JP3190717U - 車椅子ステップの開閉機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】車椅子ステップの開閉を、車椅子の使用者が手元で操作するための車椅子ステップの開閉機構及び車椅子ステップの開閉ユニットを提供する。
【解決手段】車椅子ステップの開閉機構として、車椅子WのステップSの回転軸よりも下方に開口が形成される穴からなる第一連通路と、前記ステップの回転軸よりも上方に開口が形成される穴からなる第二連通路と、前記第一連通路及び前記第二連通路を通り、当該第一連通路と当該第二連通路との間において、前記ステップの回転軸より先端側に一部が固定される、ループ状に形成されるワイヤー10とから構成する。
【選択図】図4

Description

本考案は、車椅子ステップの開閉を、車椅子の使用車が手元で操作するための機構に関する。
車椅子には、一般的に足を置くためのステップが設けられる。近年の車椅子のステップは左右に独立したステップが設けられ、それぞれのステップがステップ外方に設けられる進行方向に平行な回転軸回りに回転することで開く構造を有するものが多い。このような構造により、車椅子に腰掛ける直前や、車椅子から離れたりする際にはステップを開くことでステップが足の邪魔にならず、腰掛けた状態ではステップを閉じることで、足をステップ上に置くことができる。
このステップの操作は多くの場合、手でステップを直接持って行うが、障害者等で手がステップに届かないような場合は、介添えする人がいないとステップを動かすことができない。このような問題に対して、下記特許文献には、ステップをワイヤーや棒で遠隔操作できるように連結し、車椅子の使用者が手元で操作できるようにした考案が示されている。このような考案によれば、介添えする人がいなくても車椅子の使用者単独で容易にステップを開いたり、閉じたりすることができる。
特開2008-188405号公報 特開2010-162308号公報 実開昭62-197329号公報
しかしながら、上記特許文献1、2に記載の考案はワイヤーで操作するものであるが、ステップを開くときにはワイヤーで引っ張り、閉じるときにはバネの力を利用するものであるため、バネを装着するといった改造が必要であり、開閉機構のない既存の車椅子に後から設置することは難しい。特許文献3に記載の考案は棒とリンク機構でステップを操作するので、バネを使う必要はないが、ワイヤーのように柔軟性がないので個別の車椅子ごとに設計し設置しなければならず、基本的に開閉機構のない既存の車椅子に後から設置することは難しい。
本考案は、このような問題に鑑みて、柔軟性のあるワイヤーによる車椅子の開閉機構において、既存の車椅子に改造を加えることなく設置できる構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本考案は、次のような構成を有する。
請求項1に記載の考案は、車椅子のステップの回転軸よりも下方に開口が形成される穴からなる第一連通路と、前記ステップの回転軸よりも上方に開口が形成される穴からなる第二連通路と、前記第一連通路及び前記第二連通路を通り、当該第一連通路と当該第二連通路との間において、前記ステップの回転軸より先端側に一部が固定される、ループ状に形成されるワイヤーとを有する車椅子ステップの開閉機構である。
請求項2に記載の考案は、前記車椅子ステップの開閉機構において、前記ステップの回転軸の根元近傍に固定される、板体又はブロック体からなる支持部材と、前記支持部材から下方に延び、途中で略90度に屈曲するパイプ体であって、当該屈曲部分が前記ステップより下に位置し、当該屈曲部分よりも上の部分が中心軸回りに回転可能に前記支持部材に固定される、前記第一連通路を形成する補助パイプと、前記補助パイプを、前記屈曲部分が前記ワイヤーの前記ステップへの固定部分近傍から前記ステップの回転軸に近づくように回転する方向に付勢する弾性体からなる付勢部材とを有するものである。
請求項3に記載の考案は、請求項2に記載の車椅子ステップの開閉機構において、前記補助パイプは前記支持ブロックに上下に移動可能に固定されるとともに、弾性体からなる下方付勢部材により下方側に付勢されるものである。
請求項4に記載の考案は、前記車椅子ステップの開閉機構において、前記ワイヤーは一部が分断されるとともに、当該分断された各端部に肥大部が形成され、当該肥大部は通らず、前記ワイヤーは通る大きさの穴が形成されたリングが両端に設けられた筒体又は棒体からなる連結部材を介して、前記肥大部同士が向かい合うように、前記分断された各端部がそれぞれ前記各リングを通ることで、前記分断された各端部が連結されるものである。
請求項5に記載の考案は、前記車椅子ステップの開閉機構において、前記ワイヤーは、前記第一連通路及び前記第二連通路の間以外の少なくとも一部においてアウターチューブに挿入されているものである。
請求項6に記載の考案は、第一のアウターチューブ及び第二のアウターチューブと、両底部が塞がれた側面に長手方向に沿った長穴が形成される筒体であって、一方の底部が前記第一のアウターチューブの一端と連通するように固定され、他方の底部が前記第二のアウターチューブの一端と連通するように固定される操作シリンダーと、前記第一のアウターチューブ、前記第二のアウターチューブ及び前記操作シリンダー内に挿入され、前記第一のアウターチューブの他端及び前記第二のアウターチューブの他端間において所定量が表出する長さを有するループ状に形成されるワイヤーと、前記ワイヤーの表出部分に設けられる車椅子のステップを狭持して固定する固定具と、前記操作シリンダー内において基端側が前記ワイヤーに固定されるとともに、先端側が前記長穴から表出する棒体からなる操作桿とを有する車椅子ステップの開閉ユニットである。
請求項7に記載の考案は、前記車椅子ステップの開閉ユニットにおいて、板体又はブロック体からなる、前記第一のアウターチューブの他端近傍及び前記第二のアウターチューブの他端側を保持する支持部材と、前記支持部材から先端側が下方に延び、途中で略90度に屈曲するパイプ体であって、当該屈曲部分よりも上のパイプ体が中心軸回りに回転可能に前記支持部材に固定される補助パイプであって、前記第一のアウターチューブの他端から表出する前記ワイヤーが基端側から通り先端側から表出する補助パイプと、 前記補助パイプを、一方の回転に対して戻るように付勢する弾性体からなる付勢部材とを有するものである。
以上のような構成により、本考案は次のような効果を奏する。
請求項1に記載の考案は、ワイヤーがループ状に形成されることで、ステップが閉じた状態からワイヤーのステップに固定されている部分が第二連通路の開口に向かうようにワイヤーを動かすとステップが開き、この状態からワイヤーのステップに固定されている部分が第一連通路の開口に向かうようにワイヤーを逆方向に動かすとステップが閉じるように操作することができる。すなわち、ステップの開閉のいずれの動作もワイヤーを引くことで行うので、操作が単純で誰でも容易に使用できる。
請求項2に記載の考案は、ステップが開いた状態において、補助パイプは付勢部材により回転軸に近づく位置に位置づけられるのでステップが開いた状態において乗降の邪魔にならない。そして、ステップが閉じる際には、補助パイプの開口部が、ワイヤーがステップに固定された部分に近づくよう補助パイプが回動し、開口部がステップの回転軸から離れることでステップを引く力が小さくて済むようになるので、スムーズにステップを開くことができる。
請求項3に記載の考案は、補助パイプが上下動するとともに下方付勢部材により下方側に付勢されることで、補助パイプが段差などに当たって下から突き上げられても、補助パイプは上方に移動して下方付勢部材により衝撃を吸収するので補助パイプの破損を抑制することができる。
請求項4に記載の考案は、連結部材を持ってワイヤーを操作すると、引っ張った側と反対側にワイヤーの遊びが形成されるので、誤ってワイヤーを引っ掛けることなどにより強い衝撃が掛かっても、これを遊びによって緩和でき、ワイヤー切断等を抑制することができる。また、補助パイプを有する場合には、補助パイプの回転動作をスムーズに行うことができる。
請求項5に記載の考案は、ワイヤーをアウターチューブに挿入することで、アウターチューブに挿入された部分はワイヤーを張る必要がないために、車椅子本体に固定する際の自由度を高めることができる。
請求項6に記載の考案は、第一のアウターチューブの他端を車椅子のステップの回転軸よりも下方に、第二のアウターチューブの他端を車椅子のステップの回転軸よりも上方に位置するように各アウターチューブを車椅子のフレームに締結等の手段により固定し、固定具をステップに固定し、操作シリンダーを車椅子のフレームの適当な位置に固定することで、請求項1に記載の車椅子ステップの開閉機構を、一般的な車椅子に設けることが可能となる。
請求項7に記載の考案は、支持部材を補助パイプが付勢部材に力が掛かっていない状態でステップの回転軸下方に、回転軸方向を向くように固定すれば、請求項2に記載の車椅子ステップの開閉機構を、一般的な車椅子に設けることが可能となる。
本実施形態に係る車椅子ステップの開壁ユニットの斜視図である。 操作シリンダー部分の縦断面図である。 支持部材近傍の正面図である。 車椅子ステップの開壁ユニットを車椅子に固定した状態を示す斜視図である。 (a1)はステップが閉じた状態のステップ近傍を内側から見た側面図であり、(b1)はステップが閉じた状態のステップ近傍を下から見た底面図である。(a2)はステップが開いた状態のステップ近傍を内側から見た側面図であり、(b2)はステップが開いた状態のステップ近傍を下から見た底面図である。 (a)〜(d)は操作桿の移動にともなう操作シリンダー内の動きを示す操作シリンダーの縦断面図である。
以下、本考案の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に本実施形態に係る車椅子ステップの開閉ユニットXの斜視図を示す。車椅子ステップの開閉ユニットXは、ワイヤー10、第一アウターチューブ20、第二アウターチューブ30、操作ユニット40、支持部材50、補助管60、ステップ狭持固定体70を有する。
ワイヤー10は両端が固定されることでループ状に形成される金属製のワイヤーである。ワイヤー10の両端は後述するように操作ユニット40内で連結固定されている。
操作ユニット40は、両底が閉じられた円筒体からなる操作シリンダー41、操作シリンダー41内を移動するピストン部42、ピストン部42に固定される操作桿43より形成される。操作シリンダー41の側面には長手方向に沿って長穴41aが形成される。ピストン部42は操作シリンダー41内をスムーズに摺動できる大きさを有する円筒体により形成される。図2に操作シリンダー41近傍の縦断面図を示す。図に示すようにピストン部42には中心軸回りに穴42aが形成されている。穴42aは両開口部に内フランジによりリングが形成されることで、両端部は内部よりも内径が小さくなっている。なお、両端部の内径はワイヤー10は十分に通ることができる程度の大きさに設定される。図2に示すように、ピストン部42の穴にはワイヤー10の両端が通るとともに、ワイヤー10の端部には、ピストン部42の両端の穴を通らない大きさの円筒状の膨大部材11が固定される。これにより、ワイヤー部10はピストン部42から抜けることができず、ワイヤー部10の端部同士はピストン部42により連結されることとなる。即ち、ピストン部42は、ワイヤー部10の端部同士を連結する連結部材を構成する。操作桿43は、ピストン部42の側面に基端が固定される棒体で、操作シリンダー41の長穴41aを通って外部に突出し、先端に球状の握り玉43aが固定される。
図3に支持部材50近傍の正面図を示す。支持部材50は、縦長の細長い長方形状の板体から形成される。支持部材50は下方の一方の角部から上方に大きな切り欠きが形成されることで左右の一方側が長く、他方側が短く形成される。なお、後述する図4に示すように取り付けたときに、この形状によって車椅子前輪の固定軸に対する回転を妨げないようにすることができる。そして、支持部材50の左右に長く形成される側にはやや長い、ワイヤー10が通るパイプ51が上端から長手方向に沿って固定され、短く形成される側にはやや短い、ワイヤー10が通るパイプ52が上端から長手方向に沿って固定される。短いほうのパイプ52の下端側には、別のパイプ53が嵌入固定され、パイプ53は下端側で支持部材50の背面側に屈曲し、当該位置に支持部材50に形成された穴から背面側に突出する。ワイヤー10はこのパイプを通って支持部材50の背面側に表出する。また、支持部材50には、各パイプに干渉されない位置に複数の貫通孔54が形成される。
補助管60は、支持部材50の長い方のパイプの下端側に回転可能に挿入されるパイプ体であって、支持部材50よりも下方位置で90度に屈曲している。支持部材50にはねじりバネと圧縮バネを兼用する2つのバネ61が設けられる。各バネ61の一方の端部は補助管60に固定され、他方の端部は支持部材に固定されることで補助管60は支持部材50に固定される。バネ61に力が加わっていない状態において、補助管60の下端は図3に示すように支持部材50の表面に平行に、短い方のパイプ52から長い方のパイプ51へ向かう方向を向くように設定される。また、バネ61が圧縮バネの機能を果たすことで、補助管60が下方から衝撃を受けた場合に、補助管60は上方に移動してこの衝撃を緩和できるので、補助管60の破損等を抑制することができる。
第一アウターチューブ20は前記ワイヤー10が内部を摺動する穴が形成されたワイヤー10が通る柔軟なパイプ体であり、一端が操作シリンダーの一方の底面に固定され、他端側は支持部材50の長い方のパイプ51の上端から挿入され補助管60の下端部に至っている。第二アウターチューブ30は前記ワイヤー10が内部を摺動する穴が形成されたワイヤー10が通る柔軟なパイプ体であり、一端が操作シリンダーの他方の底面に固定され、他端側は支持部材50の短い方のパイプ52の上端から挿入され、パイプ53の開口端に至っている。
ステップ狭持固定体70は、補助管60の開口部と、支持部材50の背面側のパイプ53の開口部間に表出するワイヤー10に固定される金具であって、断面コの字状に曲げられた板体の一側面にネジ穴を設け、このネジ穴につまみネジを係合させたものである。そして、ワイヤー10はステップ狭持固定体70の側面部分に固定される。
次に、以上のような構成を有する車椅子ステップの開閉ユニットXの使用方法について説明する。まず、使用者は図4に示すように車椅子ステップの開閉ユニットXを車椅子Wに固定する。具体的には、操作シリンダー41を面ファスナーテープFで車椅子Wの肘掛の下に固定し、第一アウターチューブ20、第二アウターチューブ30、支持部材50を車椅子Wのフレームに結束バンドTで固定する。支持部材50は補助管60が車椅子Wの前方に位置し、車椅子Wの進行方向に平行になるように、いくつかの貫通孔54に結束バンドTを通して固定する。この際、補助管60の屈曲部が車椅子WのステップSよりも下の位置となるようにする。さらに、車椅子WのステップSの下面の後ろ側の外縁に、ステップ狭持固定体70を狭持させて固定する。なお、操作シリンダー41と車椅子Wの肘掛との間には滑り止めのためのゴムシートを挟むことが望ましい。図4では車椅子Wの使用者からみて左側のみに車椅子ステップの開閉ユニットXを装着しているが、同様にして車椅子の反対側にも車椅子ステップの開閉ユニットXを固定する。なお、左右に設置される車椅子ステップの開閉ユニットXは互いに鏡面対称に形成される。以上のように取り付けることで、車椅子Wには本実施形態に係る車椅子ステップの開閉機構が形成される。
以上のように装着された車椅子ステップの開閉ユニットXは、操作ユニット40の操作桿43を操作シリンダー41の長穴41aに沿って移動させることで車椅子WのステップSを開閉動させることができる。具体的な動作を以下に説明する。ワイヤー10はループ状になっているので、操作桿43の移動にともなって回転するように移動する。図5(a1)にステップSが閉じた状態における、ステップSを内側から見た側面図を示し、図5(b1)に同じ状態の、ステップSを下から見た底面図を示す。この状態は操作桿43の操作によりワイヤー10が、補助管60の開口に入るように移動し、これによってステップSに固定されたステップ狭持固定体70が補助管60の開口に近づくよう引っ張られることで、ステップSが閉じたものである。この状態において補助管60にはステップ狭持固定体70に相対的に近づくような力が発生するので補助管60はバネ61に抗して回動し、ステップの回転軸に対してほぼ90度回転する。この状態から操作桿43を操作して、ワイヤー10が補助管60の開口から出るようにワイヤー10を動かすと、ステップSに固定されたステップ狭持固定体70は支持部材50の背面に表出するパイプ53の開口に近づくように引っ張られ、ステップは開いた状態となる。図5(a2)にステップSが開いた状態における、ステップSを内側から見た側面図を示し、図5(b2)に同じ状態の、ステップSを下から見た底面図を示す。この状態において補助管60とステップ狭持固定体70との間は離れて、補助管60の開口をステップ狭持固定体70に近づける拘束力がなくなるので、補助管60はバネ61によって回動し、ステップSの回転軸に沿うように回転する。なお、図5(a2)(b2)では、補助管60はステップSの回転軸に平行になっていないが、これはワイヤー10の長さ次第であり、ワイヤー10がさらに長い場合は補助管60はもう少し回転してステップSの回転軸と平行となり得る。いずれにせよ、この状態で補助管60の屈曲部は、ステップの回転軸のほぼ下に隠れるのでステップSが開いた状態において、補助管60の屈曲部が邪魔になることがない。さらに、図5(a2)(b2)に示すステップが開いた状態から、図5(a1)(b1)に示すステップが閉じた状態に移行する際には、上述したように補助管60の屈曲部が回転することで、ワイヤー10がステップ狭持固定体70を引く力の真下に向かうベクトル成分が増大するのでステップSをよりスムーズに閉じることができる。
さらに、ワイヤー10が操作桿43に固定されるピストン部42内で分断されていることで、ワイヤー10に遊びを設けることできる。具体的な動作を図6(a)〜(d)を用いて説明する。図6は操作シリンダー41の縦断面図である。図6(a)はワイヤー10がピストン部42により右方向に引っ張られている状態を示している。この状態で左側のワイヤーはテンションがかかった状態となるが、右側のワイヤーはピストン部42の穴42aにおいて膨大部材11が右側に移動できる遊びが形成される。この状態から操作桿43を操作してピストン部42を左方向に移動させると、まず、図6(b)に示すようにワイヤー10が動かずに遊び分ピストン部42のみが動いて、ワイヤーの膨大部11がピストン部42の穴42aの右側の端部に達する。この状態からピストン部42を図6(c)に示すようにさらに左側に移動させると、右側のワイヤー10が左側に引かれ、左側のワイヤー10はループしているので右側のワイヤー10が引かれることで、やはり左側に引かれる。そして、ピストン部42はステップが完全に開いた状態もしくは閉じた状態まで移動できる。この状態を図6(d)に示す。この状態では、右側のワイヤーはテンションがかかった状態となるが、左側のワイヤーはピストン部42の穴42において膨大部材11が左側へ移動できる遊びが形成される。
この遊びによって、上述したステップSを開閉させる動作をよりスムーズにすることができる。つまり、ステップSの開閉に伴う補助管60の回動によって、補助管60の開口から支持部材50のパイプ53の開口までの間に表出するワイヤー10の長さは通常は一定にならない。このため、補助管60の回転の途中で引っかかり生じ、補助管等の撓みによって引っかかりを越える必要が生じる。しかし、遊びを設けることで引っかかりが生じる部分からワイヤー10が繰り出され、実際には引っ掛かりは生じず、補助管60はスムーズに回転するので、ステップSをスムーズに開閉することが可能となる。また、遊びを設けることで、引っ張られていない側のワイヤー10を、踏む等によって急なテンションを掛けても遊びによって緩衝できるので、ワイヤー10が切れる恐れを低減することができる。
以上のような構成により、本実施形態に係る車椅子ステップの開閉機構は、ワイヤーをループさせることで、ステップを閉じる動作及びステップを開く動作にいずれも一本のワイヤーを引くことにより行えるので、ステップを閉じるためにバネなどを必要とせず、閉じる回転方向に抵抗のあるステップでも楽に閉じることができる。
さらに、本実施形態に係る車椅子ステップの開閉ユニットは、溶接やねじ止めで固定する必要が無く、一般的な車椅子に後付で固定できるので、貸し出された車椅子やレンタルの車椅子であっても取り付けて使用することが可能である。
なお、上記実施形態では車椅子ステップの開閉ユニットの操作ユニットを車椅子の両側にそれぞれ設置するようにしているが、アウターチューブとこれに挿入されるワイヤーは自由に長さを変えることができるので、一方のアウターチューブ及びワイヤーを延長することで、二つの操作ユニットを車椅子の片側に設置することもできる。このようにすることで、左右いずれかの半身麻痺を持つ利用者でも、操作できる片側のみで両方のステップの開閉操作を自分で行うことが可能となる。
また、上記実施形態では操作ユニットをシリンダーに対して平行移動する操作桿により操作するように形成しているが、一点を中心に回転するレバー等によって操作するようにしてもよい。
さらに、車椅子ステップの開閉ユニットXの車椅子への取り付け方は適宜変更が可能であり、専用の金具等で固定するようにしてもよい。
X 車椅子ステップの開閉ユニット
W 車椅子
S ステップ
10 ワイヤー
20 第一アウターチューブ
30 第二アウターチューブ
40 操作ユニット
41 操作シリンダー
42 ピストン部
43 操作桿
50 支持部材
60 補助管
61 バネ
70 ステップ狭持固定体

Claims (7)

  1. 車椅子のステップの回転軸よりも下方に開口が形成される穴からなる第一連通路と、
    前記ステップの回転軸よりも上方に開口が形成される穴からなる第二連通路と、
    前記第一連通路及び前記第二連通路を通り、当該第一連通路の前記開口と当該第二連通路の前記開口との間において、前記ステップの回転軸より先端側に一部が固定される、ループ状に形成されるワイヤーと
    を有する車椅子ステップの開閉機構。
  2. 前記ステップの回転軸の根元近傍に固定される、板体又はブロック体からなる支持部材と、
    前記支持部材から下方に延び、途中で略90度に屈曲するパイプ体であって、当該屈曲部分が前記ステップより下に位置し、当該屈曲部分よりも上の部分が中心軸回りに回転可能に前記支持部材に固定される、前記第一連通路を形成する補助パイプと、
    前記補助パイプを、前記屈曲部分が前記ワイヤーの前記ステップへの固定部分近傍から前記ステップの回転軸に近づくように回転する方向に付勢する弾性体からなる付勢部材と、
    を有する請求項1に記載の車椅子ステップの開閉機構。
  3. 前記補助パイプは前記支持ブロックに上下に移動可能に固定されるとともに、弾性体からなる下方付勢部材により下方側に付勢されるものである
    請求項2に記載の車椅子の開閉機構。
  4. 前記ワイヤーは一部が分断されるとともに、当該分断された各端部に肥大部が形成され、当該肥大部は通らず、前記ワイヤーは通る大きさの穴が形成されたリングが両端に設けられた筒体又は棒体からなる連結部材を介して、前記肥大部同士が向かい合うように、前記分断された各端部がそれぞれ前記各リングを通ることで、前記分断された各端部が連結されるものである
    請求項1から3のいずれか1項に記載の車椅子ステップの開閉機構。
  5. 前記ワイヤーは、前記第一連通路の前記開口と前記第二連通路の前記開口との間以外の少なくとも一部においてアウターチューブに挿入されているものである請求項1から4のいずれか1項に記載の車椅子ステップの開閉機構。
  6. 第一のアウターチューブ及び第二のアウターチューブと、
    両底部が塞がれた側面に長手方向に沿った長穴が形成される筒体であって、一方の底部が前記第一のアウターチューブの一端と連通するように固定され、他方の底部が前記第二のアウターチューブの一端と連通するように固定される操作シリンダーと、
    前記第一のアウターチューブ、前記第二のアウターチューブ及び前記操作シリンダー内に挿入され、前記第一のアウターチューブの他端及び前記第二のアウターチューブの他端間において所定量が表出する長さを有するループ状に形成されるワイヤーと、
    前記ワイヤーの表出部分に設けられる車椅子のステップを狭持して固定する固定具と、
    前記操作シリンダー内において基端側が前記ワイヤーに固定されるとともに、先端側が前記長穴から表出する棒体からなる操作桿と
    を有する車椅子ステップの開閉ユニット。
  7. 板体又はブロック体からなる、前記第一のアウターチューブの他端近傍及び前記第二のアウターチューブの他端側を保持する支持部材と、
    前記支持部材から先端側が下方に延び、途中で略90度に屈曲するパイプ体であって、当該屈曲部分よりも上の一部が中心軸回りに回転可能に前記支持部材に固定される補助パイプであって、前記第一のアウターチューブの他端から表出する前記ワイヤーが基端側から通り先端側から表出する補助パイプと、
    前記補助パイプを、一方の回転に対して戻るように付勢する弾性体からなる付勢部材と
    を有する請求項6に記載の車椅子ステップの開閉ユニット。
JP2014001130U 2014-03-05 車椅子ステップの開閉機構 Expired - Lifetime JP3190717U (ja)

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