JP3193886U - コンタクトレンズ用ホルダー - Google Patents

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Abstract

【課題】レンズを取り出す際に手指から持ち込まれる汚れの付着をできるだけ抑えると共に、レンズの取り出しに支障をきたすことのないレンズ用ホルダーを提供する。【解決手段】本考案に係るホルダー1を構成する2本の挟持部材2、2’は、両者が平行に配されて、開口溝3、3’を該開口が向き合うように有し、開口溝を構成する二つの側壁のうち一方の側壁4、4’よりも他方の側壁5、5’の方が全体の面積が大きく形成されている。側壁の高さという視点では他方側壁5、5’の方が高く形成されているのである。他方の側壁5の先端部7は、一方の側壁4の先端部6よりも上方へ延出されている。これにより使用者が、レンズの凹面を他方の側壁5、5’側に向けて挟持部材間に挿入するように誘導される。【選択図】図1

Description

本考案は、コンタクトレンズを収容するホルダーであって、コンタクトレンズの凸面側と凹面側における被覆域に差異を設けたホルダーに関する。
コンタクトレンズ(以下、単に「レンズ」ともいう)は、装用中を除けば容器内に保存されている。例えばハードレンズのホルダーは、レンズ直径方向の周辺部2箇所を挟みこむ簡易な構造の挟持部材が採用され、キャップに付設された一組のレンズ用ホルダーによってそれぞれ保持されたのち、当該ホルダー部を保存容器内に移行してキャップと容器本体とで外部環境とは隔離された状態で保存されるのである。レンズは容器内において、専用液剤により洗浄・消毒・表面濡れ性の改善などが行われ、次の装用までの間にレンズとしての機能が維持・回復される。
レンズ用ホルダーは、保存容器内からのレンズの取り出しを容易にし、保存中は容器内でのレンズの動きを制限することにより安定的かつ傷等が発生しないように保つのである。
このようなレンズ用ホルダーの課題の一つとしては、一つのキャップに一つのホルダーという組み合わせのために、レンズを装用或いは保存する際に手間がかかるという事である。そこで、2つのホルダーを一つのキャップに設けてレンズの洗浄と収納を簡単にしたもの(特許文献1)、同様にレンズの取り出し・収納を簡易化し併せて容器本体を扁平状にして例えば机上でも転動するおそれをなくしたもの(特許文献2)、挟持部材から摘み片を突出させ、該摘み片を摘むことで挟持部材が開くように設けて、レンズの収納、取外しを容易にしたもの(特許文献3)などが提案され、煩雑な操作を解消することができている。
また別の課題としては、レンズとホルダーの挟持部材との接触・摺動によるレンズ周辺部に対する環状の傷の発生がある。そこで挟持部材を橋梁する円弧状の薄肉弾性部によってレンズの大きさの差異による保持力の違いを吸収するもの(特許文献4)、レンズを超音波洗浄器で洗浄する際に、挟持部材により傷がつかないようにレンズ凸面を上にして斜めに保持するようにしたもの(特許文献5)、同じく超音波洗浄時に傷がつかないように、挟持部材の窪みを従来の断面コの字状から、レンズ凸面の曲率よりも大きく開いた窪み(断面くの字状)で形成したもの(特許文献6)などが提案され、レンズへの傷の発生を効果的に抑制することが可能となった。
ところで、ハードレンズは、装用する際に挟持部材により保持されたレンズ周辺部を除いて、レンズの凸面および凹面を親指と人差し指で挟みながら挟持部材から引き抜くようにしてホルダーから取り出される。このとき当然ながらレンズ使用者は手指について洗浄済みではあるものの、レンズ表面への脂質等の付着を防止する観点からは、容器内にて保存されたレンズに触れる面積は、少ない方が好ましい。容器内では前記の通りレンズの機能維持・回復がなされているので、眼に装用する前に脂質等の汚れが付着することは好ましいものではないからである。
ところが、これまでの先行文献では、上記の点(取り出し時の汚れ付着)について課題であると認識されたことがないようである。その理由の一つには、挟持部材からレンズを取り出すについては、指で挟んで引き抜く以外には考えられないからである。また、レンズの取り扱い前に手指を洗浄して清潔な指が触れることを励行されているので、問題にするまでもないと思われていたことも要因の一つと考えられる。
実開昭61−196624号公報 実開昭56−45453号公報 実開平2−123915号公報 実開昭63−1517号公報 実開昭63−43122号公報 実開昭63−43123号公報
しかし、いくら洗浄後であっても指先の汗腺等から分泌される汗の成分などでレンズ表面に汚れが付着することが予想される以上は、何らかの対策を講じる必要がある。そこで、本考案は、これまで顧みられることのなかったレンズ用ホルダーから、レンズを取り出す際に手指から持ち込まれる汚れの付着をできるだけ抑えると共に、レンズの取り出しに支障をきたすことのないように調整された新規のレンズ用ホルダーを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本考案に係るコンタクトレンズ用ホルダーは、平行に配された2本の挟持部材が、レンズの周辺部を保持する開口溝を該開口が向き合うように有し、前記開口溝を構成する二つの側壁のうち一方の側壁が、他方の側壁と、高さ、厚み、形状の少なくともいずれかが異なるように形成されているとともに、レンズが一定の向きで保持されることにより、前記側壁により前記周辺部を被覆する面積が、レンズの凸面側よりも凹面側の方が大きくなることを特徴とする。
従来のレンズ用ホルダーは、レンズの凸面/凹面の区別なく同じ形状の挟持部材がレンズ周辺部を保持するものであった。一方、本考案に係るホルダーは、一本の挟持部材が有する一つの開口溝を構成する二つの側壁を非対称の形状にすること及び、レンズを一定の向きに保持することによって、レンズの凸面側よりも凹面側の(挟持部材が保持する)被覆面積が大きくなるように形成されている。ホルダーからレンズを取り出す際には、レンズに触れないで取り出すことは困難である。まして、目に装用する時には、レンズの凸面を下にして、指の腹に載せてから行うので、レンズを装用する前には少なくとも凸面に対して指の接触は避けることができない。そこで、本考案では、手指の凸面側への接触を広く許容することにより、取り出し易さを維持しつつ、凹面側への接触を制限することで指からの汚れ付着を抑制することを可能としたものである。
また、本考案のホルダーは、前記挟持部材の開口溝断面が、レンズの周辺部垂直断面と略同一の三角形に成形されていることにより、レンズが一定の向きに保持されることを特徴とする。レンズをホルダーに挿入する際には、平行に配された2本の挟持部材を離間するように広げて、開口溝に沿ってレンズ周辺部を摺動しつつ押し込むようにして操作する。このときレンズと接触するのが挟持部材の開口溝であるため、レンズ周辺部の径方向に対する垂直断面である三角形と略同一の形状に成形されていれば、挿入が滑らかに行われ、レンズを一定の向きに保持するという効果が奏されるのである。
さらに、本考案のホルダーは、レンズの凹面側の周辺部を覆う開口溝の側壁の一方の頂部と、対向する開口溝の側壁の頂部との間隔が、0.5〜1.5mmの範囲内であり、他方の側壁頂部間の間隔が、2.0〜4.0mmの範囲内であることが好ましい。2本の挟持部材はレンズの周辺から中心に向かって保持力を作用させつつ、開口溝によりレンズが外れないように保持している。前記の通り、開口溝を構成する二つの側壁のうちの一方がレンズの凸面側に、他方が凹面側にそれぞれ位置する。凸面側よりも凹面側の方が広い面積で被覆するので、凹面側の側壁の頂部間の間隔よりも凸面側の側壁の頂部間の間隔の方が広く設定されるのである。
本考案のコンタクトレンズ用ホルダーは、挟持部材による被覆領域について、レンズの凸面と凹面で差異を設けたことにより、レンズの取り出しと、レンズ表面への汚れ付着防止という両方の効果のバランスを調整することができる。
図1は、本考案のホルダーの挟持部材を例示する。(a)は正面図、(b)は平面図を示す。 図2は、図1の挟持部材にレンズを保持した状態を示す図である(a)は正面図、(b)は平面図を示す。 図3は、本考案のホルダーをキャップに付設し展開した状態を示す図である。 図4は、本考案のホルダーを一組として一体成形された例を示す図である。 図5は、本考案のホルダーをキャップに付設して保存容器に収納した状態を示す図である。 図6は、本考案のホルダーの他の例を示す図である。 図7は、本考案のホルダーの他の例を示す図である。 図8は、本考案の挟持部材に、レンズの収容に関する方向付けがなされた例を示す平面図である。
本考案のコンタクトレンズ用ホルダーは、レンズが一定の向きで保持されることにより、挟持部材による被覆領域に差異を設けてレンズの凸面側よりも凹面側に対する手指の接触を抑制することに特徴がある。以下に図面を用いつつ、詳細に説明する。
図1は、本考案に係るホルダー1を構成する2本の挟持部材の一例を示す正面図(a)及び平面図(b)である。挟持部材2、2’は、両者が平行に配されて、開口溝3、3’を該開口が向き合うように有し、開口溝を構成する二つの側壁のうち(a図において)紙面手前側の側壁4、4’よりも紙面奥側の側壁5、5’の方が全体の面積が大きく形成されている。(b図において)側壁の高さという視点では側壁5、5’の方が高く形成されているのである。
側壁5の先端部7は、側壁4の先端部6よりも(a)図において上方へ延出されている。これにより使用者が、レンズの凹面を側壁5、5’側に向けて挟持部材間に挿入するように誘導される。その理由は以下の通りである。通常、レンズは人差し指の指先の腹に凸面を下にして載せられる。この状態でホルダーの挟持部材に挿入しようとすると、レンズエッジを挟持部材と最初に接触させようとする為、先の方に延出されている側壁側にレンズの凹面が配置する姿勢で側壁の内壁面をエッジが摺動するようにして挿入する操作がやり易いことがわかる。指の腹と側壁の内壁面とでレンズを挟むことができるからである。すなわち、(b)図で示す側壁5、5’側にレンズ凹面が向けられることになるのである。ただし、レンズ挿入時の方向付けが明示されている訳ではないので、挟持部材あるいは容器本体等にその旨の印等を表示するか、取扱い説明書やクリニックなどでのレンズの取扱方法の指導があればより好ましい。
このように側壁の低い側にレンズの凸面が、高い側にレンズの凹面が配置されることにより、以下に説明するように、レンズ表面に対する傷の発生をより低く抑えるという効果もある。挟持部材の材質は柔軟なものを使用することが推奨されるが、それでもレンズの凸面についてはフロントカーブの曲率によって挟持部材と直接接触するので、できるだけ接触面積を少なくすることが好ましい。それに対して凹面は挿脱時に起き得る意図しない接触を除いては、挟持部材との接触はまず無い(平面である側壁面に対して、レンズ凹面は接触し難いからである。)。そうすると、側壁が高い側に凸面が配置された場合には、レンズ凸面側の表面は、側壁の頂部8(8’)だけでなく側壁の内壁面9とも面で接触するようになり、挿脱時だけでなく保持されている間中レンズ表面が挟持部材と接触・摺動を繰り返すことになる。従って、本考案のホルダーのように凸面が側壁の低い側に配置されることが好ましいのである。
開口溝3、3’に沿ってレンズ周辺部11を挟むように挿入すると図2に示す状態となる。図に示すように、レンズ10は側壁により被覆される面積について、凹面側の方が大きくなっている。また、レンズ周辺の一部が挟持部材から外側にはみ出して示されているが、これは挟持部材の開口溝に窓部(図3参照)を有している例を示しており、窓部を形成することによって、レンズのサイズ等に応じてホルダーが、適当な保持力でかつ安定してレンズを保持できるなどの利点がある。図2では、(b)図において挟持部材の先端部間の距離Sが10.0mmのホルダーを使用して、サイズが11.0mmのレンズを組み合わせた例を示している。なお、窓部は必須ではなく、柔軟性の高い挟持部材を採用することで同様の効果を発現することもできる。
図2に示すようにレンズ10が挟持部材2、2に’保持されて安定位置にあるときのレンズ表面の非被覆面積(露出面積)は、レンズサイズとホルダーの形状によって異なるので一概には規定できないが、レンズ凸面側では表面積の40〜80%、好ましくは50〜70%程度であり、レンズ凹面側では表面積の15〜40%、好ましくは20〜30%程度である。ホルダーからレンズを取り出す際には、レンズ表面の挟持部材で被覆されていない部分に指先を当ててレンズを挟みつつ、挟持部材を左右に押し広げるようにして引き出すことになる。そのとき、凸面側の非被覆面積が前記範囲よりも小さいとレンズを挟むことが困難になり、凹面側の非被覆面積が前記範囲よりも大きい場合にはレンズと指先との接触が広範囲となってレンズ凹面側への汚れ等の付着防止効果が低下するからである。
図2はあくまで例示であるが、レンズが安定位置にあるときには、レンズの最下端部12を基準とし、該端部を通る水平線Lよりも4.5〜6.5mm上に凸面側の側壁頂部高さの極大点14があることが好ましい。レンズを取り出す際に指先が当て易いからである。また、レンズを取り出す際に指先が当たり難くするという理由で、同水平線Lよりも0.5〜2.5mm下に凹面側の側壁頂部高さの極大点15があることが好ましい。これらは前記非被覆面積との関係もあるので、適宜設定することができる。
そしてレンズを取り出す際には、上述しているようにレンズの表裏方向から挟みつつ、挟持部材の先端方向にレンズを引き抜くことになる。装用時、レンズ表面には涙液が層を形成しているとはいえ、凹面側全面が角膜に接触し続けるのに対して、凸面側はまぶたの一部に接触(瞬きにより一瞬全面が接触するものの)するだけである。また、角膜はまぶたの結膜に比べて障害を発症しやすく、更に視力保持にとってより重要である。しかも凸面側の汚れは、まぶたによって涙液とともに洗い流されると予想されるので、凹面側の汚れは、凸面側の汚れに比較してできる限り少ないことが好ましい。そこで、本考案のホルダー構造を採用することにより、レンズの取り出しに際して、凹面側にはできる限り接触しないように形成することが好ましいのである。
図3は、本考案のレンズ用ホルダー21をキャップ18に取り付けた一例を示している。左右のレンズを収容するために、キャップ一つにレンズ用ホルダーが一組としてセットされているが、キャップ一つにレンズ用ホルダー一つの組み合わせであっても良い。またキャップに対してレンズ用ホルダーを螺子止めや嵌合等によって着脱可能に固定してもよく、接着剤や樹脂を溶融させて固定してもよい。
図3のレンズ用ホルダーは、2本の挟持部材22、22’とアーム26を有している。各挟持部材の長さは、10.0〜17.0mmでありレンズを一枚挟むのに十分な長さを有する。また、開口溝23の幅は1.0〜3.0mmであり、レンズのエッジ部を挟むことのできる程度の幅である。図に示す開口溝には、外側に向かって貫通する窓部29があり、レンズを挟持部材で挟んだ時に、エッジが窓部の上下枠と接触することによってレンズの上下方向への動きを抑制する。
レンズを挟持部材で挟む際には、先端部27から開口溝に沿ってレンズのエッジ部をスライドするようにして挿入し、挟持部材は左右方向に押し広げられる。レンズの挿入がし易くなるように、挟持部材の先端部にはテーパー28が形成されている。レンズが窓部29の上下枠に落ち着いたところで、挟持部材が左右方向からレンズを挟むので、レンズ収容部内でのレンズは、動きを適度に制限された状態で保持される。このように挟持部材は左右方向へと広げられる柔軟性と元の形状への復元性を有する必要があるので、硬質樹脂により薄肉で全体を形成するか、軟質材料にて構成する。
この例では、2本の挟持部材とアームとの間にフック手段が形成されている。このフック手段はフック片30が対向する係止突起31(図4も参照のこと)に係止されることで各アームの近接状態を維持する。レンズ用ホルダーを展開させる場合には、ホルダーを捻って(アームが左右方向に離間するように捻る)フック手段が解除されるように操作する。ホルダーを捻る方向の目印として矢印等をアームやキャップの外周面に表示することもできる。なお、フック手段は必須ではない。ホルダーとキャップを蝶番で連結したり、一組のホルダー21、21’をヒンジ手段33、33’で連結(具体的には図4に示す)し該ヒンジを曲げた状態でキャップに挿脱しても良いのである。
そして、フック手段を解除された状態では、一組のレンズ用ホルダーが離間しているので、各レンズに対するアクセスが容易となる。ホルダー21の長さとキャップ18の高さによって展開の程度は所定の角度に調整することができる。図に示すように、アーム26がキャップの外周20に接触するように設計されていると丁度良い。挟持部材が接触したのでは、レンズに傷がつく可能性もあるからである。
また、フック手段の位置、大きさ、形状、数などは図に示した例に限定されるものではない。位置についていえば、挟持部材22、22’の適当な位置に設けたり、アーム26の側壁に形成することもできる。大きさについてはアーム部分の全体を利用したフック手段にすることも可能であり、形状的には、球状突起体に対する円環状のフック片や、突起部とそれを包摂できる凹部であっても良いのである。さらに、フック手段は一つに限らず、複数付設することもできる。
本考案のホルダーは、一体成形されている合成樹脂製であることが好ましい。図4はその例である。一体成形することで、金型の部品点数が削減されるので製造コストを大幅に削減することができる。成形条件や金型構造などは適宜選択することとなるが、全体的に樹脂厚をほぼ均等にする設計により、成形時の応力ひずみやウエルドの発生を防止する。それによって射出成形品の外観上の問題並びに機能上の問題を抑えることが可能である。
本考案のホルダーを形成する樹脂はある程度の柔軟性を有することが望ましく、具体的には、ポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂などの汎用熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。また、ポリエステル樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体などの高弾性の樹脂を使用することもできる。なお、容器本体やキャップには前記樹脂の他、ポリカーボネート、ポリスチレンやポリエチレンテレフタレートなど従来から樹脂製の容器に用いられている材料を特に制限されることなく用いることができる。
図5には、本考案のレンズ用ホルダー41をキャップ38に装着し、該キャップを容器本体34に螺合した状態の縦断面図が示されている。容器本体はホルダー全体を収納できるだけの高さ、容積を有していれば良く、それ以上の余裕については必ずしも必要ではない。容器本体の内面又は外面には、ホルダーを入れたときに容器内をほぼ充たす程度の目安となる液剤の充填用目盛りが示されていることが好ましい。
容器本体34の口頸部はホルダーの幅よりも大きな口径であり、そのままの径で本体底部36までストレートな内周壁35であることが好ましい。本体内に余計な凹凸や湾曲面を形成すると、そこに汚れなどが蓄積しやすく、衛生面で問題が生じ易いからである。また、キャップを外さなくても内部の視認ができるので、容器本体の材質は透明性を有する樹脂を選択することが好ましい。
さて、図1に示す挟持部材の側壁頂部8は、縦方向にストレートに分割された形状を有している。このように延出した側壁頂部と、それに向き合う他方の開口溝3’の側壁頂部8’との間隔は、0.5〜1.5mmの範囲内であり、もう一方の側壁頂部間の間隔が、2.0〜4.0mmの範囲内であることが好ましい。側壁の厚みによりレンズへの接触を調整することも考えられる。しかし、挟持部材の側壁は柔軟性を有することが求められることに対して、ホルダー全体としては形状保持特性が高いことが必要であるので、結果的には弾性力のある樹脂により側壁を薄肉で形成することになるからである。従って、指先の接触面積を制御するために側壁頂部間の間隔を前記範囲内とすることが好ましいのである。この形状については後述するように幾つかの変形例が考えられる。
図6は、側壁頂部の変形例の一つを示す。紙面奥側の側壁頂部48と48’とは図1に示すストレートな分割と、中心部分44での円形状の隙間を有している。この円形状の隙間は丁度レンズ凹面の中心部分と重なるように形成されている。レンズ凹面の形状から当然に理解されるが、中心に行く程側壁からは遠ざかることになるので、レンズ周辺部に比較して被覆する面積が小さくなっても、指先が触れ難くなる。この形状を採用する利点は、上下の狭い隙間によってレンズ凹面に対する指先の接触を抑制するとともに、保存容器内の液剤がレンズの凹面と十分に接触しかつ液剤の循環を向上させたことにある。レンズの保存液には、レンズ機能の維持・回復を目的とした成分も含まれており、それらがレンズ凹面に対してもより作用し易くしたものである。また、アーム46の側部45より挟持部材42を立設することによって、挟持部材の長さを長めに確保することで、左右方向への曲げに対して柔軟性をより向上させている点も特徴となっている。なお、円形を楕円、菱形などに形成しても良く、その面積も指先が接触しない程度に調整することができる。
図7も図6と同様の変形例であり、中心部分54での円形状の代わりに横方向の長方形の隙間を設けた例である。(a)図は隙間を一つにしたもの、(b)図は三つにしたものである。いずれの変形例も紙面手前側よりも紙面奥側の方が、指先の接触を制限した構造となっている。両者は隙間の数に差があるものだが、長さや幅をそれぞれ調整することも可能である。また複数の隙間を同じ形状にするのではなく、各個別に異なる形状を採用してもよい。これらの形状を採用することで、使用者に対してレンズを一定の向き(レンズ凹面を各種の隙間形状がある側)にして、ホルダーに保持させるように誘導するという効果もある。取扱い説明書やクリニック等での説明だけでは、使用者に適切な使い方を徹底させることは困難であり、ホルダーに明らかな差異を設けることによって注意喚起することができるからである。
図8には、レンズが挟持部材間に一定の向きに挿入されることを、使用者に対して構造的に誘導する場合の例を示す。図は、挟持部材の先端部に係る平面図を示すものであり、開口溝の断面が、レンズの周辺部垂直断面と略同一の三角形に成形されていることが分かる。レンズを挟持部材に挟む際には、先端部からレンズを所定の向きにして挟持部材を左右に拡げるようにしながらレンズ周辺部を開口溝に沿って押し進める。このときレンズの凸面が図面上側に向けられている場合には、始めに開口溝の側壁55がレンズ表面と接触して抵抗が大きなものとなる。逆に、レンズ凸面を図面下側に向けて挟持部材間に挿入しようとする場合には、開口溝の底壁53がレンズ凸面を許容するので抵抗感なく操作することができるのである。これによって、レンズが一定の向きに保持されるように誘導している。もちろんレンズの規格によって凸面の曲率は様々であるので、各レンズに合わせた三角形にすることは製造コストがかかり現実的ではない。しかし、挟持部材が有する柔軟性によってレンズ毎の違いは十分に吸収できるので、挟持部材の先端部間の距離Mを10.0mmとした場合には、底壁の高い側57が0.4〜2.4mm、低い側58を0.0〜1.4mmに設定すれば良い。
また、前記底壁の断面三角形の形状は、開口溝全体に渡って形成されていなくても良く、特に先端部のテーパー(図3参照)に形成されていることが好ましい。開口溝はレンズ周辺部を挟むので、その溝全体に前記三角形の形状が形成されていると、レンズ表面との接触面積が常に大きくなって、傷が付き易くなるおそれがあるからである。
以上説明したように、本考案のコンタクトレンズ用ホルダーは簡易な構造を有しており、使用方法も簡便であるため、誰でも適切な使用が可能である。そして、レンズを取り出す際に手指から持ち込まれる汚れの付着をできるだけ抑えると共に、レンズの取り出しに支障をきたすことのないように調整されている。またこのホルダーは射出成形を利用して製造できるので、製造コストを低く抑えることができる。
1、21、21’、41 ・・・コンタクトレンズ用ホルダー
2、2’、22、22’、42 ・・・挟持部材
3、3’23 ・・・開口溝
4、4’、5、5’・・・側壁
6、7、27 ・・・先端部
8、8’、48、48’ ・・・側壁頂部
10 ・・・コンタクトレンズ
14、15 ・・・極大点
18、38 ・・・キャップ
26、46 ・・・アーム
29 ・・・窓部
30 ・・・フック片
31 ・・・係止突起
33、33’ ・・・ヒンジ手段
34 ・・・容器本体

Claims (3)

  1. 平行に配された2本の挟持部材が、コンタクトレンズの周辺部を保持する開口溝を該開口が向き合うように有し、
    前記開口溝を構成する二つの側壁のうち一方の側壁が、他方の側壁と、高さ、厚み、形状の少なくともいずれかが異なるように形成されているとともに、
    コンタクトレンズが一定の向きで保持されることにより、前記側壁により前記周辺部を被覆する面積が、コンタクトレンズの凸面側よりも凹面側の方が大きくなることを特徴とするコンタクトレンズ用ホルダー。
  2. 前記挟持部材の開口溝断面が、コンタクトレンズの周辺部垂直断面と略同一の三角形に成形されていることにより、コンタクトレンズが一定の向きに保持されることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズ用ホルダー。
  3. コンタクトレンズの凹面側の周辺部を覆う開口溝の側壁の一方の頂部と、対向する開口溝の側壁の頂部との間隔が、0.5〜1.5mmの範囲内であり、
    もう一方の側壁頂部間の間隔が、2.0〜4.0mmの範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載のコンタクトレンズ用ホルダー。
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