JP3194101B2 - 自己付勢形同期装置 - Google Patents

自己付勢形同期装置

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JP3194101B2 JP35633891A JP35633891A JP3194101B2 JP 3194101 B2 JP3194101 B2 JP 3194101B2 JP 35633891 A JP35633891 A JP 35633891A JP 35633891 A JP35633891 A JP 35633891A JP 3194101 B2 JP3194101 B2 JP 3194101B2
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D23/00Details of mechanically-actuated clutches not specific for one distinct type
    • F16D23/02Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches
    • F16D23/04Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch
    • F16D23/06Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch and a blocking mechanism preventing the engagement of the main clutch prior to synchronisation
    • F16D23/0606Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch and a blocking mechanism preventing the engagement of the main clutch prior to synchronisation the blocking mechanism comprising an axially-extending shouldered pin passing through a hole in a radial wall
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D23/00Details of mechanically-actuated clutches not specific for one distinct type
    • F16D23/02Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches
    • F16D23/04Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch
    • F16D23/06Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch and a blocking mechanism preventing the engagement of the main clutch prior to synchronisation
    • F16D2023/065Means to provide additional axial force for self-energising, e.g. by using torque from the friction clutch

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多段変速機に用いられ
る同期装置のための予付勢・アセンブリに関するもので
ある。さらに、本発明は、自己付勢形同期装置のための
予付勢・アセンブリにも関連する。
【0002】
【従来の技術】多段変速機に用いられるピン型同期装置
は既によく知られている。前記装置は、ギヤをシャフト
に同期させ、連動させるための摩擦部材及びジョー部
材、摩擦部材のうちの少なくとも1個に固定され、半径
方向に延びたシフトフランジの開口部を貫通する複数の
ピン、フランジの噛み合う初期動作に応じて摩擦部材を
噛み合わせるための予付勢・アセンブリ、ジョー部材が
同期から外れるのを防ぐためにピン上の肩部およびフラ
ンジ開口部の周辺部とによって形成されるブロッカーを
備えている。
【0003】このような同期装置のための予付勢・アセ
ンブリは、製造誤差の幅を非常に狭くする必要があるた
めコストがかかり、及び/又はかさが大きく、しかも
(あるいは)摩耗のための誤動作が起きることが多かっ
た。
【0004】また、多段変速機の技術においては、同期
装置は、すべての、もしくはいくつかの変速ギヤ比のシ
フトに要する時間を短縮するために利用できることはよ
く知られている。さらに、自己付勢形同期装置を用いる
ことで、運転者に要求されるシフトの労力(シフトレバ
ーに加える力)を軽減できることもよく知られているこ
とである。運転者がシフトに要する労力は通常車両の大
きさと重量に伴って増大するため、特に重量トラックの
場合、自己付勢形同期装置は重要なものとなる。
【0005】先行技術に見られるこのようなメカニズム
の例としては、米国特許2,410,511号、2,896,760 号、
3,548,983 号、4,413,715 号、4,836,348 号、4,869,35
3 号明細書などがある。なお、以上の特許は参考のため
本書に添付されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の特許に見られる
同期装置は、ギヤをシャフトに同期させ、連動させるた
めの摩擦部材及びジョー部材、シフト力によってジョー
部材のうちのひとつが噛み合う初期動作に応じて摩擦部
材を噛み合わせるための予付勢動作に対応して噛み合う
ブロッカーを備えている。このブロッカーは、ジョー部
材が同期から外れるのを防ぎ、かつ、シフト力を摩擦部
材に伝達してその同期トルクを増大させるためにも用い
られる。さらに、同期装置には、トルクに反応してシフ
ト力の方向に沿ってさらに力を与えるための自己付勢傾
斜面を備えており、摩擦部材の同期トルクをいっそう増
加させるようになっている。前記特許各号に見られる同
期装置の構造は、ピン型構造を持つ同期装置とは実質的
に異なっている。(少なくとも部分的には)このような
構造上の違いのために、ピン型同期装置に前述のような
自己付勢機能を与えることは困難であった。
【0007】さらに、前記特許に見られる同期装置は、
シフトに要する時間と労力を減らすことはできるもの
の、変速装置全体のシフトに関連した条件(例えば、一
般に低速ギヤの場合高速ギヤに比べてシフトにはいっそ
う大きな力ならびに(あるいは)多くの時間が必要だと
か、ダウンシフトの場合一般にアップシフトに比べてよ
り大きな力と多くの時間が必要になるなど)は考慮され
ていない。
【0008】このような事情に鑑みて、本発明は、自己
付勢手段を備えたピン型同期装置の予付勢・アセンブリ
を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】および
【作用】上記目的を達成するために、本発明のピン型同
期装置は、1個の軸を備えたシャフトの周囲に放射状に
広がる環状のシフトフランジを備えている。このフラン
ジが第一ジョー部材ならびに第一摩擦部材をそれぞれに
動かし、第二ジョー部材ならびに第二摩擦部材に噛み合
わせて同期並びにかみ合い係合を行う。
【0010】第一摩擦部材は固定されたリングを備え、
その周縁からは間隔をあけて配置された複数のピンが延
びてフランジの開口部に入り込んでいる。それぞれのピ
ンには小径部があって、フランジとピンとの間で一定の
範囲の相対的な回転が可能である。また、それぞれのピ
ンにはブロッカーの役目を果たすショルダーがあり、こ
れがフランジの開口部のショルダーとともにブロッカー
を構成するようになっている。
【0011】予付勢手段は、ニュートラルポジションか
らギヤに向かって加えられたシフト力によるフランジの
初期軸方向移動に応じて摩擦部材と弾力的に連動し、摩
擦部材が噛み合うのに応じてブロッカー手段を噛み合わ
せることにより初期同期トルクを発生させ、これがピン
を通じてフランジに伝達される。また、ブロッカーショ
ルダーを通じてシフト力が第一摩擦部材に伝達され、摩
擦部材の噛み合う力を増大させる。
【0012】本発明の大きな特徴は、以下のようなもの
である。
【0013】第三及び第四のジョー部材は、それぞれ第
一及び第二のジョー部材と係合するジョークラッチ手段
であり、第三及び第四のジョー部材は相互に向かい合っ
ており、その端面は半径方向に延びて同じく放射状に広
がるフランジの一部を挟み込んでいる。
【0014】それぞれの開口部につながる細長いスロッ
トを備えたフランジがあり、それぞれのスロットには軸
方向に横向きに広がった部分があって、これが軸方向に
向かい合ったフランジの端面を通って延び、スロットの
細長い部分は第三及び第四のジョー部材の端面に挟み込
まれている。この細長い部分の一方の端は各フランジ開
口部の中に延び、他方の端は反動面となっている。
【0015】各スロットの内部に配置され、一方の端は
前記反動面に反応して動き、他方の端はプランジャに反
応するようになっている弾力手段が設けられている。
【0016】プランジャは、ニュートラルポジションに
おいて、フランジ開口部に配置されたピンの細くなって
いる部分によってヘッド部分が支えられるようになって
おり、各プランジャには、軸方向に間隔をあけて配置さ
れたスライド可能な側壁があって、これがフランジの端
面を取り囲み、フランジの軸の方向に対してプランジャ
が動くのを防ぐようになっている。
【0017】
【実施例】「複式変速機」とは、主変速部と補助変速部
とを直列に連結して、主変速部で選択された歯車減速を
補助変速部で選択されたさらなる歯車減速と組み合わせ
るようにしたチェンジギヤ変速機のことである。本説明
において「アップシフト」とは、低速比から高速比への
シフトのことである。「ダウンシフト」とは、高速比か
ら低速比へのシフトのことである。
【0018】本説明において、「低速歯車」または「低
歯車」とは、変速機において比較的低速の前進に用いら
れる歯車比、すなわち入力軸の速度に対する出力軸の速
度の減速比が高い歯車組のことである。
【0019】「同期装置クラッチ機構」とは、確動クラ
ッチを用いて所定の変速比歯車を軸に非回転的に連結
し、確動クラッチの部材がその確動クラッチに対応した
同期摩擦クラッチとほぼ同期回転するようになるまで、
確動クラッチが連結しないようにしたクラッチ機構のこ
とである。
【0020】「自己付勢手段」とは、摩擦クラッチの同
期トルクに比例して同期クラッチの係合力を増加させる
ランプまたはカム等を設けた同期装置クラッチ機構のこ
とである。
【0021】図1は、主変速部14をレンジ形補助部1
5に直列に連結した複式変速機12を概略的に示してい
る。両変速部は公知であって、2副軸形である。変速機
12は、主変速部14だけ、または補助部をスプリッタ
形またはスプリッタ/レンジ形にした別の複式変速機に
することもできる。そのような変速機は米国特許第4,
788,889号に開示されており、この特許は引例と
して本説明に含まれる。
【0022】一般的に、変速機12はハウジングH内に
収納されており、入力軸16がディーゼルエンジンE等
の原動機によって、エンジンのクランク軸20に駆動連
結している入力すなわち駆動部分18と、変速機入力軸
16に回転可能に固定されている従動部分22とを備え
た、常時係合しているが選択的に切り離される摩擦マス
タークラッチCを介して駆動される。
【0023】変速機12において、入力軸には、複数の
ほぼ同一の副軸アセンブリ26、26Aをほぼ同一の回
転速度で同時に駆動するための入力歯車24が取り付け
られている。変速機12において、図2に示されている
2つの副軸アセンブリ26、26Aは、入力軸16とほ
ぼ同軸的に整合している主軸28の直径方向の両側に設
けられている。
【0024】副軸アセンブリ26、26Aの各々は、ハ
ウジングH内において両端部が軸受32、34で支持さ
れている副軸30を有している。ハウジングHは、一部
分だけが概略的に図示されている。各副軸30には、同
一群の副軸歯車38、40、42、44、46及び48
がそれと共転可能に固定されている。複数の駆動すなわ
ち主軸歯車50、52、54、56及び58が主軸28
に取り付けられており、自己付勢同期装置クラッチ機構
60、62及びクラッチカラー機構64の滑り移動によ
って一度に1つずつが主軸28と選択的に連結してそれ
と共転できるようになっている。
【0025】クラッチ機構60は左方向へ移動して、入
力歯車24を主軸28に連結することによって、入力軸
16と主軸28との間を直結駆動状態にすることができ
る。好ましくは、主軸28に取り付けられた主軸歯車
は、対応の副軸歯車群と常時噛み合って、それらによっ
て遊動支持されている。
【0026】このような主軸歯車の取り付け方及びそれ
から得られる利点は、米国特許第3,105,395号
及び第3,335,616号に詳細に説明されており、
これらの特許は引例として本説明に含まれる。一般的
に、クラッチ機構60、62及び64は、従来から公知
のようにシフトバーハウジングアセンブリ(図示せず)
に対応させたシフトフォーク(図示せず)によって軸方
向に位置決めされる。クラッチカラー64は、公知の非
同期複動式形である。
【0027】本発明を公知の2副軸遊動主軸及び遊動主
軸歯車形の変速機について説明するが、本発明は単一副
軸形の変速機にも同様に適用可能である。また、本発明
は手動操作式変速機に用いるのが好都合であって、それ
について説明するが、本発明は米国特許第4,361,
060号及び第4,427,447号に記載されている
形式の半または全自動機械式変速機にも同様に適用可能
である。
【0028】主軸歯車58はリバース歯車であって、従
来形の中間アイドラ歯車(図示せず)を介して副軸歯車
48と常時噛み合っている。主変速部14は5つの選択
可能な前進速度比を備えているが、最低前進速度比、す
なわち主軸歯車56を主軸28に駆動連結することによ
って得られる比は、過酷な条件下において車両を始動さ
せるためだけに使用されるローまたはクリーパギヤであ
ると考えられる高い歯車減速であることが多い。主変速
部14を補助変速部、例えば本実施例では2速度レンジ
部15と共に用いた場合、ローギヤは通常は組み合わさ
れない。従って、本実施例の変速機12には9段の前進
速度比が設けられている。
【0029】補助変速部15にはほぼ同一の補助副軸ア
センブリ66,66Aが設けられており、その各々は、
ハウジングH内において両端部が軸受70、72で支持
されている補助副軸68を有し、2つの補助部副軸歯車
74、76がそれと共転可能に固定されている。補助部
副軸歯車74は、主軸28に取り付けられているレンジ
歯車78と常時噛み合ってこれを支持している。補助部
副軸歯車76は、出力軸82に取り付けられてそれと共
転可能であるレンジ/出力歯車80と常時噛み合ってこ
れを支持している。
【0030】滑り複動式自己付勢同期装置クラッチ機構
84が主軸28に回転可能に固定されており、レンジ歯
車78または出力歯車80を主軸28に選択的に連結す
るために使用される。クラッチ機構84は、複動式自己
付勢同期装置クラッチ機構60、62の原理と、199
0年12月24日に提出された同時継続出願番号63
3、739に記載されている一方向同期装置クラッチ機
構の原理とを利用している。
【0031】レンジクラッチ機構84を左側に位置決め
してレンジ歯車78を主軸28に連結し、主変速部をそ
れの5段の前進速度比56、54、52、50及び16
にシフトすることによって、変速機12の9段の前進速
度比の中の最初の5段に順次アップシフトすることがで
きる。続いて残りの4段の前進速度比へのシフトは、レ
ンジクラッチ機構84を右側に位置決めして主軸28を
直接的に出力歯車80すなわち出力軸82に連結してか
ら、主変速部をそれの4段の前進速度比54、52、5
0及び16にシフトすることによって実施される。ダウ
ンシフトは、アップシフトの逆にすぎない。
【0032】以下の詳細な説明において、図1に概略的
に示されている部材に直接的に相当する部材には同一の
参照番号が付けられている。
【0033】次に、主に図2及び3を参照しながら歯車
/同期装置アセンブリ86について詳細に説明すると、
アセンブリには、中心軸線28a回りに回転できるよう
に取り付けられた軸28と、軸方向に互いに離して軸に
回転可能に支持されており、環状のスラスト部材88、
90によって軸に対して軸方向移動できないように固定
されている歯車52、54と、複動式同期装置クラッチ
機構62とが設けられている。スラスト部材88、90
は、軸のスプライン歯29内に設けられた環状溝28
b、28cにはめ込まれており、2つのスプライン歯2
9の間の空間に設けられた固定ピン92(図3)によっ
て軸に対して回転しないように取り付けられている。
【0034】同期装置62は、歯車52、54に一体成
形された環状摩擦部材部分94、96及びジョー部材部
分98、100と、軸に一体成形されるか他の方法でそ
れに取り付けられた外側スプライン歯29と摺動可能に
噛み合った内側スプライン歯106、108を設けた部
材102、104と、軸方向の両側面110a、110
bがジョー部材102、104の軸方向表面102a、
104a間に挟まれている、半径方向に延在したシフト
フランジ110と、フランジ及びジョー部材を相対軸方
向移動しないように固定するための3つのH形リテーナ
部材112(1つが図5に斜視図で示されている)と、
各々から軸方向に延出してフランジの開口110cを通
るようにして円周方向に間隔をおいて設けられた3本の
ピン118によって互いに固着された環状の摩擦リング
部材114、116と、それぞれがばね122及びピン
に形成された表面に当接するプランジャ124を備えて
いる3つの予付勢手段/中立センタリングアセンブリ1
20とを有している。あるいは、同期装置62は、単動
ピン形でもよい、すなわち1つの歯車だけを軸に同期さ
せて噛み合い連結させる構造でもよく、そのような機構
は米国特許第3,221,851号に記載されており、
この特許は引例として本説明に含まれる。また、リテー
ナ112、ピン118及びアセンブリ120の数は、こ
こに示したものよりも増減させることができる。
【0035】図面から明らかなように、摩擦部材94、
114及び96、116は協働して、が連結するのに先
立って歯車を軸に同期させる摩擦クラッチを形成してい
る。円錐クラッチが好適であるが、他の形式の摩擦クラ
ッチを用いることもできる。摩擦部材94、96は、公
知の様々な方法で対応の歯車に取り付けられる。摩擦部
材94、96には、それぞれ外側円錐摩擦表面114
a、116aと係合する内側円錐摩擦表面94a、96
aが設けられている。部材94、96及び114、11
6は、それぞれ同期装置のカップ及びリングとも呼ばれ
る。
【0036】広範囲の円錐角度を用いることができる
が、本実施例では円錐角度が7.5度になっている。摩
擦表面114a,116a及び/または94a、96a
は様々な公知の摩擦素材を基材に取り付けて形成するこ
とができる。ここでは米国特許第4,700,823
号、第4,844,218号及び第4,778,548
号に開示されているような熱分解炭素摩擦材が好まし
い。これらの特許は引例として本説明に含まれる。
【0037】ピン118が図6に詳細に示されている。
各ピンには、フランジの開口110cの直径よりもわず
かに小径の大径部分118aと、摩擦リング114、1
16間に(ここでは中央に)設けられた小径の溝部分1
18bと、ピンの軸線から半径方向外向きに、ここでは
ピンの軸線に直交する線に対して約40度の角度で互い
に軸方向に離反するように設けられた円錐形のブロッカ
ー肩部表面118c、118dと、さらに特に必要では
ないが設けることが好ましい独立予付勢表面118e、
118f及び延長補助センタリング表面118g、11
8hとを備えている。
【0038】溝部分が対応のフランジ開口にはめ込まれ
ると、剛性の摩擦リング及びピンアセンブリがフランジ
に対して限定回転できるため、ピンのブロッカー肩部を
フランジ開口の周囲に形成された面取りブロッカー肩部
110d、110eと係合させることができる。予付勢
表面118e、118fは円錐形のブロッカー肩部11
8c、118dに弦方向に交差してその一部を取り除い
て形成され、好ましくは(必ずしもそうでなくてもよ
い)平坦な平面であり、ピンの軸線に対してブロッカー
表面の角度よりも幾分小さい角度が付けられている。セ
ンタリング表面118g、118hも平坦な平面であ
り、図面から明らかなように、ピンの軸線に対してブロ
ッカー及び予付勢表面の角度よりも相当に小さい角度が
付けられている。図示のように、平坦表面の弦部分はピ
ン軸線及び軸の軸線と同心の円に対して接線方向に延在
している。補助センタリング表面によって与えられる軸
方向力は、そのような位置決めがフランジ110を移動
させるシフト機構によって完全には実施されなかった場
合、フランジ110を中立位置へ戻すことができる大き
さでなければならない。
【0039】プランジャ124が、フランジのスロット
110f内に配置されたコイル圧縮ばね122によって
ピンの予付勢表面及びセンタリング表面の方へ半径方向
外向きに付勢されている。必ずしもそれに限定されない
が、好ましくはスロットの大部分を軸の軸線に対して半
径方向に設ける。スロットはまた軸方向にフランジ側部
110a、110bを貫通してフランジ開口110cを
形成しており、半径方向内側の端部110gにばねが当
接している。
【0040】ばねの半径方向内側部分は、スロット端部
から半径方向外向きに設けられたペグ等の図示しない手
段によって保持することができる。プランジャ124
は、板金で形成することもできるが、好ましくは鋼等の
鋳込みまたは圧縮材で形成して、構造剛度及び表面硬さ
が得られるようにする。各プランジャ124は断面がほ
ぼU字形であり、その閉端部に形成された頭部分に、対
応のピン118の平坦な予付勢表面及びセンタリング表
面と協働する平坦な傾斜表面124a、124bが設け
られている。
【0041】各プランジャの側壁は、スロット110f
の半径方向に延在している側壁表面と摺動可能に協働し
てプランジャを円周方向に保持する表面124c、12
4dを備えている。フランジの側壁はさらに、ジョー部
材102、104の半径方向に延在して軸方向に面して
いる端面102a、104aと摺動可能に協働してプラ
ンジャを軸方向に保持する表面124e、124fを備
えている。
【0042】前述したように、ジョー部材102、10
4には、軸に取り付けられた外側スプライン歯29と摺
動可能に噛み合った内側スプライン歯106、108が
設けられている。外側スプラインには、軸の軸線に平行
なインボリュートフランク表面29が設けられており、
これらがジョー部材スプラインのフランク表面と噛み合
うことによって、その間での相対回転が防止される。
【0043】H形部材112の各々は、ジョー部材の表
面102b、104bに当接する端部分112a、11
2bと、端部分を連結する中央部分112cとを有して
いる。中央部分は、ジョー部材の軸方向スロット102
c、104cにすべりばめされて開口110h内を自在
に通っており、開口110hに形成された半径方向のス
トッパ表面110n、110mが中央部分112cと協
働して、以下に説明する理由のためジョー部材及び軸に
対するフランジの回転移動を制限できるようにしてい
る。
【0044】図2、3及び図8ないし図10からわかる
ように、軸の外歯29の、フランジ110の図1及び9
の中立位置から軸方向の両側の部分に変更を加えて設け
られた1つまたは複数のランプ表面が、フランジ110
から半径方向内向きに軸スプライン29間の軸方向空間
内へ延出している反動手段すなわち内歯111に形成さ
れた同数のランプ表面と協働するようになっている。
【0045】ランプ表面は、フランジがジョー部材10
2、104及び軸28に対して限定回転できるようにし
て、円錐クラッチ及び軸間の同期トルクに反動して軸方
向の付加自己付勢を発生して、フランジ110に加えら
れたシフト力によって最初に係合した円錐クラッチの係
合力を増大させ、それによって円錐クラッチによって得
られる同期トルクを増大させることができるようにして
いる。
【0046】ランプ表面は、一方または両方の歯車に対
する同期力及び/またはアップシフト及びダウンシフト
に伴ったいずれの方向のトルクにも対応した同期力を増
加させることができるように設けることができる。すな
わち円周方向において各H形リテーナの中央部分112
cの間にある各歯29には軸方向に間隔をおいて第1及
び第2くぼみが設けられ、これらによって形成された環
状溝には、ポスト状部分29aによって定められた第1
端部と、軸方向に向き合った端部29b、29cと、最
小外径部分29dとが設けられている。
【0047】最小外径部分29dは、スプライン29の
谷径よりも大きく、またスプライン106、108の内
径部分106a、108aよりも大きい。また、最小外
径部分29dは、内歯111の内径部分111eよりも
小さい。ポスト状部分29aは、各歯の両軸方向部分を
除去して形成されたひし形をしている。除去部分の軸方
向及び半径方向長さは、ブーストランプ表面29e、2
9f、29g、29hを加工し易くすると共に、そのよ
うな除去が歯の強度に対して与える影響を最小に抑える
ことができるように選択される。
【0048】さらに、スプライン歯29は、ランプ表面
がそれに作用する力による摩耗を最小に抑えることがで
きる十分な表面積を確保できるように、十分な半径方向
深さを与えられている。ポスト部分29aの軸方向端部
29m、29n間の除去部分すなわちくぼみの軸方向部
分及び歯29の軸方向端部29b、29cは、歯に環状
溝を研削加工するだけで形成される。除去部分の軸方向
長さは、ランプ表面を形成するための機械工具を挿入で
きる十分な長さになっている。
【0049】ランプ表面29e、29fは、それぞれフ
ランジ歯111のランプ表面11a、111bに対して
反動して付加軸方向力を発生することによって、いずれ
かの方向のトルクに応じて歯車54の同期速度を促進ま
たは援助するようになっている。ランプ表面29g、2
9hは、それぞれランプ表面111c、111dに対し
て反動して、いずれかの方向の同期トルクに応じて歯車
52に対する付加軸方向力を発生するようになってい
る。ランプ表面の角度を変化させることによって、アッ
プシフト及びダウンシフトに対して、また高速比及び低
速比に対して異なった大きさの付加軸方向力を与えるこ
とができる。また、1つまたは複数の歯車に対して1方
向では付加軸方向力が望まれない場合、ランプ表面をス
プライン歯に平行にする、すなわち有効ランプ表面を設
けないこともできる。
【0050】以下に説明するように、付加軸方向力の大
きさまたは量は、摩擦クラッチ及び自己付勢ランプの平
均半径の比の関数でもある。従って、シフトフォークに
よってシフトフランジ110に加えられたあるシフト力
に対する付加軸方向力の大きさは、ランプ角度及び/ま
たは平均半径比を変化させることによって変更すること
ができる。
【0051】フランジ110が図1及び図9の中立位置
にある時、ピン118の小径部分118bが対応のフラ
ンジ開口110cと半径方向に整合し、円錐クラッチの
摩擦表面間がわずかに離れており、ばね122の力でピ
ン118の予付勢表面118e、118fに作用するプ
ランジャ124の傾斜予付勢表面124a、124bに
よってこの離れた状態に維持される。予付勢表面によっ
て与えられる軸方向力は、円錐クラッチ表面間のオイル
の粘性シアのために自己付勢ランプによってフランジに
加えられる付加軸方向力に対抗できる大きさであること
が好ましい。
【0052】いずれかの歯車を軸に連結したい場合、引
例として本説明に含まれる米国特許第4,920,81
5号に開示されているような適当な図示しないシフト機
構を公知の方法でフランジ110の外周に連結すること
によって、フランジを軸28の軸線に沿って軸方向に、
歯車52を連結する時には左に、歯車54を連結する時
には右に移動させる。シフト機構は、リンク装置によっ
て運転者が手動で移動させてもよいが、アクチュエータ
で選択的に移動させたり、シフト機構の移動を自動的に
開始させると共にシフト機構によって加えられる力の大
きさを制御する手段によって移動させることもできる。
シフト機構を手動で移動させる場合、その力は運転者が
シフトレバーに加える力に比例する。手動または自動の
いずれで加える場合でも、力は軸方向にフランジ110
に加えられ、図11に矢印Foの長さで表されている。
【0053】運転者のシフト力Foによるフランジ11
0の初期右側軸方向移動は、予付勢表面118f、12
4bによってピンに伝達されて、円錐表面116aを円
錐表面96aに初期摩擦係合させる。もちろん、円錐表
面の初期係合力は、ばね122の力及び予付勢表面の角
度の関数である。初期摩擦係合(非同期状態が存在する
として、また自己付勢ランプ手段の効果を一時的に無視
する)によって、初期円錐クラッチ係合力及び同期トル
クToが発生し、この同期トルクToによってフランジ
110と係合摩擦リングとの間が限定相対回転し、これ
によって小径ピン部分118bがフランジ開口110c
の適当な側へ移動して、ピンのブロッカー肩部118c
がフランジのブロッカー肩部110dと係合する。
【0054】ブロッカー肩部が係合した時、フランジ1
10に加えられている運転者の全シフト力Foがブロッ
カー肩部を介して摩擦リング116に伝達されるため、
円錐クラッチが運転者の全シフト力Foで係合し、総運
転者同期トルクToが得られる。この運転者同期トルク
Toは、図11に矢印Toで表されている。
【0055】ブロッカー肩部は運転者シフト力Foの軸
方向に対して角度を付けて設けられているので、それら
は、非同期状態では円錐クラッチからの同期トルクに対
向するが大きさが小さい対向力すなわちアンブロックト
ルクを発生する。ほぼ同期化が達成されると、同期トル
クがアンブロックトルク以下まで低下することから、ブ
ロッカー肩部がピンを開口110cに対して同心的に移
動させるため、継続的にフランジが軸方向移動し、図8
に示されているようにジョー部材104の外側ジョー歯
104dがジョー部材100の内側ジョー歯100aと
係合することができる。
【0056】公知のように、また図7にジョー部材98
のジョー歯98aに対してだけ参照番号を付けて示され
ているように、ジョー歯の前部分には、初期接触時の歯
の破損を軽減するためのすくい角前縁部98bと、歯を
整合位置に合わせる面取りすなわちウェッジ面98cと
が設けられている。
【0057】そのような前縁部を設けたジョー歯は、引
例として本発明に含まれる米国特許第4,246,99
3号と、適当なすくい角について教示している米国特許
第3,265,173号とに詳細に記載されている。
【0058】ウェッジ面は、非対称にしてもよく、歯の
前縁部の当接によるシフト完了の遅れを防止する。なめ
らかで比較的小さい作動力でシフトを完了できるように
するため、ジョー歯は円周方向にできるだけ細かく、す
なわち小さくして、ジョー歯に整合させるために必要な
数すなわわち回転調節度を最小に抑える。また、ジョー
歯はできるだけ大きい直径の周囲に設けることが好まし
い。
【0059】やはり自己付勢ランプの効果を無視する
と、力Foによって与えられる円錐クラッチトルクは等
式(1)で表される。 To=FoRcμc/sinα(1) 但し、Rc=円錐摩擦表面の平均半径 μc=円錐摩擦表面の摩擦係数 α =円錐摩擦表面の角度 次に、特に図9及び10を参照しながら自己付勢ランプ
表面の作用を説明すると、運転者が加えた軸方向シフト
力Foによる同期トルクToは、もちろんピン118に
よってフランジ110に伝達され、自己付勢ランプ表面
を介して軸28に反応する。自己付勢ランプ表面が係合
することによって、軸28及びジョー部材102、10
4に対するフランジの回転を制限して、シフト力Foと
同じ方向でフランジに作用する軸方向力成分すなわち軸
方向付加力Faを発生し、それによってさらに円錐クラ
ッチの係合力を増大させて、トルクToに加えられる付
加同期トルクTaを与える。
【0060】図9は、シフトフランジ110が図2の位
置に対応した中立位置にある時の自己付勢ランプ表面の
位置及びジョー部材スプライン106、108の位置を
示している。図10は、円錐表面96a,116aの係
合によって歯車54が同期化された時のランプ及びスプ
ラインの位置を示している。
【0061】係合した円錐表面によって、フランジ部材
のランプ表面111dを軸のランプ表面29fと係合さ
せた方向の同期トルクが発生する。このため円錐クラッ
チを係合させるための軸方向力の合計はFo+Faであ
り、円錐クラッチによって発生する同期トルクの合計は
To+Taであり、図9に図示されている通りである。
【0062】ある運転者シフト力Fo及び運転者同期ト
ルクToに対する軸方向付加力の大きさは、係合した自
己付勢ランプ表面の角度の関数であることが好ましい。
この角度は、運転者によるある適度なシフト作動力に応
じて大幅に同期トルクを増加させて同期時間を短くする
ことができる十分な大きさの付加力Faを発生できる大
きさであることが好ましい。
【0063】しかし、この角度はまた、制御された軸方
向付加力Faを発生できる程度に小さいことも好まし
い、すなわち力Faは力Foの増減に応じて増減させる
必要がある。ランプ角度が大きすぎる場合、ランプは自
己付勢ではなく自己固着作用を持つ。このため、円錐ク
ラッチが初期係合を行うと、力Faが力Foに無関係に
無制御状態で急激に増大し、そのため円錐クラッチはロ
ックアップ側へ押し進められる。自己付勢ではなく自己
固着作用が生じることによって、シフト性すなわちシフ
ト感覚が低下し、同期装置部品に過度の応力が加わり、
過熱や円錐クラッチ表面の急速摩耗を発生させ、さらに
運転者のシフトレバー移動を無効化することもある。
【0064】自己付勢ランプ角度θを計算し、運転者シ
フト力Foに比例して増減する付加軸方向力Faを与え
るための主要な変数は、円錐クラッチの角度α、円錐ク
ラッチの摩擦係数μc,円錐クラッチの平均半径Rcの
自己付勢ランプの平均半径Rrに対する比、ランプの摩
擦係数μr、及び自己付勢ランプの圧力角φである。圧
力角φはゼロでもよい。ここではランプの圧力角を20
度とする。
【0065】円錐クラッチで発生する合計同期トルクT
tは次の等式の通りである。
【0066】 Tt=FtRcμc/sinα (2) 但し、 Tt=To+Taであり、 (3) Ft=Fo+Faである。 (4) 微分を行わずに得られる軸方向付加力Faについての
等式は次の通りである。 Fa=Ftan[A/B] (5) 但し、 A=cosθーμrsinθ/cosφ B=sinθ+μrcosθ/cosφ ランプ角度θは軸の軸線28aに直交する平面から測定
したものであり、Ftanはランプに作用し、Rrにお
けるトルクTtの接線力成分である。1つのトルク方向
に対するTt及びFtanはそれぞれ図3に同じ参照記
号を付けた矢印で示されている。 従って、 Ftan=Tt/Rr (6) 等式(5)及び(6)を等式(4)に代入して、Ftに
ついて解くと、次式が得られる。
【0067】 Ft=Fo/(1−[A/B][C/D]) (7) 但し、 C=Rcμc D=Rrsinα Ft/Foをブーストすなわち自己付勢比率とする。ブ
ースト比率が高くなるほど、ある運転者シフト力Foに
対する合計同期トルクTtが大きくなる。ブースト比率
1は、ランプ角度θが90度であることに相当する。こ
の角度は軸のスプラインに平行になるので、自己付勢は
得られない。θが減少するのに伴って、ブースト比率が
増加する。約1:1から5:1までのブースト比率が用
いられている。
【0068】しかし、1:1より大きく5:1より小さ
いブースト比率が好ましい。等式(7)の分母がゼロに
なると、Ft/Foは無限大になる。これはもちろん、
等式(7)の分母のマイナス項が1に達した時である。
従って、 [A/B][C/D]<1 (8) の時、ランプは自己固着作用ではなく自己付勢作用を持
つ。ある同期装置構造に対して、Rc、μc、Rr、α
を定数Kになるように設定することによって式(8)を
簡単にすることができる。
【0069】 [C/D]=1/K (9A) すなわち [D/C]=K (9B) 等式(9)のいずれかを式(8)に代入して整理し、ラ
ンプ角度θについて解くと、最小角度θを求めるための
式(10)が得られる。そのような最小角度で、運転者
シフト力Foに比例し、最大制御可能ブースト比率を与
え、自己固着しない自己増力軸方向力Faが発生する。
【0070】 θ>TAN-1[E/F] (10) 但し、E=1−Kμr/cosφ F=K+μr/cosφ θは軸の軸線28aに直交する平面から測定されたもの
であることを考えると、角度θの増加に伴って、力Fa
及びトルクTaの値が減少し、もちろんトルクTtの値
が減少する。従って、自己固着作用を防止し、力Foに
比例した力Faを維持するためには、他のすべての変数
が同一であるとした場合、Kの増加に伴って角度θを減
少させなければならない。
【0071】すなわち、自己固着作用を防止し、力Fo
に比例した力Faを維持するため、平均半径比Rc/R
rの増加時、及び/または、円錐角度αの減少時、及び
/または、クラッチの摩擦係数μcの増加時、及び/ま
たは、ランプ圧力角φの増加時、及び/または、ランプ
の摩擦係数μrの増加時には、最小角度θを増加させな
ければならない。
【0072】また、いわゆる任意の構造に対する最小の
ランプ角度及び最大の所望ブースト比率を計算する時、
製造公差及び部品の通常摩耗による自己固着作用または
オーバーブーストを防止できる安全裕度が好ましい。
【0073】自己付勢形同期装置60は、機構62とほ
ぼ同一であるので、ここでは説明しない。レンジ式自己
付勢形同期装置84は、自己付勢ランプ手段の点ではほ
ぼ同一の構造及び機能であるが、円錐クラッチの予付勢
手段及びジョークラッチの非同期連結の阻止を行うピン
及びプランジャの形状が異なっている。従って、機構8
4についてはその予付勢手段及びブロッカー機構につい
てだけ説明する。
【0074】同期装置84は、歯車74、76に取り付
けられた環状摩擦部材130、132及び環状ジョー部
材74a、76bと、軸82に一体成形されるか他の方
法でそれに取り付けられた外側スプライン歯82aと摺
動可能に噛み合った内側スプライン歯134a、136
aを設けたジョークラッチ部材134、1136と、軸
方向の両側面138a、138bがジョー部材134、
136の軸方向表面134b、136b間に挟まれてい
る、半径方向に延在したシフトフランジ138と、フラ
ンジ及びジョー部材を相対軸方向移動できないように固
定するための3つのH形リテーナ部材140と、各々か
ら固定的に軸方向に延出してフランジの円周方向に離し
た開口138c、138dを通るようにして円周方向に
間隔をおいて設けられた3本からなる1組のピン14
6、148を含む環状の摩擦リング部材142、144
と、それぞれがばね152、及びピン146、148を
円周方向の対向方向へ付勢する2つのプランジャ154
を備えている3つのばねアセンブリ150とを有してい
る。
【0075】ピン146、148には、対応のフランジ
の開口138c、138dの直径よりもわずかに小径の
大径部分146a、148aと、小径部分146b、1
48bと、ピンの軸線から半径方向外向きに、またここ
ではピンの軸線に直交する線に対して約40度の角度を
付けて対応の摩擦リングに向かって軸方向に設けられた
円錐形のブロッカー肩部表面146c、146dとが設
けられている。小径部分が対応のフランジ開口にはめ込
まれると、ピン及び対応の摩擦リングがフランジに対し
て限定回転できるため、ピンが開口内で非同心的に位置
決めされて、ピンのブロッカー肩部がフランジ開口の周
囲に形成された面取りブロッカー肩部138e、138
fと係合する。
【0076】次に、主に図13及び図14を参照しなが
らピン146、148及びばねアセンブリ150につい
てさらに詳細に説明すると、フランジの軸方向の両端面
138a、138bに軸方向に貫設され、両端部がフラ
ンジ開口138c、138dに開放しているスロット1
38g内に各ばねアセンブリ150が配置されている。
【0077】図15、16及び図17に詳細に示されて
いるように、プランジャ154は板金で形成することも
できるが、好ましくは鋼等の鋳込みまたは圧縮材で形成
して、構造剛度及び表面硬さが得られるようにする。
【0078】各プランジャには、対応のばね152の一
端部を収容する止まり内孔154aと、対応のピンの大
径部分が開口に入ってシフトが完了した時にブロッカー
肩部に乗り上げる平坦な傾斜表面154b、154cを
備えた頭部分とが形成されている。ばね152は圧縮コ
イルばねであることが好ましい。内孔の側部は、スロッ
ト壁と摺動可能に協働する側壁154d、154eと、
フランジの表面138a、138bを摺動可能に包囲す
る側壁154f、154gすなわち本実施例ではスロッ
トに平行に延在して内部にプランジャを緊縛せずに整合
した状態に保持するガイド溝によって定められている。
側壁154f、154gは、フランジ開口からスロット
内へアセンブリを挿入しやすくするため、フランジ開口
138c、138dよりも小径の円形に近い形状(図1
6)になっている。
【0079】図13において、ピン146は開口138
c内の非同心位置へ時計回りに押し付けられており、ピ
ン148は開口138d内の非同心位置へ反時計回りに
押し付けられている。そのように非同心的に位置決めさ
れ、図13の右側から見た時に歯車78、80及び軸2
8、82が反時計回りに回転すると仮定すると、同期装
置が左方向移動でアップシフトされて歯車78を軸82
に直結する時はいつも、ピンブロッカー肩部148cは
フランジブロッカー肩部138fと係合する位置にあ
り、同期装置が右方向移動でダウンシフトされて歯車7
4、76及び80を介して歯車78を軸82に連結する
時はいつも、ピンブロッカー肩部148cはフランジブ
ロッカー肩部138eと係合する位置にある。
【0080】次に、多段変速機に自己付勢形同期装置を
用いた場合について説明すると、公知のように変速比歯
車を同期化するために必要な時間は、合計同期トルクの
増加に伴って減少する。さらに、反射慣性の違い、すな
わち同期化する部材の実際の慣性に摩擦が加わることか
ら、低速比歯車を同期化するために必要な作動力の量
は、高速比歯車に必要な作動力よりも大きいことが一般
的である。
【0081】また、ダウンシフト用に変速比歯車を同期
化するために必要な作動力の量は、一般的にアップシフ
トに必要な作動力よりも大きい。さらに、変速比歯車を
同期化するために必要な作動力の量は、比の変化量に比
例して増加する。従って、レンジ歯車78、80間の比
の差が主変速部の比歯車間の比の差よりも相当に大きい
ため、レンジ歯車78、80を同期化するために必要な
作動力は、主変速部の比歯車を同期化するために必要な
作動力よりも相当に大きい。
【0082】従って、本発明の同期装置を多段変速機に
用いる場合、低速比歯車用の同期装置のブースト比率を
高くし、高速比歯車用の機構のブースト比率を低くする
ことが好ましい。また、ある変速比歯車では、ダウンシ
フト用のブースト比率をアップシフトの場合よりも大き
くすることが好ましい。ブースト比率をそのように調節
することによって、自己付勢形同期装置を備えた変速機
の全ての変速比歯車に対して、ほぼ同一のシフトすなわ
ち同期時間が得られる。
【0083】本発明の同期装置では、円錐クラッチ角度
α、半径比Rc/Rr及び自己付勢形ランプ角度θを変
えることによって、ブースト比率を簡単に変更すること
ができる。
【0084】好ましくは、アップシフト用のブースト比
率をダウンシフトのブースト比率よりも小さくし、主変
速部用のブースト比率は変速比歯車の減速の減少に伴っ
て小さくし(すなわち同期装置60のブースト比率は同
期装置62のブースト比率よりも小さくする)、レンジ
部同期装置84のブースト比率は主変速部の同期装置の
ブースト比率よりも大きくする。
【0085】例えば、主変速部の同期装置のブースト比
率は1:1より大きく4:1より小さくすることがで
き、レンジ部同期装置のブースト比率は3:1より大き
く5:1より小さくすることができる。
【0086】添付の図面から明らかなように、ジョー部
材102、104のいずれかが対応の歯車のジョー部材
と係合している時、フランジ110は軸28と変速比歯
車52、54のいずれかとの間のトルク経路から遮断さ
れている。従って、比較的小さく摩耗を受け易い自己付
勢形ランプ手段は、変速比歯車の全トルク負荷の劣化影
響を受けることはない。軸の軸線28aに対するランプ
半径の減少に伴ってランプに作用する力が増加するの
で、これは特に自己付勢形ランプ手段が半径方向内向き
に移動する時に重要である。
【0087】さらに、半径の違いから、ジョー部材のス
プライン106、108と軸スプライン29との間に作
用する力は、ジョークラッチ歯間に作用する力よりも大
きい。従って、ジョー部材のスプライン106、108
と軸スプライン29との間のスプライン連結部の軸方向
長さは、ジョークラッチ歯に十分な強度を与えるために
必要な長さよりも大きくすることが好ましい。
【0088】本実施例では、フランジ110が円周方向
においてジョークラッチ部材102、104または軸2
8に固定されていないので、フランジ110を移動させ
るシフト機構のストロークを長くしないで軸方向スプラ
イン連結長さを延ばすことができる。このため、ジョー
部材のスプライン106、108を軸スプライン29と
連続的に係合させることができる。
【0089】これは特に、運転者が公知のようにして手
動操作式シフトレバーを用いてシフト機構を移動させる
時に重要である。そのようなレバーの例が、引例として
本説明に含まれる米国特許第3,850,047号に記
載されている。そのようなレバーは、シフトストローク
を長くするためには、運転者によるシフトレバーの移動
を増加させる(レバーの支点の変更による)か、ある運
転者のシフト作動力に対してシフト機構に加えられる力
を減少させることが必要である第1種レバー形であるこ
とが一般的である。
【0090】以上に、自己付勢形同期装置の好適な実施
例を説明してきたが、本発明の精神の範囲内において様
々な変更及び変化を加えることができる。
【0091】
【発明の効果】本発明によれば、ピン形同期装置にトル
クに反応してシフト力の方向に沿ってさらに係合力を高
める自己付勢傾斜面を備えているので摩擦部材の同期ト
ルクを一層増大することができる。
【0092】また、予付勢手段が摩擦手段の係合に応じ
てブロッカー手段を係合させることにより初期同期トル
クを発生し、ブロッカー手段を介して摩擦手段の初期係
合力を増大させるので、低速と高速において異なるシフ
ト時間およびシフト作動力を等化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンジ形補助部を設けた複式変速機の概略図で
ある。
【図2】図3の2ー2線に沿って見た複動式同期装置の
断面図である。
【図3】図2の3ー3線に沿って見た同期装置の部分断
面図である。
【図4】図2の4ー4線に沿って見た同期装置の一部分
の断面図である。
【図5】図2及び3の部品の斜視図である。
【図6】図2及び3のピン及びプランジャの詳細図であ
る。
【図7】図2及び3のピン及びプランジャの詳細図であ
る。
【図8】図2の機構の部分図であって、ジョークラッチ
が係合位置にあるところを示している。
【図9】図2の8ー8線に沿って見た機構の噛み合い部
分の断面図である。
【図10】図2の8ー8線に沿って見た機構の噛み合い
部分の断面図である。
【図11】同期装置のシフトフランジに作用する軸方向
力及びトルクを表すグラフである。
【図12】図12の11ー11線に沿って見た一方向同
期装置の断面図である。
【図13】図11の12ー12線に沿って見た一方向同
期装置の部分断面図である。
【図14】図12の13ー13線に沿って見た機構の部
分断面図である。
【図15】図1及び2のプランジャの詳細図である。
【図16】図1及び2のプランジャの詳細図である。
【図17】図1及び2のプランジャの詳細図である。
【符号の説明】 12 変速機 16 入力軸 28 主軸 28a 主軸の軸線 29e、111a 自己付勢形ランプ表面 50、52、54 主軸歯車 60、62 同期装置 96、116 摩擦部材 100、104 ジョー部材 110 フランジ 118 ピン 110e、118d ブロッカー肩部 118f 予付勢手段表面 122 ばね 124 プランジャ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 390033020 Eaton Center,Cleve land,Ohio 44114,U.S. A. (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 23/06 F16H 3/12

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ギヤ及びシャフトが互いに軸(28a) 回
    りに回転するシャフト(28)上に間隔をあけて配置され、
    軸方向に動かないよう固定された第一及び第二の2つの
    変速比ギヤ(54,52) のためのピン形同期装置(62)であっ
    て、該同期装置が、前記第一及び第二の2つのギヤ(54,
    52) にそれぞれ固定された第一及び第二のジョー部材(1
    00,98)ならびに摩擦部材(96,94) と、ギヤ間にかつシャ
    フト(28)に同軸形で配置されたクラッチアセンブリを備
    え、前記クラッチアセンブリが、ニュートラルポジショ
    ンから第一ギヤ(54)の方へ半径方向に広がったフランジ
    (110) を動かすシフト力に応じて、シャフト(28)ととも
    に回転して第一ジョークラッチ部材(100) と係合し、ニ
    ュートラルポジションから第二ギヤ(52)の方へ前記フラ
    ンジ(110)を動かすシフト力に応じて、シャフト(28)と
    ともに回転して第二ジョークラッチ部材(98)と係合する
    ジョークラッチ手段(104,102) と、フランジ(110) の円
    周方向に間隔をあけて配置された開口部(110c)から複数
    のピン(118) によって軸方向に間隔を置いて共に固定さ
    れ、かつ各ピン(118) が小径部(118b)を有してフランジ
    (110) とピン(118) の間に制限された相対回転運動を可
    能にし、各小径部の軸方向に離れた両端には、各フラン
    ジ開口部(110c )周辺に形成されるブロッカーショルダ
    ー(110e,110d) と係合する別のブロッカーショルダー(1
    18d,118c) を備えている、第一及び第二の2つの摩擦リ
    ング(116,114) とを含み、前記ジョークラッチ手段(10
    4,102) は、第一及び第二の噛み合い部材(100,98)と係
    合する第三及び第四の噛み合い部材(104,102) であり、
    前記第三及び第四の噛み合い部材(104,102)が相互に半
    径方向に向かい合って延びる端面(104a,102a) を有し、
    前記端面(104a,102a) が半径方向に延びるフランジ(11
    0) の一部を挟み込んでおり、さらに、第一及び第二ギ
    ヤ(54,52) に向かうフランジの初期軸方向移動に応じ
    て、第一及び第二摩擦リング(116,114) を弾力的に動か
    して第一及び第二の摩擦部材(96,94) と係合させ、この
    摩擦係合によって制限された相対回転を生じさせるとと
    もにブロッカーショルダー(118d,118c,110e,110d) を係
    合させ、手段の非同期係合を防止するとともに、前記ブ
    ロッカーショルダーを通じてシフト力を摩擦係合された
    摩擦リング(116,114) に伝達する予付勢手段(120) を備
    え、 しかも、前記フランジ(110) が開口部(110c)と同
    数の細長いスロット(110f)を備え、各スロット(110f)
    が、軸方向に向かい合ったフランジ(110) の端面(110a,
    110b) を通って延びる横向きに広がった部分と、一方の
    端が各フランジ開口部(110c)の中に延び、他方の端が反
    動面(110g)となっている細長い第三及び第四のジョー部
    材の端面(104a,102a) 間に延びる部分を含み、各スロッ
    ト(110f)の中に配置され、一方の端を反動面(110g)とし
    て、他方の端をプランジャ(124) に反動する弾性部材(1
    22) を備え、各プランジャ(124) は、ニュートラルポジ
    ションにおいては、それぞれに対応したフランジ(110)
    の開口部(110c)に配置されたピン(118) の小径部(118b)
    によって受け止められるヘッド部分(124a,124b) と、軸
    方向に間隔をあけて配置された側壁(124f,124g) を備
    え、前記側壁(124f,124g)がスライド可能にジョー部材
    材の端面(104a,102a) により取り囲まれ、プランジャ(1
    24) をフランジ(110) の軸方向に対して動くのを防止す
    ることを特徴とする同期装置。
  2. 【請求項2】 それぞれのピン(118) がシャフト軸(28
    a)に対して平行をなす軸を持ち、かつ、前記のピン軸
    に対して所定の角度を保ちながら外側に放射方向に延び
    ているピン(118) の小径部(118b)の軸方向の両端によっ
    て形成されるブロッカーショルダー面(118c,118d) を含
    み、かつ、前記ピン(118) は、小径部により軸方向に間
    隔をおいて設けられたプランジャ(124) のヘッド部分(1
    24b,124a) の形成する面(124b,124a) を取り囲むための
    予付勢面(118f,118f) を含み、前記予付勢面が半径方向
    外側に向かって延び、ピン軸に対して前記ブロッカーシ
    ョルダー面(118f,118e) の角度よりも小さな角度を保ち
    つつ、軸方向に互いに離れる方向に広がっていることを
    特徴とする請求項1の同期装置。
  3. 【請求項3】 それぞれのピン(118) が、半径方向外側
    に、かつ、予付勢面(118f,118e) の半径方向外側のエッ
    ジから軸方向に反れて広がり、ピン軸に対して前記予付
    勢面(118f,118e) の角度よりも小さな角度を保ちつつ延
    びている第二センタリング面(118h,118g) を備えている
    請求項2の同期装置。
  4. 【請求項4】 ブロッカーショルダー面(118d,118c) が
    実質的に円錐形の表面を持ち、予付勢面(118f,118e) が
    実質的に平坦な表面をなすことを特徴とする請求項2の
    同期装置。
  5. 【請求項5】 予付勢面の平坦な表面(118f,118e) が弦
    状をなしてそれぞれの円錐形表面(118d,118c) を横切っ
    て延びていることを特徴とする請求項4の同期装置。
  6. 【請求項6】 前記第二センタリング面(118h,118g) が
    実質的に平面をなすことを特徴とする請求項5の同期装
    置。
  7. 【請求項7】 軸方向に移動可能な第三及び第四のジョ
    ー部材(104,102) に対してフランジ(110) を軸方向に動
    かないよう固定し、かつ、軸方向に動くことの可能なジ
    ョークラッチ手段(104,102) に対してフランジ(110) を
    円周方向に移動可能にする手段(112)と、シャフト(28)
    に対するフランジ(110) の円周方向の動きを制限する手
    段(110m,110n,112c)を備え、かつ、フランジとシャフト
    との間の同期トルクに反応する手段を備え、前記手段
    が、少なくとも第一ギヤの特定方向の同期トルクに反応
    し、フランジ(32)に対してシフト力の方向に従った軸方
    向の増力を加え、第一ギヤ(54)と連結している摩擦手段
    (116) の係合力を増大させるための、少なくとも第一及
    び第二の2つの傾斜面(29f,111b)を備えていることを特
    徴とする請求項1の同期装置。
  8. 【請求項8】 同期トルク反応手段が、第二ギヤ(54)の
    特定方向の同期トルクに応じて係合可能となり、フラン
    ジ(110) に対してシフト力の方向にもう1つの付加力を
    さらに加え、第二ギヤ(52)と係合した摩擦部材(114) の
    係合力を増大させるための第三及び第四の傾斜面(29h,1
    11c)を備えていることを特徴とする請求項7の同期装
    置。
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