JP3200033B2 - 汚泥処理方法および汚泥処理装置 - Google Patents

汚泥処理方法および汚泥処理装置

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JP3200033B2
JP3200033B2 JP36745797A JP36745797A JP3200033B2 JP 3200033 B2 JP3200033 B2 JP 3200033B2 JP 36745797 A JP36745797 A JP 36745797A JP 36745797 A JP36745797 A JP 36745797A JP 3200033 B2 JP3200033 B2 JP 3200033B2
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treatment
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、汚泥に生物化学
的反応を行わせて処理する汚泥処理方法と汚泥処理装
置、特に、農業集落排水等の有機性汚水の生物化学的処
理に際して生じる汚泥の処理に適した汚泥処理方法と汚
泥処理装置であって、詳しくは、汚泥にリンを摂取させ
て河川等へのリンの放出を防止する汚泥処理方法と汚泥
処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、農業集落排水等の有機性汚水の
処理には嫌気性ろ床槽と好気性ろ床槽とを組み合わせた
生物処理槽あるいは回分槽等の生物処理槽が多用されて
いる。このような有機性汚水の生物処理に際しては、有
機性汚水自体が含有している悪臭の放散と、また、処理
系内で生じた汚泥が滞留中に嫌気性分解を起こしての悪
臭の発生がみられ、各槽の発生臭気は相当強く、作業環
境の悪化を招いていた。
【0003】そこで、悪臭防止対策として、農業集落排
水等の有機性汚水処理をしながら、汚水や汚泥からの臭
気を液体の状態で防・脱臭する技術が種々開発され、以
下に述べるような技術(便宜上、従来技術と称する)が
知られる。この従来技術は、有機性汚水を前処理工程で
腐植土(汚泥)を用いて培養した培養液と混合処理した
後、この汚水を嫌気性ろ床槽で嫌気性微生物により、ま
た、続けて好気性ろ床槽で好気性微生物により処理し、
この後に、沈殿槽に導いて汚泥を沈殿処理した後に消毒
して放流する。
【0004】また、嫌気性ろ床槽や沈殿槽で生じる汚泥
は濃縮汚泥貯留槽に導いて濃縮し、この濃縮汚泥貯留槽
とリアクターとの間で汚泥を循環させ、リアクターにお
いて汚泥を腐植質ペレットと接触させて散気処理して酸
化反応と微生物群の増殖を行う。そして、濃縮汚泥貯留
槽内の処理済みの汚泥の一部は、循環汚泥として前処理
工程に返送し、また、汚泥の残部は凝集剤等を添加した
後に脱水機により脱水する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の汚泥処理装置にあっては、汚泥中のリンが脱水
等で絞り出された水(脱離水)中に放出され、脱水した
脱離水を再度嫌気性ろ床槽や好気性ろ床槽等で処理する
ときに、これらろ床槽の負担が大きくなるという問題が
あった。その結果、河川等に放流した場合に富栄養化を
招くことになる。この発明は、上記問題に鑑みなされた
もので、汚泥にリンを高濃度に摂取させることができ、
汚泥の脱水によりリンが放出されることが無い汚泥処理
方法と、汚泥処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明にかかる汚泥処理方法は、汚
泥を汚泥受槽に貯留して散気処理を施し、該汚泥受槽内
の汚泥を汚泥循環槽に送出して該汚泥循環槽で汚泥に散
気、攪拌処理を施すとともに、該汚泥循環槽と汚泥接触
槽との間で汚泥を循環させて該汚泥接触槽で腐植士に金
属類を配合した腐植質ペレットを汚泥に接触させて散気
処理し、汚泥に好気性生物反応を行うとともに、前記汚
泥循環槽内の汚泥の酸化還元電位を設定値以上に高めて
混和槽に送出し、該混和槽で汚泥に凝集剤を添加し、該
混和槽で凝集剤と混合した汚泥を脱水機で脱水して脱水
ケーキとする。
【0007】また、請求項2に記載の発明は、汚泥を汚
泥受槽に貯留して散気処理を施し、該汚泥受槽内の汚泥
を汚泥循環槽に送出して該汚泥循環槽で汚泥に散気、攪
拌処理を施すとともに、該汚泥循環槽と汚泥接触槽との
間で汚泥を循環させて該汚泥接触槽で腐植土と金属類を
含む腐植質ペレットを汚泥に接触させて散気処理し、汚
泥に好気性生物反応を行うとともに、前記汚泥循環槽か
ら汚泥を混和槽に送出し、該混和槽で汚泥に凝集剤を添
加し、該混和槽で凝集剤と混合した汚泥を脱水機で脱水
して脱水ケーキとする汚泥処理装置であって、前記汚泥
循環槽から前記混和槽に汚泥を送出する汚泥ポンプ手段
と、前記汚泥循環槽の酸化還元電位を検出するORP検
出手段と、該ORP検出手段により検出され酸化還元電
位に基づき前記汚泥ポンプ手段を制御し、酸化還元電位
が所定値以上の場合に前記汚泥ポンプ手段を駆動して前
記汚泥循環槽から前記混和槽に汚泥を送出する制御手段
と、を備える。
【0008】そして、この発明にかかる汚泥処理装置
は、前処理槽で腐植質を含む分離液および/または腐植
質を含む汚泥と混合した有機性汚水を生物処理槽に送出
し、該生物処理槽において汚水に生物化学的処理を施す
とともに汚水から汚泥を分離する汚水処理設備を備え、
該汚水処理設備の生物処理槽から分離された汚泥を前記
汚泥受槽に受容する態様(請求項3)に、また、前記汚
泥循環槽から汚泥を受け入れて、該受け入れた汚泥から
腐植質を含む分離液を分離する分離液槽を備え、該分離
液槽が腐植質を含む分離液を前記前処理槽に送出する態
様(請求項4)に構成することができる。
【0009】さらに、この発明にかかる汚泥処理装置
は、前記腐植質ペレットが鉄および/または鉄化合物を
含有する熊様(請求項5)に、またさらに、前記汚泥接
触槽内の汚泥の水素イオン指数を測定するpH測定手段
を備え、前記制御手段が、前記pH測定手段により測定
された水素イオン指数に基づき前記ORP測定手段によ
り測定された酸化還元電位を補正し、該補正された酸化
還元電位に基づき前記汚泥ポンプ手段を制御する態様
(請求項6)に、また、前記汚泥接触槽内の汚泥の水素
イオン指数を測定するpH測定手段を備え、該pH測定
手段により測定された水素イオン指数に基づき前記OR
P測定手段により測定された酸化還元電位を補正し、該
補正された酸化還元電位に基づき前記汚泥循環槽の散気
を制御する態様(請求項7)に構成することができる。
【0010】前処理槽は、汚水を曝気処理する曝気沈砂
槽、原水ポンプ槽、破砕機、荒目スクリーン、細目スク
リーンおよび沈砂排出ポンプ等を備える。この前処理槽
は、流入する汚水に腐植質を含む分離液および/または
腐植質を含む汚泥を混合して荒目スクリーンを通し曝気
沈砂槽に導き、この曝気沈砂槽で曝気処理する。そし
て、この処理された汚水を細目スクリーンを通した後に
破砕機で破砕して原水ポンプ槽に導き、原水ポンプ槽内
の汚水を生物処理槽に送出する。
【0011】生物処理槽は、周知のものであって、回分
槽を有するもの、嫌気性ろ床槽と好気性ろ床槽を直列に
連絡したもの等で代表される。前者の生物処理槽は、流
量調整槽に汚水を一時貯留して規定水量の汚水を回分槽
に送出し、回分槽において散気攪拌等の周知の処理サイ
クルを実行して汚水を処理し、回分槽で沈降分離された
汚泥を汚泥受槽に送出する。後者の生物処理槽は、汚水
に対して嫌気性ろ床槽で嫌気性微生物による生物処理
を、好気性ろ床槽で散気攪拌等を行って好気性微生物に
よる生物処理を施し、生物処理された汚水を沈殿槽に導
き汚泥を沈降分離し、分離汚泥を汚泥受槽に送出する。
【0012】汚泥受槽は、生物処理槽から送られる汚泥
と汚泥循環槽から送られる汚泥とを受容し、これら汚泥
を空気攪拌して濃度の調節と生物反応の促進とを行い、
馴養汚泥作りの準備と汚泥濃度の均一化を行う。汚泥循
環槽は、分離液槽と接続され、分離液槽に馴養された汚
泥を送り出す。汚泥循環槽は、汚泥受槽から均一化され
た汚泥を受け入れて汚泥を汚泥接触槽との間で循環さ
せ、散気処理して十分に微生物を培養し、一部の汚泥を
分離液槽に、余剰の汚泥を脱水機や汚泥濃縮槽に送出す
る。この汚泥循環槽には、汚泥の酸化還元電位を測定す
るORPセンサや水素イオン指数を測定するPHセンサ
等が、また必要に応じて、汚泥のMLSS濃度を計測す
る濃度計等が設けられる。
【0013】分離液槽は、汚泥から腐植質を含む分離液
を分離して前処理槽に送出、すなわち、汚泥を沈殿処理
して上澄液として得られる腐植質を含む分離液を前処理
槽に送出し、前処理槽での臭気抑制に役立たせる。汚泥
接触槽は、種々の金属類を含む腐植質ペレットを、汚泥
循環槽から送られる汚泥と混合して散気処理し、本処理
としての酸化反応と好気性微生物の増殖とを行う。腐植
質ペレットは、腐植土或いは、望ましくは、腐植土にマ
グネシウム化合物、鉄(化合物)、セルロースおよびキ
チン質等を添加して成形したものを用いる。上述した各
汚泥槽は、その役割を分担し、相互補完することで汚泥
濃度の均一化を進めて汚泥処理を安定的に行い、悪臭の
発生を防止する。
【0014】混和槽は、汚泥循環槽から汚泥移送ポンプ
等により送られる汚泥と凝集剤供給ポンプ等により供給
される凝集剤とを受け入れ、汚泥に凝集剤を混合して汚
泥をフロック化し、フロック化した汚泥を脱水機に送出
する。汚泥移送ポンプと凝集剤供給ポンプはORPセン
サ、pHセンサおよび濃度センサ等の検知出力に基づき
コントローラにより制御され、汚泥循環槽内の汚泥の酸
化還元電位が所定値(例えば、+100mV、好ましく
は、+150mV)以上の場合、より望ましくは、酸化
還元電位が所定値以上で、かつ、汚泥濃度も所定値(3
000mg/l程度)以上の場合にのみ混和槽に流入す
る汚泥量と凝集剤量とが所定の特性を充足するように運
転される。
【0015】脱水機は、混和槽でフロック化された汚泥
を脱水し、取扱が容易な、かつ、土壌改良剤等として再
利用可能とする。脱水機は、ベルトプレス式、真空式、
遠心分離式あるいはスクリュー脱水機等の種々の形式の
ものを用いることができるが、汚泥が低濃度でも脱水可
能で、かつ、長時間の連続運転を可能にするためには、
請求項6に特定される加振器を備える多重外胴式スクリ
ュー脱水機、また、脱水機を傾斜させて設置することが
望ましい。
【0016】コントローラは、シーケンサ等の周知のも
のを用いることができる。このコントローラは、前述し
たように、ORPセンサ、pHセンサおよび濃度センサ
が接続し、これらセンサの検知出力に基づき汚泥循環槽
の散気、汚泥循環槽から混和槽へ汚泥を送出する汚泥移
送ポンプ、混和槽へ凝集剤を供給する凝集剤供給ポンプ
等を制御する。望ましい態様としては、このコントロー
ラは、酸化還元電位としてORPセンサにより検出され
た値をpHセンサにより検出された水素イオン指数等で
補正された値を用いる。
【0017】汚泥濃縮槽は、汚泥循環槽から送られる余
剰の汚泥を濃縮するが、この汚泥は十分に生物馴養され
ているので汚泥濃縮槽で腐敗し難い。この汚泥濃縮槽に
は必要に応じて汚泥貯留槽を設け、汚泥貯留槽において
濃縮された汚泥に散気等を行って汚泥の貯留等を行う。
【0018】
【作用】この発明は、汚泥循環槽内の汚泥が十分に生物
馴養されて濃度等の変動を少なくすることができる。す
なわち、脱水機に移送される汚泥の濃度等が常に一定で
あるため、凝集剤の添加量を汚泥の送出量に応じて管理
でき、凝集剤添加手段や脱水機等を自動運転できる。そ
して、汚泥循環槽内の汚泥の酸化還元電位を設定値以
上、具体的には、+100mV以上、望ましくは、+1
50mV以上に高めて脱水機に移送、換言すれば、汚泥
の酸化還元電位が設定値に満たない場合は脱水等の処理
を行わないため、汚泥にリンが摂取され、脱水に際して
汚泥からリンが放出されることが無く、汚泥を肥料とし
て再利用することができる。
【0019】特に、請求項5に記載の発明は、腐植質ペ
レットが鉄を含有するため、リンを鉄との化合物や腐植
質との錯化合物として汚泥に保持させることができ、脱
水に際して脱離水とともにリンが放出されることが無
く、汚泥に高濃度にリンを摂取させてより有用な肥料と
して再生することができ、また、処理水を放流する河川
等の富栄養化も防止できる。
【0020】
【実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面を参
照して説明する。図1から図5はこの発明の実施の形態
にかかる汚水処理装置を示し、図1が同汚水処理装置の
全体ブロック図、図2が同汚水処理装置の汚泥処理系の
一部の模式図、図3が汚水の酸化還元電位に対する硫化
水素濃度の関係を示すグラフ、図4が汚泥の酸化還元電
位の経時変化特性を示すグラフ、図5が汚水の酸化還元
電位とリン濃度との関係を示すグラフである。
【0021】先ず、図1を参照して汚水処理装置の概要
を説明すると、この実施の形態にかかる汚水処理装置
は、農業集落排水の処理に用いられるものであって、汚
水処理系Wと汚泥処理系Cを有する。汚水処理系Wには
前処理槽10、生物処理槽20および消毒槽30が設け
られ、また、汚泥処理系Cには汚泥受槽40、汚泥循環
槽50、汚泥接触槽60、分離液槽70、凝集剤混和槽
80、脱水機90および汚泥貯留槽102が設けられ
る。
【0022】前処理槽10は、自動スクリーン、破砕
機、曝気沈砂槽および原水ポンプ槽等が付設され、分離
液槽70と分離液返送管で連絡する。この前処理槽10
は、有機性汚水が流入し、また、分離液槽70から分離
液返送管を経て腐植質を含む分離液が返送され、流入す
る汚水に腐植質を含む分離液および/または腐植質を含
む汚泥等を投入して生物処理槽20に送出する。
【0023】生物処理槽20は、前述したように、回分
槽を有するもの、あるいは、嫌気性ろ床槽と好気性ろ床
槽を有するもの等であって、流量調整槽に汚水を一時貯
留して所定量の汚水を回分槽や嫌気性ろ床槽等に導入す
る。この生物処理槽20は、汚水に生物処理を施すとと
もに、処理水から汚泥を沈降分離し、処理水を消毒槽3
0に送出し、また、沈降分離した汚泥を汚泥受槽40に
送出する。消毒槽30は、処理水に消毒薬等を投入して
放流する。なお、上述した前処理槽10、生物処理槽2
0および消毒槽30等は周知のものを用いることができ
るため、図示と詳細な説明は割愛する。
【0024】図2に示すように、汚泥受槽40は、槽下
部に汚泥送出ポンプ41と空気吹出管42が設けられ、
槽上部に汚泥還流管43、汚泥送り管44および集水管
45が接続し、また、貯留汚泥の酸化還元電位を検出す
るORPセンサ(図示せず)が設けられる。汚泥送出ポ
ンプ41は、吐出ポートが汚泥送出管41aにより汚泥
循環槽50と接続し、空気吹出管42がブロア46と接
続する。汚泥送り管44は生物処理槽20と連絡し、集
水管45は脱水機90等と接続する。ORPセンサはコ
ントローラ120に接続され、コントローラ120はO
RPセンサの検知出力を基にポンプ41等を駆動して汚
泥を汚泥循環槽50に送出する。この汚泥受槽40は、
生物処理槽30から送られる汚泥と汚泥循環槽50から
汚泥還流管43を経て送られる汚泥とを受容し、ブロア
46から送られる空気を空気吹出管42より吹き出させ
て汚泥を空気攪拌し、前処理として汚泥濃度の均一化を
行った後に、具体的には汚泥の酸化還元電位を−50m
V以上とした後に、汚泥送出ポンプ41により汚泥を汚
泥循環槽50に送出する。なお、集水管45は、脱水機
90で分離された脱離水等を汚泥受槽40に導く。
【0025】汚泥循環槽50は、下部に散気管51、ま
た、汚泥移送ポンプ52と汚泥供給ポンプ53が設けら
れ、槽上部に汚泥引き抜き管54、汚泥吸い込み管5
5、汚泥循環復路管56、汚泥戻り管57および上述し
た汚泥送出管41aが接続する。図中明示しないが、こ
の汚泥循環槽50には、汚泥の酸化還元電位を検出する
ORPセンサと、水素イオン指数を検出するpHセンサ
と、汚泥濃度(以下、単に濃度と称する)を検出する濃
度センサが設けられ、これらOPRセンサがコントロー
ラ120に接続される。後述するが、このコントローラ
120は、OPRセンサから入力する検知信号をpHセ
ンサの検知信号で補正して補正酸化還元電位Eh(以
下、単に酸化還元電位Ehと称する)を算出し、この酸
化還元電位Ehと汚泥濃度を基にブロア46、汚泥移送
ポンプ(59)、凝集剤供給ポンプ(81)および脱水
機90等を制御する。
【0026】散気管51は、多数のノズル孔を有し、上
述したブロア46と接続する。この散気管51は、ノズ
ル孔から空気を噴出して汚泥を散気し、上述したよう
に、その散気量がコントローラ120によるブロア46
の制御で酸化還元電位Ehに応じて調節される。この散
気管51の散気量の制御は、脱水機90で脱水する際の
汚泥の酸化還元電位Ehが所定値以上の値を維持するよ
うに、汚泥循環槽50内の汚泥の酸化還元電位Ehが+
100mV以上、望ましくは、+150mV以上となる
ように制御され、具体的には、目標酸化還元電位と実際
の酸化還元電位との偏差に応じた空気量で散気を行うよ
うに制御される。
【0027】汚泥移送ポンプ52は、吐出ポートが切替
弁58に接続され、槽下部の汚泥を吐出する。切替弁5
8は、前述した汚泥還流管43を介して汚泥受槽40に
連絡した切替口と、汚泥循環往路管59を介して汚泥接
触槽60に接続した切替口とをアクチュエータによる切
替可能に有し、これら切替口の1つに汚泥移送ポンプ5
2を選択的に接続する。これら汚泥移送ポンプ52と切
替弁58はコントローラ120により制御され、切替弁
58は汚泥受槽40から流入する汚泥量に対して所定比
率(例えば、3%)の汚泥が汚泥受槽40に返送される
ように切替作動する。汚泥供給ポンプ53は、吐出ポー
トに汚泥供給管53aが接続し、この汚泥供給管53a
で分離液槽70に連絡する。この汚泥供給ポンプ53
も、コントローラ120により制御され、汚泥を分離液
槽70に供給する。
【0028】汚泥吸い込み管55は、汚泥移送ポンプ5
9の吸込ポートに接続される。汚泥移送ポンプ59は、
吐出ポートに2本の汚泥移送管59a,59bが並列的
に接続し、これら汚泥移送管59a,59bを介して汚
泥貯留槽102と混和槽80に連絡される。この汚泥移
送ポンプ59は、コントローラ120により制御され、
汚泥循環槽50内の汚泥を混和槽80、汚泥貯留槽10
2あるいは槽80,102の双方に移送する。周知のよ
うに、汚泥貯留槽102は、ブロア102aと接続した
散気管102bを有し、散気を行って汚泥を貯留する。
なお、汚泥移送管59a,59bにはそれぞれ流量調節
弁(開閉弁)が設けられるが、これら弁の符号と詳細な
説明は割愛する。
【0029】汚泥接触槽60は、槽上部に汚泥循環往路
管69が、槽下部に汚泥循環復路管56が接続し、内部
に腐植質ペレットを充填されたカートリッジ61が着脱
自在に装着され、このカートリッジ61の下部に散気管
62が、また、上部と下部を連絡するエアリフトポンプ
63が設けられる。カートリッジ61は、腐植質ペレッ
トとして腐植土、望ましくは、腐植土にマグネシウム化
合物、鉄(化合物)、セルロースおよびキチン質等を配
合して成形したものが用いられ、この腐植質ペレットを
汚泥に接触させて汚泥に好気性微生物反応を行わせる。
散気管62およびエアリフトポンプ63はブロア64に
連絡され、散気管62が前述した散気管51と同様に汚
泥を散気し、エアリフトポンプ63が槽下部の汚泥を槽
上部に移動させて汚泥を槽内で循環させる。ブロア64
は、コントローラ120に接続され、コントローラ12
0により制御される。この汚泥接触槽60は、汚泥循環
槽50から供給される汚泥を腐植質ペレットと接触させ
て好気性微生物による生物反応を行わせ、この生物反応
を行わせた汚泥を汚泥循環槽50に返送する。
【0030】分離液槽70は、汚泥循環槽50に並設さ
れ、槽下部に汚泥移送ポンプ71と散気管77が設けら
れ、また、分離液吸い込み管72と前述した汚泥供給管
53aが接続する。汚泥移送ポンプ71は、吐出ポート
に前述した汚泥戻り管57が接続し、この汚泥戻り管5
7で汚泥循環槽50と連絡する。この汚泥移送ポンプ7
1は、コントローラ120により制御され、槽内の汚泥
を汚泥循環槽50に返送する。散気管77は、前述した
ブロア46と接続され、汚泥を散気する。分離液吸い込
み管72は、分離液移送ポンプ73の吸い込みポートに
連絡される。この分離液移送ポンプ73は、コントロー
ラ120により制御され、分離液を前処理槽10に移送
する。この分離液槽70は、汚泥循環槽から汚泥を供給
され、この汚泥から分離液を抽出し、この分離液を前処
理槽10に移送する。
【0031】また、図2において、86は原液タンクで
あり、原液タンク86は凝集剤原液を攪拌器86aによ
り攪拌して貯留する。凝集剤原液は、高分子凝集剤が用
いられ、汚泥の濃度等に応じて選択される。この原液タ
ンク86には凝集剤原液を吐出する原液供給ポンプ87
が設けられ、原液供給ポンプ87の吐出ポートが混合弁
84に連絡される。混合弁84は、給水源と給水電磁弁
85を介して連絡した入口と、原液供給ポンプ87と連
絡した入口と、溶解槽83に連絡した出口を有し、給水
源から供給される水と原液供給ポンプ87が吐出する原
液とを混合して溶解槽83に送出する。溶解槽83は、
攪拌器83aを有し、混合弁84から供給される混合水
を撹拌して貯留する。この溶解槽83は、下部が配管8
2aにより凝集剤貯留槽82に連絡される。
【0032】凝集剤貯留槽82は、溶解槽83から配管
82aを経て送られる凝集剤を貯留する。この凝集剤貯
留槽82には凝集剤を吐出する供給ポンプ81が設けら
れ、この供給ポンプ81の吐出ポートが配管81aによ
り混和槽80に連絡する。この供給ポンプ81は、定量
吐出ポンプが用いられ、コントローラ120により制御
されて汚泥の混和槽80への供給量と対応した量の凝集
剤を混和槽80に供給する。
【0033】混和槽80は、槽内部に攪拌器80aを有
し、槽上部に凝集剤注入管81aと前述した汚泥移送管
59bが、槽上部の他側に流下管80bが接続する。こ
の混和槽80は、凝集剤注入管81aが凝集剤供給ポン
プ81と連絡され、汚泥移送管59bから供給される汚
泥に凝集剤注入管81aから供給される凝集剤を混合し
て攪拌器80aで撹拌し、この凝集剤と混合された汚泥
を流下管80bから脱水機90に送出する。
【0034】なお、図中への符号と説明は割愛するが、
貯留槽82、溶解槽83および原液タンク86には貯留
量を検出するフロートスイッチ等が設けられ、原液供給
ポンプ87、電磁弁85および供給ポンプ81等はフロ
ートスイッチの検知出力等に基づきコントローラ120
により駆動制御される。
【0035】脱水機90は、複数の環状プレートを微少
隙間を隔て外筒を構成し、この外筒に加振器を設け、ま
た、外筒内にスクリューを収容した多重板外胴式スクリ
ュー脱水機が用いられる。この脱水機90は、コントロ
ーラ120により運転が制御され、混和槽80から供給
される汚泥、すなわち、凝集剤と混和した汚泥を脱水
し、含水率が85%程度の脱水ケーキを作成する。な
お、この脱水機90は、特公昭63−65365号公報
に記載されたスクリュープレス式脱水機を用いることも
でき、また、特公昭61−49039号公報に記載され
たスクリュープレス脱水機に加振器を設けたもの等を用
いることができるため、その構造の詳細な説明を割愛す
る。
【0036】この実施の形態にあっては、前処理槽10
において有機性汚水に分離液槽70から返送される腐植
質を含む分離液および/または腐植質を含む汚泥を投入
し、この汚水を生物処理槽20に導入して汚水に生物反
応を行わせて処理するとともに、汚水から汚泥を沈降分
離し、処理水を消毒槽30で消毒して放流し、また、沈
降分離した汚泥を汚泥受槽40に送出する。すなわち、
回分槽を有する生物処理槽20であれば回分槽で曝気・
撹拌や汚泥の沈降分離等の周知の一連の工程を繰り返し
行って汚水を処理し、汚泥を汚泥受槽40に送出し、ま
た、嫌気性ろ床槽と好気性ろ床槽を有する生物処理槽2
0であれば、嫌気性ろ床槽で嫌気性微生物による生物反
応を、好気性ろ床槽で好気性微生物による生物反応を汚
水に行わせ、沈殿槽で汚泥を沈降分離して汚泥を汚泥受
槽40に送出する。
【0037】そして、汚泥受槽40においては、受容し
た汚泥を汚泥循環槽50から送られる調質汚泥と空気攪
拌、混合して前処理としての汚泥の均質化と濃度調整を
行い、汚泥の酸化還元電位Ehが−50mV以上になっ
た時に汚泥循環槽50に送り出す。すなわち、汚泥受槽
40においては、汚泥循環槽50から処理済みの汚泥を
受け入れ、この処理済み汚泥を生物処理槽20から送ら
れた汚泥と混合し、汚泥循環槽50に送り出す汚泥の濃
度と質を均一化させる。ここで、汚泥受槽40から汚泥
循環槽50に送出される汚泥量および汚泥循環槽50か
ら汚泥受槽40に返送される汚泥量は、ポンプ41,5
2と切替弁58をコントローラ120により駆動制御、
具体的には、ポンプ41,52等に定量ポンプを用いた
場合はポンプ41,52の運転時間を管理し、後者の汚
泥量が前者の汚泥量の2〜8%程度に調整される。
【0038】汚泥循環槽50においては、汚泥を汚泥接
触槽60との間で授受し、汚泥接触槽60で生物処理が
施された汚泥を汚泥受槽40から受け入れた汚泥と混
合、散気し、汚泥の質と濃度の均一化を図る。ここで、
汚泥循環槽50と汚泥接触槽60との間の汚泥の授受は
所定のタイムチャートにしたがってコントローラ120
により制御され、汚泥循環槽50からは所定量の汚泥が
汚泥接触槽60に送出され、汚泥接触槽60において汚
泥に生物反応を所定の時間行わせ、この後に、生物処理
が施された汚泥が汚泥循環槽50に返送される。
【0039】そして、汚泥接触槽60においては、汚泥
をエアリフトポンプ63により槽内を所定の時間循環さ
せつつ散気してカートリッジ61内の腐植質ペレットと
接触させ、汚泥に生物反応を行わせる。ここで、腐植質
ペレットは、腐植土のみならず、鉄(化合物)、マグネ
シウム化合物、セルロース、キチン質を含有するため、
汚泥中のバチルス菌と放線菌を優占的に増殖でき、ま
た、汚泥がリンを多く含有する。したがって、後述する
ように、この汚泥は、土壌改良剤や肥料として有用であ
り、汚泥の再利用が図れ、また、汚泥の脱水に際して、
リンが脱離液とともに放出されることが無く、処理水を
放流する河川の富栄養化等が防止できる。
【0040】また、汚泥循環槽50においては、汚泥を
分離液槽70との間で授受し、分離液槽70で汚泥から
腐植質を含む分離液を沈降分離して前処理槽10に返送
し、または、汚泥を汚泥循環槽50から直接に前処理槽
10に返送する。ここで、汚泥循環槽50から分離液槽
70への汚泥の移送は汚泥循環槽50内の汚泥の酸化還
元電位Ehが+150mV以上になったことを条件とし
てポンプ53を所定時間運転して所定量を移送し、分離
液槽70から汚泥循環槽50への汚泥の移送は受け入れ
から所定時間が経過したことを条件として行う。このた
め、微生物が十分に増殖した分離液を前処理槽10に供
給できる。
【0041】さらに、汚泥循環槽50においては、汚泥
の貯留量が所定値以上、汚泥の酸化還元電位Ehが+1
50mV以上、汚泥濃度が3000mg/l以上を条件
として汚泥をポンプ59により混和槽80あるいは汚泥
貯留槽102に送出し、混和槽80において凝集剤と混
合してフロック化して脱水機90に導き、また、汚泥貯
留槽10においては濃縮等を行った後に散気して貯留す
る。ここで、混和槽80等に送出される汚泥は、酸化還
元電位Ehが+150mV以上であるため、図3に示す
ように硫化水素濃度が低く、悪臭を放散することが無
く、環境の悪化を防止できる。すなわち、汚泥中の硫化
水素濃度は、図3に示すように、酸化還元電位Ehに依
存し、−100mV以上の値域ではきわめて低いため、
悪臭の原因となる硫化水素の大気中への放散が防止され
る。
【0042】一方、凝集剤は、原液タンク86内の原液
をポンプ87により吐出して混合弁84により水と混合
した後に溶解槽83で攪拌して貯留槽82に貯留し、こ
の貯留槽82から供給ポンプ81により混和槽80に導
入して汚泥と混合する。そして、供給ポンプ81は、定
量式のポンプを用い、コントローラ120により制御さ
れ汚泥移送ポンプ59の運転時間と対応した時間運転さ
れる。すなわち、混和槽80には汚泥量と対応した量の
凝集剤が供給される。ここで、汚泥濃度が3000mg
/l以下を条件として混和槽80に導入されるため、1
種類の凝集剤で汚泥を適正にフロック化でき、また、汚
泥受槽40、汚泥循環槽50および汚泥接触槽60で十
分に調質されるため濃度を一定にでき、長時間の連続運
転が可能である。
【0043】そして、混和槽80においてフロック化さ
れた汚泥は、脱水機90により脱水され、脱水ケーキと
して搬出される。ここで、脱水機90は、外筒を加振器
により加振する多重板式スクリュープレス型脱水機を用
いるため、目詰まりを防止でき、長時間の連続自動運転
が可能となる。すなわち、通常の脱水機、例えば、ろ布
プレス式脱水機や加振器を備えないスクリュープレス式
脱水機は目詰まりが避けられず、一定時間毎の洗浄が不
可欠で無人の連続運転が不可能であるが、加振器により
外筒(濾過部材)を加振する多重板式スクリュープレス
型脱水機は目詰まりが防止できるため、連続自動運転が
行える。
【0044】また、汚泥は酸化還元電位Ehを+150
mV以上に高められて汚泥循環槽50から送出されるた
め、脱水機90により脱水される際にも汚泥の酸化還元
電位Ehが相当の値を有する。すなわち、図4の破線に
示すように、酸化還元電位Ehが150mV以上に高め
られた汚泥は、一般に、酸化還元電位Ehが経過時間に
対して図4の破線に示すような特性で低下するため、脱
水機90において脱水される際にも酸化還元電位Ehが
相当の値を有し、また特に、この実施の形態における汚
泥は図4の実線で示すような特性で変化し、より高い酸
化還元電位Ehを維持する。したがって、脱水機90に
より脱水する際には、リンは汚泥に摂取され、汚泥中の
水分に含まれるリンは図5に示すように僅かであり、脱
水により汚泥から分離される脱離水に放出されることが
無く、放流する河川の富栄養化を防止でき、また、汚泥
をリン含有の肥料として用いることができる。
【0045】特に、この実施の形態は、汚泥接触槽60
において鉄含有の腐植質ペレットに汚泥を接触させて処
理し、汚泥が鉄を含有するため、脱水に際しての脱離水
中のリンをより少なくできる。すなわち、通常、汚泥中
にはリンはリン酸として存在するが、鉄の存在によりリ
ン酸は鉄と化合して不溶性のリン酸鉄となり、汚泥中に
摂取される。したがって、脱離液中のリン含有量を減ら
して脱水ケーキ中のリン含有量をより多くでき、肥料と
してより有用な脱水ケーキが得られる。
【0046】また、汚泥接触槽60において汚泥は腐植
土或いは腐植土に鉄化合物、マグネシウム化合物、セル
ロース、チキン質を含有する腐植質ペレットにより処理
されるため、汚泥中にはバチルス菌と放線菌が優占的に
繁殖し、これらバチルス菌と放線菌は汚泥を脱水して脱
水ケーキとした後も脱水ケーキ中に胞子化して生存す
る。したがって、この脱水ケーキは土壌性病原菌を死滅
させる土壌改良剤としても有用であり、汚泥を有効に再
利用できる。すなわち、この脱水ケーキは、耕地等に散
布されると胞子化した放線菌やバチルス菌が活性化し、
放線菌は細胞膜がキチン質のフザリウムやリゾクトニア
等の土壌性病原菌を溶菌し、バチルス菌はフィトフトラ
やピシウム等の細胞膜がセルロース質の土壌性病原菌を
溶菌するため、土壌改良剤としても有効である。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、生物処理槽から排出される汚泥を汚泥受槽に導いて
空気撹拌等で混合・攪拌し、これら汚泥の質・量の変動
を吸収して均一化した後に汚泥循環槽に送り出し、均一
化した汚泥を汚泥循環槽と汚泥接触槽との間で循環さ
せ、汚泥接触槽で種々の金属類を含む腐植質ペレットと
接触させて散気処理し、化学反応と好気性生物反応を行
って汚泥の調質を行うとともに、汚泥循環槽内の酸化還
元電位を検出し、この酸化還元電位が所定値以上の場合
にのみ汚泥を汚泥循環槽から混和槽へ送出し、混和槽で
凝集剤を添加して脱水機により脱水するため、脱水ケー
キがリンを高濃度に含有し、脱水ケーキを有用な肥料と
して用いることができ、さらに、脱水に際してリンが脱
離水とともに放出されることが無く、処理水を放流する
河川等の富栄養化も防止できる。
【0048】特に、請求項5に記載の発明は、汚泥接触
槽において鉄が配合された腐植質ペレットを用いて汚泥
に散気処理を施すため、処理汚泥が鉄を含有し、リンを
鉄と腐植質との不溶性化合物として保持するため、汚泥
(脱水ケーキ)のリン濃度をより高めることができ、ま
た、リンの河川等への放出もより確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一の実施の形態にかかる汚泥処理装
置が用いられる汚水処理装置のブロック図である。
【図2】同汚泥処理装置の模式図である。
【図3】酸化還元電位に対する汚泥中の硫化水素濃度を
示すグラフである。
【図4】汚泥の酸化還元電位の経時変化特性を示すグラ
フである。
【図5】汚泥から脱水された脱離水中に含まれるリン酸
濃度の酸化還元電位に対する特性を示すグラフである。
【符号の説明】
10 前処理槽 20 生物処理槽 40 汚泥受槽 50 汚泥循環槽 59 汚泥移送ポンプ 60 汚泥接触槽 70 分離液槽 80 混和槽 81 凝集剤供給ポンプ 90 脱水機 120 コントローラ C 汚泥処理系 W 汚水処理系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 糸井 徳彰 東京都港区浜松町1丁目10番14号 住友 東新橋ビル三号館 社団法人日本農業集 落排水協会内 (72)発明者 川重 洋志 東京都港区浜松町1丁目10番14号 住友 東新橋ビル三号館 社団法人日本農業集 落排水協会内 (72)発明者 加太 孝幸 東京都港区港南1丁目6番27号 株式会 社荏原製作所内 (72)発明者 市原 昭 東京都港区港南1丁目6番27号 株式会 社荏原製作所内 (72)発明者 鈴木 邦威 東京都中央区銀座7丁目14番1号 荏原 実業株式会社内 (72)発明者 飯塚 正人 東京都中央区銀座7丁目14番1号 荏原 実業株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−263599(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 11/00 - 11/20

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚泥を汚泥受槽に貯留して散気処理を施
    し、該汚泥受槽内の汚泥を汚泥循環槽に送出して該汚泥
    循環槽で汚泥に散気、攪拌処理を施すとともに、該汚泥
    循環槽と汚泥接触槽との間で汚泥を循環させて該汚泥接
    触槽で腐植土に金属類を配合した腐植質ペレットを汚泥
    に接触させて散気処理し、汚泥に好気性生物反応を行う
    とともに、前記汚泥循環槽内の汚泥の酸化還元電位を設
    定値以上に高めて混和槽に送出し、該混和槽で汚泥に凝
    集剤を添加し、該混和槽で凝集剤と混合した汚泥を脱水
    機で脱水して脱水ケーキとすることを特徴とする汚泥処
    理方法。
  2. 【請求項2】 汚泥を汚泥受槽に貯留して散気処理を施
    し、該汚泥受槽内の汚泥を汚泥循環槽に送出して該汚泥
    循環槽で汚泥に散気、攪拌処理を施すとともに、該汚泥
    循環槽と汚泥接触槽との間で汚泥を循環させて該汚泥接
    触槽で腐植土に金属類を配合した腐植質ペレットを汚泥
    に接触させて散気処理し、汚泥に好気性生物反応を行う
    とともに、前記汚泥循環槽から汚泥を混和槽に送出し、
    該混和槽で汚泥に凝集剤を添加し、該混和槽で凝集剤と
    混合した汚泥を脱水機で脱水して脱水ケーキとする汚泥
    処理装置であって、 前記汚泥循環槽から前記混和槽に汚泥を送出する汚泥ポ
    ンプ手段と、 前記汚泥循環槽の酸化還元電位を検出するORP検出手
    段と、 該ORP検出手段により検出され酸化還元電位に基づき
    前記汚泥ポンプ手段を制御し、酸化還元電位が所定値以
    上の場合に前記汚泥ポンプ手段を駆動して前記汚泥循環
    槽から前記混和槽に汚泥を送出する制御手段と、を備え
    ることを特徴とする汚泥処理装置。
  3. 【請求項3】 前処理槽で腐植質を含む分離液および/
    または腐植質を含む汚泥と混合した有機性汚水を生物処
    理槽に送出し、該生物処理槽において汚水に生物化学的
    処理を施すとともに汚水から汚泥を分離する汚水処理設
    備を備え、該汚水処理設備の生物処理槽から分離された
    汚泥を前記汚泥受槽に受容する請求項2に記載の汚泥処
    理装置。
  4. 【請求項4】 前記汚泥循環槽から汚泥を受け入れて、
    該汚泥循環槽の汚泥から腐植質を含む分離液を分離する
    分離液槽を備え、該分離液槽が腐植質を含む分離液を前
    記前処理槽に送出する請求項3に記載の汚泥処理装置。
  5. 【請求項5】 前記腐植質ペレットが鉄および/または
    鉄化合物を含有する請求項2、請求項3または請求項4
    に記載の汚泥処理装置。
  6. 【請求項6】 前記汚泥接触槽内の汚泥の水素イオン指
    数を測定するpH測定手段を備え、前記制御手段が、前
    記pH測定手段により測定された水素イオン指数に基づ
    き前記ORP測定手段により測定された酸化還元電位を
    補正し、該補正された酸化還元電位に基づき前記汚泥ポ
    ンプ手段を制御する請求項2、請求項3、請求項4また
    は請求項5に記載の汚泥処理装置
  7. 【請求項7】 前記汚泥接触槽内の汚泥の水素イオン指
    数を測定するpH測定手段を備え、該pH測定手段によ
    り測定された水素イオン指数に基づき前記ORP測定手
    段により測定された酸化還元電位を補正し、該補正され
    た酸化還元電位に基づき前記汚泥循環槽の散気を制御す
    る請求項2、請求項3、請求項4、請求項5または請求
    項6に記載の汚泥処理装置。
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