JP3199167B2 - カートリッジタンクの給油装置 - Google Patents

カートリッジタンクの給油装置

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JP3199167B2
JP3199167B2 JP31291896A JP31291896A JP3199167B2 JP 3199167 B2 JP3199167 B2 JP 3199167B2 JP 31291896 A JP31291896 A JP 31291896A JP 31291896 A JP31291896 A JP 31291896A JP 3199167 B2 JP3199167 B2 JP 3199167B2
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幸広 小口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はポリタンクのような可
搬式の油タンクからカートリッジタンクの設定油面まで
給油する構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、石油ストーブのようにカートリッ
ジタンクを使って燃焼部に油を供給する装置が知られて
いる。即ち、カートリッジタンクの給油口を形成する口
金に弁付口金キャップを取付け、該弁付口金キャップを
取外して給油し、弁付口金キャップを取付けたカートリ
ッジタンクを石油ストーブに転倒装着し、石油ストーブ
に設けた油受けの押棒で弁付口金キャップの給油弁を押
開き、石油ストーブで使用した油をカートリッジタンク
から常に補給するものである。
【0003】そして、一般化したこの給油システムは、
重い石油ストーブを油タンク付近に移動して給油した
り、20リッターのポリタンクで油を石油ストーブまで
運んで給油するものに代って、4リッター位の小形のカ
ートリッジタンクを石油ストーブから取外して油置き場
へ持って行って給油するものであるから、非常に簡単で
あり、現在ではほとんどの石油ストーブがこの方式とな
っている。
【0004】しかし、カートリッジタンクの弁付口金キ
ャップは使用中は常に油受けの油に触れているから、弁
付口金キャップを外して給油する時に油が手に付着する
という欠点があり、給油作業は汚い仕事として嫌われる
ものである。この為、弁付口金キャップを取外さないで
給油するシステムが各種提案されていおり、出願人も弁
付口金キャップを取外さないで給油する構造として、分
離した給油路と空気排出路の夫々に弁を設ける構成で、
手を汚さない給油が可能となるシステムを提案してい
る。(特開昭63−281020参照)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】カートリッジタンクの
弁付口金キャップの給油弁は、石油ストーブの使用中に
空になったカートリッジタンクの自重でも、弁体を押開
いている必要があるから、弁体を密閉する為のバネ力を
強くすることができず、期待する閉止能力を得る為には
弁座の形状を小さくしており、結局カートリッジタンク
の口金も小さなものになっている。
【0006】そして、弁付口金キャップを外さないで給
油弁を押開いて給油する時には、小さな弁座を介して給
油と空気排出とをしなければならず、給油時の油の飛沫
によって空気排出路がエアロックを起こす恐れがあり、
確実に給油するには流量を少なくしなければならなかっ
た。この為、出願人の先願は大口径の給油路が形成でき
るような弁を設け、該弁の中央にカートリッジタンクの
自重で開く小さな弁を設ける構造を提案している。
【0007】このように給油の為に大きな弁が使用でき
ることは、大流量で給油できるようになり、サイフォン
ポンプを使っても短時間でカートリッジタンクを満量に
できるが、取扱者はサイフォンポンプの給油停止操作を
しなければならず、遅れると油を溢れさせてしまうもの
であった。この為、出願人の先願では上昇した油面によ
ってカートリッジタンク内の空気排出路を塞ぎ、空気排
出を止めることで給油を停止する構成も開示している。
【0008】しかし、その後の実験によると、出願人の
先の提案では空気排出路の流路抵抗を少なくして、スム
ーズに空気排出ができるようにすると油膜によるエアロ
ックが形成できず、給油動作が停止ができない時があ
り、空気排出路から油が溢れることがあった。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の課題を
解決する為に、サイフォンポンプ1の吐出パイプ2の先
端にキャップ固定具3を固着し、かつ、カートリッジタ
ンク4の口金5に取付けた弁付口金キャップ6には給油
弁7を設け、該キャップ固定具3と弁付口金キャップ6
とは給油弁7を押開きながら保持し、カートリッジタン
ク4の口金5に取付けた弁付口金キャップ6を取外すこ
となく、サイフォンポンプ1のポンプ操作部8を操作し
て油タンク9の油をサイフォン作用で給油する給油装置
において、弁付口金キャップ6からカートリッジタンク
4内に向けてガイドパイプ10を設置し、該ガイドパイ
プ10の弁付口金キャップ6の付近に開口10aを設
け、中央部に給油弁7を構成する弁付口金キャップ6の
給油弁ベース11はガイドパイプ10の内面と密接して
配置し、該給油弁ベース11とガイドパイプ10との間
には給油弁ベース11をガイドパイプ10の開口10a
よりも弁付口金キャップ6側に位置させる押バネ12を
設けると共に、前記キャップ固定具3を弁付口金キャッ
プ6に保持する固定手段13と、給油弁ベース11と密
着して給油弁7を押開きながらこの給油弁ベース11を
開口10aよりも内部に押込む突部14と、先端を弁付
口金キャップ6のガイドパイプ10内へのぞませて他端
を吐出パイプ2と連結する油接続管15と、該突部14
内に配置されて給油弁7付近に開口する空気路16とを
キャップ固定具3に形成し、該空気路16の他端は吐出
パイプ2内に開口することによって給油動作を停止する
ものである。
【0010】また、空気路16から送り出した空気は吐
出パイプ2の中を上昇して最高部に溜ることを期待して
いるが、吐出パイプ2の油の流れが速い時には、空気路
16から送り出した空気がそのままカートリッジタンク
4へ流出する場合もあり、この発明では吐出パイプ2内
に開口する空気路16に空気パイプ17を取付け、該空
気パイプ17の先端はポンプ操作部8付近の吐出パイプ
2内まで伸ばしたもので、空気は直接サイフォン作用の
要である最高付近に溜るから、確実に給油動作が停止で
きるものである。
【0011】また、ガイドパイプ10の容量が小さく吐
出パイプ2に少量の空気を送り出しても確実にサイフォ
ン作用を停止する為に、キャップ固定具3には空気路1
6と外気とを連通する流路16aを形成し、かつ、空気
路16に取付けた空気パイプ17の先端はポンプ操作部
8付近の吐出パイプ2内まで伸ばし、流路16aには空
気路16から外気への流を止める逆止弁18を設け、不
足空気を逆止弁18から導入するものである。
【0012】また、サイフォン作用を停止する為に送ら
れる空気はガイドパイプ10内の空気で容量が限られて
おり、万一設定油面で油が停止しな時の対応として、キ
ャップ固定具3と弁付口金キャップ6との間にパッキン
グ19を設けて密着保持し、該突部14は仕切板14a
を介して油接続管15の内部に取付け、隣合う二枚の仕
切板14aの上部を封鎖して空気流通間隙20を形成
し、該空気流通間隙20の内部とキャップ固定具3の外
方とを連通する空気抜孔21を形成すると共に、該空気
抜孔21には先端が油タンク9よりも高く伸ばした排気
パイプ22を取付けて、確実に油の溢れを防止するもの
である。
【0013】
【作用】上記のように構成されるカートリッジタンクの
給油装置は、サイフォンポンプ1として特別なものを使
用せず、一般に市販されているサイフォンポンプ1の吐
出パイプ2の先端にキャップ固定具3を取付け、指定し
た弁付口金キャップ6に取換えるだけであり、該キャッ
プ固定具3を弁付口金キャップ6に装着してサイフォン
作用によって給油を開始すると、カートリッジタンク4
はガイドパイプ10の先端が油中に没して少し給油を続
けた時に、自動的にサイフォン作用が停止するものであ
る。
【0014】即ち、給油中にガイドパイプ10の先端が
油中に没してからは、ガイドパイプ10内に空気が封じ
込められ、更に給油を続けてカートリッジタンク4の油
面が上昇すれば、ガイドパイプ10内の空気は油で満た
されていた空気路16から油を追い出しながら吐出パイ
プ2内に送り出される。そして、この空気は吐出パイプ
2を逆流して最高部であるポンプ操作部8付近の吐出パ
イプ2内に溜り、サイフォン作用の要である最後部を通
過する油量を制限し、やがてこの空気が引金となってサ
イフォン作用が停止するものである。
【0015】この時、吐出パイプ2に送られた空気がだ
んだん増えて、最高部を通過する油量が制限を受け始め
ると、油接続管15の先端はカートリッジタンク4内の
空気中に開口しているので、流速が弱まれば油接続管1
5の先端からも吐出パイプ2内に空気が流入し、急速に
サイフォン作用が停止するから、カートリッジタンク4
はあらかじめ予定した油面で給油が止まり、油を外部に
溢れさせることはなくなった。
【0016】
【実施例】上記したように、従来のカートリッジタンク
は給油時に油が付着した弁付口金キャップを開閉しなけ
ればならない問題点があり、この欠点を防ぐ為に、弁付
口金キャップを取外すことなく、取付けた状態のままで
給油弁を押開いて給油するシステムが提案されている
が、給油弁の口径が小さいから、サイフォンポンプを使
って落差圧で給油するものは実現されておらず、この発
明は初めてこのサイフォンポンプを使う給油システムを
実現するものである。
【0017】即ち、1は普通に市販されているありふれ
たサイフォンポンプ、9はポリタンクなどの油タンク、
4は石油ストーブなどに装着するカートリッジタンクで
ある。23は油タンク9の給油口、24はサイフォンポ
ンプ1の吸入パイプであり、該吸入パイプ24は給油口
23から油タンク9内に挿入されている。
【0018】2はサイフォンポンプ1の吐出パイプ、8
はサイフォンポンプ1のポンプ操作部、25はポンプ操
作部8の上部に取付けた空気弁であり、ポンプ操作部8
を握ったり離したりすることで、逆止作用のあるポンプ
弁が作動して油タンク9の油を吸入パイプ24で吸上
げ、吐出パイプ2へ送り出すものである。また、空気弁
25を開くとポンプ操作部8と吐出パイプ2内に空気が
入り、サイフォン作用が停止するものである。
【0019】5はカートリッジタンク4の口金、6は口
金5にねじ込み取付けられる弁付口金キャップ、7は弁
付口金キャップ6の中央に取付けた給油弁であり、該給
油弁7は弁座7aと開閉弁軸7bと弁バネ7cとで構成
されており、通常は弁バネ7cが開閉弁軸7bを弁座7
aに押付けており、給油弁7は閉路となっている。ま
た、カートリッジタンク4を石油ストーブに装着する
と、油受けの押棒が開閉弁軸7bを弁バネ7cに抗して
押開き、カートリッジタンク4の油を油受けに供給する
ことができる。
【0020】10はカートリッジタンク4の口金5の中
に挿入できるガイドパイプであり、該ガイドパイプ10
は弁付口金キャップ6に取付けられ、カートリッジタン
ク4内に向けられている。10aはガイドパイプ10の
弁付口金キャップ6の付近に設けた開口、11はガイド
パイプ10との間にオウリング11aを介して密接配置
した給油弁ベース、12は給油弁ベース11を弁付口金
キャップ6に押付ける押バネであり、該押バネ12によ
って給油弁ベース11は開口10aよりも弁付口金キャ
ップ6側に位置している。
【0021】また、前記給油弁7は給油弁ベース11に
形成してあり、押バネ12の力は弁バネ7cの力よりも
はるかに強く、石油ストーブにカートリッジタンクを装
着した時、油受けの押棒によって押バネ12が圧縮され
ることはなく、弁バネ7cのみ圧縮されて給油弁7が開
くものである。
【0022】3はサイフォンポンプ1の吐出パイプ2の
先端に取付けたキャップ固定具、13はキャップ固定具
3を弁付口金キャップ6に取付ける固定手段、14は給
油弁ベース11を開口10aよりも奥へ押込みながら給
油弁7を開路とする突部であり、キャップ固定具3が弁
付口金キャップ6に取付けられると、給油弁7と給油弁
ベース11は突部14によって押開いた位置に保持され
る。
【0023】15はキャップ固定具3を貫通して設けた
油接続管であり、油接続管15の一端はサイフォンポン
プ1の吐出パイプ2の先端に取付けられて吐出パイプ2
内と連通しており、他端は給油弁ベース11が押込まれ
てできた開口からガイドパイプ10内にのぞませてい
る。14aは油接続管15の中央に突部14を配置する
為の連結部を構成する仕切板、16は突部14を貫通し
て設けた空気路であり、該空気路16は突部14で押開
かれた給油弁7の付近に開口すると共に、他端は吐出パ
イプ2内に開口している。
【0024】従って、ポンプ操作部8によって吐出パイ
プ2内に送られた油は、油接続管15によってガイドパ
イプ10まで送られ、更に、ガイドパイプ10の開口1
0aからカートリッジタンク4内に流入する。また、こ
の発明の空気路16は吐出パイプ2内に開口しているか
ら、油の一部は空気路16を流れて給油弁7付近からガ
イドパイプ10内を経てカートリッジタンク4内に流入
している。この時、カートリッジタンク4の空気は油接
続管15とガイドパイプ10との間隙から外部へ抜ける
から、油タンク9の油はサイフォン作用でカートリッジ
タンク4に連続して送られる。
【0025】やがてカートリッジタンク4の油面がガイ
ドパイプ10の先端に届くと、ガイドパイプ10内の空
気の行き場がなくなり、更に、この状態でカートリッジ
タンク4に給油を続けると、ガイドパイプ10の外側の
油面が上昇し、これによってガイドパイプ10内の圧力
が高まるので、ガイドパイプ10内の空気は油で満たさ
れた空気路16内の油を押出しながら吐出パイプ2内に
送られる。
【0026】こうして吐出パイプ2内へ送られた空気
は、吐出パイプ2の最高部であるポンプ操作部8付近に
集まり、溜った空気が多くなれば最高部で油の連続が途
切れ、最終的に吐出パイプ2の最高部から油タンク9内
に戻ろうとする油の力と、吐出パイプ2内に形成された
油面から油接続管15の下端へ流れようとする力が一致
した時にサイフォン作用が停止する。
【0027】この発明は吐出パイプ2と連続する油接続
管15の下端がカートリッジタンク4の油面よりも高い
空気中にあって、油は突起14にそって流れているの
で、吐出パイプ2の最高部に空気が溜り出して吐出流量
が減少始めると、油接続管15の下端から空気が入り始
め、この空気も吐出パイプ2の最高部に集まるので、サ
イフォン作用の停止が促進されるものである。
【0028】そして、サイフォン作用が停止してからポ
ンプ操作部8の空気弁25を開けば、ポンプ操作部8と
吐出パイプ2に残っていたすべての油がカートリッジタ
ンク4に流下するから、固定手段13を操作してキャッ
プ固定具3を取外せば、給油弁ベース11及び給油弁7
は閉路になり、カートリッジタンク4はそのまま弁付口
金キャップ6に手を触れることなく石油ストーブに装着
して使用することができる。
【0029】上記の構造で確実にサイフォン作用を停止
させるには、ポンプ操作部8を通過する流量に比べて、
吐出パイプ2や油接続管15の管路を広くする必要があ
るが、サイフォンポンプ1の構造によっては吐出パイプ
2が細い為に、該吐出パイプ2内をかなり早い流速で油
が流れる時があり、この場合、キャップ固定具3の空気
路16から吐出パイプ2内に送られた空気は、吐出パイ
プ2内を上昇できずに油の流れに乗ってカートリッジタ
ンク4に抜ける時もあり、サイフォン作用は停止できな
る。
【0030】この発明の他の実施例において、17は油
接続管15の中央に配置した空気路16に取付けた空気
パイプであり、該空気パイプ17の他端は吐出パイプ2
内をポンプ操作部8付近まで伸ばしてある。この為、ガ
イドパイプ10内の空気は直接吐出パイプ2の最高部へ
誘導できるようになり、最高部に溜った空気によって吐
出流量が減少し、やがてサイフォン作用を停止すること
ができるようになった。
【0031】一方、使用するサイフォンポンプ1の能力
や形状が大きい時には、弁付口金キャップ6に取付けた
ガイドパイプ10内の空気の全量を押出しても、サイフ
ォン作用を停止させる為の空気量が不足して、カートリ
ッジタンク4への給油を停止できない時もある。
【0032】この発明の他の実施例ではガイドパイプ1
0から送り出される空気が少ない状態でもサイフォン作
用が停止できるものであり、16aはキャップ固定具3
に設けた空気路16と外気とを連通する流路、18はこ
の流路16aに取付けた逆止弁であり、先端が吐出パイ
プ2の最高部にのぞませた空気パイプ17を空気路16
に取付けている。
【0033】即ち、この実施例でサイフォン作用によっ
て油タンク9からカートリッジタンク4に給油している
時は、吐出パイプ2の最高部から油タンク9内に戻ろう
とする油の力が、吐出パイプ2の最高部から油接続管1
5の下端へ流れようとする油の力や、空気パイプ17内
を流下する油の力のよりも弱くなっており、油タンク9
の油が吐出パイプ2の最高部を越えてカートリッジタン
ク4に流れるものである。そして、カートリッジタンク
4に給油中は吐出パイプ2の最高部の圧力は油タンク9
の油面から立ち上がった分だけ低くなっている。
【0034】ところで、カートリッジタンク4の油面が
上昇してガイドパイプ10の下端よりも高くなると、ガ
イドパイプ10内の空気によって空気パイプ17に入っ
ていた油が押出されるが、サイフォン作用が実現する為
の条件であった空気パイプ17内の油がなくなって空気
に置き換われば、空気パイプ17内は吐出パイプ2の最
高部と同じ負圧になるものである。そして、この実施例
の空気パイプ17と外気との間に設けた流路16aには
逆止弁18を設けたから、外の空気がこの空気パイプ1
7の負圧部に向かって流入し、更に、この空気は空気パ
イプ17から吐出パイプ2の最高部に集まり、やがて吐
出パイプ2内を空気で満たしてサイフォン作用を停止す
るものである。
【0035】従って、この構造ではサイフォン作用を停
止させる為にガイドパイプ10から送り出す空気量は、
空気パイプ17内の空気を押出して吐出パイプ2の最高
部に小さな空気溜りをつくる程度の空気でよいから、小
形のガイドパイプ10であっても、カートリッジタンク
4は設定した油面で給油が確実に止まるものであり、市
販されているほとんどのカートリッジタンクに適用可能
になったものである。
【0036】以上のようにこの実施例の構造では普通に
市販されているサイフォンポンプを使っても、失敗なく
設定した油面でカートリッジタンク4の給油を止めるこ
とができるが、例えば、空気パイプ17や逆止弁25に
ゴミが詰まって空気の流れが悪くなった時には、設定油
面で給油が止まらず、カートリッジタンク4から油を溢
れさせてしまうことがある。
【0037】この発明の他の実施例ではこのような場合
でも油を外に溢れさせないようにするもので、19はキ
ャップ固定具3と弁付口金キャップ6との保持部が密着
できるように介在したパッキング、20は突部14を油
接続管15の内部に取付ける為の仕切板14aの隣合う
二枚の上部を封鎖して形成した空気流通間隙、21は空
気流通間隙20の内部とキャップ固定具3の外方とを連
通してカートリッジタンク4内に空気が出入りできるよ
うにした空気抜孔、22は先端が油タンク9よりも高く
位置するように吐出パイプ2に沿って配置した排気パイ
プであり、該排気パイプは空気抜孔21に取付けてあ
る。
【0038】この実施例ではキャップ固定具3と弁付口
金キャップ6との間にパッキング19を介在させたか
ら、給油中にカートリッジタンク4から抜ける空気に含
まれる油の飛沫が飛び散って周囲を汚すことが防止でき
たものである。また、給油中にカートリッジタンク4か
ら抜ける空気はすべて排気パイプ22を通過するから、
もし、サイフォン作用が停止できない時は排気パイプ2
2に油が流入するものであり、サイフォン作用は排気パ
イプ22の油面が油タンク9の油面と同じとなった時に
停止するから外部への油もれは発生しない。
【0039】その後、排気パイプ22の先端を油タンク
9の給油口23に挿入して、カートリッジタンク4の上
部を油タンク9よりも高くして、ポンプ操作部8の空気
弁25を開けば、ポンプ操作部8・吐出パイプ2・カー
トリッジタンク4の油は排気パイプ22を使ってサイフ
ォン作用で油タンク9に戻すことができる。従って、普
通透過性材料で作られて外から見える吐出パイプ2内に
残っていた油がなくなって、更に少し油を排出してから
カートリッジタンク4を戻し、固定手段13でキャップ
固定具3を外せば、周囲を油で汚すことなく給油操作を
終えることができるもので、その後、故障個所の点検・
清掃・修理を行なえばよい。
【0040】尚、市販のサイフォンポンプ1の構造によ
ってはポンプ操作部8から吐出パイプ2に向かう逆止効
果を持った弁が給油中に大きく開くものがあり、せっか
く吐出パイプ2の最高部に送った空気がこの逆止弁を逆
流してポンプ操作部8へ流入して、最高部に空気溜りが
できない時がある。
【0041】この発明の他の実施例ではサイフォンポン
プ1の吐出パイプ2を柔軟性材料で構成し、変形保持手
段26によって柔軟性吐出パイプ2の途中を変形固定し
て最高位置を形成するものであり、このようにすること
で吐出パイプ2に送られた空気は吐出パイプ2の途中の
最高位置のみに溜るから、確実にサイフォン作用を止め
ることができたものである。
【0042】
【発明の効果】上記のように構成されるこの発明は、サ
イフォンポンプ1として特別なものを使用せず、一般に
市販されているサイフォンポンプ1の吐出パイプ2の先
端にキャップ固定具3を取付け、指定した弁付口金キャ
ップ6に取換えるだけで、カートリッジタンク4は自動
的に指定された油面で給油がストップするようになった
から、ついうっかりと給油中に溢れさせてしまうことは
なくなり、非常に使い勝手がよくなったものである。
【0043】カートリッジタンク4の給油がストップす
る位置は弁付口金キャップ6のガイドパイプ10の先端
の位置によって設定できるものであり、カートリッジタ
ンク4の形状が違っても、ガイドパイプ10の長さが異
なった弁付口金キャップ6を用意するだけで、大形の石
油ストーブと小形の石油ストーブの異なる油タンクを併
用していても、同じサイフォンポンプ1によって満量時
に自動的にサイフォン作用が停止するので、取扱者がカ
ートリッジタンク4に合せて複数のサイフォンポンプ1
を用意する必要はなくなり、最近のように大型・小形の
石油ストーブを複数台使用する機会が多くなると、これ
は非常に有効である。
【0044】また、給油の度にカートリッジタンク1の
弁付口金キャップ3に取付けするキャップ固定具3は、
外周に油が付着する恐れが全くなく、一方、空になった
カートリッジタンク4の弁付口金キャップ6の先端に油
が付着していても、弁付口金キャップ6は取外す必要が
ない。この為、手を汚すことがなく誰でも気軽にカート
リッジタンク4の給油操作ができるようになり、市販の
サイフォンポンプ1を使って給油操作が嫌いになる最大
の原因をはじめて取除くことができたものである。
【0045】更に、給油操作の度に弁付口金キャップ6
を着脱する従来のものではは、給油後に弁付口金キャッ
プ6を傾けて取付けた為に、カートリッジタンクを石油
ストーブに装着しようとして転倒した時に弁付口金キャ
ップ6が外れることがあり、こぼれた油に引火して火災
となる事故が多発しているが、この発明の弁付口金キャ
ップ6は取外す必要が全くないから、このような事故は
発生しないものである。
【0046】また、給油の度に弁付口金キャップ6を取
外す必要がなくなったから、あらかじめ、カートリッジ
タンク4の口金に弁付口金キャップ6を強固に固定して
おき、タンク内を清掃する時のような特別な時だけ工具
や特殊な操作で弁付口金キャップ6を取外す使い方がで
きるようになり、上記の弁付口金キャップ6外れの事故
は完全に防止できて、安全性が非常によくなったもので
ある。
【0047】一方、市販のサイフォンポンプによっては
吐出パイプを流れる流速が速いものがあるが、空気路1
6から空気パイプを最高部まで伸ばせば、空気は確実に
吐出パイプ2内に溜るものであり、この種のサイフォン
ポンプ1を使ってもサイフォン作用を停止することがで
きる。
【0048】また、使用するサイフォンポンプ1が大型
で、サイフォン作用を停止する為の空気量がガイドパイ
プ10の大きさだけでは得られない時には、空気路16
に外気を流入する逆止弁18を取付けると、ガイドパイ
プ10の空気によって空気パイプ17内の油を押出すだ
けで、その後サイフォン作用が停止するものであり、使
用できるサイフォンポンプの幅が広がった。
【0049】更に、キャップ固定具3と弁付口金キャッ
プ6との間にパッキング19を介在させ、弁付口金キャ
ップ6とキャップ固定具3との間の空気排出路の代わり
に、空気流通間隙20から空気抜孔21に至る空気流出
路が給油路から独立して形成できるから、油の飛沫が飛
び散って周囲を汚すことが防止できたものである。
【0050】また、万一トラブルでサイフォン作用が停
止できなくとも、この発明の排気パイプ22を使えば、
油が外部へ洩れることなく、排気パイプに流入して止ま
るから非常に安全性も高まったものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明となる給油構造のカートリッジタンク
付近の実施例を示す要部断面図である。
【図2】この発明となる給油構造に使用するサイフォン
ポンプの実施例を示す要部断面図である。
【図3】この発明となる給油構造の全体の実施例を示す
側面図である。
【図4】この発明となる給油構造のカートリッジタンク
付近の他の実施例を示す要部断面図である。
【図5】この発明となる給油構造の給油を完了したカー
トリッジタンク付近の実施例を示す要部断面図である。
【図6】この発明となる給油構造に使用するサイフォン
ポンプの他の実施例を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 サイフォンポンプ 2 吐出パイプ 3 キャップ固定具 4 カートリッジタンク 5 口金 6 弁付口金キャップ 7 給油弁 8 ポンプ操作部 9 油タンク 10 ガイドパイプ 10a 開口 11 給油弁ベース 12 押バネ 13 固定手段 14 突部 14a 仕切板 15 油接続管 16 空気路 16a 流路 17 空気パイプ 18 逆止弁 19 パッキング 20 空気流通間隙 21 空気抜孔 22 排気パイプ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイフォンポンプ1の吐出パイプ2の先
    端にキャップ固定具3を固着し、かつ、カートリッジタ
    ンク4の口金5に取付けた弁付口金キャップ6には給油
    弁7を設け、該キャップ固定具3と弁付口金キャップ6
    とは給油弁7を押開きながら保持し、カートリッジタン
    ク4の口金5に取付けた弁付口金キャップ6を取外すこ
    となく、サイフォンポンプ1のポンプ操作部8を操作し
    て油タンク9の油をサイフォン作用で給油する給油装置
    において、弁付口金キャップ6からカートリッジタンク
    4内に向けてガイドパイプ10を設置し、該ガイドパイ
    プ10の弁付口金キャップ6の付近に開口10aを設
    け、中央部に給油弁7を構成する弁付口金キャップ6の
    給油弁ベース11はガイドパイプ10の内面と密接して
    配置し、該給油弁ベース11とガイドパイプ10との間
    には給油弁ベース11をガイドパイプ10の開口10a
    よりも弁付口金キャップ6側に位置させる押バネ12を
    設けると共に、前記キャップ固定具3を弁付口金キャッ
    プ6に保持する固定手段13と、給油弁ベース11と密
    着して給油弁7を押開きながらこの給油弁ベース11を
    開口10aよりも内部に押込む突部14と、先端を弁付
    口金キャップ6のガイドパイプ10内へのぞませて他端
    を吐出パイプ2と連結する油接続管15と、該突部14
    内に配置されて給油弁7付近に開口する空気路16とを
    キャップ固定具3に形成し、該空気路16の他端は吐出
    パイプ2内に開口したことを特徴とするカートリッジタ
    ンクの給油装置。
  2. 【請求項2】 吐出パイプ2内に開口する空気路16に
    空気パイプ17を取付け、該空気パイプ18の先端はポ
    ンプ操作部8付近の吐出パイプ2内まで伸ばしたことを
    特徴とする請求項1記載のカートリッジンタンクの給油
    装置。
  3. 【請求項3】 キャップ固定具3には空気路16と外気
    とを連通する流路16aを形成し、かつ、空気路16に
    取付けた空気パイプ18の先端はポンプ操作部8付近の
    吐出パイプ2内まで伸ばし、流路16aには空気路16
    から外気への流を止める逆止弁18を設けたことを特徴
    とする請求項1記載のカートリッジンタンクの給油装
    置。
  4. 【請求項4】 キャップ固定具3と弁付口金キャップ6
    との間にパッキング19を設けて密着保持し、該突部1
    4は仕切板14aを介して油接続管15の内部に取付
    け、隣合う二枚の仕切板14aの上部を封鎖して空気流
    通間隙20を形成し、該空気流通間隙20の内部とキャ
    ップ固定具3の外方とを連通する空気抜孔21を形成す
    ると共に、該空気抜孔21には先端が油タンク9よりも
    高く伸ばした排気パイプ22を取付けたことを特徴とす
    る請求項2記載のカートリッジンタンクの給油装置。
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