JP3193337U - 培地作成用シャーレ - Google Patents
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Abstract
【課題】安易に、適量かつ一定量の培地を分注することが可能な培地作成用シャーレ本体、及び前記シャーレ本体と蓋部とからなる培地作成用シャーレを提供する。
【解決手段】培地作成用シャーレ本体10は、底面部と、底面部の外周に配設される側壁部を備え、側壁部の周方向に培地分注目安線13を備え、培地分注目安線は、底面部から2.5mm〜5.2mmの高さに設けられていることを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】培地作成用シャーレ本体10は、底面部と、底面部の外周に配設される側壁部を備え、側壁部の周方向に培地分注目安線13を備え、培地分注目安線は、底面部から2.5mm〜5.2mmの高さに設けられていることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本考案は、培地作成用シャーレ本体、及び前記シャーレ本体と蓋部とからなる培地作成用シャーレに関する。
シャーレ(「ペトリ皿」とも呼ばれる)は、微生物の培養実験で用いられる平皿であり、寒天培地を平板培地として使用されるために考案されたものである。
シャーレは、入れ子になるようにわずかに口径の異なる、ごく浅い円筒形の容器が2枚で一組として構成される。これらをそれぞれシャーレ本体と蓋部と称すれば、蓋部はシャーレ本体よりもやや大きくて浅く、シャーレ本体は前記蓋部よりもやや小さく、かつ深く構成されている。シャーレ本体の上端は底面部と並行になるように加工されているので、蓋部を装着したシャーレ本体を静置すると、自重でシャーレ本体と蓋部が密着し、適度にシールされるようになっている。
平板培地の作成は、フラスコ等のガラス容器に精製水と寒天を含む培地成分を所定量注入し、これをオートクレーブ滅ャーレ本体に充填された培地は、滅菌し、ある程度冷めてからシャーレ本体に分注して平らなところに静置して固化させる。なお、充填後に蓋部を装着した後にシャーレを反転して、蓋部を載置台側に向けて保管されることが一般的である。この態様であれば、雑菌が培地表面に落ちるのを回避することができるからである。
ここで、シャーレ本体への培地分注量は、適量かつ一定量であることが好ましい。培地の量が少ないと微生物の培養に影響を与え、多いと培地に係るコスト増加につながる問題があるためである。そこで、例えば、特許文献1のように、一定量の培地を分注可能な培地分注装置が提案されている。
シャーレ本体への培地分注量は、適量かつ一定量であることが好ましいが、培地分注作業は経験によるところが大きく、培地の量には少なからず個人差が生じてしまう。また、定量的に培地を分注するための培地分注装置や培地分注器も存在するが、培地毎に経路の洗浄等を行う作業負荷が必要となり、少量多品種の培地を作成するには不適である。
本考案は、上記実情に鑑みてなされたものであり、安易に、適量かつ一定量の培地を分注することが可能な培地作成用シャーレ本体、及び前記シャーレ本体と蓋部とからなる培地作成用シャーレを提供することを目的とする。
本考案に係る培地作成用シャーレ本体は、底面部と、前記底面部の外周に配設される側壁部を備え、前記側壁部の周方向に培地分注目安線を備え、前記培地分注目安線は、底面部から2.5mm〜5.2mmの高さに設けられていることを特徴とする。
本考案に係る培地作成用シャーレ本体は、底面部と、前記底面部の外周に配設される側壁部を備え、前記側壁部の周方向に培地分注目安線を備え、前記培地分注目安線は、前記側壁部の高さhに対して、底面部から0.10h〜0.44hの高さに設けられていることを特徴とする。
また、前記培地分注目安線は、印字手段、又は/及び、成形手段により作成されることが好ましい。
また、前記培地分注目安線が前記側壁部の周方向全体に設けられていることが好ましい。
また、前記培地分注目安線が実線であることが好ましい。
また、前記底面部が略円形であることが好ましい。
本考案に係る培地作成用シャーレは、天面部と、前記天面部の外周に配設される側壁部を備える蓋部と、本考案に係る培地作成用シャーレ本体を備える。
本考案に係る培地は、本考案に係る培地作成用シャーレに培地が充填されたものである。
本考案によれば、安易に、適量かつ一定量の培地を分注することが可能になる。これにより、培地量のばらつきによる微生物の培養に与える影響と、培地に係るコスト増加を抑制することができる。また、培地分注装置や培地分注器も必要としないため、作業増加・負荷も抑制することができる。
(培地作成用シャーレ)
図1に、培地作成用シャーレ30を示す。図1(a)は、培地作成用シャーレ本体10に蓋部20を装着した状態の側面図であり、図1(b)は、培地作成用シャーレ本体10と蓋部20を脱着した状態の側面図である。培地作成用シャーレ30は、培地作成用シャーレ本体10と、蓋部20からなるものである。すなわち、前記培地作成用シャーレ本体10に前記蓋部20を装着して、前記培地作成用シャーレ30を調製することができる。また、前記培地作成用シャーレ本体10、前記蓋部20はそれぞれ射出成形、型抜き成形などで製造することができる。ここで、前記培地作成用シャーレの素材は、特に限定されないが、例えば、ガラス素材やプラスチック素材が挙げられる。また、プラスチック素材としては、例えばポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂やポリアミド系樹脂、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ABS、AS等が挙げられる。
図1に、培地作成用シャーレ30を示す。図1(a)は、培地作成用シャーレ本体10に蓋部20を装着した状態の側面図であり、図1(b)は、培地作成用シャーレ本体10と蓋部20を脱着した状態の側面図である。培地作成用シャーレ30は、培地作成用シャーレ本体10と、蓋部20からなるものである。すなわち、前記培地作成用シャーレ本体10に前記蓋部20を装着して、前記培地作成用シャーレ30を調製することができる。また、前記培地作成用シャーレ本体10、前記蓋部20はそれぞれ射出成形、型抜き成形などで製造することができる。ここで、前記培地作成用シャーレの素材は、特に限定されないが、例えば、ガラス素材やプラスチック素材が挙げられる。また、プラスチック素材としては、例えばポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂やポリアミド系樹脂、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ABS、AS等が挙げられる。
(蓋部)
蓋部20は、図1(b)に示すように、天面部21と、前記天面部の外周に配設される側壁部22からなる。なお、培地作成用シャーレ30の作成及び保管の観点から、図1(a)に示すように、蓋部20は培地作成用シャーレ本体10よりもやや大きくて浅く、前記シャーレ本体10は前記蓋部20よりもやや小さく、かつ深く構成されていることが好ましい。
蓋部20は、図1(b)に示すように、天面部21と、前記天面部の外周に配設される側壁部22からなる。なお、培地作成用シャーレ30の作成及び保管の観点から、図1(a)に示すように、蓋部20は培地作成用シャーレ本体10よりもやや大きくて浅く、前記シャーレ本体10は前記蓋部20よりもやや小さく、かつ深く構成されていることが好ましい。
(培地作成用シャーレ本体)
〔第1の実施形態〕
図2(a)に本考案に係る第1の実施形態を示す。培地作成用シャーレ本体10は、底面部11と、前記底面部11の外周に配設される側壁部12と、前記側壁部12の周方向に設けられた培地分注目安線13を備える。底面部11の形状は、図2(a)に示すように略円形でもよいが、これに限定されるものではなく、三角形や四角形その他の多角形であってもよい。側壁部12は、図2(a)に示すように底面部11の周辺に略直角に連設されるものでもよいが、上端部がやや広がるテーパ―状であってもよい。側壁部12の高さhは、特に限定されないが、例えば、底面部から10.0mm〜25.0mmの高さとすることができる。
〔第1の実施形態〕
図2(a)に本考案に係る第1の実施形態を示す。培地作成用シャーレ本体10は、底面部11と、前記底面部11の外周に配設される側壁部12と、前記側壁部12の周方向に設けられた培地分注目安線13を備える。底面部11の形状は、図2(a)に示すように略円形でもよいが、これに限定されるものではなく、三角形や四角形その他の多角形であってもよい。側壁部12は、図2(a)に示すように底面部11の周辺に略直角に連設されるものでもよいが、上端部がやや広がるテーパ―状であってもよい。側壁部12の高さhは、特に限定されないが、例えば、底面部から10.0mm〜25.0mmの高さとすることができる。
培地分注目安線13が設けられていることにより、適量かつ一定量の培地をシャーレ本体に分注することができる。培地分注目安線13は、底面部から2.5mm〜5.2mmの高さに設けられている。作成される培地の厚さが底面部から2.5mm未満の場合には、微生物培養に悪影響を与える場合があり、また底面部から5.2mmより高い場合には、培地に係るコスト増加につながってしまうためである。
培地分注目安線13は、底面部から0.10h〜0.44hの高さに設けられている。作成される培地の厚さが底面部から0.10h未満の場合には、微生物培養に悪影響を与える場合があり、また底面部から0.44hより高い場合には、培地に係るコスト増加につながってしまうためである。
培地分注目安線13は、特に限定されないが、例えば、工業用インクジェットプリンターやサーマルプリンター、レーザー照射、ホットスタンプ、スクリーン印刷、エアースタイラスマーカー、サンドブラスト等による印字手段や、シャーレ成形時の金型に段差を設ける等の成形手段で作成することができる。
培地分注目安線13は、少なくとも周方向の一部に設けられていればよいが、図2(a)に示すように、側壁部12の周方向全体に設けられていることが好ましい。周方向全体に設けられていることにより、視認性が向上し、分注作業の確実性が向上するためである。また、培地分注目安線13は、破断線等であってもよいが、図2(a)に示すように、連続した実線であることが好ましい。連続した実線であることにより、視認性が向上し、分注作業の確実性が向上するためである。また、培地分注目安線13の色は特に限定されないが、例えば、印字により培地分注目安線13を作成する場合には、培地とは非同色であることとしてもよい。目安線が培地と非同色であることにより、視認性が向上し、分注作業の確実性が向上するためである。
〔第2の実施形態〕
培地分注目安線13が複数本設けられている以外は、第1の実施形態と同一である。これにより、任意の高さで培地分注及び培地作成が可能である。また、法令基準により所定の厚さの培地が必要になる場合があるが、培地分注目安線13が複数本設けられていることにより、法令基準を満たすような培地分注及び培地作成が可能である。
培地分注目安線13が複数本設けられている以外は、第1の実施形態と同一である。これにより、任意の高さで培地分注及び培地作成が可能である。また、法令基準により所定の厚さの培地が必要になる場合があるが、培地分注目安線13が複数本設けられていることにより、法令基準を満たすような培地分注及び培地作成が可能である。
本考案によれば、安易に、適量かつ一定量の培地を分注することが可能な培地作成用シャーレ本体を提供することができ、有用である。
10…培地作成用シャーレ本体
20…蓋部
30…培地作成用シャーレ
11…培地作成用シャーレ本体の底面部
12…培地作成用シャーレ本体の壁部
13…培地作成用シャーレ本体の培地分注目安線
21…蓋部の天面部
22…蓋部の側壁部
20…蓋部
30…培地作成用シャーレ
11…培地作成用シャーレ本体の底面部
12…培地作成用シャーレ本体の壁部
13…培地作成用シャーレ本体の培地分注目安線
21…蓋部の天面部
22…蓋部の側壁部
Claims (9)
- 底面部と、前記底面部の外周に配設される側壁部を備える培地作成用シャーレ本体において、
前記側壁部の周方向に培地分注目安線を備え、
前記培地分注目安線は、底面部から2.5mm〜5.2mmの高さに設けられている
ことを特徴とする培地作成用シャーレ本体。 - 底面部と、前記底面部の外周に配設される側壁部を備える培地作成用シャーレ本体において、
前記側壁部の周方向に培地分注目安線が設けられ、
前記培地分注目安線は、前記側壁部の高さhに対して、底面部から0.10h〜0.44hの高さに設けられている
ことを特徴とする培地作成用シャーレ本体。 - 前記培地分注目安線が
印字手段、又は/及び、成形手段により作成される
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の培地作成用シャーレ本体。 - 前記培地分注目安線が前記側壁部の周方向全体に設けられている
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の培地作成用シャーレ本体。 - 前記培地分注目安線が実線である
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の培地作成用シャーレ本体。 - 前記培地分注目安線が複数本設けられている
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の培地作成用シャーレ本体。 - 前記底面部が略円形である
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の培地作成用シャーレ本体。 - 天面部と、前記天面部の外周に配設される側壁部を備える蓋部と、
請求項1から7のいずれか1項に記載の培地作成用シャーレ本体を備える
培地作成用シャーレ。 - 請求項8記載の培地作成用シャーレに、培地を充填してなる培地。
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3193337U true JP3193337U (ja) | 2014-09-25 |
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