JP3197568B2 - 缶巻締め部のx線検査装置 - Google Patents
缶巻締め部のx線検査装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、缶詰容器として使用さ
れる金属缶の巻締め部を、X線を利用して検査する缶巻
締め部のX線検査装置に関するものである。
れる金属缶の巻締め部を、X線を利用して検査する缶巻
締め部のX線検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】缶詰容器として使用される金属缶の缶胴
と缶蓋の巻締め部(缶巻締め部)の寸法管理は、缶内容
物の品質を保持するための重要なポイントの1つであ
る。
と缶蓋の巻締め部(缶巻締め部)の寸法管理は、缶内容
物の品質を保持するための重要なポイントの1つであ
る。
【0003】上記缶の巻締め部は、缶蓋のカール部が缶
胴のフランジの下に曲げ込まれ、次いで巻締めロールに
より外部から強く押圧されて形成される。
胴のフランジの下に曲げ込まれ、次いで巻締めロールに
より外部から強く押圧されて形成される。
【0004】ところでこの巻締め部の密封状態の良否を
点検する方法の1つに、上記巻締め部のボデーフックB
HとカバーフックCHとの重合部分OLの長さをみる方
法がある。この方法においては、重合部分OLが充分な
長さを有しないと、缶内容物を腐敗させるなどの問題を
生じさせるとする。
点検する方法の1つに、上記巻締め部のボデーフックB
HとカバーフックCHとの重合部分OLの長さをみる方
法がある。この方法においては、重合部分OLが充分な
長さを有しないと、缶内容物を腐敗させるなどの問題を
生じさせるとする。
【0005】そこで巻締め部の検査を定期的に行うこと
になるが、従来の巻締め部検査は、糸鋸などで巻締め部
を缶軸方向に切断して巻締め部内部を目視可能にし、目
視又は前記ボデーフックBH、カバーフックCH、重合
部分OL各部の長さを測定するなどにより行っていた。
になるが、従来の巻締め部検査は、糸鋸などで巻締め部
を缶軸方向に切断して巻締め部内部を目視可能にし、目
視又は前記ボデーフックBH、カバーフックCH、重合
部分OL各部の長さを測定するなどにより行っていた。
【0006】しかしこのように缶巻締め部を実際に切断
して検査する方法(破壊検査方法)では、検査のために
多大な手間と時間を要する上に、缶材料を無駄にすると
いう問題があった。
して検査する方法(破壊検査方法)では、検査のために
多大な手間と時間を要する上に、缶材料を無駄にすると
いう問題があった。
【0007】そこで近年、缶を切断せずに検査する方法
としてX線を用いた下記(1),(2)の検査方法が出
現した。
としてX線を用いた下記(1),(2)の検査方法が出
現した。
【0008】(1)特開昭63―274851号公報に
記載のように、X線源にはファインフォーカスX線管を
用い、これとX線情報入力手段との間に検査対象缶を配
置し、この缶の巻締め部の一部に、缶蓋平面に対し所定
の傾斜角をもってX線を投射することにより、缶巻締め
部正面のX線透視情報を上記X線情報入力手段に入力
し、このX線透視情報を用いて缶巻締め部の検査を行う
ものである。
記載のように、X線源にはファインフォーカスX線管を
用い、これとX線情報入力手段との間に検査対象缶を配
置し、この缶の巻締め部の一部に、缶蓋平面に対し所定
の傾斜角をもってX線を投射することにより、缶巻締め
部正面のX線透視情報を上記X線情報入力手段に入力
し、このX線透視情報を用いて缶巻締め部の検査を行う
ものである。
【0009】なおこの場合、X線情報入力手段(X線カ
メラ、一般的にはX線ビジコンと考えられる。)は、巻
締め部にできるだけ近づけ、画像のボケをなくすように
している。
メラ、一般的にはX線ビジコンと考えられる。)は、巻
締め部にできるだけ近づけ、画像のボケをなくすように
している。
【0010】この方法で得られる像は、缶巻締め部の断
面像ではなく、缶巻締め部内部で幾重にも重なった板の
数に応じた明暗の帯状の画像(図6参照)となる。これ
は、前記破壊検査方法(巻締め部の一部を切断して巻締
め部断面を実際に見る検査方法)による視認される、又
は拡大投影機で投影される、断面像とは極めて異なった
画像となり、検査者に違和感を与える。
面像ではなく、缶巻締め部内部で幾重にも重なった板の
数に応じた明暗の帯状の画像(図6参照)となる。これ
は、前記破壊検査方法(巻締め部の一部を切断して巻締
め部断面を実際に見る検査方法)による視認される、又
は拡大投影機で投影される、断面像とは極めて異なった
画像となり、検査者に違和感を与える。
【0011】なお図6において、BHはボディフック、
CHはカバーフック、OLは重合部分、Wは缶巻締め幅
である。
CHはカバーフック、OLは重合部分、Wは缶巻締め幅
である。
【0012】(2)特開昭63―274808号公報に
記載のように、検査対象缶の巻締め部に対してX線を接
線方向に投射し、上記缶巻締め部を透過したX線をX線
カメラに入力することにより缶巻締め部断面のX線透視
情報を得、更にこのX線透視情報を画像処理して巻締め
部の巻締め部の断層像を得、この画像に基づいて缶巻締
め部の断面形状を検査するものである。
記載のように、検査対象缶の巻締め部に対してX線を接
線方向に投射し、上記缶巻締め部を透過したX線をX線
カメラに入力することにより缶巻締め部断面のX線透視
情報を得、更にこのX線透視情報を画像処理して巻締め
部の巻締め部の断層像を得、この画像に基づいて缶巻締
め部の断面形状を検査するものである。
【0013】この方法で得られる像は、前記破壊検査方
法による断面像と近似の画像となり、検査者に違和感を
与えることはない。
法による断面像と近似の画像となり、検査者に違和感を
与えることはない。
【0014】しかしこの方法では、X線源にファインフ
ォーカスX線管を用い、X線情報入力手段にX線カメラ
として一般的なX線ビジコンを用いて検査したとき、缶
胴と缶蓋の材質が、例えばアルミ材とアルミ材、鉄材と
アルミ材、鉄材と鉄材の組合せのうち、少なくとも一方
に鉄材を含んだ組合せのものの画像は不鮮明になる。そ
の理由としては、鉄材のX線吸収率が高いことと、X線
ビジコンの感度が低いことが考えられる。
ォーカスX線管を用い、X線情報入力手段にX線カメラ
として一般的なX線ビジコンを用いて検査したとき、缶
胴と缶蓋の材質が、例えばアルミ材とアルミ材、鉄材と
アルミ材、鉄材と鉄材の組合せのうち、少なくとも一方
に鉄材を含んだ組合せのものの画像は不鮮明になる。そ
の理由としては、鉄材のX線吸収率が高いことと、X線
ビジコンの感度が低いことが考えられる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
検査方法(1)は、破壊検査方法とは極めて異なった画
像となり、検査者に違和感を与えるという問題点があっ
た。
検査方法(1)は、破壊検査方法とは極めて異なった画
像となり、検査者に違和感を与えるという問題点があっ
た。
【0016】上記従来の検査方法(2)は、破壊検査方
法による断面像と近似の画像となり、検査者に違和感を
与えることはないが、缶胴と缶蓋の材質のうち、少なく
とも一方に鉄材を含んだ組合せのものの画像は不鮮明に
なるという問題点があった。本発明は、缶胴と缶蓋の材
質が、アルミ材とアルミ材、鉄材とアルミ材、鉄材と鉄
材など、いずれの組合せでも、破壊検査方法による断面
像と近似の缶巻締め部断面像が得られ、検査者に違和感
を与えることはなく円滑に検査でき、またその拡大像も
簡単に得られ、検査の信頼性も容易に高めることのでき
る缶巻締め部のX線検査装置を提供することを目的とす
る。
法による断面像と近似の画像となり、検査者に違和感を
与えることはないが、缶胴と缶蓋の材質のうち、少なく
とも一方に鉄材を含んだ組合せのものの画像は不鮮明に
なるという問題点があった。本発明は、缶胴と缶蓋の材
質が、アルミ材とアルミ材、鉄材とアルミ材、鉄材と鉄
材など、いずれの組合せでも、破壊検査方法による断面
像と近似の缶巻締め部断面像が得られ、検査者に違和感
を与えることはなく円滑に検査でき、またその拡大像も
簡単に得られ、検査の信頼性も容易に高めることのでき
る缶巻締め部のX線検査装置を提供することを目的とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的は、検査対象缶
の缶巻締め部の一部に向けてX線を照射するマイクロフ
ォーカスX線管と、缶巻締め部のX線透視情報が入力可
能なX線蛍光増倍管又はラインセンサから成るX線情報
入力手段と、このX線情報入力手段に入力されたX線透
視情報を画像表示する画像表示装置と、X線の出力を制
御するX線出力制御機能及び缶巻締め部の缶胴部分と缶
蓋部分の材質に応じてX線管のX線エネルギたるX線照
射条件を設定するX線照射条件設定機能を有する制御部
とを備える。そして、缶巻締め部の缶胴部分と缶蓋部分
との材質が異なる場合にあっては、X線照射条件設定機
能が当該各材質に応じたX線照射条件を各々設定し、X
線出力制御機能が当該各設定条件に基づいたX線を各々
出力することにより達成される。また、検査対象缶の缶
巻締め部の一部に向けてX線を照射するマイクロフォー
カスX線管と、缶巻締め部のX線透視情報が入力可能な
X線蛍光増倍管又はラインセンサから成るX線情報入力
手段と、このX線情報入力手段に入力されたX線透視情
報を画像表示する画像表示装置と、X線の出力を制御す
るX線出力制御機能及び缶巻締め部の缶胴部分と缶蓋部
分の材質に応じてX線管のX線エネルギたるX線照射条
件を設定するX線照射条件設定機能を有する制御部と、
X線管と検査対象缶との距離と,X線管とX線情報入力
手段との距離を各々調整する距離調整手段とを備えるこ
とにより達成される。
の缶巻締め部の一部に向けてX線を照射するマイクロフ
ォーカスX線管と、缶巻締め部のX線透視情報が入力可
能なX線蛍光増倍管又はラインセンサから成るX線情報
入力手段と、このX線情報入力手段に入力されたX線透
視情報を画像表示する画像表示装置と、X線の出力を制
御するX線出力制御機能及び缶巻締め部の缶胴部分と缶
蓋部分の材質に応じてX線管のX線エネルギたるX線照
射条件を設定するX線照射条件設定機能を有する制御部
とを備える。そして、缶巻締め部の缶胴部分と缶蓋部分
との材質が異なる場合にあっては、X線照射条件設定機
能が当該各材質に応じたX線照射条件を各々設定し、X
線出力制御機能が当該各設定条件に基づいたX線を各々
出力することにより達成される。また、検査対象缶の缶
巻締め部の一部に向けてX線を照射するマイクロフォー
カスX線管と、缶巻締め部のX線透視情報が入力可能な
X線蛍光増倍管又はラインセンサから成るX線情報入力
手段と、このX線情報入力手段に入力されたX線透視情
報を画像表示する画像表示装置と、X線の出力を制御す
るX線出力制御機能及び缶巻締め部の缶胴部分と缶蓋部
分の材質に応じてX線管のX線エネルギたるX線照射条
件を設定するX線照射条件設定機能を有する制御部と、
X線管と検査対象缶との距離と,X線管とX線情報入力
手段との距離を各々調整する距離調整手段とを備えるこ
とにより達成される。
【0018】
【作用】X線管にマイクロフォーカスX線管を使用する
と、その焦点が極めて小さいので得られる画像に半影を
生ずることはなく、非常に鮮鋭度(解像力,コントラス
ト)の高い画像が得られる。加えて、X線情報入力手段
に使用されるX線蛍光増倍管又はX線ラインセンサは、
その感度が高い。
と、その焦点が極めて小さいので得られる画像に半影を
生ずることはなく、非常に鮮鋭度(解像力,コントラス
ト)の高い画像が得られる。加えて、X線情報入力手段
に使用されるX線蛍光増倍管又はX線ラインセンサは、
その感度が高い。
【0019】これにより、缶胴と缶蓋の材質が、アルミ
材とアルミ材、鉄材とアルミ材、鉄材と鉄材など、いず
れの組合せでも、破壊検査方法による断面像と近似の缶
巻締め部断面像が得られ、検査者に違和感を与えること
はなく円滑に検査できるようになる。
材とアルミ材、鉄材とアルミ材、鉄材と鉄材など、いず
れの組合せでも、破壊検査方法による断面像と近似の缶
巻締め部断面像が得られ、検査者に違和感を与えること
はなく円滑に検査できるようになる。
【0020】また特に、マイクロフォーカスX線管を使
用することによって、上記のように、得られる画像に半
影が生じないので、X線管及び缶の距離と、X線管及び
X線情報入力手段の距離とで定まる幾何学的拡大率を大
きくとることができる。この場合、検査対象缶をX線管
により近づけて配置することにより鮮鋭度の高い画像が
得られ、検査の信頼性が高められる。この際の幾何学的
拡大率の調整は、前述した距離調整手段を用いて上記各
距離の調整を図るという簡単な作業で済むことになる。
用することによって、上記のように、得られる画像に半
影が生じないので、X線管及び缶の距離と、X線管及び
X線情報入力手段の距離とで定まる幾何学的拡大率を大
きくとることができる。この場合、検査対象缶をX線管
により近づけて配置することにより鮮鋭度の高い画像が
得られ、検査の信頼性が高められる。この際の幾何学的
拡大率の調整は、前述した距離調整手段を用いて上記各
距離の調整を図るという簡単な作業で済むことになる。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
する。
【0022】図1は、本発明による缶巻締め部のX線検
査装置の一例を示すブロック図、図2は図1の主要部分
を上方から示した図で、幾何学的拡大率を説明するもの
である。
査装置の一例を示すブロック図、図2は図1の主要部分
を上方から示した図で、幾何学的拡大率を説明するもの
である。
【0023】図1において、1はX線管としてのマイク
ロフォーカスX線管(焦点1aが0.01〜0.001
mmφ程度)、2は検査対象缶、20は缶2の巻締め部
である。3はX線情報入力手段としてのX線蛍光増倍管
(イメージ・インテンシファイア)である。
ロフォーカスX線管(焦点1aが0.01〜0.001
mmφ程度)、2は検査対象缶、20は缶2の巻締め部
である。3はX線情報入力手段としてのX線蛍光増倍管
(イメージ・インテンシファイア)である。
【0024】上記構成部分の位置関係は、図2から分る
ように、巻締め部20の断面形状の画像(前記破壊検査
方法による断面像と近似の缶巻締め部断面像)が得られ
るよう、X線を巻締め部20の接線方向に投射する配置
となっている。
ように、巻締め部20の断面形状の画像(前記破壊検査
方法による断面像と近似の缶巻締め部断面像)が得られ
るよう、X線を巻締め部20の接線方向に投射する配置
となっている。
【0025】また図2に示すように、マイクロフォーカ
スX線管1の焦点1aと検査対象缶2の巻締め部20と
の距離をl、同焦点1aとX線蛍光増倍管3の入力面3
aとの距離をLとし、幾何学的拡大率をMとすると、M
=L/lが充分大きくなるように配置されており、拡大
X線透視像が得られるようになされている。この際の幾
何学的拡大率Mの調整は、本装置に備えられた距離調整
手段を用いて行われ、例えば検査対象缶2の載置部をマ
イクロフォーカスX線管1の近傍に移動して配設するこ
とによって行われる。尚、この場合の幾何学的拡大率M
の調整は、マイクロフォーカスX線管1を移動してもよ
く、X線蛍光増倍管3を移動してもよい。
スX線管1の焦点1aと検査対象缶2の巻締め部20と
の距離をl、同焦点1aとX線蛍光増倍管3の入力面3
aとの距離をLとし、幾何学的拡大率をMとすると、M
=L/lが充分大きくなるように配置されており、拡大
X線透視像が得られるようになされている。この際の幾
何学的拡大率Mの調整は、本装置に備えられた距離調整
手段を用いて行われ、例えば検査対象缶2の載置部をマ
イクロフォーカスX線管1の近傍に移動して配設するこ
とによって行われる。尚、この場合の幾何学的拡大率M
の調整は、マイクロフォーカスX線管1を移動してもよ
く、X線蛍光増倍管3を移動してもよい。
【0026】すなわち、マイクロフォーカスX線管1は
缶2の巻締め部20に対し接線方向に投射し、X線蛍光
増倍管3は入射したX線像を可視像に変換する。
缶2の巻締め部20に対し接線方向に投射し、X線蛍光
増倍管3は入射したX線像を可視像に変換する。
【0027】4はカメラヘッド、5はカメラコントロー
ラで、カメラヘッド4はX線蛍光増倍管3の出力像を撮
像し、カメラコントローラ5はX線カメラヘッド4から
の信号を映像信号に変換する。
ラで、カメラヘッド4はX線蛍光増倍管3の出力像を撮
像し、カメラコントローラ5はX線カメラヘッド4から
の信号を映像信号に変換する。
【0028】6は画像処理装置で、カメラコントローラ
5からの映像信号に対して各種処理、例えば雑音減少の
ための平均化処理もしくは積分処理、あるいは画像を見
やすくするための輪郭強調、階調変換、コントラスト調
整などを行う。
5からの映像信号に対して各種処理、例えば雑音減少の
ための平均化処理もしくは積分処理、あるいは画像を見
やすくするための輪郭強調、階調変換、コントラスト調
整などを行う。
【0029】7は画像表示装置で、画像処理装置6から
の画像信号が与えられて図3に示すような画像を表示す
る。すなわち、巻締め部20の拡大断面形状が表示さ
れ、巻締め部20の管理に必要な缶胴21、缶蓋22の
巻締め状態のボディフックBH、カバーフックCH、重
合部分OL、缶巻締め幅Wが及び缶巻締め厚Tが映像化
される。
の画像信号が与えられて図3に示すような画像を表示す
る。すなわち、巻締め部20の拡大断面形状が表示さ
れ、巻締め部20の管理に必要な缶胴21、缶蓋22の
巻締め状態のボディフックBH、カバーフックCH、重
合部分OL、缶巻締め幅Wが及び缶巻締め厚Tが映像化
される。
【0030】この画像表示装置7には、X線蛍光増倍管
3の拡大動作(ズーム)を含めると、現状のX線ビジコ
ンを用いた場合の20倍以上の大きさの画像が表示可能
である。
3の拡大動作(ズーム)を含めると、現状のX線ビジコ
ンを用いた場合の20倍以上の大きさの画像が表示可能
である。
【0031】検査者は、このように画像表示装置7に表
示された、破壊検査方法による断面像と近似の缶巻締め
部断面像の拡大像をみて検査するもので、違和感を与え
ることなく円滑に検査できる。その拡大率も前記M=L
/lの設定により簡単に変えられ、検査の信頼性も容易
に高められる。
示された、破壊検査方法による断面像と近似の缶巻締め
部断面像の拡大像をみて検査するもので、違和感を与え
ることなく円滑に検査できる。その拡大率も前記M=L
/lの設定により簡単に変えられ、検査の信頼性も容易
に高められる。
【0032】上述本装置によれば、缶胴と缶蓋の材質
が、アルミ材とアルミ材、鉄材とアルミ材、鉄材と鉄材
のいずれの組合せであっても、鮮鋭に表示され、より一
層高精度な検査を行うことができる。
が、アルミ材とアルミ材、鉄材とアルミ材、鉄材と鉄材
のいずれの組合せであっても、鮮鋭に表示され、より一
層高精度な検査を行うことができる。
【0033】本発明では、X線エネルギは、缶胴21、
缶蓋22の材質により、例えば下表1に示す条件に設定
するのが望ましい。また、幾何学的拡大率Mも下表に示
す値が望ましい。なお、鉄材とアルミ材との組合せで
は、材質の透過エネルギが違うため2回のX線投射を行
う必要がある。具体的には、本装置にはX線の出力を制
御する図示しない制御部が備えられており、この制御部
は、X線の出力を制御するX線出力制御機能と、缶巻締
め部の缶胴21と缶蓋22の材質に応じてマイクロフォ
ーカスX線管1のX線エネルギたるX線照射条件を設定
するX線照射条件設定機能とを有している。そして、鉄
材とアルミ材との組合せの場合にあっては、X線照射条
件設定機能が下表1に示すように各材質に応じた2種類
のX線照射条件を設定し、この各設定条件に基づいてX
線出力制御機能がその2種類(2回)のX線を出力す
る。
缶蓋22の材質により、例えば下表1に示す条件に設定
するのが望ましい。また、幾何学的拡大率Mも下表に示
す値が望ましい。なお、鉄材とアルミ材との組合せで
は、材質の透過エネルギが違うため2回のX線投射を行
う必要がある。具体的には、本装置にはX線の出力を制
御する図示しない制御部が備えられており、この制御部
は、X線の出力を制御するX線出力制御機能と、缶巻締
め部の缶胴21と缶蓋22の材質に応じてマイクロフォ
ーカスX線管1のX線エネルギたるX線照射条件を設定
するX線照射条件設定機能とを有している。そして、鉄
材とアルミ材との組合せの場合にあっては、X線照射条
件設定機能が下表1に示すように各材質に応じた2種類
のX線照射条件を設定し、この各設定条件に基づいてX
線出力制御機能がその2種類(2回)のX線を出力す
る。
【0034】
【表1】
【0035】なお上述実施例では、X線情報入力手段と
してのX線蛍光増倍管を用いたが、図4に示すようにX
線ラインセンサ8を用いてもよい。
してのX線蛍光増倍管を用いたが、図4に示すようにX
線ラインセンサ8を用いてもよい。
【0036】また本発明においても、図5に示すように
X線管(マイクロフォーカスX線管1)とX線情報入力
手段(X線蛍光増倍管3)との間に検査対象缶2を配置
し、この缶2の巻締め部20の一部に、缶蓋22平面に
対し所定の傾斜角θをもってX線を投射し、図6に示す
ように缶巻締め部20の内部で幾重にも重なった板の数
に応じた明暗の帯状の画像を得る手法も採ることができ
る。ただし本発明では、X線管はマイクロフォーカスX
線管1であり、X線情報入力手段はX線蛍光増倍管3又
はX線ラインセンサ8であることは勿論である。
X線管(マイクロフォーカスX線管1)とX線情報入力
手段(X線蛍光増倍管3)との間に検査対象缶2を配置
し、この缶2の巻締め部20の一部に、缶蓋22平面に
対し所定の傾斜角θをもってX線を投射し、図6に示す
ように缶巻締め部20の内部で幾重にも重なった板の数
に応じた明暗の帯状の画像を得る手法も採ることができ
る。ただし本発明では、X線管はマイクロフォーカスX
線管1であり、X線情報入力手段はX線蛍光増倍管3又
はX線ラインセンサ8であることは勿論である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、缶
巻締め部のX線検査装置において、X線管としてマイク
ロフォーカスX線管を用い、X線情報入力手段としてX
線蛍光増倍管又はX線ラインセンサを用いたので、缶胴
と缶蓋の材質が、アルミ材とアルミ材、鉄材とアルミ
材、鉄材と鉄材など、いずれの組合せでも、破壊検査方
法による断面像と近似の缶巻締め部断面像が得られ、検
査者に違和感を与えることはなく円滑に検査でき、また
その拡大像も簡単に得られ、検査の信頼性も容易に高め
ることのできるという効果がある。具体的には、本装置
はX線の出力を制御する制御部を備え、この制御部は、
X線の出力を制御するX線出力制御機能と、缶巻締め部
の缶胴部分と缶蓋部分の材質に応じてマイクロフォーカ
スX線管のX線エネルギたるX線照射条件を設定するX
線照射条件設定機能とを有する。そして、鉄材とアルミ
材との組合せの場合にあっては、X線照射条件設定機能
が各材質に応じたX線照射条件を各々設定し、X線出力
制御機能がこの各設定条件に基づいたX線を各々出力す
る。この為、前述した従来例にて不鮮明であった少なく
とも一方に鉄材を有する缶巻締め部のX線透視像を鮮明
に表示することができる。
巻締め部のX線検査装置において、X線管としてマイク
ロフォーカスX線管を用い、X線情報入力手段としてX
線蛍光増倍管又はX線ラインセンサを用いたので、缶胴
と缶蓋の材質が、アルミ材とアルミ材、鉄材とアルミ
材、鉄材と鉄材など、いずれの組合せでも、破壊検査方
法による断面像と近似の缶巻締め部断面像が得られ、検
査者に違和感を与えることはなく円滑に検査でき、また
その拡大像も簡単に得られ、検査の信頼性も容易に高め
ることのできるという効果がある。具体的には、本装置
はX線の出力を制御する制御部を備え、この制御部は、
X線の出力を制御するX線出力制御機能と、缶巻締め部
の缶胴部分と缶蓋部分の材質に応じてマイクロフォーカ
スX線管のX線エネルギたるX線照射条件を設定するX
線照射条件設定機能とを有する。そして、鉄材とアルミ
材との組合せの場合にあっては、X線照射条件設定機能
が各材質に応じたX線照射条件を各々設定し、X線出力
制御機能がこの各設定条件に基づいたX線を各々出力す
る。この為、前述した従来例にて不鮮明であった少なく
とも一方に鉄材を有する缶巻締め部のX線透視像を鮮明
に表示することができる。
【0038】また、検査対象缶の巻締め部の一部に、缶
蓋平面に対し所定の傾斜角をもってX線を投射する場合
にも、缶胴と缶蓋の材質のうちの一方又は両方が鉄材で
あっても鮮明なX線透視像が得られるという効果もあ
る。更には、距離調整手段を備えることによって、画像
の幾何学的拡大率を容易に調節することができるという
効果もある。
蓋平面に対し所定の傾斜角をもってX線を投射する場合
にも、缶胴と缶蓋の材質のうちの一方又は両方が鉄材で
あっても鮮明なX線透視像が得られるという効果もあ
る。更には、距離調整手段を備えることによって、画像
の幾何学的拡大率を容易に調節することができるという
効果もある。
【図1】本発明に係る装置の一例を示すブロック図であ
る。
る。
【図2】図1の主要部分を上方から示した図である。
【図3】図1中の画像表示装置に表示される缶巻締め部
の断面形状を示す図である。
の断面形状を示す図である。
【図4】本発明に係る装置の他の例を示すブロック図で
ある。
ある。
【図5】本発明に係る装置の他の例の説明図である。
【図6】図5に示す例での検査時に画像表示装置に表示
される缶巻締め部のX線透視像を示す図である。
される缶巻締め部のX線透視像を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 検査対象缶の缶巻締め部の一部に向けて
X線を照射するマイクロフォーカスX線管と、 前記缶巻締め部のX線透視情報が入力可能なX線蛍光増
倍管又はラインセンサから成るX線情報入力手段と、 このX線情報入力手段に入力されたX線透視情報を画像
表示する画像表示装置と、 前記X線の出力を制御するX線出力制御機能及び前記缶
巻締め部の缶胴部分と缶蓋部分の材質に応じて前記X線
管のX線エネルギたるX線照射条件を設定するX線照射
条件設定機能を有する制御部と、 を備え、 前記缶巻締め部の缶胴部分と缶蓋部分との材質が異なる
場合にあっては、前記X線照射条件設定機能が当該各材
質に応じた前記X線照射条件を各々設定し、前記X線出
力制御機能が当該各設定条件に基づいたX線を各々出力
することを特徴とした缶巻締め部のX線検査装置。 - 【請求項2】 検査対象缶の缶巻締め部の一部に向けて
X線を照射するマイクロフォーカスX線管と、 前記缶巻締め部のX線透視情報が入力可能なX線蛍光増
倍管又はラインセンサから成るX線情報入力手段と、 このX線情報入力手段に入力されたX線透視情報を画像
表示する画像表示装置と、 前記X線の出力を制御するX線出力制御機能及び前記缶
巻締め部の缶胴部分と缶蓋部分の材質に応じて前記X線
管のX線エネルギたるX線照射条件を設定するX線照射
条件設定機能を有する制御部と、 前記X線管と検査対象缶との距離と、前記X線管とX線
情報入力手段との距離を各々調整する距離調整手段と、 を備えることを特徴とした缶巻締め部のX線検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2600991A JP3197568B2 (ja) | 1991-02-20 | 1991-02-20 | 缶巻締め部のx線検査装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2600991A JP3197568B2 (ja) | 1991-02-20 | 1991-02-20 | 缶巻締め部のx線検査装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04265808A JPH04265808A (ja) | 1992-09-22 |
JP3197568B2 true JP3197568B2 (ja) | 2001-08-13 |
Family
ID=12181703
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2600991A Expired - Fee Related JP3197568B2 (ja) | 1991-02-20 | 1991-02-20 | 缶巻締め部のx線検査装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3197568B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008249668A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Universal Seikan Kk | 缶の巻き締め検査装置並びに巻き締め検査方法 |
CN112880594B (zh) * | 2021-01-14 | 2022-06-03 | 北方夜视技术股份有限公司 | 一种应用于微光像增强器的像对准调校和检验方法 |
-
1991
- 1991-02-20 JP JP2600991A patent/JP3197568B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04265808A (ja) | 1992-09-22 |
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S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
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R350 | Written notification of registration of transfer |
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