端縁から所定の長さ部分において、着色インクが塗布される。
(7)前記着色インクが塗布された領域の前記長さ方向の寸法は、50mmである。
(8)前記着色インクが塗布された領域は、赤色の反対色に着色される。
(9)前記被覆材の繊度は、前記芯材の繊度よりも大きく、前記被覆材を形成する糸の繊度は、前記芯材を形成する糸の繊度と等しい。
(10)前記被覆材を形成する糸は、表面が撥水性を有する。
10 アプリケータ式タンポン(膣内挿入用の衛生物品)
11 吸収体
12 コード
13 タンポン
14 タンポン用アプリケータ
41 芯材
42 被覆材
48 非被覆部
50 着色部
X 幅方向
Y 長さ方向
11 吸収体
12 コード
13 タンポン
14 タンポン用アプリケータ
41 芯材
42 被覆材
48 非被覆部
50 着色部
X 幅方向
Y 長さ方向
Claims (11)
- 吸収体と、前記吸収体から延出する紐状のコードとを含む膣内挿入用の衛生物品において、
前記コードは、長さ方向を有し、前記吸収体に取付けられる取付け部と、前記取付け部から延在する引出し部と、親水性を有する複数本の糸からなる芯材とを含み、少なくとも前記引出し部において、前記芯材の周囲が疎水性を有する複数本の糸からなる被覆材によって覆われていることを特徴とする前記衛生物品。 - 前記芯材と前記被覆材とは1本の紐状であって、前記被覆材は前記芯材に巻き付けられて前記長さ方向へ延びる請求項1に記載の衛生物品。
- 前記コードは、少なくとも前記引出し部において、平面視において前記コードが前記被覆材によって覆われていない複数の非被覆部を有する請求項1または2に記載の衛生物品。
- 前記非被覆部は、前記長さ方向において前記被覆材間に位置し、前記長さ方向における寸法が1〜4mmの範囲である請求項3に記載の衛生物品。
- 前記コードの前記引出し部において、前記芯材の外周面積のうちの30〜80%が前記被覆材に覆われずに外部に露出している請求項1〜4のいずれかに記載の衛生物品。
- 前記引出し部において、前記取付け部側の部分は、前記引出し部の先端側の部分よりも前記芯材の外周を覆う前記被覆材の面積の割合が小さい請求項1〜5のいずれかに記載の衛生物品。
- 前記引出し部は、前記吸収体側の端縁から所定の長さ部分において、着色インクが塗布される請求項1〜6のいずれかに記載の衛生物品。
- 前記着色インクが塗布された領域の前記長さ方向の寸法は、50mmである請求項7に記載の衛生物品。
- 前記着色インクが塗布された領域は、赤色の反対色に着色される請求項7または8に記載の衛生物品。
- 前記被覆材の繊度は、前記芯材の繊度よりも大きく、前記被覆材を形成する糸の繊度は、前記芯材を形成する糸の繊度と等しい請求項1〜9のいずれかに記載の衛生物品。
- 前記被覆材を形成する糸は、表面が撥水性を有する請求項1〜10のいずれかに記載の衛生物品。
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