JP3197638U - カードコネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】第1カードと、第2カードとの双方を挿入可能なカードコネクタにおいて、第2カードをロックするロック突起の変形を発生し難くして第2カードの引き抜きを適切に阻止することができるカードコネクタを提供する。【解決手段】カードコネクタ1のハウジング10の第1シェル装着部12には、第1シェル30が上から覆うように装着され、第1シェル30の下方側に第1カードC1が挿入される第1カード挿入空間14が形成される。ハウジング10の第2シェル装着部には、第2シェル40が上から覆うように装着され、第2シェル40の下方側かつ第1シェル30よりも上方側に第2カードC2が挿入される第2カード挿入空間が形成される。第1シェル30の平板部31には、第2カード挿入空間に挿入される第2カードC2をロックするロック突起34が設けられる。【選択図】図1

Description

本考案は、マイクロSIM(加入者識別モジュール)カード等の第1カードと、マイクロSDカード等の第2カードとの双方を挿入可能なカードコネクタに関する。
従来のこの種のカードコネクタとして、例えば、特許文献1に示すものが知られている。
特許文献1に示すカードコネクタは、ハウジングの前方部にマイクロSIMカードケーシング装着部を設け、ハウジングの後方部にマイクロSIMカードケーシング装着部よりも高さの高いマイクロSDカードケーシング装着部を設けている。そして、マイクロSIMカードケーシング装着部を上側から覆うようにマイクロSIMカードケーシングを装着し、マイクロSIMカードケーシングの下方側にマイクロSIMカード挿入空間を形成している。また、マイクロSDカードケーシング装着部を上側から覆うようにマイクロSDカードケーシングを装着している。そして、マイクロSDカードケーシングの下方側であってマイクロSIMカードケーシングよりも上方側にマイクロSDカード挿入空間を形成している。
また、ハウジングには、マイクロSIMカード挿入空間に接触部が突出するマイクロSIMカード接続端子が接続されるとともに、マイクロSDカード挿入空間に接触部が突出するマイクロSDカード接続端子が接続されている。
そして、マイクロSDカードケーシングの側壁部には、マイクロSDカード挿入空間に挿入されたマイクロSDカードの係止溝に係止されるロック突起が設けられている。
そして、マイクロSDカードがマイクロSDカード挿入空間に挿入されると、ロック突起がマイクロSDカードの係止溝に係止され、これにより、マイクロSDカードの引き抜きが阻止される。
特開2013−232415号公報
しかしながら、この従来のカードコネクタにあっては、以下の問題点があった。
即ち、特許文献1に示されたカードコネクタの場合、マイクロSDカードケーシングの側壁部に設けられたロック突起が、その自由端がマイクロSDカードを向いた状態でマイクロSDカードケーシングから突出している。このため、ロック突起が、カードの斜め挿入等の誤った挿入又は外部物体の接触により変形するおそれが高い。
従って、本考案は、この問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、マイクロSIMカード等の第1カードと、マイクロSDカード等の第2カードとの双方を挿入可能なカードコネクタにおいて、第2カードをロックするロック突起の変形を発生し難くして第2カードの引き抜きを適切に阻止することができるカードコネクタを提供することにある。
上記目的を達成するために、本考案の一態様に係るカードコネクタは、前方部に第1シェル装着部を設け、後方部に前記第1シェル装着部よりも高さの高い第2シェル装着部を設けたハウジングと、前記第1シェル装着部を上から覆うように装着され、下方側に前方から第1カードが挿入される第1カード挿入空間を形成する第1シェルと、前記第2シェル装着部を上から覆うように装着され、下方側かつ前記第1シェルよりも上方側に前方から第2カードが挿入される第2カード挿入空間を形成する第2シェルとを備え、第1シェルの平板部に、前記第2カード挿入空間に挿入される前記第2カードをロックするロック突起を設けたことを要旨とする。
本考案に係るカードコネクタによれば、第1シェルの平板部に、第2シェル挿入空間に挿入される第2カードをロックするロック突起を設けてある。これにより、第1カードと、第2カードとの双方を挿入可能なカードコネクタにおいて、第2カードをロックするロック突起の変形を発生し難くすることができるカードコネクタを提供できる。
本考案に係るカードコネクタの第1実施形態を、第1カード及び第2カードとともに示す斜視図である。但し、図1においては、第1カードは第1カード挿入空間に挿入されておらず、第2カードは第2カード挿入空間に挿入されている状態を示している。 図1に示すカードコネクタを、第1カード及び第2カードとともに示す斜視図である。但し、図2においては、第1カードは第1カード挿入空間に挿入され、第2カードは第2カード挿入空間に挿入されている状態を示している。 図2に示す、第1カード及び第2カードを挿入した状態のカードコネクタを示し、(A)は平面図、(B)は右側面図である。 図1に示すカードコネクタの斜視図である。 図1に示すカードコネクタを示し、(A)は平面図、(B)は右側面図である。 図1に示すカードコネクタに用いられるシェル部材の斜視図である。 図6のシェル部材を示し、(A)は平面図、(B)は右側面図である。 本考案に係るカードコネクタの第2実施形態を、第1カード及び第2カードとともに示す斜視図である。但し、図8においては、第1カードは第1カード挿入空間に挿入されておらず、第2カードは第2カード挿入空間に挿入されている状態を示している。 図8に示すカードコネクタを、第1カード及び第2カードとともに示す斜視図である。但し、図9においては、第1カードは第1カード挿入空間に挿入され、第2カードは第2カード挿入空間に挿入されている状態を示している。 図9に示す、第1カード及び第2カードを挿入した状態のカードコネクタを示し、(A)は平面図、(B)は右側面図である。 図8に示すカードコネクタの斜視図である。 図8に示すカードコネクタを示し、(A)は平面図、(B)は右側面図である。 図8に示すカードコネクタに用いられるシェル部材の斜視図である。 図13のシェル部材を示し、(A)は平面図、(B)は右側面図である。
以下、本考案の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
先ず、本考案に係るカードコネクタの第1実施形態について図1乃至図7を参照して説明する。
図1乃至図5に示すカードコネクタ1は、携帯機器を含む電子機器に用いられ、図示しない回路基板上に実装される。そして、カードコネクタ1には、マイクロSIM(加入者識別モジュール)カード等の第1カードC1と、マイクロSDカード等の第2カードC2との双方が挿入される。
ここで、第1カードC1は、図1乃至図3に示すように、座標軸Y方向である左右方向、座標軸X方向である前後方向及び座標軸Z方向である上下方向に延びる略矩形状の平板である。第2カードC2も、図1乃至図3に示すように、座標軸Y方向である左右方向、座標軸X方向である前後方向及び座標軸Z方向である上下方向に延びる略矩形状の平板である。ここで、座標軸X方向における正の進行方向を後方、負の進行方向を前方とする。また、座標軸Y方向における正の進行方向を左方、負の進行方向を右方とする。更に、座標軸Z方向における正の進行方向を上方、負の進行方向を下方とする。但し、第2カードC2の右側縁のやや後方寄りの部分には、右方に突出する突出部C2bが形成されている。そして、第2カードC2の右側縁の突出部C2bよりも前方部分には、係止溝C2aが形成されている。
そして、カードコネクタ1は、図1乃至図5に示すように、ハウジング10と、複数の第1コンタクト21及び複数の第2コンタクト22と、第1シェル30と、第2シェル40とを備えている。
ここで、ハウジング10は、図4に示すように、左右方向、前後方向、及び上下方向に延びる略矩形薄板状の底板部11を備えている。
そして、底板部11の前面から前後方向略中央部にかけての前方部には、第1シェル装着部12が設けられている。第1シェル装着部12は、底板部11の左縁から立ち上がる第1側壁12a及び底板部11の右縁から立ち上がる第2側壁12bからなる。第1側壁12a及び第2側壁12bのそれぞれは、底板部11の前面から後端に至るまで延びている。
また、底板部11の後方部には、第2シェル装着部13が設けられている。第2シェル装着部13は、底板部11の左縁から立ち上がる第1側壁13aと、底板部11の右縁から立ち上がる第2側壁13bと、底板部11の後縁から立ち上がる図示しない後壁とを備えている。第2シェル装着部13の第1側壁13aは、第1シェル装着部12の第1側壁12aに連続して後方に第1側壁12aよりも高さの高い形で延びている。また、第2シェル装着部13の第2側壁13bは、第1シェル装着部12の第2側壁12bに連続して後方に第2側壁12bよりも高さの高い形で延びている。第2シェル装着部13の後壁も、第1シェル装着部12の第1側壁12a及び第2側壁12bよりも高さが高くなっている。
なお、底板部11の、第2シェル装着部13を構成する第2側壁13bの後方には、押圧部材用収容スペース16が形成されている。
次に、第1シェル30及び第2シェル40は、図6及び図7に示すように、金属板を打抜き及び曲げ加工することにより一体に形成され、シェル部材50を構成している。
ここで、第1シェル30は、図4及び図5に示すように、ハウジング10の第1シェル装着部12を上から覆うように装着され、下方側に底板部11との間で第1カード挿入空間14を形成する。第1カード挿入空間14は、前側が開口している。第1カードC1は、図1乃至図3に示すように、第1カード挿入空間14にその先端が挿入される。第1シェル30は、左右方向及び前後方向に延びる略矩形状の平板部31と、平板部の左右両端縁から下方に延びる一対の側壁部32a,32bとを備えている。
第1シェル30の平板部31は、第1シェル装着部12の第1側壁12a及び第2側壁12b上に位置し、第1カード挿入空間14の上方を覆う。また、一対の側壁部32a,32bのそれぞれは、第1シェル装着部12の第1側壁12a及び第2側壁12bのそれぞれに取り付けられるとともに、図示しない回路基板上に半田固定される。
なお、第1シェル30の平板部31の左縁近傍には、第2カード挿入案内用突起33が設けられている。第2カード挿入案内用突起33は、平板部31の前後方向略中央部の左縁近傍に、平板部31から一定の高さで突出するように前後方向に所定距離延びている。
また、第2シェル40は、図4に示すように、ハウジング10の第2シェル装着部13を上から覆うように装着され、下方側かつ第1シェル30よりも上方側に第2カード挿入空間15を形成する。第2カード挿入空間15は、前側が開口している。第2カードC2の後側部分は、図1乃至図3に示すように、第2カード挿入空間15にその先端が挿入される。第2シェル40は、左右方向及び前後方向に延びる第1平板部41を備えている。そして、第1平板部41の前縁の左端からは、比較的細い第1連結板部41aが前方に延びている。また、第1平板部41の右縁の前端からは、平板状の第2連結板部41bが右方向に延び、第2連結板部41bから前方に略矩形状の第2平板部42が延びている。そして、第1平板部41及び第1連結板部41aの左縁には、下方に延びる第1側壁部43aが設けられ、第2平板部42の右縁には、下方に延びる第2側壁部43bが設けられている。また、第1平板部41の右縁には、下方に延びる第3側壁部43cが設けられ、第1平板部41の後縁には、下方に延びる後壁部44が設けられている。
第2シェル40の第1平板部41及び第1連結板部41aは、第2シェル装着部13の第1側壁13a上に位置し、第2平板部42は、第2シェル装着部13の第2側壁13b上に位置する。そして、第1平板部41が、第2カード挿入空間15の上方を覆う。また、第1側壁部43aは、第2シェル装着部13の第1側壁13aに取り付けられるとともに、図示しない回路基板上に固定される。また、第2側壁部43bは、第2シェル装着部13の第2側壁13bに取り付けられるとともに、回路基板上に半田固定される。更に、後壁部44は、第2シェル装着部13の後壁に取り付けられる。また、第3側壁部43cは、ハウジング10に形成された押圧部材用収容スペース16の左側に位置する。
なお、第2シェル40の第2平板部42には、第2カードC2の逆差しを防止するための逆差し防止突起46が下方に曲がるようにして形成されている。
また、第2シェル40の第1連結板部41aの前端には、下方に曲がる第3連結部45aが設けられ、第2平板部42の前端には、下方に曲がる第4連結部45bが設けられている。そして、これら第3連結部45a及び第4連結部45bは、第1シェル30の平板部31に連結されている。これにより、第2シェル40は、第1シェル30に連結されている。
次に、複数の第1コンタクト21は、図4に示すように、ハウジング10の底板部11の前方部に左右方向に沿って2列状(図4には、1列の第1コンタクト21のみ図示)に取り付けられる。各第1コンタクト21は、第1カード挿入空間14内に突出する弾性接触部21aを備えるとともに図示しない回路基板上に半田接続される。第1カードC1が第1カード挿入空間14内に挿入されると、第1カードC1の裏面に形成された図示しない導電パッドが複数の第1コンタクト21の弾性接触部21aに接触する。各第1コンタクト21は、弾性を有する導電性金属板を打抜き及び曲げ加工することによって形成される。
また、複数の第2コンタクト22は、図4に示すように、ハウジング10の底板部11の後方部に左右方向に沿って1列状に取り付けられる。各第2コンタクト22は、第2カード挿入空間15内に突出する弾性接触部22aを備えるとともに回路基板上に半田接続される。第2カードC2の後側部分が第2カード挿入空間15内に挿入されると、第2カードC2の当該後側部分の裏面に形成された図示しない導電パッドが複数の第2コンタクト22の弾性接触部22aに接触する。各第2コンタクト22は、弾性を有する導電性金属板を打抜き及び曲げ加工することによって形成される。
また、ハウジング10の押圧部材用収容スペース16には、図4及び図5に示すように、前後方向に移動可能に押圧部材60が配置される。第1カードC1を第1カード挿入空間14から抜き出す際に、押圧部材60を前方に移動させて第1カードC1を前方に向けて押圧する。これにより、第1カード挿入空間14から第1カードC1が前方に突出するので、第1カードC1を第1カード挿入空間14から容易に抜き出すことができる。
そして、このカードコネクタ1において、第1シェル30の平板部31には、図1乃至図4に示すように、第2カード挿入空間15に挿入される第2カードC2をロックするロック突起34が設けられている。このロック突起34は、第1シェル30の平板部31の右端近傍であって第4連結部45bの斜め左側前方に設けられている。ロック突起34は、第1シェル30の平板部31にある固定端34aから上方に突出すると共に前方から後方に向かって延びる片持ち梁状に形成されている。具体的には、ロック突起34は、固定端34aから後方かつ上方に平板部31に対して斜めに延びる傾斜部34bと、傾斜部34bの先端から後方に平板部31と平行に延びる後方延長部34cとを備えている。また、ロック突起34は、比較的大きな幅を有するので剛性が大きい。ロック突起34は、平板部31のロック突起34の左右縁に相当する部分とロック突起34の後端縁に相当する部分とにスリットを入れ、下方から上方に打ち出すことにより形成される。
次に、このロック突起34の作用について説明する。
図1乃至図4に示すように、第2カードC2の後側部分を第2カード挿入空間15内に挿入する。
この際に、第2カードC2を第1シェル30上を滑らせるようにして前方から後方に向けて移動させる。ここで、第2カードC2の左縁は第2カード挿入案内用突起33に沿って案内され、第2カードC2の右縁はハウジング10の図示しない内壁によって案内される。第2カードC2の後方への移動が進行すると、第2カードC2の突出部C2bの後端面の下角縁(図示せず)がロック突起34の傾斜部34bに当接する。そして、第2カードC2の後方への移動が更に進行すると、前記突出部C2bの後端面の下角縁がロック突起34の傾斜部34b上を移動しつつ、ロック突起34が設けられた平板部31が下方へ撓む。更に、第2カードC2の後方への移動が進行すると、前記突出部C2bがロック突起34の後方延長部34cを乗り越えて、ロック突起34が係止溝C2aに位置する。そして、ロック突起34は、図1乃至図3に示すように、上方に変位して元の位置に復元する。これにより、ロック突起34が係止溝C2aに入り込み、第2カードC2の後側部分の第2カード挿入空間15内への挿入が完了する。
その後、第2カードC2を前方に引き抜こうとすると、第2カードC2の突出部C2bの前端面がロック突起34の後方延長部34cの後端に当接する。これにより、第2カードC2の引き抜きが阻止される。
ここで、第1実施形態のカードコネクタ1においては、第2カードC2をロックするロック突起34を第1シェル30の平板部31に設けてある。このため、ロック突起34が第2カードC2の係止溝C2aに入り込む際に、ロック突起34の上方を通る第2カードC2によってロック突起34が設けられた平板部31が下方へ撓む。また、ロック突起34は、比較的幅広に形成されており、剛性が高い。このため、ロック突起34が変形することを極力回避することができ、第2カードC2の引き抜きを適切に阻止することができる。
また、ロック突起34は、固定端34aから後方かつ上方に平板部31に対して斜めに延びる傾斜部34bを備えている。このため、第2カードC2の突出部C2bの後端面の下角縁が後方へ移動してロック突起34を乗り越える際に、当該下角縁がロック突起34の傾斜部34b上を移動しつつ、平板部31を下方へ撓ませることができる。
更に、ロック突起34は、傾斜部34bから後方に延びる後方延長部34cを備えている。このため、第2カードC2の突出部C2bの前端面(係止溝C2aの後端面)がロック突起34の後方延長部34cの後端に当接することにより第2カードC2の引き抜きを阻止することができる。なお、ロック突起34の後方延長部34cは、後方向を向いており、且つ、第2シェル40に近接して配置されているので、外部物体等により変形され難い。
また、第1シェル30及び第2シェル40は、金属板を打抜き及び曲げ加工することにより一体に形成されている。このため、第1シェル30及び第2シェル40を別個に制作する必要はなく、シェル部材50の製造コストを低減することができる。また、第1シェル30及び第2シェル40を一体にした場合、第1シェル30及び第2シェル40を別のアセンブリ工程で組み込む必要はない。このため、カードコネクタ1の製造時間を短縮し、コスト削減を図ることができる。
また、第1シェル30及び第2シェル40を、金属板を打抜き及び曲げ加工することにより一体に形成する場合において、ロック突起34を第2シェル40の側壁に形成したと仮定する。すると、その形状が複雑となり、金型形状も複雑となり、ロック突起34を含めたシェル部材50の製造が容易ではないという問題に遭遇する。
これに対し、本実施形態では、第1シェル30及び第2シェル40を、金属板を打抜き及び曲げ加工することにより一体に形成し、ロック突起34を第1シェル30の平板部31に形成する。この場合、形状が簡単で金型形状も簡単にでき、ロック突起34を含めたシェル部材50の製造を容易にすることができる。
なお、第2カードC2を第2カード挿入空間15から抜き出す際には、ロック突起34を図示しない工具により上方から押圧して第2カードC2に対するロック状態を解除する。そして、第2カードC2を引き抜けばよい。
(第2実施形態)
次に、本考案に係るカードコネクタの第2実施形態について、図8乃至図14を参照して説明する。図8乃至図14において、図1乃至図7に示す部材と同一の符号を付し、その説明を省略することがある。
図8乃至図12に示すカードコネクタ1は、図1乃至図5に示す第1実施形態のカードコネクタ1と基本構成は同一であるが、ロック突起34の構成が相違している。
ここで、第1実施形態のカードコネクタ1のロック突起34は、第1シェル30の平板部31にある固定端34aから上方に突出する片持ち梁状に形成されている。
これに対して、第2実施形態のカードコネクタ1のロック突起34は、第1シェル30の平板部31にある前後方向に所定間隔を設けて配置された一対の固定端34d,34eから上方に突出する両持ち梁状に形成されている。このロック突起34は、具体的には、一対の固定端34d,34eのうちの前側の固定端34dから後方かつ上方に平板部31に対して斜めに延びる第1傾斜部34fを備えている。また、ロック突起34は、一対の固定端34d,34eのうちの後側の固定端34eから前方かつ上方に平板部31に対して斜めに延びる第2傾斜部34gを備えている。そして、第1傾斜部34fの先端と第2傾斜部34gの先端とが、平板部31と平行に延びるロック突起連結部34hで連結されている。このロック突起34は、平板部31のロック突起34の左右縁に相当する部分にスリットを入れ、下方から上方に打ち出すことにより形成される。
次に、このロック突起34の作用について説明する。
図8乃至図11に示すように、第2カードC2の後側部分を第2カード挿入空間15内に挿入する。
この際に、第2カードC2を第1シェル30上を滑らせるようにして前方から後方に向けて移動させる。ここで、第2カードC2の左縁は第2カード挿入案内用突起33に沿って案内される。第2カードC2の後方への移動が進行すると、第2カードC2の突出部C2bの後端面の下角縁(図示せず)がロック突起34の第1傾斜部34fに当接する。そして、第2カードC2の後方への移動が更に進行すると、前記突出部C2bの後端面の下角縁がロック突起34の第1傾斜部34f上を移動してロック突起連結部34h上に至り、突出部C2bの底面がロック突起連結部34h上を移動する。この際に、ロック突起34の第1傾斜部34f、ロック突起連結部34h及び第2傾斜部34gが設けられた平板部31は、下方に少しだけ撓む。更に、第2カードC2の後方への移動が進行すると、前記突出部C2bがロック突起34の第2傾斜部34gを乗り越えて、ロック突起34が係止溝C2aに位置する。そして、平板部31は、図8乃至図10に示すように、元の状態に復元する。これにより、ロック突起34が係止溝C2aに入り込み、第2カードC2の後側部分の第2カード挿入空間15内への挿入が完了する。
その後、第2カードC2を前方に引き抜こうとすると、第2カードC2の突出部C2bの前端面の下角縁がロック突起34の第2傾斜部34gに当接する。これにより、第2カードC2の引き抜きが阻止される。
ここで、第2実施形態のカードコネクタ1においては、第2カードC2をロックするロック突起34を第1シェル30の平板部31に設けてある。このため、ロック突起34が第2カードC2の係止溝C2aに入り込む際に、ロック突起34の上方を通る第2カードC2によってロック突起34が設けられた平板部31が上下方向にわずかだけ撓む。ロック突起34の変形防止の効果及びロック突起34の強度は、第1実施形態のカードコネクタ1のロック突起34よりも大きい。ロック突起34が両持ち梁で構成され、前後両端が固定端34d,34eとして強固に固定されると共に、比較的大きな幅を有するので、剛性が大きいからである。
また、ロック突起34は、前側の固定端34dから後方かつ上方に平板部31に対して斜めに延びる第1傾斜部34fを備えている。このため、第2カードC2の突出部C2bの後端面の下角縁がロック突起34の第1傾斜部34f上を円滑に移動することができる。なお、この第1傾斜部34fの平板部31に対する傾斜角を大きくすると、第2カードC2を挿入する際に大きな挿入力が必要となる。一方、前記傾斜角を小さくすると、第2カードC2を挿入する際に小さな挿入力で済む。従って、作業者の作業に応じて適当な挿入力となるように、第1傾斜部34fの平板部31に対する傾斜角を調整するのが好ましい。
また、ロック突起34は、後側の固定端34eから前方かつ上方に平板部31に対して斜めに延びる第2傾斜部34gを備えている。ここで、第2傾斜部34gの平板部31に対する傾斜角が小さいと、第2カードC2の引き抜きを阻止できないおそれがある。従って、この第2傾斜部34gの平板部31に対する傾斜角の大きさを、通常の引き抜き力で第2カードC2の引き抜きを阻止できる大きさに設定しておくのがよい。そして、この第2傾斜部34gの平板部31に対する傾斜角の大きさを調整することにより、第2カードC2の引き抜き阻止力を調整することができる。
以上、本考案の実施形態について説明してきたが、本考案はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、第1シェル30及び第2シェル40は、金属板を打抜き及び曲げ加工することにより一体に形成される場合に限らず、それぞれ別体で形成してもよい。その場合、第1シェル30及び第2シェル40のそれぞれを、樹脂製としてもよいし、金属製としてもよい。
また、ロック突起34は、第2カード挿入空間15に挿入される第2カードC2をロックするものであれば、第1実施形態のロック突起34のように片持ち梁状や第2実施形態のロック突起34のように両持ち梁状でなくてもよい。例えば、ロック突起34は、半球状であってもよい。
1 カードコネクタ
10 ハウジング
12 第1シェル装着部
13 第2シェル装着部
14 第1カード挿入空間
15 第2カード挿入空間
30 第1シェル
31 平板部
34 ロック突起
34a 固定端
34b 傾斜部
34c 後方延長部
34d 固定端(前側の固定端)
34e 固定端(後側の固定端)
34f 第1傾斜部
34g 第2傾斜部
34h ロック突起連結部
40 第2シェル
C1 第1カード
C2 第2カード

Claims (6)

  1. 前方部に第1シェル装着部を設け、後方部に前記第1シェル装着部よりも高さの高い第2シェル装着部を設けたハウジングと、
    前記第1シェル装着部を上から覆うように装着され、下方側に前方から第1カードが挿入される第1カード挿入空間を形成する第1シェルと、
    前記第2シェル装着部を上から覆うように装着され、下方側かつ前記第1シェルよりも上方側に前方から第2カードが挿入される第2カード挿入空間を形成する第2シェルとを備え、
    第1シェルの平板部に、前記第2カード挿入空間に挿入される前記第2カードをロックするロック突起を設けたことを特徴とするカードコネクタ。
  2. 前記第1シェル及び前記第2シェルは、金属板を打抜き及び曲げ加工することにより一体に形成されていること特徴とする請求項1に記載のカードコネクタ。
  3. 前記ロック突起は、前記第1シェルの平板部にある固定端から上方に突出すると共に前方から後方に向かって延びる片持ち梁状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカードコネクタ。
  4. 前記ロック突起は、前記固定端から後方かつ上方に前記第1シェルの平板部に対して斜めに延びる傾斜部と、傾斜部から後方に延びる後方延長部とを備えていることを特徴とする請求項3に記載のカードコネクタ。
  5. 前記ロック突起は、前記第1シェルの平板部にある前後方向に所定間隔を設けて配置された一対の固定端から上方に突出する両持ち梁状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカードコネクタ。
  6. 前記ロック突起は、前記一対の固定端のうちの前側の固定端から後方かつ上方に前記第1シェルの平板部に対して斜めに延びる第1傾斜部と、前記一対の固定端のうちの後側の固定端から前方かつ上方に前記第1シェルの平板部に対して斜めに延びる第2傾斜部と、第1傾斜部の先端と第2傾斜部の先端とを連結するロック突起連結部とを備えていることを特徴とする請求項5に記載のカードコネクタ。
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