JP3199201U - 誘導によって物体を加熱するための方法、装置、及び構成 - Google Patents

誘導によって物体を加熱するための方法、装置、及び構成 Download PDF

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Abstract

【課題】効果的で安全な電磁誘導によって物体を加熱するための装置の構成を提供する。【解決手段】装置200は少なくとも1つのローター101を含み、ローター101は少なくとも1つの永久磁石103a,103bを含む。また、ローター101の少なくとも1つの磁石103a,103bと相互作用し、ローター101を軸104周りに回転させるように成された変化する磁場を提供するステーター102を含む。ローター101の磁石103a,103bは、ローター101が回転されたときに、変化する磁場及び渦電流を物体10内に提供し、前記変化する磁場及び渦電流により生成された電磁誘導により物体10が加熱される。【選択図】図6

Description

本考案は、電磁誘導によって物体を加熱するための方法及び装置に関する。
誘導加熱は、磁場を変化させることに基づいており、磁場の変化が、物体の内部に渦電流を誘導し、渦電流によって物体が加熱される。典型的には、変化する磁場は、加熱すべき物体の周りの電磁石を50Hz又はより高い周波数の交流電源に接続することによって実施される。
金属産業において、幾つかの誘導加熱器が、金属を付形し(shaping)、成形し(forming)、及び熱処理するために使用されている。例えば、アルミニウム及び動の押し出し成形において、数百キログラムの金属棒が、押し出し成形の前に誘導加熱によって適切な温度に加熱される。しかしながら、物体は、しばしば、例えばオーブンによって予め加熱されており、最後の加熱のみが誘導によって行われる。
誘導加熱のために要求される磁場の変化は、磁場の強さを調節することによってのみならず、加熱すべき物体に対する磁場の方向を変更することによっても達成できる。これは、磁場を移動させることによってもなし得る、加熱すべき物体を移動させることによってもなし得る。もし物体が大きく、移動が困難なときは、十分に回転させる。一方、電磁石を使用するときは、それらの電流の十分なバランス及びデリバリーは、要求される回転速度で実施することは困難である。
従って、一つの可能な代替案は、加熱すべき物体の周りで回転される磁石、又は、例えば電磁石によって誘導される磁場の中で、加熱すべき物体を代わりに移動させることであることが示されている。本技術分野におけるこの従来技術は、特許文献US4761527に提示されている。
しかしながら、既知の従来技術に関して幾つかの欠点があり、例えば、装置の複雑さ及び非効率性である。同装置は、典型的には電磁石を備えており、磁石のための電源供給が必要である。加えて、加熱すべき物体の周りで磁石を移動させるため、或いは電磁石の磁場の中で物体を移動させるために、モーター等が必要である。モーターからの駆動力を電磁石及び/又は物体に伝達するために、追加の駆動機構が必要であり、これにより、装置が、より一層複雑化し、より非効率で高価なものとなってしまう。また、重くて大きな物体(例えば数百キログラム)を磁場の中で移動させて、誘導により物体を実際に加熱することは極めて困難であり、また安全上の問題もあり、或いは、少なくとも大がかりな安全対策を、移動する重量物の周りに配置する必要がある。
加えて、加熱すべき物体の周りで磁石を回転させることで、物体を本質的に所望の温度まで加熱することができる。しかしながら、多くの実施形態において、物体が比較的均一に特定の温度まで加熱されるのでは十分ではない。例えば、押し出し成形すべき金属又はアルミニウム、即ちビレット(billet)は、特定の変化する温度プロファイルとなるように長手方向において加熱する必要があり、その結果、均一なプロファイルへと押し出し成形され得る。言い換えると、ビレットのヘッドは、押し出し成形を開始するのに適するよう、より高温である必要があり、一方、ビレットのテールは、押し出し成形中に加熱し過ぎないようにするために、より低温でなければならない。
本考案の目的は、従来の既知の装置に関連する問題を軽減し、除去することにある。特に、本考案の目的は、電磁誘導を介して物体を加熱するための従来の装置を簡素化し、より効果的で且つ安全なものとすることにある。
本考案の目的は、独立形式の請求項の特徴によって達成できる。
本考案は、電磁誘導によって物体を加熱するための請求項1による構成に関する。加えて、本考案は、電磁誘導によって物体を加熱するための請求項20の方法に関する。
本考案の実施形態によれば、電磁誘導によって物体を加熱するための装置は少なくとも1つのローターを含み、ローターは、少なくとも1つの永久磁石を含む。有利には、ローターは、より効果的な誘導を提供するために複数の永久磁石を備えている。加えて、装置は、変化する磁場を提供するためのステーターも備えており、スターターは、ローターの少なくとも1つの磁石と相互作用するように配置されており、これにより、前記ローターの回転が引き起こされる。変化する磁場は、回転するものであったり、その他、磁場を変化させるものであれば良い。本実施形態によれば、ローターの少なくとも1つの磁石は、前記ローターが回転されたときに、変化する(誘導する)磁場及び渦電流を物体内に提供するものであり、その結果、ローターの前記少なくとも1つの磁石によって変化する磁場及び渦電流が誘導され、これにより電磁誘導が引き起こされて前記物体が加熱される。
加熱すべき物体は、有利には、少なくとも部分的に導電性であり、その結果、変化する磁場が前記物体内に渦電流を誘導し得る。物体は、有利には、アルミニウム又は銅の鋼塊のような金属製の物体である。
本考案の実施形態によれば、ローターの少なくとも1つの磁石が、物体内に変化する磁場及び渦電流を提供すると共に、ステーターによって提供される変化する磁場と相互作用する。言い換えると、ロータの同じ永久磁石が、有利には、前記ローターを回転させるためと、それにより生成された誘導を介して前記物体を加熱するための両方に使用される。
一実施形態によれば、ステーターは、ローターの表面の全体ではなく一部のみを電磁的に及び/又は物理的に覆うように構成されている。これは、加熱すべき物体をステーターと共にローターの同じ側に配置する場合に、よりコンパクト且つ簡単な装置を達成できるという利点を有している。加えて、同じステーターが、複数のローターを回転させるために使用されても良く、これにより、誘導加熱がより一層効果的となる。
他の実施形態によれば、磁石を持つローターは、本質的に、加熱すべき物体とステーターとの間に配置されており、これにより、ローターの全表面と影響するステーターを適用することができ、より一層効果的な装置を提供できる(ローターのトルク及び軸方向移動が増大され、より強力な加熱を達成できる)。
加えて、一実施形態によれば、本考案の誘導加熱装置は、例えば回転するローターのバランスを検出するためのバランス検出手段を設けることができる。バランス検出手段は、例えば、ホイールバランス機構において使用されているものと同様でも良い。これにより、バランス及び/又はアンバランスを表示することが可能であり、追加すべきバランスカウンターウェイトの重量及び位置を決定することさえできる。
さらに、一実施形態によれば、本考案の誘導加熱装置は、例えば磁石を持つローターが回転されるときの磁束の規則正しさを検出するための磁束検出手段を設けることができる。磁束検出手段は、有利には、回転されるローターの各磁石の磁束を検出する。例えば、磁石が消磁された場合等において異常挙動が存在するかも知れず、これは、誘導ループ中に誘導された電流から検出することが可能である(磁石に何らかの問題がある場合、誘導電流の挙動はもはや規則的にはならない)。もし何らかの異常挙動が検出された場合には、それが表示される。磁束検出手段は、例えば誘導ループを備えており、近くを移動する磁石によってこの誘導ループに電流が誘導される。
さらに、一実施形態によれば、本考案の誘導加熱装置は、ローターと加熱すべき物体との間の距離を検出するための距離検出手段を設けることができる。この検出手段は、例えばレーザー発受手段によって構成することができ、前記距離が、ある閾値を下回ったときに、その旨を表示し又は前記ローターの回転を停止するように構成しても良い。物体とローターとの間の距離は、物体の加熱中に熱膨張に起因して減少するかも知れない。
また、一実施形態によれば、本考案の誘導加熱装置は、特に運転中において、ローター及び/又はステーターを冷却するようになされた冷却要素を設けることができる。冷却要素は、例えば、当業者において知られているウィング又は冷却チャネル導管又は通路等で構成することができる。
本考案の誘導加熱方法によれば、例えば細長の金属製の物体を加熱するために2つのことが同時に行われ得る。本実施形態においては、加熱される物体の周りを永久磁石が回転され、同時に、所望の長手方向の温度分布を物体内に誘導するために、物体及び磁石が細長の物体の長手方向において互いに対して移動される。このようにして、物体の一方の端部は、他方の端部とは異なる温度を持つことができる。これは、例えば押出しプロセスにおいて有利であり、押出しプロセスにおいては、物体の最初の端部は、典型的には最後の端部よりも高温でなければならない。これは、押出し中に物体の温度が上昇するからである。
回転される磁石及び細長の物体を互いに対して移動させるには多くの方法が可能であるが、磁石をその場で回転させ、加熱すべき物体を適切な移送装置によって、例えば回転する磁石又は他の種類の磁場で形成された円を通って移動させるのが有利である。移動は一定の速度で行うことでき、これにより物体が等温で加熱される。もしトランスミッションの速度が加速されると、物体の頭部がより高温となり、速度が減速されると尾部がより高温となる。もちろん、金属製の物体のトランスミッションの速度を適切に変更するだけで、より変化する温度分布が可能である。
加熱すべき物体の周りを回転する磁石は、強いトルク又は他の力を物体に引き起こすかも知れず、このため、1つの回転する磁気回路によって物体を加熱するとき、物体を強く保持しなければならない。従って、本考案の有利な実施形態においては、少なくとも2つの回転する永久磁石回路が使用されており、これらは、例えば加熱すべき物体の長手方向において互いから距離を置いて配置されており、それらの回転の方向は、物体に引き起こされるトルク又は他の力を相殺するために異なっている。これは、例えば2つ又はより多くの同様の(又は異なった)磁気回路を使用することを可能とし、それらは同じ又は異なる回転速度にて反対方向に回転される。
有利には、本考案においては、加熱すべき物体の長手方向における使用すべき磁気回路の影響の有効領域は、金属製の物体の長さに関して小さく、例えば金属製の物体の長さの最大20%である。そのため、磁石は必ずしも金属製の物体を均等に加熱する必要はなく、変化する温度プロファイルをその中に達成することができ、例えば中央部において両端部によりも高温とすることができる。
本考案の実施形態による物体を加熱するための例示的な誘導加熱装置は、永久磁石が取り付けられる回転可能な円が設けられた中央孔を備えている。この装置は、さらに、物体を孔に支持するための支持装置を含み、その結果、物体が回路から離れ、回路と接触することがなく、さらに、円の回転軸と平行である。この装置は、さらに、所望の長手方向の温度分布を金属製の物体中に誘導するために、制御される物体を、孔を介して移動させるための移送要素を含む。
本考案の装置にて加熱されるべき金属製の物体としては、例えば、アルミニウム、銅、又はステンレス鋼の鋼塊又はバーがあげられ、これらは適切な温度に加熱され、例えば押出しの前に特定のプロファイルに加熱される。電磁誘導を介した加熱に適した他の物体もまた、本明細書中に開示された本考案の装置によって加熱され得る。電磁誘導を介した加熱に適するようにするために、物体は、有利には、金属を含み、又は、例えば炭素繊維のような導電性の材料を含む。
この明細書に記載された本考案の装置において使用される永久磁石は、本考案の実施形態によれば、有利には、ネオジム(Nd)、鉄(Fe)、及び硼素(B)を含む。
本考案による方法及び装置は、従来技術に対して多大の利点を有している。最初に、ステーターによって生成された変化する磁場の中でローターを回転させるためと、加熱すべき物体の中に渦電流を誘導するための両方においてローターの磁石が使用されているので、装置を製造するために必要となる材料がより少なくて済み、経済面での節約を達成できる。加えて、加熱すべき物体内に渦電流を生成すべく磁石及び/又は物体を回転させるために必要となる追加のモーター又は駆動機構が不要なので、より簡単な装置を実現できる。さらに、誘導加熱の運転効率は、既に原理的に、例えばオーブンによる加熱よりも極めて高いので、本考案の誘導加熱装置を用いて物体を最初から加熱すれば、経済面での更なる節約を達成できる。
さらに、本考案を用いて、細長の金属製の物体のような異なる物体を、個別に、均等に、所望の温度へと正確に加熱することができ、又は所望の温度分布に加熱することができる。
次に、本考案について、以下の添付図面に従って、例示的な実施形態を参照しながら詳細に説明する。
本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための例示的な装置の原理を示す図。 本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための例示的な装置を示す図。 本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための2つのローターを備えた他の例示的な装置の原理を示す図。 本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して少なくとも2つの物体を加熱するための2つのローターを備えた他の例示的な装置の原理を示す図。 本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための更になる例示的な装置の原理を示す図。 本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための更なる例示的な装置を示す図。 本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための更なる例示的な装置を示す図。 本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための2つのローターを備えた更なる例示的な装置の原理を示す図。 本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための例示的な構成の原理を示す図。 本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための例示的な非平行磁場の原理を示す図。 本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための2つのローターを備えた例示的な装置の原理を示す図。 本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための2つの非平行ローターを備えた例示的な装置の原理を示す図。 本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための2つの非平行ローターを備えた他の例示的な装置の原理を示す図。 本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための例示的なローターを示す図。 本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための中心孔を備えた例示的な装置を示す図。 本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための中心孔を持つ2つのローターを備えた例示的な装置を示す図。 本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための中心孔を備えた例示的な装置を示す図。 本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための追加のローターを備えた例示的な装置を示す図。 本考案の有利な実施形態による、誘導加熱手段のための電力を供給するための例示的なドライバー構成を示す図。 本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための誘導加熱装置を備えた例示的なラック構成を示す図。 本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための誘導加熱装置を備えた例示的なハウジング構成を示す図。
図1は、本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体10を加熱するための例示的な装置100の原理を示す。装置100は、有利には、複数の永久磁石103を備えたローター101、及び、変化する磁場を提供するためのステーター102を含む。ステーター102によって提供される磁場は、ローター101の少なくとも1つの磁石103と相互作用するように配置されており、これにより、ローター101をその軸104の周りに回転させる。前記ローター101の少なくとも1つの磁石103は、前記ローター101を回転させたときに、物体10内に変化する磁場及び渦電流を提供するように配置されており、その結果、前記変化する磁場及び渦電流によって生起された電磁誘導によって前記物体が加熱される。本考案の有利な実施形態によれば、変化する磁場及び渦電流を物体10内に提供するためのローター101の磁石103は、ステーター102によって提供される変化する磁場と相互作用し、前記ローター101を回転させるためのものと同じである。
ローターを回転させるためと、物体内に変化する渦電流を誘導するための両方において、同じ磁石130を使用することにより、構造的に極めて簡単な誘導加熱装置100が達成される。例えば、前記ローターを回転させるために、ベルトギヤ、ギヤホイール又は伝達シャフトのような追加の駆動機構が不要であり、これは明らかに有利である。
図2は、本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体10を加熱するための例示的な装置100を示し、ステーター102及びローター101はハウジング110の中に収納されている。一実施例によれば、ハウジングは金属で作ることができ、このとき重要なことは、ローター101の磁石によって誘導された磁場が、特に物体10の方向において、ハウジングによって邪魔されないようにハウジングを配置して、物体を誘導的に加熱するために磁場を使用することである。ハウジング110は、加えて、ローター及び/又はステーターを冷却するために当業者に知られている、冷却フィン、放射リブ、ウィング又は他の冷却手段、例えば導管のような、冷却要素107を含んでいる。
図3は、本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体10を加熱するための2つのローター101a、101bを備えた他の例示的な装置100の原理を示している。図3に示した装置100は、ローター101a、101bの各々のための自身のステーター102a、102bを含んでいる。複数の永久磁石を備えた2つのローターを持つ装置が、より一層力強く物体内に渦電流を誘起し、1つのローターのみを使用する場合又はより少ない磁石を使用する場合に比べて、物体がより効果的に加熱される。
以下の点に留意すべきである。即ち、装置100は、ローター101a、101bの両方を回転させるためのたった1つのステーター(例えば102a)を含むように改良することができ、これにより、第1ローター(例えば101a)が、第1ステーター(例えば102a)によって提供される変化する磁場によって回転され、第2ローター(例えば101b)のための回転力が、例えば、ベルトギヤ等を用いた駆動機構によって伝達される。駆動機構は、有利には、第1ステーター102aによって誘導される変化する磁場によって回転される第1ローター(101a)からの回転力を伝達する。
再び注目してほしいが、本明細書の他の箇所にも記載されているように、装置100の少なくとも1つの追加のローター101aが、少なくとも1つの他のローター101bと反対の方向に回転するように構成され、これにより、物体内に誘導される力同士が相殺される。
図4は、本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して少なくとも2つの物体10a、10bを加熱するための2つのローター101a、101bを備えた他の例示的な装置100の原理を示している。
例えば図1−図4に記載の装置100においては、物体10を加熱するときに、磁石を持つローター101が、加熱すべき物体10とステーター102との間に本質的に位置するように、磁石103を持つローター101とステーター102とが配置されている。物体は、その軸方向又は長手方向の軸線105の周りに回転させることができ、これにより、特に物体の表面において、加熱がより均一に分布される。加えて、本明細書の他の箇所にも記載されているように、物体は、その長手方向軸線の軸方向106に移動させることができ、これにより、加熱すべき物体の端部の間の温度の分布が達成される。これはまた、個別には言及してはいないが、本考案の他の図面との関連で示された装置及び実施形態にも適用される。
図5、図6、及び図7は、本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体10を加熱するための更なる例示的な装置200の原理を示している。装置200もまた、ステーター102及び永久磁石103、103a、103bを持つローター101を備えているが、ステーター102及びローター101の相対位置が、例えば装置100とは異なっている。装置200においては、ステーター102が、ローター101から見て、(軸104の方向において)加熱すべき物体10と本質的に同じ側に位置している。これは、追加の利点、即ち、装置200が装置100よりも更にコンパクトになるという利点をもたらす。
加熱すべき物体10のための十分なスペースを確保するために、ステーターは、ローター表面の一部分のみを電磁的に及び/又は物理的に覆っている。軸104の方向に見たとき、ステーターによって覆われているローター表面の一部分は、ステーターに向かって面しているローター表面の全表面よりも少ない。これは特に図6及び図7において明瞭に見て取ることができる。
図6からはまた、ステーター102によって生成される磁場が、必ずしも回転する磁場である必要はなく、他の方法で変化する磁場でも良いことが明らかである。しかしながら、磁場は、軸104周りにローター101を回転させるように変化させれば良く、ステーターは、全円状に付設されていなくとも良いし、ローター表面の一部のみを覆っていても良い。加えて、ステーター、さらにはローター101は、有利には、ハウジング202によって少なくとも部分的に覆われている。
加えて、装置200は、有利には、(軸104の方向において)本質的にステーター102に向かって面する側と反対側で、ローター101の磁石103、103a、103bの磁気回路を磁気的に短絡させるための短絡手段201(例えば、図5及び図8)を含んでいる。短絡手段201は、有利には、鉄(Fe)又は磁性鋼のような、軟らかい磁性(軟磁性)材料を含んでいる。短絡手段201は、磁石103の磁場を物体10の側で強めることにより、物体10内に渦電流を誘導する誘導磁場がより一層効果的になるという利点をもたらす。加えて、短絡手段201はまた、ローター101の機械的な強度を高める。
図8は、本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体10を加熱するための磁石103a、103bを持つ2つのローター101a、101bを備えた更なる例示的な装置300の原理を示している。本実施形態による装置300は、例えば図5−図7に示した装置200と似ているが、装置300は、両方のローター101a、101bを回転させるために使用される、たった1つのステーターユニット102を好都合に備えている。これは、図8に示されているように、ローター101a、101b同士の間にステーター102を配置することによって可能となる。図8の実施形態は、追加の利点、即ち、装置300がより一層コンパクトで且つ効果的になるという利点をもたらす。
図9は、本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体10を加熱するための例示的な構成400の原理を示している。この構成は、本明細書の他の箇所に記載されている誘導加熱装置のローター101及びステーター102を支持するためのベース401を備えている。この支持は、例えば軸104によって提供される。
図10は、本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体10a、10bを加熱するためのローター101a、101bによって誘導される例示的な非平行磁場の原理を示している。非平行磁場は、例えば、円錐形ローター101a、101bによって達成され、又は、(図12及び図13に記載されているように)互いに対して角度を付けて配置された2つ又はそれ以上のローターによって達成される。これは、追加の利点、即ち、サイズの異なる物体10a、10bの両方を、ローターの近くに位置させることがでるので、効果的に加熱できるという利点を提供する。
図11は、本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための2つのローター101a、101bを備えた例示的な装置の原理を示しており、1つのステーター102が、両方のローター101a、101bを回転させるために使用されている。図11に記載の実施形態によれば、各ローターは、異なる軸線の周りで回転されている。加えて、ステーター102及びローター101a、101bを図11に示したように配置すると、ローター101a、101bは異なる方向に回転され、一方は時計回りに、他方は反時計回りに回転され、これは追加的に、物体内に誘導される力を相殺することができる。
図12Aは、本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体10を加熱するための2つの非平行ローター101a、101bを備えた例示的な装置500の原理を示している。この装置は、有利には、両方のローター101a、101bを回転させるための、たった1つのステーターユニット102を備えている。装置500は、コンパクトなサイズであると共に、異なるサイズの複数の物体を効果的に加熱できるという利点を提供する。
図12Bは、本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して少なくとも1つの物体10a、10bを加熱するための2つの非平行ローター101a、101bを備えた他の例示的な装置600の原理を示している。装置600においては、有利には、各ローター101a、101bがそれ自身のステーター102a、102bを備えている。これは、高いパワー及び/又はトルクが必要とされるときに有利であり、また、例えば他の理由で、ローター101a、101bのそれぞれを互いに独立して回転させる必要があるときに有利である。加えて、ローター101a、101bが非平行である場合、装置は、異なる直径を持つ物体10a、10bの加熱を可能とする。
図13は、本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体を加熱するための例示的なローター101及び装置650を示しており、ローター101は、物体の近く、例えば物体の隣りでローターが回転されたときに、加熱すべき物体10内に変化する磁場及び渦電流を提供し、前記変化する磁場及び渦電流によって生成される電磁誘導によって前記物体10が加熱されるように配置された、少なくとも1つの、しかし有利には複数の永久磁石103を備えている。
本考案の有利な実施形態によれば、ローター101の少なくとも1つの永久磁石103が、ステーターによって提供される変化する磁場と相互作用するように配置されており、これにより前記ローターが回転される。加えて、本考案の有利な実施形態によれば、前記ローターの前記少なくとも1つの磁石は、前記ステーターによって提供された変化する磁場によって前記ローターが回転されるときに、物体内に変化する磁場及び渦電流を提供し、これにより、前記変化する磁場及び渦電流によって生成される電磁誘導によって前記物体が加熱されるように配置されている。
しかしながら、本考案の例示的な実施形態によれば、図13のローター101は、モーター651によって直接的に回転させることもできるし、或いは、モーター651からの回転力を伝達するシャフト又はベルトギヤといった駆動手段901を介して回転させることもできる。装置650は、例えばモーター651によって回転される複数のローター101を備えていても良いことに注意されたい。
図14は、本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体10を加熱するための、中央孔701を備えた例示的な装置700を示している。装置700において、ローター101は、ステーター102及びローター101の共通の軸周りに回転されるように配置されている。ステーター及びローターの軸は、有利には、加熱すべき物体10を少なくとも部分的に受け入れるようになされた中央孔701(中空軸)を備えている。
装置700においては、永久磁石103a、103bがローター101に好都合に取り付けられている。しかしながら、装置700においては、ローター101は「細長の」ローター(その少なくとも一部が、ステーターによって生成される変化する磁場の外側に延びている)でも良く、これにより、磁石103aの少なくとも一部が、ローターを回転させるために使用され、磁石103bの少なくとも一部が、加熱すべき物体10の内部に渦電流を誘導するために使用される。しかしながら、装置700のステーター及びローターの両方に、中央孔701が設けられている。
装置700は、有利には、孔701に物体10を支持するための支持装置702をさらに備えており、これにより、物体は、回路又はローター又はその磁石から離間されて接触することがなく、さらに、円の回転軸に対して本質的に平行である。装置700は、さらに、所望の長手方向の温度分布を物体10の内部に誘導するために、孔701を介して制御される物体10を移動させる移動手段703を備えている。加えて、移送手段はまた、加熱すべき物体10をその長手方向軸周りに回転させて、物体の半径方向及び表面における温度分布を均一にすることもできる。
本考案の実施形態による支持装置702の機能は、加熱すべき物体10を担持し、支持する共に、その周りを回転する磁気回路の中央孔701を介して物体を移動させるか、それが移動するようにすることである。1つの実施形態においては、支持装置702は、加熱すべき物体10の両端に取り付けられた保持手段704を備えている。そして、物体10はその両端で支持されている。ここで言う支持は、単に物体を担持することのみを意味するものではなく、保持手段704によって捩れ方向にも物体がしっかりと支持されており、これにより、磁気回路103a、103bの回転に伴って物体が回転したり捩れたりすることがない。
他の実施形態においては、支持装置702は、加熱すべき物体の一方の端部のみに取り付けられるブラケット又は保持手段を備えており、これによって物体が磁気回路内で移動される。
有利には、移送手段703は、電源装置及びこれに接続された適切な制御装置を備えており、これにより物体を制御可能に移動させることができ、例えば、所定の一定速度で又は変化する速度で、物体を、孔を介して、さもなければ磁場の中を、移動させることができる。一実施形態によれば、物体の移動は一つの方向に又は前後に一度だけ生じることができ、或いは、前後に複数回生じることができ、加えて、物体の移動を回転移動とする(その長手軸線周りに物体を回転させる)こともできる。
物体10の周りを回転する磁気回路103a、103bは、物体に対して典型的に強いトルクを引き起こし、加熱される物体10が捩られ得る。このため、装置700は、有利には、図15に示されているように、中央孔を持つ少なくとも2つと、同心の回転可能なローター101a、101bが設けられた一定の磁気回路とを備えている。異なる磁気回路103a、103bが適切に反対方向に(同じ速度で又は異なる速度で)回転されると、加熱すべき物体10に引き起こされる例えば誘導に関連するトルク又は他の力が除去され得る。
図16は、本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体10を加熱するための、(典型的には空気で満たされた)中央孔701を備えた例示的な装置800を示している。物体10を孔701の中に導入することができ、永久磁石101a、101bを持つローター101が物体10の周りを回転する。変化する磁場を介して前記ローターを回転させるために使用されるステーター102がローター101の周りに配置され、これにより、ステーター102によって誘導された変化する磁場がローターの永久磁石103a、103bと共に影響し、ローター101を回転させる。加熱すべき物体の軸方向の軸は、ローター又はステーターの軸方向の軸と共通である必要はない点に注意すべきである。
加えて、本考案の実施形態によれば、従来の(例えば二極コイルの)電気モーターを改良して、そのローターを本考案のローター101によって置き換えることもでき、有利には、ローターのコア701は中空である。加えて、ローター101の永久磁石101a、101bは、有利には、(ステーター102によって提供される変化する磁場と相互作用する)ローターを回転させ、加熱すべき物体10内に渦電流を誘導するために同じものとされる。
図17は、本考案の有利な実施形態による、電磁誘導を介して物体10を加熱するための追加のローター101bを備えた例示的な装置900を示している。装置900は、有利には、ローター101aを回転させるためのたった1つのステーター102aを備えており、本明細書の他の箇所で議論されているように、物体10aを加熱するために使用できる。装置900は、有利には、本明細書の他の箇所で議論されているように、他の物体10bを加熱するための永久磁石103を持つ追加のローター101bを備えている。そして、回転力及びこれによる第2のローター101bの回転が、ベルトギヤ等の駆動機構901を介してなされる。駆動機構は、有利には、ステーター102によって誘導される変化する磁場によって回転される第1のローター101aからの回転力を伝達する。ローター101bは、(図15及び図16に記載されているように)加熱すべき物体10bが導入される中央孔を備えても良く、又は、本明細書の他の箇所(例えば図9)に記載されたローターのようであっても良い。
図18は、本考案の有利な実施形態による、ステーター102のような誘導加熱手段のための電力を供給すための例示的なドライバー構成1000を示している。誘導加熱手段は、有利には、ステーター102に加えて、少なくとも1つのローターを備えており、前記ローターを回転させる回転力は、例えば本明細書の他の箇所に記載されているように、幾分かステーターによって引き起こされる。ローターの回転は、有利には、前記ステーターによって提供される変化する磁場によって誘導され、ローターは、物体を誘導的に加熱するために、少なくとも1つの磁石を回転させるように配置されている。
ドライバー構成1000は、前記ステーターによって提供される変化する磁場を介してローターの回転を始動し且つ加速するための、可変周波数駆動装置及び/又は直接オンラインスターター(DOL、ソフトスターター)を備えている。磁石を持つ1つのローター(又は、ある実施形態においては複数のローター)は、数十キログラム、更には数百キログラムの重さであり、大きな慣性モーメントを有しており、このため、磁石を持つローターを最初に加速し、しかる後、(ローターの回転が所望速度となったら)、加熱すべき物体をローターの磁場の中に導入し、加熱すべき物体の内部に渦電流を誘導する。
これは、加熱すべき物体を導入する前に、ローターの角度モーメント内に、逆向きの力をローター内に引き起こす回転エネルギーを蓄えることができるので、利点を有している。物体無しで装置を始動し且つ加速する場合、もし物体が既に磁石の近くにあれば、最小の電力のみを供給すれば足りる。加えて、可変周波数駆動装置及び/又は直接オンラインスターター(DOL、ソフトスターター)1001によって必要とされる名目の電力は、本考案の誘導加熱装置の運転時の最大電力のほんの一部(典型的にはたったの10−15%)である。
ドライバー構成1000は、有利には、ステーター102を電気的に電気ネットワーク1003(及びこれにより送電網周波数、送電網50−60Hz)に接続するための切替手段1002も備えており、この接続は、有利にはローターの回転を加速した後、並びに、有利には、前記加熱すべき物体を変化する磁場に導入し、前記ローターによって回転される前記少なくとも1つの磁石によって提供される誘導加熱の前に行われる。可変周波数駆動装置は約2%の電力を消費するので、適切な切替手段1002を用いることによって、装置のより高い効率係数を達成することができる。
回転する磁石によって生成される磁場と共に物体が導入されると、トルク及び負荷、及びこのために供給すべき電力もまた増大し、このため、電力は、例えば電気ネットワークから直接取得される。ドライバー構成1000を用いた実施形態によって、より強力で且つ効率的な誘導加熱装置を実現することができる。
例えば、500kWの誘導加熱装置が、500kWのモーター/スターター(0.5のX倍である器械コスト)及び500kWの可変周波数駆動装置(VFD、モーターとほぼコスト(0.5のX倍))によって駆動される場合、モーター+VFDの全器械コストは、約0.5X+0.5X=Xである。
モーターを始動し且つ駆動するための本考案による他のオプションは、500kWの直接オンラインスターター(DOL、ソフトスターター)を使用することであり、そのコストはVFDのコストの約40%(0.4の0.5X倍=0.2のX倍)であり、即ち、システムの全器械コストは、約0.5X+0.2X=0.7Xである(即ち、本実施形態のコストは、モーター+フルサイズVFDのコストよりも30%安い)。
図18に示した本考案の実施形態を使用することによって、たった50kWのDOL(器械コストが約0.02X)及び出力500kW(コストが約0.05X)を扱うことができる別個の切替手段(リレー、接触器等)を持つことができ、これは、本実施形態の全器械コストを約0.5X+0.02X+0.05X=0.57Xとする(即ち、この実施形態の器械コストは、最初に示したものよりも約43%安い)。
従って、本考案によるドライバー構成1000が電力コストの大幅な削減をもたらすことは明らかである。
図19は、本考案の有利な実施形態による電磁誘導を介して物体10を加熱するための考案の誘導加熱装置を備えた例示的なベース構成1100を示している。ベース1100は、本明細書の他の箇所で示した誘導加熱装置のローター101a、101b及びステーター102を支持するために使用される。この支持は、例えば軸104によって行うことができる。ベース構成1100は、示された構成900よりも非常に似ている。構成1100は、図9に示された構成900と共に、図20に示されているようにハウジング構成1200によって提供され得る。このハウジングは、有利には、使用者を物理的に防護すると共に、誘導加熱装置によって生成される磁場からも防護する。加えて、例えば望ましくない物体が誘導加熱装置の近くに導入されることを防止することにより、ハウジング内の誘導加熱装置のための防護も提供する。
加えて、本考案の実施形態によれば、上記装置及び上記構成は、有利には、誘導加熱装置の近く(例えば、加熱すべき物体10がそこを介して誘導磁場に導入される部分又は開口1202の近く)に配置された磁気フィルタリング手段1201を備えている。磁気フィルタリング手段1201は、有利には、装置又はその開口1202の近くのいかなる自由な粒子も本質的に捕捉し、これにより粒子が、前記ステーター、ローター及び/又は特に前記ローターの磁石との接触で飛散することを防止する。
本考案の実施形態によれば、装置は、回転時におけるローターのバランスを検出するためのバランス検出手段1101、並びに、バランス及び/又はアンバランスを表示するための手段も備えている。バランス検出手段は、ローターがその周りで回転される軸104に接続して配置することができる。
本考案の実施形態によれば、装置は、回転時のローターの各磁石の磁束を検出するための磁束検出手段1102を備えていても良い。磁束検出手段1102は、例えば、誘導ループかも知れない。加えて、装置は、磁束の表示が何らかの異常挙動を示すか否かを表示するための手段を備えていても良い。
さらに、本考案の実施形態によれば、装置は、ローター101a、101bと加熱すべき物体10との距離を検出するための距離検出手段1103を備えることができる。
以上、本考案について、上記実施形態を参照して説明し、本考案の幾つかの利点を明らかにした。本考案はこれらの実施形態に限定されず、本考案の思想及び以下の実用新案登録請求の範囲の精神及び範囲の中にある全ての可能な実施形態を含むことは明らかである。

Claims (19)

  1. 電磁誘導によって物体を加熱するための構成において、
    −前記物体を加熱するために構成された少なくとも1つのローターであって、少なくとも1つの永久磁石を含む少なくとも1つのローターと、
    −前記少なくとも1つのローターの少なくとも1つの永久磁石と相互作用するように成された変化する磁場を提供し、前記少なくとも1つのローターを回転させるためのステーターと、を備え、
    前記少なくとも1つのローターの少なくとも1つの永久磁石は、前記少なくとも1つのローターを回転させたときに前記物体内に変化する磁場及び渦電流を提供し、これにより、前記物体が、前記変化する磁場及び渦電流によって生成された前記電磁誘導によって加熱されるように構成されており、
    前記ローターの少なくとも1つの近くで、加熱すべき前記物体を支持するための支持手段をさらに備え、前記支持手段は、本質的に前記物体の軸の方向に加熱すべき前記物体を移動させるように構成されている、構成。
  2. 請求項1の構成において、前記ローターの少なくとも1つの磁石は、
    a)変化する磁場及び渦電流を前記物体内に提供すること、及び
    b)前記ステーターによって提供される前記変化する磁場と相互作用すること、の両方のためのものである、構成。
  3. 請求項1又は2の構成において、前記ステーターは、前記ローターの表面の一部を電磁的に及び/又は物理的に覆うように構成されており、前記ローターの表面の前記一部は、前記ステーターに向かって面する前記ローターの表面の全表面よりも小さい、構成。
  4. 請求項1乃至3のいずれかの構成において、前記ステーター及び加熱すべき前記物体は、前記ローターの同じ側に配置されている、構成。
  5. 請求項1乃至4のいずれかの構成において、少なくとも1つの磁石を持つ少なくとも1つの追加のローターを含み、前記追加のローターの少なくとも1つの磁石は、前記電磁誘導によって少なくとも1つの物体を加熱するために使用される、構成。
  6. 請求項5の構成において、少なくとも1つの追加のローターが、前記装置の少なくとも1つの他のローターとは異なる方向に回転するように構成されている、構成。
  7. 請求項5又は6の構成において、
    a)前記追加のローターを回転させる回転力を提供するための駆動手段であって、前記回転力は、前記ステーターによって誘導される前記変化する磁場によって回転される前記ローターから引き出される、駆動手段、又は、
    b)前記追加のローターを回転させるために使用される追加のステーターのいずれかを含む、構成。
  8. 請求項5又は6の構成において、前記ステーターは、少なくとも部分的に2つの前記ローターの間に配置されている、構成。
  9. 請求項4及び/又は8のいずれかの構成において、軟磁性材料を含む手段が、本質的に前記ステーターに向かって面する側と反対の側にて前記ローターの前記磁石の磁気回路を磁気的にショートさせるために使用される、構成。
  10. 請求項1乃至9のいずれかの構成において、前記ローターは円錐形ローターである、構成。
  11. 請求項1乃至3のいずれかの構成において、前記磁石を持つ前記ローターは、本質的に、加熱すべき前記物体と前記ステーターとの間に配置されている、構成。
  12. 請求項1乃至3及び/又は請求項4に従属しない請求項5のいずれかの構成において、前記ローターは、前記ステーターとローターの共通の軸周りに回転するように構成されており、前記ステーター及びローターの前記軸は、加熱すべき前記物体を受け入れるようになっている孔を含む、構成。
  13. 請求項1乃至12のいずれかの構成において、回転時の前記ローターのバランスを検出するための手段、並びにバランス及び/又はアンバランスを表示するための手段を含む、構成。
  14. 請求項1乃至13のいずれかの構成において、回転時の前記ローターの各磁石の磁束を検出するための手段、及び検出により何らかの異常挙動が明らかになったときにそれを表示するための手段を含む、構成。
  15. 請求項1乃至14のいずれかの構成において、前記ローターと加熱すべき前記物体との間の距離を検出するための手段を含む、構成。
  16. 請求項1乃至15のいずれかの構成において、前記ローターは、回転時の前記ローターを冷却するために構成された冷却要素を含む、構成。
  17. 請求項1乃至16のいずれかの構成において、前記支持手段は、さらに、前記物体の軸の周りに加熱すべき前記物体を回転させるように構成されている、構成。
  18. 請求項1乃至17のいずれかの構成において、前記装置の近くに配置された磁気フィルタリング手段を含み、前記磁気フィルタリング手段は、前記装置の近くのいかなる自由な粒子も本質的に磁気的に捕捉し、これにより、前記粒子が、前記ローター及び/又は前記ローターの磁石との接触で飛散することを防止する、構成。
  19. 請求項1乃至18のいずれかの構成において、前記構成は、誘導加熱手段のステーターのための電力を供給するためのドライバー構成を備え、前記誘導加熱手段は、前記ステーター及びローターを含み、前記ローターの回転は、前記ステーターによって提供される変化する磁場によって誘導され、前記ローターは、物体を誘導的に加熱するために少なくとも1つの磁石を回転させるように配置されており、
    前記ドライバー構成は、
    前記ステーターによって提供された前記変化する磁場を介して前記ローターの回転を開始し及び加速するための可変周波数駆動部及び/又は直接オンラインスターターと、
    前記ローターの回転を加速した後、及び、加熱すべき前記物体を前記変化する磁場下に導入し且つ前記ローターによって回転される前記少なくとも1つの磁石によって誘導加熱が提供される前に、前記ステーターを電子的に電気ネットワークに接続するためのスイッチング手段と、を含む、構成。
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