JP3199190B2 - 可変光遅延回路 - Google Patents

可変光遅延回路

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JP3199190B2
JP3199190B2 JP26742692A JP26742692A JP3199190B2 JP 3199190 B2 JP3199190 B2 JP 3199190B2 JP 26742692 A JP26742692 A JP 26742692A JP 26742692 A JP26742692 A JP 26742692A JP 3199190 B2 JP3199190 B2 JP 3199190B2
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寿和 坂野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空間を伝播する少なく
とも1つの信号光の光路長を変化させ、該信号光の遅延
時間を調整する可変光遅延回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、信号の遅延時間を調整する遅
延回路は信号処理のための基本回路の一つである。例え
ば、多数のデジタル信号の処理を行うデジタル回路にお
いて、信号間の位相合わせやクロック同期を行うために
は遅延回路が必要不可欠となる。また、遅延時間を可変
できる可変遅延回路は、時間領域スイッチとして通信網
におけるタイムスロット変換や信号多重分離回路への適
用も可能である。
【0003】近年、光の持つ空間並列性に着目し、各種
の信号処理を空間伝播光を介して行う光信号処理が検討
されている。空間伝播光を用いた可変遅延回路としては
従来より、可動ミラーを用いた可変光遅延回路が知られ
ている。
【0004】図2は可動ミラーを用いた従来の可変光遅
延回路の一例を示すもので、図中、1は第1のミラー、
2は第2のミラー、3は第2のミラー2の移動方向、4
は入射光ビームである。入射光ビーム4は第1のミラー
1により直角に曲げられ、第2のミラー2へ入射され
る。第2のミラー2では入射された光ビームを2度反射
し、入射光ビーム4と平行で且つ異なる光路を逆方向に
伝播させる。第2のミラー2の出力光ビームは再び第1
のミラー1によりその光路を90度曲げられ、出力され
る。
【0005】第1のミラー1と第2のミラー2との距離
をL、光が回路を通過する際の光の入出力方向の移動距
離をtとすると、回路に入射された光ビームが回路から
出力されるまでの遅延時間tdは、 td=(2L+t)/c で表される。ここで、cは光速である。
【0006】従って、第2のミラー2を移動方向3の方
向に移動し、第1のミラー1と第2のミラー2との間隔
Lを変化させることにより、遅延時間tdを変化させる
ことができる。
【0007】前述した可変光遅延回路では、遅延時間の
調整を手動あるいは機械的な方法を用いて第2のミラー
を移動させることにより行っていた。従って、遅延時間
の調整には第2のミラーを位置ずれなく且つ角度ずれな
く移動するための機構が必要であり、装置構成が複雑に
なるという問題があった。また、前記可変光遅延回路で
は、複数の光ビームが入射された場合、個々の光ビーム
の遅延時間を個別に調整することが困難であるという問
題があった。
【0008】前記問題を解決するものとして、偏光面制
御素子と偏光選択型の光路選択素子とを用いた可変光遅
延回路が提案されている(特願平4−217868
号)。
【0009】図3は前述した従来の可変光遅延回路の他
の例を示すもので、図中、11−1〜11−Nは偏光面
制御素子、12−1〜12−Nは偏光ビームスプリッ
タ、13−1〜13−Nは1/4波長板、14−1〜1
4−Nは全反射ミラー、15−1〜15−Nは1/4波
長板、16−1〜16−Nは全反射ミラー、17は入射
光ビームである。
【0010】図3では偏光ビームスプリッタ12−2、
1/4波長板13−2,15−2及び全反射ミラー14
−2,16−2から構成される光路選択素子により、回
路に入射された光ビームが遅延を受ける場合について示
している。
【0011】偏光面制御素子11−2から出力された光
ビームがP偏光の場合、該光ビームは偏光ビームスプリ
ッタ12−2をそのまま通過し、次段の偏光面制御素子
11−3(図示せず)に入射される。
【0012】一方、偏光面制御素子11−2から出力さ
れた光ビームがS偏光の場合、該光ビームは偏光ビーム
スプリッタ12−2で反射され、1/4波長板15−2
及び全反射ミラー16−2を介して再び偏光ビームスプ
リッタ12−2に入射される。この時、再び偏光ビーム
スプリッタ12−2に入射される光ビームの偏光面は1
/4波長板15−2を2度通過することにより90度の
偏光回転を受けているため、今度は偏光ビームスプリッ
タ12−2をそのまま通過する。該偏光ビームスプリッ
タ12−2を通過した光ビームは1/4波長板13−2
及び全反射ミラー14−2を介して再び偏光ビームスプ
リッタ12−2に入射され、この際、前記同様に90度
の偏光回転を受けるため、今度は偏光ビームスプリッタ
12−2で反射され、偏光面制御素子11−2に入射さ
れた光ビームと同一光路で且つ同一方向へ出力される。
【0013】このように素子に入力されたS偏光ビーム
を、偏光ビームスプリッタを挟んで対向する位置に配置
された一対の1/4波長板及び全反射ミラー間で1往復
させることにより遅延を付加することができ、該偏光面
制御素子及び光路選択素子を複数個、交互に配置するこ
とにより可変光遅延回路を実現できる。
【0014】このような偏光面制御を用いた可変光遅延
回路では遅延時間の調整を偏光面制御素子により電気的
に行っており、手動あるいは機械的な方法による光路調
整に比べて機械的な可動部分がなく、簡便な構成で高速
且つ安定な遅延時間の調整が可能であり、また、回路に
複数の光ビームが入射された場合でも個々の光ビームの
遅延時間を個別に調整できる利点がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た偏光面制御を用いた従来の可変光遅延回路では、入射
信号光のそれぞれが互いに直交する偏光成分のいずれか
一方のみを有する必要があり、任意の偏光成分を有する
入射信号光に対しては使用できないという問題があっ
た。
【0016】本発明は前記従来の問題点に鑑み、偏光面
制御を用いた可変光遅延回路において、入射信号光に対
する偏光依存性のない可変光遅延回路を実現することを
目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、空間を伝播する少なくとも1つの入射
信号光を互いに直交する2つの偏光成分に分離して出力
する偏光分離部と、前記偏光分離部から出力された2つ
の偏光成分が入射信号光となるように配置された、入射
信号光をそのまま通過させるか又は偏光面を90度回転
させて出力するかを外部からの制御により選択可能な偏
光面制御素子と、入射信号光の互いに直交する2つの偏
光成分のうちの一方の偏光成分はそのまま通過させ、他
方の偏光成分は入射信号光と平行で且つ入射信号光とは
異なる光路を逆方向に進行せしめるように反射する光路
変換素子とを有し、該偏光面制御素子と光路変換素子と
を交互に複数段並べて構成した2つの可変光遅延部と、
前記2つの可変光遅延部のそれぞれから出力される信号
光を合成して出力する偏光合成部とを具備してなる可変
光遅延回路を提案する。
【0018】
【作用】本発明によれば、入射信号光は偏光分離部にて
互いに直交する2つの偏光成分に分離され、それぞれ偏
光面制御素子と偏光選択型光路変換素子とを交互に複数
個配置してなる2つの可変光遅延部に入射され、これら
の偏光面制御素子のうちの同一位置の偏光面制御素子を
制御して偏光成分を反射する光路変換素子を選択するこ
とにより、各偏光成分が同一位置の光路変換素子で反射
されて同様な遅延が付加され、その後、偏光合成部にて
合成されて出力される。
【0019】
【実施例1】図1は本発明の可変光遅延回路の第1の実
施例を示すもので、図中、21は入射信号光のS偏光成
分、22は入射信号光のP偏光成分、23−1,23−
2は偏光ビームスプリッタを2個並べた偏光分離/合成
素子、24−1〜24−3は1/2波長板、25−1〜
25−Nは第1の可変光遅延部を構成する偏光面制御素
子、26−1〜26−Nは第1の可変光遅延部を構成す
る偏光選択型光路変換素子、27−1〜27−Nは第2
の可変光遅延部を構成する偏光面制御素子、28−1〜
28−Nは第2の可変光遅延部を構成する偏光選択型光
路変換素子、29は入射信号光成分21に対する出力信
号光、30は入射信号光成分22に対する出力信号光で
ある。
【0020】回路に入射された入射信号光のS偏光成分
21は偏光分離/合成素子23−1の第1の偏光ビーム
スプリッタで反射され、1/2波長板24−1において
P偏光に変換された後、偏光面制御素子25−1〜25
−N及び偏光選択型光路変換素子26−1〜26−Nか
らなる第1の可変光遅延部に入力される。ここで、1/
2波長板24−1及び24−2は可変光遅延部を構成す
る偏光面制御素子の入力光の偏光を全てP偏光に統一す
ることにより偏光面制御素子の制御を統一するためのも
のであり、場合によってはなくても良いが、その場合は
1番目の偏光面制御素子25−1及び27−1において
他の偏光面制御素子とは異なる制御が必要となる。
【0021】可変光遅延部を構成するそれぞれの偏光面
制御素子は入射した光ビームをそのまま通過させるか又
は偏光面を90度回転させるかを電気的な制御により選
択する機能を有する。そのような偏光面制御素子として
は、例えば液晶空間光変調素子がある。液晶空間光変調
素子は面入出力型であり、アレイ化が容易である。従っ
て、例えば回路に入射した2次元配列された光ビームア
レイに対し、個々の光ビームの偏光面を個別に制御する
こともできる。
【0022】また、それぞれの偏光選択型光路変換素子
は2個の偏光ビームスプリッタにより構成され、入射さ
れたP偏光はそのまま通過させ、入射されたS偏光は素
子内で2度反射させて入射位置とは異なる位置から入射
方向とは逆方向に出力する素子である。そのような偏光
選択型光路変換素子は2次元配列された光ビームアレイ
に対し、一括して光路変換を行うことが可能である。
【0023】偏光面制御素子25−1に入射されたP偏
光ビームが素子をそのまま通過した場合には偏光選択型
光路変換素子26−1をそのまま通過し、次段の偏光面
制御素子25−2に入射される。
【0024】一方、偏光面制御素子25−1に入射され
たP偏光ビームがその偏光面を90度回転された場合に
はP偏光ビームはS偏光ビームに変換され、偏光選択型
光路変換素子26−1で反射されて入射光ビームの位置
とは異なる位置から入射光ビームとは逆方向に偏光面制
御素子25−1へ再び入射される。この場合、偏光面制
御素子25−1では再び光ビームの偏光面を90度回転
し、P偏光として出力する。出力されたP偏光ビームは
1/2波長板24−1でS偏光に変換され、偏光分離/
合成素子23−1によりその光路を90度回転されて出
力される。
【0025】図1に示すように、偏光面制御素子と2個
の偏光ビームスプリッタとからなる偏光選択型光路変換
素子を複数段交互に並べ、偏光面制御素子を用いて、ど
の光路変換素子で光ビームを反射させるかを選択するこ
とにより異なる光路長、即ち遅延時間を光ビームに付加
することが可能となる。図1の例では入射光ビームが偏
光選択型光路変換素子26−2により反射され、回路か
ら出力される場合を示している。
【0026】偏光分離/合成素子23−1からS偏光と
して出力された入射信号光21は、1/2波長板24−
3によりP偏光に変換されて第2の偏光分離/合成素子
23−2をそのまま通過し、回路から出力信号光29と
して出力される。
【0027】一方、回路に入射された入射信号光のP偏
光成分22は第1の偏光分離/合成素子23−1をその
まま通過し、1/2波長板24−3によってS偏光に変
換され、第2の偏光分離/合成素子23−2によりその
光路を90度回転されて偏光面制御素子27−1〜27
−N及び偏光選択型光路変換素子28−1〜28−Nか
ら構成される第2の可変光遅延部に入射される。第2の
可変光遅延部に入射された入射信号光22は入射信号光
21が第1の可変光遅延部で付加されたものと同じ遅延
量が第2の可変光遅延部において付加され、第2の偏光
分離/合成素子23−2によって光路を90度回転さ
れ、回路から出力信号光30として出力される。
【0028】このように本実施例によれば、回路に入射
された複数の任意の偏光成分を有する信号光に対し、簡
便な構成で高速且つ安定な遅延時間調整を個別に行うこ
とが可能となる。
【0029】
【実施例2】図4は本発明の可変光遅延回路の第2の実
施例を示すもので、図中、21は入射信号光のS偏光成
分、22は入射信号光のP偏光成分、29は入射信号光
成分21に対する出力信号光、30は入射信号光成分2
2に対する出力信号光、31−1,31−2は入射光分
離用偏光ビームスプリッタ、32は1/2波長板、33
−1〜33−Nは第1の可変光遅延部を構成する偏光面
制御素子、34−1〜34−Nは第1の可変光遅延部を
構成する偏光ビームスプリッタ、35−1〜35−Nは
第1の可変光遅延部を構成する第1の1/4波長板、3
6−1〜36−Nは第1の可変光遅延部を構成する第2
の1/4波長板、37−1〜37−Nは第1の可変光遅
延部を構成する第1の全反射ミラー、38−1〜38−
Nは第1の可変光遅延部を構成する第2の全反射ミラ
ー、39−1〜39−Nは第2の可変光遅延部を構成す
る偏光面制御素子、40−1〜40−Nは第2の可変光
遅延部を構成する偏光ビームスプリッタ、41−1〜4
1−Nは第2の可変光遅延部を構成する第1の1/4波
長板、42−1〜42−Nは第2の可変光遅延部を構成
する第2の1/4波長板、43−1〜43−Nは第2の
可変光遅延部を構成する第1の全反射ミラー、44−1
〜44−Nは第2の可変光遅延部を構成する第2の全反
射ミラー、45−1,45−2は偏光面制御素子、46
−1,46−2は出力光合成用偏光ビームスプリッタで
ある。
【0030】回路に入射された入射信号光のS偏光成分
21は偏光ビームスプリッタ31−1,31−2におい
て反射され、1/2波長板32においてP偏光に変換さ
れた後、第2の可変光遅延部に入力される。ここで、1
/2波長板32は第1及び第2の可変光遅延部に同一の
偏光成分を入力し、偏光面制御素子の制御を第1及び第
2の可変光遅延部間で等しくするためのものであり、場
合によってはなくても良い。一方、回路に入射された入
射信号光のP偏光成分22は偏光ビームスプリッタ31
−1をそのまま通過し、第1の可変光遅延部に入力され
る。
【0031】以下、第1の可変光遅延部をP偏光成分2
2が通過する場合を例にとって、本実施例の可変光遅延
回路を構成する第1及び第2の可変光遅延部の動作を説
明する。
【0032】第1及び第2の可変光遅延部はそれぞれN
個の偏光面制御素子及びN個の遅延付加素子を交互に多
段接続して構成される。各偏光面制御素子は入射した光
ビームをそのまま通過させるか又は偏光面を90度回転
させるかを電気的な制御により選択する機能を有する。
そのような偏光面制御素子としては、例えば液晶空間光
変調素子がある。液晶空間光変調素子は面入出力型であ
り、アレイ化が容易である。従って、例えば回路に入射
した2次元配列された光ビームアレイに対し、個々の光
ビームの偏光面を個別に制御することもできる。
【0033】また、各遅延付加素子は1個の偏光ビーム
スプリッタを2枚の1/4波長板及び2枚の全反射ミラ
ーにより挾み込んで構成される。1/4波長板及び全反
射ミラー(例えば、35−1及び37−1)は入射する
光ビームを反射し且つその偏光面を90度回転させる機
能を有する反射素子として働く。従って、例えば偏光ビ
ームスプリッタ34−2、1/4波長板35−2,36
−2及び全反射ミラー37−2,38−2から構成され
る遅延付加素子では、P偏光が入射された場合には素子
をそのまま通過させ、S偏光が入射された場合にはその
S偏光を2枚の全反射ミラー37−2,38−2間で1
往復させた後に出力する。即ち、入射されたS偏光に対
してのみ2枚の全反射ミラー間の2倍の光路長分の遅延
が付加されることになる。
【0034】図2では偏光ビームスプリッタ34−2、
1/4波長板35−2,36−2及び全反射ミラー37
−2,38−2から構成される遅延付加素子により、回
路に入射されたP偏光ビーム22が遅延を受ける場合に
ついて示している。
【0035】偏光面制御素子33−2から出力された光
ビームがP偏光の場合、該光ビームは偏光ビームスプリ
ッタ34−2をそのまま通過し、次段の偏光面制御素子
33−3(図示せず)に入射される。
【0036】一方、偏光面制御素子33−2から出力さ
れた光ビームがS偏光の場合、該光ビームは偏光ビーム
スプリッタ34−2で反射され、1/4波長板36−2
及び全反射ミラー38−2から構成される反射素子を介
して再び偏光ビームスプリッタ34−2に入射される。
この時、再び偏光ビームスプリッタ34−2に入射され
る光ビームの偏光面は前記反射素子により90度の偏光
回転を受けているため、今度は偏光ビームスプリッタ3
4−2をそのまま通過する。該偏光ビームスプリッタ3
4−2を通過した光ビームは1/4波長板35−2及び
全反射ミラー37−2から構成される反射素子に入射さ
れ、この際、前記同様に90度の偏光回転を受けるた
め、今度は偏光ビームスプリッタ34−2で反射され、
該遅延付加素子に入射された光ビームと同一光路で且つ
同一方向へ出力される。
【0037】このように素子に入力されたS偏光ビーム
を、偏光ビームスプリッタを挾んで対向する位置に配置
された反射素子間で1往復させることにより遅延を付加
することができる。従って、N個の偏光面制御素子とN
個の遅延付加素子とを交互に並べ、各遅延付加素子にお
いて遅延を付加するか否かはその直前に置かれた偏光面
制御素子により選択する構成とすることによって、2N
種類の遅延を付加することができる。また、偏光面制御
素子は2次元配列された光ビームアレイのそれぞれに対
して個別に制御を加えることが容易であり、また、遅延
付加素子は2次元配列された光ビームアレイを一括して
扱えるため、個々の光ビームの遅延時間を個別に調整す
ることも容易に実現できる。
【0038】偏光ビームスプリッタ31−1,31−2
により分離された入射信号光のP偏光成分22及びS偏
光成分21はそれぞれ、前記説明した機能を有する第1
及び第2の可変光遅延部を通過し、同じ遅延を付加され
た後、偏光面制御素子45−1及び45−2においてそ
れぞれS偏光及びP偏光にその偏光成分が揃えられ、偏
光ビームスプリッタ46−1,46−2を用いて合成さ
れ、回路から出力される。
【0039】このように本実施例によれば、回路に入射
された任意の偏光成分を有する信号光に対し、遅延を付
加する可変光遅延回路を実現できる。
【0040】
【実施例3】図5は本発明の可変光遅延回路の第3の実
施例を示すもので、ここでは第2の実施例において、各
遅延付加素子の遅延量を等しくし、1/4波長板と全反
射ミラーとで構成される反射素子を第1及び第2の可変
光遅延部のそれぞれについて一体化したものである。即
ち、図中、47−1,47−2は1/4波長板、48−
1,48−2は全反射ミラーである。
【0041】本実施例によれば、各入射信号光に付加で
きる遅延量はN個(Nは可変光遅延部を構成する遅延付
加素子の個数)しかないが、反射素子を一体化できるた
め、装置構成が簡単になるという利点がある。また、第
2の実施例において、各遅延付加素子中の偏光ビームス
プリッタの大きさを互いに異なるようにし、1/4波長
板及び全反射ミラーからなる反射素子をそれぞれの偏光
ビームスプリッタの上下に密着させて配置する構成とす
れば、遅延付加素子を一体化することも可能である。
【0042】
【実施例4】図6は本発明の可変光遅延回路の第4の実
施例を示すもので、図中、51は1/2波長板を2つの
偏光ビームスプリッタで挟んだ構造を有する偏光分離素
子、52は1/2波長板を2つの偏光ビームスプリッタ
で挟んだ構造を有する偏光合成素子、53−1〜53−
Nは偏光面制御素子、54−1〜54−Nは2つの偏光
ビームスプリッタロッドからなる偏光選択型光路変換素
子、55は入射信号光、56は出力信号光である。図5
において、偏光面制御素子53−1〜53−N及び偏光
選択型光路変換素子54−1〜54−Nは可変光遅延部
を構成している。
【0043】回路に入射された入射信号光55のS偏光
成分は偏光分離素子51の上側の偏光ビームスプリッタ
で反射され、可変光遅延部の第1の偏光面制御素子53
−1へ入射される。また、入射信号光55のP偏光成分
は偏光分離素子51の上側の偏光ビームスプリッタをそ
のまま通過し、1/2波長板によってS偏光に変換され
た後、下側の偏光ビームスプリッタにおいて反射され、
偏光面制御素子53−1に入力される。一方、可変光遅
延部の出力は全て偏光合成素子52に入射される。この
時、可変光遅延部の出力は偏光合成素子52の上側及び
下側の偏光ビームスプリッタともS偏光成分が入射され
るように偏光面制御素子53−1において制御される。
【0044】偏光合成素子52の上側の偏光ビームスプ
リッタに入力されたS偏光成分は反射を受け、1/2波
長板でP偏光に変換された後、下側の偏光ビームスプリ
ッタをそのまま通過して出力される。また、偏光合成素
子52の下側の偏光ビームスプリッタに入力されたS偏
光成分は該偏光ビームスプリッタにおいて反射を受け、
上側の偏光ビームスプリッタで反射されたS偏光成分
(下側の偏光ビームスプリッタ内ではP偏光に変換され
ている。)と合成されて回路から出力される。
【0045】このように本実施例の構成を用いても図1
に示した可変光遅延回路と同様に偏光依存性のない可変
光遅延回路を実現できる。本実施例の構成では、図1の
構成に比べて1段当りの偏光選択型光路変換素子の数が
1つで済むため(図1の構成ではS偏光用及びP偏光用
の2つの光路変換素子を必要とした。)、回路構成がよ
り簡単になる。
【0046】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
入射信号光を互いに直交する2つの偏光成分に分離し、
これらをそれぞれ、偏光面制御素子と偏光選択型光路変
換素子とを交互に複数個配置してなる2つの可変光遅延
部に入射して同様な遅延を付加し、その後に合成して出
力するようになしたため、任意の偏光成分を有する複数
の入射信号光に対してそれぞれ異なる遅延を付加でき、
入射信号光に対する偏光依存性のない可変光遅延回路を
実現できる。
【0047】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可変光遅延回路の第1の実施例を示す
構成図
【図2】従来の可変光遅延回路の一例を示す構成図
【図3】従来の可変光遅延回路の他の例を示す構成図
【図4】本発明の可変光遅延回路の第2の実施例を示す
構成図
【図5】本発明の可変光遅延回路の第3の実施例を示す
構成図
【図6】本発明の可変光遅延回路の第4の実施例を示す
構成図
【符号の説明】 21…入射信号光のS偏光成分、22…入射信号光のP
偏光成分、23−1,23−2…偏光分離/合成素子、
24−1〜24−3…1/2波長板、25−1〜25−
N,27−1〜27−N…偏光面制御素子、26−1〜
26−N,28−1〜28−N…偏光選択型光路変換素
子、29…入射信号光成分21に対する出力信号光、3
0…入射信号光成分22に対する出力信号光、31−
1,31−2…入射光分離用偏光ビームスプリッタ、3
2…1/2波長板、33−1〜33−N,39−1〜3
9−N…偏光面制御素子、34−1〜34−N,40−
1〜40−N…偏光ビームスプリッタ、35−1〜35
−N,41−1〜41−N…第1の1/4波長板、36
−1〜36−N,42−1〜42−N…第2の1/4波
長板、37−1〜37−N,43−1〜43−N…第1
の全反射ミラー、38−1〜38−N,44−1〜44
−N…第2の全反射ミラー、45−1,45−2…偏光
面制御素子、46−1,46−2…出力光合成用偏光ビ
ームスプリッタ、47−1,47−2…1/4波長板、
48−1,48−2…全反射ミラー、51…偏光分離素
子、52…偏光合成素子、53−1〜53−N…偏光面
制御素子、54−1〜54−N…偏光選択型光路変換素
子、55…入射信号光、56…出力信号光。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−128713(JP,A) 特開 平3−48829(JP,A) 特開 平3−21931(JP,A) 特開 昭57−26824(JP,A) 特開 平2−7022(JP,A) 国際公開91/14196(WO,A1) Optics Letters,Vo l.16 No.4(February 15,1991)pp.255−257 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/00 - 1/055 505 G02F 1/29 - 1/31 G02F 1/13 - 1/13363 H04Q 3/52 - 3/52 101 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空間を伝播する少なくとも1つの入射信
    号光を互いに直交する2つの偏光成分に分離して出力す
    る偏光分離部と、 前記偏光分離部から出力された2つの偏光成分が入射信
    号光となるように配置された、入射信号光をそのまま通
    過させるか又は偏光面を90度回転させて出力するかを
    外部からの制御により選択可能な偏光面制御素子と、入
    射信号光の互いに直交する2つの偏光成分のうちの一方
    の偏光成分はそのまま通過させ、他方の偏光成分は入射
    信号光と平行で且つ入射信号光とは異なる光路を逆方向
    に進行せしめるように反射する光路変換素子とを有し、
    該偏光面制御素子と光路変換素子とを交互に複数段並べ
    て構成した2つの可変光遅延部と、 前記2つの可変光遅延部のそれぞれから出力される信号
    光を合成して出力する偏光合成部とを具備してなること
    を特徴とする可変光遅延回路。
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