JP3189929B2 - 状態予測装置 - Google Patents

状態予測装置

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JP3189929B2
JP3189929B2 JP3572994A JP3572994A JP3189929B2 JP 3189929 B2 JP3189929 B2 JP 3189929B2 JP 3572994 A JP3572994 A JP 3572994A JP 3572994 A JP3572994 A JP 3572994A JP 3189929 B2 JP3189929 B2 JP 3189929B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラントの状態を予測
する状態予測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、プラントを監視するオペレー
タの負担を軽減するために、異常に至る前にその兆候を
発見すること、つまり、異常の予知や予測を行うことが
考えられてきた。異常予知あるいは異常予測に関して
は、従来から定量的シミュレーションが用いられてい
る。この定量的シミュレーションのモデルは、その詳細
度に応じて、ダイナミクスまで考慮した精密モデルか
ら、重要な関係だけを模擬するための簡易モデルが考え
られている。
【0003】しかし、定量的な数値計算を伴うために、
挙動に関する対象のパラメータがすべて把握されている
必要がある。つまり、プラントに対して曖昧なパラメー
タの情報があると、モデルの作成が困難になると共に、
実際のプラントの動作とシミュレーションの結果が相違
してしまう。また、実時間で、シミュレーションするた
めには、かなりの高速な処理が必要である。従って、プ
ラント監視システムは、現在のプラントの計測値に基づ
いて、数分先を予測して、現在のプラントの現象が異常
になるか否かを判定しているので、シミュレーションに
時間を要する定量的シミュレーションを用いることは難
しい。これに対して、モデルの作成が容易で、高速のシ
ミュレーションが可能なものに、定性的モデルを用いた
シミュレーションがある。しかし、定性的モデルによる
シミュレーションは、定性情報を用いてモデルを構成し
ているので、定性的あいまいさが発生してしまう。
【0004】ところで、実際のオペレータの監視動作を
観察すると、しばしば、対象の挙動を定性的に把握し
て、その推移を予測し、的確な判断をしていることがわ
かる。また、オペレータは、すべての観測値に基づい
て、時系列な状態遷移の予測をしているのではなく、プ
ラントのある兆候からプラントの状態変化を因果的関係
を基に予測を行っている。つまり、オペレータのプラン
トの予測機構は、プラントの正確なパラメータの把握が
必要なく、因果的関係により判断を行っていることが多
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、定性
モデルに定量情報を付加することにより、シミュレーシ
ョンのあいまいさが軽減される状態予測装置を実現する
ことにある。本発明の他の目的は、オペレータのプラン
トの予測機構と同様な予測機構の構築、つまり、プラン
トのある兆候を選び、その兆候に基づいて定性的に予測
を行い、プラントの状態を判定する状態予測装置を実現
することにある。
【0006】
【0007】
【課題を解決するための手段】 本発明は、 プラントの挙
動を表すプロセスデータに基づいてプラントの状態を予
測する状態予測装置であって、前記プロセスデータによ
り状態データを作成するデータ作成手段と、前記プラン
トの定性情報と定量情報とにより因果関係を表す因果関
係モデルと、前記プロセスデータと前記状態データとの
少なくとも一方を入力し、前記因果関係モデルを用いて
データを選択する兆候リダクション手段と、この兆候リ
ダクション手段により選択したデータを基に前記因果関
係モデルを用いてプラントの挙動のシミュレーションを
行うシミュレーション手段と、このシミュレーション手
段のシミュレーション結果に基づいて前記プラントの状
態を判定する判定手段と、を有することを特徴とするも
のである。
【0008】
【作用】このような本発明では、データ作成手段がプロ
セスデータより状態データを作成する。そして、プロセ
スデータと状態データとの少なくとも一方を入力した兆
候リダクション手段が因果関係モデルを用いてデータを
選択し、このデータによりシミュレーション手段が因果
関係モデルを用いてシミュレーションを行う。このシミ
ュレーション結果に基づいて、判定手段がプラントの状
態を判定する。
【0009】
【実施例】以下図面を用いて本発明を説明する。図1は
本発明の一実施例が用いられるプラント監視装置の構成
を示した図である。図において、1はプラント、2は注
視点決定手段で、プラント1のどの範囲のどの部分を注
視点とするかを決定する。3はデータ作成手段で、注視
点決定手段2の注視点のプロセスデータ、つまり、観測
値により状態データを作成する。状態データとは、例え
ば、”上昇,下降”などの意味を表すデータである。4
は状態予測手段で、データ作成手段3により作成された
状態データと観測値から推論を行い、状態を予測する。
5は回避操作手段で、プラント1に対して回避操作を行
う。そして、回避操作手段5は、手動でプラント1に対
して操作を行うマニュアル操作手段と、ルールにより異
常の回避操作の推論を行い、プラント1の操作を行うル
ールベース推論手段と、過去の事例に基づいて、異常回
避の推論を行い、プラント1を操作する事例ベース推論
手段とを含んでいる。
【0010】図2は図1の装置の状態予測手段4の構成
を示した図である。図において、40は因果関係モデル
で、プラント1の定性情報と定量情報とに基づいて作成
され、プラントの因果関係を表す。ここで、定性情報と
は、定性シミュレーションで用いられる情報、例えば、
ある機器の温度が上昇したとき、他の機器の温度も上昇
するという情報である。定量情報とは、例えば、ある機
器の温度上昇による影響が他の機器に伝わる時間情報
や、ある機器の温度上昇が他の機器に与える影響の度合
いなどの程度や、ある機器の流量より他の機器の圧力を
求める計算式などである。41は兆候リダクション手段
で、データ作成手段3からの状態データと観測値とを入
力し、因果関係モデル40を用いてデータを選択する。
42はシミュレーション手段で、兆候リダクション手段
41により選択したデータを基に因果関係モデル40を
用いてプラント1の挙動のシミュレーションを行う。4
3は判定手段で、シミュレーション手段42のシミュレ
ーション結果に基づいてプラント1の状態を判定する。
【0011】図3は因果関係モデル40の構成を示した
図である。図において、Nはノードで、プラント1の各
パラメータ、つまり、流量,圧力などを表す。Lはリン
クで、ノードN間の因果、例えば、+,−を表す。Tは
トークンで、ノードN,リンクLを移動するデータであ
る。これらの構造は、オブジェクト指向におけるオブジ
ェクトとして構築される。これらの構造について以下に
説明する。
【0012】トークンT 図4はトークンTの構造を示した図である。図におい
て、名前はトークンを識別する記号である。定性値はデ
ータ作成手段3により作成される状態データであり、定
量値は観測値や観測値の傾きなどのデータである。検知
フラグは、プロセスデータがある状態のときに検知した
データであるときに立てられる。この検知フラグは、周
期的にデータを取り込むときは設ける必要はない。
【0013】ノードN 図5はノードNの構造を示した図である。図において、
名前はトークンと同様にノードを識別する記号である。
正常範囲は、パラメータの通常値、パラメータが取りう
る上限あるいは下限を指定したもので、正常なときとは
どんな状態かを記述する。ループフラグは、ループの始
点であることを記述する。
【0014】リンクL 図6はリンクLの構造を示した図である。図において、
名前はトークンと同様にリンクを識別する記号である。
影響は、影響の度合い、例えば、大,中,小などや符号
付き有向グラフあるいは定性シミュレーションモデルで
の増加,減少を符号化(+,−)したものを記述する。
時間遅れは、因果が一定の時間経過後に伝わる時間であ
る。この時間は推論のための時間であり、実際の時間で
はない。例えば、”一推論時間内に伝播が終了する”と
いうように使用する。計算規則は、方程式、例えば、流
量計により流量が計測され、その値が圧力に影響を及ぼ
すとき、実際の圧力はレベルの関数であった場合、流量
を時間積分してレベルを求める式やトークンの定量値の
観測値の傾きより次のノードにおけるトークンの定量値
の観測値の傾きを求める式などを記載する。
【0015】このような装置の動作を以下で説明する。
図7は図1の装置の動作を示したフローチャートであ
る。注視点決定手段2によりプラント1の注視点を決定
する。そして、データ作成手段3によりプラント1の注
視点の観測値より状態データを作成する。この状態デー
タとプロセスデータとにより、状態予測手段4はプラン
ト1の状態を予測する。状態予測により、異常の可能性
がない場合は最初の動作にもどり、注視点決定手段2が
動作する。異常の可能性がある場合は回避操作手段5が
プラント1に対して異常の回避操作を行う。そして、再
び、注視点決定手段2が動作する。
【0016】次に本発明の主要部である状態予測手段4
の動作を説明する。 兆候リダクション手段41 図8は兆候リダクション手段41の動作を示したフロー
チャートである。データ作成手段3から観測値や状態デ
ータを受け取り、トークンを作成する。そして、例え
ば、検知フラグが立っているトークンを因果関係モデル
40のノードに対応させ、因果的順序関係を調べる。原
因側にある場合、因果的伝播可能性を調べる。原因側に
ない場合、因果的相殺関係を調べる。因果的伝播可能性
を調べた結果、伝播可能性がない場合は、そのトーク
ン、つまり、データを除外する。伝播可能性がある場合
は、因果的相殺関係を調べる。因果的相殺関係を調べた
結果、相殺される場合、そのトークン、つまり、データ
を除外する。相殺されない場合、そのトークン、つま
り、データを重要なデータとする。
【0017】ここで、因果的順序関係,因果的伝播可能
性,因果的相殺関係によるトークン、つまり、データの
除外動作について以下に説明する。図9は兆候リダクシ
ョン手段41の動作を説明する図である。図において、
○はノードで、→はリンクである。 (1)因果的順序関係 例えば、ノードA,Bに対応するデータが兆候リダクシ
ョン手段41に入力されたとき、ノードAが原因側でノ
ードBが結果側となり、原因側となるノードAのトーク
ンを除外する。
【0018】(2)因果的伝播可能性 例えば、ノードC,Dに対応するデータが兆候リダクシ
ョン手段41に入力されたとき、ノードCは原因側でノ
ードDは結果側となる。また、ノードCにあるトークン
は、結果側であるノードDだけでなく、ノードAにも伝
播する。つまり、ノードCが原因側のノードであって
も、ノードAに影響を与えるトークンを残す。
【0019】(3)因果的相殺関係 例えば、ノードE,Fに対応するデータが兆候リダクシ
ョン手段41に入力された場合、双方原因にならないた
め、トークンを除外しない。しかし、ノードE,Fのト
ークンがノードAに伝播したとき、互いに影響を打ち消
し合う場合、これらのトークンを除外する。
【0020】シミュレーション手段42 図10はシミュレーション手段42の動作を示したフロ
ーチャートである。図11はシミュレーション手段42
の動作を説明する図である。兆候リダクション手段41
により選択されたトークンを受け取りる。そして、ルー
プの抽出を行い、ノードにループフラグを立てる。トー
クンにより因果関係モデル40を用いてシミュレーショ
ンを行う。そして、終端ノードまでシミュレーションを
行う。
【0021】シミュレーション動作の細部について以下
に説明する。図12はペトリネットの構成を示した図で
ある。ペトリネットにおけるプレース,アーク,トラン
ジション,トークンは、それぞれ因果関係モデル40に
おけるノード,リンク,リンクの属性,トークンに対応
する。つまり、因果関係モデル40によるシミュレーシ
ョンは、ペトリネットと類似したシミュレーションによ
る動作を行う。ペトリネットに関しては、例えば、「実
例ペトリネット−その基礎からコンピュータツールまで
−」,椎塚久雄著,コロナ社,1992.6.25に記
載されている。このペトリネットは、定性情報によりモ
デルを構成するもので、このモデルによりシミュレーシ
ョンを行うと、定性的なあいまいさが発生する。しか
し、因果関係モデル40は、定性情報と定量情報とを扱
うので、あいまいさが軽減するという特徴がある。次
に、ペトリネットと相違する複数のトークンの取扱い、
定量値の取扱い、時間遅れの取扱いについて以下に説明
する。
【0022】(1)複数のトークンの取扱い これは、図9に示すノードCの場合である。ノードCの
マージアルゴリズム、例えば、複数のトークンを同時に
考慮しなければならないなどの規則によりペトリネット
におけるトランジションの役割を果たす。詳細に述べる
と、図9のようにノードEとノードFからトークンがノ
ードCに入力された場合、ノードEのトークンの定性値
は”下降”で、リンクの影響が”+”であるので、ノー
ドCに入力されるトークンの定性値は”下降”となる。
そして、ノードFのトークンの定性値は”上昇”で、リ
ンクの影響が”+”であるので、ノードCに入力される
トークンの定性値は”上昇”となる。これらノードCに
入力されるトークンをマージアルゴリズムのトークンの
合併により足し算する場合と掛け算する場合がある。こ
の計算は図13の定性推論における定性計算規則により
定性値が決まる。図13において、(a)は足し算の定
性計算規則で、(b)は掛け算の定性計算規則である。
ここで、図13の(a)に示すように、一方のトークン
が”+”つまり”上昇”で、他方が”−”つまり”下
降”の足し算を行うとき、定性値が決まらない。しか
し、例えば、ノードEに接続されるリンクの影響度が”
大”で、ノードFに接続されるリンクの影響度が”小”
の場合、ノードEからの影響の方が大きい。従って、リ
ンクの影響度を用いることにより、ノードCにおけるト
ークンの足し算による合併後のトークンの定性値は”下
降”というように定まる。また、ノードの伝播先決定ア
ルゴリズムにより、どのリンクに出力するかが決まる。
【0023】(2)定量値の取扱い トークン内の定量値、つまり、観測値や観測値の傾きを
リンク内に記述されている計算規則を用いて、定量値を
求める動作を行う。これにより、リンクを通過してノー
ドに至ったとき、トークン内の定量値がリンクの計算規
則により計算された値になる。 (3)時間遅れの取扱い トークンがリンクを移動するとき、リンク内の時間遅れ
の情報により、トークンをある推論時間分だけリンク内
に待機させてから、次のノードに移動させる。
【0024】さらに、シミュレーションの途中にループ
フラグがある場合の動作を以下に示す。図14はシミュ
レーション手段42のループ処理の動作を示したフロー
チャートである。ノードにループフラグが立っていた
ら、トークンをコピーする。そして、コピーされたトー
クンによりループ内の伝播を行う。伝播したノードにル
ープフラグが立っている場合、つまり、サブループがあ
る場合、ループ処理、つまり、再び、トークンのコピー
を行い、コピーされたトークンによりループ内の伝播を
行う。サブループがない場合、トークンが伝播したノー
ドが始点ノードでないとき、引続きループ内伝播を行
う。そして、トークンが伝播したノードが始点ノードで
あるとき、次の処理を行う。始点ノードにあるトークン
と伝播したトークンとの融合を行う。そして、ループお
よびサブループのカットを行う。融合されたトークンを
新しいトークンとして伝播を行い、シミュレーションを
行う。以上の動作をシミュレーションの終了まで繰り返
す。
【0025】判定手段43 図15は判定手段43の動作を示したフローチャートで
ある。シミュレーション手段42からのシミュレーショ
ン結果を受け取り、悪い方向に向かっているかどうかの
方向性の判断と傾きの大きさの判断とを行う。悪い方向
に向かっている場合、傾きの大きさが大きいときは”異
常可能性は大きい”とする。そして、傾きの大きさが小
さいときは、”異常の可能性は少ない”とする。傾きの
大きさが大きくもなく、小さくもないときは、”異常の
可能性がある”とする。悪い方向に向かっていない場
合、傾きの大きさが大きいときは”異常の可能性はな
い”とする。そして、傾きの大きさが小さいときは、”
異常の可能性がある”とする。傾きの大きさが大きくも
なく、小さくもないときは、”異常の可能性は少ない”
とする。
【0026】次に方向性判断の動作を説明する。図16
は判定手段43の方向性判断の動作を示したフローチャ
ートである。ノードにおけるトークンの定量値がそのノ
ードにおける正常範囲に記載されている通常値に対して
高い値にある場合、シミュレーションによる結果が上昇
しているときは”悪い方向”とする。そして、上昇して
いないときは”良い方向(それ以外)”とする。通常の
値に対して高い値にない場合、つまり、低い値の場合、
シミュレーションによる結果が下降しているときは”悪
い方向”とする。そして、下降していないときは”良い
方向(それ以外)”とする。
【0027】そして、傾きの大きさの判断の動作を以下
に説明する。図17は判定手段43の傾きの大きさの動
作を説明する図である。(a)は傾きの大きさについて
の説明図、(b)は傾きの大きさの求め方の説明図、
(c)ファジーによる傾きの大きさの求め方の説明図で
ある。図において、xは基準値であり、±1とする。y
は各ノードにおけるシミュレーションにより求めた傾き
である。そして、eはしきい値で、任意に決める。イ,
ロ,ハ,ニ,ホはそれぞれ小,やや小,中,やや大,大
に対応するメンバーシップ関数である。基準値xとシミ
ュレーションにより求まるトークンの定量値における観
測値の傾きyとにより、|x|/|y|とを求める。そ
して、(b)により、例えば、|x|/|y|>eのと
きは、|x|≫|y|となる。そして、(a)により、
傾きの大きさを”小さい”とする。あるいは、(c)の
ように、メンバーシップ関数を用いて、傾きの大きさを
算出してもよい。例えば、傾きyが”0.75”のと
き、量の大きさが”中”であるファジー値はメンバーシ
ップ関数ハより”0.5”となり、量の大きさが”やや
小”であるファジー値はメンバーシップ関数ロより”
0.5”となる。そして、これらのファジー値により傾
きの大きさを”中よりやや小さい”とする。
【0028】このように、シミュレーション手段42が
兆候リダクション手段41に選ばれたデータにより因果
関係モデル40を用いてシミュレーションを行い、シミ
ュレーションの結果により判定手段43がプラント1の
状態を判定するので、オペレータと同様なプラントの状
態の予測を行うことができる。これにより、オペレータ
のプラントの監視の負担の軽減を図ることができる。ま
た、兆候リダクション手段41により重要なデータを選
ぶことにより、シミュレーションを行うデータが削減さ
れるので、シミュレーションの速度を早くすることがで
きる。さらに、因果関係モデル40に定性情報だけでな
く、定量情報も加えてモデルを構成したので、定性モデ
ルのあいまいさを軽減して、プラントの状態の予測を行
うことができる。
【0029】なお、本発明はこれに限定されるものでは
なく、データ作成手段3から兆候リダクション手段41
に状態データと観測値の両方のデータを渡しているが、
状態データのみをデータ作成手段3から兆候リダクショ
ン手段41に渡す構成にしてもよい。そして、観測値
は、兆候リダクション手段41がプラント1から直接受
け取る構成にして、状態データと観測値との整合は、兆
候リダクション手段41が行う。また、兆候リダクショ
ン手段41が、状態データと観測値の両方のデータでリ
ダクション動作を行っているが、片方のデータだけを受
け取り、片方のデータだけでリダクション動作を行って
もよい。この場合、シミュレーション手段42が状態デ
ータと観測値との整合を行う。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、以下のような効果があ
る。 因果関係モデルに定性情報だけでなく、定量情報も加
えてモデルを構成したので、定性モデルのあいまいさを
軽減して、プラントの状態の予測を行うことができる。 兆候リダクション手段により重要なデータを選ぶこと
により、シミュレーションを行うデータが削減されるの
で、シミュレーションの速度を早くすることができる。 シミュレーション手段が兆候リダクション手段に選ば
れたデータにより因果関係モデルを用いてシミュレーシ
ョンを行い、シミュレーションの結果により判定手段が
プラントの状態を判定するので、オペレータと同様なプ
ラントの状態の予測を行うことができる。これにより、
オペレータのプラントの監視の負担の軽減を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例が用いられるプラント監視装
置の構成を示した図である。
【図2】図1の装置の状態予測手段4の構成を示した図
である。
【図3】因果関係モデル40の構成を示した図である。
【図4】トークンTの構造を示した図である。
【図5】ノードNの構造を示した図である。
【図6】リンクLの構造を示した図である。
【図7】図1の装置の動作を示したフローチャートであ
る。
【図8】兆候リダククョン手段41の動作を示したフロ
ーチャートである。
【図9】兆候リダクション手段41の動作を説明する図
である。
【図10】シミュレーション手段42の動作を示したフ
ローチャートである。
【図11】シミュレーション手段42の動作を説明する
図である。
【図12】ペトリネットの構成を示した図である。
【図13】定性推論における定性計算規則を示した図で
ある。
【図14】シミュレーション手段42のループ処理の動
作を示したフローチャートである。
【図15】判定手段43の動作を示したフローチャート
である。
【図16】判定手段手段43の方向性判断の動作を示し
たフローチャートである。
【図17】判定手段43の傾きの大きさの動作を説明す
る図である。
【符号の説明】
1 プラント 3 データ作成手段 40 因果関係モデル 41 兆候リダクション手段 42 シミュレーション手段 43 判定手段

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラントの挙動を表すプロセスデータに
    基づいてプラントの状態を予測する状態予測装置であっ
    て、 前記プロセスデータにより状態データを作成するデータ
    作成手段と、 前記プラントの定性情報と定量情報とにより因果関係を
    表す因果関係モデルと、 前記プロセスデータと前記状態データとの少なくとも一
    方を入力し、前記因果関係モデルを用いてデータを選択
    する兆候リダクション手段と、 この兆候リダクション手段により選択したデータを基に
    前記因果関係モデルを用いてプラントの挙動のシミュレ
    ーションを行うシミュレーション手段と、 このシミュレーション手段のシミュレーション結果に基
    づいて前記プラントの状態を判定する判定手段と、 を有することを特徴とする状態予測装置。
  2. 【請求項2】 兆候リダクション手段は、因果関係モデ
    ルにデータを対応させ、因果的順序関係と因果的伝播可
    能性と因果的相殺関係とを調べ、因果関係モデルのシミ
    ュレーションに影響を与えるデータを選択することを特
    徴とする請求項の状態予測装置。
  3. 【請求項3】 因果関係モデルは、 シミュレーションの処理アルゴリズムを記述するノード
    と、 ノード間の定性情報と定量情報との因果関係を記述する
    リンクと、 プロセスデータと状態データとにより作成されるトーク
    ンと、 で構成され、トークンがリンクをたどってノード間を移
    動することによりシミュレーションが行われることを特
    徴とする請求項1または2の状態予測装置。
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