JP3193593U - 織物 - Google Patents

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【課題】銀の保有量に対する殺菌効率を向上させることが可能な織物を提供する。【解決手段】織物10は、複数の経糸11が30本〜40本/cmの密度で互いに重ならないように一本ずつ配置され、かつ、複数の緯糸12が30本〜40本/cmの密度で互いに重ならないように一本ずつ配置され、経糸11及び緯糸12のうちの少なくとも一部に、芯材に銀をコーティングした銀糸1が用いられているものである。【選択図】図1

Description

本考案は、織物に関するものである。
従来より、ナイロン等の合成繊維(芯材)の表面を銀でコーティングした銀糸、及び、該銀糸を用いた製品が提案されている。例えば、銀糸を用いた製品としては、13本の銀糸を束ねたより糸を製作し、該より糸を網目約1.5mmに編み上げた電磁メッシュシールドが提案されている(非特許文献1参照)。
"電磁波シールドメッシュ(電磁波防止繊維素材)",[online],有限会社マックコーポレーションホームページ,[平成26年7月22日検索],インターネット<URL:http://denjiha.macco.co.jp/shield/index.html>
ところで、銀イオンには殺菌効果があることが、従来より知られている。そこで、上記の電磁シールドメッシュを用いて被対象物(例えばまな板、洗浄用スポンジ及び石鹸等、殺菌が行われる物品)を殺菌しようとする場合、被対象物と電磁シールドメッシュとの間に水を介在させ、銀糸から水中に溶け出した銀イオンを用いて被対象物を殺菌する方法が考えられる。しかしながら、このように上記の電磁シールドメッシュを用いて被対象物を殺菌しようとした場合、以下のような課題があった。
(1)上記の電磁シールドメッシュは、13本の銀糸を束ねたより糸を用いている。このため、銀糸の多くの部分が重なり合ってしまっているため、水と接する銀糸の表面積が小さくなってしまう。このため、上記の電磁シールドメッシュは、銀の保有量に対して殺菌効率が悪いという課題があった。
(2)上記の電磁シールドメッシュは、銀糸のより糸間に約1.5mmの網目が形成されている。銀糸のより糸間にこのような大きな空間が形成されると、被対象物の表面において銀イオンを含有する水の接触しない箇所が発生する場合があるため、銀の保有量に対して殺菌効率が悪くなってしまうという課題があった。
(3)上記の電磁シールドメッシュを形成するより糸は、13本の銀糸を束ねたものであり、その太さが太くなってしまう。このため、上記の電磁シールドメッシュで被対象物の表面を覆って殺菌しようとした場合、電磁シールドメッシュが被対象物の表面に沿わない箇所が発生し、当該箇所を殺菌できなくなってしまう場合がある。このような場合、当該箇所の銀糸は被対象物表面に付着している水と接触することができないため、銀の保有量に対して殺菌効率が悪くなってしまうという課題があった。
本考案は、上述のような課題の少なくとも1つを解決するためになされたものであり、銀の保有量に対する殺菌効率を向上させることが可能な織物を提供することを目的とする。
本考案に係る織物は、複数の経糸が30本〜40本/cmの密度で互いに重ならないように一本ずつ配置され、かつ、複数の緯糸が30本〜40本/cmの密度で互いに重ならないように一本ずつ配置され、前記経糸及び前記緯糸のうちの少なくとも一部に、芯材に銀をコーティングした銀糸が用いられているものである。
また、本考案に係る織物においては、複数の前記経糸及び複数の前記緯糸のうちの少なくとも一方は、前記銀糸と合成繊維とで構成され、前記銀糸と前記合成繊維の本数の割合が1:1〜1:4となっていることが好ましい。
また、本考案に係る織物においては、前記合成繊維と共に前記経糸又は前記緯糸を構成する前記銀糸は、等ピッチで配置されていることが好ましい。
また、本考案に係る織物においては、前記銀糸の前記芯材は、太さ20d〜40dの合成繊維であることが好ましい。
また、本考案に係る織物においては、前記銀糸と共に前記経糸又は前記緯糸を構成する前記合成繊維は、20d〜40dの太さであることが好ましい。
本考案に係る織物は、複数の経糸同士が重ならず、かつ、複数の緯糸同士が重ならないように織られ、経糸及び緯糸のうちの少なくとも一部に、芯材に銀をコーティングした銀糸が用いられている。つまり、本考案に係る織物は、経糸の銀糸と緯糸の銀糸とが交わる僅かな部分を除いて、銀糸の大部分の表面が露出している。このため、本考案に係る織物は、水と接する銀糸の表面積を従来よりも多くできる。
また、本考案に係る織物は、複数の経糸及び複数の緯糸が30本〜40本/cmの密度で一本ずつ配置され、経糸及び緯糸のうちの少なくとも一部に、芯材に銀をコーティングした銀糸が用いられている。このため、本考案に係る織物は、経糸及び緯糸の間に形成される空間が小さいものとなる。したがって、本考案に係る織物は、被対象物の表面において、銀イオンを含有する水の接触しない箇所が発生することを防止できる。
また、本考案に係る織物は、複数の経糸及び複数の緯糸が一本ずつ配置されるように織られ、経糸及び緯糸のうちの少なくとも一部に、芯材に銀をコーティングした銀糸が用いられている。つまり、本考案に係る織物は、あたかも銀の薄膜のようなものとなっている。このため、本考案に係る織物は、被対象物の表面を覆って殺菌しようとした場合、被対象物の表面に沿うように、該被対象物の表面を覆うことができる。
したがって、本考案に係る織物は、銀の保有量に対する殺菌効率を従来よりも向上させることができる。
なお、本考案に係る織物は、経糸及び緯糸の全てを銀糸で構成する必要は必ずしもない。経糸及び緯糸の一部を銀糸で構成し、残りの一部を合成繊維(表面が銀でコーティングされていないもの)で構成してもよい。本考案は、上述のように銀の保有量に対する殺菌効率を従来よりも向上させることができるため、このように構成しても十分な殺菌効果を得ることができる。また、経糸及び緯糸の一部に銀糸を用いないことにより、織物のコストを削減できるという効果を得ることもできる。
本考案の実施の形態1に係る織物を示す平面図である。 本考案の実施の形態1に係る織物の別の一例を示す平面図である。 本考案の実施の形態1に係る織物の別の一例を示す平面図である。 本考案の実施の形態1に係る織物の別の一例を示す平面図である。 本考案の実施の形態1に係る織物のうち、銀糸と合成繊維の本数の割合が1:1のものの殺菌効果を検証した実験結果(一般社団法人繊維評価技術協議会認定の制菌加工評価の結果)を示す図である。 本考案の実施の形態1に係る織物のうち、銀糸と合成繊維の本数の割合が1:1のものの殺菌効果を検証した実験結果(一般社団法人繊維評価技術協議会認定の抗菌防臭加工評価の結果)を示す図である。 本考案の実施の形態1に係る織物のうち、銀糸と合成繊維の本数の割合が1:2のものの殺菌効果を検証した実験結果(一般社団法人繊維評価技術協議会認定の制菌加工評価の結果)を示す図である。 本考案の実施の形態1に係る織物のうち、銀糸と合成繊維の本数の割合が1:2のものの殺菌効果を検証した実験結果(一般社団法人繊維評価技術協議会認定の抗菌防臭加工評価の結果)を示す図である。 本考案の実施の形態1に係る織物のうち、銀糸と合成繊維の本数の割合が1:4のものの殺菌効果を検証した実験結果(一般社団法人繊維評価技術協議会認定の抗菌防臭加工評価の結果)を示す図である。 本考案の実施の形態2に係る織物の電磁波シールド効果を示す図である。
実施の形態1.
図1は、本考案の実施の形態1に係る織物を示す平面図である。
本実施の形態1に係る織物10は、複数の経糸11及び複数の緯糸12が30本〜40本/cmの密度で一本ずつ配置されるように織られたものである。つまり、本実施の形態1に係る織物10は、経糸11同士及び緯糸12同士が互いに重なり合わないように織られている。この図1に示した織物10は、全ての経糸11及び緯糸12に銀糸1が用いられている。銀糸1は、ナイロン等の合成繊維を芯材とし、該芯材の表面を銀でコーティングしたものである。
なお、銀糸1の芯材の材質はナイロンに限定されるものではない。芯材として、例えば、ポリエステル、アクリル、ビニロン、サラン及びポリプロピレン等、種々の合成繊維を用いることができる。また、図1では、平織りの織物10を示しているが、織物10の折り方は平織りに限定されるものではない。複数の経糸11及び緯糸12が一本ずつ配置されていれば(つまり、経糸11同士及び緯糸12同士が互いに重なり合わなければ)、斜文折り及び朱子折り等、種々の折り方を採用することができる。
この織物10は、例えば、まな板、洗浄用スポンジ及び石鹸等の被対象物(殺菌が行われる物品)の殺菌に用いられる。具体的には、被対象物と織物10との間に水を介在させるように、織物10で被対象物の表面(殺菌箇所)を覆う。これにより、織物10の銀糸1から水中に溶け出した銀イオンが、被対象物の表面に付着した菌を死滅させる(殺菌する)。
なお、被対象物と織物10との間への水の介在方法、及び、織物10による被対象物の覆い方は、特に限定されるものではない。例えば、使い終わった被対象物に水をかけ、あるいは、使い終わった被対象物の洗浄後に水を拭き取らずに残し、被対象物の表面に布状の織物10を掛けてもよい。また例えば、被対象物の形状に対応した袋状に織物10を形成し、被対象物を覆ってもよい。石鹸を覆う袋状カバーを織物10で形成した場合、使い終わった後に石鹸の表面に残った水が、被対象物と織物10との間に介在することとなる。
このように織物10を構成することにより、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施の形態1に係る織物10においては、経糸11を構成する銀糸1同士及び緯糸12を構成する銀糸1同士が、互いに重なり合わないように配置されている。つまり、織物10は、経糸11の銀糸1と緯糸12の銀糸1とが交わる僅かな部分を除いて、銀糸1の大部分の表面が露出している。このため、本実施の形態1に係る織物10は、水と接する銀糸1の表面積を従来よりも多くできる。
(2)本実施の形態1に係る織物10においては、経糸11を構成する複数の銀糸1が、30本〜40本/cmの密度で一本ずつ配置されている。また、緯糸12を構成する複数の銀糸1も、30本〜40本/cmの密度で一本ずつ配置されている。このため、本考案に係る織物は、経糸11及び緯糸12の間に形成される空間が小さいものとなる。したがって、本実施の形態1に係る織物10は、表面張力によって経糸11及び緯糸12の間に水を保持でき、被対象物の表面において、銀イオンを含有する水の接触しない箇所が発生することを防止できる。
(3)本実施の形態1に係る織物10においては、経糸11を構成する銀糸1同士及び緯糸12を構成する銀糸1が、一本ずつ配置されるように織られている。つまり、織物10は、あたかも銀の薄膜のようなものとなっている。このため、本実施の形態1に係る織物10は、被対象物の表面を覆って殺菌しようとした場合、被対象物の表面に沿うように、該被対象物の表面を覆うことができる。
したがって、上記(1)〜(3)よりわかるように、本実施の形態1に係る織物10は、銀の保有量に対する殺菌効率を従来よりも向上させることができる。
ここで、銀糸1は、その芯材の太さが20d〜40dの合成繊維であることが好ましい。
銀糸1の太さ(換言すると芯材の太さ)が太すぎると、織物10の柔軟性が低下してしまうからである。そして、その結果、織物10で被対象物の表面を覆った際、両者の間に隙間ができてしまい、当該箇所の銀糸1が水と接触できず、殺菌効果が減少してしまうからである。また、銀糸1の太さ(換言すると芯材の太さ)が太すぎると、水に浸らない銀糸1の表面が増加するため、つまり、水と接触しない銀部分が多くなるため、殺菌効果が減少してしまうからである。
一方で、太さが20d〜40dの合成繊維を一本ずつ間隔を空けて織ることは、当該合成繊維の強度が低いため、非常に難しい。このため、通常、20d〜40dの合成繊維を織る際、経糸となる合成繊維を複数本まとめて筬(おさ)に通している。しかしながら、このような折り方では、経糸同士が重なり合ってしまうため、本実施の形態1に係る織物10は、経糸11を構成する銀糸1同士が互いに重なり合わないようにしている。このため、銀糸1の太さ(換言すると芯材の太さ)は、これ以上細すぎないことが好ましい。
なお、以上の説明では、全ての経糸11及び緯糸12に銀糸1を用いたが、本実施の形態1に係る織物10は、この構成に限定されるものではない。本実施の形態1に係る織物10は、上述のように、銀の保有量に対する殺菌効率を従来よりも向上させることができる。このため、経糸11及び緯糸12の一部を銀糸1で構成し、残りの一部を合成繊維(表面が銀でコーティングされていないもの)で構成してもよい。
図2〜図4は、本考案の実施の形態1に係る織物の別の一例を示す平面図である。
これら図2〜図4に示す織物10は、経糸11及び緯糸12の一部を銀糸1で構成し、残りの一部を合成繊維2(表面が銀でコーティングされていないもの)で構成している。
より詳しくは、図2に示す織物10は、経糸11及び緯糸12の双方において、銀糸1と合成繊維2との本数の割合が1:1になっている。さらに、経糸11及び緯糸12の双方において、銀糸1は等ピッチ(1本おき)に配置されている。
また、図3に示す織物10は、経糸11及び緯糸12の双方において、銀糸1と合成繊維2の本数の割合が1:2になっている。さらに、経糸11及び緯糸12の双方において、銀糸1は等ピッチ(2本おき)に配置されている。
また、図4に示す織物10は、経糸11及び緯糸12の双方において、銀糸1と合成繊維2の本数の割合が1:4になっている。さらに、経糸11及び緯糸12の双方において、銀糸1は等ピッチ(4本おき)に配置されている。
このように、織物10の一部を合成繊維2で構成することにより、殺菌効果を備えつつ、銀糸1の使用量を削減できるので織物10を安価に生産することができる。
ここで、合成繊維2の材質は、特に限定されるものではない。例えば、ポリエステル、アクリル、ビニロン、サラン及びポリプロピレン等、種々の材質の合成繊維2を用いることができる。このとき、吸水性の高い合成繊維2を用いることにより、銀糸1の周囲に長期間水を存在させることができ、殺菌効果を向上させることができる。また、合成繊維2の太さは、銀糸1の芯材の太さと同様の理由より、20d〜40dであることが好ましい。
なお、図2〜図4では、経糸11における銀糸1と合成繊維2の本数の割合と、緯糸12における銀糸1と合成繊維2の本数の割合とが同じになっていた。これに限らず、経糸11における銀糸1と合成繊維2の本数の割合と、緯糸12における銀糸1と合成繊維2の本数の割合とを異ならせてもよい。また、図2〜図4では、銀糸1を等ピッチで配置したが、銀糸1を等ピッチで配置する必要は必ずしもない。また、図1〜図4では、経糸11及び緯糸12の双方に銀糸1を用いたが、少なくとも経糸11及び緯糸12の一方に銀糸1が用いられていればよい。
最後に、本実施の形態1に係る織物10の殺菌効果を検証した実験結果を以下に示す。
図5〜図9は、本考案の実施の形態1に係る織物の殺菌効果を検証した実験結果を示す図である。
詳しくは、図5は、図2に示した織物10(銀糸1と合成繊維2の本数の割合が1:1)に対して、一般社団法人繊維評価技術協議会が認定する制菌加工評価を行った際の実験結果である。図6は、図2に示した織物10に対して、一般社団法人繊維評価技術協議会が認定する抗菌防臭加工評価を行った際の実験結果である。図7は、図3に示した織物10(銀糸1と合成繊維2の本数の割合が1:2)に対して、一般社団法人繊維評価技術協議会が認定する制菌加工評価を行った際の実験結果である。図8は、図3に示した織物10に対して、一般社団法人繊維評価技術協議会が認定する抗菌防臭加工評価を行った際の実験結果である。また、図9は、図4に示した織物10に対して、一般社団法人繊維評価技術協議会が認定する抗菌防臭加工評価を行った際の実験結果である。
なお、実験に用いられた織物10の銀糸1はいずれも、ナイロン製の合成繊維芯材とし、該芯材の太さが30dのものを使用している。また、実験に用いられた織物10の合成繊維2はいずれも、ポリエステル製でその太さが20dのものを使用している。
また、図5〜図9に示した菌数の測定は、「JISL1902:2008 8.22」の混釈平板培養法によって行われている。そして、図5〜図9に示した殺菌効果の評価は、「JISL1902:2008 10.1」の菌液吸収法(環境条件:温度23℃、湿度45%)によって行われている。ここで、図5及び図7に示す殺菌活性値とは、「標準布(一般社団法人繊維評価技術協議会指定の綿標準布)の接種直後に回収した生菌数の対数値」と「織物10の18時間培養後に回収した生菌数の対数値」との差を表したものである。また、図6、図8及び図9に示す静菌活性値とは、標準布及び織物10に試験菌液を接種し、18時間培養後の生菌数の対数値により求めた細菌の増殖値の差を表している。また、図6〜図8では50回洗濯した後の織物10に対しても殺菌効果を評価しているが、その洗濯方法は、一般社団法人繊維評価技術協議会SEKマーク繊維製品の洗濯マニュアル(高温加速洗濯法、JAFET標準配合洗剤使用)に基づいて行われている。
図6からわかるように、図2に示した織物10(銀糸1と合成繊維2の本数の割合が1:1)は、洗濯前のもの及び50回洗濯後のものの双方において、抗菌防臭効果が得られる値として一般社団法人繊維評価技術協議会が規定した静菌活性値の基準値(≧2.2)を大きく上回っている。これより、図2に示した織物10(銀糸1と合成繊維2の本数の割合が1:1)は、細菌(主に黄色ブドウ球菌)が増殖して臭いが発生することを抑制するのに十分な殺菌効果を発揮していることがわかる。
さらに、図5からわかるように、図2に示した織物10(銀糸1と合成繊維2の本数の割合が1:1)は、洗濯前のもの及び50回洗濯後のものの双方において、医療機関や介護施設等での使用が認められるだけの殺菌効果が得られる値として、一般社団法人繊維評価技術協議会が規定した殺菌活性値の基準値(>0)を大きく上回っている。これより、図2に示した織物10(銀糸1と合成繊維2の本数の割合が1:1)は、医療機関や介護施設等での使用に耐えうるだけの殺菌効果を有していることがわかる。
また、図7及び図8からわかるように、図3に示した織物10(銀糸1と合成繊維2の本数の割合が1:2)もまた、洗濯前のもの及び50回洗濯後のものの双方において、一般社団法人繊維評価技術協議会が規定した殺菌活性値及び静菌活性値の基準値を大きく上回っている。これより、図3に示した織物10(銀糸1と合成繊維2の本数の割合が1:2)もまた、図2で示した織物10と同様に、十分な殺菌効果を有していることがわかる。
また、図4に示した織物10(銀糸1と合成繊維2の本数の割合が1:4)に関しては50回洗濯後の殺菌効果を評価していないが、図9に示すように、図4に示した織物10(銀糸1と合成繊維2の本数の割合が1:4)もまた、洗濯前のものにおいては一般社団法人繊維評価技術協議会が規定した静菌活性値の基準値を大きく上回っており、細菌(主に黄色ブドウ球菌)が増殖して臭いが発生することを抑制するのに十分な殺菌効果を発揮していることがわかる。
なお、図2に示した織物10(銀糸1と合成繊維2の本数の割合が1:1)に関しては、一般社団法人繊維評価技術協議会が認定する方法以外でも、殺菌効果の評価を行っている。具体的には、まず、考案者宅で使用しているまな板の表面に付着している細菌の数を測定した。その後、当該まな板を水で濡らして、当該まな板の表面に織物10をくっつけて(覆って)殺菌し、3時間経過後にまな板表面に残存している細菌の数を測定した。織物10による殺菌前においては、まな板表面の殺菌数が68000[cfu/cm]であった。これに対して、織物10で3時間殺菌した後には、まな板表面の殺菌数が420[cfu/cm]にまで減少していた。つまり、図2で示した織物10は、3時間の殺菌により、99.4%もの細菌を死滅させることができた。
実施の形態2.
本考案に係る織物は、殺菌のためのみに用いられるものではなく、電磁波シールド材として使用することもできる。なお、本実施の形態2で記載されていない構成は実施の形態1と同様とする。
図10は、本実施の形態2に係る織物の電磁波シールド効果(電界シールド効果)を示す図である。
この図10は、図2に示した織物10(銀糸1と合成繊維2の本数の割合が1:1)の電磁シールド効果を示したものである。なお、銀糸1はいずれも、ナイロン製の合成繊維芯材とし、該芯材の太さが30dのものを使用している。また、合成繊維2はいずれも、ポリエステル製でその太さが20dのものを使用している。
また、図10の試験条件は、以下の条件である。
試験方法:
・KEC法、
試験機器:
・電磁波シールド効果評価器(株式会社テクノサイエンスジャパン製、TSES−KEC)、
・スペクトラムアナライザ(株式会社アドバンテスト製、R3361C)、
・プリアンプ(株式会社アドバンテスト製、R14601)
・アッテネータ(JFW industies Inc.製、50FPR−003N)
測定条件:
・電界(10MHz〜1000MHz)。
上述のように、本実施の形態2に係る織物10は、経糸11を構成する銀糸1同士及び緯糸12を構成する銀糸1が、一本ずつ配置されるように織られている。つまり、織物10は、あたかも銀の薄膜のようなものとなっている。このため、図10に示すように、本実施の形態2に係る織物10は、10MHz〜1000MHzの範囲において、44dB以上という高いシールド効果を発揮している。
ここで、本実施の形態2に係る織物10は、図1〜図4で示したように、メッシュ構造となっている。このため、本実施の形態2に係る織物10は、電磁シールド効果を維持しつつ、軽くて通気性のよいものにすることができる。したがって、例えば、赤ちゃん等の周囲を覆う蚊帳等の材料として好適である。また、電磁波発生品(例えば携帯電話等)を織物10で覆うシールド材料としても好適である。電磁波発生品が重くならないため、電磁波発生品の持ち運びが容易である。
1 銀糸、2 合成繊維、10 織物、11 経糸、12 緯糸。

Claims (5)

  1. 複数の経糸が30本〜40本/cmの密度で互いに重ならないように一本ずつ配置され、かつ、複数の緯糸が30本〜40本/cmの密度で互いに重ならないように一本ずつ配置され、
    前記経糸及び前記緯糸のうちの少なくとも一部に、芯材に銀をコーティングした銀糸が用いられていることを特徴とする織物。
  2. 複数の前記経糸及び複数の前記緯糸のうちの少なくとも一方は、前記銀糸と合成繊維とで構成され、
    前記銀糸と前記合成繊維の本数の割合が1:1〜1:4となっていることを特徴とする請求項1に記載の織物。
  3. 前記合成繊維と共に前記経糸又は前記緯糸を構成する前記銀糸は、等ピッチで配置されていることを特徴とする請求項2に記載の織物。
  4. 前記銀糸の前記芯材は、太さ20d〜40dの合成繊維であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の織物。
  5. 前記銀糸と共に前記経糸又は前記緯糸を構成する前記合成繊維は、20d〜40dの太さであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の織物。
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