JP3198538U - 刃工具把持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】刃工具を工作機械に装着する場合に、刃工具の被把持部に付着した異物を短時間でより確実に除去することができる刃工具把持装置を提供する。【解決手段】刃工具把持装置に刃工具のテーパ状被把持部のテーパ角度に沿った角度でエアブローを吐出するエアー吐出口2aを設け、エアブローが刃工具のテーパ状被把持部のテーパ面に直接当たるようにすることにより、刃工具のテーパ状被把持部の異物4を確実に取り除くことできる。【選択図】図3

Description

本考案は、自動で刃工具を交換する工作機械に装備された工具把持装置に供するドローボルトに関するものである。
例えば自動で刃工具を交換する機能を持った工作機械において、略円錐状のテーパ形状の被把持部を有する刃工具を、前記工作機械に装着され同じテーパ角度のすり鉢状穴の把持部を有する刃工具把持装置を用いて把持することで、前記刃工具を前記工作機械に装着する。
前記刃工具の被把持部には、切削加工時に飛散する切粉などの異物が付着していることがあり、前記刃工具把持装置の把持部との間に前記異物が挟み込まれることにより、前記刃工具の被把持部と前記刃工具把持装置の把持部が密着できず、前記刃工具の装着位置寸法にズレが生じてワークの加工寸法が狂う不具合が発生する。また、前記異物が挟み込まれることにより、前記異物が前記刃工具の被把持部や前記刃工具把持装置の把持部の表面を傷付けられ、前記刃工具の被把持部と前記刃工具把持装置の把持部が密着できなくなる不具合が発生する。
このような問題を解決するために、例えば下記特許文献に開示されている技術がある。下記特許文献1に開示されている技術では、交換用刃工具が保管されているツールマガジンから使用目的により選択された刃工具を取り出すための工具把持ポットに設置してある傾斜ノズルからエアブローを吐出することで、前記刃工具の被把持部に付着した異物を除去する。また、下記特許文献2に開示されている技術では刃工具把持装置と刃工具との距離を一定の間隔に置いた状態で停止してエアブローを吐出することで、前記刃工具把持装置の把持部と前記刃工具の被把持部との隙間にエアーを流して異物を除去する。
特開 2009−131937 特開 H07−285046
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、エアブローが吐出されるのが工具把持ポットであり、刃工具を前記工具把持ポットから離脱させ刃工具把持装置に装着するまでの間に刃工具把持装置外側に付着した異物が落下して前記刃工具の被把持部に異物が付着する問題がある。また、特許文献2に記載された技術では、刃工具装着のときに刃工具把持装置の動作を停止させるため、加工作業のサイクルタイムが冗長する問題がある。さらに特許文献2に記載された技術では、エアーが刃工具把持装置の中心軸から吐出されるため、センタースルーホールを有する刃工具の場合には吐出されたエアーがセンタースルーホールを通過してしまうため、刃工具の被把持部の異物が取り除けない問題がある。
略円錐状のテーパ形状の被把持部を有する刃工具を、工作機械に装着され同じテーパ角度のすり鉢状穴の把持部を有する刃工具把持装置を用いて把持する際に、前記刃工具の被把持部を狙った角度でエアーを吐出することで、前記刃工具を前記工作機械に装着する場合に、前記刃工具の被把持部に付着した異物を短時間でより確実に除去することができる刃工具把持装置を提供する。
このような目的を達成解決するために、本考案に係る刃工具把持装置では、以下の構成を少なくとも具備しているものである。
工作機械の刃工具把持装置において、前記刃工具把持装置内部の把持部側すり鉢穴状開口部に向けて刃工具の被把持部のテーパ角度に沿った角度でエアーを吐出するためのエアブロー用の吐出口を有するドローボルトを備えていることを特徴とする。
刃工具把持装置が刃工具に装着のために接近すると、前記刃工具把持装置の把持部と前記刃工具の被把持部の間に空間が形成される。
前記空間に向かって、前記ドローボルトに設けられたエアブロー用の吐出口よりエアーを吐出する。
前記刃工具の被把持部に付着した異物は、エアブロー用の吐出口より吐出されたエアーによって除去される。
このような特徴を有する本考案に係る工具把持装置によれば、以下の効果が得られる。刃工具にセンタースルーホールが設けられていた場合でも、エアーは前記刃工具の被把持部のテーパ面に向かって吐出されているため、前記センタースルーホールへ抜けることなく、確実に前記被把持部に付着した異物に吹き付けられ、前記異物を除去することができる。
刃工具把持装置内部の把持部に前記刃工具が接触する瞬間まで、エアブロー用の吐出口からのエアー吐出を続けることで、前記刃工具把持装置内部の把持部と前記刃工具の被把持部との隙間に流れる前記エアブロー用の吐出口から吐出されるエアーの流速が上がるため、前記刃工具の被把持部に付着した異物を、より確実に除去することができる。
前記刃工具把持装置への前記刃工具の装着動作を止めることなく、前記エアブロー用のエアーを吐出できるので、工作機械への刃工具交換時間を冗長させずに行うことができる。
本考案の実施形態に係る刃工具把持装置と刃工具の部分を示す図である。 本考案の実施形態に係る刃工具把持装置に刃工具が装着された状態の部分を示す図である。 本考案の実施形態に係る刃工具把持装置からの吐出エアーにより除去される刃工具に付着した異物を示す図である。 従来技術の刃工具把持装置の部分を示す図である。 本考案の実施形態に係るドローボルトの断面を示す図である。 従来技術のドローボルトの改造状態の断面を示す図である。
以下、本考案の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。本考案の実施形態は図示の内容を含むが、これのみに限定されるものではない。
添付の図面に基づき、本考案の実施形態を説明する。本考案にかかるテーパ状の被把持部3aを有する刃工具3を工作機械に装着するための刃工具把持装置1は、図1に示すように、刃工具3のテーパ状の被把持部3aを受ける凹部1aと,ドローボルト2から構成される。
また、ドローボルト2は、図3に示すように、刃工具3のテーパ状の被把持部3aへエアーを噴出するための複数のエアー吐出口2aを備えている。
刃工具把持装置1が刃工具3装着のために刃工具3のテーパ状の被把持部3aにX方向に接近する。刃工具把持装置1と刃工具3との間がある一定の距離になったときに、ドローボルト2のエアブロー用エアー吐出口2aから刃工具3のテーパ状の被把持部3aに向かってエアブローを開始することで、テーパ状の被把持部3a表面に付着している切粉などの異物4が除去される。このとき、刃工具把持装置1は停止することなく刃工具3へと接近動作を続ける。
刃工具把持装置1と刃工具3との距離がより近づくことにより、刃工具把持装置1の凹部1aと刃工具3のテーパ状の被把持部3aとの間の空間が狭くなるため、ドローボルト2のエアー吐出口2aから吐出されるエアーAaの流速が上がり、刃工具3のテーパ状の被把持部3aに付着している異物4をより確実に除去することができる。このとき、エアー吐出口2aから吐出されるエアーAaは、刃工具3のテーパ状の被把持部3aを狙った角度で吐出されるため、センタースルーホール3cが設けられた刃工具3を把持する場合でも、テーパ状の被把持部3aに付着した異物4を除去することができる。
図5に示す通りエアブロー用のエアー吐出口2aを設けたドローボルトは新規作成することはもちろんのこと、図6に示す通り従来技術のドローボルト5へブラインドプラグ2bを設置した上でエアー吐出口2aを穿孔して作成することもできる。
なお、エアブロー用のエアー吐出口2aの設置はドローボルト2へ限ったものではなく、刃工具把持装置1などに設置しても構わない。
1 刃工具把持装置
1a 凹部
2 ドローボルト
2a 考案技術によるエアー吐出口
2b ブラインドプラグ
3 刃工具
3a プルスタッド
3b テーパ状被把持部
3c センタースルーホール
4 異物
5 従来技術のドローボルト
5a 従来技術によるエアー吐出口
Aa 考案技術によるブローエア吐出方向
Ab 従来技術によるブローエア吐出方向
X 刃工具移動方向

Claims (2)

  1. 自動で刃工具を交換することができる機能を備えた刃工具把持装置を有する工作機械において、前記刃工具把持装置内部の把持部側すり鉢穴状開口部に向けて刃工具の被把持部のテーパ角度に沿った角度でエアーを吐出するためのエアブロー用の吐出口を備えていることを特徴とする刃工具把持装置。
  2. 刃工具の被把持部のテーパ角度に沿った角度でエアーを吐出するためのエアブロー用の吐出口を備えたドローボルトを備えていることを特徴とする請求項1に記載の刃工具把持装置。
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