JP3200564B2 - 歯車減速装置付き電動機の軸受装置 - Google Patents
歯車減速装置付き電動機の軸受装置Info
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- JP3200564B2 JP3200564B2 JP29467596A JP29467596A JP3200564B2 JP 3200564 B2 JP3200564 B2 JP 3200564B2 JP 29467596 A JP29467596 A JP 29467596A JP 29467596 A JP29467596 A JP 29467596A JP 3200564 B2 JP3200564 B2 JP 3200564B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は歯車減速装置付き電
動機の軸受装置、特に、出力が1kW未満の比較的小型
の歯車減速装置付きの正、逆転可能な電動機の軸受装置
に関するものである。
動機の軸受装置、特に、出力が1kW未満の比較的小型
の歯車減速装置付きの正、逆転可能な電動機の軸受装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、歯車減速装置は、歯車から生じ
る騒音を低減する目的で電動機の出力軸に対し、はす歯
歯車で結合するのが一般的である。
る騒音を低減する目的で電動機の出力軸に対し、はす歯
歯車で結合するのが一般的である。
【0003】然しながら、このはす歯歯車はその歯が軸
線に対してある角度を持っているため、回転時軸方向の
分力を発生する作用があり、その回転方向によっては歯
車用潤滑剤が電動機側に向かって軸方向に移動して電動
機側の軸受に潤滑剤を押し込む作用を生じる。
線に対してある角度を持っているため、回転時軸方向の
分力を発生する作用があり、その回転方向によっては歯
車用潤滑剤が電動機側に向かって軸方向に移動して電動
機側の軸受に潤滑剤を押し込む作用を生じる。
【0004】従って、従来より電動機側の軸受にシール
形やシールド形を使用して、歯車側からの潤滑剤が電動
機軸受の内部に入って軸受内の潤滑剤と混ざり、電動機
軸受の性能が劣化するのを防止する手段を用いている。
形やシールド形を使用して、歯車側からの潤滑剤が電動
機軸受の内部に入って軸受内の潤滑剤と混ざり、電動機
軸受の性能が劣化するのを防止する手段を用いている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上記劣化
防止は十分でなく、電動機軸受内の潤滑剤の混合による
変質で軸受が短寿命になったり、移行してきた潤滑剤で
軸受が加圧状態となり、摩擦トルクが異常に増加し、電
動機の運転を阻害するようになる欠点があった。
防止は十分でなく、電動機軸受内の潤滑剤の混合による
変質で軸受が短寿命になったり、移行してきた潤滑剤で
軸受が加圧状態となり、摩擦トルクが異常に増加し、電
動機の運転を阻害するようになる欠点があった。
【0006】本発明の目的は、歯車減速装置の潤滑剤が
電動機の軸受の潤滑剤と混合し、軸受の潤滑性能が低下
することや、摩擦損失の増加を防止することにある。
電動機の軸受の潤滑剤と混合し、軸受の潤滑性能が低下
することや、摩擦損失の増加を防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の歯車減速装置付
き電動機の軸受装置は、正、逆転可能な電動機の出力軸
を回転自在に支承する軸受と、上記出力軸に設けたはす
歯の駆動側歯車と、この駆動側歯車から減速出力軸に動
力を減速して伝達するための減速歯車と、上記各歯車を
潤滑するための歯車用潤滑剤と、上記軸受と駆動側歯車
との間において、上記出力軸に嵌合固着した潤滑剤還元
手段とより成り、上記潤滑剤還元手段が、上記軸受側の
外周面が平坦な筒状体部分と、上記駆動側歯車側の鋸歯
状環部とより成り、この鋸歯状環部はその大径部分が上
記従動側歯車の側に位置し、その小径部分が上記筒状体
部分の外径より小径であり、上記筒状体部分の外径が、
上記軸受の内輪の外径より小さいことを特徴とする。
き電動機の軸受装置は、正、逆転可能な電動機の出力軸
を回転自在に支承する軸受と、上記出力軸に設けたはす
歯の駆動側歯車と、この駆動側歯車から減速出力軸に動
力を減速して伝達するための減速歯車と、上記各歯車を
潤滑するための歯車用潤滑剤と、上記軸受と駆動側歯車
との間において、上記出力軸に嵌合固着した潤滑剤還元
手段とより成り、上記潤滑剤還元手段が、上記軸受側の
外周面が平坦な筒状体部分と、上記駆動側歯車側の鋸歯
状環部とより成り、この鋸歯状環部はその大径部分が上
記従動側歯車の側に位置し、その小径部分が上記筒状体
部分の外径より小径であり、上記筒状体部分の外径が、
上記軸受の内輪の外径より小さいことを特徴とする。
【0008】
【作用】上記の如き構成によれば、はす歯歯車により、
歯車用の潤滑剤が電動機軸受側に移行しようとする分力
を生じても潤滑剤還元手段の作用により潤滑剤は、歯車
側に遠心力により戻され、電動機軸受側に移行すること
はない。また、戻された潤滑剤は歯車相互間の潤滑に有
効に使用され減速装置の寿命が延長されるようになる。
更に、軸受内の潤滑剤が上記潤滑剤還元手段の作用によ
って鋸歯状還部に移動し、遠心力により吸引飛散される
おそれを生じることはない。
歯車用の潤滑剤が電動機軸受側に移行しようとする分力
を生じても潤滑剤還元手段の作用により潤滑剤は、歯車
側に遠心力により戻され、電動機軸受側に移行すること
はない。また、戻された潤滑剤は歯車相互間の潤滑に有
効に使用され減速装置の寿命が延長されるようになる。
更に、軸受内の潤滑剤が上記潤滑剤還元手段の作用によ
って鋸歯状還部に移動し、遠心力により吸引飛散される
おそれを生じることはない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下図面によって本発明の実施例
を説明する。
を説明する。
【0010】図1及び図2は本発明の歯車減速装置付き
電動機の軸受装置の一実施例を示し、1は正、逆転可能
な電動機、2はその出力軸、3はこの出力軸2に設けら
れているはす歯の駆動側歯車、4は従動側歯車、5は互
いに噛み合って動力を伝達する減速歯車群、6は減速出
力軸、7は上記出力軸2を回転自在に支承するグリスの
ような潤滑剤で摩擦抵抗を減らし円滑に回転できるよう
にしているシールド形またはシール形の玉軸受、8は玉
軸受7の内輪、9は玉軸受7のシールドまたはシール
体、10は駆動側歯車3、従動側歯車4及び減速歯車群
5を潤滑する歯車用潤滑剤である。
電動機の軸受装置の一実施例を示し、1は正、逆転可能
な電動機、2はその出力軸、3はこの出力軸2に設けら
れているはす歯の駆動側歯車、4は従動側歯車、5は互
いに噛み合って動力を伝達する減速歯車群、6は減速出
力軸、7は上記出力軸2を回転自在に支承するグリスの
ような潤滑剤で摩擦抵抗を減らし円滑に回転できるよう
にしているシールド形またはシール形の玉軸受、8は玉
軸受7の内輪、9は玉軸受7のシールドまたはシール
体、10は駆動側歯車3、従動側歯車4及び減速歯車群
5を潤滑する歯車用潤滑剤である。
【0011】本発明においては、玉軸受7と駆動側歯車
3との間に潤滑剤還元環体11を介挿せしめる。
3との間に潤滑剤還元環体11を介挿せしめる。
【0012】上記潤滑剤還元環体11は、歯車用潤滑剤
10を駆動側歯車3及び従動側歯車4の方向へ還元する
ためのものであり、出力軸2に嵌合固定し、その一端面
を玉軸受7の内輪8の端面に密着し、玉軸受7側を玉軸
受7の内輪8の外径より小径の外周面が平坦な筒状体部
分12とし、駆動側歯車3側が大径部分14で筒状体部
分12側が小径部分であり、この小径部分が上記筒状体
部分12より小径である鋸歯状環部13を上記筒状体部
分12と上記駆動側歯車3間で挾持し、上記出力軸2に
固定せしめる。
10を駆動側歯車3及び従動側歯車4の方向へ還元する
ためのものであり、出力軸2に嵌合固定し、その一端面
を玉軸受7の内輪8の端面に密着し、玉軸受7側を玉軸
受7の内輪8の外径より小径の外周面が平坦な筒状体部
分12とし、駆動側歯車3側が大径部分14で筒状体部
分12側が小径部分であり、この小径部分が上記筒状体
部分12より小径である鋸歯状環部13を上記筒状体部
分12と上記駆動側歯車3間で挾持し、上記出力軸2に
固定せしめる。
【0013】
【発明の効果】本発明の歯車減速装置付き電動機の軸受
装置は上記のような構成であるから、駆動側歯車3のは
す歯の方向が図2の2点鎖線に示す方向で、出力軸2が
図2の矢印の方向に回転したとき、歯車用潤滑剤10は
玉軸受7側に移動しようとして潤滑剤還元環体11に付
着する。このとき鋸歯状環部13の外径の小さい部分か
ら大径部14に向かって遠心力が作用し、歯車用潤滑剤
10は駆動側歯車3の方向に向かい、玉軸受7側には移
行しないようになる。
装置は上記のような構成であるから、駆動側歯車3のは
す歯の方向が図2の2点鎖線に示す方向で、出力軸2が
図2の矢印の方向に回転したとき、歯車用潤滑剤10は
玉軸受7側に移動しようとして潤滑剤還元環体11に付
着する。このとき鋸歯状環部13の外径の小さい部分か
ら大径部14に向かって遠心力が作用し、歯車用潤滑剤
10は駆動側歯車3の方向に向かい、玉軸受7側には移
行しないようになる。
【0014】また、潤滑剤還元環体11の筒状体部分1
2を玉軸受7の内輪8の外径より小径に設定しているの
で玉軸受7の内部の潤滑剤であるグリスが上記筒状体部
分12を介して上記鋸歯状環部13に移動し、遠心力に
より吸引飛散されるおそれを生じることはない。
2を玉軸受7の内輪8の外径より小径に設定しているの
で玉軸受7の内部の潤滑剤であるグリスが上記筒状体部
分12を介して上記鋸歯状環部13に移動し、遠心力に
より吸引飛散されるおそれを生じることはない。
【0015】従って、歯車潤滑剤10が玉軸受7内に入
り、異種潤滑剤の混合による玉軸受7の潤滑劣化を生じ
るというおそれがなく、玉軸受7内に移行して入り込ん
だ歯車潤滑剤10による内圧上昇による玉軸受7の摩擦
トルクの異常増加も生じない。更に、駆動側歯車3の方
向に戻った歯車潤滑剤10は歯車の円滑な潤滑作用を維
持し、減速機の寿命の延長もはかれることができるよう
になる。
り、異種潤滑剤の混合による玉軸受7の潤滑劣化を生じ
るというおそれがなく、玉軸受7内に移行して入り込ん
だ歯車潤滑剤10による内圧上昇による玉軸受7の摩擦
トルクの異常増加も生じない。更に、駆動側歯車3の方
向に戻った歯車潤滑剤10は歯車の円滑な潤滑作用を維
持し、減速機の寿命の延長もはかれることができるよう
になる。
【0016】なお、本発明の歯車減速装置付き電動機の
出力軸2に設けた、はす歯歯車である駆動側歯車3の歯
の方向が出力軸2の回転時に歯車潤滑剤10を玉軸受7
と反対の方向に移動させる方向となっている場合には、
潤滑剤還元環体11を設けなくても、玉軸受7に歯車潤
滑剤10が移行進入することは、あまり問題とならない
が、出力軸2が正,逆両方向に回転できる電動機1の使
用においては、上記潤滑剤還元環体11を用いる必要が
ある。
出力軸2に設けた、はす歯歯車である駆動側歯車3の歯
の方向が出力軸2の回転時に歯車潤滑剤10を玉軸受7
と反対の方向に移動させる方向となっている場合には、
潤滑剤還元環体11を設けなくても、玉軸受7に歯車潤
滑剤10が移行進入することは、あまり問題とならない
が、出力軸2が正,逆両方向に回転できる電動機1の使
用においては、上記潤滑剤還元環体11を用いる必要が
ある。
【図1】本発明の歯車減速装置付き電動機の縦断正面図
である。
である。
【図2】図1の歯車減速装置付き電動機の要部の拡大断
面図である。
面図である。
【符号の説明】 1 電動機 2 出力軸 3 駆動側歯車 4 従動側歯車 5 歯車群 6 減速出力軸 7 玉軸受 8 玉軸受内輪 9 シールドまたはシール体 10 歯車用潤滑剤 11 潤滑剤還元環体 12 筒状体部分 13 鋸歯状環部 14 大径部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 5/15 - 5/173 H02K 7/116
Claims (1)
- 【請求項1】 正、逆転可能な電動機の出力軸を回転自
在に支承する軸受と、上記出力軸に設けたはす歯の駆動
側歯車と、この駆動側歯車から減速出力軸に動力を減速
して伝達するための減速歯車と、上記各歯車を潤滑する
ための歯車用潤滑剤と、上記軸受と駆動側歯車との間に
おいて、上記出力軸に嵌合固着した潤滑剤還元手段とよ
り成り、上記潤滑剤還元手段が、上記軸受側の外周面が
平坦な筒状体部分と、上記駆動側歯車側の鋸歯状環部と
より成り、この鋸歯状環部はその大径部分が上記従動側
歯車の側に位置し、その小径部分が上記筒状体部分の外
径より小径であり、上記筒状体部分の外径が、上記軸受
の内輪の外径より小さいことを特徴とする歯車減速装置
付き電動機の軸受装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29467596A JP3200564B2 (ja) | 1996-10-17 | 1996-10-17 | 歯車減速装置付き電動機の軸受装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29467596A JP3200564B2 (ja) | 1996-10-17 | 1996-10-17 | 歯車減速装置付き電動機の軸受装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10127002A JPH10127002A (ja) | 1998-05-15 |
JP3200564B2 true JP3200564B2 (ja) | 2001-08-20 |
Family
ID=17810857
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29467596A Expired - Fee Related JP3200564B2 (ja) | 1996-10-17 | 1996-10-17 | 歯車減速装置付き電動機の軸受装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3200564B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002101497A2 (en) | 2001-06-08 | 2002-12-19 | Nvidia Corporation | System, method and computer program product for programmable fragment processing in a graphics pipeline |
US6697064B1 (en) | 2001-06-08 | 2004-02-24 | Nvidia Corporation | System, method and computer program product for matrix tracking during vertex processing in a graphics pipeline |
US20230358305A1 (en) * | 2020-08-17 | 2023-11-09 | Siemens Aktiengesellschaft | Gearbox Adapter and Gearbox |
-
1996
- 1996-10-17 JP JP29467596A patent/JP3200564B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10127002A (ja) | 1998-05-15 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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