JP3190097B2 - 海綿鉄の製造方法 - Google Patents
海綿鉄の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉末冶金用の材料等に
用いられる鉄粉用の海綿鉄の製造方法に関するものであ
る。
用いられる鉄粉用の海綿鉄の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】トンネルキルンに装入される鉄粉原料は
純度の高い酸化鉄系原料が選定される。通常は製鉄所の
圧延工程で発生するミルスケールや、脈石成分含有量の
少ない鉄鉱石が選ばれる。この原料を乾燥後ボールミル
で最終目標の粒径にまで粉砕し、図4の工程ライン図に
おいて示されるサガー10と称する耐火物性の容器に酸化
鉄系原料1と還元剤(粉コークス)2を層状に充填し、
これをサガー台車5に積載し、トンネルキルン6内に装
入して加熱する。酸化鉄は、炉内でFeX OY +CO→Fe+
CO2 に代表される反応で還元され、粗還元粉の焼結帯
(海綿鉄)となる。
純度の高い酸化鉄系原料が選定される。通常は製鉄所の
圧延工程で発生するミルスケールや、脈石成分含有量の
少ない鉄鉱石が選ばれる。この原料を乾燥後ボールミル
で最終目標の粒径にまで粉砕し、図4の工程ライン図に
おいて示されるサガー10と称する耐火物性の容器に酸化
鉄系原料1と還元剤(粉コークス)2を層状に充填し、
これをサガー台車5に積載し、トンネルキルン6内に装
入して加熱する。酸化鉄は、炉内でFeX OY +CO→Fe+
CO2 に代表される反応で還元され、粗還元粉の焼結帯
(海綿鉄)となる。
【0003】ところで、従来は、このボールミル(又
は、その他の粉砕機)によって粉砕された酸化鉄系原料
粉は、その後、格段の処理をしないでサガー10内に充填
されていた。ところで、海綿鉄から造る鉄粉製品の需要
が増加した時の生産量のネックは、トンネルキルン6の
生産性である。しかし、このトンネルキルン6の建設費
は莫大な上、長期間かかるので景気の変動に柔軟に対処
しうる操業法が求められていた。
は、その他の粉砕機)によって粉砕された酸化鉄系原料
粉は、その後、格段の処理をしないでサガー10内に充填
されていた。ところで、海綿鉄から造る鉄粉製品の需要
が増加した時の生産量のネックは、トンネルキルン6の
生産性である。しかし、このトンネルキルン6の建設費
は莫大な上、長期間かかるので景気の変動に柔軟に対処
しうる操業法が求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ボールミルに限らず粉
砕機で粉砕された粉体の粒度分布は、一般にロージンラ
ムラーの分布曲線に載る。これは言い替えれば、粒径分
布がブロード(粗粉、中粉、微粉が広く分布してい
る。)になることを意味しており、その充填層は一般に
稠密となり気孔率が小さくなる。
砕機で粉砕された粉体の粒度分布は、一般にロージンラ
ムラーの分布曲線に載る。これは言い替えれば、粒径分
布がブロード(粗粉、中粉、微粉が広く分布してい
る。)になることを意味しており、その充填層は一般に
稠密となり気孔率が小さくなる。
【0005】この為、還元ガス(CO)の拡散係数が低く
なり、酸化鉄の還元に長時間を要し、トンネルキルンの
生産性の向上のネックとなっていた。具体的には、例え
ば 165mのトンネルキルンで1000℃以上の高温帯が4300
分必要で、それ以下だと海綿鉄中の金属Fe含有量が96質
量%を割っていた。また酸化鉄系原料の粒径を上げると
気孔率が若干上昇するが、還元反応律速となり、逆に生
産性は低下していた。
なり、酸化鉄の還元に長時間を要し、トンネルキルンの
生産性の向上のネックとなっていた。具体的には、例え
ば 165mのトンネルキルンで1000℃以上の高温帯が4300
分必要で、それ以下だと海綿鉄中の金属Fe含有量が96質
量%を割っていた。また酸化鉄系原料の粒径を上げると
気孔率が若干上昇するが、還元反応律速となり、逆に生
産性は低下していた。
【0006】そこで、本発明の目的は、トンネルキルン
における海綿鉄の生産性の向上を経済的に可能とする海
綿鉄の製造方法を提案することである。
における海綿鉄の生産性の向上を経済的に可能とする海
綿鉄の製造方法を提案することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸化鉄系原料
と固体還元剤とを容器内に充填し、この容器を加熱し海
綿鉄を製造するプロセスにおいて、あらかじめ酸化鉄系
原料中の粒径19μm以下の微粉を除去した後、前記酸化
鉄系原料を前記容器内に充填することを特徴とする海綿
鉄の製造方法である。なお、酸化鉄系原料中の微粉の除
去法としては、浮遊選鉱法、風力分級法、酸洗法やその
他の方法がとりえ、特に限定されない。
と固体還元剤とを容器内に充填し、この容器を加熱し海
綿鉄を製造するプロセスにおいて、あらかじめ酸化鉄系
原料中の粒径19μm以下の微粉を除去した後、前記酸化
鉄系原料を前記容器内に充填することを特徴とする海綿
鉄の製造方法である。なお、酸化鉄系原料中の微粉の除
去法としては、浮遊選鉱法、風力分級法、酸洗法やその
他の方法がとりえ、特に限定されない。
【0008】
【0009】
【作用】本発明によれば、酸化鉄系原料中の微粉を何ら
かの手段(浮遊選鉱、風力分級、酸洗等の手段)で除去
した後、サガー台車上のサガー内に、粉コークスと共
に、層別して装入するので、酸化鉄系原料充填層内の空
隙率が向上し、そのことにより、層内の還元ガス(CO)
の拡散性が改善し、トンネルキルン内での酸化鉄系原料
粉の還元性を向上させることができ、その結果海綿鉄の
生産性を大幅に向上することができるようになる。
かの手段(浮遊選鉱、風力分級、酸洗等の手段)で除去
した後、サガー台車上のサガー内に、粉コークスと共
に、層別して装入するので、酸化鉄系原料充填層内の空
隙率が向上し、そのことにより、層内の還元ガス(CO)
の拡散性が改善し、トンネルキルン内での酸化鉄系原料
粉の還元性を向上させることができ、その結果海綿鉄の
生産性を大幅に向上することができるようになる。
【0010】次に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明する。
に説明する。
【0011】
【実施例】ここには、操業実験を行った時の主要データ
を示す。テスト用酸化鉄系原料として2種類準備した。
原料Aは、現状使用しているものであり、一方原料B
は、原料Aに浮遊選鉱法を施し19μmアンダーを概ね除
去した原料である。
を示す。テスト用酸化鉄系原料として2種類準備した。
原料Aは、現状使用しているものであり、一方原料B
は、原料Aに浮遊選鉱法を施し19μmアンダーを概ね除
去した原料である。
【0012】図1は、上記テスト用酸化鉄系原料を 325
メッシュで篩った篩下の粒度分布をレーザー式粒度分析
計で調べたものである。篩網と分析計の精度の問題もあ
って53μmオーバーのものが一部含まれていることを除
けば通常原料(原料A)から、微粉(この場合は19μm
アンダー)を除いた原料B中には、−19μmがかなり除
去されていることが分かる。
メッシュで篩った篩下の粒度分布をレーザー式粒度分析
計で調べたものである。篩網と分析計の精度の問題もあ
って53μmオーバーのものが一部含まれていることを除
けば通常原料(原料A)から、微粉(この場合は19μm
アンダー)を除いた原料B中には、−19μmがかなり除
去されていることが分かる。
【0013】図2には、その原料A、Bの充填層を光学
顕微鏡(100倍) で観察した時のスケッチを示す。微粉を
除去した原料B中には微粉が少なく、空隙率が高いこと
が分かる。図3には、原料A、Bをトンネルキルンと同
一雰囲気状態を作り出した実験炉における海綿鉄の生産
性と金属Fe含有量との関係を示す。
顕微鏡(100倍) で観察した時のスケッチを示す。微粉を
除去した原料B中には微粉が少なく、空隙率が高いこと
が分かる。図3には、原料A、Bをトンネルキルンと同
一雰囲気状態を作り出した実験炉における海綿鉄の生産
性と金属Fe含有量との関係を示す。
【0014】金属Fe含有量は、工業的には、96質量%以
上を保ちたいので、同一の金属Fe含有量レベルで比較す
ると、原料Bの方が、トラベリングタイム(在炉時間)
は、約20%短縮され生産性は約25%アップしていること
が分かる。
上を保ちたいので、同一の金属Fe含有量レベルで比較す
ると、原料Bの方が、トラベリングタイム(在炉時間)
は、約20%短縮され生産性は約25%アップしていること
が分かる。
【0015】
【発明の効果】本発明により、海綿鉄製造のトンネルキ
ルンにおいて、酸化鉄系原料充填層内の還元ガスの拡散
性が大幅に改善され、海綿鉄の生産性を25%アップと大
きく向上させることができた。
ルンにおいて、酸化鉄系原料充填層内の還元ガスの拡散
性が大幅に改善され、海綿鉄の生産性を25%アップと大
きく向上させることができた。
【図1】テスト用酸化鉄系原料の粒度分布を示すグラフ
である。
である。
【図2】テスト用酸化鉄系原料充填層の光学顕微鏡によ
るスケッチ図である。
るスケッチ図である。
【図3】トンネルキルンに於ける海綿鉄の生産性と金属
Fe含有量との関係を示すグラフである。
Fe含有量との関係を示すグラフである。
【図4】海綿鉄の製造プロセスの説明図である。
1 酸化鉄系原料 2 還元剤 3 乾燥機 4 充填機 5 サガー台車 6 トンネルキルン 7 搬出機 10 サガー 11 サガーから抜き出されたケーキ(海綿鉄)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21B 13/00 - 13/14
Claims (1)
- 【請求項1】 酸化鉄系原料と固体還元剤とを容器内に
充填し、この容器を加熱し海綿鉄を製造するプロセスに
おいて、あらかじめ酸化鉄系原料中の粒径19μm以下の
微粉を除去した後、前記酸化鉄系原料を前記容器内に充
填することを特徴とする海綿鉄の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06798492A JP3190097B2 (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 海綿鉄の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06798492A JP3190097B2 (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 海綿鉄の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05271738A JPH05271738A (ja) | 1993-10-19 |
JP3190097B2 true JP3190097B2 (ja) | 2001-07-16 |
Family
ID=13360760
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06798492A Expired - Fee Related JP3190097B2 (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 海綿鉄の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3190097B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103506223B (zh) * | 2012-06-20 | 2016-01-20 | 鞍钢股份有限公司 | 铁矿石的选冶联合处理方法 |
CN105087841B (zh) * | 2014-05-13 | 2017-06-13 | 上海扬钢冶金技术有限公司 | 自燃还原法炼铁工艺 |
-
1992
- 1992-03-26 JP JP06798492A patent/JP3190097B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05271738A (ja) | 1993-10-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |