JP3198125U

JP3198125U - 刈草の絡み付き防止器

Info

Publication number: JP3198125U
Application number: JP2015001682U
Authority: JP
Inventors: 詢冶小松
Original assignee: 小松詢治
Priority date: 2015-03-19
Filing date: 2015-03-19
Publication date: 2015-06-18
Anticipated expiration: 2025-03-19

Abstract

【課題】草刈り作業中に刈草が刈払機の固定部に絡み付くのを防ぐ刈草の絡み付き防止器を提供する。【解決手段】円筒状の器であって上面に開口し、底面に刈刃受け金具の凸部が嵌入する嵌込み穴３があり、刈り払い機に装着した状態においてギヤケース下部円形部と刈刃受け金具を同時に包み込む内径と高さを有し、上縁部にはギヤケースとポールの取り付け角と同一若しくは可及的近似の角度を以って逆円錐形に上方に開口した鍔４を有することを特徴とする。【選択図】図２

Description

刈草の絡み付き防止器に関する。

刈払機による草刈り作業においては、刈草がギヤボックス等の固定部に絡み付くのは避けられない。特に蔦草や柔らかい丈の高い草の場合は頻繁に発生して作業を渋滞させ、危険を伴う除去作業を余儀なくされる。作業現場においては、この現象の解決手段が強く求められているが、現在提案されている手段には一長一短があって完全な解決手段は実現していない。
現在提案されている多くの手段は、基本的には、１、刈刃とともに回転するガードや固定部を覆うカバーによって固定部と刈り草の接触を防ぐ。２、刈刃上面に刈刃とともに回転する刃を形成して絡み付く刈草を切断する。３、風を起こして風圧によって刈草を吹き払う、などの類型に分類できると思料され、更にそのいくつかを組み合わせた考案も見受けられる。本考案は、概ね１に属する。
なお、下記［特許文献１］に記載された手段が提案されている。

実用新案登録第３１８８４２１

草刈り作業中に刈草が刈払機の固定部に絡み付くのを防ぐものでる。

特許文献１による考案は、円盤状の底面に取り付けた円筒形の立ち上がり部の上縁に逆円錐形に上方に開口した円筒を取り付け、その上縁に刃を形成したことを特徴とするものであるが、このような形状の場合、実用に耐える刃を形成するためには焼き入れ等の高度の加工を要し、伴って材質についても炭素工具鋼などの特殊鋼を用いない限り困難である。従って製品は相対的に高価にならざるを得ず、刈払機の付属部品としての範疇を出ることのできない本分野における器具としては不適と言わざるを得ない欠点があった。
本考案は、ギヤケース下部の円形部と刈刃受け金具を同時に包み込む円筒状の器の上縁部に、ギヤボックスとポールの取り付け角と同一若しくは可及的近似の角度を以って逆円錐形に上方に開いた鍔を取り付けた構造であって、これを刈刃上面に装着することによって刈草と固定部の接触を遮断して絡み付きを防止するので、刈草を切断する刃を必要としない単純な形状と小型・軽量、従って廉価な製品の提供を可能にした。

刈払機での草刈りは、刈刃を右から左に振って行うのが通常で、刈られた草は刈刃の移動に伴って左側に集められ、その大部分は、刈刃が右側に振り戻される際に刈刃から離脱してその場に残留する。しかし、その一部は刈刃から離れずに刈刃とともに回転して、回転軸の後方を回って右後方に移動しようとする。この時、ギヤケースやポール、飛散防止カバー等の固定部に遮られてその左側に滞留したり、刈刃とともに連続して回転したりする現象が起き、これが引き金になって絡み付きが発生する場合が多い。また、刈刃を振り戻す際に先方の草を巻き込むことが引き金になる場合もある。
本考案は、刈刃とともに回転する円筒部がギヤケースを包み込んでいる上に、上部に逆円錐形に上方に開いた鍔を有しているために、刈草は円筒部と鍔に遮られて固定部と接触することがなく、更に鍔の下面が刈草を纏めて刈刃との間に押し付けることによって、刈草のギヤケース上方への回り込みを防ぎ、左側に滞留する刈草を刈刃の回転方向に誘導して右後方への放出を容易にする。万一、刈草の量が多い等のために飛散防止カバーとの間に刈草が詰まる事があっても固定部に絡み付くことがなく、短時間の空転によって振り払うことができる。

刈草の絡み付き防止器の断面図刈草の絡み付き防止器の斜視図刈草の絡み付き防止器の実施例を示す断面図

本考案は、刈刃とともに回転する円筒でギヤケース下端の固定部を覆うことによって刈草とギヤケースの接触を遮断し、更に、円筒上縁に取り付けた鍔によって刈草とポールの接触を遮断し、同時に鍔の下面傾斜部と刈刃の間に刈草を取り纏めて右後方に放出することによって絡み付きを防止する、刈草の絡み付き防止器である。その実施形態を図１から図３に示した。
本考案の絡み付き防止器においては、円筒内径とギヤケース下端部の外形との間隙及び鍔とポール下面との間隙は、１〜２ミリメートル程度を限度として可及的に小さい値とすることが望ましく、また、円筒底部は刈刃の上面に装着する際、刈刃とともに刈刃受け金具の凸部に嵌め込まれるものであり、装着可能な厚さは０・５ミリメートル程度が限度であり、安定した装着のためには可能な限りの薄さが求められる。このためステンレス鋼等の高強度の金属で作るのが望ましいが、底面の厚さが所要の限度内において十分な強度を保持できる場合は、ポリカーボネート等のエンジニアリングプラスチックによる製造も可能である。更に、凸部の高さが大きい刈刃受け金具が別途供給されることによって、その高さに適合する底面の厚さを形成することができるようになり、プラスチックとともに硬質ゴム等による製造も可能となる。

刈払機による草刈り作業の現場では、刈草の絡み付きを防ぐ手段の提供が強く求められているが、現在市場に出ている装置は一長一短があっていずれも不完全であった。本考案は、単純な形状で、小型・軽量でありながら、ほぼ完全に絡み付きを防止できるので、作業現場からの要請に応えることができる。また加工方法としては、絞りプレスといわれる単一の工程のみで製造できるので廉価であり、需要層への普及・浸透を見込むことができる。

１、円筒部２、底板３、嵌込み穴４、鍔５、刈刃
６、ギヤケース７、刈刃受け金具８、刈刃抑え金具
９、刈刃用ボルト１０、パイプ１１、刈刃駆動軸
１２、刈刃受け金具凸部

Claims

円筒状の器であって、上面に開口し底面に刈刃受け金具の凸部が嵌入する嵌込み穴があり、刈払機に装着した状態においてギヤケース下部円形部と刈刃受金具を同時に包み込む内径と高さを有し、上縁部にはギヤケースとポールの取付け角と同一若しくは可及的近似の角度を以って逆円錐形に上方に開口した鍔を有する事を特徴とする刈草の絡み付き防止器。