JP3193847U - 処置具 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハンドルの構造を簡略化した生体組織に処置を行う処置具を提供する。【解決手段】処置具は、プローブと、プローブを保持する保持部22を構成する第1の外殻部材41と、保持部22を構成するとともに、第1の外殻部材41と突き合わされる第2の外殻部材と、第1の外殻部材41に設けられ、第2の外殻部材に向けて突出する複数の凸部41Aと、第2の外殻部材に設けられ、複数の凸部41Aが圧入される複数の孔部と、を備える。【選択図】図3
Description
本考案は、超音波振動や高周波電流によって生体組織に処置を行う処置具に関する。
近年、医師の作業性を向上するために、外科手術において各種の外科手術装置が用いられている。このような外科手術装置には、超音波等を利用して生体組織の切開、切除、或いは凝固等の処置を行う超音波処置具や、或いは高周波電流による凝固、切開等の処置を行う電気メスが含まれる。
上記した外科手術装置のような処置具には、手術中に医師が把持するためのハンドルが設けられている。このようなハンドルの構造は組み立ての際の作業性や製造コストを考慮して、できるだけシンプルなものが望まれる。
本考案の目的は、ハンドルの構造を簡略化した処置具を提供することにある。
前記目的を達成するため、本考案の一つの形態に係る処置具は、プローブと、前記プローブを保持する保持部を構成する第1の外殻部材と、前記保持部を構成するとともに、前記第1の外殻部材と突き合わされる第2の外殻部材と、前記第1の外殻部材に設けられ、前記第2の外殻部材に向けて突出する複数の凸部と、前記第2の外殻部材に設けられ、前記複数の凸部が圧入される複数の孔部と、を備える。
上記の構成によれば、ハンドルの構造を簡略化した処置具を提供できる。
[第1の実施形態]
本考案の処置具の実施形態について、図1乃至図14を参照して説明する。本考案の処置具は、外科的手術に用いられるデバイスであり、患者の処置対象の組織に対して超音波振動および高周波電流を流すことで、処置対象の凝固および切開をすることができる。
本考案の処置具の実施形態について、図1乃至図14を参照して説明する。本考案の処置具は、外科的手術に用いられるデバイスであり、患者の処置対象の組織に対して超音波振動および高周波電流を流すことで、処置対象の凝固および切開をすることができる。
図1に示すように、処置具11は、ハンドピース12と、電源ユニット13と、ハンドピース12と電源ユニット13とを接続するケーブル32と、を備える。
電源ユニット13は、超音波電流供給部14と、高周波電流供給部15と、これらを制御するエネルギー制御部16と、を有している。エネルギー制御部16は、超音波電流供給部14からの超音波発生電流の供給と、高周波電流供給部15からの高周波電流の供給と、を制御することができる。医師によってエネルギー操作入力ボタン17が操作されると、電気信号がエネルギー制御部16に伝達され、エネルギー操作の入力が検出される。この検出によって、エネルギー制御部16は、超音波電流供給部14からプローブ21に超音波発生電流を供給するとともに、高周波電流供給部15からプローブ21に高周波電流を供給する。
図1、図2に示すように、ハンドピース12は、棒状のプローブ21と、外殻を構成するとともに略円筒状をなした保持部22と、保持部22と一体的に設けられた固定ハンドル23と、保持部22に対して回動できる可動ハンドル24と、プローブ21の端部に固定された振動発生部25(トランスデューサ)と、プローブ21の周囲を覆ってプローブ21を保護する円筒形の外側パイプ26(シース)と、外側パイプ26に固定されたノブ27と、外側パイプ26の内部に設けられた内側パイプ28(図13参照)と、プローブ21に対して当接したり分離したり可能に設けられたジョー31(把持部)と、を備える。振動発生部25には、ケーブル32の一端が接続されている。ケーブル32の他端は、電源ユニット13に接続されている。本実施形態では、プローブ21の長手方向Cに平行な2方向の一方を先端方向C1とし、先端方向とは反対方向を基端方向C2としている。
保持部22には、2個のエネルギー操作入力ボタン17が設けられている。医師は、2個のエネルギー操作入力ボタン17を操作することで、プローブ21を介して処置対象の生体組織にエネルギー(超音波振動および高周波電流)を付与することができる。第1エネルギー操作入力ボタン17Aは、いわゆる凝固・切開モードに対応しており、凝固・切開モードでは、生体組織の凝固および切開または血管のシールおよび切開に適した超音波振動および高周波電流の出力を行う。第2エネルギー操作入力ボタン17Bは、いわゆる凝固モードに対応しており、凝固モードでは、生体組織の凝固および血管のシールに適した超音波振動および高周波電流の出力を行う。
図2に示すように、振動発生部25(トランスデューサ)は、ケース33と、ケース33内部に収納された超音波振動子34およびホーン部材35と、を備える。超音波振動子34には、電流を超音波振動に変化させる(本実施形態では4つの)圧電素子が設けられている。超音波振動子34には、電気配線36の一端が接続されている。電気配線36は、ケーブル32の内部を通り他端で電源ユニット13の超音波電流供給部14に接続されている。電気配線36を介して超音波電流供給部14から超音波振動子34に電力が供給されると、超音波振動子34において超音波振動が発生する。
超音波振動子34は、ホーン部材35に取付けられる。ホーン部材35は、金属材料によって形成されている。ケース33の内周面とホーン部材35との間に、振動発生部25から発生する振動を吸収するための緩衝材(弾性材)を設けてもよい。ホーン部材35には、プローブ21の先端方向へ向かうにつれて断面積が減少する略円錐形の断面変化部35Aが設けられている。超音波振動子34で発生した超音波振動は、ホーン部材35に伝達される。ホーン部材35の断面変化部35Aにおいて、超音波振動の振幅が拡大される。
図1、図5に示すように、プローブ21は、例えば生体適合性のある金属材料(例えば、チタン合金等)によって棒状に形成されている。プローブ21の基端部分には、2本ある第2の電気配線のうちの一方と接続されている。プローブ21には、振動発生部25から超音波振動が伝達されるとともに、高周波電流供給部15から高周波電流が供給される。このため、プローブ21は、生体組織に超音波振動を付与できるだけでなく、バイポーラ型電気メスの第1電極としても機能する。
図1に示すように、外側パイプ26は、円筒形をなしていて、内部に位置されるプローブ21を保護している。外側パイプ26は、基端部分において保持部22に対して回転可能な状態で保持部22に取り付けられている。ノブ27は、外側パイプ26およびプローブ21に対して固定的に設けられ、医師はノブ27を回転することで外側パイプ26およびプローブ21を任意の方向に回転させることができる。図5に示すように、内側パイプ28は、円筒形をなしており、長手方向Cに沿って外側パイプ26の内部をスライド移動(進退移動)可能である。医師が可動ハンドル24を操作することで発生する操作力は、内側パイプ28の進退移動によってジョー31側に伝達される。内側パイプ28は、全体として円筒形をなしているが、プローブ21の先端側において、下側の半分が除去されて、上側半分の円弧形状をなしている(図11、図14参照)。このため、内側パイプ28は、後述するプローブ支持部材55と干渉しないようになっている。
外側パイプ26は、ジョー31を支持するための軸部37を先端部に有している。外側パイプ26の基端部分には、2本ある第2の電気配線のうちの他方と接続されている。外側パイプ26、内側パイプ28およびその先端にあるジョー31は、バイポーラ型電気メスの第2電極を構成する。第2の電気配線38のそれぞれは、ケーブル32の内部を通り他端で電源ユニット13の高周波電流供給部15に接続されている。
ジョー31は、上記の軸部37によって支持されており、軸部37を中心に回動可能に取り付けられている。医師は、可動ハンドル24を操作することによって、ジョー31をプローブ21に係合させて生体組織をつかんだり、ジョー31をプローブ21から分離させたりすることができる。
図5に示すように、保持部22は、内側にプローブ21の先端側とは反対側である基部側を保持することができる。図3、図4に示すように、保持部22および固定ハンドル23は、第1の外殻部材41と、第1の外殻部材41と突き合わされる第2の外殻部材42と、を接合して構成されている。第1の外殻部材41および第2の外殻部材42は、例えば合成樹脂材料によって形成されている。図3に示すように、第1の外殻部材41は、第2の外殻部材42に向けて突出した複数の凸部41A(ボス)を備えている。複数の凸部41Aは、保持部22の角部の位置(保持部22の周囲の5か所)と、固定ハンドル23の背部23Aの位置(背部23A中の分離した3か所)に設けられている。
凸部41Aは、第2の外殻部材42に向けて突出した、例えば、直径1.0〜2.2mmの円柱形状(ピン形状)をなしている。図4に示すように、第2の外殻部材42は、凸部41Aが差し込まれる複数の孔部42A(受け部)を有している。孔部42Aは、例えば、直径0.9〜2.1mmの円形に形成されている。すなわち、凸部41Aの直径は、孔部42Aの直径よりも若干大きく形成されており、例えば、孔部42Aの直径よりも0.1〜0.2mm大きく形成されている。
ここで、複数の凸部41Aおよび複数の孔部42Aの作用について説明する。処置具11の保持部22および固定ハンドル23を組み立てる際には、第2の外殻部材42に対して第1の外殻部材41を突き合わせることで、第2の外殻部材42の孔部42Aに対して第1の外殻部材41の凸部41Aが圧入される。これによって、第1の外殻部材41と第2の外殻部材42とを極めて容易に接合することができる。このため、本実施形態では、処置具11の組み立て工程が簡略化される。また、複数の凸部41Aは、固定ハンドル23の背部23Aの位置にも分散して設けられている。一方、手術の際には、プローブ21を介して荷重が保持部22および固定ハンドル23に伝達される。このとき、プローブ21は、ノブ27の周囲を支点に、プローブ21の長手方向Cと交差する方向に撓んで、保持部22および固定ハンドル23に荷重を与える(図5参照)。このプローブ21からの荷重は、主としてノブ27のプローブ21と嵌合した部分および固定ハンドル23の背部23A側に伝えられる。本実施形態では、固定ハンドル23の背部23Aの位置に複数の凸部41Aを設けているため、固定ハンドル23の背部23Aの位置で剛性が高められている。これによって、固定ハンドル23の背部23Aの位置で固定ハンドル23が撓んでしまうことを防止することができる。
図6を参照して、保持部22の形状について説明する。本実施形態では、保持部22は、プローブ21の先端方向C1から見て、固定ハンドル23と隣接する位置に、くびれ部22Aを有する形状をなしている。言い換えると、保持部22は、プローブ21の先端方向から見て、逆卵形、しゃもじ型(こけし型)、或いは、ボウリングのピンのように頭部およびくびれ部を有する形状、をなしている。
くびれ部22Aは、プローブ21の先端方向から見て、略円筒形のノブ27の下側(固定ハンドル23側)半分の外形(略半円形)に沿うように窪んでいる。このため、医師が指でノブ27を操作する際に、保持部22が邪魔になることがなく、ノブ27の操作性が向上している。
続いて、図7を参照して、可動ハンドル24の詳細について説明する。可動ハンドル24は、図5に示す軸23Bを中心に回動することができる。本実施形態では、可動ハンドル24は、環状をなした指掛け部43と、指掛け部43の周囲を被覆する被覆層44と、指掛け部43に設けられ被覆層44が設けられない露出部45と、を有している。指掛け部43は、医師の指の中指、薬指、小指を一列で差し込むことができるように長円形に構成されている。指掛け部43は、例えば合成樹脂材料によって形成されている。被覆層44は、ゴム状の弾性を有するエラストマーで構成されている。被覆層44は、露出部45を除いて、指掛け部43の全周を覆っている(図7中で複数のドットで示す領域に被覆層44が設けられる。)。露出部45は、指掛け部43のうち、保持部22側にある可動ハンドル24の第1端部24Aとは反対側の第2端部24Bに設けられている。より詳細には、露出部45は、弓状に湾曲している第2端部24Bのうち、外界に面した部分(外側面46)に設けられている。一方、弓状の内側に面した部分(内側面47)には被覆層44が設けられている。露出部45は、第2端部24Bから固定ハンドル23に対向する側面48に至るまで連続的に設けられている。言い換えると、露出部45は、保持部22から最も遠い位置(ハンドピース12の下端)に設けられている。
被覆層44は、滑り止めのために設けられ、手術中に医師の手から処置具11が滑り落ちることを防止することができる。手術では、患者に対して布状のドレープが被せられた状態で各種の処置(生体組織の切開、切除、凝固)が行われる。一方、可動ハンドル24に露出部45が設けられていないと、滑り止めの被覆層44がドレープに引っ掛かり、医師の作業性が著しく低下する。本実施形態では、ドレープに対する摩擦力が小さい露出部45が設けられているため、処置具11の使い易さを向上できる。
図8から図10を参照して、外側パイプ26とプローブ21との間に介在される弾性リング51および硬質リング52について説明する。
図8、図9に示すように、ハンドピース12は、プローブ21の周囲に固定される弾性リング51(弾性部材)と、弾性リング51の上側に被せられる硬質リング52(硬質部材、節押さえ部材)と、を備える。図9に示すように、弾性リング51は、円筒形になった円筒部53と、円筒部53の端部に設けられるフランジ部54と、を有している。弾性リング51は、例えば合成ゴム等で構成され、全体として弾力性を発揮することができる。図13に示すように、弾性リング51および硬質リング52の外側に、絶縁パイプ56が被せられている。絶縁パイプ56は、第1電極であるプローブ21と、第2電極である外側パイプ26および内側パイプ28と、を絶縁している。
図10に示すように、硬質リング52は、金属材料または樹脂材料によって円筒形に形成されている。図8に示すように、硬質リング52は、弾性リング51の円筒部53の上側に被せられてプローブ21に対して固定される。本実施形態では、弾性リング51の上側に硬質リング52が被せられるため、弾性リング51だけを設置した場合に比して、剛性を高くして弾性リング51が撓みすぎることを防止できる。これによって、プローブ21の先端部の位置が不安定になることを防止できる。
続いて、図11から図14を参照して、外側パイプ26の先端部に設けられるプローブ支持部材55(プローブ押さえ部材)について説明する。
ハンドピース12は、プローブ支持部材55を有する。図13に示すように、プローブ支持部材55は、弾性リング51および硬質リング52(これらの外側にある絶縁パイプ56)と、外側パイプ26と、の間に介在されている。図12に示すように、プローブ支持部材55は、筒状部61と、筒状部61の内側に設けられる貫通孔部62と、筒状部61と一体に設けられるとともに外側パイプ26の先端部を覆う止水部63(止水壁)と、弾性リング51、硬質リング52、および絶縁パイプ56が載置される載置部64と、を有している。プローブ支持部材55は、好ましくは絶縁性のある材料、例えば合成樹脂材料によって一体に形成されている。止水部63は、筒状部61の先端側に設けられている。
プローブ支持部材55は、筒状部61および止水部63で外側パイプ26の先端部を覆っており、外側パイプ26の内側に浸水することを防止する。また、プローブ支持部材55の載置部64は、弾性リング51、硬質リング52とともにプローブ21を支持しており、長手方向Cと交差する方向にプローブ21が撓んでしまうことを防止することができる。
本実施形態によれば、処置具11は、プローブ21と、プローブ21を保持する保持部22を構成する第1の外殻部材41と、プローブ21を保持する保持部22を構成するとともに、第1の外殻部材41と突き合わされる第2の外殻部材42と、第1の外殻部材41に設けられ、第2の外殻部材42に向けて突出する複数の凸部41Aと、第2の外殻部材42に設けられ、複数の凸部41Aが圧入される複数の孔部42Aと、を備える。
この構成によれば、圧入を利用した簡単な構造によって第1の外殻部材41と第2の外殻部材42とを固定することができる。これによって、第1の外殻部材41および第2の外殻部材42の構造を簡略化して、組み立て工程を簡略化できるとともに製造コストを低減することができる。
本考案は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変形実施することができる。さらに、上記各実施形態の処置具を組み合わせて一つの処置具を構成することも当然に可能である。
11…処置具、21…プローブ、41…第1の外殻部材、41A…凸部、42…第2の外殻部材、42A…孔部。
Claims (1)
- プローブと、
前記プローブを保持する保持部を構成する第1の外殻部材と、
前記保持部を構成するとともに、前記第1の外殻部材と突き合わされる第2の外殻部材と、
前記第1の外殻部材に設けられ、前記第2の外殻部材に向けて突出する複数の凸部と、
前記第2の外殻部材に設けられ、前記複数の凸部が圧入される複数の孔部と、
を備える処置具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014004249U JP3193847U (ja) | 2014-08-08 | 2014-08-08 | 処置具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014004249U JP3193847U (ja) | 2014-08-08 | 2014-08-08 | 処置具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3193847U true JP3193847U (ja) | 2014-10-23 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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2014
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