JP3197823B2 - 抗原性成分の除去方法、非抗原性ペプチド組成物、非抗原性安定化剤および生理活性物質 - Google Patents

抗原性成分の除去方法、非抗原性ペプチド組成物、非抗原性安定化剤および生理活性物質

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JP3197823B2
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理通 大沼
康夫 酒井
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宮城化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コラーゲンまたは
ゼラチン由来のペプチド組成物から抗原性成分を除去す
る方法ならびにその方法により製造された非抗原性ペプ
チド組成物、非抗原性安定化剤および生理活性物質に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、抗原性成分またはアレルゲン性成
分を除去する方法として、吸着、アフィニティー、イオ
ン交換などの原理を用いたクロマトグラフィーの技術が
用いられている(特開昭52−47009号公報、特開
昭52−90620号公報、特開昭55−135596
号公報、特開昭57−59815号公報、特開昭60−
126211号公報、特開昭62−191041号公
報、特開昭62−266072号公報、特開昭63−2
12369号公報および特開平07−39375号公報
参照)。また、その他の方法として、限外ろ過、遠心分
離、酵素処理など(特開昭60−97918号公報およ
び特開昭60−214738号公報参照)の方法があ
り、これらの方法は単独または併用することによって抗
原性成分またはアレルゲン性成分の除去に利用される。
【0003】一方、コラーゲンやゼラチンあるいはこれ
らを分解したペプチド組成物は、アレルギー反応を引き
起こし難いことが知られている。その経験に基づいて、
これらコラーゲン等は、各種生理活性物質、例えば、ウ
イルス、ワクチン、サイトカイン、バイオ製剤等の安定
化剤として広く使用されるようになった。
【0004】ところが、抗原性/アレルゲン性がほとん
どないといわれているコラーゲンやゼラチンに対しても
アナフィラキシーなどの副作用を引き起こす患者が最近
少しずつ増えており、社会問題化し始めている。本来、
各種疾病を治療および予防するために使用される生理活
性物質の医薬品製剤が原因で、このような副作用が引き
起こされることはあってはならないことである。しかし
ながら、従来の吸着、アフィニティー、イオン交換など
の原理を用いたクロマトグラフィーの方法や限外ろ過、
遠心分離、酵素処理などの方法では、コラーゲンやゼラ
チンなどの抗原性成分を十分に除去することはできなか
った。
【0005】この問題を解決するため、本発明者らによ
り、コラーゲンまたはゼラチン由来のペプチド組成物で
あって、抗原性のないものが開発されている(特開平7
−82299号参照)。すなわち、コラーゲン分解酵素
を遊離の状態または各種担体に固定化させた状態で、コ
ラーゲン成分またはゼラチン成分を含む原材料に作用さ
せ、その特異的な酵素分解により、抗原性がなく、コラ
ーゲン本来の特徴的なアミノ酸配列である(Gly−X
−Y)n を保持した分子量範囲が1,000以下のペプ
チド組成物を高収率で得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
7−82299号公報に示す技術では、コラーゲンまた
はゼラチンの分解方法が限定されるため、原料の分解方
法にとらわれない抗原性成分の除去方法の開発が要望さ
れている。また、特開平7−82299号公報に示す技
術では、製造されるペプチド組成物の分子量が1,00
0以下のものに限定されるため、分子量が制限されない
非抗原性ペプチド組成物の開発が要望されている。
【0007】本発明は、このような要望に基づいてなさ
れたもので、コラーゲンまたはゼラチン由来のペプチド
組成物について、原料の分解方法を問わず、また、分子
量に制限を受けずに、抗原性成分を除去する方法ならび
にその方法を用いて製造される非抗原性ペプチド組成
物、非抗原性安定化剤および生理活性物質を提供するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、逆相系担体または疎水系担体を単独または組み
合わせて使用することにより、分子量1,000以下の
ペプチドだけではなく、抗原性またはアレルゲン性を示
さない分子量50,000以下、好ましくは1,000
〜20,000の範囲にあるペプチド組成物も製造可能
であることを見いだした。各種生理活性物質に対する安
定化効果は高分子成分の方が有効であると考えられてお
り、例えばウロキナーゼは分子量10,000以下のゼ
ラチンでは安定化効果がほとんどない(特開昭54−8
0406号公報参照)ことなどから、本発明によるペプ
チド組成物は各種生理活性物質の安定化にとってより有
効性を発揮すると言える。
【0009】通常、分子量数千以上のペプチドの場合、
分解する前の原料の抗原性を一部なりとも保持している
のが一般的である。事実、本発明者らはコラーゲンやゼ
ラチンを酸や加熱によって調製したゼラチン分解物の場
合、残存抗原活性が1/10〜1/50程度残っている
ことを確認している。また、一般的なプロテアーゼ酵
素、例えば、ペプシン、トリプシン、パパイン、キモト
リプシン、パンクレアチンあるいはアクチナーゼなどを
単独あるいは2種以上混合して酵素分解したゼラチン分
解物の場合も、残存抗原活性が1/20〜1/200程
度残っていることを確認している。ところが、本発明に
よる抗原性成分の除去方法をこれらコラーゲンやゼラチ
ンの分解物に使用した結果、酸加水分解したゼラチン分
解物および、一般的なプロテアーゼで酵素分解したゼラ
チン分解物のいずれの場合も、抗原性またはアレルゲン
性をほとんど示さないペプチド組成物を製造可能である
ことを見いだした。
【0010】本発明に係る抗原性成分の除去方法は、コ
ラーゲンまたはゼラチン由来のペプチド組成物から抗原
性成分を除去する方法であって、前記ペプチド組成物を
逆相クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィーまた
はその両方で処理することを特徴とする。
【0011】ペプチド組成物の原材料のコラーゲンまた
はゼラチンは、牛や豚、その他の動物由来の新鮮な骨、
皮、腱、軟骨または鮫などの魚皮などを原料として調製
される。
【0012】前記ペプチド組成物には、コラーゲンまた
はゼラチンを、プロテアーゼ酵素の1種または2種以上
を用いて分解したものを用いることができる。
【0013】その原料の酵素分解に用いるコラーゲン分
解酵素は、プロテアーゼ酵素、例えば、コラゲナーゼ、
ペプシン、トリプシン、パパイン、キモトリプシン、パ
ンクレアチンまたはアクチナーゼなどを単独または2種
以上混合して使用することができるが、好ましくはクロ
ストリジウム・ヒストリチクム(Clostridium histolyt
icum)、ストレプトミセス・パルブルス(Streptomyces
parvulus)などの細菌、放線菌または真菌など由来で、
コラーゲン特有のアミノ酸配列:(Gly−X−Y)n
のグリシンのアミノ基側を特異的に切断するコラゲナー
ゼを用いた方がよい。また、遺伝子工学的に産生される
プロテアーゼ酵素を用いてもよい。
【0014】コラーゲン分解酵素の使用方法については
限定されず、遊離の形で使用しても、固定化酵素として
使用しても良い。また、これらの酵素をバイオリアクタ
ーに組み込んで使用する場合の型式については(a) 充
填層型、(b) 膜型または(c) 流動層型など、さまざ
まな型式を採用することが可能である。
【0015】前記ペプチド組成物は、コラーゲンまたは
ゼラチンを酸または加熱によって分解したものであって
もよい。この場合、加水分解に用いる酸は、無機酸、例
えば、塩酸、硫酸など一般的に使用されている強酸であ
ればいずれでも良い。この酸を添加した溶液の加熱温度
は60〜120℃、好ましくは70〜90℃であり、加
熱時間は0.5〜2時間が好ましいが、必要とする分解
率に合わせて温度と時間を設定してもかまわない。
【0016】本発明に係る方法で、逆相クロマトグラフ
ィーの逆相系担体には、官能基が、オクタデシル基(O
DS)、オクチル基(C8)、ブチル基(C4)または
トリメチルシリル基(TMS)のものを用いることがで
きる。また、疎水クロマトグラフィーの疎水系担体に
は、官能基が、フェニル基またはブチル基(C4)のも
のを用いることができる。担体の基材は、シリカゲル、
カーボン、ポリマーのいずれでも良く、用途によって使
い分ければよい。逆相系担体の細孔径は特定する必要が
ないが、分離するペプチド成分の分子量によっては8n
m、12nmまたは30nmが適している。
【0017】逆相クロマトグラフィー、疎水クロマトグ
ラフィーまたはその両方で処理する方法は、分解物から
抗原性成分を分離、除去できればいかなる方法であって
もよいが、除去効率を高めるため、カラム式を使用する
のが好ましい。その処理方法は、逆相系担体または疎水
系担体をカラム、シリンジ、ロートまたはタンクに充填
して行ってもよい。逆相クロマトグラフィー、疎水クロ
マトグラフィーまたはその両方で処理するとき、移動相
には、pH調整剤としてトリフルオロ酢酸、塩酸、ギ
酸、酢酸、ピリジン、トリメチルアミン、アンモニア、
炭酸アンモニウム、水酸化ナトリウムなどを使用しても
よい。
【0018】逆相クロマトグラフィーで処理する場合、
逆相系担体に保持されたペプチド成分を溶出させる溶離
液としては水、アセトニトリル、エタノール、メタノー
ルを単独または2液以上組み合わせて使用するのが一般
的であるが、これに限るものではない。
【0019】疎水クロマトグラフィーで処理する場合、
疎水系担体にペプチド成分または抗原性成分を保持させ
るために、硫安などを分解物液に添加するのが一般的で
あるが、官能基の種類によって適時、その添加濃度を替
えた方が良い。あるいは、水または低濃度の硫安などの
水溶液によって抗原性成分のみをカラムに保持させても
かまわない。
【0020】本発明に係る非抗原性安定化剤は、前述の
非抗原性ペプチド組成物を主成分とすることを特徴とす
る。また、本発明に係る生理活性物質は、前述の非抗原
性安定化剤を含有することを特徴とする。
【0021】本発明に係る抗原性成分の除去方法を用い
て製造された非抗原性ペプチド組成物は、アナフィラキ
シー反応を誘発させず、且つ生理活性物質の安定化効果
を有し、非抗原性安定化剤として用いることができる。
本発明に係る非抗原性ペプチド組成物を非抗原性安定化
剤として用いることができる生理活性物質は、例えば、
ウイルス、ワクチン、各種サイトカインまたは抗生物質
である。この「生理活性物質」の概念には、ウイルス、
ワクチン、各種サイトカイン、抗生物質のほか、蛋白
質、酵素、細菌、ホルモン、核酸および抗体などの成
分、またはそれらを有効成分とする治療や予防目的の医
薬製剤が含まれる。この生理活性物質は、遺伝子工学的
手法で調製された抗体または酵素であってもよい。
【0022】より具体的な生理活性物質の例としては、
インスリン、カリクレイン、アプロチニン、プロラクチ
ン、胎盤性性腺刺激ホルモン、黄体ホルモン、トランス
フォーミング因子類(TGFα、TGFβ、TGFγ
等)、血小板由来因子(PDGF)、繊維芽細胞成長因
子(FGF)、組織プラスミノーゲンアクチベータ(t
−PA)、その他刺激因子やサイトカイン類などのホル
モン/蛋白質/サイトカイン;ウロキナーゼ、チトクロ
ームC、リボヌクレアーゼ、パパイン、キモトリプシ
ン、ペプシン、トリプシンなどの酵素;プラスミン、ト
ロンビン、アンチトロンビンなどの凝固因子;アデノシ
ントリフォスフェート(ATP)、ヌクレオチド、核酸
などの核酸関連物質;セフェム系・ペニシリン系・テト
ラサイクリン系・クロラムフェニコール系・ポリペプチ
ド系などの抗生物質;その他プロスタグランジンなどの
生体成分などが挙げられる。
【0023】これら生理活性物質に本発明に係る非抗原
性ペプチド組成物を安定化剤として用いることで、アナ
フィラキシーなどの副作用を引き起こすことのない生理
活性物質などの製剤化が可能となる。
【0024】本発明に係る非抗原性ペプチド組成物を非
抗原性安定化剤として用いる場合、全体重量に対し0.
005〜15重量%、好ましくは0.01〜10重量%
含有させる。しかしながら、非抗原性安定化剤の生理活
性物質への添加量は、対象となる生理活性物質の種類お
よび剤型などにより異なるので、一様には定まらない。
【0025】非抗原性安定化剤の用法は、単独で使用し
ても良いし、目的によっては一般的に使用される他の安
定化剤と併用しても良い。併用される他の一般的な安定
化剤の例としては、ソルビトール、イノシトール、マン
ニトール、サッカロース、乳糖、グルタミン酸ソーダ、
デキストラン、グリセロール、アミノ酸などが挙げられ
る。
【0026】本発明に係る非抗原性ペプチド組成物は、
抗原性を消失していると同時にコラーゲンまたはゼラチ
ンに特有のアミノ酸配列を有していることから、各種医
薬品製剤の安定化剤としてだけではなくアレルギー患者
向けの食品のタンパク質源、または外傷性疾患や外科的
治療を受けている患者の輸液製剤成分のひとつとしても
有用である。
【0027】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
るが、これらの実施例は、本発明の範囲を何ら制限する
ものではない。
【0028】
【実施例1】高純度ゼラチン(宮城化学工業社製)50
gを1,000mlの20mM Tris−HCl 緩
衝液(pH 7.4)/0.1M NaClに加温しな
がら溶解後、50℃に冷却した。酵素分解用の固定化酵
素は、100mgのコラゲナーゼ(ワシントン社製)を
50gのキトパール(富士紡績社製)に結合させて調製
し、バイオリアクターに組み込んで使用した。バイオリ
アクターの形態は、充填層型とし、具体的には本固定化
酵素を2本の恒温制御付カラムに充填し、カラム間を結
ぶ配管中にpHセンサーとpHの変化に連動してpH調
整剤が流入する装置を接続して準備した。
【0029】このバイオリアクターに準備した高純度ゼ
ラチン液を流速50〜80ml/minで通液し、温度
38±1℃、pH7.4±0.2の条件に保ち、酵素分
解を行った。この酵素分解物液、すなわちペプチド混合
物液を噴霧乾燥機で粉末にした後、再溶解し、20%ペ
プチド混合物水溶液に調製した。次いで、官能基がオク
タデシル基(ODS)、基材がシリカゲルである逆相ク
ロマトグラフィー用担体を充填した高速液体クロマトグ
ラフ用カラム(東ソー社製)に、高速液体クロマトグラ
フ(島津製作所社製)を用いて流速100ml/min
で送液し、ペプチド混合物を吸着させた。0〜30%メ
タノールのリニアグラジェントにより、抗原性またはア
レルゲン性の成分を含まないペプチド画分を溶出した。
この溶出液を減圧濃縮装置(東京理化器械社製)を用い
て濃縮後、脱塩操作を行って分子量25,000以下の
抗原性を全く示さないペプチド組成物を得た。
【0030】
【実施例2】実施例1と同様に調製した20%ペプチド
混合物水溶液を、官能基がオクチル基(C8)、基材が
シリカゲルである逆相グロマトグラフィー用担体を充填
した高速液体クロマトグラフ用カラム(ワイエムシイ社
製)に、高速液体クロマトグラフ(島津製作所社製)を
用いて流速100ml/minで送液し、ペプチド混合
物を吸着させた。0〜20%メタノールのリニアグラジ
ェントにより、抗原性またはアレルゲン性の成分を含ま
ないペプチド画分を溶出した。この溶出液を減圧濃縮装
置(東京理化器械社製)を用いて濃縮後、脱塩操作を行
って分子量25,000以下の抗原性を全く示さないペ
プチド組成物を得た。
【0031】
【実施例3】実施例1と同様に調製した20%ペプチド
混合物水溶液を、官能基がブチル基(C4)、基材がシ
リカゲルである逆相クロマトグラフィー用担体を充填し
た高速液体クロマトグラフ用カラム(ワイエムシイ社
製)に、高速液体クロマトグラフ(島津製作所社製)を
用いて流速100ml/minで送液し、ペプチド混合
物を吸着させた。0〜15%メタノールのリニアグラジ
ェントにより、抗原性またはアレルゲン性の成分を含ま
ないペプチド画分を溶出した。この溶出液を減圧濃縮装
置(東京理化器械社製)を用いて濃縮後、脱塩操作を行
って分子量25,000以下の抗原性を全く示さないペ
プチド組成物を得た。
【0032】
【実施例4】実施例1と同様に調製した20%ペプチド
混合物水溶液を、官能基がトリメチルシリル基(TM
S)、基材がシリカゲルである逆相クロマトグラフィー
用担体を充填した高速液体クロマトグラフ用カラム(ワ
イエムシイ社製)に、高速液体クロマトグラフ(島津製
作所社製)を用いて流速100ml/minで送液し、
ペプチド混合物を吸着させた。0〜10%メタノールの
リニアグラジェントにより、抗原性またはアレルゲン性
の成分を含まないペプチド画分を溶出した。この溶出液
を減圧濃縮装置(東京理化器械社製)を用いて濃縮後、
脱塩操作を行って分子量25,000以下の抗原性を全
く示さないペプチド組成物を得た。
【0033】
【実施例5】実施例1と同様に調製した20%ペプチド
混合物水溶液を、官能基がフェニル基、基材がアガロー
スビーズである疎水クロマトグラフィー用担体が充填さ
れたカラム(ファルマシア バイオテク社製)に、液体
クロマトグラフィーシステム(ファルマシア バイオテ
ク社製)を用いて流速80ml/minで送液し、抗原
性成分を吸着させた。次いで水を送液し、このカラムの
通過液中に抗原性またはアレルゲン性の成分を含まない
ペプチド画分を得た。この通過液の後処理は実施例4と
同様に操作し、抗原性を全く示さないペプチド組成物を
得た。
【0034】
【実施例6】高純度ゼラチン(宮城化学工業社製)50
gを1,000mlの20mM Tris−HCl 緩
衝液(pH 8.1)に加温しながら溶解後、50℃に
冷却した。酵素分解用の固定化酵素は、100mgのパ
ンクレアチン(天野製薬社製)を50gのキトパール
(富士紡績社製)に結合させて調製し、バイオリアクタ
ーに組み込んで使用した。バイオリアクターの形態は、
膜型とし、具体的には本固定化酵素を反応容器(東京理
化器械社製)に入れ、反応液を限外ろ過膜に通液して分
解物と未分解物を分離するものを用いた。
【0035】このバイオリアクターに準備した高純度ゼ
ラチン液が常に500ml満たされているようにし、温
度50±2℃、pH8.1±0.2の条件に保ち、酵素
分解を行った。この酵素分解物液、すなわちペプチド混
合物液を噴霧乾燥機で粉末にした後、15%ペプチド混
合物水溶液に調製した。次いで、官能基がオクタデシル
基(ODS)、基材がメタクリレートポリマーである逆
相クロマトグラフィー用担体が充填されたカラム(ワイ
エムシイ社製)に、液体クロマトグラフィーシステム
(ファルマシア バイオテク社製)を用いて流速80m
l/minで送液し、ペプチド混合物を吸着させ、25
%メタノールにより、抗原性またはアレルゲン性の成分
を含まないペプチド画分を溶出した。以下、実施例4と
同様に操作し、抗原性を全く示さないペプチド組成物を
得た。
【0036】
【実施例7】実施例6と同様に調製した15%ペプチド
混合物水溶液を、官能基がフェニル基、基材がアガロー
スビーズである疎水クロマトグラフィー用担体が充填さ
れたカラム(ファルマシア バイオテク社製)に、液体
クロマトグラフィーシステム(ファルマシア バイオテ
ク社製)を用いて流速80ml/minで送液し、抗原
性成分を吸着させた。次いで水を送液し、このカラムの
通過液中に抗原性またはアレルゲン性の成分を含まない
ペプチドを得た。以下、実施例4と同様に操作し、抗原
性を全く示さないペプチド組成物を得た。
【0037】
【実施例8】高純度ゼラチン(宮城化学工業社製)50
gを1,000mlの1.0% HCl 水溶液に80
℃で2時間加温しながら分解後、15% NaOHを用
いてpH 6付近にpHを調製した。この加水分解液を
噴霧乾燥機で粉末にした後、15%ペプチド混合物水溶
液にした。以下、実施例6と同様に操作し、抗原性を全
く示さないペプチド組成物を得た。
【0038】
【実施例9】実施例8と同様に調製した15%ペプチド
混合物水溶液から、実施例7と同じ方法により抗原性ま
たはアレルゲン性の成分を含まないペプチドを得た。
【0039】
【試験1】実施例1〜9で得られたペプチド混合物の分
子量は、高速液体クロマトグラフィーにより測定した。
測定には、ゲルろ過用カラム(商品名:「Superd
ex Peptide」および「Superdex 3
0」(ファルマシア バイオテク社製))を用い、0.
15M NaCl、5mM CaCl2 、10mMTr
is−HCl(pH 7.4)を溶出液として流速1.
0ml/minで溶出した。実施例1〜9で得られたペ
プチド組成物の測定結果は、表1に示す通りである。な
お、表1では、実施例1〜9で調製されたペプチド組成
物をそれぞれ試料1〜9として示す。
【0040】
【表1】
【0041】表1から、ゼラチンの分解方法が同じで
官能基が異なる逆相系担体を使用しても分子量分布はほ
とんど差がないこと、同じ分解方法でも疎水系担体を
使用すると逆相系担体よりも高分子成分の割合が高くな
ること、ゼラチンの分解方法が異なると同じ担体を使
用しても分子量分布が大きく異なること、が判明した。
【0042】
【試験2】実施例1〜5で得られたペプチド組成物のN
末端アミノ酸を、アミノ酸配列分析装置(島津製作所社
製)を用いて分析した。実施例1〜5で得られたペプチ
ド組成物の測定結果は、表2に示す通りである。
【0043】
【表2】
【0044】表2からわかるように、実施例1〜5で得
られたどのペプチド組成物もN末端アミノ酸は、1サイ
クル目はGlycine 、2サイクル目はProline が最も多く
含まれていた。
【0045】
【試験3】実施例1〜5で得られたペプチド組成物の残
存抗原活性を、酵素免疫測定法(ELISA法)によっ
て検定した。ゼラチン感作イムノボールに抗原試料とし
て実施例1〜5のペプチド組成物(それぞれ試料1〜5
として示す)または対照であるゼラチン(試料10)を
各200μlずつ添加し、リン酸緩衝液で500倍希釈
したモルモット抗ゼラチン抗血清を200μl加えて3
7℃で30分間反応させた。次いで洗浄後、山羊抗モル
モットIgG抗体−西洋ワサビパーオキシダーゼ(HR
P)標識複合体(コスモ・バイオ社製)を37℃で1時
間反応させた後、イムノボールに結合して残っているH
RP標識複合体の活性を測定した。
【0046】抗原試料を添加していない陽性コントロー
ルのHRP活性を100%とした各試料1〜5、10の
割合(比率)を結合率(%)として算定し、図1にプロ
ットした。結合率が低下するほど残存する抗原性が強い
と判定される。検定結果は、図1に示す通りである。図
1からわかるように、実施例1〜5の、コラゲナーゼで
分解し、逆相系担体または疎水系担体で抗原性またはア
レルゲン性を除去したペプチド組成物の抗原性は、素材
であるゼラチンの1/10,000以下であった。
【0047】
【試験4】実施例6、7のペプチド組成物の残存抗原活
性を、試験3と同様に酵素免疫測定法(ELISA法)
によって検定した。なお、対照であるゼラチンを試料1
0とし、実施例6でパンクレアチン酵素により分解した
だけの、抗原性またはアレルゲン性の成分を除去してい
ないゼラチン分解物を試料11とした。検定結果は、図
2に示す通りである。図2からわかるように、パンクレ
アチンで分解しただけのゼラチン分解物(試料11)の
抗原性は、素材であるゼラチンの1/100程度残存し
ていた。しかし、その分解物から逆相系担体または疎水
系担体で抗原性またはアレルゲン性の成分を除去したペ
プチド組成物(試料6、7)の抗原性は、素材であるゼ
ラチンの1/1,000以下であった。
【0048】
【試験5】実施例8、9のペプチド組成物の残存抗原活
性を、試験3と同様に酵素免疫測定法(ELISA法)
によって検定した。なお、対照であるゼラチンを試料1
0とし、実施例8で塩酸により加水分解しただけの、抗
原性またはアレルゲン性の成分を除去していないゼラチ
ン分解物を試料12とした。検定結果は、図3に示す通
りである。塩酸で加水分解しただけのゼラチン分解物
(試料12)の抗原性は、素材であるゼラチンの1/5
0程度残存していた。しかし、その分解物から逆相系担
体または疎水系担体で抗原性またはアレルゲン性の成分
を除去したペプチド組成物(試料8、9)の抗原性は、
素材であるゼラチンの1/500以下であった。
【0049】
【試験6】実施例1で得られたペプチド組成物の残存抗
原活性を、酵素免疫測定法(ELISA法)によって検
定した。ゼラチン感作イムノボールに抗原試料として実
施例1のペプチド組成物(試料1)または対照であるゼ
ラチン酸加水分解物(試料12)を各200μlずつ添
加した。これらに、リン酸緩衝液で5倍希釈した、ゼラ
チンに対するIgE 抗体を含むゼラチンアレルギー患者血
清を200μl加えて37℃で30分間反応させた。次
いで洗浄後、山羊抗ヒトIgG抗体−西洋ワサビパーオ
キシダーゼ(HRP)標識複合体を37℃で1時間反応
させた後、イムノボールに結合して残っているHRP標
識複合体の活性を測定した。抗原試料を添加していない
陽性コントロールのHRP活性を100%とした試料
1、10の割合(比率)を結合率(%)として算定し、
図4にプロットした。検定結果は、図4に示す通りであ
る。図4からわかるように、ヒト・アレルギー患者血清
を用いた場合も、実施例1の抗原性またはアレルゲン性
を除去したペプチド組成物の抗原性はほとんど認められ
なかった。
【0050】
【発明の効果】本発明に係る抗原性成分の除去方法によ
れば、コラーゲンまたはゼラチン由来のペプチド組成物
について、原料の分解方法を問わず、また、分子量に制
限を受けずに、容易に抗原性成分を除去することがで
き、その方法により製造された非抗原性ペプチド組成
物、非抗原性安定化剤および生理活性物質は抗原性を消
失してアナフィラキシー反応を誘発させず、疾病の治療
用や予防用などに有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜5のペプチド組成物の残存抗原活性
を酵素免疫測定法で検定した試験3の結果を示すグラフ
である。
【図2】実施例6、7のペプチド組成物の残存抗原活性
を酵素免疫測定法で検定した試験4の結果を示すグラフ
である。
【図3】実施例8、9のペプチド組成物の残存抗原活性
を酵素免疫測定法で検定した試験5の結果を示すグラフ
である。
【図4】実施例1のペプチド組成物の残存抗原活性を、
ヒト・アレルギー患者血清を用いて酵素免疫測定法で検
定した試験6の結果を示すグラフである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 1/00 - 19/00 A23J 3/30 - 3/34 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コラーゲンまたはゼラチン由来のペプチド
    組成物から抗原性成分を除去する方法であって、コラー
    ゲンまたはゼラチンをプロテアーゼ酵素の1種または2
    種以上を用いて分解したペプチド組成物を、逆相クロマ
    トグラフィー、疎水クロマトグラフィーまたはその両方
    で処理し、逆相クロマトグラフィーでは逆相系担体にペ
    プチド組成物を保持させて抗原性成分を分離し、疎水ク
    ロマトグラフィーでは疎水系担体に抗原性成分を保持さ
    せて抗原性成分を分離することを、特徴とする抗原性成
    分の除去方法。
  2. 【請求項2】コラーゲンまたはゼラチン由来のペプチド
    組成物から抗原性成分を除去する方法であって、コラー
    ゲンまたはゼラチンを酸または加熱によって分解したペ
    プチド組成物を、逆相クロマトグラフィー、疎水クロマ
    トグラフィーまたはその両方で処理し、逆相クロマトグ
    ラフィーでは逆相系担体にペプチド組成物を保持させて
    抗原性成分を分離し、疎水クロマトグラフィーでは疎水
    系担体に抗原性成分を保持させて抗原性成分を分離する
    ことを、特徴とする抗原性成分の除去方法。
  3. 【請求項3】前記逆相クロマトグラフィーは、官能基が
    オクタデシル基、オクチル基、ブチル基またはトリメチ
    ルシリル基の逆相系担体を用いることを特徴とする請求
    項1または2記載の抗原性成分の除去方法。
  4. 【請求項4】前記疎水クロマトグラフィーは、官能基が
    フェニル基またはブチル基の疎水系担体を用いることを
    特徴とする請求項1または2記載の抗原性成分の除去方
    法。
  5. 【請求項5】コラーゲンまたはゼラチンをプロテアーゼ
    酵素の1種または2種以上を用いて分解したペプチド組
    成物を、逆相クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフ
    ィーまたはその両方で処理し、逆相クロマトグラフィー
    では逆相系担体にペプチド組成物を保持させて抗原性成
    分を分離し、疎水クロマトグラフィーでは疎水系担体に
    抗原性成分を保持させて抗原性成分を分離して製造され
    たことを、特徴とする非抗原性ペプチド組成物。
  6. 【請求項6】コラーゲンまたはゼラチンを酸または加熱
    によって分解したペプチド組成物を、逆相クロマトグラ
    フィー、疎水クロマトグラフィーまたはその両方で処理
    し、逆相クロマトグラフィーでは逆相系担体にペプチド
    組成物を保持させて抗原性成分を分離し、疎水クロマト
    グラフィーでは疎水系担体に抗原性成分を保持させて抗
    原性成分を分離して製造されたことを、特徴とする非抗
    原性ペプチド組成物。
  7. 【請求項7】請求項5または6記載の非抗原性ペプチド
    組成物を主成分とすることを特徴とする非抗原性安定化
    剤。
  8. 【請求項8】請求項7記載の非抗原性安定化剤を含有す
    ることを特徴とする生理活性物質。
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