JP3193556U - ターボ遠心ファン - Google Patents

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劉  軍
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Abstract

【課題】送風の効率をより高くしつつ、騒音をより小さくするターボ遠心ファンを提供する。【解決手段】ブレード22のそれぞれに、ブレード22の周側の部位に対してブレード22の回転軸側の部位であり、円形の底面において周から回転軸に向かう方向の所定の位置である屈曲交点Pcから、回転軸側の端部が回転方向とは逆方向に位置するように所定の角度で屈曲させられている屈曲部32を設ける。屈曲部32の高さは、屈曲位置から回転軸側に向かうに従い、複数の曲線が接続されるように段階的に低くなるようにする。【選択図】図8

Description

本考案はターボ遠心ファンに関し、特に、送風の効率をより高くしつつ、騒音をより小さくしたターボ遠心ファンに関する。
送風のためのファンの一種である遠心ファンとして、ターボファン(以下、ターボ遠心ファンと称する。)が用いられている。図1は、従来のターボファン101の構成を示す図である。ターボファン101には、回転方向Rに対して後向きのブレード102が設けられている。
図2は、ターボファン101における空気流を示す平面図である。図2において点線の矢印は、空気流を示す。図2に示されるように、ブレード102の間の流路における圧力の分布および流路の曲がりの影響により、空気流がブレード102のプレッシャー側の面(回転方向側の面)に偏る。また、ブレード102の面のうち、プレッシャー側の面とは反対側の面である負圧面(回転方向側の面の裏面)の外周端部の近傍において、負圧面から空気流の剥離が生じ、ブレード102の間の流路において、逆流が生じる。
図3は、ターボファン101における空気流を示す側断面図である。図3において点線の矢印は、空気流を示す。図3に示されるように、吸入口から吸入された空気流は、ブレード102の回転に伴う遠心力により、ターボファン101の高さ方向(図3中の縦方向)から半径方向(図3中の横方向)に曲げられる。このとき、ブレード102の内周側の端部に渦流が発生する。
従来、電動機と、該電動機に設けられたファン本体と、該ファン本体に設けられた羽根と、を有する電動工具において、該ファン本体に空気が流入する入り口に、該羽根が径方向の内側から外側に向かうに従い該羽根の回転方向とは逆の方向に延び、該羽根と該ファン本体の中心から該羽根まで伸びる線分とのなす羽根角度が最大となる部分があることを特徴とする電動工具が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−56564号公報
しかしながら、ブレード102の間の流路における圧力の分布および流路の曲がりの影響並びに吸入口から吸入された空気流が、ブレード102の回転に伴う遠心力により、ターボファン101の高さ方向から半径方向に曲げられることによる、逆流および渦流により空気流に損失が生じて、送風音が増大し、送風効率も低下してしまう。
特許文献1に記載の電動工具では、ファン本体に空気が流入する入り口で剥離流れが発生するのを防ぎ、風路において、剥離渦が発生することを防ぐことができ、騒音の発生を防止することができるが、送風効率が低下してしまう。
本考案は、このような状況に鑑みてなされたものであり、送風の効率をより高くしつつ、騒音をより小さくできるようにするものである。
本考案の一側面は、外縁が所定の高さの略円柱形状に形成され、円形の底面の中心である回転軸と周上の1点とを結ぶ輻に対して回転軸側から周に向かうに従い回転方向とは逆方向に曲がるブレードを複数備えるターボ遠心ファンであって、ブレードのそれぞれに、ブレードの周側の部位に対してブレードの回転軸側の部位であり、円形の底面において周から回転軸に向かう方向の所定の位置である屈曲位置から、回転軸側の端部が回転方向とは逆方向に位置するように所定の角度で屈曲させられている部位である屈曲部を設け、屈曲部の高さは、屈曲位置から回転軸側に向かうに従い、複数の曲線が接続されるように段階的に低くなるターボ遠心ファンである。
本考案の一側面においては、ブレードのそれぞれに、屈曲位置から回転軸側の端部が回転方向とは逆方向に位置するように所定の角度で屈曲させられている部位である屈曲部を設けたので、ブレード間の空気流の方向をブレード面と一致するように誘導することができ、空気流の圧力の片寄りを低減することで、逆流の発生を抑制することができると共に、屈曲部の高さが、屈曲位置から回転軸側に向かうに従い、複数の曲線が接続されるように段階的に低くなるようにしたので、吸い込まれた空気を徐々にかつ段階的にブレード間に流入させるので、ブレードの内周側の高さ方向の圧力分布が均一になり、渦流の発生を抑制することができる。従って、送風の効率をより高くしつつ、騒音をより小さくできるようになる。
屈曲部を、5度乃至25度のうちいずれかの角度で屈曲させることができる。この場合、騒音をより小さくできるようになる。
また、屈曲部の高さを、曲線である2つの円弧が接続されるように2段階に低くし、円弧を滑らかに接続することができる。このようにすることで、吸い込まれた空気を徐々にかつ段階的にブレード間に流入させるので、ブレードの内周側の高さ方向の圧力分布が均一になり、渦流の発生を抑制することができ、送風の効率をより高くしつつ、騒音をより小さくできるようになる。
回転軸側の円弧の曲率を、周側の円弧の曲率に比較して大きくすることができる。この場合、曲げられる空気流の曲がりの頂点付近の圧力分布がより均一になり、送風の効率をより高くしつつ、騒音をより小さくできるようになる。
屈曲位置を、送風機のケースの吸入口の端部より回転軸側に配置することができる。このようにすることで、ケースとターボ遠心ファンとの隙間が大きくても、ケースとターボ遠心ファンとの間に空気流の乱れが発生しにくい。従って、ターボ遠心ファンの加工の精度の管理が容易になり、より安価に製造することができるようになる。すなわち、より安価に製造でき、かつ、送風の効率をより高くしつつ、騒音をより小さくできるようになる。
以上のように、本考案の一側面によれば、送風の効率をより高くしつつ、騒音をより小さくできる。
従来のターボファン101の構成を示す図である。 ターボファン101における空気流を示す平面図である。 ターボファン101における空気流を示す側断面図である。 送風機1の構成の一例を示す斜視図である。 送風機1の正面右側断面図である。 ターボ遠心ファン11の平面図である。 ブレード22を拡大して示す拡大平面図である。 ターボ遠心ファン11の斜視図である。 空気流を示すターボ遠心ファン11の平面図である。 空気流を示す送風機1の正面断面図である。 屈曲角αに対する騒音の大きさを示す図である。 回転速度に対する騒音の大きさを示す図である。
以下に本考案の実施の形態を説明するが、本考案の構成要件と、考案の詳細な説明に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本考案をサポートする実施の形態が、考案の詳細な説明に記載されていることを確認するためのものである。従って、考案の詳細な説明中には記載されているが、本考案の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
本考案の一側面は、外縁が所定の高さの略円柱形状に形成され、円形の底面の中心である回転軸と周上の1点とを結ぶ輻に対して回転軸側から周に向かうに従い回転方向とは逆方向に曲がるブレード(例えば、図5のブレード22)を複数備えるターボ遠心ファン(例えば、図5のターボ遠心ファン11)であって、ブレードのそれぞれに、ブレードの周側の部位(例えば、図5の後向き羽根部31)に対してブレードの回転軸側の部位であり、円形の底面において周から回転軸に向かう方向の所定の位置である屈曲位置(例えば、図5の屈曲交点Pc)から、回転軸側の端部が回転方向とは逆方向に位置するように所定の角度で屈曲させられている部位である屈曲部(例えば、図5の屈曲部32)を設け、屈曲部の高さは、屈曲位置から回転軸側に向かうに従い、複数の曲線が接続されるように段階的に低くなるターボ遠心ファンである。
以下、本考案の一実施の形態のターボ遠心ファンを図4乃至図12を参照して説明する。図4は、ターボ遠心ファン11を用いた送風機1の構成の一例を示す斜視図である。
なお、送風機1に対して前後の方向をY軸で図示し、上下の方向をZ軸で図示し、左右の方向をX軸で図示する。また、以下、X軸方向のうち、図4中の左側を単に左側と称し、X軸方向のうち、図4中の右側を単に右側と称する。さらに、以下、Y軸方向のうち、図4中の手前側を単に前側と称し、Y軸方向のうち、図4中の奥側を単に後側と称する。さらにまた、以下、Z軸方向のうち、図4中の上側を単に上側と称し、Z軸方向のうち、図4中の下側を単に下側と称する。なお、以下、左右の方向および前後方向の位置を、単に横とも称する。また、以下、Z軸方向の位置を単に高さとも称する。
送風機1は、空気を吸入して、排出し、送風する。送風機1には、回転することで送風する羽根車であるターボ遠心ファン11が設けられている。なお、以下、Z軸をターボ遠心ファン11の回転中心(回転軸)として説明する。
送風機1において、ターボ遠心ファン11の上側には上側ケース12が設けられている。また、送風機1において、ターボ遠心ファン11の下側には下側ケース14が設けられている。上側ケース12および下側ケース14は、ターボ遠心ファン11による空気流を整流する。上側ケース12には、空気を吸入するための円形の穴である吸入口13が形成されている。円形の吸入口13の中心は、ターボ遠心ファン11の回転中心(回転軸)に一致させられる。
図示せぬ電動機などによりターボ遠心ファン11が、上面側から見て時計方向(図4中の矢印で示される回転方向R)に回転させられると、上側ケース12の吸入口13から空気が吸入され、吸入された空気は上側ケース12と下側ケース14との間から横方向に排出される。すなわち、送風機1は、羽根車であるターボ遠心ファン11の回転運動により空気に運動エネルギーを与えるものであり、上側から空気を吸って、横向きに送風する。
ターボ遠心ファン11は、鋼、アルミニウム合金若しくはマグネシウム合金などの金属、ポリプロピレンなどの汎用樹脂やポリアセタールなどのエンジニアリングプラスチックなどの樹脂、繊維強化プラスチックなど複合材料、セラミックス、またはこれらを組み合わせた材料により形成されている羽根車である。ターボ遠心ファン11は、回転すると、ターボ遠心ファン11の径方向(横方向)に空気が通り抜ける、いわゆる遠心ファンである。ターボ遠心ファン11は、ファン基部21およびブレード22からなる。ファン基部21は、ターボ遠心ファン11の回転中心を中心とする円形状(円盤状)に形成されている。ファン基部21の円形の上面および下面は、Y軸およびX軸で規定される平面に平行であり、ファン基部21の回転中心は、上面および下面に直交する。
ファン基部21の上側の円形の面には、10枚のブレード22が設けられている。ブレード22は、回転して空気に運動エネルギーを与える、いわゆる羽根である。
ここで、まず、ブレード22の形状の概略を説明する。ブレード22は、それぞれ、概ね矩形の板状に形成されている。ブレード22の厚さ方向が、回転方向に交差し、ブレード22の面の短手方向が、ファン基部21の上側の面と交差し、ブレード22の面の長手方向が、ファン基部21の円形の面の周から回転軸側に延びるように、ブレード22は、ファン基部21の上側の円形の面に設けられている。ブレード22の周側の端部のY軸方向およびX軸方向の位置は、ファン基部21の周のY軸方向およびX軸方向の位置と一致する。すなわち、ブレード22の周側の端部は、ファン基部21の周からはみ出ない。
言い換えれば、ファン基部21の上側の円形の面は、Y軸およびX軸で規定される平面に平行であり、ブレード22は、概ね放射状に、板状の面が回転方向に交差するように、ファン基部21の上側の円形の面に設けられている。ターボ遠心ファン11の上面の外縁の形状は、ファン基部21の円形の面と概ね同じとなる。
このように、ターボ遠心ファン11の外縁は、所定の高さの略円柱形状に形成されている。ファン基部21の円形の面は、円柱形状の円形の底面に相当する。
より詳細には、ブレード22は、羽根出口が回転方向と反対側に傾いている後向き羽根である。すなわち、ブレード22は、円形の底面の中心である回転軸と周上の1点とを結ぶ輻に対して回転軸側から周に向かうに従い回転方向とは逆方向に曲がる。
以下、ターボ遠心ファン11の形状をさらに詳細に説明する。図5は、送風機1の正面右側断面図である。図6は、ターボ遠心ファン11の平面図である。図7は、ブレード22を拡大して示す拡大平面図である。図8は、ターボ遠心ファン11の斜視図である。
それぞれのブレード22には、周側に後向き羽根部31が形成され、回転軸側に屈曲部32が形成されている。後向き羽根部31は、羽根出口である周側が回転方向と反対側に傾いている形状とされている。後向き羽根部31の高さ(Z軸方向の長さ)は、一定である。
屈曲部32は、後向き羽根部31に対して回転軸側の部位である。屈曲部32は、後向き羽根部31に対して、回転軸側の端部が回転方向とは逆方向に位置するように屈曲交点Pcから屈曲させられている。屈曲交点Pcは、屈曲位置の一例であり、ターボ遠心ファン11の円形の底面において周から回転軸に向かう方向の所定の位置である。好ましくは、回転軸から屈曲交点Pcまでの半径Cr(距離)は、円形の吸入口13の半径である吸入口半径Irより短くされる。すなわち、屈曲位置である屈曲交点Pcは、送風機1の上側ケース12の吸入口13の端部より回転軸側に配置されている。
図6および図7に示されるように、屈曲部32は、後向き羽根部31に対して屈曲交点Pcから、所定の角度である屈曲角αで屈曲させられる。屈曲角αは、5度乃至25度のうちいずれかの角度が好ましい。
言い換えれば、屈曲部32は、回転軸に対して放射状となるように、屈曲角αで屈曲させられる。すなわち、屈曲部32の回転軸側の端部と屈曲交点Pcとを結ぶ直線が回転軸により近づく向きに、屈曲部32は、屈曲交点Pcから後向き羽根部31に対して屈曲角αで屈曲させられる。屈曲部32は、周側と回転軸とを結ぶ方向、すなわち、Y軸およびX軸で規定される平面上の方向において、直線状に形成することができる。
さらに、図5に示されるように、屈曲部32の高さは、屈曲交点Pcから回転軸側に向かうに従い、複数の曲線が接続されるように段階的に低くなる。円弧形状部51は、屈曲交点Pcから屈曲部32の高さが低くなるように、凹状の円弧形状に形成されている。また、円弧形状部52は、屈曲交点Pcから回転軸側の所定の位置である段階接続位置Psから、さらに屈曲部32の高さが段階的に低くなるように、凹状の円弧形状に形成されている。段階接続位置Psにおいて、円弧形状部51および円弧形状部52は、滑らかに接続されている。
このように、屈曲部32の高さは、曲線である2つの円弧が接続されるように2段階に低くなり、その円弧は滑らかに接続されている。
また、円弧形状部52の曲率半径は、円弧形状部51の曲率半径より小さい。言い換えれば、円弧形状部52の曲率は、円弧形状部51の曲率に比較して大きい。すなわち、回転軸側の円弧である円弧形状部52の曲率は、周側の円弧である円弧形状部51の曲率に比較して大きい。
以上、図8に示されるように、ブレード22のそれぞれに、ブレード22の周側の部位に対してブレード22の回転軸側の部位であり、ターボ遠心ファン11の円形の底面において周から回転軸に向かう方向の所定の位置である屈曲交点Pcから、回転軸側の端部が回転方向とは逆方向に位置するように所定の角度で屈曲させられている部位である屈曲部32が設けられる。屈曲部32の高さは、屈曲交点Pcから回転軸側に向かうに従い、複数の曲線が接続されるように段階的に低くなる。
次に、ターボ遠心ファン11における空気流を説明する。図9は、空気流を示すターボ遠心ファン11の平面図である。図10は、空気流を示す送風機1の正面断面図である。図9および図10において、点線の矢印は、空気流を示す。
回転軸側の端部が回転方向とは逆方向に位置するように所定の角度で屈曲交点Pcから屈曲させられている屈曲部32が設けられたので、図9(A)に示されるように、ブレード22間に流れる空気流の方向を、ブレード22面に一致するように誘導することができる。すなわち、図9(B)に示されるように、屈曲部32の方向に応じた向きのベクトルAとターボ遠心ファン11の回転方向に応じた向きのベクトルBとを合成したベクトルCが、空気流に加わる力の向きを示し、ブレード22の面のうち、プレッシャー側の面(回転方向側の面)とは反対側の面である負圧面(回転方向側の面の裏面)を向くので、負圧面に十分な圧力がかかり、2つのブレード22の後向き羽根部31の間に流れる空気流は、後向き羽根部31の面に沿って流れる。これにより、ブレード22の面のうち、プレッシャー側の面(回転方向側の面)に空気流が偏ってしまうことを低減することができ、ブレード22の間(間流路)に生じる空気流の逆流を抑制することができる。また、ブレード22の負圧面側に渦流の発生を抑制することができる。
また、屈曲部32の高さが、屈曲交点Pcから回転軸側に向かうに従い、複数の曲線が接続されるように段階的に低くなるようにしたので、図10(A)に示されるように、吸入口13から吸入された空気を、徐々に、かつ段階的にブレード22間に流入させることができる。
すなわち、図10(B)に示されるように、後向き羽根部31側に設けられている、曲率のより小さい円弧形状部51において、空気流の吸い込み方向に応じた向きのベクトルAと遠心力の方向に応じた向きのベクトルBとを合成したベクトルCで示される向きの力が空気流にかかり、吸い込まれる空気流が上下方向から横方向に曲げられて、吸い込まれる空気流のZ軸方向の圧力が下がる。
回転軸から円弧形状部51までの距離は、回転軸から円弧形状部52までの距離より長いので、円弧形状部52における場合に比較して、円弧形状部51において、遠心力が大きくなる。従って、吸入された空気の上下方向の流れがより強く横方向に曲げられる。
この場合、円弧形状部51の曲率は、円弧形状部52の曲率より小さいので、上下方向の位置の変化に応じた、吸入された空気の上下方向の流れを横方向に曲げる力の変化は、円弧形状部52におけるものよりも、小さくなる。
さらに、回転軸側に設けられている、曲率のより大きい円弧形状部52において、空気流の吸い込み方向に応じた向きのベクトルA’と遠心力の方向に応じた向きのベクトルB’とを合成したベクトルC’で示される向きの力が空気流にかかり、吸い込まれる空気流が上下方向から横方向に曲げられて、吸い込まれる空気流のZ軸方向の圧力がさらに下がる。
回転軸から円弧形状部52までの距離は、回転軸から円弧形状部51までの距離より短いので、円弧形状部51における場合に比較して、円弧形状部52において、遠心力は小さくなる。従って、吸入された空気の上下方向の流れを横方向に曲げる力は小さくなる。
この場合、円弧形状部52の曲率は、円弧形状部51の曲率より小さいので、上下方向の位置の変化に応じた、吸入された空気の上下方向の流れを横方向に曲げる力の変化は、円弧形状部51におけるものよりも、大きくなる。すなわち、ファン基部21に近い位置での空気流の流れの曲がりの半径を大きくして、ファン基部21に近い位置での上下方向の圧力の変化をより小さくすることができる。言い換えれば、曲げられる空気流の曲がりの頂点付近の圧力分布をより均一にできる。
このように、吸入口13から吸入された空気の上下方向の圧力の分布を、円弧形状部51の曲率および円弧形状部52の曲率によって、容易に調整することができる。
吸入口13の径側(外側)、すなわち吸入口13の位置のうち、回転軸から離れた位置では、空気流の向きをより強く曲げて、吸入口13の回転軸側(内側)、すなわち吸入口13の位置のうち、回転軸により近い位置では、空気流の向きを弱く曲げることができる。回転軸により近い位置で空気流の向きが急激に曲がらないので、回転軸から離れた位置での空気流に悪影響を及ぼさない。
これにより、ブレード22間の上下方向の圧力分布がより均一になる。従って、ブレード22の内周側の端部(回転軸側の端部)での渦流の発生を抑制することができる。すなわち、空気の入口において、渦流の発生を抑制することができる。
図11は、屈曲角αに対する騒音の大きさを示す図である。図11において、丸は、低速の回転速度のおける騒音の大きさを示し、四角は、中速の回転速度のおける騒音の大きさを示し、三角は、高速の回転速度のおける騒音の大きさを示す。図11に示されるように、屈曲角αが、5度乃至25度のうちいずれかの場合、騒音がより小さくなる。
図12は、回転速度に対する騒音の大きさを示す図である。図12において、丸は、送風機1の騒音の大きさを示し、三角は、従来のターボファン101の騒音の大きさを示す。図12に示されるように、送風機1の騒音の大きさは、回転速度を遅くしても速くしても、従来のターボファン101の騒音に比較して、小さくなる。
以上のように、ブレード22のそれぞれに、ブレード22の周側の部位に対してブレード22の回転軸側の部位であり、円形の底面において周から回転軸に向かう方向の所定の位置である屈曲交点Pcから、回転軸側の端部が回転方向とは逆方向に位置するように所定の角度で屈曲させられている屈曲部32を設け、屈曲部32の高さが、屈曲位置から回転軸側に向かうに従い、複数の曲線が接続されるように段階的に低くなるようにしたので、ブレード22の面のうち、プレッシャー側の面(回転方向側の面)に空気流が偏ってしまうことを低減することで、ブレード22の間(間流路)に生じる空気流の逆流を抑制することができ、また、ブレード22間の上下方向の圧力分布をより均一して、ブレード22の内周側の端部(回転軸側の端部)での渦流の発生を抑制することができる。これにより、送風の効率をより高くしつつ、騒音をより小さくできる。
屈曲部32を、5度乃至25度のうちいずれかの角度で屈曲させることができる。この場合、騒音をより小さくできるようになる。
屈曲部32の高さを、曲線である2つの円弧が接続されるように2段階に低くし、円弧を滑らかに接続することができる。このようにすることで、吸い込まれた空気を徐々にかつ段階的にブレード間に流入させるので、ブレードの内周側の高さ方向の圧力分布が均一になり、渦流の発生を抑制することができ、送風の効率をより高くしつつ、騒音をより小さくできるようになる。
また、回転軸側の円弧の曲率を、周側の円弧の曲率に比較して大きくすることができる。この場合、曲げられる空気流の曲がりの頂点付近の圧力分布がより均一になり、送風の効率をより高くしつつ、騒音をより小さくできるようになる。
さらに、屈曲交点Pcを、送風機1の上側ケース12の吸入口13の端部より回転軸側に配置することができる。このようにすることで、上側ケース12とターボ遠心ファン11との隙間が大きくても、上側ケース12とターボ遠心ファン11との間に空気流の乱れが発生しにくい。したがって、ターボ遠心ファン11の加工の精度の管理が容易になり、より安価に製造することができるようになる。すなわち、より安価に製造でき、かつ、送風の効率をより高くしつつ、騒音をより小さくできるようになる。
なお、ターボ遠心ファン11は、送風機1に設けられると説明したが、送風機1に限らず、空気調和機、集塵装置、換気扇、またはサーキュレーターなどの送風する装置(気体を移送する装置)に設けることができる。
また、ファン基部21およびブレード22を一体に形成しても、それぞれ別個に形成して組み立てるようにしてもよい。
なお、ブレード22の断面形状は、板状であっても翼断面形状であってもよい。
また、ターボ遠心ファン11には10枚のブレード22が設けられていると説明したが、ブレード22の枚数は任意とすることができる。
なお、ターボ遠心ファン11は、空気を吸って、送風すると説明したが、窒息ガスや気体状の燃料などの各種のガス、すなわち、所望の気体を移送することができる。
また、屈曲部32の高さは、回転軸側に向かうに従い、曲線である2つの円弧が接続されるように2段階に低くなり、その円弧は滑らかに接続されていると説明したが、円弧に限らず、長円若しくは楕円の円弧状、放物線状、双曲線状など各種の曲線状とすることができる。さらに、また、屈曲部32の高さは、凸状の曲線が接続されるように段階的に低くなるようにしてもよい。
なお、本考案の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
1 送風機,11 ターボ遠心ファン,12 上側ケース,13 吸入口,14 下側ケース,21 ファン基部,22 ブレード,31 後向き羽根部,32 屈曲部,51および52 円弧形状部

Claims (5)

  1. 外縁が所定の高さの略円柱形状に形成され、円形の底面の中心である回転軸と周上の1点とを結ぶ輻に対して前記回転軸側から周に向かうに従い回転方向とは逆方向に曲がるブレードを複数備えるターボ遠心ファンにおいて、
    前記ブレードのそれぞれに、前記ブレードの周側の部位に対して前記ブレードの回転軸側の部位であり、前記円形の底面において周から回転軸に向かう方向の所定の位置である屈曲位置から、前記回転軸側の端部が回転方向とは逆方向に位置するように所定の角度で屈曲させられている部位である屈曲部を設け、
    前記屈曲部の高さは、前記屈曲位置から回転軸側に向かうに従い、複数の曲線が接続されるように段階的に低くなる
    ターボ遠心ファン。
  2. 請求項1に記載のターボ遠心ファンにおいて、
    前記屈曲部は、5度乃至25度のうちいずれかの角度で屈曲させられている
    ターボ遠心ファン。
  3. 請求項1に記載のターボ遠心ファンにおいて、
    前記屈曲部の高さは、前記曲線である2つの円弧が接続されるように2段階に低くなり、
    前記円弧が滑らかに接続されている
    ターボ遠心ファン。
  4. 請求項3に記載のターボ遠心ファンにおいて、
    前記回転軸側の円弧の曲率が、前記周側の円弧の曲率に比較して大きい
    ターボ遠心ファン。
  5. 請求項1に記載のターボ遠心ファンにおいて、
    前記屈曲位置が、送風機のケースの吸入口の端部より回転軸側に配置されている
    ターボ遠心ファン。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107345526A (zh) * 2017-06-30 2017-11-14 珠海格力电器股份有限公司 叶轮、电机组件、散热结构及料理机
CN109236737A (zh) * 2018-11-23 2019-01-18 常州朗奇威电器有限公司 一种用于电机散热的离心叶轮
WO2022270231A1 (ja) * 2021-06-22 2022-12-29 パナソニックIpマネジメント株式会社 遠心ファン

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