JP3190123U - 蓋付食品用容器及び蓋体 - Google Patents

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浩一 飯島
浩一 飯島
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Abstract

【課題】蓋体の内面側に付着した水分の食品への流出を効果的に防止し得る、安価なる蓋体を提案すること。【解決手段】食品を収納する上面が開口した容器本体20の開口部を覆う蓋体10であって、該蓋体10は、厚さ0.1〜5.0mm、坪量50〜300g/m2の合成樹脂製シートから成形されたものであり、蓋体の内面側の略全面には金型を用いた熱成形にて形成された多数の有底穴12を有すると共に、蓋体の天板には段部13が形成されている蓋体とした。【選択図】 図1

Description

本考案は、蓋付食品用容器及び蓋体に関するもので、詳しくは、温かいご飯類、惣菜類等の食品を収納する合成樹脂製の蓋付食品用容器及び蓋体に関するものである。
近年、調理済みの食品、例えばご飯類、惣菜類等を蓋付食品用容器に入れて販売する形態が増えている。その際、例えば持ち帰り用弁当等の容器には、温かい食品を、そのままに維持するために断熱性に優れた発泡合成樹脂製の容器が広く用いられている。
一般に、水分を多量に含む温かい食品を断熱性に優れた合成樹脂製容器に収納した場合、蓋体の内面には食品から蒸発した水分が付着することになる。この状態で容器から蓋体を取り外すと、蓋体の内面に付着した水分が容器内の食品上に流れ落ち、ご飯類のベトツキ、惣菜類の食感や味覚低下を引き起こす虞があった。
このような容器蓋体の内面に付着した水分の食品への落下を防止する試みとして、例えば、特許文献1、2に開示された技術が提案されている。
特許文献1において提案された技術は、50%以上の連続気泡を有するポリスチレン系樹脂発泡シートからなり、表皮層の一部が破断若しくは除去されて湿気通路が形成されていることを特徴とする容器蓋である。
特許文献2において提案された技術は、ポリスチレン系樹脂発泡シートと吸湿性シートと通気性フィルムとの積層シートからなる食品容器用蓋体である。
特開平10−129743号公報 実開平7−37976号公報
しかしながら、上述した特許文献1、2に開示された技術には、次のような問題があった。
特許文献1に記載された容器蓋は、表皮層の一部が破断若しくは除去されているため、蓋体として用いた時に強度、美麗性が不十分であり、破断片や切削粉の除去に手間のかかるものであり、また容器蓋を構成する気泡構造内に調味料等が染み込むと除去することが困難でありリサイクル性が低下するという問題があった。
特許文献2に記載の食品容器用蓋体については、吸水性シートが発泡シートと異なる材質からなる不織布であり、積層に接着剤が必要であったり、強度が不十分であったり、高コストでリサイクル性に劣るものであり、また表面に米飯が付着すると取れ難いという問題があった。
本考案は、上述した背景技術が有する事情に鑑みて成されたものであって、蓋体の内面側に付着した水分の食品への滴下や流出を効果的に防止し得る、強度に優れる安価なる蓋体を提案することを目的とする。
上記した目的を達成するため、請求項1の蓋付食品用容器は、食品を収納する上面が開口した容器本体と、該容器本体の開口部を覆う蓋体とからなる蓋付食品用容器において、前記蓋体は、厚さ0.1〜5.0mm、坪量50〜300g/m2の合成樹脂製シートから成形されたものであり、蓋体の内面側の略全面には金型を用いた熱成形にて形成された多数の有底穴を有すると共に、蓋体の天板には段部が形成されていることを特徴とする、蓋付食品用容器とした。
また、請求項2の蓋付食品用容器は、上記請求項1の考案において、上記蓋体の内面側に形成されている有底穴は、1cm2あたり4〜25個、開口面積率が55%以上であることを特徴とする、蓋付食品用容器とした。
更に、請求項3の蓋付食品用容器は、上記請求項1又は2の考案において、上記蓋体の内面側に形成されている有底穴は、開口形状が六角形であり、該六角形の有底穴が最密充填で配置されていることを特徴とする、蓋付食品用容器とした。
また、請求項4の蓋付食品用容器は、上記請求項1〜3のいずれかの考案において、上記蓋体の天板に形成されている段部は、環状の凸条及び/又は環状の凹条であることを特徴とする、蓋付食品用容器とした。
また、請求項5の蓋付食品用容器は、上記請求項1〜4のいずれかの考案において、上記蓋体を形成する合成樹脂製シートは、厚さ0.3〜5.0mm、見かけ密度60〜300g/Lの表皮付き発泡合成樹脂製シートであることを特徴とする、蓋付食品用容器とした。
更に、請求項6の蓋付食品用容器は、上記請求項5の考案において、上記発泡合成樹脂製シートは、ポリスチレン系樹脂を基材樹脂とすることを特徴とする、蓋付食品用容器とした。
また、請求項7の蓋付食品用容器は、上記請求項1〜6のいずれかの考案において、上記容器本体の開口部の周縁にフランジ部を有し、該フランジ部には収納部と外部を連通する複数の蒸気排気用の溝部を有することを特徴とする、蓋付食品用容器とした。
また、請求項8の蓋体は、食品を収納する上面が開口した容器本体の開口部を覆う蓋体であって、該蓋体は、厚さ0.3〜5.0mm、坪量50〜300g/m2、見かけ密度60〜300g/Lの表皮付き発泡合成樹脂製シートから成形されたものであり、蓋体の内面側の略全面には金型を用いた熱成形にて形成された多数の有底穴を有すると共に、蓋体の天板には段部が形成されていることを特徴とする、蓋体とした。
上記した請求項1の本考案に係る蓋付食品用容器によれば、蓋体の内面側には複数の有底穴が略全面に亘って形成されているため、収納した食品から蒸発した水分が該有底穴に保持される。しかも蓋体の該有底穴は金型を用いた熱成形にて形成されたものであるため、合成樹脂製シートの剛性低下を抑えることができ、更に蓋体の天板には段部が形成されているため、該蓋体を容器本体から外す際に蓋体が捩れ難く、有底穴が保持した水分の食品への落下を効果的に防止することができる。また、蓋体は、厚さ0.1〜5.0mm、坪量50〜300g/m2の合成樹脂製シートから成形されたものであるため、軽量性に優れるものでありながら、上記のとおり剛性にも優れるものとなる。
また、上記した請求項2の本考案に係る蓋付食品用容器によれば、当該有底穴は、効果的に水分を保持することができる。
また、上記した請求項3の本考案に係る蓋付食品用容器によれば、緻密に有底穴を偏りなく最も密に蓋体の内面側に配置することができ、表面積増大効果が顕著に現われ、水分保持作用の高い蓋体を提供できる。また、力の加わり方が均等で強度的にも強い蓋体を形成できる。
また、上記した請求項4の本考案に係る蓋付食品用容器によれば、環状の凸条或いは環状の凹条段部は、蓋体を容器本体から外す際の曲げ力に効果的に対抗することができ、より一層捩れ難い蓋体を提供でき、蓋体を外す際の水滴の落下をより効果的に防止することができる。
また、上記した請求項5の本考案に係る蓋付食品用容器によれば、厚さ0.3〜5.0mm、見かけ密度60〜300g/Lの表皮付き発泡合成樹脂製シートは、剛性と断熱性とのバランス、衛生性、リサイクル性に優れた蓋体を提供できる。
また、上記した請求項6の本考案に係る蓋付食品用容器によれば、ポリスチレン系樹脂は、熱成形による加工性、剛性に優れているため、内面側に有底穴を有する軽量性、剛性、容器本体との嵌合性に優れた蓋体を形成することができる。
また、上記した請求項7の本考案に係る蓋付食品用容器によれば、蒸気排気用の溝部から過剰な水分を外部へ排出することにより、液滴落下防止効果を補完することができる。
また、上記した請求項8の本考案に係る蓋体によれば、蓋体の内面側には複数の有底穴が略全面に亘って形成されているため、食品から蒸発した水分が該有底穴に保持される。しかも蓋体の該有底穴は金型を用いた熱成形にて形成されたものであるため、発泡合成樹脂製シートの剛性低下を抑えることができ、更に蓋体の天板には段部が形成されているため、該蓋体を容器本体から外す際に蓋体が捩れ難く、有底穴が保持した水分の食品への落下を効果的に防止することができる。また、蓋体は、厚さ0.3〜5.0mm、坪量50〜300g/m2、見かけ密度60〜300g/Lの表皮付き発泡合成樹脂製シートから成形されたものであるため、軽量性と剛性と断熱性とのバランス、衛生性、リサイクル性に優れるものとなる。
本考案に係る蓋付食品用容器及び蓋体の一実施形態を示した斜視図である。 図1に示した容器の閉蓋状態を示した切欠縦断面図である。 図1に示した蓋体の一部拡大縦断面図である。 蓋体に形成される有底穴の種々の開口形状を示した図である。 蓋体に形成される有底穴の種々の断面形状を示した図である。 有底穴が形成された蓋体の一部縦断面図である。 蓋体に形成される有底穴の好ましい開口形状及びその配置を示した図である。 図1に示した容器の溝部の部分の閉蓋状態を示した切欠縦断面図である。
以下、上記した本考案に係る蓋付食品用容器及び蓋体を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本考案に係る蓋付食品用容器及び蓋体の一実施形態を示した斜視図である。この図示した容器1は、蓋体10と容器本体20とからなり、蓋体10は上方向に窪むとともに下方向に開口して開口部を形成し、容器本体20は下方向に窪むとともに上方向に開口して開口部を形成している。
蓋体10及び容器本体20は、その外形寸法を特に限定するものではないが、開口部を上から見た平面視で、円形状、楕円形状、長方形状等が挙げられ、その最大寸法(円形状の場合は直径、楕円形状の場合は長径、長方形状の場合は長辺長さ)が100〜300mm程度のものであり、蓋体10を容器本体20に被せた状態で、その高さが20〜100mm程度のものである。蓋体10及び容器本体20は、前記範囲を逸脱してあまりにも小さいものでは食品用容器としての実用性に欠くものとなり、逆にあまりにも大きいものである場合も実用性に欠くとともに、撓み易くなる虞がある。また、蓋体10は上方向に窪むとともに下方向に開口して開口部を形成するものに限定されず、上方向への窪みのないもの等であっても良い。
蓋体10には、図2に示すように、開口部周縁より外方向に水平に張り出した水平部11aと、該水平部11aから下方向に設けた側壁部11bとからなるフランジ部11が形成され、容器本体20にも、開口部周縁より外方向に水平に張り出した水平部21aと、該水平部21aから下方向に設けた側壁部21bとからなるフランジ部21が形成されている。そして、容器本体20の開口部は蓋を閉じた状態で蓋体10に覆われ、蓋体10と容器本体20とは、上記フランジ部11とフランジ部21を介して、図2に示すように嵌合することが好ましい。なお、蓋体10と容器本体20との結合構造については、いわゆる外嵌合により結合されることが、蓋を開く際の不必要な蓋体の捩れ発生を抑えて蓋体内面側からの液滴落下抑制効果を一層効果的なものにする上で特に好ましいが、前記した外嵌合に限定されず、公知の内嵌合等の結合構造のものとしても良い。一方、内嵌合により蓋体が容器本体に結合され、容器収納物上面と蓋体内面との間の空間を無くす、或いは極力小さくする包装形態を採用することによっても、有底穴が水分の保持機能と該収納物の蓋体内面側への付着防止の機能を発現し、蓋体内面側からの液滴落下抑制の目的を達成することができる。
蓋体10の内面側には、図1等に示すように、複数の有底穴12が略全面(なお、略全面とは、容器本体の開口部を覆っている蓋体の内面側部分の面積を100%とする場合、概ね、60〜100%、好ましくは70〜100%、更に好ましくは80〜100%、特に好ましくは85〜100%の面積領域を意味する。)に亘って形成されている。図1においては、段部13の内側全面の面積領域に亘って複数の有底穴12が形成されている。この有底穴12は、収納した食品から蒸発した水分を効果的に保持するために設けられたものであり、金型を用いた熱成形により形成されている。例えば、蓋体の成形金型の板面(蓋体の内面側を成形する板面)に複数の半球状の突起部を形成し、該金型にて合成樹脂製シートを熱成形することにより、半球状の有底穴12を有する蓋体10を形成することができる。この場合、表皮付き発泡合成樹脂製シートを材料として金型を用いた熱成形を行うと、図3に示したように、気泡が露出していない半球状の有底穴12を有する蓋体10を形成することができる。このような熱成形により形成された有底穴12を有する蓋体10は、有底穴を形成したことによる剛性の低下が少なく、且つ美麗性に優れ、汚れ等が付き難い衛生的な蓋体を提供することができる。特に、表皮付き発泡合成樹脂製シートの板面に熱成形にて形成された有底穴12は、発泡合成樹脂製シートの破断、切削、或いは針孔加工により形成されたものとは異なり、気泡が露出していない有底穴12となるため、前記した容器蓋を構成する気泡構造内に調味料等が染み込み除去することが困難となるリサイクル性低下の問題等を解決することができる。
蓋体10の内面側に形成された上記有底穴12は、効果的に水分を保持させる観点、また金型を用いた熱成形性の観点から、1cm2あたり4〜25個、更に1cm2あたり5〜15個、また、開口面積率が55%以上、更に65〜98%、更に75〜95%であることが好ましい。なお、開口面積率とは、有底穴が形成されている面に透明な厚み3mmの樹脂板を押し付けることなく載せ、透明な樹脂板と接していない有底穴の開口部の合計面積を当該透明な樹脂板の面積にて除して求められる面積比率を百分率で表した値である。
また、上記有底穴12は、その開口形状が、図4に示したように円形、四角形、五角形、六角形等であっても良く、またその断面形状が、図5に示したように円弧状、四角形状、台形状、三角形状等であっても良いが、図4〜図6に示した有底穴12の開口径D及び深さHは、開口径Dが0.5〜5mm、更に1〜3mmであり、かつ深さHと開口径Dの比であるアスペクト比(深さH/開口径D)が0.1〜1.3、更に0.2〜0.8であることが好ましい。これは、上記と同様に、かかる開口径及びアスペクト比の有底穴は、一層効果的に水分を保持することができるとともに、金型を用いた熱成形に好適な形状であるためである。
また、有底穴12は、その開口形状は上記した形状に限定されるものではないが、好ましくは、図7に示したように、開口形状が六角形であり、該六角形の有底穴12が、最密充填で配置されているものである。これは、かかる有底穴は、緻密に偏りなく最も密に蓋体の内面側に配置することができ、面積増大効果が顕著に現われ、水分保持作用の高い蓋体を形成できるためであり、また、力の加わり方が均等で強度的にも強い蓋体を形成できるためである。
蓋体10の天板10aには、段部13が形成されている。この段部13は、蓋体10を補強するために設けられたものであり、該段部13も、蓋体10の成形時の金型を用いた熱成形にて一体的に蓋体10に形成されている。蓋体10に形成された段部13は、単なる一段或いは数段の階段状の段部であっても良く、蓋体の天板周縁部に切れ目のない環状に形成された凸条及び/又は凹条の段部(図1、図2に示した実施形態においては、一本の環状の凸条13として形成されている。)であることが好ましい。これは、環状の凸条或いは環状の凹条段部は、蓋体を容器本体から外す際の曲げ力に対抗することができ、より一層捩れ難い蓋体を提供でき、蓋体を外す際の水滴の落下をより効果的に防止することができるためである。
蓋体10の天板10aに形成された上記段部13は、蓋体10の強度を補強し、捩れを効果的に防止し得るものであれば良く、その形状寸法は問わないが、環状の凸条或いは環状の凹条段部として形成した場合には、その段差(凸条段部の場合は高さ、凹条段部の場合は深さ)が1〜10mm程度が適当であり、幅が3〜30mm程度のものであることが適当である。
一方、容器本体20の開口部周縁に形成された上記フランジ部21には、図1に示すように、溝部22が四隅近傍に設けられている。この溝部22は、図8に示したように、蓋体10で容器本体20の開口部を閉蓋した状態において、容器本体の収納部と外部とを連通し、収納した食品Mから出た過剰の水分を外部へ排出する作用を果たすもので、該溝部22の存在によって、液滴落下の防止効果を一層効果的なものにすることができる。
容器本体20のフランジ部21に形成された上記溝部22は、その数及び形状寸法は特に限定されるものではないが、効果的に蒸気を排気させる観点、また食品容器としての衛生上の観点から、容器本体の周縁部に2〜8個、更に4〜6個の溝部が形成されていることが好ましく、容器本体の周縁部に片寄りなく形成されていることが好ましい。各溝部の深さは0.3〜2mm程度であり、幅が5〜20mm程度のものであることが適当である。
本考案に係る上記蓋体10は、保形性等の強度、軽量性、熱成形性の観点から、厚さ0.1〜5.0mm、坪量50〜300g/m2の合成樹脂製シートから成形されている。かかる観点から、合成樹脂製シートの厚さは0.3〜5.0mm、更に0.3〜3.0mm、特に0.5〜2.0mmであることが好ましい。また、合成樹脂製シートの坪量は80〜250g/m2であることが好ましくは、100〜200g/m2であることが更に好ましい。
また、蓋体10を形成する合成樹脂製シートが前記した発泡合成樹脂製シートの場合は、保形性等の強度、軽量性、断熱性、熱成形性、衛生性、リサイクル性の観点から、厚さ0.3〜5.0mm、見かけ密度は60〜300g/Lの表皮付き発泡合成樹脂製シートであることが好ましい。また、発泡合成樹脂製シートの厚さは更に0.3〜4.0mm、特に0.5〜3.0mmであることが好ましい。また、見かけ密度は80〜250g/Lであることが更に好ましく、100〜180g/Lであることが特に好ましい。なお、表皮付き発泡合成樹脂製シートを熱成形して蓋体を成形することにより、気泡が露出していない、或いは気泡と連通していない有底穴12を有する蓋体10が成形でき、上記したように有底穴を形成したことによる剛性の低下が少なく、且つ美麗性に優れ、汚れ等が付き難い衛生的な蓋体を提供することができ、洗浄面でのリサイクル性にも優れるものとなるために好ましい。また蓋体10を形成する合成樹脂製シートには、樹脂フィルムが積層されていても良い。
また、蓋体10を形成する合成樹脂製シートの基材樹脂としては、ポリエチレン、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等のスチレン系樹脂;分岐低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体等のオレフィン系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリアミド、或いはこれらの混合樹脂組成物等が例示されるが、断熱性、保形性、及び有底穴の成形性等の観点からみて、スチレン成分を50重量%以上含有されるポリスチレン系樹脂を用いることが最も好ましい。
一方、本考案に係る上記容器本体20を形成する材料は、特に限定されるものではなく、従来より食品用容器の形成に使用されている材料を広く使用することができる。但し、リサイクル性等の観点から、上記した蓋体10を形成する材料と同質の合成樹脂製シートを使用して形成することが好ましく、特に断熱性、保形性、成形加工性等の観点から、ポリスチレン系樹脂発泡シートを用いることが好ましい。
容器本体20が、ポリスチレン系樹脂発泡シート成形体の場合、厚さが、0.3〜6.0mm、更に0.5〜5.0mm、特に0.7〜4.0mmが好ましく、容器本体20の見かけ密度は、60〜600g/L、更に80〜500g/L、100〜450g/Lが更に好ましい。
本考案における蓋体10は、合成樹脂製シートを、加熱ヒータ等を用いて加熱軟化させ、次いで軟化状態のシートを有底穴を形成するための凹部及び/又は凸部が成形面に形成された金型を使用して従来公知の真空成形や圧空成形によって熱成形することにより、製造することができる。
以上、説明した本考案に係る蓋付食品用容器及び蓋体は、蓋体10の内面側には複数の有底穴12が略全面に亘って形成されているため、収納した食品Mから蒸発した水分が該有底穴12に保持される。しかも蓋体10の該有底穴12は金型を用いた熱成形にて形成されたものであるため、合成樹脂製シートの剛性低下を抑えることができ、更に蓋体10の天板10aには段部13が形成されているため、該蓋体10を容器本体20から外す際に蓋体が捩れ難く、有底穴12が保持した水分の食品への落下を効果的に防止することができる。また、蓋体10は、厚さ0.1〜5.0mm、坪量50〜300g/m2の合成樹脂製シートから成形されたものであるため、軽量性に優れるものでありながら、上記のとおり剛性にも優れるものとなる。
図1に示す、下方向に窪むとともに上方向に開口する平面視で楕円形状の開口部(開口部の長径:230mm、開口部の短径が150mm、開口部の高さ65mm)を形成している容器本体20と、上方向に窪むとともに下方向に開口する平面視で楕円形状の開口部(開口部の長径:244mm、開口部の短径が164mm、開口部の高さ30mm)を形成している蓋体10とを用意した。なお、容器本体20は厚さ1.7mm、見かけ密度130g/L、坪量220g/m2の表皮付きポリスチレン樹脂発泡シート製のものを、蓋体10は厚さ1.2mm、見かけ密度185g/L、坪量220g/m2の表皮付きポリスチレン樹脂発泡シート製のものを使用した。また、蓋体10には、蓋体の内面側の略全面(内面側の85%の面積領域)には金型を用いた熱成形にて形成された多数の有底穴12〔開口形状;六角形(最密充填配置)、開口径2.5mm、アスペクト比0.4、1cm2あたり12個、開口面積率が82%〕と、蓋体の天板の周縁部に一本の環状の凸条13(高さ7mm、幅10mm)として段部が形成されており、容器本体20には、図1に示すようにフランジ部21の四隅近傍に溝部22(幅7mm、深さ0.5mm)が形成されているものを使用した。
上記容器本体20に炊き立てのライス200gを入れて上記蓋体10にて該容器本体の開口部を図8に示す形態で覆い、80℃のオーブン中に蓋体で覆った容器本体を1時間保管した。次いで蓋体で覆った容器本体をオーブンから取り出し常温で1時間放置した後、容器本体を覆っていた蓋体を開け、蓋体の内面側の状況を目視により確認した。その結果、蓋体の内面側に形成されている有底穴には水滴が良好に保持された状態であり、該有底穴が水滴の流下を抑制していることが確認できた。
以上、説明した本考案に係る蓋付食品用容器及び蓋体は、コンビニ等の店で、弁当等の食品を入れて販売する際の、陳列及び販売用の蓋付食品用容器及び蓋体として広く利用することができる。
1 容器
10 蓋体
10a 蓋体の天板
11 フランジ部
11a 水平部
11b 側壁部
12 有底穴
13 段部
20 容器本体
21 フランジ部
21a 水平部
21b 側壁部
22 溝部
D 有底穴の開口径
H 有底穴の深さ
M 食品

Claims (8)

  1. 食品を収納する上面が開口した容器本体と、該容器本体の開口部を覆う蓋体とからなる蓋付食品用容器において、前記蓋体は、厚さ0.1〜5.0mm、坪量50〜300g/m2の合成樹脂製シートから成形されたものであり、蓋体の内面側の略全面には金型を用いた熱成形にて形成された多数の有底穴を有すると共に、蓋体の天板には段部が形成されていることを特徴とする、蓋付食品用容器。
  2. 上記蓋体の内面側に形成されている有底穴は、1cm2あたり4〜25個、開口面積率が55%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の蓋付食品用容器。
  3. 上記蓋体の内面側に形成されている有底穴は、開口形状が六角形であり、該六角形の有底穴が最密充填で配置されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の蓋付食品用容器。
  4. 上記蓋体の天板に形成されている段部は、環状の凸条及び/又は環状の凹条であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の蓋付食品用容器。
  5. 上記蓋体を形成する合成樹脂製シートは、厚さ0.3〜5.0mm、見かけ密度60〜300g/Lの表皮付き発泡合成樹脂製シートであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の蓋付食品用容器。
  6. 上記発泡合成樹脂製シートは、ポリスチレン系樹脂を基材樹脂とすることを特徴とする、請求項5に記載の蓋付食品用容器。
  7. 上記容器本体の開口部の周縁にフランジ部を有し、該フランジ部には収納部と外部を連通する複数の蒸気排気用の溝部を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の蓋付食品用容器。
  8. 食品を収納する上面が開口した容器本体の開口部を覆う蓋体であって、該蓋体は、厚さ0.3〜5.0mm、坪量50〜300g/m2、見かけ密度60〜300g/Lの表皮付き発泡合成樹脂製シートから成形されたものであり、蓋体の内面側の略全面には金型を用いた熱成形にて形成された多数の有底穴を有すると共に、蓋体の天板には段部が形成されていることを特徴とする、蓋体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210106879A (ko) * 2020-02-21 2021-08-31 (주)네이쳐앤휴먼지피 증기 배출구 및 공기 유입구를 포함하는 용기 제품

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KR20210106879A (ko) * 2020-02-21 2021-08-31 (주)네이쳐앤휴먼지피 증기 배출구 및 공기 유입구를 포함하는 용기 제품

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