JP3190312B2 - 無停電電源回路判定器及び判定方法 - Google Patents

無停電電源回路判定器及び判定方法

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JP3190312B2
JP3190312B2 JP34328598A JP34328598A JP3190312B2 JP 3190312 B2 JP3190312 B2 JP 3190312B2 JP 34328598 A JP34328598 A JP 34328598A JP 34328598 A JP34328598 A JP 34328598A JP 3190312 B2 JP3190312 B2 JP 3190312B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電柱トラン
スからの引込み線などの低圧電力配線の改変撤去工事な
どで、輻輳する複数本の低圧電力配線の中から所望の低
圧電力配線を特定するための無停電電源回路判定器及び
判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、高低圧電力系統では、図9に示
すように高圧配電線(6600V)から電柱トランス1
及び低圧配電線を介して複数本の引込み線2(100/
200V)により一般家庭などの各電力需要家3に電力
供給するようにしている。通常、これら複数本の引込み
線2(低圧電力配線)は電柱トランス1側で輻輳され、
その輻輳部位4から各電力需要家3に分岐した形態をと
っている。この種の引込み線2やその他、屋内配線、構
内受電の低圧配線区間などの低圧電力配線の改変撤去工
事では、複数本の引込み線2の中から、改変撤去しよう
とする所望の引込み線2を特定する必要がある。
【0003】この引込み線2の特定は、電柱トランス1
側に位置する引込み線2の輻輳部位4で電力系統から切
り離すために、引込み線2の輻輳部位4でその引込み線
2がどの電力需要家3に引込まれているものかを認知す
る作業となる。
【0004】この種の引込み線2を特定する判定作業
は、以下に述べる〜のような要領でもって行われ、
それぞれ長短所を有している。
【0005】 作業者が配線図面を調査したり、或い
は引込み線2に付された線番票などを調査したりするこ
とにより、所望の引込み線2を特定することが可能であ
る。この方法では、配線図面が十分に整備されていた
り、引込み線2に線番票が確実に付されていれば好適な
手段である。しかしながら、前述した配線図面はある程
度の規模以上でないと残されていないというのが現状で
あり、また、竣工以後の工事内容が反映されていない場
合が多く、配線図面と実際の配線とが一致していないこ
とがある。一方、線番票は老朽化などにより引込み線2
から欠落していることが多い。
【0006】 作業者の目視や手繰りにより所望の引
込み線2を特定することが可能である。これは、引込み
線2の輻輳部位4から各電力需要家3まで作業者がその
引込み線2を辿りながら目視確認したり、引込み線2の
輻輳部位4で配線を手繰りしたりすることにより行われ
る。これらの方法では、引込み線2の輻輳部位4から各
電力需要家3までの間が短区間であれば実用的である
が、その間で隠蔽部分があると作業が非常に困難とな
る。
【0007】 検査装置により所望の引込み線2を特
定することが可能である。この検査装置を使用すれば、
前述した引込み線2の輻輳部位4から各電力需要家3ま
での間で隠蔽部分があっても有効に作業を進めることが
できる。しかしながら、検査装置を使用すると、外乱や
誘導現象、保護装置などの影響でもって判定が不可能な
場合が生じることがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うな引込み線2の判定作業ではそれぞれに長短所があ
り、複数の判定作業を組み合わせて所望の引込み線2を
特定するようにしているが、明確に特定することができ
ない場合が往々にしてあるというのが現状である。ま
た、商店街アーケード、雑居ビルや集合住宅、各種電子
情報機器やコンピュータの稼動などにより、全体的に停
電させて工事を行うこと自体が益々困難な状況にあり、
工事ミスが与える損失も大きく、安全確実迅速に無停電
で引込み線2を特定できることが要望されている。
【0009】そこで、一般的に以下の2種類の方式によ
る引込み線2の判定作業が行われている。
【0010】まず第1に、特定したい引込み線2を強制
的に接地し、漏電電流計を用いて特定する漏電検出方式
がある。この方式では、検査装置の機構が単純であり、
専用の装置がなくても、一般の測定器を使用して熟練を
要することなく引込み線2の特定が可能である長所を有
する。
【0011】しかしながら、対地間に対する接地回路
(アース)が必要であったり、接地点と電源側との間に
漏電保護装置があると、漏電により保護装置が作動して
回路を開放するために検査装置を使用することができな
かったり、本当に漏電している場合には強制的に漏電さ
せている場合と区別することが困難であったりしてさま
ざまな短所を有する。
【0012】第2に、外部から別の信号を注入する試験
信号印加方式がある。ここで、電源周波数(60Hz)
を信号として考えるとその近傍での周波数では十分な信
号強度を持つ試験信号を印加することが困難であるた
め、特定したい引込み線2に電源周波数より十分に高い
周波数を持つ試験信号を加えて受信器で特定するように
している。この方式では、専用の装置が必要となるが、
その取り扱いが比較的簡単である長所を有する。
【0013】しかしながら、引込み線2が輻輳している
部位4では、誘導障害により他の配線にも試験信号が流
れて試験信号による引込み線2の特定が困難となる場合
があったり、また、配線上の負荷状態(コンデンサ等の
容量性負荷の場合など)によっては、分流障害によりど
の配線に試験信号が流れているのかを特定することが困
難な場合もあるという欠点を有する。
【0014】そこで、本発明は前述した問題点に鑑みて
提案されたもので、その目的とするところは、漏電のメ
カニズムを利用せず、誘導障害や分流障害を生じること
なく、所望の引込み線を無停電で迅速かつ確実に特定す
ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ための技術的手段として、本発明に係る無停電電源回路
判定方法は、複数本の引込み線が輻輳された部位と、そ
の輻輳部位から前記引込み線により電力供給される各電
力需要家との間で所望の引込み線を無停電で特定する無
停電電源回路判定方法であって、前記各電力需要家で引
込み線に純抵抗負荷を接続し、その純抵抗負荷が消費す
る電流を一定の周期でもってスイッチングにより断続さ
せ、その断続した純抵抗負荷の消費電流を引込み線の輻
輳部位で検出することを特徴とする。
【0016】また、本発明に係る無停電電源回路判定器
は、複数本の引込み線が輻輳された部位からその引込み
線により電力供給される各電力需要家で前記引込み線
接続された純抵抗負荷を具備し、その純抵抗負荷が消費
する電流を一定の周期でもってスイッチングにより断続
させる信号源と、複数本の引込み線が輻輳した部位に設
置され、前記信号源により断続した純抵抗負荷の消費電
流を検出する検出器とで構成したことを特徴とする。
【0017】本発明では、断続した純抵抗負荷の消費電
流の検出について、各電力需要家にて引込み線に接続さ
れた純抵抗負荷が消費する電流に電源周波数の偶数調波
を合成することにより上側波を現出させ、その上側波が
現出した消費電流の高調波成分を引込み線の輻輳部位で
検出する方式か、或いは、各電力需要家にて引込み線に
接続された純抵抗負荷が消費する電流を半波整流するこ
とにより直流成分を現出させ、その消費電流の直流成分
引込み線の輻輳部位で検出する方式が可能である。な
お、高調波成分を検出する方式では、偶数調波を電源周
波数の2調波近傍とすることが好適である。
【0018】本発明では、電力消費を行う純抵抗負荷
(試験負荷)を引込み線に接続し、その純抵抗負荷(試
験負荷)が消費する電流を検出することで所望の引込み
線を特定する試験負荷検出方式を採用する。
【0019】この方式を採用すれば、対地間に対する接
地回路が不要で、接地点と電源側との間に設けられた漏
電保護装置に不要な動作を生じさせないこと等、漏電の
メカニズムを用いることがない。また、引込み線が輻輳
している部位であっても、純抵抗負荷の消費電流は、そ
の周波数が電源周波数とほぼ同等で低く、規則的に断続
させた信号であるため、誘導障害が発生することはな
い。さらに、外部から信号を印加するのではなく、供給
される電力を純抵抗負荷で消費するため、配線上の負荷
状態にかかわらず、その消費電流は引込み線の輻輳部位
へ向けて一方的に流れることから、分流障害が発生する
ことはない。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を以下に詳述す
る。なお、以下の実施形態は、図1に示すような高低圧
電力系統(図9参照)に適用した場合について説明す
る。この高低圧電力系統では、高圧配電線(6600
V)から電柱トランス1及び低圧配電線を介して複数本
の引込み線2(100/200V)により各電力需要家
3に電力供給する。通常、これら複数本の引込み線2は
電柱トランス1側で輻輳され、その輻輳部位4から各電
力需要家3に分岐した形態をとっている。
【0021】この引込み線2の改変撤去工事では、複数
本の引込み線2の中から、改変撤去しようとする所望の
引込み線2を特定する必要がある。この引込み線2の特
定は、電柱トランス1側に位置する引込み線2の輻輳部
位4で電力系統から切り離すために、引込み線2の輻輳
部位4でその引込み線2がどの電力需要家3(分岐部
位)に引込まれているものかを認知する作業となる。
【0022】本発明では、電柱トランス1側に位置する
引込み線2の輻輳部位4に検出器5を後述するクランプ
型変流器6(以下、クランプCTと称す)を介して接続
し、その輻輳部位4から分岐した特定すべき引込み線2
の電力需要家3内に信号源7を設置する。検出器5のク
ランプCT6は、信号源7からの負荷電流がノーマルモ
ードであるため、クランプすべき配線が一括状態であれ
ば芯線の状態に分割する必要がある。また、この信号源
7は、電力需要家3内のACコンセントにプラグ8を接
続することにより設置すればよい。
【0023】本発明の無停電電源回路判定器を構成する
信号源7は、図2に示すように水晶発振回路9、分周回
路10,11、AND回路12、スイッチング回路1
3、全波整流回路14及び試験負荷である純抵抗負荷1
5でもって構成される。水晶発振回路9により発生させ
た正確な基準信号に基づいて約70Hzの変調信号と約
0.5Hzのベース信号を生成する。この変調信号とベ
ース信号とをAND回路12による論理積でもって合成
し、図3に示す負荷断続用の駆動信号を得る。このAN
D回路12で波形合成された駆動信号は、約0.5Hz
のベース信号により設定された1 秒間隔でもって70H
zの変調信号を現出したもので、この駆動信号に基づい
てスイッチング回路13により純抵抗負荷15を断続さ
せる。
【0024】なお、スイッチング回路13では、高耐圧
(600V)のトランジスタを用いているため、正負の
極性を有する。このようにスイッチング回路13にトラ
ンジスタを使用しているため、直接接続では有極性の電
力消費(半波整流回路と同等)となる。そこで、正負の
両極性においてスイッチングさせるためのダイオードブ
リッジによる全波整流回路14を設ける。
【0025】以上のような回路構成により、信号源7で
は、純抵抗負荷15が消費する電流に電源周波数(60
Hz)の2調波近傍(130Hz)の上側波を現出さ
せ、その2 調波近傍の上側波を現出させた純抵抗負荷1
5の消費電流が引込み線2の分岐部位である電力需要家
3から輻輳部位4へ流れる。
【0026】一方、検出器5は、図4に示すようにクラ
ンプCT6に接続された電流電圧変換回路16、帯域通
過フィルタ回路17、全波整流及び平滑回路18、コン
パレータ回路19及びドライバ回路20でもって構成さ
れる。クランプCT6により検出された純抵抗負荷15
の消費電流を電流電圧変換回路16により電圧信号に変
換すると共に、後段のフィルタ回路17に入力するため
に適正な信号レベルに増幅する。帯域通過フィルタ回路
17は、電源周波数(60Hz)の2調波近傍(130
Hz)の信号成分のみを選択的に通過させる。このフィ
ルタ回路17を通過した信号を全波整流して平滑化する
ことにより、2調波近傍の交流信号を直流信号に変換す
る。そして、後段のコンパレータ回路19により、予め
設定された判定レベルと比較し、所定以上の入力があれ
ば、判定信号を出力する。この判定信号を増幅してドラ
イバ回路20によりブザー又はランプを動作させ、それ
らによる発音又は発光でもって引込み線2の特定を可能
とする。
【0027】この実施形態では純抵抗負荷15の消費電
流の高調波成分を検出手段とする。一般的に高調波成分
は主として奇数次のものが存在するが、最も低い高調波
は電源周波数(60Hz)の2調波(120Hz)とな
る。しかしながら、この2調波を直接的に発生させるこ
とは技術的に困難である。交流電力供給の場合、引込み
線2に生じる高調波は、対称波形であり数学的には奇関
数となる。そこで、電源周波数を搬送波と見立てて、振
幅変調を行うことにより搬送波を中心として上下対称に
側波を発生させ、特に、本発明では、搬送波より高い2
調波近傍の上側波(周波数成分)を発生させる。すなわ
ち、2調波近傍の上側波は、f0 +f1(f0 :搬送波
周波数、f1 :変調周波数)の周波数を有する。
【0028】このように2種類の周波数成分を混ぜ合わ
せることにより側波を生じる波の性質を応用して、信号
源7では、2調波近傍(130Hz)の上側波を得るた
めに純抵抗負荷15を電源周波数(60Hz)より若干
高い70Hzの周期でもってスイッチングにより断続さ
せる方式を採用する。一方、検出器5では、前述した信
号源7からの消費電流の周波数成分のうち、2調波近傍
(130Hz)を抽出して検出し、その検出信号に基づ
いて断続的な発音又は発光により作業者に報知する。
【0029】したがって、前述したような回路構成を有
する検出器5を、信号源7が接続された引込み線2以外
にクランプCT6を介して接続すれば、純抵抗負荷15
の消費電流が検出されないので、ブザーによる発音又は
ランプによる発光がない。これに反して、検出器5を、
信号源7が接続された引込み線2にクランプCT6を介
して接続すれば、純抵抗負荷15の消費電流に現出した
2調波近傍の上側波が検出されるので、ブザーが断続的
に発音したり又はランプが断続的に点灯する。
【0030】次に、本発明の他の実施形態を以下に詳述
する。前述した実施形態は、高調波成分の検出によるた
め、以下の制約を受ける。すなわち、周波数変調方式で
は、電源周波数に対応した回路定数が必要である点、信
号源7の変調周波数を安定化させる必要がある点、検出
器5のフィルタ特性を厳密に一致させる必要がある点、
経年変化による周波数変動に対して検出感度が大きく影
響する点などがある。
【0031】そこで、以下の実施形態は、周波数関数に
よる動作ではなく、関数の性質(偶関数か奇関数)を用
いることにより前述した制約を回避した直流成分の検出
による方式を採用する。ここで、前述した実施形態と同
様、交流電力供給の場合、引込み線2に生じる高調波
は、対称波形であり数学的には奇関数となる。この奇関
数波形をフーリエ級数展開した場合、直流成分を表わす
項は0になり、平均値(関数1周期区間の積分値)も0
になることが一般的に知られている。そこで、平均値が
0にならない偶関数型消費電流(半波整流波形と同じ脈
流波形)を発生させ、その直流成分を検出する。また、
前述した消費電流波形は、電源周波数に位相差0で同期
した波形と解することができるため、同期型検出回路を
構成する場合に回路構成を簡素化できる。
【0032】この実施形態での信号源7' は、図5に示
すように簡易発振器9' 、機械式リレー13' 、純抵抗
負荷15及びダイオード21でもって構成される。な
お、前述した高調波検出方式の実施形態では、約70H
zの変調信号を合成してスイッチングするためにトラン
ジスタを使用したスイッチング回路13を設けたが、直
流成分検出方式の実施形態では、約0.5Hzの断続信
号によるスイッチングのみで低速動作であるため、機械
式リレー13' を使用することが可能であり、この点で
製品のコストダウンを実現できる。
【0033】この信号源7' では、簡易発振器9' によ
り図6に示すような約0.5Hzの断続信号を発生させ
る。この断続信号は、1秒間隔の60Hz半波を現出さ
せたもので、これを駆動信号として機械式リレー13'
により純抵抗負荷15を断続させる。この駆動信号によ
り純抵抗負荷15を断続させ、ダイオード21により平
均値が0にならない偶関数型消費電流(半波整流波形と
同じ脈流波形)を発生させる。
【0034】一方、検出器5' は、図7に示すようにク
ランプCT6に接続された電流電圧変換回路16、平滑
回路18' 、コンパレータ回路19及びドライバ回路2
0でもって構成された簡易型である。クランプCT6に
より検出された純抵抗負荷15の消費電流を電流電圧変
換回路16により電圧信号に変換すると共に、後段の平
滑回路18' に入力するために適正な信号レベルに増幅
する。平滑回路18'では、奇関数波形(対称波)分を
平均化することでキャンセルさせ、直流成分を取り出
す。そして、後段のコンパレータ回路19により、予め
設定された判定レベルと比較し、所定以上の入力があれ
ば、判定信号を出力する。この判定信号を増幅してドラ
イバ回路20によりブザー又はランプを動作させ、それ
らによる発音又は発光でもって引込み線2の特定を可能
とする。
【0035】また、他の検出器5''として、図8に示す
ようにクランプCT6に接続された電流電圧変換回路1
6、同期検波回路22、低域通過フィルタ回路17' 、
コンパレータ回路19及びドライバ回路20からなる高
精度型も可能である。クランプCT6により検出された
純抵抗負荷15の消費電流を電流電圧変換回路16によ
り電圧信号に変換すると共に、後段の同期検波回路22
に入力するために適正な信号レベルに増幅する。同期検
波回路22では、電源周波数(60Hz)の半波領域の
積分値を加算することで、奇関数波形(対称波)分をキ
ャンセルさせ、直流成分を取り出す。また、低域通過フ
ィルタ回路17' では、前段の同期信号の切り替え時に
発生するスパイクノイズを除去する。そして、後段のコ
ンパレータ回路19により、予め設定された判定レベル
と比較し、所定以上の入力があれば、判定信号を出力す
る。この判定信号を増幅してドライバ回路20によりブ
ザー又はランプを動作させ、それらによる発音又は発光
でもって引込み線2の特定を可能とする。
【0036】前述した簡易型検出器7' では、直流分離
に平滑回路18' を用いており、その時定数が電源周波
数よりも大きくせざるを得ないため、駆動信号の断続周
期とのオーバーラップ部分が判定誤動作を生じる領域と
なる可能性がある。それに対して、この高精度型検出器
7''では、直流分離を同期検波回路22により電源周波
数の1周期単位で行うため、前述のオーバーラップ部分
が判定誤動作を生じる領域となることはない。
【0037】
【発明の効果】本発明では、電力消費を行う純抵抗負荷
引込み線に接続し、その純抵抗負荷が消費する電流を
検出することで所望の引込み線を特定する試験負荷検出
方式を採用したことにより、対地間に対する接地回路が
不要で、接地点と電源側との間に設けられた漏電保護装
置に不要な動作を生じさせないこと等、漏電のメカニズ
ムを用いることがない。また、引込み線が輻輳している
部位であっても、純抵抗負荷の消費電流は、その周波数
が電源周波数とほぼ同等で低く、一定の周期でもってス
イッチングにより断続させた信号であるため、誘導障害
が発生することはない。さらに、外部から信号を印加す
るのではなく、供給される電力を純抵抗負荷で消費する
ため、引込み線上の負荷状態にかかわらず、消費電流は
引込み線の輻輳部位へ向けて一方的に流れることから、
分流障害が発生することはない。
【0038】その結果、漏電のメカニズムを利用するこ
となく、誘導障害や分流障害を生じることなく、所望の
引込み線を無停電で特定することができ、商店街アーケ
ード、雑居ビルや集合住宅、各種電子情報機器やコンピ
ュータの稼動などにより、全体的に停電させて工事を行
うこと自体が益々困難な状況であっても、工事ミスの発
生を可及的に抑制することができ、安全確実迅速に無停
電で引込み線を特定できてその実用的価値は非常に大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態において、無停電電源回路判
定器の使用例を示す概略構成図
【図2】無停電電源回路判定器の信号源の一実施形態を
示す回路ブロック図
【図3】図2の無停電電源回路判定器を使用した場合の
駆動信号を示す波形図
【図4】無停電電源回路判定器の検出器の一実施形態を
示す回路ブロック図
【図5】無停電電源回路判定器の信号源の他の実施形態
を示す回路ブロック図
【図6】図5の無停電電源回路判定器を使用した場合の
駆動信号を示す波形図
【図7】無停電電源回路判定器の検出器の他の実施形態
(簡易型)を示す回路ブロック図
【図8】無停電電源回路判定器の検出器の他の実施形態
(高精度型)を示す回路ブロック図
【図9】高圧送電線から電柱トランスを介して複数本の
引込み線により各電力需要家に電力供給する電力系統を
示す概略構成図
【符号の説明】
2 低圧電力配線(引込み線) 3 分岐部位(電力需要家) 4 輻輳部位 5 検出器 7 信号源 15 純抵抗負荷
フロントページの続き (72)発明者 中川 弘樹 兵庫県尼崎市若王寺3丁目12番15号 園 田計器工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 1/02

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数本の引込み線が輻輳された部位と、そ
    の輻輳部位から前記引込み線により電力供給される各電
    力需要家との間で所望の引込み線を無停電で特定する無
    停電電源回路判定方法であって、前記各電力需要家で引
    込み線に純抵抗負荷を接続し、その純抵抗負荷が消費す
    る電流を一定の周期でもってスイッチングにより断続さ
    せ、その断続した純抵抗負荷の消費電流を引込み線の輻
    輳部位で検出することを特徴とする無停電電源回路判定
    方法。
  2. 【請求項2】前記各電力需要家にて純抵抗負荷が消費す
    る電流に電源周波数の偶数調波を合成することにより上
    側波を現出させ、その上側波が現出した消費電流の高調
    波成分を引込み線の輻輳部位で検出することを特徴とす
    る請求項1記載の無停電電源回路判定方法。
  3. 【請求項3】前記偶数調波は、電源周波数の2調波近傍
    であることを特徴とする請求項2記載の無停電電源回路
    判定方法。
  4. 【請求項4】前記各電力需要家にて純抵抗負荷が消費す
    る電流を半波整流することにより直流成分を現出させ、
    その消費電流の直流成分を引込み線の輻輳部位で検出す
    ることを特徴とする請求項1記載の無停電電源回路判定
    方法。
  5. 【請求項5】複数本の引込み線が輻輳された部位からそ
    の引込み線により電力供給される各電力需要家で前記引
    込み線に接続された純抵抗負荷を具備し、その純抵抗負
    荷が消費する電流を一定の周期でもってスイッチングに
    より断続させる信号源と、複数本の引込み線が輻輳した
    部位に設置され、前記信号源により断続した純抵抗負荷
    の消費電流を検出する検出器とで構成したことを特徴と
    する無停電電源回路判定器。
  6. 【請求項6】前記信号源は、純抵抗負荷が消費する電流
    に電源周波数の偶数調波を合成することにより上側波を
    現出させ、前記検出器は、その上側波が現出した消費電
    流の高調波成分を検出することを特徴とする請求項5記
    載の無停電電源回路判定器。
  7. 【請求項7】前記偶数調波は、電源周波数の2調波近傍
    であることを特徴とする請求項6記載の無停電電源回路
    判定器。
  8. 【請求項8】前記信号源は、純抵抗負荷が消費する電流
    を半波整流することにより直流成分を現出させ、前記検
    出器は、その消費電流の直流成分を検出することを特徴
    とする請求項5記載の無停電電源回路判定器。
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