JP3195637B2 - エキスパートシステムを用いた製造条件決定方法 - Google Patents

エキスパートシステムを用いた製造条件決定方法

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JP3195637B2
JP3195637B2 JP6771892A JP6771892A JP3195637B2 JP 3195637 B2 JP3195637 B2 JP 3195637B2 JP 6771892 A JP6771892 A JP 6771892A JP 6771892 A JP6771892 A JP 6771892A JP 3195637 B2 JP3195637 B2 JP 3195637B2
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製造条件と製品仕様と
の間の法則および経験則をルール群として備えるエキス
パートシステムを用いて製品仕様に基づいて製造条件を
決定するエキスパートシステムを用いた製造条件決定方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、製品仕様に基づいて製造条件
を決定する作業をコンピュータの支援によって自動化な
いし省力化することが考えられている。たとえば、素材
から製品を作る際の加工手順および工作機械の選定を自
動的に行うものとしてはAUTOPROSと称するシス
テムがあり、素材から製品を作る際の加工手順を対話的
に編成するシステムとしてCARが知られている。
【0003】また、金属の溶製プロセスをエキスパート
システムを用いて決定する方法としては、特開平1−2
55614号公報に記載されているものがある。この方
法では、金属の材質(素材)と成分規格(製品仕様)と
に基づいて、エキスパートシステムによりルールを適用
して、プロセスパス、溶製すべき金属の各成分の目標
値、溶製の目標温度、材料投入量(加工条件)を決定す
るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した各方法は、素
材と製品仕様とに基づいて加工条件を決定するものでは
ある。しかしながら、条件(すなわち前件)として入力
される製品仕様や素材に対して、多数のルールを適用し
て結論(すなわち後件)としての加工条件を得る際に、
推論過程において同一条件に適用されるルールが複数存
在することが普通であって、ルールの競合が生じるか
ら、決定した加工条件は必ずしも最適であることが保証
されないものである。また、ルールで前提としている理
想化された動作状態と実際の設備の動作状態とが異なる
場合があったり、在庫中の素材の特性劣化などがあり、
予測できない要因で加工条件を修正しなければならない
場合もある。すなわち、結論として得られた加工条件に
よって製品を作成した場合に、所望の製品仕様が得られ
ない場合や製品仕様のばらつきが大きくなったりすると
いう問題が生じる。
【0005】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、製造条件を仮決定した後に少量の試作品を作
成してその製造条件の適否を検証し、検証結果に基づい
て製造条件を調節することにより適切な製造条件を得る
ことができるエキスパートシステムを用いた製造条件決
定方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記目的を達成するために、素材仕様および加工条件を含
む製造条件と製品仕様との間の法則および経験則をルー
ル群として備えるエキスパートシステムを用いて製品仕
様に基づいて製造条件を決定するエキスパートシステム
を用いた製造条件決定方法において、所望の製品仕様を
前件とする第1ルール群を適用してあらかじめ登録され
ている素材から製品仕様に適合した素材を選択する過程
と、選択された素材と製品仕様とを前件とする第2ルー
ル群を適用して初期加工条件を決定する過程と、選択さ
れた素材を初期加工条件に従って試験的に加工すること
により少量の試作品を作成するとともに試作品の仕様を
実測する過程と、試作品の実測結果に第3ルール群を適
用して初期加工条件を調節することにより加工条件を決
定する過程とからなるのである。
【0007】請求項2の発明では、加工条件の決定後に
製品仕様の入力から製造条件の決定に至るまでに用いた
ルールを表示する過程を付加している。請求項3の発明
では、加工条件の決定後に決定された製造条件を製品仕
様に対応させて登録する過程を付加している。請求項4
の発明では、決定された加工条件に基づいて所定量の製
品を加工した後に製品の抜取検査を行う過程と、抜取検
査ごとに第4ルール群を適用して加工条件を補正する過
程とを付加している。
【0008】
【作用】請求項1の方法によれば、所望の製品仕様を前
件とする第1ルール群を適用してあらかじめ登録されて
いる素材から製品仕様に適合した素材を選択する過程を
備えているから、在庫している素材の中で製品仕様に最
適な素材を選択することができるのであって、加工条件
のみではなく素材の選択をも行うことによって製造条件
の決定の自動化を促進することができる。また、選択さ
れた素材と製品仕様とを前件とする第2ルール群を適用
して初期加工条件を決定する過程と、選択された素材を
初期加工条件に従って試験的に加工することにより少量
の試作品を作成するとともに試作品の仕様を実測する過
程と、試作品の実測結果に第3ルール群を適用して初期
加工条件を調節することにより加工条件を決定する過程
とを備えているものであり、最初に設定した初期加工条
件による試作品の実測結果に基づいて初期加工条件を調
節して加工条件を決定するから、初期加工条件の設定が
製品仕様および素材に対して十分に適正でない場合に
は、さらによい加工条件に補正できることになり、適切
な加工条件を確実に設定することができるのである。
【0009】請求項2の方法によれば、加工条件の決定
後に製品仕様の入力から製造条件の決定に至るまでに用
いたルールを表示するから、未熟な作業者に対しては製
品仕様と製造条件との対応関係を教育する効果があり、
熟練した作業者に対しては製造条件の決定手順を確認す
ることができて心理的な不安感を除去することができる
のである。
【0010】請求項3の方法では、加工条件の決定後に
決定された製造条件を製品仕様に対応させて登録するの
で、次回に同じ仕様の製品を製造する場合に、登録され
た製造条件を参照することによって、製造条件の決定ま
での時間が短縮されるという効果を有する。請求項4の
方法では、所定量の製品ごとに抜取検査を行い、抜取検
査の結果に第4ルール群を適用して加工条件を補正する
から、経時的に加工工具に損耗が生じても製品仕様を維
持することができるのである。
【0011】
【実施例】本実施例では、加工方法としてプレスによる
絞り加工を想定するが、必ずしもこれに限定されるもの
ではなく、たとえば、打抜き加工、切削加工などでも本
発明の技術思想は適用可能である。ここでは、プレスに
よる絞り加工を想定しているから、加工条件としては、
パンチ径、プレス圧、金型温度等が決定される。他の加
工方法では加工手順なども加工条件に加わることにな
る。本発明方法で用いるエキスパートシステムは、ルー
ルベースシステムとフレームシステムとを統合したハイ
ブリッド型のものである。
【0012】本発明方法の概略手順を図1に示し、装置
の概略構成を図2に示す。素材メーカから素材を受け入
れる際には、標準として定めた加工条件に従って所定個
数の製品を作成し、その製品について製品仕様に関する
測定を行う。この測定結果、素材の寸法や形状、素材の
在庫量などをデータベース13に登録する(ステップS
1)。また、その素材を用いて実際に製品を加工したと
きには、所定個数の製品の測定結果を受入れ時の測定結
果と合わせて登録する(図5に示すステップS23)。
実際の製品を加工して得た測定結果は、製品を製造する
たびに登録する。エキスパートシステムは、図2に示す
ように、製造条件を決定するためのルール群が設定され
た知識ベース12と、素材仕様などを登録するデータベ
ース13と、知識ベース12およびデータベース13を
用いて製造条件を決定する推論機構11とを備える。推
論機構11は、知識ベース12とともにルールベースシ
ステムを構成し、またデータベース13とともにフレー
ムシステムを構成する。エキスパートシステムは、作業
者との対話装置として、ディスプレイ装置1およびキー
ボード等の入力装置2を備える。
【0013】製造条件を決定するには、まず製品仕様を
入力する(ステップS2)。製品仕様の入力の際には、
製品の寸法、製品の形状、製品の動作特性などをディス
プレイ装置1に表示された項目に従って入力装置2から
入力する。製品仕様を入力すると、製品仕様を前件とす
る第1ルール群12aを適用して素材を選択する(ステ
ップS3)。第1ルール群12aは製品仕様に基づいて
素材を選択するために、図3のような決定手順をとるよ
うに構成されている。すなわち、データベース13に格
納されている製品仕様に関する測定結果の平均値と、入
力された製品仕様とを比較し、入力された製品仕様にも
っとも近い平均値を有する素材を選択する(ルールR
1)。ここで、判定に用いる測定結果の平均値は、基本
的には最新の製品の測定結果を用いるが、その素材を用
いて過去に実際の製品を加工したことがない場合には、
素材の受入れ時の標準の加工条件による測定結果の平均
値を用いる。平均値が同じもしくは所定範囲内である素
材が複数存在していて素材を1種類に特定できない場合
には、測定結果の分散(ばらつき)の少ないほうの素材
を選択する(ルールR2)。さらに、この段階でも素材
を1種類に決定できない場合には、受入れ時の測定結果
と最新の測定結果との差の少ない素材を採用する(ルー
ルR3)。ルールR3を適用しても素材を1種類に決定
できないときには、在庫量が最大である素材を採用する
(ルールR4)。このように第1ルール群12aは4段
階の判定を行うから、素材を1種類に決定できない確率
はきわめて小さく、選択すべき素材をほぼ確実に1つに
決定することができる。この段階でも素材が1つに決定
されていないときには、測定結果の履歴などを用いても
よい。
【0014】上述のようにして素材が決定されると、次
に、初期加工条件が決定される(ステップS4)。初期
加工条件は、素材の選択の際に用いた測定結果の平均値
とステップS2において入力された製品仕様との差に応
じて、素材の受入れ時に用いた標準の加工条件を補正す
ることによって得られる。ここでは、加工条件の各項目
のうち、製品仕様の各項目に対してそれぞれ影響がもっ
とも大きい特定の項目にのみ変更を加える。通常は製品
仕様の各項目ごとに加工条件の1つの項目を対応させれ
ばよい。この関係は第2ルール群12bとして知識ベー
ス12に格納されており、たとえば、「加工条件のうち
パンチ径をXだけ変更すると、製品の動作特性がYだけ
変化する」などという関係が第2ルール群12bとして
登録されている。したがって、動作特性について測定結
果の平均値と製品仕様との差が1.6Yであるとすれ
ば、標準の加工条件についてパンチ径が2Xだけ変更さ
れ、また、パンチ径の変更を促す指示がディスプレイ装
置1に表示される(ステップS5)。このように、加工
条件の各項目について必要な変更の指示がディスプレイ
装置1に表示されるのである。
【0015】初期加工条件が決定されると、初期加工条
件によって試験的に少量(たとえば、10個)の試作品
を作成する(ステップS6)。この試作品について仕様
を実測し(ステップS7)、実測結果をデータベース1
3に格納する(ステップS8)。第3ルール群12c
は、データベース13に格納された試作品についての実
測結果を用いて初期加工条件を調節する(ステップS
9)。第3ルール群12cは、図4のような決定手順を
とるように構成されている。すなわち、第1段階として
規格外品判定ルールR11を適用し、試作品のうち製品
仕様の許容範囲を満たさない規格外品の個数を求め、規
格外品の個数に応じて次の対応を3つに分類する。規格
外品判定ルールR11は、実際に製品を大量に製造する
際の不良品の発生率を抑制し、かつ、設備のメンテナン
スの必要性を発見するものである。すなわち、規格外品
の個数を、0個、1〜2個、3個以上の場合に分類し、
各場合ごとに異なるルールを適用する。規格外品が0個
であれば、初期加工条件は比較的よい加工条件と判断で
き、また設備のメンテナンスも必要ではないと予想でき
るから、加工条件をより適切なものとするために加工条
件調節ルールR12を発火させる。また、規格外品の個
数が3個以上であれば、初期加工条件が不適切であるか
設備のメンテナンスを必要とすることが予測されるか
ら、設備点検ルールR14を発火させる。規格外品が1
〜2個の場合には、連続的に製品を製造する際に不良品
の発生率が高くなる可能性があると予想されるから、不
良品の発生率を高くする要因を検出するために外観検査
ルールR13を発火させる。
【0016】設備点検ルールR14は、設備のメンテナ
ンスの要否を判定するものであって、まず、試作品の実
測結果の再確認を促すようにディスプレイ装置1に表示
し、なおかつ規格外品が3個以上発生するときには、試
作品を再作成を促すようにディスプレイ装置1に表示す
る。試作品を再作成しても規格外品が3個以上であれ
ば、設備のメンテナンスを促すようにディスプレイ装置
1に表示する。ルールR14の途中段階で規格外品が2
個以下になれば、他のルールR12,R13に移行す
る。
【0017】外観検査ルールR13は、素材や加工条件
の不良または設備の不良による不良品の発生の可能性を
検討するものであって、まず、キズ、ワレ、サビ等の外
観不良の検査を促すようにディスプレイ装置1に表示す
る。試作品に外観不良があれば、外観不良のあった個数
分だけ試作品を差し替えて実測結果を再入力する。差し
替えても規格外品が発生する場合には、設備のメンテナ
ンスを促すようにディスプレイ装置1に表示する。ま
た、外観不良がない場合や外観不良のある試作品を差し
替えた後に規格外品がなくなった場合には、規格外品を
無視して加工条件調節ルールR12を適用する。
【0018】加工条件調節ルールR12では、試作品の
各項目の平均値と製品仕様の各項目との差を求めて、差
が所定範囲内である場合と、差が所定範囲外であって平
均値のほうが大きい場合と、差が所定範囲外であって平
均値のほうが小さい場合とに分類される。次に、各場合
について特異データの個数が判定される。すなわち、製
品仕様の各項目について許容範囲の上限値や下限値の近
傍のデータを特異データとみなし、特異データの個数が
判定される。また、試作品の各項目の分散(ばらつき)
も求められる。特異データの個数が多いか、または、分
散が大きければ、素材の選択に問題がある可能性が予想
されるから、試作品を再作成して特異データの個数や分
散を求め、なおかつ特異データの個数が多い場合や分散
が大きい場合には、素材を再選択するようにディスプレ
イ装置1に表示する。
【0019】一方、製品仕様と試作品の平均値との差が
大きい場合であっても、特異データが少なく、かつ、分
散が小さければ、製品仕様に対して初期加工条件の設定
が下方または上方にずれていると考えられるから、試作
品の平均値が下方または上方に修正されるように加工条
件のうちで、その項目に対してもっとも影響の大きい項
目(たとえば、パンチ径)、または、次に影響の大きい
項目(たとえば、プレス圧)についての修正を促す指示
をディスプレイ装置1に表示する。このとき、第2ルー
ル群12bと同様に、加工条件のどの項目をどれだけ修
正するかを指示する。
【0020】試作品の平均値と目的とする製品仕様との
差が所定範囲内であり、かつ、特異データがなく、か
つ、分散が小さい場合には、初期加工条件によって製品
仕様が満たされるものとして、初期加工条件をそのまま
加工条件とすることをディスプレイ装置1に表示する。
また、試作品の平均値と製品仕様との差が所定範囲内で
あって特異データが少なく(たとえば、1〜3個)、か
つ、分散が小さい場合には、特異データの発生原因を確
認するようにディスプレイ装置1の表示によって指示さ
れる。すなわち、キズ、ワレ、サビ等について外観不良
を検査するように指示される。外観不良によって特異デ
ータが発生しているときには、単発的なものと判断さ
れ、初期加工条件をそのまま用いて加工する指示をディ
スプレイ装置1に表示する。また、外観不良がなけれ
ば、実測結果に間違いがないかどうかを確認するように
ディスプレイ装置1に表示がなされる。試作品の実測を
再度行って規格外品が発見されれば外観検査ルールR1
3を適用し、規格外品が発見されなければ初期加工条件
をそのまま用いて加工する指示をディスプレイ装置1に
表示する。
【0021】以上のようにして、初期加工条件を調節し
て加工条件が決定されると、決定された加工条件ととも
に適用したルールがディスプレイ装置1に表示される
(ステップS10)。また、決定した加工条件と選択し
た素材とは製造条件としてその製造条件に対応する製品
仕様とともにデータベース13に格納される(ステップ
S11)。
【0022】上述のようにして第3ルール群を用いて加
工条件を決定すれば、第1ルール群によって選択された
素材とともに製造条件が決定されることになる。この製
造条件を用いて実際に製品を製造する(ステップS2
1)。製造時においては、図5に示すように、1ロット
(たとえば、9000個)ごとに所定個数の抜取検査を
行う(ステップS22)。抜取検査では、1ロットの最
初の所定個数(たとえば、5個)と、最後の所定個数
(たとえば、5個)とについて製品仕様の所定項目を実
測する。抜取検査による実測結果を入力装置2から入力
すれば(ステップS23)、データベース13に登録さ
れる。また、抜取検査による実測結果について、最初の
所定個数と最後の所定個数との平均値をそれぞれ求め、
両平均値の差に対して知識ベース12に格納された第4
ルール群12dを適用して加工条件の変更の要否を判定
する(ステップS24)。
【0023】第4ルール群12dは、第2ルール群12
bと同様の構成を有している。すなわち、上述した平均
値の差に応じて製造中での仕様の変化傾向を求めるので
あり、この変化傾向に基づいて、製品仕様が許容範囲に
収まるように加工条件を修正するのである。加工条件の
修正にあたっては、加工条件の各項目のうち製品仕様の
各項目に対してそれぞれ影響がもっとも大きい特定の項
目のみを変更する。一般には、製品仕様の各項目ごとに
加工条件の1つの項目を対応させればよい。要するに、
第2ルール群12bと同様に、「加工条件のうちパンチ
径をXだけ変更すると、製品の動作特性がYだけ変化す
る」などという関係が第4ルール群12dとして登録さ
れている。したがって、加工条件の変更を要するときに
は、変更を促す指示がディスプレイ装置1に表示される
(ステップS25)。またこのとき、工具が交換を必要
とする程度に損耗していると判断されたときには、工具
の交換を促すようにディスプレイ装置1に表示される。
【0024】以上のように、知識ベース12は、素材を
選択する第1ルール群12a、初期加工条件を決定する
第2ルール群12b、初期加工条件を調節して加工条件
を決定する第3ルール群12c、抜取検査による工具管
理を行う第4ルール群12dを備えているのである。し
たがって、熟練度の低い作業者であってもコンピュータ
支援によって、製造条件の決定および製造条件の調整を
熟練者と同等程度に行うことができるようになるのであ
る。また、第2ルール群12bによって仮に設定した初
期加工条件を、初期加工条件での試作品から得たデータ
に第3ルール群12cを適用して調節することによって
加工条件を決定するから、工具の損耗、周囲環境、その
他管理項目にない要因による加工条件の変動があって
も、製品仕様を確実に満たすことができるのである。さ
らに、抜取検査に基づいて加工条件を修正する第4ルー
ル群12dを備えているから、工具の管理も行って製品
仕様を維持することができるのである。加えて、製造条
件が決定されたときには、決定過程のルールをディスプ
レイ装置1に表示するから、使用を継続するうちに作業
者の知識が増え、未熟練の作業者を教育することができ
る。熟練した作業者では、製造条件の決定過程が表示さ
れることによって、決定過程の適否を確認することがで
き、安心感が得られるものである。しかも、決定した製
造条件は登録されて、以後の製造条件の決定の際に参照
されるから、使用を継続するにつれて製品仕様に対する
加工条件の設定の確度が高くなる効果もある。
【0025】
【発明の効果】請求項1の発明は、選択された素材と製
品仕様とを前件とする第2ルール群を適用して初期加工
条件を決定する過程と、選択された素材を初期加工条件
に従って試験的に加工することにより少量の試作品を作
成するとともに試作品の仕様を実測する過程と、試作品
の実測結果に第3ルール群を適用して初期加工条件を調
節することにより加工条件を決定する過程とを備えてい
るものであり、最初に設定した初期加工条件による試作
品の実測結果に基づいて初期加工条件を調節して加工条
件を決定するから、初期加工条件の設定が製品仕様およ
び素材に対して十分に適正でない場合には、さらによい
加工条件に補正できることになり、適切な加工条件を確
実に設定することができるという効果を奏する。
【0026】請求項2の発明は、加工条件の決定後に製
品仕様の入力から製造条件の決定に至るまでに用いたル
ールを表示するから、未熟な作業者に対しては製品仕様
と製造条件との対応関係を教育する効果があり、熟練し
た作業者に対しては製造条件の決定手順を確認すること
ができて心理的な不安感を除去することができるという
利点がある。
【0027】請求項3の発明は、加工条件の決定後に決
定された製造条件を製品仕様に対応させて登録するの
で、次回に同じ仕様の製品を製造する場合に、登録され
た製造条件を参照することによって、製造条件の決定ま
での時間が短縮されるという効果を有する。請求項4の
発明は、所定量の製品ごとに抜取検査を行い、抜取検査
の結果に第4ルール群を適用して加工条件を補正するか
ら、経時的に加工工具に損耗が生じても製品仕様を維持
することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における製造条件の決定過程の流れを示
す説明図である。
【図2】実施例の概略構成図である。
【図3】実施例における第1ルール群の構成を示す説明
図である。
【図4】実施例における第3ルール群の構成を示す説明
図である。
【図5】実施例における製造中の流れを示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 ディスプレイ装置 2 入力装置 11 推論機構 12 知識ベース 12a 第1ルール群 12b 第2ルール群 12c 第3ルール群 12d 第4ルール群 13 データベース
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−8025(JP,A) 特開 平4−55001(JP,A) 特開 平4−70908(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23Q 15/00 - 15/28 G05B 11/00 - 13/04 G05B 19/18 - 19/46 G06F 17/60

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素材仕様および加工条件を含む製造条件
    と製品仕様との間の法則および経験則をルール群として
    備えるエキスパートシステムを用いて製品仕様に基づい
    て製造条件を決定するエキスパートシステムを用いた製
    造条件決定方法において、所望の製品仕様を前件とする
    第1ルール群を適用してあらかじめ登録されている素材
    から製品仕様に適合した素材を選択する過程と、選択さ
    れた素材と製品仕様とを前件とする第2ルール群を適用
    して初期加工条件を決定する過程と、選択された素材を
    初期加工条件に従って試験的に加工することにより少量
    の試作品を作成するとともに試作品の仕様を実測する過
    程と、試作品の実測結果に第3ルール群を適用して初期
    加工条件を調節することにより加工条件を決定する過程
    とからなることを特徴とするエキスパートシステムを用
    いた製造条件決定方法。
  2. 【請求項2】 加工条件の決定後に製品仕様の入力から
    製造条件の決定に至るまでに用いたルールを表示する過
    程を付加したことを特徴とする請求項1記載のエキスパ
    ートシステムを用いた製造条件決定方法。
  3. 【請求項3】 加工条件の決定後に決定された製造条件
    を製品仕様に対応させて登録する過程を付加したことを
    特徴とする請求項1記載のエキスパートシステムを用い
    た製造条件決定方法。
  4. 【請求項4】 決定された加工条件に基づいて所定量の
    製品を加工した後に製品の抜取検査を行う過程と、抜取
    検査ごとに第4ルール群を適用して加工条件を補正する
    過程とを付加したことを特徴とする請求項1記載のエキ
    スパートシステムを用いた製造条件決定方法。
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