JP3196857U - 浚渫用取込口構造体 - Google Patents

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岩夫 松原
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Abstract

【課題】放射性セシウムなどによる水底の汚染泥土を巻き上げることを抑制しつつ浚い取るために好適な浚渫用取込口構造体及び浚渫装置を提供する。【解決手段】進行方向に相対的に下面0203より少なくとも一部は出っ張っている上面0202と、進行方向に相対的に上面0202より少なくとも一部は後退している下面0203と、上面と下面とに挟まれた進行方向に開口した取込開口0204と、取込開口に設けられる吸い込むと管が詰まる物を取込開口に入れないための柵0207と、吸込管0206と、からなる。【選択図】図2

Description

本発明は、湖沼、池などの水底に堆積している泥土を浚い取る浚渫機において泥土を取込むための取込口に関する。
2011年3月の福島第一原子力発電所の事故により拡散した放射性セシウムによる土壌汚染の対策が急がれている。とくに放射性セシウムを吸着した土壌が降雨などにより水域に流入し湖沼や池などの閉鎖した水域の水底に集積し、放射性セシウムの高濃度化が生じている。そして、このような閉鎖性水域が農業用のため池である場合には耕作地を再汚染し、漁場である場合には水産物の汚染を招くこととなり早急な対策が求められている。
水底での泥土汚染は表層において汚染度が高く、深いところでの汚染度は低くなることがわかっている。したがって、水底表層の深さ数cmから数十cm程度の泥土を浚渫機により浚い取ることで、相当量の汚染泥土を除去することができる。特許文献1には、従来の浚渫機が開示されている。
特許文献1に開示されるような従来の浚渫機は、水底が硬い場合や石などを多く含む場合であっても効率よく泥土の吸引できるようにするため、例えば、先端に刃を備える撹拌羽根を回転軸に設け、この撹拌羽根を回転させて水底を掻きまわして泥土の吸引を行っている。
特開2008−31745号公報
ところで、水底の汚染泥土を回収する場合において最も注意を払うべきは、泥土を巻き上げて水中に拡散させてしまわないようにすることである。すなわち、水底において沈静化している放射性セシウムを水中に拡散させてしまうことのないように行わなければならない。しかしながら、このような要請に対して従来の浚渫機は応えることができないという問題がある。
そこで、上記課題を解決するために本考案において、以下の浚渫用取込口構造体などを提供する。すなわち、進行方向に相対的に後記下面より少なくとも一部は出っ張っている上面と、進行方向に相対的に前記上面より少なくとも一部は後退している下面と、上面と下面とに挟まれた進行方向に開口した取込開口と、取込開口に設けられる吸い込むと管が詰まる物を取込開口に入れないための柵と、吸込管と、からなる浚渫用取込口構造体を提供する。
また、上記の構成を備え、上面に自身を水底上で移動させるための移動用シャフトを有する浚渫用取込口構造体を提供する。また、上記の構成を備え、取込開口の下面先端付近に水底面を掘り込む方向に配置される掘込刃を有する浚渫用取込口構造体を提供する。また、上記の構成を備え、掘込刃の刃先が刃の根元側を軸として上下に調整するための上下調整機構をさらに有する浚渫用取込口構造体を提供する。
また、上記の構成を備え、後壁面、後壁面の上下の上面と下面とは、吸込管が後壁面に接続される場所が進行方向に向かって相対的に後ろ側になり、後壁面が側壁面と接続される部分が進行方向に向かって相対的に前側になるように、上面視、底面視にて略V字状となるように構成されている浚渫用取込口構造体を提供する。
また、上記の構成を備え、柵は、上面の進行方向端縁から下面の進行方向端縁に向かって進行方向に凸となる孤を描くようにカーブして構成されている浚渫用取込口構造体を提供する。また、上記の構成を備え、取込開口と、進行方向とを撮影するカメラが移動用シャフトに備えられている浚渫用取込口構造体を提供する。また、上記の構成を備え、吸込管は、後壁面接続部分では管の中心軸が上面又は下面に対して平行となるように構成されている浚渫用取込口構造体を提供する。また、上記の構成を備え、上面は進行方向に向かって下向きに少なくとも一部は傾斜している浚渫用取込口構造体を提供する。
また、上記の移動用シャフトを有する浚渫用取込口構造体を用いた浚渫装置であって、移動用シャフトを浚渫装置を固定した状態で移動させるための移動用シャフト駆動部を有する浚渫装置を提供する。
また、上記の浚渫装置であって、前記移動用シャフトに対して加えられる移動負荷を検知する検知部を備えた浚渫装置を提供する。また、上記の浚渫装置であって、前記移動用シャフトに対して加えられる移動負荷を音で知らせる負荷告知部を備えた浚渫装置を提供する。また、上記の浚渫装置であって、浚渫中に移動負荷に応じて前記移動用シャフトを上下動する移動用シャフト高調整部を有する浚渫装置を提供する。
本考案により、水底の泥土を巻き上げることを抑制しつつ浚い取るために好適な浚渫用取込口構造体を提供することができる。
実施形態1の浚渫用取込口構造体を用いて浚渫する態様の一例を示す概念図 実施形態1の浚渫用取込口構造体の一例を示す斜視図 実施形態1の浚渫用取込口構造体の一例を示す正面図及び側面図 実施形態1の浚渫用取込口構造体の一例を示す上面図及び底面図 実施形態2の浚渫用取込口構造体の一例を示す斜視図 実施形態2の浚渫用取込口構造体の一例を示す正面図及び側面図 実施形態2の浚渫用取込口構造体の一例を示す上面図及び底面図 実施形態3の浚渫用取込口構造体の一例を示す斜視図 実施形態3の浚渫用取込口構造体の掘込刃の他の例を示す斜視図 実施形態3の浚渫用取込口構造体の他の例を示す側面図 実施形態4の浚渫装置の一例を示す概念図
以下、本考案の実施の形態について、添付図面を用いて説明する。なお、本発明は、これら実施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。
実施形態1は、主に請求項1、2、7、8、9などに関する。実施形態2は、主に請求項5、6などに関する。実施形態3は、主に請求項3、4などに関する。実施形態4は、主に請求項10から13などに関する。
<実施形態1>
<実施形態1 概要>
図1は、本実施形態に係る浚渫用取込口構造体を用いた浚渫装置により水底の泥土を浚い取る態様を示す概念図である。図示するように本実施形態の「浚渫用取込口構造体」(0101)は、「移動用シャフト」(0102)と連結され、移動用シャフトを支持する「支持台車」(0103)が「台船」(0104)に敷設される「レール」(0105)上を移動することにより「水底」(0106)を浚いながら移動する。図中において矢印で示される浚渫用取込口構造体の進行方向には泥土を取込むための「取込開口」(0107)があり、取込まれた泥土は「吸込管」(0108)を経てポンプなどにより吸引され所定の「容器」(0109)に収められる。このように採取された泥土は、所定の除染処理や廃棄処理などに供される。
本実施形態の浚渫用取込口構造体は、水底と接する下面に対して上面が相対的に進行方向に出っ張っていることに特徴を有する。したがって、上面により水底から上方に泥土が巻き上がることを防止しつつ斜め下方に向く取込開口により水底の泥土を取込むことができる。
<実施形態1 構成>
図2は、本実施形態の浚渫用取込口構造体の一例を示す概念図である。本図を用いて浚渫用取込口構造体の概略について説明する。図示するように、「浚渫用取込口構造体」(0201)は、「上面」(0202)が「下面」(0203)に対して相対的に進行方向(図中の矢印)に出っ張っており、その上面と下面とに挟まれて「取込開口」(0204)が備わる。このように構成することで、上面による泥土の巻き上げ防止効果を得るとともに、開口の面積を広くし、開口を水底側に向けることができ、取込効率を向上させることができる。
また、上面に設けられる「移動用シャフト連結部材」(0205)は、浚渫用取込口構造体を移動させるための移動用シャフトを連結するための部材である。また、浚渫用取込口構造体の後方に備わる「吸込管」(0206)は、さらにホースなどと連結され取込開口から取り込まれた泥土を吸い込むための吸込管である。そして、取込開口には「柵」(0207)が備わり、吸込管の詰まりの原因となり得る枝などの進入を妨げる。
図3は、図2の浚渫用取込口構造体を正面図(a)及び側面図(b)に示した図である。本図を用いてさらに説明する。まず、「上面」(0301)は、進行方向に相対的に出っ張っている。そして、「下面」(0302)は、進行方向に相対的に後退している。ここで、進行方向は浚渫用取込口構造体が水底の泥土を浚うために進む方向である。図3(b)においては、本図に向かい左側が進行方向である。
また、水底の泥土を浚い取るための「取込開口」(0303)は、上面と下面とに挟まれた進行方向に開口する。そして、「後壁面」(0304)は、取込開口の進行方向後ろ側の上面と下面との間をふさぐ。そして、「側壁面」(0305)は、取込開口の左右の上面と下面とをふさぐ。
取込開口には、吸い込むと吸込管が詰まる物を取込開口に入れないための「柵」(0306)が設けられる。柵は取込開口を小さな開口に区分けして管を詰まらせる程の大きさの物の進入を妨げる。図示するように取込開口は横方向に扁平であるため、これを区分けするため縦方向の柵を設けている。柵により区分けされた開口幅は、水底に堆積する木枝の大きさを鑑みると略10cm以下であることが好ましい。
「吸込管」(0307)は、取込開口から浚い取った泥土を汲み上げるために、ポンプなどに繋げて吸込むための機能を果たす。そして、好ましくは後壁面の高さ方向で下面との溶接領域をほぼ除外して最も低くなる位置に管の外壁が位置するように後壁面に配置される。取込開口から進入した泥土が支障なく吸込管に吸い込まれるためには下面と吸込管の下端とが同等の高さであることが望ましい。一方で、吸込管を後壁面に溶接するために一定の溶接領域が必要となる。そこで、そのような溶接領域を除外して可能な限り低い位置に吸込管を配置することが好ましい。
また、ポンプなどによる吸引力を浚渫用取込口構造体の内部空間にもっとも効果的に作用させるために、吸込管は、後壁面接続部分(図中斜線領域)では管の中心軸(図中点線)が上面又は下面に対して平行となるように構成することが好ましい。なお、上面と平面とが平行ではない場合には、吸込管の後壁面接続部分での管の中心軸が下面に対して平行となるように構成することが好ましい。
また、上面に設けられる「移動用シャフト連結部材」(0308)は、浚渫用取込口構造体を水底上で移動させるための管状又は棒状の移動用シャフトを連結するための部材であり、例えば、移動用シャフトを管状部材の径内に嵌合しナットなどで締めつけることで連結する。なお、移動用シャフトは、管状連結部材を介することなく上面に直接的に溶接等により設けられていてもよい。また、移動用シャフトの軸線方向に対する浚渫用取込口構造体の姿勢を変動自在に構成してもよい。
また、移動用シャフトにカメラを備えるように構成してもよい。例えば、取込開口を撮影するカメラと浚渫用取込口構造体の進行方向を撮影するカメラとを備えた場合には、進行方向を確認しながら浚渫用取込口構造体を適切に移動させることができるとともに、柵に枝が引掛かかるなどのトラブルを確認し適宜対処することができる。なお、それぞれの方向を撮影するためのカメラを個別に備えるのではなく、撮影機能を二以上有する1台のカメラを備えることで取込開口と進行方向の両方を撮影するようにしてもよい。
図4は、浚渫用取込口構造体の上面図(a)及び底面図(b)を示すものである。すでに説明した構成についての説明は省略する。図示するように「上面」(0401)及び「下面」(0402)は長方形に形成されているが、この形に限定されるものではなく取込開口が位置する端縁を底辺とする台形やホームベース形状に形成してもよい。また、上面は進行方向に向かって下向きに少なくとも一部は傾斜しているよう構成してもよい。
また、下面は図においては平坦に形成しているが、進行方向と略平行となるような溝を複数設けたり、進行方向と略平行となる向きに板状部材などを配置してもよい。これらを設けることにより、水底との接触抵抗の減少と直進性の向上に寄与することが可能となり、取込開口を進行方向の正面に向けることができ効率よく水底の泥土を浚うことが可能となる。
なお、浚渫用取込口構造体を形成する材料としては、水圧のかかる環境下に置かれ岩石や硬い地盤に衝突する場合もあるため機械強度に優れる鉄や鋼などを用いることが好ましい。また、鉄や鋼などと同程度の機械強度を有する樹脂を用いてもよい。併せて、防錆性を付与することも好ましい。
<実施形態1 効果>
本実施形態の浚渫用取込口構造体により、水底から上方に泥土が巻き上がることを防止しつつ斜め下方に向く取込開口により水底の泥土を取込むことができる。
<実施形態2>
<実施形態2 概要>
本実施形態の浚渫用取込口構造体は、実施形態1を基本とし、進行方向に凸となる弧を描くように柵が構成されていることを特徴とする。これにより、柵により形成される取込開口における内外の境界面が曲面化し、それに伴い直線の柵により形成される境界面より広くすることができる。このような境界面を形成することで、様々な角度で衝突し得る木枝などを広範に阻止することができるとともに、境界面の拡大化により木枝が柵に引っ掛かったとしてもなお泥土が進入し得る有効開口を確保することができる。また、水底の凹凸に沿って進行することも可能にする。
<実施形態2 構成>
図5は、本実施形態の浚渫用取込口構造体の一例を示す斜視図である。図示するように浚渫用取込口構造体は、「柵」(0501)が「上面」(0502)の進行方向端縁から「下面」(0503)の進行方向端縁に向かって進行方向に凸となる孤を描くようにカーブして構成されている。また、「側壁面」(0504)は、上面の進行方向端縁と接するところから自身の底辺の進行方向端縁にかけて柵が描くカーブと同様のカーブを描くように形成されている。
また、本図に示される浚渫用取込口構造体の例においては、下面は、その進行方向端縁が側壁面の底辺の進行方向端縁よりさらに後退した位置となるように構成されていて、後退した分の領域に柵が延伸している。
図6は、図5に示した浚渫用取込口構造体の側面図である。「側壁面」(0601)は、「上面」(0602)の進行方向端縁と接するところから自身の「底辺の進行方向端縁領域」(0603)にかけて柵が描くカーブと同様のカーブを描くように形成されている。そして、図中において斜線領域で示されているのが「柵」(0604)である。また、「下面」(0605)は、自身の「進行方向端縁」(0606)が側壁面の底辺の進行方向端縁領域より後退した位置となるように構成されている。そして、柵は、下面の進行方向端縁まで延伸している。
柵を進行方向に凸となる孤を描くようにカーブして構成することの技術的意味は上述の通り取込開口の内外の境界面の曲面化と拡大化である。また、水底の凹凸に沿って進行することも可能にする。そして、下面の進行方向端縁を側壁面の底辺の進行方向端縁領域より後退させるとともに柵をその後退した分の領域に延伸することにより、水底と接する下面側において取込開口を拡大することができ効率よく泥土を浚い取ることが可能となる。
また、下面の進行方向端縁が後退することにより下面に対する上面の進行方向への出っ張りが長くなる。すなわち、取込開口を上方から覆う庇としての上面領域が拡大することになり、浚い取るときの泥土の上方への巻き上げをより防止する効果が得られる。
さらに、側壁面の底辺の進行方向端縁は下面の進行方向端縁よりも前方に位置しているため、下面の進行方向端縁が水底と接する際に巻き上げられた泥土が横方向に舞い散ることを防止することができる。
以上のように、泥土の巻き上げが最も生じる下面の進行方向端縁を進行方向に対して後退した位置に配し、上面及び側壁面を下面の進行方向端縁より前進した位置に配されるように構成することで、下面の進行方向端縁により巻き上げられた泥土が取込開口から上方や左右両側方へ舞い出ることを有効に防止することができる。
図7は、図5に示した浚渫用取込口構造体の上面図(a)及び底面図(b)である。図示するように、後壁面、後壁面の上下の上面と下面とは、吸込管が後壁面に接続される場所が進行方向に向かって相対的に後ろ側になり、後壁面が側壁面と接続される部分が進行方向に向かって相対的に前側になるように、上面視、底面視にて略V字状となるように構成されている。このように構成することにより、側壁面側にて取り込んだ泥土であっても吸込管へ円滑に導入される。
<実施形態2 効果>
本実施形態の浚渫用取込口構造体により、浚渫の際の泥土の巻き上げをより有効に防止することが可能となる。
<実施形態3>
<実施形態3 概要>
本実施形態の浚渫用取込口構造体は、実施形態1又は2を基本とし、水底を掘るための掘込刃を有することを特徴とする。掘込刃により水底が硬く締まっている場合であっても、水底を掘り込むことで泥土を浚い取ることが可能となる。
<実施形態3 構成>
図8は、本実施形態の浚渫用取込口構造体の一例を示す概念図である。図示するように、「掘込刃」(0801)は細長い板状部材により構成され、取込開口の下面先端付近である「下面」(0802)の進行方向端縁に配置されている。また、掘込刃は図示するように一の板状部材により構成する場合の他、いくつかの板状部材に分割しそれらを同列上に配置してもよい。また、掘込刃の形状や大きさ、下面に対する起立角度などは浚渫する水底の態様に応じて適宜変更し得る。
または、図9に示すように、突起状の「掘込刃」(0901)を取込開口の下面先端付近の「下面」(0902)である進行方向端縁に複数配置してもよい。なお、図中においては「柵」(0903)が下面の進行方向端縁と接合する箇所を避けて隣接する柵と柵との間に配置されている。図示するように掘込刃が柵と進行方向において同列とならないように配置することにより、柵が接しない水底の領域と接することになり効果的に掘り込むことができ好ましい。
図9に示した浚渫用取込口構造体においても、掘込刃の形状や大きさ、個々の掘込刃の配置間隔などは浚渫する水底の態様に応じて適宜変更し得る。例えば、砂利や石が表層に多く存在する水底の場合には、細く長く鋭利な掘込刃を比較的広い間隔をもって配置すると好ましい。かかる形状の掘込刃は砂利や石などの下に堆積する泥土掘り込むために好ましく、また、配置間隔を広げることにより砂利や砂といった重量物を掘り込むことによる抵抗が浚渫用取込口構造体にかかり過ぎて進行を妨げることを防止し得る。また、枯葉などが表層に存在する水底の場合には、短い掘込刃を比較的狭い間隔をもって配置すると、水底を浅く広範に掘り込むことができ枯葉に覆われた泥土を浚い取りやすくなり好ましい。
図10は、本実施形態の浚渫用取込口構造体の他の例を示す概念図である。本例は、上述した掘込刃の刃先が根元側を軸にして上下に調整するための上下調整機構を有するものである。図10(a)は刃先を上にした状態を示し、図10(b)は刃先を下にした状態を示している。
上下調整機構の例としては、図示するように一の側壁面の底辺の進行方向端縁付近から他の側壁面における同様の付近まで挿通させた回動自在の「軸」(1001)に「掘込刃」(1002)の根元を接合し、その軸を回動させることにより掘込刃の刃先を上下に調整することができる。このような上下調整機構により浚渫する水底の態様に応じて掘り込みの深浅を調整することが可能となる。
<実施形態3 効果>
本実施形態の浚渫用取込口構造体により、水底が硬く締まっている場合であっても、水底を掘り込むことで泥土を浚い取ることが可能となる。
<実施形態4>
<実施形態4 概要>
本実施形態は、実施形態1から3のいずれかの浚渫用取込口構造体を用いた浚渫装置に関する。図1で例示したように、浚渫装置は、台船上で浚渫用取込口構造体を連結した移動用シャフトを動かすことで浚渫用取込口構造体を水底上において移動させて泥土を浚渫する。本実施形態においては、この移動用シャフトを移動させることに関する構成を有する浚渫装置について説明する。
<実施形態4 構成>
本実施形態の浚渫装置は、少なくとも実施形態1から3のいずれかに記載した浚渫用取込口構造体と、浚渫用取込口構造体を水底上で移動させるための移動用シャフトと、を構成として有する。そして、移動用シャフトを浚渫装置を固定した状態で移動させるための移動用シャフト駆動部を有する。
まず、浚渫装置を固定した状態で移動用シャフトを移動させる態様について、図11を用いて説明する。図11は、本実施形態における浚渫装置の一例を上方視にて示すものである。図示するように、「浚渫装置」(1100)は、「台船」(1101)がロの字状の形状を有することにより水面を覗くことのできる四角形の「開口」(1102)が備わる。
台船上には開口の対向する辺縁に「レール」(1103)が敷設される。そして、レール上を敷設した方向(図中左右方向)に移動可能な「支持台車」(1104)は、「移動用シャフト」(1105)をレール間にてレールを敷設した方向と略直交する方向(図中上下方向)に移動可能に支持する。また、台船は、例えば自身の四隅のそれぞれを「ワイヤ」(1106)により池の岸などに結着することで水面上に固定される。また、水面上の台船を移動させる場合には、それぞれのワイヤの長さを変えたり、ワイヤを結着する岸の箇所を変えることで移動させる。台船自身に動力を付与しないのは、動力の作用により泥土が巻き上がってしまうことを防止するためである。
ここで、移動用シャフト駆動部は、例えば、上述した移動用シャフトを支持しつつ台船上に敷設したレール上を移動する支持台車などによって構成され、あるいは、そのように構成される支持台車を移動させるための動力源としての電動機やエンジンなども移動用シャフト駆動部の構成として含み得る。
移動用シャフトを有する浚渫用取込口構造体を用いた上記のような浚渫装置において、さらに以下の構成を備えるものとしてもよい。
まず、「検知部」を備えるものとしてもよい。「検知部」は、移動用シャフトに対して加えられる移動負荷を検知する機能を果たす。浚渫の際に、浚渫用取込口構造体が水底に潜ってしまい移動を妨げられたり、浚渫用取込口構造体や移動用シャフトが水底の岩石や沈降した樹木等により移動が妨げられてしまう場合がある。かかる場合に無理に移動させようとすると、浚渫用取込口構造体や移動用シャフトさらには上述した移動用シャフト駆動部などを損傷させてしまうおそれがある。そこで検知部により移動負荷を検知することで、過剰な負荷を検知した場合に移動用シャフトを停止させるなどの処置を講じて損傷回避等を行い得る。
検知部の機能は、例えば、電動機により移動用シャフトを移動させる場合には電動機の負荷電流等を検知対象としたり、移動用シャフトの移動速度を検知対象としたり、移動用シャフトや浚渫用取込口構造体に取付けた圧力センサーによる計測値を検知対象とするなどして具現され得る。
また、「負荷告知部」を備えるものとしてもよい。「負荷告知部」は、移動用シャフトに対して加えられる移動負荷を音で知らせる機能を果たす。例えば、過剰負荷を検知した場合に警報音により告知したり、警報音だけでなく移動負荷が正常な範囲内である場合にも何らかの音による告知を行ってもよい。あるいは、移動負荷が正常な範囲外である場合に音による告知を行ってもよい。また、移動負荷の程度に応じた音量で告知してもよい。このような音による告知は、上述した検知部による検知結果に基づいて行うことができる。
また、発動機やエンジンなどの回転運動を用いて移動用シャフトの移動を行う場合には、発動機やエンジンの回転に伴い生じる回転音を告知のための音としてもよい。過剰な移動負荷が生じた場合には発動機やエンジンの回転が上昇し、それに伴い回転音も変化するため過剰負荷を告知することになる。なお、それらの回転音を増幅して出力するようにしてもよい。
また、「移動用シャフト高調整部」を備えるものとしてもよい。「移動用シャフト高調整部」は、浚渫中に移動負荷に応じて移動用シャフトを上下動する機能を果たす。例えば、浚渫用取込口構造体が水底に潜ってしまい移動が妨げられている場合には移動負荷は増加する。この場合、移動用シャフト高調整部は移動用シャフトを上方へ動かすことで潜ってしまっている浚渫用取込口構造体を引き上げる。また、水底から離れて浚渫用取込口構造体が移動している場合には、移動負荷は浚渫を行っているときよりも減少することになる。この場合、移動用シャフト高調整部が移動用シャフトを下方へ動かすことで、浚渫用取込口構造体が適切に水底に接することを可能にし得る。
<実施形態4 効果>
本実施形態の浚渫装置により、水底の状況等に応じて浚渫装置の損傷等を防止しつつ効果的な浚渫を行うことが可能となる。
0101 浚渫用取込口構造体
0102 移動用シャフト
0103 支持台車
0104 台船
0105 レール
0106 水底
0107 取込開口
0108 吸込管
0109 容器
0201 浚渫用取込口構造体
0202 上面
0203 下面
0204 取込開口
0205 移動用シャフト連結部材
0206 吸込管
0207 柵

Claims (13)

  1. 進行方向に相対的に後記下面より少なくとも一部は出っ張っている上面と、
    進行方向に相対的に前記上面より少なくとも一部は後退している下面と、
    上面と下面とに挟まれた進行方向に開口した取込開口と、
    取込開口に設けられる吸い込むと管が詰まる物を取込開口に入れないための柵と、
    吸込管と、
    からなる浚渫用取込口構造体。
  2. 上面に自身を水底上で移動させるための移動用シャフトを有する請求項1に記載の浚渫用取込口構造体。
  3. 取込開口の下面先端付近に水底面を掘り込む方向に配置される掘込刃を有する請求項1又は2に記載の浚渫用取込口構造体。
  4. 掘込刃の刃先が刃の根元側を軸として上下に調整するための上下調整機構をさらに有する請求項3に記載の浚渫用取込口構造体。
  5. 後壁面、後壁面の上下の上面と下面とは、吸込管が後壁面に接続される場所が進行方向に向かって相対的に後ろ側になり、後壁面が側壁面と接続される部分が進行方向に向かって相対的に前側になるように、上面視、底面視にて略V字状となるように構成されている請求項1から4のいずれか一に記載の浚渫用取込口構造体。
  6. 柵は、上面の進行方向端縁から下面の進行方向端縁に向かって進行方向に凸となる孤を描くようにカーブして構成されている請求項1から5のいずれか一に記載の浚渫用取込口構造体。
  7. 取込開口と、進行方向とを撮影するカメラが移動用シャフトに備えられている請求項1から6のいずれか一に記載の浚渫用取込口構造体。
  8. 吸込管は、後壁面接続部分では管の中心軸が上面又は下面に対して平行となるように構成されている請求項1から7のいずれか一に記載の浚渫用取込口構造体。
  9. 上面は進行方向に向かって下向きに少なくとも一部は傾斜している請求項1から8のいずれか一に記載の浚渫用取込口構造体。
  10. 請求項2、請求項2に従属する請求項3から9のいずれか一に記載の浚渫用取込口構造体を用いた浚渫装置であって、前記移動用シャフトを浚渫装置を固定した状態で移動させるための移動用シャフト駆動部を有する浚渫装置。
  11. 前記移動用シャフトに対して加えられる移動負荷を検知する検知部を備えた請求項10に記載の浚渫装置。
  12. 前記移動用シャフトに対して加えられる移動負荷を音で知らせる負荷告知部を備えた請求項10又は11に記載の浚渫装置。
  13. 浚渫中に移動負荷に応じて前記移動用シャフトを上下動する移動用シャフト高調整部を有する請求項10から12のいずれか一に記載の浚渫装置。
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