JP3191419B2 - 線分検出方法 - Google Patents

線分検出方法

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JP3191419B2
JP3191419B2 JP18647492A JP18647492A JP3191419B2 JP 3191419 B2 JP3191419 B2 JP 3191419B2 JP 18647492 A JP18647492 A JP 18647492A JP 18647492 A JP18647492 A JP 18647492A JP 3191419 B2 JP3191419 B2 JP 3191419B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、画像処理によって検
査対象の画像中から線分を検出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】CRTや液晶パネル等の表面検査項目の
ひとつに線状のキズ、スジ、ムラ等(以下、線分と言
う。)を検出する項目がある。この検査では、検査対象
面に光を投射するか、または透過させて、当該検査対象
面をカメラで写し、得られた画像中の各画素の濃淡の程
度をあらわす濃度データに基づいて前記画像中に存在す
る線分を検出するようにする。このとき、鮮明な線分の
濃度と背景(傷が存在しない箇所)の濃度との間の濃度
差は大きいが、不鮮明な線分の濃度と背景の濃度との間
の濃度差は小さい。そのため、各画素間の濃度データの
レベル差を比較するだけの従来法では、不鮮明な線分は
検出しにくい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、比較的不鮮明
な線分でも、その長さが長いものは、人間の目では充分
に認識できる。すなわち、線分として充分に認識できる
のである。
【0004】そこで、この発明は、このような、人間の
目には線分として充分に認識できる比較的不鮮明な線分
でも確実に検出できる線分検出方法を提供することを課
題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明にかかる線分検出方法は、検査対象となる
画像中の各画素の濃淡の程度をあらわす濃度データに基
づいて前記画像中に存在する線分を検出する方法であっ
て、検査対象画像中の画素複数個を合わせてなる各小領
域について、互いに異なる特定方向に関する大きさを特
定方向毎に検出する手段を設けて、それぞれの値を比較
してこの小領域に存在する線分の方向性を決定し、この
それぞれの値の絶対値又は相対値から大きさ(以下強度
という)を決定する工程と、隣接する小領域との間で方
向性が連続する小領域群ごとに、その群を構成する各小
領域の線分の方向性強度に基づき当該小領域群の線分の
方向性強度を算出して、この算出結果が所定のレベルを
越えたものを線分として抽出する工程とを有することを
特徴とする。
【0006】このとき、小領域の方向性とその強度を決
定方法としては、フィルタ処理方法または、同時生起行
列またはフーリエ変換を用いた方法がある。また、方向
性の判定方法については、方向性強度の最も強い方向を
当該小領域の方向性と判定する方法のみでなく、方向性
強度の最も弱い方向から見て90°の方向を当該小領域
の方向性と判定する方法もある。方向性の決定の際に、
ある方向と当該方向から見て90°の方向との比をとっ
て当該小領域の方向性とその強度を決定するようにする
と、精度が上がる。
【0007】なお、この発明で言う線分とは、たとえ
ば、画像中の左半分全体が高濃度、右半分全体が低濃度
であるため、画像の中央に上下方向の境界線が現れるよ
うな場合の、この濃度境界のようなものを含み、また、
画面全体に例えば斜め方向の縞模様状のキズが多数本入
っているような場合の、上記キズをも含む広い概念のも
のである。
【0008】線分には曲がったものもあり、直線には限
らない。連続性をどのように見るかで、曲線も抽出する
ことが出来るのである。さらに、方向性強度は、当該小
領域の最高のもののみでなく、2番目以下のもので、あ
るいはこれらを勘案して判定することもあるのである。
【0009】
【作用】検査対象画像中の画素複数個を合わせてなる小
領域について各々の方向性とその強度を求め、隣接する
小領域との間で方向性が連続する小領域群ごとに、その
群を構成する各小領域の方向性強度に基づき当該小領域
群の方向性強度を算出して、この算出結果が所定のレベ
ルを越えたものを線分として抽出するようにすると、線
分が全体として比較的不鮮明なため、この線分を構成す
る個々の小領域については方向性強度が小さくても、線
分が長い場合には、当該線分を構成する各小領域の集ま
り、すなわち小領域群の群としての方向性強度は大き
い。そのため、小領域群として見たときには、所定のレ
ベル(しきい値)を充分に越えることができ、抽出する
ことができるようになるのである。
【0010】
【実施例】検査対象画像は、図3にみるように、多数の
画素が縦横に配置されて構成されている。各画素につい
て、それぞれの濃淡の程度をあらわす濃度データを公知
の手法により求める。一方、図にみるように、検査対象
画像中に、画素複数個(図では3×3=9個)からなる
小領域901 、902 ・・・90n を設定して、各小領
域901 、902 ・・・90n について、後述するよう
な方法で、各々の方向性とその強度を求める。方向性
は、たとえば、ひとつの小領域90について、図4に示
すような、0°−180°の方向(図の上下方向)、
45°−225°の方向(図の右斜め上がり左斜め下
がり方向)、90°−270°の方向(図の左右方
向)、135°−315°の方向(図の左斜め上がり
右斜め下がり方向)の4つの方向性がある。
【0011】図2は、このようにして得られた各小領域
901 、902 ・・・90n の各方向性とその方向性の
強度を示すシンボルマーク11・・・の配列状態を示す
画像情報マトリクス1である。そして、図1は、その中
の一部を取り出して示している。画像情報マトリクス1
中の隣合うシンボルマーク111 ,112 ,113 はい
ずれも方向の方向性を有して連続しているので、これ
らのシンボルマーク111 ,112 ,113 を有する小
領域群Aは方向の1本の線分を構成する可能性を有し
ている。マトリクス115 ,116 ,117 ,118
119 ,1110も方向の方向性を有して連続している
ので、これらのシンボルマーク115 ,116 ,11
7 ,118 ,119 ,1110を有する小領域群Bも方
向の1本の線分を構成する可能性を有している。しか
し、シンボルマーク114 は、方向の方向性を有して
はいるが、隣合うシンボルマーク112 ,113 と11
5 との間に方向の連続性を有しないので、このシンボル
マーク114 を有する小領域は線分を構成する可能性を
全く有しない。
【0012】つぎに、このようにして得られた、隣接す
る小領域との間に方向性の連続する小領域群A,Bごと
に、その群を構成する各小領域の方向性強度に基づき、
当該小領域群A,Bの群としての方向性強度を算出し
て、この算出結果が所定のレベルを越えたものを線分と
して抽出する。小領域群としての方向性強度を求める算
出方法は、別に限定する訳ではないが、たとえば、各小
領域の方向性強度の和を求める等して行う。したがっ
て、たとえば、図1にみるように、小領域群Aを構成す
る各小領域のシンボルマーク111 ,112 ,113
は、それぞれ、方向性強度90,90,90を有してい
るので、これらの強度の和は270である。他方、小領
域群Bを構成する各小領域のシンボルマーク115 ,1
6 ,117 ,118 ,119 ,1110は、それぞれ、
方向性強度50,45,40,40,45,50を有し
ているので、これらの強度の和も270である。これら
の強度和270は、所定のしきい値たとえば「200」
を越えるので、これらの小領域群A,Bはいずれも真の
線分として抽出されるのである。
【0013】なお、上述の例では、隣合う小領域とは、
連続して隣合うものを指していたが、この発明では、1
個または複数個離れて隣合うような関係も含めて隣合う
と考える。
【0014】この場合、小領域群Aの各小領域のシンボ
ルマーク111 ,112 ,113 はいずれも、所定のし
きい値たとえば「60」を越える強い強度の濃度データ
を有するので、これらの小領域は、それら自体で線分構
成要素しての適性を問題なく備えている。ところが、小
領域群Bの個々の小領域に対応するシンボルマーク11
5 ,116 ,117 ,118 ,119 ,1110は、いず
れも、上記しきい値「60」に達していない。そのた
め、各小領域ごとに所定のしきい値を越えるか否かだけ
を見る方法では、これらの小領域は、線分構成要素とし
ては全く抽出されないことになる。しかし、シンボルマ
ーク115 ,116 ,117 ,118 ,119 ,1110
を有する、これら方向性強度の弱い小領域からなる小領
域群Bであっても、その長さ(小領域の個数)が長くて
(多くて。この例では6個))、方向性強度の和が大き
くなるときには、人間の目には真の線分として充分に認
識される。上記各小領域について所定のしきい値「6
0」と比較する方法では、この場合の小領域群を見落と
すことになるが、上記この発明の方法によれば、このよ
うな場合も抽出できるのである。
【0015】小領域の線分構成要素としての方向性とそ
の強度は、たとえば、以下のようにして求めることがで
きる。
【0016】第1の方法は、フィルタ処理方法である。
まず、ビデオカメラ等の画像入力装置の出力(映像信
号)から検出対象画像における各画素の濃度データを得
る。つぎに、図3にみるように、検査対象画像中に、注
目する画素を含む所定数の画素の行と列(図では3列×
3行)から構成される小領域901 を設定して、この小
領域901 を構成する各画素a,・・,iの濃度データ
に対し、以下のようなフィルタ処理を施して、線分構成
要素としての方向性とその強度を見る。図の小領域90
1 では、画素eが注目する画素である。このフィルタ処
理は、図5〜8に示す4つの3列・3行の係数マトリク
スを使って行う。図5の係数マトリクスが使われる場合
には、注目する画素eを含む上下方向(方向)の3つ
の画素b,e,hについては、それぞれの濃度データを
「2」の重みを乗算した上で合計する演算が施され、残
余の左右6つの画素a,c,d,f,g,iについては
「−1」の重み(軽さ)を乗算した上で合計する演算が
施されるとともに、両演算結果の和が求められる。図6
の係数マトリクスが使われる場合には右上がり左下がり
方向の画素c,e,gについて「2」の乗算が施される
ほかは同様の演算処理がなされ、図7の係数マトリクス
が使われる場合には左右方向の画素d,e,fについて
「2」の乗算が施されるほかは同様の演算処理がなさ
れ、図8の係数マトリクスが使われる場合には左上がり
右下がり方向の画素a,e,iについて「2」の乗算が
施されるほかは同様の演算処理がなされる。この4種の
演算処理を数式であらわすと以下の通りになる。
【0017】 図5:演算結果=(b+e+h)×2−(a+c+d
+f+g+i) 図6:演算結果=(c+e+g)×2−(a+b+d
+f+h+i) 図7:演算結果=(d+e+f)×2−(a+b+c
+g+h+i) 図8:演算結果=(a+e+i)×2−(b+c+d
+f+g+h) つぎに、得られた演算結果、、、の大小に基づ
いて、線分構成要素としての方向性とその強度が以下の
ようにして調べられる。演算結果、、、のうち
で、所定のしきい値、たとえば「60」以上の演算結果
があれば、この注目する画素eは、その演算結果を持つ
方向の線分構成要素としての適性があるとされる。たと
えば、換算結果が所定のしきい値「60」以上である
場合には、この注目する画素eは上下方向の線分構成
要素としての適性を有すると判定されるのである。そし
て、このようにして、演算結果が所定のしきい値「6
0」以上にあるとされた演算結果のうちで最も高い演算
結果を有する方向が、この場合の注目する画素eの方向
性であると判定される。たとえば、演算結果が最も大
きければ、図4にみる4方向〜のうちの方向が、
この場合の注目する画素eの方向性であると判定される
のである。
【0018】このとき、演算結果〜の大きさは、ま
た、当該〜の方向性の強度に相当する。そこで、た
とえば、注目する画素eに関する上記の演算結果〜
が、=60、=20、=10、=10であった
とすると、注目する小領域eは、演算結果が「60」
で最も大きいので、方向性を有し、この方向性の強度
は、〔60÷(60+20+10+10)〕×100=
60、すなわち60%(60点)であると判定されるの
である。
【0019】なお、この場合、各演算結果には、注目す
る画素eの濃度データに対応する乗算結果だけでなく、
これに隣接する特定方向の画素の濃度データの乗算結果
も加算されている。そのため、注目する画素eの1点
(1画素)だけがたまたま周囲よりも高い濃度データを
有する点的なものであった場合には、どの方向の演算結
果も所定のしきい値に達しないため、このような場合に
は、当該注目する画素eは、もちろん、点であって線分
ではなく、線分構成要素としての適性無しとして抽出さ
れないことになる。
【0020】このようにして注目する画素eを含む小領
域901 におけるフィルタ処理が終わると、選択する小
領域を、つぎの小領域902 のように横に1画素分ずら
せて設定することにより、先の画素a,d,gが無くな
り、代わりに新しい画素x,y,zが右側に加わった、
この小領域902 に対して同様のフィルタ処理を行っ
て、このときの注目する画素fについての線分性の適否
と方向性とその強度を調べる。このとき、つぎの小領域
の設定は、上述のように重なる形の位置移動ではなく、
全く重ならないような位置移動であっても良い。以下、
後方の小領域90 n に向けて同様のフィルタ処理を繰り
返し行ってゆき、すべての小領域について、線分性の適
否と方向性とその強度を調べ終える。
【0021】この発明にかかる線分検出方法における、
小領域の線分性の適否と方向性とその強度の判定方法
は、上記のごとき方法には限定されない。例えば、画素
情報(濃淡)の2次元分布状態の特徴を抽出する方法と
して良く知られている同時生起行列法やフーリエ変換法
などによって、注目する画素の線分性の適否と方向性と
その強度を求めることもできる。
【0022】同時生起行列法について、以下に説明す
る。例えば、対象画像中に図9に示すような、0〜3の
4階調の濃度データを持つ画素の分布(マトリクス)が
あったときに、これについて、図に破線で囲んだように
サイズ4の小領域において、距離dで同時生起行列を求
めると、〜の各方向(方向については、図4参照)
について、図10に示すような同時生起行列P1 〜P4
が得られる。つぎに、この同時生起行列から一様性(A
ngular Second Moment)を求める
と、方向の一様性F1 は0.469、方向の一様性
2 は0.414、方向の一様性F3 は0.469、
方向の一様性F4 は0.602となる。一様性F2
例にとって説明すると、この一様性F2 は、F2 =(8
/32)2+(6/32)2 +(18/32)2 =0.
414と言うようにして求められる。そこで、一様性F
1 〜F4 の相対値、すなわち方向性強度F1 ′〜F4
を求めると、方向の強度F1 ′は0.24、方向の
強度F2 ′は0.22、方向の強度F3 ′は0.2
4、方向の強度F4 ′は0.31となる。この場合
は、F4 ′が最も大きい値なので、この小領域は、方
向に強度0.31の方向性を持つと言うことになる。
【0023】この場合、方向の強度F2 ′は0.22
で最も小さい。経験的には、強度の最も小さな方向に対
して90°の角度を有する方向が最も大きな強度を持
つ。この経験に照らせば、の方向が大きな強度を持つ
ことになり、上記計算と一致する。したがって、この発
明の方法では、方向性強度の最も弱い方向を求めて、こ
の方向から見て90°の方向を当該小領域の方向性と判
定することも出来る。
【0024】感度をさらに良くするために、90°の方
向対を比較すると言う方法もある。上記の例によれば、
方向の方向対F1 ″=F1 ′/F3 ′=1.00、
方向の方向対F2 ″=F2 ′/F4 ′=0.71、方
向の方向対F3 ″=F3 ′/F1 ′=1.00、方向
の方向対F4 ″=F4 ′/F2 ′=1.41であるの
で、この小領域は、その値の最も大きな方向に方向性
を持つことが分かる。そして、先に算出した絶対値差
(0.31と0.24や0.22との差)に比べて、今
回算出した相対値差(1.41と1.00や0.71と
の差)の方が大きいことから、感度が向上していること
が分かる。
【0025】この同時生起行列法では、小領域のコント
ラストを求めることも出来る。例えば、方向のコント
ラストC2 は、C2 =(1−3)2 ×(8/32)+
(3−1)2 ×(4/32)+(3−3)2 ×(20/
32)=1.50である。
【0026】なお、エントロピー等の他のパラメータを
算出することもできるが、計算コストや性能を考慮する
と、コントラストを求めることで充分である。
【0027】つぎに、フーリエ変換法を説明する。例え
ば、対象画像中に図11に示すような、0〜3の4階調
の濃度データを持つ画素の分布(マトリクス)があった
とき、この画像中の画素情報(濃淡)の特徴は、図12
のように方向(方向については図4参照)にLの周期
を持っていることであるので、その方向性θと強度はフ
ーリエ変換により求めることが出来る。そのため、検査
対象画像f(x,y)は、半径rと角度θを有するフー
リエ変換画像F(r,θ)で表される。このフーリエ変
換画像の概念は、たとえば図13のように表される。図
の中心は、周波数原点であって直流成分を表す。図の中
央部分が低周波成分であり、外周に向かうにつれて次第
に高周波となってゆく。このフーリエ変換座標F(r,
θ)についての二つの特徴量F(θ)とF(r)とは、
下のように表され、F(θ)が半径方向のパワースペク
トル、F(r)が角度方向のパワースペクトルである。
図13の〜方向の各強度は、下式に基づき、各方向
の半径方向と角度方向の積分した結果から得られる。た
とえば、図13において、斜線で示す領域が方向の強
度に対応する積分値(パワースペクトル)である。
【0028】 F(r)=∫ |F(r,θ)|2 dθ F(θ)=∫ |F(r,θ)|2 dr このようにして計算したとき、〜方向の各積分値
が、たとえば、下記のようであったとすると、 方向の積分値F1 =300 方向の積分値F2 =200 方向の積分値F3 =100 方向の積分値F4 =200 それぞれの相対値は、 方向の相対値F1 ′=0.375 方向の相対値F2 ′=0.250 方向の相対値F3 ′=0.125 方向の相対値F4 ′=0.250 であるから、最も大きな値を持つ方向は方向である。
良く知られているように、対象画像f(x,y)とフー
リエ変換画像F(r,θ)の間には、方向性に関して、
fとFとは互いに直交する関係にある。したがって、上
述の例では方向に大きな値を持つので、検査対象画像
上では方向に最も大きな強度を持ち、方向性があると
言えることになるのである。
【0029】発明者らは、フーリエ変換法による方が同
時生起行列法によるよりも感度が良いことを確認してい
る。
【0030】
【発明の効果】この発明にかかる線分検出方法は、画素
複数個を合わせてなる小領域について各々の方向性とそ
の強度を求め、隣接する小領域との間で方向性が連続す
る小領域群ごとに、その群としての方向性強度を算出し
て、この算出結果が所定のレベルを越えたものを線分と
して抽出するようにするため、比較的不鮮明な線分であ
っても、長い場合には、確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】方向連続性を有する小領域群と小領域群を構成
する各小領域の方向性強度を説明する説明図
【図2】検査対象画像の一例を示す説明図
【図3】検査対象画像中に設定した小領域について、そ
の線分構成要素としての適否、方向性およびその方向性
強度を調べる様子を示す説明図
【図4】小領域の方向を示す説明図
【図5】方向性とその強度を調べるためのフィルタ処理
に用いる方向の係数マトリクスを示す説明図
【図6】方向性とその強度を調べるためのフィルタ処理
に用いる方向の係数マトリクスを示す説明図
【図7】方向性とその強度を調べるためのフィルタ処理
に用いる方向の係数マトリクスを示す説明図
【図8】方向性とその強度を調べるためのフィルタ処理
に用いる方向の係数マトリクスを示す説明図
【図9】同時生起行列法による場合を説明するマトリク
ス図
【図10】図9のマトリクスから求めた各方向の同時生
起行列を示す説明図
【図11】フーリエ変換法による場合を説明するマトリ
クス図
【図12】図11のマトリクスから求めた画素情報の周
期と方向を示す説明図
【図13】フーリエ変換画像の概念を示す説明図
【符号の説明】
1 画像情報マトリクス 11,111 ,112 ,113 ,114 ,115 ,11
6 ,117 ,118 ,119 ,1110 小領域の方向
性とその方向性強度を示すシンボルマーク A 小領域群 B 小領域群
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/88 G06T 1/00 400 G06T 7/60 250

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査対象となる画像中の各画素の濃淡の
    程度をあらわす濃度データに基づいて前記画像中に存在
    する線分を検出する方法であって、検査対象画像中の画
    素複数個を合わせてなる各小領域について、互いに異な
    る特定方向に関する大きさを特定方向毎に検出する手段
    を設けて、それぞれの値を比較してこの小領域に存在す
    る線分の方向性を決定し、このそれぞれの値の絶対値又
    は相対値から大きさ(以下強度という)を決定する工程
    と、隣接する小領域との間で方向性が連続する小領域群
    ごとに、その群を構成する各小領域の線分の方向性強度
    に基づき当該小領域群の線分の方向性強度を算出して、
    この算出結果が所定のレベルを越えたものを線分として
    抽出する工程とを有することを特徴とする線分検出方
    法。
  2. 【請求項2】 各小領域の線分の方向性と強度の決定
    は、フィルタ処理方法または、同時生起行列またはフー
    リエ変換を用いたことを特徴とする請求項1記載の線分
    検出方法。
  3. 【請求項3】 方向性強度の最も弱い方向から見て90
    °の方向を当該小領域の線分の方向性と判定するように
    する請求項1または請求項2記載の線分検出方法。
  4. 【請求項4】 ある方向と当該方向から見て90°の方
    向との比をとって当該小領域の線分の方向性とその強度
    を決定するようにする請求項1または請求項2記載の線
    分検出方法。
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