JP3197589U - 錠剤取出補助具 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構造で、操作性よく使用できる錠剤取出補助具を提供する。【解決手段】錠剤落し用の1または複数の開口を有する本体11の上に錠剤設置ガイド12、本体11の下に薬受け13を備える。錠剤設置ガイド12は本体11との間にシート錠剤14のシート部14aを挟持すると共に、開口に対向する位置にシート錠剤の封入部14bを両側から保持するための保持部を有する。シート錠剤14の封入部14bの上部を指で押すことにより、封入部14bから錠剤が下方に押し出されて薬受け13内に落下する。【選択図】図5
Description
本考案は、薬の錠剤をPTP(Press Through Package)シートから取り出すための錠剤取出補助具に関する。
錠剤をPTPシートから取り出すのは案外手間がかかるものである。特に、小さくて変形の錠剤の取り出しには一般の人でも失敗して落としたりすることがある。また、近年、一人暮らしの高齢者も増加しており、複数の薬を服用されている。また、手の不自由な方もいる。そのような方にも一般の人にも気軽に、PTPシートから簡単に錠剤を取り出すことのできる補助具があれば、QOL(生活の質)が向上する。
現在、この種の錠剤取出補助具は何種類か販売されているが、操作性や形状が必ずしも満足できるものではなく、より簡単で手軽な器具が望まれている。
錠剤の形状は様々であり、大きさも違う。また、シート状の錠剤の取出しは勿論、一般に複数の薬を服用されている人は、毎回分でシートカットして保管するのが一般的であり、シートカット錠剤でも取出し可能でなければならない。
本考案はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、簡易な構造で、操作性よく錠剤の取り出しができる錠剤取出補助具を提供することにある。
本考案の第1の錠剤取出補助具は、錠剤落し用の開口を有する本体と、本体との間にシート錠剤のシート部を挟持すると共に、開口に対向する位置にシート錠剤の封入部を両側から保持するための保持部を有する錠剤設置ガイドと、本体の開口から落下した錠剤を収容すると共に錠剤の取出口を有する薬受けと、を備えたものである。
錠剤設置ガイドの保持部は、具体的には、丸形シート錠剤設置用であり、丸形状の錠剤の複数の大きさ(径)に対応できるよう中央側から周辺側にかけて拡がる扇形の開口形状を有している、あるいは細長いシート錠剤設置用であり、細長い開口形状を有するものである。
錠剤設置ガイドの保持部の縁部には順テーパ状の傾斜面を有することが好ましい。
薬受けと本体とは一体化されていてもよく、全体の形状としては角R形状若しくは円筒形状とすることが好ましい。
本考案の第2の錠剤取出補助具は、錠剤落し用の第1開口および第2開口を有する本体と、本体との間にシート錠剤のシート部を挟持すると共に、第1開口および第2開口それぞれに対向する位置にシート錠剤の封入部を両側から保持するための第1保持部および第2保持部を有する錠剤設置ガイドと、本体の第1開口または第2開口から落下した錠剤を収容すると共に錠剤の取出口を有する薬受けと、を備えたものである。具体的に、第1保持部は丸形シート錠剤設置用であり、丸形状の錠剤の複数の大きさ(径)に対応できるよう中央側から周辺側にかけて拡がる扇形の開口形状を有し、第2保持部は細長いシート錠剤設置用であり、細長い開口形状を有する。
本考案の錠剤取出補助具では、シート部を錠剤設置ガイドと本体との間の隙間に入れると共に封入部を保持部に保持させることにより、シート錠剤を錠剤設置ガイドに設置する。このように錠剤取出補助具にシート錠剤を設置したのちは、封入部の上部を指で押す。これによりシート錠剤の封入部から錠剤が下方に押し出されて薬受け内に落下する。薬受け内の錠剤は本体を斜めに傾けることにより取出口から他の容器または手に容易に移すことができる。
本考案の錠剤取出補助具によれば、錠剤設置ガイドにシート錠剤を設置したのち指で押し出すことにより錠剤を取り出すようにしたので、構造が簡単になり、錠剤取り出しの操作性が向上する。
以下、本考案の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本考案の一実施の形態に係る錠剤取出補助具1の構成を表している。この錠剤取出補助具1は、PTPシートから指の押圧により錠剤(薬)を取出すための補助具であって、丸形状のシート錠剤だけではなく小さく細長いシート錠剤の取り出しにも用いられる。シート錠剤はカットしたもの(カットシート)であってもよい。
この錠剤取出補助具1は樹脂材料により構成されたものであり、蓋状の本体11と、この本体11上に設けられた錠剤設置ガイド12と、本体11に取り外し可能に一体化された薬受け13とを備えている。
本体11には、後述のように指で押し出された錠剤を落下させるための2つの開口(第1開口11A,第2開口11B)が設けられている。
錠剤設置ガイド12と本体11との間には隙間12Gが設けられており、この隙間12Gに丸形状シート錠剤14(図5A)のシート部14aまたは小さく細長いシート錠剤15(図5B)のシート部15aが挟持されるようになっている。錠剤設置ガイド12には、第1開口11Aに対向する位置に丸形状のシート錠剤14の封入部14bを両側から保持するための保持部(第1保持部12A)、また第2開口11Bに対向する位置に細長いシート錠剤15の封入部15bを両側から保持するための保持部(第2保持部12B)がそれぞれ設けられている。なお、錠剤設置ガイド12は図2Aに示したように第1保持部12Aおよび第2保持部12Bを除く部分において本体11に接着されている。
薬受け13には、本体11の第一開口11Aまたは第2開口11Bから落下し収容した錠剤を取出すための取出口13Aが設けられている。この薬受け13は図2Bに示したように本体11に対して着脱自在に嵌め込まれる。通常は本体11を薬受け13に装着した状態で使用するものであるが、万一、シートが本体11と錠剤設置ガイド12との間に絡まったときには図2Bのように分離してシートを取り出せばよい。
図3Aは錠剤取出補助具1の平面形状を表すものである。本体11の第1開口11Aは、中央側から周辺側にかけて拡がる扇形状をなしている。錠剤設置ガイド12の保持部12Aはこの第1開口11Aに沿った開口形状を有している。この扇形状の保持部12Aにより、錠剤取出補助具1では丸形形状の錠剤封入部の大きさ(径)(例えば、7.5mm〜11mm)に無段階に対応できるようになっている。
一方、本体11の第2開口11Bは均一な径の大きさ(例えば6.5mm×12mm)を有している。錠剤設置ガイド12の保持部12Bはこの第2開口11Bに沿った長円形の開口形状を有している。これによりこの錠剤取出補助具1では最も取出しにくい細長い形状の錠剤も取り出しができるようになっている。
錠剤設置ガイド12の第1保持部12Aおよび第2保持部12Bのそれぞれの内側(周縁)には図4に拡大して表すように、順テーパ状の傾斜面Sが設けられており、この傾斜面Sにより錠剤の取り出し時において指をしっかりと下部まで圧迫できるようになっている。
図3Bは錠剤取出補助具1へのシート錠剤設置状況を表すものである。保持部12Aでは大小2種類の大きさの丸形シート錠剤14が、保持部12Bでは細長い形状のシート錠剤15がそれぞれ適用可能であることが分かる。以下、具体的にこの錠剤取出補助具1の使用方法について説明する。
まず、丸型形状のシート錠剤14の場合には、図5Aに示したように、シート部14aを錠剤設置ガイド12と本体11との間の隙間12Gに入れると共に、封入部14bを第1保持部12Aに保持させる。細長いシート錠剤15の場合には、図5Bに示したようにシート部15aを隙間12Gに入れると共に、封入部15bを第2保持部12Bに保持させる。カットシートも同様であり、図6Aに丸型形状の場合、図6Bに細長い形状の場合をそれぞれ示す。
上記のように錠剤取出補助具1にシート錠剤を設置したのちは、図7Aおよび図7Bに示したようにシート錠剤の封入部14b(15b)を指で押す。これにより封入部14b(15b)から錠剤Pが下方に押し出されて薬受け13内に落下する。このとき第1保持部12A(保持部12B)の内側には傾斜面Sが設けられており、この傾斜面Sに沿って指をしっかりと下部まで押し下げることができる。薬受け13内の錠剤Pは図8に示したように本体11を傾けることにより取出口13Aから他の容器16(または手)に容易に移すことができる。これらの一連の作業は片手で操作することも可能であり、指で操作するために錠剤Pを破損することもない。
図13は比較例としての従来の錠剤取出補助具100の構成を表したものである。この錠剤取出補助具100はホッチキス型のものであり、本体101に設けたアーチガイド102の押部103を押して押出し棒104によりシート状またシートカット状の錠剤を下方に押し出すものである。落下した錠剤は図14に示したように本体101から薬ケース105をスライドさせて取り出すようになっており、両手操作が前提となっている。
このような構成の錠剤取出補助具100は、シート状錠剤の場合には比較的安定して取り出すことができるものの、構造が複雑であるためシートカット状錠剤の場合には錠剤を安定して取出すことができないという問題があった。すなわち、図15Aに示したようにシートカット錠剤106を設置して押部103を押して錠剤を取り出そうと試みた場合に、PTPシートが押出し棒104とアーチガイド102に絡まって取り出しができなくなってしまう(図15B)。また、押出し棒104がプラスチック製で硬くて細いため錠剤Pが破損する(割れる)場合がある(図16A,図16B)。なお、図16Aは図15Aの要部断面構造、図16Bは図15Bの要部断面構造をそれぞれ表している。
これに対して本実施の形態の錠剤取出補助具1は、指で押して錠剤を取り出すものであり、錠剤Pが破損する虞が無い。また、この錠剤取出補助具1は、小型・軽量で単純な構造としたものであり、安価に量産でき、旅行など携帯に便利である。更に、操作が簡単であり、片手でも操作することができ、多少手の不自由な方であっても使うことができる。更には、シート状錠剤だけでなくシートカット状錠剤にも対応可能である。
以上実施の形態を挙げて本考案を説明したが、本考案はこれに限定されるものではなく、種々の変形が可能である。以下、本考案の他の実施の形態についても説明する。なお、上記実施の形態と同一の構成部品には同一符号を付してその説明は省略する。
図9に示した錠剤取出補助具2は薬受けを本体11に一体化したものである。ここでは、万一PTPシートがガイドと本体11との間に絡まった場合に備えて、内部に指が入るように図1の例に比べて錠剤取出口13Aが大きくなっている。図10の錠剤取出補助具3は、図1の本体11および薬受け13を円筒形状としたものである。図11の錠剤取出補助具4は、丸形形状の錠剤に用途を絞ったものである。但し、細長い錠剤であってもやや大きめであれば取り出し可能であり、一部の変形錠剤を除けば用途は広い。図12の錠剤取出補助具5は、上記錠剤取出補助具3の薬受けを本体11に一体化したものであり、図9と同様に万一 PTPシートがガイドと本体11との間に絡まった場合に備えて、内部に指が入るように錠剤取出口13Aが大きくなっている。
錠剤取出補助具2〜5のいずれも錠剤を指で取り出すものであり、操作が簡単であり、小型軽量で単純な構造であって安価に量産できるなどの効果は、錠剤取出補助具1と同様である。
1…錠剤取出補助具、11…本体、11A…第1開口、11B…第2開口、12…錠剤設置ガイド、12A…第1保持部、12B…第2保持部、13…薬受け、13A…取出口 14…丸形状シート錠剤、14a…シート部、14b…封入部、15…細長いシート錠剤、15a…シート部、15b…封入部、12G…隙間、S…傾斜面
Claims (5)
- 錠剤落し用の開口を有する本体と、
前記本体との間にシート錠剤のシート部を挟持すると共に、前記開口に対向する位置に前記シート錠剤の封入部を両側から保持するための保持部を有する錠剤設置ガイドと、
前記本体の開口から落下した錠剤を収容すると共に錠剤の取出口を有する薬受けと、
を備えた錠剤取出補助具。 - 前記錠剤設置ガイドの保持部は丸形シート錠剤設置用であり、丸形状の錠剤の複数の大きさ(径)に対応できるよう中央側から周辺側にかけて拡がる扇形の開口形状を有する
請求項1に記載の錠剤取出補助具。 - 前記錠剤設置ガイドの保持部の縁部に順テーパ状の傾斜面を有する
請求項1または2に記載の錠剤取出補助具。 - 錠剤落し用の第1開口および第2開口を有する本体と、
前記本体との間にシート錠剤のシート部を挟持すると共に、前記第1開口および第2開口それぞれに対向する位置に前記シート錠剤の封入部を両側から保持するための第1保持部および第2保持部を有する錠剤設置ガイドと、
前記本体の第1開口または第2開口から落下した錠剤を収容すると共に錠剤の取出口を有する薬受けと、
を備えた錠剤取出補助具。 - 前記錠剤設置ガイドの第1保持部は丸形シート錠剤設置用であり、丸形状の錠剤の複数の大きさ(径)に対応できるよう中央側から周辺側にかけて拡がる扇形の開口形状を有し、前記第2保持部は細長いシート錠剤設置用であり、細長い開口形状を有する、
請求項4に記載の錠剤取出補助具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015001135U JP3197589U (ja) | 2015-02-24 | 2015-02-24 | 錠剤取出補助具 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP3197589U true JP3197589U (ja) | 2015-05-28 |
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Family Applications (1)
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JP2015001135U Active JP3197589U (ja) | 2015-02-24 | 2015-02-24 | 錠剤取出補助具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3197589U (ja) |
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2015
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